JP2778745B2 - 血液中の白血球弁別測定用試薬 - Google Patents

血液中の白血球弁別測定用試薬

Info

Publication number
JP2778745B2
JP2778745B2 JP15618489A JP15618489A JP2778745B2 JP 2778745 B2 JP2778745 B2 JP 2778745B2 JP 15618489 A JP15618489 A JP 15618489A JP 15618489 A JP15618489 A JP 15618489A JP 2778745 B2 JP2778745 B2 JP 2778745B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
basophils
reagent
blood
cells
leukocytes
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP15618489A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0320667A (ja
Inventor
行雄 浜口
幸夫 辻野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TOA IYO DENSHI KK
Original Assignee
TOA IYO DENSHI KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TOA IYO DENSHI KK filed Critical TOA IYO DENSHI KK
Priority to JP15618489A priority Critical patent/JP2778745B2/ja
Publication of JPH0320667A publication Critical patent/JPH0320667A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2778745B2 publication Critical patent/JP2778745B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は血液試料中の白血球サブクラス(特に好塩基
球)および幼若細胞を測定するための試薬に関するもの
である。
(従来の技術) 健常人の末梢血中の白血球にはリンパ球、単球、好中
球、好酸球、好塩基球という五つのサブクラスがある。
好中球、好酸球、好塩基球をまとめて顆粒球と呼ぶ。こ
れらは各々その機能が異なっており、血液中の白血球を
サブクラス別に計数することによって病気の診断に貢献
することができる。好塩基球はその顆粒中に多量のヒス
タミン等を含んでいるため血液試料中の好塩基球数を測
定することはアレルギー症状の診断に有用であり、さら
に、慢性骨髄性白血病(CML)の急性転化の早期診断等
にも好塩基球数測定は有用である。
上記、リンパ球、単球、好中球、好酸球、好塩基球は
いわゆる正常細胞と言われるものであるが、これらの他
に、ある種の血液疾患の場合の末梢血中には幼若細胞が
出現することがある。血液試料中での幼若細胞の出現を
検知することは血液の産生異常を知る上で非常に重要で
ある。
血液試料中の好塩基球を測定するために従来から最も
よく実施されている方法は、顕微鏡観察による視算法で
ある。好塩基球はその顆粒中に酸性ムコ糖類を有してい
るため、顆粒はトルイジンブルーで染まる。この性質を
利用して、染色された好塩基球を計算板上で一個一個数
える。ところで、好塩基球数の末梢血全白血球数に対す
る比率は0.1〜1.0%と少ないので、測定誤差が非常に大
きくなることが通常である。
また、上記幼若細胞の出現の有無を知るためには、血
液をガラス板上に塗布しメイギムザ染色液等により染色
処理を施したのちに顕微鏡下で一個一個丹念に観察する
必要があり、かなりの手間と時間および熟練を要する。
このような視算法は手間がかかる上に測定誤差が大き
いので、血液試料中の好塩基球の分類・計数または幼若
細胞の出現の検知を自動的にかつ精度良く行える方法が
求められていた。
エイチ・エス・ギルバート(H.S.Gilbert)他「ブラ
ッド(Blood)」、第46巻第2号、279〜286頁、1976年
(以下、文献イと呼ぶ)には、視算法または自動化法に
適合する、アルシアンブルーを用いた好塩基球の染色法
が記載されている。この文献イに記載された溶液の組成
は以下の通りである。
溶液A:0.1% EDTAを含む食塩水 溶液B:0.076% セチルピリジニウムクロライド 0.7% ランタナムクロライド・6H2O 0.9% 塩化ナトリウム 0.21% ツイン(Tween)20(ポリオキシエチ
レン)および 0.143% アルシアンブルー8GNを含む脱イオン
水 溶液C:0.188M マレイン酸またはIN塩酸 これらの混合液を血液に加え、pHは2.3らに保たれて
いる。
出願人が追試したところ、文献イに記載されたものと
同一の組成、pH条件の溶液を血液と混合すると、好塩基
球のみが細胞膜、細胞質共に残存し青く染色され、その
他の白血球は細胞膜および細胞質が除去され、裸核化さ
れた状態になっていることが確認された。裸核化された
細胞は一般に大きさが小さいから、細胞一個ごとの大き
さ情報を得ることのできる周知の分析装置を用いること
により、好塩基球を他の白血球から弁別して計数するこ
とが可能となる。ところが、文献イは染色法について記
載した文献であるため、好塩基球が明確に染色され自動
弁別も可能となることは記載されているが、他の白血球
が裸核化されることについては触れられていない。
特開昭61−88896号公報(以下、文献ロと呼ぶ)には
血液試料中の好塩基球を弁別・計数するための組成物が
開示されており、文献イには記載されていなかったとこ
ろの白血球の上記裸核化について記載されている。その
組成物は、白血球の選ばれたサブクラスからのみ細胞膜
および細胞質を取り除くのに有効な、少なくとも一種の
希薄酸および少なくとも一種の水溶性界面活性剤を含有
して成りかつpHが約1.8ないし約2.3であることを特徴と
している。ところで、上記文献イに記載された溶液中に
含まれるセチルピリジニウムクロライドおよびツイン20
は水溶性界面活性剤の一種であり、文献イに記載された
溶液のpHと文献ロに記載されたpH範囲とは重なるから、
文献ロに記載された組成物は、染色剤アルシアンブルー
を含まない点以外は、文献イに記載の溶液の組成と基本
的に同一である。したがって、本出願人による文献イの
追試によって確認されたものと同様に、文献ロに記載さ
れた組成物の作用により、好塩基球以外の白血球は細胞
膜および細胞質を取り除かれて裸核化し、好塩基球のみ
が裸核化されずに残る。
また、文献ロには、細胞膜および細胞質を取り除かれ
た細胞の核の形態に基づいて細胞の弁別を行う方法も開
示されており、幼若細胞の一種である芽球細胞の検出が
可能であることも記載されている。
なお、酸と界面活性剤とを含有する白血球弁別用組成
物は、文献ロの以前に米国特許第4,286,963号(以下、
文献ハと呼ぶ)に既に開示されており、そのpH範囲は3.
5〜5.0の間に保たれている。この文献ハに記載の組成物
は、ミエロイドよりもリンパ球をより損傷させることに
よって、白血球を二つのクラスすなわちリンパ球とミエ
ロイドとに分離するために使われている。さらに、文献
ハは組成物のpHが白血球の大きさの分布に大きな影響を
与えることを教示している。しかし、文献ハには好塩基
球を弁別することについて記載は全く無い。
(発明が解決しようとする課題) ところで、細胞一個ごとの大きさ情報を得ることので
きる上記周知の分析装置としては種々あるが、電気イン
ピーダンス測定法が最も一般的である。この方法は、血
球と血球を浮懸する液との電気インピーダンスの差異を
利用し、血球が浮懸された試料を直径100ミクロン程度
の微細孔に導き、血球が微細孔を通過する際のインピー
ダンスの変化を電気信号として検出するものである。こ
の検出信号は各細胞の大きさ情報を含んでいることが知
られており、各細胞に対応する信号の強度から細胞の判
別を行うことができる。電気インピーダンス測定法のう
ち、検出信号を得るために細孔に直流(Direct Curren
t)電流を流す方法を特にDC検出と呼んでいる。DC検出
法においては細胞の内部を電流が通過することができな
いために、細胞の大きさに比例した強度を有する信号が
得られる。
上記文献イまたは文献ロに記載された組成物を用い
て、好塩基球細胞の大きさを他の白血球細胞の大きさよ
りも大きく残すように処理すれば,上記DC検出法により
好塩基球を他の白血球から識別して計数することが原理
的に可能となる。ところが、実際DC検出法により測定し
ようとすると、以下に示す困難な問題が生ずる。
電気インピーダンス測定法において、前記微細孔の両
側は電気的に絶縁されており、微細孔を通じてのみ電流
が流れるようにしてある。微細孔を細胞が通過すると、
微細孔を満たしていた液が細胞に置き換えられる。細胞
は液よりも高インピーダンス物質であるため、その分だ
け電流が流れにくくなり電流変化を生ずる。この電流変
化を信号としてとらえ、細胞一個ずつを測定する。細胞
の大きさが大きくなるほど、微細孔を通過するときの電
流の変化が大きくなり、その結果として検出信号が大き
くなる。
ところで、上記文献イまたは文献ロにおいては、液を
pH2前後の極めて強い酸性に調整している。液のpHをこ
のように下げるためには電解質物質を多量に加えるの
で、液の電気インピーダンスも大幅に下がる。液の電気
インピーダンスが下がると電流が流れやすくなり、細胞
の回りを迂回して電流が流れるようになり、結果として
検出信号強度は小さくなってしまう。したがって、信号
強度と測定系で発生するノイズの大きさとの比(S/N
比)が小さくなり、信号の検出が困難となるという問題
が生ずる。
文献イまたは文献ロにおいては、電気インピーダンス
測定法によって細胞を測定することを対象としていない
ので、このような問題については一切述べられていな
い。しかし、電気インピーダンス測定法においては、液
のpHを2以下に下げた場合には上記のようにS/N比が小
さくなり信号が検出できなくなるという問題が発生し、
この問題を解決しない限りは、上記文献ロに記載されて
いるように好塩基球以外の白血球を裸核化することがで
きたとしても、好塩基球を他の白血球と弁別して計数す
ることはできない。
本発明は、好塩基球以外の白血球を裸核化し、好塩基
球を他の白血球から大きさ情報に基づいて弁別できるよ
うにし、かつ、電気インピーダンス測定法によっても好
塩基球を検出することを可能とする試薬を提供すること
を目的とする。
さらに、本発明は、白血病などの血液疾患患者の増悪
期の血液試料を測定した場合などに出現する幼若な細胞
を裸核化せず、電気インピーダンス測定法によっても測
定可能とし、幼若細胞の出現を検知することを可能とす
る試薬を提供する。
(課題を解決するための手段) 本発明の白血球弁別測定用試薬は、 一般式 R1−R2−(CH2CH2O)n−X (ここで、R1は炭素数10〜25のアルキルまたはアルケ
ニルまたはアルキニル基;R2は−O−, または−COO−;nは12〜30の整数:Xは−H、−SO3Na、−
COONa、−OSO3Naまたは−ONa) で表されるポリオキシエチレン系界面活性剤から選ばれ
る少なくとも1種の界面活性剤と、 (ここで、R1′は炭素数10〜20のアルキル基;R2′〜
R4′は炭素数1〜7のアルキル基;Zはハロゲン) で表される第四級アンモニウム塩とを含有し、pHが3.0
〜4.0であることを特徴とする。
(作用) 前述の通り、液のpHが2以下であると電気インピーダ
ンス測定法ではS/N比が悪化し測定が困難となる。そこ
で、本発明の目的を達成するための試薬としてpHが極力
高いもの、少なくともpH3以上のものを探究した。
まず、文献ロに記載された界面活性剤の内のブリッジ
ー35(ホリオキシエチレン系界面活性剤の一種)を10g/
L含有し、pH調整用としてマレイン酸を用いてpHを2.0に
調整した試薬を血液に添加し、顕微鏡で観察したとこ
ろ、文献ロに述べられている通り好塩基球のみが残り、
他の白血球は裸核化された状態となることが確認され
た。次に、同試薬をpH3.0に調整して同様に観察したと
ころ、単球が受ける損傷が比較的大きいが、結局いずれ
の白血球とも原形質が残り、裸核化しないことがわかっ
た。したがって、界面活性剤がポリオキシエチレン系で
あっては、pH3以上の条件で本発明の目的を達成するこ
とのできる試薬は実現できないことが予想された。
次に、文献ロに記載された界面活性剤の内の前記ポリ
オキシエチレン系界面活性剤とは異なる界面活性剤すな
わちドデシル−N,N−ジメチルアミンN−オキシド、テ
トラデシルアンモニウムブロマイド又は第四級アンモニ
ウム塩であるセチルトリメチルアンモニウムブロマイド
若しくはセチルピリジニウムアンモニウムクロライドを
それぞれ10g/l含有し、pH調整用としてマレイン酸を用
いてpHを2.0に調整した試薬を血液に添加し、顕微鏡で
観察したところ、いずれの試薬を用いた場合にも全ての
白血球において細胞膜および細胞質が流出し裸核化が起
こることがわかった。さらに、文献ロに記載された他の
界面活性剤であるドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウ
ムを10g/l含有し、pH調整用として塩酸を用いてpHを2.0
に調整した試薬を血液に添加した場合には、沈澱が生じ
て観察自体が不可能となることがわかった。
以上の観察結果をまとめると、本出願人が確認したと
ころでは、文献ロに記載された界面活性剤の内、pH2.0
において好塩基球のみを残し他の白血球を裸核化するこ
とのできるものは、ポリオキシエチレン系界面活性剤の
みであると言える。さらに、ポリオキシエチレン系界面
活性剤を用いてもpH3.0においては裸核化が起きないこ
とがわかった。したがって、好塩基球のみを残し他の白
血球を裸核化することのできるという試薬は、極めて限
られた界面活性剤を極めて限られた範囲内のpHに調整し
たときしか実現できないことがわかった。少なくともpH
3以上が要求される電気インピーダンス測定法において
好塩基球のみ測定可能とする試薬は、文献ロに記載され
たものの中には存在しない。
本出願人は、電気インピーダンス測定法においても安
定して測定できる条件であるpH3以上において好塩基球
のみを残し他の白血球を裸核化することのできるという
試薬を探究した結果、本発明に至った。
本発明の試薬は、ポリオキシエチレン系界面活性剤と
第四級アンモニウム塩との二種の界面活性剤を含有し、
pHは3.0〜4.0に調整されるものである。二種の界面活性
剤はいずれも血球を溶解する作用を有するものとして知
られており、ポリオキシエチレン系界面活性剤は血球に
対して比較的緩やかに、第四級アンモニウム塩は血球に
対して急激に損傷を与える。後者は含有量がわずかでも
作用は強く、好塩基球以外の白血球から溶出した成分あ
るいは赤血球がゴースト化した膜を溶解させる働きをす
る。前述の通りポリオキシエチレン系界面活性剤のみで
はpH3以上で好塩基球のみを残すことはできないが、本
発明の特許請求の範囲に記載されるポリオキシエチレン
系界面活性剤に加えて、同じく特許請求の範囲に記載さ
れる第4級アンモニウム塩をも含有する試薬では、pH3
以上でも、ある一定の時間、好塩基球のみを残すことが
できることを本出願人は見出した。
測定可能なpH範囲は、試薬添加後測定を開始するまで
の時間(溶血時間)や試薬の温度によって影響される。
試薬温度40±2℃で溶血時間を13秒、測定時間(計数時
間)を試薬添加後13秒から19秒までの6秒間とした場合
には、pHを3.3にすると電気インピーダンス測定法にお
いて最も良く好塩基球を弁別して測定できる。pHを3.0
まで下げると血球の溶解が急速に進行するようになり、
安定に好塩基球を弁別して測定できる時間が短くなる。
したがって計数時間を短くする必要が生じ、総血球カウ
ント数が減り測定精度が悪くなる。逆にpHを3.6まで上
げると、測定可能となるまでの時間(溶血時間)が長く
なるために処理能力が落ち、次々と別の試料を測定する
ことを目的とする多検体分析装置に用いる場合には不都
合が生じる。さらにpHを4.0まで上げると、好塩基球の
みが残る状態に達してから好塩基球を含む全白血球が溶
解するまでの時間がわずかしかなくなり、精度良く測定
することが難しくなる。また、試薬温度と溶血時間との
間にも密接な関係が有り、温度を上げると溶血時間が短
縮する。したがって、試薬温度を変えた場合には、測定
開始時間や計数時間を変更する必要があるが、いずれに
しても本発明の試薬で好塩基球が測定可能なpH範囲は3.
0〜4.0である。
さらに、本発明の試薬は、白血球などの血液疾患患者
の増悪期の血液試料を測定した場合などに出現する幼若
な細胞を裸核化せず、電気インピーダンス測定法によっ
ても測定可能とし、幼若細胞の出現を検知することを可
能とすることがわかった。
(実施例) 本発明の試薬の一組成例およびその試薬による測定例
を下記に示す。
試薬組成 ◎ポリオキシエチレン系界面活性剤 C18H34−O−(CH2CH2O)20−H 25.0 g 日本ケミカルズ(株)商品名「BO−20」 ◎第四級アンモニウム塩 セチルジメチルエチルアンモニウム ブロマイド 0.6 g ◎緩衝液 ギ酸ナトリウム 1.6 g 塩酸 1.8 g ◎浸透圧調整剤 塩化ナトリウム 0.4 g ◎水 1000ml 上記組成の試薬を用いて血液を125倍に希釈し、pH3.
3、浸透圧100m0sm/kg・H2O、電気伝導度3.7mS/cm、液温
40℃の条件下で、試薬添加後13秒から測定を開始し、6
秒間DC検出法にて測定した結果を第1〜3図に示す。
第1〜3図の横軸は個々の血球に対応して得られる信
号の相対強度を表す。縦軸は各信号強度を有する血球の
度数を表している。第1、3図中にAで示される点線
は、好塩基球と他の細胞とを分離するための閾値レベル
を表すものである。点線Aの右方の集団は好塩基球であ
り、この集団に含まれる細胞数を数えることにより好塩
基球数が求められる。点線Aの左方の集団は赤血球のゴ
ーストおよび好塩基球以外の白血球が裸核化されたもの
である。なお、第1〜3図における横方向の点線は血球
の度数がスケールオーバーしたため図示できなくなった
ところを表している。
第1図は健常人の末梢血検体を測定した例であり、好
塩基球数は20/μlであった。
第2図は顕微鏡観察にて幼若細胞の出現が確認された
検体(未熟児網膜症)を測定した例であり、健常者の検
体の場合に好塩基球が分布する位置(第1図の点線Aの
右方)に多数の血球が分布しスケールオーバが認められ
る。したがって、第2図のような分布図が得られた場合
には幼若細胞の出現を示唆していることになるので、本
発明の試薬を用いた自動分析装置は多検体のスクリーニ
ング測定用として有用である。幼若細胞の出現を示唆さ
れた検体に対しては、そのあと顕微鏡による詳細な観察
が必要である。
第3図は好塩基球増多検体(CML)を測定した例であ
り、好塩基球数は1080/μlであった。
(発明の効果) 本発明の試薬によって、好塩基球以外の白血球を裸核
化し、好塩基球を他の白血球から大きさ情報に基づいて
弁別できるようにし、かつ、電気インピーダンス測定法
によっても好塩基球を検出することが可能となった。
さらに、本発明の試薬によれば、白血球などの血液疾
患患者の増悪期の血液試料を測定した場合などに出現す
る幼若な細胞は裸核化されず、電気インピーダンス測定
法によっても測定可能となる。したがって、幼若細胞の
出現をスクリーニング的に自動検知することが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例における健常者検体の好塩基球の測定結
果を示す分布図である。 第2図は実施例における幼若細胞出現検体の測定結果を
示す分布図である。 第3図は実施例における好塩基球増多検体の測定結果を
示す分布図である。 第1図および第3図におけるAは好塩基球と他の細胞と
を分離するための閾値レベルを示す点線である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01N 33/48 - 33/52 G01N 33/58 - 33/98

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 R1−R2−(CH2CH2O)n−X (ここで、R1は炭素数10〜25のアルキルまたはアルケニ
    ルまたはアルキニル基;R2は−O−、 または−COO−;nは12〜30の整数:Xは−H、−SO3Na、−
    COONa、−OSO3Naまたは−ONa) で表されるポリオキシエチレン系界面活性剤から選ばれ
    る少なくとも1種の界面活性剤と、 (ここで、R1′は炭素数10〜20のアルキル基;R2′〜
    R4′は炭素数1〜7のアルキル基;Zはハロゲン) で表される第四級アンモニウム塩とを含有し、pHが3.0
    〜4.0であることを特徴とする、DC検出法を用いて好塩
    基球を分類・計数し、かつ幼若細胞を検出する試薬。
JP15618489A 1989-06-19 1989-06-19 血液中の白血球弁別測定用試薬 Expired - Fee Related JP2778745B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15618489A JP2778745B2 (ja) 1989-06-19 1989-06-19 血液中の白血球弁別測定用試薬

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15618489A JP2778745B2 (ja) 1989-06-19 1989-06-19 血液中の白血球弁別測定用試薬

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0320667A JPH0320667A (ja) 1991-01-29
JP2778745B2 true JP2778745B2 (ja) 1998-07-23

Family

ID=15622200

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP15618489A Expired - Fee Related JP2778745B2 (ja) 1989-06-19 1989-06-19 血液中の白血球弁別測定用試薬

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2778745B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3301646B2 (ja) * 1993-03-19 2002-07-15 シスメックス株式会社 幼若細胞測定用試薬
JP3320869B2 (ja) * 1993-12-22 2002-09-03 シスメックス株式会社 白血球分析用試薬
JP3467310B2 (ja) * 1994-04-21 2003-11-17 シスメックス株式会社 白血球分析用試薬及び白血球の分類方法
JP3355038B2 (ja) 1994-08-03 2002-12-09 シスメックス株式会社 白血球分類方法
US6210969B1 (en) * 1999-04-28 2001-04-03 Coulter International Corp. Composition and method for differentiation of basophil and eosinophil subpopulations of leukocytes in blood
US6916658B2 (en) * 2001-07-27 2005-07-12 Beckman Coulter, Inc. Method for measurement of immature granulocytes
US7465584B2 (en) 2005-01-24 2008-12-16 Sysmex Corporation Method and reagent for classifying leukocytes in animal blood

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0320667A (ja) 1991-01-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3048260B2 (ja) 白血球分類計数用試料調製方法
JP3886271B2 (ja) 赤芽球の分類計数用試薬及び分類計数方法
JP2565844B2 (ja) 細胞溶解処理条件下で異種細胞集団を正確に計数し,感受性に関する格付けを行う方法
US7674622B2 (en) Method for determination of nucleated red blood cells and leukocytes in a whole blood sample in an automated hematology analyzer
JP2619900B2 (ja) 血液中の白血球およびヘモグロビンの測定用試薬および方法
JPH0439910B2 (ja)
FI93658B (fi) Reagenssi ja sitä käyttävä menetelmä vähintään yhden leukosyyttialapopulaation määrittämiseksi kokoverestä automaattisella virtaussolulaskennalla
KR101847225B1 (ko) 혈액 샘플 분석 방법 및 분석 시스템
EP3654014B1 (en) Bone marrow fluid analysis method, sample analyzer, and non-transitory storage medium
JPH068817B2 (ja) 白血球弁別用組成物および弁別方法
US20020098589A1 (en) Multi-purpose reagent system and method for enumeration of red blood cells, white blood cells and thrombocytes and differential determination of white blood cells
CN103460041B (zh) 白细胞的分类计数方法、白细胞分类试剂盒及白细胞分类试剂
WO2003012429A1 (en) Method for measurement of nucleated red blood cells
JP2778745B2 (ja) 血液中の白血球弁別測定用試薬
EP0316453B1 (en) Method for classifying leukocytes and reagents
JP4338206B2 (ja) 赤芽球の分類計数方法
JP4107441B2 (ja) 赤芽球の分類計数用試薬
JP2002533712A (ja) 遊離細胞標本の分析方法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees