JP2776924B2 - 新規エポキシ樹脂組成物及びその硬化物 - Google Patents

新規エポキシ樹脂組成物及びその硬化物

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、低粘度であり、しかも得られる硬化物が耐
熱性に優れた、特に液状封止剤あるいは反応性希釈剤と
して有用な新規エポキシ樹脂組成物及びその硬化物に関
する。
〔従来の技術〕
エポキシ樹脂とりわけビスフェノールA型のエポキシ
樹脂は耐熱性と粘度などのバランスの面で極めて広範囲
に使用されている。特に、近年のIC封止剤の分野では、
固形エポキシ樹脂の代表であるノボラック型のエポキシ
樹脂とともに、このビスフェノールA型のエポキシ樹脂
は液状のエポキシ樹脂としてICカードの封止剤として広
く使われるに至っている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、現在、広く使用されているビスフェノ
ールA型のエポキシ樹脂では未だ耐熱性の面では充分で
ない。
すなわち、近年の電子部品に対する信頼性の向上とい
う面から、エポキシ樹脂を使用した硬化物には極めて過
酷な雰囲気下、たとえばハンダ浸漬などの条件下にも耐
え得る耐熱性が要求されてきている。
このような条件下では、前日のビスフェノールA型の
エポキシ樹脂による硬化物では耐熱性の面で不充分であ
る。そこで、このような温度条件下にも耐え得る硬化物
を与えるエポキシ樹脂としてノボラック型のエポキシ樹
脂、たとえばクレゾールノボラック型エポキシ樹脂を使
うことが知られている。しかし、ノボラック型エポキシ
樹脂では、室温でも流動性をもつことはむずかしく粘度
という面から問題がある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、これらの課題を解決するため鋭意検討
した結果、特開昭63−77832号広報に記載のオルトクレ
ゾール2核体のジメチロール化合物をエポキシ化するこ
とにより得られるエポキシ樹脂組成物が室温下でも流動
性を有する液状を呈し、しかも得られる硬化物が耐熱性
を有することを見い出し本発明を完成させるに至った。
しかも、エポキシ化する際、メチロール基の反応性の
面から、あからじめフェノール性水酸基とメチロール基
を4級塩の存在下エピハロヒドリンとの反応でクロルヒ
ドリン化し、更に、エピハロドリンの存在下でアルカリ
により閉環することにより低粘度のエポキシ樹脂組成物
を製造することができることを見い出した。
(1)次式〔I〕 で表される化合物を含むことを特徴とする新規エポキシ
樹脂組成物、 (2)上記(1)に記載の前記〔I〕式で表わされる化
合物を30重量%以上含むことを特徴とする請求項1に記
載のエポキシ樹脂組成物、 (3)上記(1)又は(2)記載のエポキシ樹脂組成物
の硬化物 に関する。
本発明のエポキシ樹脂組成物は従来のビスフェノール
A型のエポキシ樹脂に較べ、硬化物は高い耐熱性を有
し、しかも粘土はビスフェノールA型のエポキシ樹脂と
同程度である。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、前記〔I〕式のエポ
キシ化合物を含むが、好ましくは30重量%以上含み、さ
らに好ましくは40重量%以上含む。前記〔I〕式の含有
量が30重量%以下では、粘度の上昇が発生して、本発明
の低粘度の意に反する恐れがある。
本発明のエポキシ樹脂組成物は第1工程として、下記
式〔II〕 で表されるオルトクトレゾール2核体ジメチロール化合
物を一般式〔III〕 (式中、Xはハロゲン原子を表わす。) で表わされるエピハロゲン化合物と4級塩の存在下でハ
ロヒドリン化を行う。
前記一般式〔III〕において、Xで表わされるハロゲ
ン原子としては、Cl、Br、I等が挙げられ、一般式〔II
I〕の化合物としては、具体的には、エピクロルヒドリ
ン、エピブロムヒドリン、エピヨードヒドリン等が挙げ
られ、これらの混合物も用いることができるが工業的に
はエピクロルヒドリンが好適に使用される。
前記〔II〕式と一般式〔III〕で示されるエピハロゲ
ン化合物との4級塩存在下でのハロヒドリン化反応は反
応温度30℃〜120℃好ましくは60℃〜110℃で、反応時間
は1〜6時間である。エピハロゲン化合物の使用割合は
前記〔II〕式の水酸基当量1に対して1〜50モルである
が、好ましくは3〜15モルの範囲である。4級塩の使用
割合は前記〔II〕式の水酸基当量1に対して、0.001〜
1モル、好ましくは0.005〜0.5モルの範囲である。
又、4級塩としては、テトラメチルアンモニウムクロ
リド、テトラメチルアンモウニムブロミド、トリメチル
アンモニウムクロリドなどの第4級アンモニウム塩が好
適に使用される。
この際、メタノールなどのアルコール類、あるいはジ
メチルスルホキシドなどの非プロトン性極性溶媒などの
共存下でクロルヒドリン化することは、より好ましい。
次いで第2工程として前記第1工程で得られたハロヒ
ドリン化物はエピハロゲン溶液中で水酸化カリウム、水
酸化ナトリウムなどのアルカリ金属水酸化物により閉環
反応を行う。アルカリ金属水酸化物の使用量は前記〔I
I〕式の水酸基当量1に対して0.8〜1.5モル、好ましく
は0.9〜1.3モルの範囲であり、固形のアルカリ金属水酸
化物あるいはアルカリ金属水酸化物の水溶液を使用す
る。この際、アルカリ金属水酸化物の水溶液の場合は該
水溶液中の水分と生成する水を共沸脱水により除去しな
がら反応することはより好ましい。
次いで第3工程として、第2工程で得られた反応液中
の塩を濾過あるいは、使用した4級塩を必要により水洗
等により除去した後、過剰のエピハロゲン化合物と減圧
下で留去することにより本発明のエポキシ樹脂組成物を
得る。更に必要により該エポキシ樹脂組成物をトルエ
ン、イソブチルケトン等の溶媒に溶解し、前記〔II〕式
の水酸基当量1に対して0.01〜0.2モルのアルカリ金属
水酸化物を添加し、再び閉環反応を行なった後、水洗に
より過剰のアルカリ水酸化物等を除去し、減圧下で溶媒
を留去してエポキシ樹脂を得る。
かかる本発明は製造法において、重要なのは、前記
〔III〕式に示されるオルトクレゾール2核体ジメチロ
ール化合物中の、反応性に差のあるフェノール性水酸基
と、アルコール性水酸基をあらかじめエピハロゲン化合
物と4級塩の存在下でハロヒドリン化させ、しかる後、
該ハロヒドリン化合物をエピハロゲン化合物中で閉環反
応を行うことにある。
すなわち、通常行なわれているエポキシ化反応のよう
にアルカリ存在下でハロヒドリン化反応及び閉環反応を
同時に行なった場合、本発明のエポキシ樹脂組成物の前
駆体である前記〔II〕式のフェノール性水酸基とアルコ
ール性水酸基の反応性の差によりゲル化が発生し、本発
明の意にそぐわなくなる。
本発明のエポキシ樹脂組成物は単独で又は他のエポキ
シ化合物との併用で、通常のエポキシ樹脂と同様に、脂
肪族ポリアミン、芳香族ポリアミン、ポリアミドポリア
ミン等のポリアミン系硬化剤、無水ヘキサヒドロフタル
酸、無水メチルテトラヒドロフタル酸等の酸無水物系硬
化剤、フェノールノボラック、クレゾールノボラック等
のフェノー系硬化剤、三フッ化ホウ素等のルイス酸又は
それらの塩類、ジシアンジアミド類等の硬化剤等により
硬化されることができる。又、必要に応じて硬化促進
剤、無機又は有機の充填剤等の種々の配合剤を添加する
ことができる。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、耐熱性を有し、しか
も粘度の低い液状タイプが要求される分野に広範囲に用
いることができる。具体的には、液状封止剤料、反応性
希シャク剤各種成形材料、複合材料等を例示することが
できる。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例で説明する。
実施例1 温度計、撹拌機を付けたガラス容器にオルトクレゾー
ル2核体ジメチロール化合物(分子量:288,水酸基当量;
72g/eq)72g及びエピクロルヒドリン650g(7モル)を
仕込み窒素雰囲気下で溶解した後、オイルバスを使用し
て内温を100℃に昇温し、テトラメチルアンモニウムク
ロリド1.6g(0.015モル)を添加して1時間反応した。
(第1工程) 次いで、内温を50℃に保ちながら固形苛性ソーダ40g
(1モル)を徐々に添加して、4時間反応した。(第2
工程) 更に、第2工程で得られた反応液を数回、水洗して生
成した食塩等を除いて、減圧下で濃縮し淡黄色のエポキ
シ樹脂(A)(本発明のエポキシ樹脂組成物)117gを得
た。(第3工程) 生成物Aのエポキシ当量は142g/eq.,粘度は10ポイズ
(50℃におけるICI粘度)であった。
実施例2 エピクロルヒドリン370g(4モル)を使用した以外は
実施例1と同様の操作を実施してエポキシ樹脂(B)
(本発明のエポキシ樹脂組成物)116gを得た。
生成物Bのエポキシ当量は150g/eq.,粘度は13ポイズ
であった。
実施例3 実施例1と同様の操作によりエポキシ樹脂を得た後、
更に該エポキシ樹脂をメチルイソブチルケトン300gに溶
解し、温度計、撹拌機の付いたガラス容器に仕込み、20
%苛性ソーダ水溶液20g(0.1モル)を添加して、反応温
度を70℃に保ちながら1時間撹拌した。その後、水を添
加し水相が中性になるまで数回、水洗をくり返し、減圧
下でメチルイソブチルケトンを留去した。こうして得ら
れたエポキシ樹脂(C)(本発明のエポキシ樹脂組成
物)のエポキシ当量は141g/eq.,粘度は、8ポイズであ
った。
実施例1〜3で得られたエポキシ樹脂(A)、
(B)、(C)をGPC分析した結果、前記〔I〕式で表
わされる化合物の含有量は次のとおりであった。
なお、分析条件は次のとおり。
GPC装置;島津製作所 (カラム;TSK−G−3000XL(1本) +TSK−G−2000XL(2本)) 溶 媒;テトラヒドロフラン 1ml/分 検 出;UV(254nm) 応用例1,2,3 第1表に示す割合で、メチルテトラヒドロ無水フタル
酸、(新日本理化(株);リカシッドMT−500),実施
例1,2,3で得られたエポキシ樹脂A,B,C及び硬化促進剤
(2エチル4メチルイミダゾール)を配合して加熱硬化
させて硬化物のガラス転移温度(Tg),熱変形温度(HD
T)を測定した。その結果を第1表に示した。
尚、ガラス転移温度(Tg)及び熱変形温度(HDT)の
測定条件は下記のとおり。
ガラス転移温度 熱機械測定装置(TMA);真空理工(株) TM−7000 昇温速度;2℃/min 熱変形温度 JIS K7207 比較応用例1, 第1表に示す割合で、実施例1,2,3で得られたエポキ
シ樹脂A,B,Cの代りに比較例として下記の市販のビスフ
ェノールA型のエポキシ樹脂を用いて加熱硬化して、硬
化物のTg,HDTを測定した。その結果を第1表に示した。
ビスフェノールA型のエポキシ樹脂(Bis A Epoxyと
略す) 油化シエルエポキシ(株)製:エピコート828 エポキ
シ当量188g/eq.,粘度7ポイズ 尚、Tg、HDTは応用例と同様の条件で測定した。
〔発明の硬化〕 第1表から明らからなように本発明のエポキシ樹脂組
成物は粘度が低く、しかも硬化物は高い耐熱性を示す所
から、液状封止剤あるはいは反応性希釈剤として工業的
な価値が極めて大きい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07D 303/18 - 303/27 C08G 59/32 - 59/38 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次式〔I〕 で表される化合物を含むことを特徴とする新規エポキシ
    樹脂組成物。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の前記〔I〕式で表わされ
    る化合物を30重量%以上含むことを特徴とする請求項1
    に記載のエポキシ樹脂組成物。
  3. 【請求項3】請求項1又は請求項2記載のエポキシ樹脂
    組成物の硬化物。
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