JP2775429B2 - ディスクカートリッジ - Google Patents
ディスクカートリッジInfo
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- JP2775429B2 JP2775429B2 JP9038273A JP3827397A JP2775429B2 JP 2775429 B2 JP2775429 B2 JP 2775429B2 JP 9038273 A JP9038273 A JP 9038273A JP 3827397 A JP3827397 A JP 3827397A JP 2775429 B2 JP2775429 B2 JP 2775429B2
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- drive
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フロッピディス
ク、特に薄いジャケットの代りに、ハードケースを使用
したディスクカートリッジに関する。 【0002】 【従来の技術】従来、フロッピディスクは、カセットテ
ープやディスクパックと同じように、ドライブ(磁気記
録再生装置)に取り付けたり、取り外して保管や移動し
たりすることができる、交換可能形の情報記憶媒体とし
て、広く用いられている。通常のフロッピディスクは、
8インチ、5インチなどと呼ばれるフロッピディスクで
ある。このようなフロッピディスクには、薄くて柔軟な
塩化ビニルなどのジャケットが、磁気ディスク保護用の
ケースとして用いられている。しかし、そのようなジャ
ケットでは、磁気ディスクの保護が十分でないため、厚
くて変形しにくい強固なハードケースを採用し、そのハ
ードケース内面にライナシートを接着して、磁気ディス
クを回転可能に収容したものが、ディスクカートリッジ
である。 【0003】図2は、そのようなディスクカートリッジ
の外観を示す斜視図、図3は、その縦断面図である。図
中、10は上ハードケース、12は下ハードケース、1
4はシャッタである。このシャッタ14は、不使用時に
は磁気ヘッド挿入用窓(図示なし)を覆い、内部の磁気
ディスクを保護する。16は表面に磁性材料が塗布され
た磁気ディスクであり、その中央部にハブ20を備えて
いる。 【0004】このハブ20は、その中央部の円状凹部2
2が大部分を占め、それらの周辺に磁気ディスク16を
接着する環状部24を有する。ハブの円状凹部22は、
下ハードケース12に開けた磁気ディスク駆動用窓26
に臨み、不使用時にはその窓26をほぼ覆っている。そ
のため、シャッタ14の設置と合せて、内部の磁気ディ
スク16の保護が容易となり、取り扱いも簡単で、信頼
性も向上する。 【0005】28はドライブの装着台30から突出した
駆動ピンであり、その先端部付近はハブ中心孔32に挿
通され、上ハードケース10の中心受部34に達する。
このため、上ハードケース10には、磁気ディスク駆動
用窓はなく、駆動ピン28の先端部は、ただ、上ハード
ケースの中心受部34に当接するだけである。36はハ
ブ回転支持体、例えばハブ回転支持環であり、ドライブ
の装着台30に載り、ハブ20に接触し、その回転を支
持するものである。その中央孔38には、周囲に余裕空
間を残して駆動ピン28が挿通される。40は磁石、例
えば環状磁石であり、ハブ回転支持体36の周囲に設け
られている。この磁石40はハブ20を吸引する。な
お、この場合ハブ20には、ステンレスなどの強磁性体
である金属ハブを採用する。 【0006】 【従来技術の問題点】図4は、図3のハブ20付近の部
分拡大図である。この図から明らかなように、ハブ回転
支持体36と当接するハブ20の下側当接面、即ちハブ
20の円状凹部22の外底面は、その周縁部より、駆動
ピン28が挿通されるハブ中心孔32に向って、僅(わ
ず)かに下に凸に出っ張っている。このため、ハブ20
は、ハブ回転支持体36の内側上面で支持される状態と
なるから、安定した支持が得られず、金属ハブ20を磁
石40で吸引しても、矢印X方向に示すようなハブ20
の上下振動が生じ、磁気ヘッド(図示なし)と磁気ディ
スク16との接触状態が、磁気ディスクの特に内周側ト
ラックで悪くなり、ディスクカートリッジの性能が問題
となる。 【0007】【発明の目的】 本発明は、このような従来技術の問題点
を解消するためになされたものであり、ハブを改善する
ことによって、ハブの回転支持状態を安定させ、ハブの
上下振動を少なくしてモジュレーションを改善したディ
スクカートリッジを提供することを目的とする。 【0008】 【目的達成の手段】上記目的を達成するために、本発明
では、まず、ドライブのハブ回転支持体36と当接する
ハブ50の当接面を、その周縁部58より、駆動ピン2
8を挿通するハブ中心孔56に向って、上に凸にへこま
せることによって、好適なハブ50を得る。そのハブ当
接面周縁に対するハブ中心孔周縁60のへこみ量は、例
えば0.02mm〜0.3mmである。次に、そのよう
なハブ50を有する磁気ディスク16を、ハードケース
10、12内に回転可能に収容して、ディスクカートリ
ッジとする。 【0009】 【達成手段の作用】上記達成手段は次のように作用す
る。ドライブのハブ回転支持体36と当接するハブ50
の当接面を、その周縁部より、駆動ピン28を挿通する
ハブ中心孔56に向って、上に凸にへこませた構造のた
め、ハブ当接面周縁58が、ハブ回転支持体36の接触
面よりも下方に下がり、ハブ50の当接面がハブ回転支
持体36に覆い被さるようになる。そのため、ハブ50
の当接面とハブ回転支持体36との接触位置が、より外
方に移動し、ハブ50は、ハブ回転支持体36の外側上
面によって、より安定的に支持される。また、ハブ50
と磁石40とがより接近し、磁石40のハブ50に対す
る吸引力が増加する。 【0010】 【実施の形態】以下、本発明の実施の形態について説明
する。 〔第1の実施の形態〕、 図1は、本発明の第1の実施の形態を示す縦断面図であ
り、ドライブへの装着状態を示している。図5は、その
ハブ付近の部分拡大図である。図中、従来例と対応する
同一部分には、同一符号を附し、それらに関する説明
は、従来例のものと同一であるため省略する。しかし、
本実施の形態の要部の説明に必要なものは、再度触れる
ものとする。 【0011】本実施の形態と従来例とを比較すると、従
来例では、ハブ回転支持体36と当接するハブ20の当
接面、即ちハブ20の円状凹部22の外底面が、その周
縁部より、駆動ピン28を挿通するハブ中心孔32に向
うにつれて、わずかに下に凸に出っ張っているのに対し
て、本実施の形態では、ハブ50の当接面、即ちハブ5
0の円状凹部52の外底面が、その周縁部58より、駆
動ピン28を挿通するハブ中心孔56に向うにつれてわ
ずかに上に凸に、かつ円錐面状にへこんでいる点で、相
違する。 【0012】50はハブであり、その中央部の円状凹部
52が大部分を占め、それらの周辺に磁気ディスク16
を接着する環状部54を有する。56はハブ中心孔であ
り、円状凹部52の中心に開けられている。そのハブ中
心孔56には、ドライブの装着台30から突出し、ハブ
回転支持体36たるハブ回転支持環を通った駆動ピン2
8の先端部付近が挿通している。ハブ回転支持体36と
当接するハブ50の当接面、即ちハブの円状凹部52の
外底面は、その周縁部より、駆動ピン28を挿通するハ
ブ中心孔56に向うにつれて、わずかに上に凸に、かつ
円錐面状にへこんでいる。このため、ハブ50の円状凹
部周縁58が、そのハブ回転支持体36の接触面よりも
下方に下がり、ハブ50の円状凹部がハブ回転支持体3
6に覆い被さるようになる。ハブ50の円状凹部とハブ
回転支持体36との接触位置は、より外方に移動し、ハ
ブ50はハブ回転支持体36の外側上面によって、より
安定的に支持される。 また、強磁性体である金属ハブ
を採用すると、ハブ50と磁石40とがより接近し、磁
石40のハブ50に対する吸引力が増加する。 【0013】尚、ハブ50の円状凹部周縁58に対する
ハブ中心孔周縁60のへこみ量Lは、実施に当り適宜選
択し得るが、0.02mm〜0.3mmの範囲が適切で
ある。へこみ量Lを0.3mmより大きくすると、ハブ
50の円状凹部とハブ回転支持体36の接触面とが作る
角度が大きくなり過ぎ、ハブ円状凹部周縁58がドライ
ブの装着台30に接触したり、ハブ中心孔周縁60が、
駆動ピン28の先端R形状部分にかかり、ハブ50の回
転支持が不安定となる。 【0014】このようなハブのへこみ量L(mm)とモ
ジュレーションm(%)との関係を示す実験データを表
1に、そのグラフを図6に揚げておく。このモジュレー
ションmとはハブの1回転(360゜)中における図7
に示した出力波形の最大振幅Aと最小振幅Bとに基づ
く、A−BとA+Bとの比を%で表したものである。 【0015】 【表1】【0016】表1における各へこみ量L毎のサンプル数
nはいずれも10個であり、対応する最内周トラック・
モジュレーションmはその平均値である。また、へこみ
量Lの+符号はへこみ量をそのまま示すが、−符号は従
来例のように逆に出っ張っていることを示すものであ
る。 さらに、S−0は磁気ディスクの表面側を、S−1
はその裏面側を各々示している。 なお、へこみ量Lは+
0.4mmになると、ハブ円状凹部とその回転支持体と
の接触が不安定となり、測定が不可能となった。 なおま
た、モジュレーションmはその値が小さいと図8(A)
に示すように出力波形の変動が小さくディスクカートリ
ッジの性能が良くなるが、大きいと図8(B)に示すよ
うに出力波形の変動も大きく悪くなる。 【0017】本発明の第2の実施の形態について説明す
る。 本発明の第2の実施の形態によるディスクカートリ
ッジは、 ハードケース10、12内に、ハブ50を有す
る磁気ディスク16を回転可能に収容したディスクカー
トリッジにおいて、ドライブ(28,30,36,4
0)のハブ回転支持体36と当接するハブ50の当接面
を、ハブ当接面周縁58より、駆動ピン挿通用のハブ中
心孔32に向って、上に凸にへこませると共に、ハブ5
0の当接面とハブ回転支持体36との接触位置を、ハブ
円状凹部周縁よりも内方に設定したもの、 である。 本発
明の第2の実施の形態のその余の事項は、第1の実施の
形態と同様である。 【0018】 本発明の第3の実施の形態について説明す
る。 本発明の第3の実施の形態によるディスクカートリ
ッジは、 上記第2の実施の形態によるディスクカートリ
ッジにおいて、ハブ50の当接面が、ハブ当接面周縁5
8より、駆動ピン挿通用のハブ中心孔56に向って、上
に凸にかつ円錐面状にへこませたもの、 である。 本発明
の第3の実施の形態のその余の事項は、第1の実施の形
態と同様である。 【0019】 本発明の第4の実施の形態について説明す
る。 本発明の第4の実施の形態による磁気記録再生系
は、 上記第1ないし第3の実施の形態によるディスクカ
ートリッジ と、ハブ50よりも小径のハブ回転支持体3
6を備えたドライブ(28,30,36,40)と、 か
らなる磁気記録再生系、 である。 本発明の第4の実施の
形態のその余の事項は、第1の実施の形態と同様であ
る。 【0020】 【発明の効果】以上説明した本発明によれば、ハブ回転
支持体と当接するハブ50の当接面を、その周縁部58
より、駆動ピン28が挿通されるハブ中心孔56に向う
につれて、僅かながら上に凸にへこませてあるため、ハ
ブ50の当接面とハブ回転支持体36との接触位置が、
より外方に移動し、ハブ50が、ハブ回転支持体36の
外側上面によって、より安定的に回転支持され、ハブの
上下振動を少なくすることができ、磁気ヘッドと磁気デ
ィスクとの接触状態が、磁気ディスクの特に内周側トラ
ックでよくなり、ディスクカートリッジの性能を向上さ
せることができる。また、強磁性体である金属ハブを採
用すると、ハブ50と磁石40とがより接近し、磁石4
0のハブ50に対する吸引力が増加する。
ク、特に薄いジャケットの代りに、ハードケースを使用
したディスクカートリッジに関する。 【0002】 【従来の技術】従来、フロッピディスクは、カセットテ
ープやディスクパックと同じように、ドライブ(磁気記
録再生装置)に取り付けたり、取り外して保管や移動し
たりすることができる、交換可能形の情報記憶媒体とし
て、広く用いられている。通常のフロッピディスクは、
8インチ、5インチなどと呼ばれるフロッピディスクで
ある。このようなフロッピディスクには、薄くて柔軟な
塩化ビニルなどのジャケットが、磁気ディスク保護用の
ケースとして用いられている。しかし、そのようなジャ
ケットでは、磁気ディスクの保護が十分でないため、厚
くて変形しにくい強固なハードケースを採用し、そのハ
ードケース内面にライナシートを接着して、磁気ディス
クを回転可能に収容したものが、ディスクカートリッジ
である。 【0003】図2は、そのようなディスクカートリッジ
の外観を示す斜視図、図3は、その縦断面図である。図
中、10は上ハードケース、12は下ハードケース、1
4はシャッタである。このシャッタ14は、不使用時に
は磁気ヘッド挿入用窓(図示なし)を覆い、内部の磁気
ディスクを保護する。16は表面に磁性材料が塗布され
た磁気ディスクであり、その中央部にハブ20を備えて
いる。 【0004】このハブ20は、その中央部の円状凹部2
2が大部分を占め、それらの周辺に磁気ディスク16を
接着する環状部24を有する。ハブの円状凹部22は、
下ハードケース12に開けた磁気ディスク駆動用窓26
に臨み、不使用時にはその窓26をほぼ覆っている。そ
のため、シャッタ14の設置と合せて、内部の磁気ディ
スク16の保護が容易となり、取り扱いも簡単で、信頼
性も向上する。 【0005】28はドライブの装着台30から突出した
駆動ピンであり、その先端部付近はハブ中心孔32に挿
通され、上ハードケース10の中心受部34に達する。
このため、上ハードケース10には、磁気ディスク駆動
用窓はなく、駆動ピン28の先端部は、ただ、上ハード
ケースの中心受部34に当接するだけである。36はハ
ブ回転支持体、例えばハブ回転支持環であり、ドライブ
の装着台30に載り、ハブ20に接触し、その回転を支
持するものである。その中央孔38には、周囲に余裕空
間を残して駆動ピン28が挿通される。40は磁石、例
えば環状磁石であり、ハブ回転支持体36の周囲に設け
られている。この磁石40はハブ20を吸引する。な
お、この場合ハブ20には、ステンレスなどの強磁性体
である金属ハブを採用する。 【0006】 【従来技術の問題点】図4は、図3のハブ20付近の部
分拡大図である。この図から明らかなように、ハブ回転
支持体36と当接するハブ20の下側当接面、即ちハブ
20の円状凹部22の外底面は、その周縁部より、駆動
ピン28が挿通されるハブ中心孔32に向って、僅(わ
ず)かに下に凸に出っ張っている。このため、ハブ20
は、ハブ回転支持体36の内側上面で支持される状態と
なるから、安定した支持が得られず、金属ハブ20を磁
石40で吸引しても、矢印X方向に示すようなハブ20
の上下振動が生じ、磁気ヘッド(図示なし)と磁気ディ
スク16との接触状態が、磁気ディスクの特に内周側ト
ラックで悪くなり、ディスクカートリッジの性能が問題
となる。 【0007】【発明の目的】 本発明は、このような従来技術の問題点
を解消するためになされたものであり、ハブを改善する
ことによって、ハブの回転支持状態を安定させ、ハブの
上下振動を少なくしてモジュレーションを改善したディ
スクカートリッジを提供することを目的とする。 【0008】 【目的達成の手段】上記目的を達成するために、本発明
では、まず、ドライブのハブ回転支持体36と当接する
ハブ50の当接面を、その周縁部58より、駆動ピン2
8を挿通するハブ中心孔56に向って、上に凸にへこま
せることによって、好適なハブ50を得る。そのハブ当
接面周縁に対するハブ中心孔周縁60のへこみ量は、例
えば0.02mm〜0.3mmである。次に、そのよう
なハブ50を有する磁気ディスク16を、ハードケース
10、12内に回転可能に収容して、ディスクカートリ
ッジとする。 【0009】 【達成手段の作用】上記達成手段は次のように作用す
る。ドライブのハブ回転支持体36と当接するハブ50
の当接面を、その周縁部より、駆動ピン28を挿通する
ハブ中心孔56に向って、上に凸にへこませた構造のた
め、ハブ当接面周縁58が、ハブ回転支持体36の接触
面よりも下方に下がり、ハブ50の当接面がハブ回転支
持体36に覆い被さるようになる。そのため、ハブ50
の当接面とハブ回転支持体36との接触位置が、より外
方に移動し、ハブ50は、ハブ回転支持体36の外側上
面によって、より安定的に支持される。また、ハブ50
と磁石40とがより接近し、磁石40のハブ50に対す
る吸引力が増加する。 【0010】 【実施の形態】以下、本発明の実施の形態について説明
する。 〔第1の実施の形態〕、 図1は、本発明の第1の実施の形態を示す縦断面図であ
り、ドライブへの装着状態を示している。図5は、その
ハブ付近の部分拡大図である。図中、従来例と対応する
同一部分には、同一符号を附し、それらに関する説明
は、従来例のものと同一であるため省略する。しかし、
本実施の形態の要部の説明に必要なものは、再度触れる
ものとする。 【0011】本実施の形態と従来例とを比較すると、従
来例では、ハブ回転支持体36と当接するハブ20の当
接面、即ちハブ20の円状凹部22の外底面が、その周
縁部より、駆動ピン28を挿通するハブ中心孔32に向
うにつれて、わずかに下に凸に出っ張っているのに対し
て、本実施の形態では、ハブ50の当接面、即ちハブ5
0の円状凹部52の外底面が、その周縁部58より、駆
動ピン28を挿通するハブ中心孔56に向うにつれてわ
ずかに上に凸に、かつ円錐面状にへこんでいる点で、相
違する。 【0012】50はハブであり、その中央部の円状凹部
52が大部分を占め、それらの周辺に磁気ディスク16
を接着する環状部54を有する。56はハブ中心孔であ
り、円状凹部52の中心に開けられている。そのハブ中
心孔56には、ドライブの装着台30から突出し、ハブ
回転支持体36たるハブ回転支持環を通った駆動ピン2
8の先端部付近が挿通している。ハブ回転支持体36と
当接するハブ50の当接面、即ちハブの円状凹部52の
外底面は、その周縁部より、駆動ピン28を挿通するハ
ブ中心孔56に向うにつれて、わずかに上に凸に、かつ
円錐面状にへこんでいる。このため、ハブ50の円状凹
部周縁58が、そのハブ回転支持体36の接触面よりも
下方に下がり、ハブ50の円状凹部がハブ回転支持体3
6に覆い被さるようになる。ハブ50の円状凹部とハブ
回転支持体36との接触位置は、より外方に移動し、ハ
ブ50はハブ回転支持体36の外側上面によって、より
安定的に支持される。 また、強磁性体である金属ハブ
を採用すると、ハブ50と磁石40とがより接近し、磁
石40のハブ50に対する吸引力が増加する。 【0013】尚、ハブ50の円状凹部周縁58に対する
ハブ中心孔周縁60のへこみ量Lは、実施に当り適宜選
択し得るが、0.02mm〜0.3mmの範囲が適切で
ある。へこみ量Lを0.3mmより大きくすると、ハブ
50の円状凹部とハブ回転支持体36の接触面とが作る
角度が大きくなり過ぎ、ハブ円状凹部周縁58がドライ
ブの装着台30に接触したり、ハブ中心孔周縁60が、
駆動ピン28の先端R形状部分にかかり、ハブ50の回
転支持が不安定となる。 【0014】このようなハブのへこみ量L(mm)とモ
ジュレーションm(%)との関係を示す実験データを表
1に、そのグラフを図6に揚げておく。このモジュレー
ションmとはハブの1回転(360゜)中における図7
に示した出力波形の最大振幅Aと最小振幅Bとに基づ
く、A−BとA+Bとの比を%で表したものである。 【0015】 【表1】【0016】表1における各へこみ量L毎のサンプル数
nはいずれも10個であり、対応する最内周トラック・
モジュレーションmはその平均値である。また、へこみ
量Lの+符号はへこみ量をそのまま示すが、−符号は従
来例のように逆に出っ張っていることを示すものであ
る。 さらに、S−0は磁気ディスクの表面側を、S−1
はその裏面側を各々示している。 なお、へこみ量Lは+
0.4mmになると、ハブ円状凹部とその回転支持体と
の接触が不安定となり、測定が不可能となった。 なおま
た、モジュレーションmはその値が小さいと図8(A)
に示すように出力波形の変動が小さくディスクカートリ
ッジの性能が良くなるが、大きいと図8(B)に示すよ
うに出力波形の変動も大きく悪くなる。 【0017】本発明の第2の実施の形態について説明す
る。 本発明の第2の実施の形態によるディスクカートリ
ッジは、 ハードケース10、12内に、ハブ50を有す
る磁気ディスク16を回転可能に収容したディスクカー
トリッジにおいて、ドライブ(28,30,36,4
0)のハブ回転支持体36と当接するハブ50の当接面
を、ハブ当接面周縁58より、駆動ピン挿通用のハブ中
心孔32に向って、上に凸にへこませると共に、ハブ5
0の当接面とハブ回転支持体36との接触位置を、ハブ
円状凹部周縁よりも内方に設定したもの、 である。 本発
明の第2の実施の形態のその余の事項は、第1の実施の
形態と同様である。 【0018】 本発明の第3の実施の形態について説明す
る。 本発明の第3の実施の形態によるディスクカートリ
ッジは、 上記第2の実施の形態によるディスクカートリ
ッジにおいて、ハブ50の当接面が、ハブ当接面周縁5
8より、駆動ピン挿通用のハブ中心孔56に向って、上
に凸にかつ円錐面状にへこませたもの、 である。 本発明
の第3の実施の形態のその余の事項は、第1の実施の形
態と同様である。 【0019】 本発明の第4の実施の形態について説明す
る。 本発明の第4の実施の形態による磁気記録再生系
は、 上記第1ないし第3の実施の形態によるディスクカ
ートリッジ と、ハブ50よりも小径のハブ回転支持体3
6を備えたドライブ(28,30,36,40)と、 か
らなる磁気記録再生系、 である。 本発明の第4の実施の
形態のその余の事項は、第1の実施の形態と同様であ
る。 【0020】 【発明の効果】以上説明した本発明によれば、ハブ回転
支持体と当接するハブ50の当接面を、その周縁部58
より、駆動ピン28が挿通されるハブ中心孔56に向う
につれて、僅かながら上に凸にへこませてあるため、ハ
ブ50の当接面とハブ回転支持体36との接触位置が、
より外方に移動し、ハブ50が、ハブ回転支持体36の
外側上面によって、より安定的に回転支持され、ハブの
上下振動を少なくすることができ、磁気ヘッドと磁気デ
ィスクとの接触状態が、磁気ディスクの特に内周側トラ
ックでよくなり、ディスクカートリッジの性能を向上さ
せることができる。また、強磁性体である金属ハブを採
用すると、ハブ50と磁石40とがより接近し、磁石4
0のハブ50に対する吸引力が増加する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態によるディスクカー
トリッジのドライブへの装着状態を示す図である。 【図2】従来のディスクカートリッジの外観を示す斜視
図である。 【図3】図2の縦断面図である。 【図4】図3のハブ付近の部分拡大図である。 【図5】図1のハブ付近の部分拡大図である。【図6】 へこみ量Lとモジュレーションmの関係を示す
図である。 【図7】 モジュレーションmを説明する出力波形図であ
る。 【図8】 モジュレーションmと性能の関係を示す図であ
る。 【符号の説明】 10 上ハードケース 12 下ハードケース 14 シャッタ 16 磁気ディスク 26 磁気ディスク駆動用窓 28 駆動ピン 30 ドライブの装着台 36 ハブ回転支持体 34 中心受部 38 ハブ回転支持体の中央孔 40 磁石 50 ハブ 52 ハブ円状凹部 54 ハブの環状部 56 ハブ中心孔 58 ハブ当接面周縁 60 ハブ中心孔周縁
トリッジのドライブへの装着状態を示す図である。 【図2】従来のディスクカートリッジの外観を示す斜視
図である。 【図3】図2の縦断面図である。 【図4】図3のハブ付近の部分拡大図である。 【図5】図1のハブ付近の部分拡大図である。【図6】 へこみ量Lとモジュレーションmの関係を示す
図である。 【図7】 モジュレーションmを説明する出力波形図であ
る。 【図8】 モジュレーションmと性能の関係を示す図であ
る。 【符号の説明】 10 上ハードケース 12 下ハードケース 14 シャッタ 16 磁気ディスク 26 磁気ディスク駆動用窓 28 駆動ピン 30 ドライブの装着台 36 ハブ回転支持体 34 中心受部 38 ハブ回転支持体の中央孔 40 磁石 50 ハブ 52 ハブ円状凹部 54 ハブの環状部 56 ハブ中心孔 58 ハブ当接面周縁 60 ハブ中心孔周縁
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(58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名)
G11B 23/033 102
G11B 19/20
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 1.ハードケース内に、ハブを有する磁気ディスクを回
転可能に収容したディスクカートリッジにおいて、ドライブへの装着時に該 ドライブのハブ回転支持体と当
接せしめられるハブ当接面は、ハブ当接面周縁より、駆
動ピンが挿通されるハブ中心孔に向って、上に凸にへこ
ませた形状を成し、 上記ハブ当接面における上に凸にへこませた部分の外径
は上記ハブ回転支持体の外径よりも大である ことを特徴
とするディスクカートリッジ。 2.前記ハブは強磁性体で構成され、 前記ドライブは前記ハブ回耘支持体の外周側に磁石が配
設され、 前記ハブ当接面の外径は上記磁石の外径よりも大である
ことを特徴とする、 請求項1記載のディスクカートリッジ。3.ハードケース内に、ハブを有する磁気ディスクを回
転可能に収容したディスクカートリッジと、該ディスク
カートリッジを駆動するドライブとから成る、磁気記録
再生系であって、 上記ドライブは、装着台と、該装着台上にそれと同心的
に配設されたハブ回転支持体と、該装着台から突出して
該ハブ回転転支持体の中心部を貫通する駆動ピンとを具
備し、 上記ハブは、上記ハブ回転支持体と当接するハブ当接面
と、上記駆動ピンが挿通されているハブ中心孔とを具備
し、 上記ハブ当接面は、ハブ当接面周縁より、ハブ中心孔に
向って、上に凸にへこませた形状を成し、 上記ハブ当接面の上に凸にへこませた部分の外径は、上
記ハブ回転支持体の外径よりも大である ことを特徴とす
る、 磁気記録再生系。 4.前記ハブは、強磁性体で構成され、 前記ドライブは、前記ハブ回転支持体の外周側に磁石が
配設され 、前記ハブ当接面の外径は、前記磁石の外径よりも大であ
る ことを特徴とする、 請求項3記載の磁気記録再生系。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9038273A JP2775429B2 (ja) | 1997-01-17 | 1997-01-17 | ディスクカートリッジ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9038273A JP2775429B2 (ja) | 1997-01-17 | 1997-01-17 | ディスクカートリッジ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09198839A JPH09198839A (ja) | 1997-07-31 |
JP2775429B2 true JP2775429B2 (ja) | 1998-07-16 |
Family
ID=12520711
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9038273A Expired - Fee Related JP2775429B2 (ja) | 1997-01-17 | 1997-01-17 | ディスクカートリッジ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2775429B2 (ja) |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5621887U (ja) * | 1979-07-30 | 1981-02-26 | ||
JPS606913Y2 (ja) * | 1981-05-08 | 1985-03-07 | ソニー株式会社 | 記録再生用デイスクカセツト |
JPS5928896U (ja) * | 1982-08-18 | 1984-02-22 | 富士写真フイルム株式会社 | 磁気デイスクカ−トリツジ |
-
1997
- 1997-01-17 JP JP9038273A patent/JP2775429B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH09198839A (ja) | 1997-07-31 |
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