JP2774937B2 - 既設鋼桁橋の補強方法 - Google Patents

既設鋼桁橋の補強方法

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JP2774937B2
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稔 太田
幸吉 壬生
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は既設鋼桁橋の補強方法に
関し、さらに詳しくは、荷重条件の変更等によって補強
を要することとなった既設鋼桁橋をPCケーブル等によ
って補強する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、物流の効率化等の要請から、道路
構造令が改正され、橋の設計自動車荷重が20トンから
25トンと5トン増えることとなり、過去に建設された
道路橋の補強が緊急課題となりつつある。従来から、劣
化したコンクリート橋や鋼桁橋の補修補強は数多く行わ
れているが、コンクリート橋、特にプレストレストコン
クリート橋(PC橋)については、桁に沿わせてPCケ
ーブルを添設するといういわゆる外ケーブル方式の補強
が一般的に行われている。
【0003】これに対して、鋼桁橋の補強方法として
は、ストリンガの増設や鋼板の添設等が主体である。外
ケーブルによる補強も一部行われているが、主桁ウエブ
に鋼製ブラケットをボルトなどで取付け、これに補強ケ
ーブルを取付け、下フランジ下側にサドル等を設けてこ
れによりケーブルを受ける構造が一般的であった。この
ような補強は、ケーブルの緊張力をボルトによる摩擦や
剪断で抵抗させるため、ブラケットが大きくなり、また
緊張力を導入するとき、桁に偏心力や集中応力を発生し
ないようにするなど細心の施工が要求されるなどの問題
があった。
【0004】特開平3−25142号公報では鋼桁補強
用緊張材及び鋼桁が開示され鋼桁とアンボンドをPC鋼
材を用いて鋼桁に負の曲げモーメントを付与して補強す
る技術が開示されている。この技術は桁中間部にサドル
を設けるものである。また、特開昭54−105829
号公報には鋼橋の主桁間の中間対傾構を鉄骨として内蔵
したプレストレスト鉄骨鉄筋コンクリート横桁が開示さ
れている。この技術は鋼橋の床版のひび割れや脱落に対
して桁横断方向の荷重分配を受けるほぼI形断面のプレ
ストレストコンクリート横桁を配設するものである。こ
の横桁は鋼桁の長手方向の補強について全く考慮してい
ないものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は既設鋼桁橋の
補強方法を提供することを目的とする。その手段とし
て、PCケーブルによる補強を提供するもので、その具
体的な課題としては次がある。 (1)PCケーブルの緊張力導入を容易にすること。 (2)PCケーブルの緊張力をブラケットやサドルを用
いないで直接鋼桁で受けるようにすること。 (3)偏心力や集中応力の発生を最小にすること。 (4)橋梁全体として、補強後の横方向の剛性を高める
こと。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の技術手段は、鋼桁橋の両端部及び両端部から
鋼桁橋の支間中央より遠い位置に、PCケーブルの固定
端及び緊張端をそれぞれ備え、鋼桁に一体結合したプレ
ストレストコンクリート横断部材を設け、固定端と緊張
端との間にPCケーブルを張設することを特徴とする既
設鋼桁橋の補強方法である。この場合に、プレストレス
トコンクリート横断部材は鋼桁橋の桁両端の桁端対傾構
及びこの桁端対傾構から鋼桁橋の支間中央より遠い位置
にある他の中間対傾構の部分に対傾構と一体に設けると
一層好ましい。
【0007】
【作用】本発明方法では、鋼桁途中においてPCケーブ
ルを片引きで緊張力導入をする。従って、PCケーブル
の緊張作業が簡単になり、施工容易である。橋体への緊
張力伝達は鋼桁と一体に打設したコンクリート横断部材
を介して行う。このコンクリートはプレストレストコン
クリートとし、高強度のコンクリートを用いる。本発明
の構造では、鋼桁橋の下フランジ部に打設したコンクリ
ートを介してPCケーブルの緊張力が橋体に伝達される
ため、主桁一本毎の局部的偏心力や応力集中を緩和する
ことができる。従って、鋼桁に偏心応力を生ずることが
なく均一に補強される。このプレストレストコンクリー
ト横断部材を鋼桁橋の対傾構の部分に橋の幅員方向全幅
に亘って設けると、この部分が多室箱桁状となり桁の剛
性が増す。
【0008】PCケーブルの両端定着部は、一端は鋼桁
橋の桁両端の桁端対傾構の部分に設けるが、PCケーブ
ルの他端定着は鋼桁橋の支間中央より遠い位置に設け
る。その他端定着部の位置は、鋼桁橋の規模、長さ、補
強量、等によって適宜定めることができる。その位置と
しては中間対傾構の位置に設けると好ましい。これを典
型的に図8〜図11に示した。図8に示すように、短い
橋、例えば対傾構7が両端の他に3個所に設けられてい
る時は、緊張端3、3aは中央を除く2か所の対傾構部
7の位置に決定すると好ましい。図9は対傾構7が両端
の他には4個の場合、図10、図11は対傾構7が両端
の他に5個の場合を示している。図9〜図11の場合、
左右対称性を考慮して適宜の位置に緊張端3、3aを設
けるとよい。
【0009】
【実施例】図1に、補強した実施例の鋼桁橋の側面図
を、図2にその平面図を、図3にその正面図を示した。
鋼桁橋は鋼桁1を橋台6、6に掛け渡してその上にコン
クリートスラブ4を載せ、道路を形成している。本発明
では、その両端の桁端対傾構7の部分に固定端2,2a
を設け、それぞれ対応する緊張端3、3aを固定端2、
2aから鋼桁橋の支間中央より遠い位置に設ける。これ
らの固定端2、2a,緊張端3、3aは鋼桁と一体にし
たプレストレストコンクリートで形成する。この固定端
2と緊張端3との間及び固定端2aと緊張端3aとの間
に、それぞれPCケーブル10を張設する。
【0010】固定端及び緊張端の実施例の部分詳細図を
図4〜図7に示した。図4は鋼桁1にスタッドジベル5
を取り付けてコンクリートを打設し、シース22内に挿
通したPC鋼材21の端部をナット23で定着板24に
定着した緊張端3を示す部分断面図である。鋼桁補強用
PCケーブル10はこの緊張端3に定着板12、ナット
13により定着される。
【0011】図5は、PCケーブルの固定端2の別の例
を示したもので、鋼桁1の端面をPC鋼材21の定着端
とした例である。その他は図4と同様である。図6は、
図4又は図5の横断面を示している。緊張端3は鋼桁1
の中間対傾構部に一体に打設されたプレストレストコン
クリートからなり、PCケーブル10はシース14内に
挿入されて、定着板12、ナット13によって緊張端3
に定着されている。
【0012】図7は鋼桁1の桁端対傾構部に一体に形成
されたプレストレストコンクリートからなる固定端2の
断面図である。PCケーブル10は定着板12、ナット
13により固定端2に定着されている。図4〜図7に示
した固定端または緊張端は鋼桁と一体化しており、ブラ
ケット等の取付を要せず、また、鋼桁にPCケーブルの
緊張力を均一に伝達する。
【0013】次に図1〜3に示す実施例について説明す
る。実施例の対象の鋼桁橋の仕様は次のとおりである。 橋長 : 30m 幅員 : 10m 5主桁合成床版橋TL−20 補強PC鋼材: SEEEタイブル(商品名)F13
0 横補強PC鋼材: φ26mmPC鋼棒 なお、上記タイブル(商品名)は、細いPC鋼線を撚っ
てφ30mm程度にまとめたPC鋼より線の末端に鋼製
スリーブを圧着して、この鋼製スリーブにねじ切りをし
てナットで定着するもので、PC鋼より線の柔軟性とP
C鋼棒の定着性を兼ね合わせ持つものである。
【0014】実施例の補強方法の施工手順は次のとおり
である。 (1)固定端となる鋼桁両端の桁端対傾構部、及び緊張
端となる鋼桁中間対傾構部の下フランジ・腹板にスタッ
ドジベルを植設し、腹板に横補強PC鋼棒挿通用穴をあ
ける。 (2)必要な鉄筋、横補強PC鋼棒、補強PCケーブル
のシース及び定着具を配置する。 (3)型枠を取付ける。 (4)生コンクリートを打設する。 (5)コンクリートの強度発現を待って、横補強PC鋼
棒を緊張し、コンクリートにプレストレスを導入する。 (6)ポリエチレン管を外装したタイブルを、緊張端、
固定端間に張設する。 (7)有害な歪み、偏心力が発生しないようにバランス
よく交互にタイブルを緊張する。このとき、主桁の変形
を監視しながら注意深く行う。 (8)全ての緊張が完了したら、横補強PC鋼棒のグラ
ウト、定着部の後埋め処理をする。 (9)補強PCケーブルの定着部の防錆処理を行う。
【0015】
【発明の効果】本発明の方法によれば、緊張端及び固定
端をプレストレストコンクリートで製作し、緊張力をコ
ンクリートを介して導入するため、局部的な偏心応力、
集中応力を緩和することができる。横補強PC鋼棒を緊
張してコンクリートにプレストレスを導入するので、鋼
桁とコンクリートが一体化し、確実な応力伝達が可能と
なる。また、定着部分の幅員方向が多室箱桁状となり剛
性が増す。
【0016】また、左右のPCケーブルを支間中央部で
オーバーラップさせることにより、最大モーメントの発
生する主桁支間中央部分が、桁の支間側部の部分に比べ
て2倍のPC鋼材配設量となり、必要な位置に必要な量
を配設するという、合理的で経済的な補強が可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の側面図である。
【図2】実施例の平面図である。
【図3】実施例の正面図である。
【図4】実施例の定着部詳細図である。
【図5】実施例の定着部詳細図である。
【図6】実施例の緊張定着部である。
【図7】実施例の固定端定着部である。
【図8】実施例の模式図である。
【図9】実施例の模式図である。
【図10】実施例の模式図である。
【図11】実施例の模式図である。
【符号の説明】
1 鋼桁 2、2a 固定端 3、3a 緊張端 4 コンクリートスラブ 5 ジベル 6 橋台 7 対傾構 10 PCケーブル 12 定着板 13 ナット 14 シース 21 PC鋼材 22 シース 23 ナット 24 定着板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E01D 21/00 E01D 2/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼桁橋の両端部及び該両端部から該鋼桁
    橋の支間中央より遠い位置に、PCケーブルの固定端及
    び緊張端をそれぞれ備え鋼桁に一体結合したプレストレ
    ストコンクリート横断部材を設け、該固定端と緊張端と
    の間にPCケーブルを張設することを特徴とする既設鋼
    桁橋の補強方法。
  2. 【請求項2】 前記プレストレストコンクリート横断部
    材は、対傾構部に設けたことを特徴とする請求項1記載
    の既設鋼桁橋の補強方法。
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