JP2772427B2

JP2772427B2 - 燃料噴射装置

Info

Publication number: JP2772427B2
Application number: JP1028785A
Authority: JP
Inventors: 弘之西沢; 実岡村; 眞長谷川
Original assignee: Mitsubishi Motors Corp; Nippon Injector Corp
Current assignee: Mitsubishi Motors Corp; Nippon Injector Corp
Priority date: 1989-02-09
Filing date: 1989-02-09
Publication date: 1998-07-02
Anticipated expiration: 2013-07-02
Also published as: JPH02211376A

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）この発明は１気筒に３つの吸気弁を配設した燃焼室を
有するエンジンの燃料噴射装置に関するものである。

（従来の技術）従来の一般的なガソリンエンジンの燃料噴射装置とし
ては、実開昭61-149772号公報に記載の如く１気筒毎に
２つの吸気弁を配設したものにおいて、これら吸気弁に
対し燃料噴射弁より２方向に燃料を噴射するものが公知
である。

この従来装置を第３図，第４図において説明する。第
３図，第４図において、（１）は電磁式の燃料噴射弁、
（２）はボール（３）によって開閉が制御される燃料噴
孔、（４）この燃料噴孔に連って形成された噴射燃料通
路（5a）（5b）を有するアダプタで、各噴射燃料通路
（5a）（5b）の開き角は（α）に設定されている。（6
a）（6b）は噴射燃料通路出口としての噴出口、（７）
は上記燃料噴射弁（１）が装着された吸気管、（８）は
この吸気管内に形成された吸気通路、（９）はエンジン
のシリンダ、（10）は上記吸気通路（８）に連って形成
されたシリンダの燃焼室、（11a）（11b）はこの燃焼室
における吸気通路側に装着された吸気弁で、各吸気ポー
トを開閉する。（12a）（12b）は上記燃焼室における反
吸気弁装着側に各々設けられ排気弁で、各排気ポートを
開閉する。（13）は上記各吸気通路（８）を分岐する隔
壁、（14）は上記燃焼室（10）の中心に設置された点火
プラグである。

このように構成されたものにあっては、燃料噴射弁
（１）の噴出口から角度αをもって２つの吸気弁（11
a）（11b）に対し２方向噴射するものである。

（発明が解決しようとする課題）上述の従来のものでは１気筒につき２つの吸気弁（11
a）（11b）を配設した燃焼室（10）を有するエンジンの
燃料噴射弁（１）において、２つの吸気弁（11a）（11
b）に燃料噴射弁（１）より２方向からの燃料を各々噴
射するものであり、従来では３つの吸気弁に１個の燃料
噴射弁にて各々燃料を噴射するものは一般的ではなかっ
た。

この発明は、１気筒につき３つの吸気弁を配設した燃
焼室を有するエンジンにおいても、各々３つの噴射方向
を有する燃料噴射弁により３つの吸気弁に正確に燃料を
噴射すると共に吸気通路内壁への燃料付着を防止できる
燃料噴射装置を提供することを目的とする。

（課題を解決するための手段）この発明は、１気筒に３つの吸気弁を配設した燃焼室
を有するエンジンの燃料噴射装置において、上記３つの
吸気弁に各々燃料を噴射する３つの噴射方向を有する燃
料噴射弁を、上記燃焼室の中心と上記３つの吸気弁の配
設中心とを結ぶ線上に設けると共に上記各噴射方向を、
各吸気通路の中心線の仮想交点と上記燃料噴射弁の中心
線とを結ぶ方向でかつ上記吸気通路における湾曲部の大
曲率側の内壁に燃料が接触しないように設定したもので
ある。

（作用）この発明にあっては、１気筒に３つの吸気弁を配設し
た燃焼室を有するエンジンにおいても、各々３つの噴射
方向を有する燃料噴射弁により、３つの吸気弁に正確に
燃料が噴射できると共に各吸気通路の内壁への燃料の付
着はなくなる。

（実施例）以下、この発明の一実施例を図について説明する。ま
ず、第１図，第２図において、（15）は吸気管（７）に
装着された燃料噴射弁で、各々所定の角度に傾斜して形
成された３つの噴出口を有し、これら噴出口から所定の
角度巾にて３方向へ燃料が噴射される。（16a）（16b）
（16c）は上記燃焼室（10）において各々均等間隔で配
設された３つの吸気弁で、各々３つの吸気ポートを開閉
する。（17a）（17b）は吸気弁（16b）の両側に設けら
れた隔壁、（18a）（18b）（18c）はこれらの隔壁によ
って各々形成された吸気通路、（19）は吸気通路におけ
る湾曲部の大曲率側の内壁、（Ｄ）は吸気通路（18b）
の中心線、（Ｅ）は吸気通路（18a）の中心線、（Ｃ）
は上記各中心線（Ｄ），（Ｅ）の仮想交点、（Ｆ）は燃
料噴射弁（15）の中心線、（Ｇ）は燃料噴射弁（15）に
おける吸気弁（16b）への噴射方向である。点火プラグ
（14）は燃焼室（10）の中心（Ｂ）に装着されており、
また、３つの吸気弁（16a）（16b）（16c）は中央の吸
気弁（16b）を中心として、他の２つの吸気弁（16a）
（16c）は対称的に設けられている。

更に、燃料噴射弁（15）は第１図に示す如く、燃焼室
の中心（Ｂ）と、３つの吸気弁（16a）（16b）（16c）
の配設中心とを結ぶ線（Ａ）上に設けられている。

以上の様に構成されたものにおいて、まず、燃料噴射
弁（15）は燃焼室（10）の中心（Ｂ）と、３つの吸気弁
（16a）（16b）（16c）の配設中心とを結ぶ線（Ａ）上
に配設され、また、その各噴射方向は各吸気通路の中心
線（Ｄ），（Ｅ）の仮想交点（Ｃ）と燃料噴射弁（15）
の中心線（Ｆ）とを結ぶ方向（Ｇ）の如く各々３つの方
向が設定される。しかも、その燃料噴射弁（15）の噴射
方向は、各々吸気通路（18a）（18b）（18c）における
湾曲部の大曲率側の内壁（19）に燃料が接触しないよう
に設定される。上記のように設定することにより、燃料
噴射弁（15）から各吸気弁（16a）（16b）（16c）に対
して３方向にて正確に噴射でき、しかも各吸気通路（18
a）（18b）（18c）の湾曲部の大曲率側の内壁（19）に
は燃料が付着しないので、アイドル安定性が良く、排気
ガスも清浄となる。

（発明の効果）以上のようにこの発明では、１気筒に３つの吸気弁を
配設した燃焼室を有するエンジンの燃料噴射装置におい
て、３つの吸気弁に各々燃料を噴射する３つの噴射方向
を有する燃料噴射弁を、燃焼室の中心と３つの吸気弁の
配設中心とを結ぶ線上に設けると共に各噴射方向を、各
吸気通路の中心線の仮想交点と燃料噴射弁の中心線とを
結ぶ方向でかつ吸気通路における湾曲部の大曲率側の内
壁に燃料が接触しないように設定することにより、３つ
の吸気弁に対して３方向の噴射にて確実に燃料を噴射で
き、しかも各吸気通路の内壁への燃料の付着を防止でき
るので、エンジンのアイドル安定性が良く、排気ガスの
清浄なエンジンを得ることができる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一実施例を示す平面図、第２図は第
１図装置の縦断面図、第３図（イ）は従来装置を一部断
面にて示す側面図、第３図（ロ）は従来装置における燃
料噴射弁先端部の正面図、第４図は従来装置を示す平面
図である。図中、（１）（15）は燃料噴射弁、（７）は吸気管、
（９）はシリンダ、（10）は燃焼室、（12a）（12b）は
排気弁、（14）は点火プラグ、（16a）（16b）（16c）
は吸気弁、（17a）（17b）は隔壁、（18a）（18b）（18
c）は吸気通路、（19）は吸気通路における湾曲部の大
曲率側の内壁部、（Ａ）は燃焼室の中心と各吸気弁の配
設中心とを結ぶ線、（Ｂ）は燃焼室の中心、（Ｃ）は各
吸気通路の中心線の仮想交点、（Ｄ）（Ｅ）は吸気通路
の中心線、（Ｆ）は燃料噴射弁の中心線、（Ｇ）は噴射
方向である。なお、各図中同一符号は各々同一、又は相当部分を示
す。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献特開昭63−154859（ＪＰ，Ａ) 特開平２−30920（ＪＰ，Ａ) 実開平１−139079（ＪＰ，Ｕ) 実開平１−95572（ＪＰ，Ｕ) 実開昭59−123660（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁶，ＤＢ名) F02M 61/18 320 F02M 69/00 360 F02M 69/04

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】１気筒に３つの吸気弁を配設した燃焼室を
有するエンジンの燃料噴射装置において、上記３つの吸
気弁に各々燃料を噴射する３つの噴射方向を有する燃料
噴射弁を、上記燃焼室の中心と上記３つの吸気弁の配設
中心とを結ぶ線上に設けると共に上記各噴射方向を、上
記燃料噴射弁から上記燃焼室の各吸気弁に到る各吸気通
路の中心線の仮想交点と上記燃料噴射弁の中心線とを結
ぶ方向でかつ上記吸気通路における湾曲部の大曲率側の
内壁に燃料が接触しないように設定したことを特徴とす
る燃料噴射装置。