JP2770771B2 - 多焦点カメラ - Google Patents

多焦点カメラ

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JP2770771B2
JP2770771B2 JP7061035A JP6103595A JP2770771B2 JP 2770771 B2 JP2770771 B2 JP 2770771B2 JP 7061035 A JP7061035 A JP 7061035A JP 6103595 A JP6103595 A JP 6103595A JP 2770771 B2 JP2770771 B2 JP 2770771B2
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  • Exposure Control For Cameras (AREA)
  • Focusing (AREA)
  • Lens Barrels (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の技術分野】本発明は、カメラのレンズ位置情報
を検出する装置、特に、単独にて撮影可能な主光学系を
撮影光軸上で移動させると共に、その主光学系の移動に
応じて副光学系を撮影光軸上に挿入することにより、投
影レンズが少なくとも二種類の異なる焦点距離に切り換
えられるように構成された多焦点カメラにおけるレンズ
位置情報検出装置に関する。 【0002】 【従来の技術】撮影レンズの焦点距離を少なくとも長短
二種類に切り換えるために、単独に撮影可能な主光学系
を撮影光軸に沿って移動させると共に、その移動に連動
して副光学系を撮影光軸上に挿入する如く構成されたい
わゆる二焦点カメラが、例えば特開昭52−76919
号,特開昭54−33027号などの公開特許公報によ
って公知である。 【0003】また、主光学系に連動する自動焦点調節装
置を備えた二焦点カメラも、例えば特開昭58−202
431号等の公開特許公報によって開示され、既に公知
である。また、レンズ鏡筒内の撮影レンズの位置をパル
スカウントすることにより検出する装置も特開昭59−
64816号公報にて公知である。 【0004】 【発明が解決しようとする問題点】しかしながら、上記
公知の自動焦点調節装置を備えた二焦点カメラでは、主
光学系側から伝達されるレンズ位置情報には、焦点距離
の変化情報は含まれていない。従って、焦点距離の切換
えによって生じる絞り値(下値)の変化を補正するため
には、焦点距離変換のための主光学系または副光学系の
移動に連動して絞り口径を変化される連動機構をさらに
追加しなければならない。さらにまた、フラッシュマチ
ック装置を上記公知の二焦点カメラに付加する場合に
も、焦点距離情報の伝達装置を別に付加する必要があ
り、レンズ移動装置の構成が複雑になる欠点がある。 【0005】本発明は、上記従来のカメラの欠点を解決
し、撮影レンズの光軸上での位置を検出することによ
り、被写体までの距離情報と撮影レンズの焦点距離情報
とを検出することができ、該検出した情報を利用して絞
り制御等を行うことができるカメラを提供することを目
的とする。また本発明の目的は、部品点数を増加してカ
メラを大型化することなく撮影レンズの焦点距離情報を
得ることを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は、複数の焦点距離に設定可能であり光軸
方向に変位して撮影距離を変化させる撮影光学系と、撮
影時に被写体に対して照明光を照射するストロボ装置
と、前記焦点距離毎に応じて開放F値が変化する絞りと
を有するストロボ撮影可能なカメラにおいて、被写体ま
での距離に応じて前記撮影光学系を変位させる撮影光学
系駆動装置と、前記撮影光学系の位置に基づいて、撮影
距離を表す距離信号と設定されている焦点距離に応じた
前記絞りの開放F値とを検出する検出装置と、ストロボ
撮影時に、前記検出装置によって検出される前記距離信
号と前記開放F値とに応じて、前記絞りの開口径を自動
的に設定する絞り制御装置とを設けた。 【0007】 【実施例】以下、本発明の実施例を添付の図面に基づい
て詳しく説明する。図1は本発明の実施例の斜視図、図
2および図3は図1の実施例を組み込んだ可変焦点カメ
ラの縦断面図で、図2は副光学系が撮影光路外に退出し
ている状態、図3は副光学系が撮影光路内に挿入された
状態を示す。 【0008】図1および図2において、カメラ本体1内
のフィルム開口2の前面には、後で詳しく述べられる台
板10が移動可能に設けられている。その台板10は、
ほぼ中央に開口10aを有し、開口10aの前面に固設
された主レンズ枠3に撮影レンズを構成する主光学系4
が保持されている。副光学系5は移動レンズ枠6内に保
持され、図2の広角状態においては、撮影光路外の退避
位置に置かれ、望遠状態においては図3に示す如く撮影
光軸上に挿入されるように構成されている。また、主光
学系4と台板10との間に絞り兼用シャッタ7が設けら
れ、主光学系4と一体に光軸上を移動する。 【0009】カメラ本体1の前面突出部1Aには、主レ
ンズ枠3の先端部が通過し得る開口1aが設けられ、さ
らに、その前面突出部1Aの内側には、開口1aを遮閉
するための防塵カバー8が開閉可能に設けられている。
その防塵カバー8は、カメラ本体1の上部に設けられた
焦点距離選択レバー9によって開閉される。この焦点距
離選択レバー9は、図2に示す如く、主光学系4を保持
する主レンズ枠3が繰り込まれた広角撮影域にあるとき
は、図4のカメラの上面図に示す如く、指標9Aがカメ
ラ本体1の上面に付された広角記号「W」に対向し、図
3に示す如く主レンズ枠3が繰り出された望遠撮影域に
あるときは、指標9Aが望遠記号「T」に対向するよう
に、任意に設定し得る如く構成されている。また、焦点
距離選択レバー9の指標9Aが記号「OFF」を指示す
るように回転すると、主光学系4の前面を防塵カバー8
が覆うように構成されている。 【0010】また一方、焦点距離選択レバー9には、カ
メラ本体1の固定部に設けられた導体ランドCd1 ,C
2 にそれぞれ接触する摺動接片Br1 ,Br2 が連動
して変位する如く設けられ、長い帯状の導体ランドCd
1 と摺動接片Br1 とでスイッチSw1 が構成され、短
い導体ランドCd2 と摺動接片Br2 とでスイッチSw
2 が構成されている。スイッチSw1 は、焦点距離選択
レバー9が広角記号Wおよび望遠記号TにあるときにO
Nとなり、記号「OFF」位置に変位するとOFFとな
る。また、スイッチSw2 は、焦点距離選択レバー9が
望遠記号Tの位置にあるときのみONとなり、他のW記
号及びOFF記号の位置ではOFFとなる。この2個の
スイッチSw1 およびSw2 は、主光学系4および副光
学系5を変位させるためのモータH(図1および図2参
照)の回転を制御する如く構成されている。 【0011】図5は、台板10および移動レンズ枠6を
駆動する駆動機構を示すために、台板10を裏面から見
た斜視図である。モータ11は台板10の上部裏面に固
設され、そのモータ11の回転軸の両端にはベベルギヤ
12a,12bが図5に示すように固設されている。一
方のベベルギヤ12aにはベベルギヤ13aが噛み合
い、そのベベルギヤ13aは、一体に形成された平歯車
14と共に台板10に回転可能に軸支されている。平歯
車14と噛み合う第1駆動歯車15は台板10に回転可
能に支持され、その中心に設けられた雌リードねじに、
カメラ本体1の固定部に固設され、且つ光軸方向に伸び
た第1送りねじ16が螺合している。 【0012】また、ベベルギヤ13aと一体の平歯車1
4は歯車列17を介して第2駆動歯車18と噛み合って
いる。この第2駆動歯車18も第1駆動歯車15と同様
に台板10上に回転可能に支持され、その中心に設けら
れた雌リードねじに、カメラ本体の固定部に固設され、
且つ光軸方向に伸びた第2送りねじ19が螺合してい
る。第1駆動歯車15と第2駆動歯車18とは回転数が
互いに等しくなるように構成され、また、第1送りねじ
16と第2送りねじ19のねじのリードも等しくなるよ
うに形成されている。従って、モータ11が回転し、第
1駆動歯車15と第2駆動歯車16とが回転すると、台
板10は第1送りねじ16および第2送りねじ19に沿
って撮影光軸上を前後に移動可能である。 【0013】また、台板10の裏面には図5に示す如
く、光軸方向に長く伸びた連動支柱20が突出して設け
られ、この連動支柱20の先端部に設けられた貫通孔2
1と台板10に設けられた貫通孔22(図1参照)と
を、カメラ本体1の固定部に固設され且つ光軸方向に伸
びた案内軸23が貫通している。連動支柱20と案内軸
23とにより、台板10は、光軸に対して垂直に保持さ
れ、モータ11の回転に応じて光軸に沿って前後に平行
移動するように構成されている。 【0014】モータ11の回転軸に設けられた他方のベ
ベルギヤ12bにはベベルギヤ13bが噛み合い、この
ベベルギヤ13bと一体に形成された平歯車24は減速
ギヤ列25を介してカムギヤ26に噛み合っている。こ
のカムギヤ26の表面には正面カム27が形成されてい
る。一方、副光学系5を保持する移動レンズ枠6は柄部
6Aを有し、この柄部6Aの一端は、台板10に設けら
れた固定軸28にカムギヤ26と共に回転可能に支持さ
れ、圧縮コイルばね29により正面カム27のカム面に
圧接するように付勢されている。 【0015】台板10には、移動レンズ枠6の突出部6
Bに係合して移動レンズ枠6の移動を係止する係止部材
30aおよび30bが固設している。その突出部6Bが
係止部材30aに当接すると副光学系5は図2および図
5の実線にて示す如く退避位置に置かれ、突出部6Bが
係止部材30bに当接すると、図3および図5の鎖線に
て示す如く、副光学系5は撮影光軸上に置かれる。 【0016】カムギヤ26の正面カム27は、図6のカ
ム展開図に示す如く、回転角が0からθ1 にかけて揚程
が0で変化しない第1平坦区間A1 と、θ1 からθ2
かけて揚程が0からh1 まで直線的に増加する第1斜面
区間Bと、θ2 からθ3 にかけて揚程がh1 で変化しな
い第2平坦区間Cと、θ3 からθ4 にかけて揚程がh 1
から0まで直線的に減少する第2斜面区間Dと、θ4
ら360°まで揚程が0で変化しない第3平坦区間A2
とから成る。 【0017】移動レンズ枠6の柄部6Aが第1平坦区間
1 または第3平坦区間A2 に係合しているときは、副
光学系5は退避位置(図2)または撮影光軸上の位置
(図3)に在り、移動レンズ枠6の突出小筒6Cが台板
10に設けられた円孔10bまたは開口10a内に挿入
されて置かれる。従って、移動レンズ枠6の柄部6Aが
その平坦区間A1 ,A2 で係合している間は、正面カム
27が回転しても、それぞれの位置に静止して置かれ
る。正面カム27が正転または逆転して柄部6Cが第1
斜面区間Bまたは第2斜面区間Dのカム面に接し、上昇
すると、移動レンズ枠6は光軸方向に移動し、突出小筒
6Cが円孔10bまたは開口10aから脱出し、台板1
0の裏面に沿って角αだけ正面カム27と共に回動す
る。さらに第2平坦区間Cを乗り越えて、第2斜面区間
Dまたは第1斜面区間Bのカム面に沿って柄部6Aがバ
ネ29の付勢力によって下降すると、係止部材30bま
たは30aに沿って図5中で左方へ移動レンズ枠6は移
動し、図3の望遠位置または図2の広角位置にて停止す
る如く構成されている。 【0018】なお、ベベルギヤ13aおよび平歯車14
乃至第2送りねじ19をもって、主光学系変位機構が構
成される。またベベルギヤ13bおよび平歯車24乃至
圧縮コイルばね29をもって副光学系変位機構が構成さ
れる。主光学系4と副光学系5とを変位させる光学系変
位機構は上記の如く構成されているので、OFF位置に
置かれた焦点距離選択レバー9を広角記号Wの位置まで
回転すると、図示されない連動機構を介して防塵カバー
8が開くと共に、スイッチSw1 が図4に示す如くON
状態となる。この位置では主光学系4のみが図2に示す
如く撮影光軸上に置かれ、台板10は最も右方へ繰り込
んだ広角撮影域における無限遠位置に置かれる。レリー
ズ釦Bt (図4参照)を押下すると、モータ11が回転
し、台板10は図2中で左方へ繰り出され、広角撮影域
での距離調節がなされる。その際被写体までの距離は、
後述の距離検出装置によって検出され、モータ12が制
御される。またこの場合、カムギヤ26がモータ11の
回転に応じて回転し、正面カム27は第1平坦区間A1
内で距離調節範囲W(図6参照)だけ回転するが、移動
レンズ枠6は、台板10に対して光軸方向にも、またこ
れに直角な方向にも相対変位しない。 【0019】次に、焦点距離選択レバー9を広角位置W
から望遠位置Tに切り換えると、スイッチSw2 がON
となるので、モータ12が回転し、台板10は、広角撮
影域での至近距離位置を超えて図2中で左方へ繰り出さ
れ、望遠撮影域における無限遠位置にて停止する。その
間に、カムギヤ26と共に正面カム27が図5中で反時
計方向に回転し、移動レンズ枠6の柄部6Aが図6中
で、第1平坦区間A1 を超え第1斜面区間Bのカム面に
係合すると、移動レンズ枠6は圧縮コイルばね29の付
勢力に抗して固定軸28に沿って図5中で右方へ変位
し、揚程h1 より少し手前で移動レンズ枠6の突出小筒
6Cが円孔10bから脱出する。すると、カムギヤ26
の反時計方向の回転により、移動レンズ枠6は正面カム
27と共に反時計方向に角αだけ回転して突出係止部6
Bが係止部材30bに当接して、図3で鎖線に示す状態
となる。 【0020】突出係止部6Bが係止部30bに当接する
と、移動レンズ枠6は回転を阻止されるので、柄部6A
が第1斜面区間Bを乗り越え、第2平坦区間を経由して
第2斜面区間Dを滑り降り、圧縮コイルばね29の付勢
力により図5中で左方へ移動する。そのとき図3に示す
如く、移動レンズ枠6の突出小筒6Cが開口10aに挿
入され、移動レンズ枠6は、台板10に対する相対変位
を終了し、副光学系5と主光学系4との合成焦点距離が
所定の長焦点距離となる。さらに、副光学系5と主光学
系4とは台板10と共に左方へ移動し、望遠撮影域での
無限遠位置に台板10が達したとき、その移動を停止す
る。 【0021】上記の望遠状態において、レリーズ釦Bt
を押下すると、再びモータ11が回転し、台板10が図
3中で左方繰り出され望遠撮影域での距離調節がなされ
る。次に、上記の台板10に連動する距離検出装置およ
び距離信号発生装置の連動機構の構成について説明す
る。図1において、台板10の裏面から光軸方向に突出
して設けられた連動支柱20の一端には、側面と上面と
にそれぞれ第1係合突起20Aおよび第2係合突起20
Bが突設され、第1係合突起20Aには広角用連動レバ
ー31の一方の腕31Aが係合している。また、第2係
合突起20Bは、台板10が望遠撮影域へ移動する途中
で望遠用連動レバー32の一方の腕32Aと係合するよ
うに構成されている。広角用連動レバー31は、ピン軸
33によって軸支され、ねじりコイルばね34により反
時計方向に回動するように付勢され、さらに、その回転
は制限ピン35によって阻止されている。望遠用連動レ
バー32は、ピン軸36によって軸支され、ねじりコイ
ルばね37によって時計方向に回動可能に付勢され、ま
た、その回動は制限ピン38によって制限される。さら
に、広角用連動レバー31および望遠用連動レバー32
の他方の腕31B,32Bの自由端は、それぞれ第1連
動ピン39および第2連動ピン40が植設されている。
連動ピン39および40と係合する回動レバー41は、
回転軸42の一端に固設され、ねじりコイルばね43に
より図1中で時計方向に回動可能に付勢されている。 【0022】第1連動ピン39は、図7に示す如く、回
動レバー41の第1接合部41aと係合し、広角用連動
レバー31の反時計方向の回動により、第1係接部41
aを押圧してねじりコイルばね43の付勢力に抗して回
動レバー41を反時計方向に回動させる。また第2連動
ピン40と係合可能な回動レバー41の第2係合部41
bは、広角用連動レバー31の他方の腕31Bが反時計
方向に回転して図7中で制限ピン38に当接したとき、
ピン軸36を中心に旋回する連動ピン40の旋回軌道上
に位置するように構成されている。なお、前記の連動支
柱20,第1係合突起20A,第2係合突起20Bをも
って連携手段が構成され、前記広角用連動レバー31と
第1連動ピン39とで第1レバー手段が、また前記望遠
用連動レバー32と第2連動ピン40とで第2レバー手
段が構成されている。 【0023】回動レバー41の自由端には、カムレバー
45に係合する摺動ピン44が植設されている。そのカ
ムレバー45は、一端をピン軸46よって支持され、ね
じりコイルばね47により常時時計方向に付勢されてい
る。また、カムレバー45は、自由端側に折曲げ部45
aを有し、その折曲げ部45aの先端には赤外発光ダイ
オード(IRED)のような発光素子48が設けられて
いる。さらに、カムレバー45は、摺動ピン44との係
接面に広角用カム45A,発光素子復帰用カム45Bお
よび望遠用カム45Cが図7に示すように連続して形成
されている。 【0024】発光素子48による赤外スポット光は、カ
ムレバー45を回転可能に支持するピン軸46の軸線上
に設けられた投光レンズL1 を通して投射され、被写体
から反射される赤外スポット光は、受光レンズL2 を通
して、2個の光検出ダイオードSPD1 ,SPD2 より
なる受光素子49によって受光される。カムレバー4
5,受光素子48,投光レンズL1 ,受光レンズL2
よび受光素子49をもって測角方式の距離検出装置が構
成される。なお、測距される被写体は、投光レンズL1
と受光レンズL2 との間に設けられた対物レンズFl1
と接眼レンズFl 2 とから成るフィアンダー光学系によ
って観察される。 【0025】図8は、図1に示された測角方式の距離検
出の原理図である。受光素子49は、2個の光検出ダイ
オードSPD1 とSPD2 との境界線BlがレンズL2
の光軸と交差するように配置され、また、受光素子48
は先ず、受光レンズL2 の光軸に平行する投光レンズの
光軸上の基準位置に置かれる。この場合、発光素子28
から発したスポット光は、投光レンズL1 を通して集光
され、ファインダー視野のほぼ中央に在る被写体B上の
点b1 の位置に光スポットを作る。その点b1における
光スポットの反射光は、受光レンズL2 を通して一方の
光検出ダイオードSPD1 上の点C1 に光スポットを作
る。このような状態では、まだ被写体距離は検出され
ず、撮影レンズは、広角撮影域あるいは望遠撮影域にお
ける無限遠位置に置かれる。 【0026】次に、撮影レンズが無限遠位置がら繰り出
されると、その繰り出し量に応じて発光素子48は投光
レンズL1 の中心0のまわりを時計方向に回動する。こ
れにより、被写体B上の点b1 にある光スポットは点b
2 に向かって移動する。被写体B上の光スポットが受光
レンズL2 の光軸上の点b2 に達すると、その光スポッ
トの反射光は受光レンズL2 を通して受光され、2個の
光検出ダイオードSPD1 とSPD2 との境界線Bl上
の点C2 に反射スポットが作られる。従って、一方のS
PD1 の出力と他方のSPD2 の出力とが等しくなり、
合焦位置が検出される。この受光素子49の検出信号に
より図示されないモータ制御回路が作動し、モータ11
は停止し、距離調節が自動的になされる。 【0027】いま、投光レンズL1 から被写体までの距
離をR,投光レンズL1 と受光レンズL2 との間隔(基
線長)をD,発光素子28の旋回角(すなわちカムレバ
ー45の回転角)をθ1 とすれば、被写体Bまでの距離
は次の式によって求められる。 【0028】 【式1】 R=D/tanθ1 また一方、撮影レンズの焦点距離をf,撮影距離を
0 ,撮影レンズの無限遠位置からの繰出し量をΔと
し、fがRに比して充分小さいものとすると、 【0029】 【式2】 Δ=f2 /R0 の関係が有る。ここで、R≒R0 とすると、式1と式2
から次の式が得られる。 【0030】 【式3】 Δ=f2 ・tanθ1 /D すなわち、撮影レンズの繰出し量Δは、その撮影レンズ
の焦点距離の二乗と発光素子の移動量tanθ1 に比例
する。ところが、tanθ1 は式1から明らかなように
撮影レンズの焦点距離fには無関係に、被写体までの距
離Rによって定まる。従って、撮影レンズの焦点距離の
変化に応じて距離調節のための台板10の繰出し量は変
える必要があるが、同じ撮影距離に対する発光素子48
の変位量は、焦点距離の変化に拘らず等しくなければな
らない。 【0031】また一方、撮影レンズの繰出し量Δは、式
2からわかるように撮影距離R0 と撮影レンズの焦点距
離fとの情報とを含んでいる。従って、撮影レンズの焦
点距離を切換え得る二焦点カメラに例えばフラッシュマ
チック装置を設ける場合には、二種類の異なる焦点距離
に応じた絞り値を基準としてさらにその絞り口径が撮影
距離に応じて絞られるように、撮影レンズの移動に応じ
て絞りを制御する必要が有る。 【0032】図1において、一端に回動レバー41が固
設された回転軸42の他端には腕50が固設され、カメ
ラ本体1の固定部に設けられた基板53上のコードパタ
ーン51上を摺動する摺動ブラシ52はその腕50の一
端に固設されている。従って、摺動ブラシ52は回転レ
バー41と一体になって広角用連動レバー31および望
遠用連動レバー32によって回動変位させられる。 【0033】図9は、焦点距離信号および撮影距離信号
を出力する、コードパターン51と摺動ブラシ52とを
含むエンコーダー54の拡大平面図である。図9におい
て、コードパターン51A,51B,51Cとコモンパ
ターン51Dとの間を摺動ブラシによってON,OFF
することにより、このコードパターンは3ビットコード
を形成している。記号W1〜W8は広角状態での摺動ブ
ラシ52のステップ,記号T4〜T8は望遠状態での摺
動ブラシ52のステップの位置を示す。パターン51E
は広角・望遠の識別パターンである。摺動ブラシ52の
変位によるコードパターン51の示す撮影距離に対応す
るコードを表1に示す。 【0034】 【表1】【0035】なお、腕50、パターン51、摺動ブラシ
52および基板53をもってエンコーダ54が構成され
る。回転軸42の回転はエンコーダ54によりコード化
され、上記付表に示すa、b、cおよびeのコードは図
10に示すディコーダー55によって読み取られ、これ
に対応するアナログ出力がディコーダー55から制御回
路56に出力され、その制御回路56を介して、そのと
きの撮影距離が表示装置57に表示される。また、制御
回路56によってアナログ出力は電流に変換され、閃光
器の使用時のフラッシュスイッチBSWのONにより、絞
り装置7に制御信号を送り、エンコーダー54の出力信
号に基づく撮影距離と、そのときの撮影レンズの焦点距
離とに応じた適正な絞り開口が設定される。なお、撮影
完了後は、フィルム巻上げに応じて、台板10、発光素
子48および摺動ブラシ52は、それぞれ無限位置に戻
される。 【0036】次に、上記実施例における発光素子48お
よび摺動ブラシ52を動かす連動機構の動作について、
広角撮影域での距離調節、焦点距離変換、および広角撮
影域での距離調節の3つの場合に大別して詳しく説明す
る。図11乃至図14は連動機構の動作説明図で、図1
1は台板10が広角撮影域の無限遠位置とに在るとき、
図12は台板10が広角撮影域の至近距離位置まで繰り
出されたときの平面図で、図13は台板10が望遠撮影
域の無限遠位置に在るときの平面図、図14は台板10
が望遠撮影域の至近距離位置まで繰り出されたときの平
面図である。 【0037】先ず、主光学系4のみによる広角状態にお
ける距離調節動作について説明する。焦点距離選択レバ
ー9を図4中でOFF位置から広角位置Wまで回動する
と、スイッチSW1がONとなり、電源回路がON状態と
なり、同時に防塵カバー8が開かれる。このとき、台板
10は図1および図2に示す如く広角撮影域の無限遠位
置に在り、広角用連動レバー31の一方の腕31Aの先
端は、図11に示す如く連動支柱20の第1係合突起2
0Aにねじりコイルばね34の付勢力により圧接されて
いる。また、その広角レバー31に植設された第1連動
ピン39は、回動レバー41の第1係接部41aと係合
し、回動レバー41に植設された摺動ピン44は、カム
レバー45の広角用カム45Aの基部の無限遠位置で図
11に示す如く接している。この状態においては、発光
素子48は図8中で実線にて示す如く投光レンズL1
光軸上に置かれ、また、エンコーダー54の摺動ブラシ
52は図9中でステップW8の位置に置かれている。 【0038】上記の広角撮影準備完了状態において、フ
ァインダー視野中央に中距離にある被写体をとらえ、レ
リーズ釦Btを押すと、モータ11が回転を開始し、台
板10は図1中で左方へ繰り出される。この台板10の
移動により、連動支柱20も左方へ移動し、第1係合突
起20Aに係合する広角用連動レバー31は、ねじりコ
イルばね34の付勢力により第1係合突起20Aの図1
1中で左方への移動に追従して、ピン軸33を中心に反
時計方向に回動する。 【0039】その広角用連動レバー31の反時計方向の
回動により、第1連動ピン39は、回動レバー41の第
1係接部41aを図11中で右方へ押圧し、回動レバー
41をねじりコイルばね43の付勢力に抗して回転軸4
2を中心に反時計方向に回動させる。この回動レバー4
1の反時計方向の回動により、摺動ピン44は回転軸4
2のまわりに反時計方向に旋回する。 【0040】摺動ピン44が図11中で反時計方向に旋
回すると、カムレバー45は、ねじりコイルばね47の
付勢力により広角用カム45のカム形状に従って摺動ピ
ン44の動きに追従し、ピン軸46を中心に時計方向に
回転し、発光素子48を図8中で点線にて示すように時
計方向に変位させる。従って、被写体は発光素子48が
発する光スポットにより走査される。至近距離位置にあ
る被写体からの反射スポットが受光素子49の中央の境
界線Bl上の点C2 に達すると、その受光素子49の発
する出力信号に基づいて、図示されない距離調節制御回
路が動作して、モータ11への給電を断ち、モータ11
の回転を停止させる。このとき、光スポットによって照
射された被写体に合焦する位置まで主光学系4は台板1
0と共に繰り出され、その位置に停止し、自動距離調節
が完了する。 【0041】この場合、回動レバー41の回転は、回転
軸42を介して、エンコーダー54の摺動ブラシ52に
伝えられ、摺動ブラシ52が回動レバー41と一体に回
動して図9中でステップW8の位置からステップW1の
位置に向かって回動変位する。その摺動ブラシ52の回
転角は、台板10の無限遠位置からの繰出し量に対応す
るので、台板10が繰り出された位置に対応する被写体
までの距離信号がエンコーダー54からデジタル的に出
力される。その出力信号は、図10に示す如くディコー
ダー55および制御回路56を介して被写体距離または
ゾーンマークの形で表示装置57に表示される。また、
もし閃光器を使用する場合には、フラッシュスイッチB
SWのONにより、制御回路は、エンコーダー54の出力
信号(距離信号と商店距離信号)とに基づいて絞り装置
7を制御し、適正な絞り経が自動設定される。 【0042】至近距離にある被写体を撮影する場合に
は、その被写体にカメラを向けてレリーズ釦Bt を押す
と、台板10と共に連動支柱20が図12中で2点鎖線
の位置(無限遠位置)からΔ1 だけ繰り出され、実線で
示す至近距離位置に達する。この場合、広角用連動レバ
ー31は、ねじりコイルばね34の付勢力により第1係
合突起20Aに追従して反時計方向に回動し、台板10
が至近距離位置に達したときに、図12に示す如く制御
ピン38に当接して停止する。また、広角用連動レバー
31の反時計方向の回動により、その広角用連動レバー
31に植設された第1連動ピン39は、回動レバー41
をねじりコイルばね43の付勢力に抗して反時計方向に
回動し、回動レバー41に植設された摺動ピン44をカ
ムレバー45の広角用カム45Aの図12中で右端部ま
で角ω1 だけ回動させる。この摺動ピン44の移動に応
じて、カムレバー45はねじりコイルばね47の付勢力
により時計方向に回動し、図12に示すように発光素子
48を投光レンズL1 の光軸に対してθWNだけ時計方向
に変位させる。 【0043】この発光素子48の回動変位により、発光
素子48から投射され、至近距離の被写体にて反射され
た反射スポットは、図8中で受光素子49の境界線Bl
に到達する。そこで受光素子49は反射スポット検出信
号を出力するので、その出力信号に応じてモータ11は
回転を停止し、そのとき、主光学系4は至近距離合焦位
置に置かれる。またこのとき、回動レバー41と一体に
回転するエンコーダー54の摺動ブラシ52は、ステッ
プW8の位置からステップW1の位置までコードパター
ン上を摺動し、前掲の付表に示す至近距離(例えば0.
4m)に対応するコード信号を出力する。 【0044】上記の如くして、広角状態における距離調
節が無限遠から至近距離までの範囲内で行なわれる。次
に、焦点距離切換えの際の連動機構の動作について説明
する。図4において焦点距離選択レバー9を広角位置
(W)から望遠位置(T)に切り換えるか、あるいはO
FF位置から広角位置(W)を越えて直接望遠位置
(T)に切り換えると、スイッチSW1とSW2とがONと
なり、レリーズ釦Bt を押すこと無しにモータ11が回
転し、台板10は広角撮影域の無限遠位置から至近距離
位置を越えて繰り出される。台板10と共に連動支柱2
0が広角撮影域の至近距離位置に達すると、広角用連動
レバー31は制限ピン38に当接して反時計方向の回動
を停止し、第1連動ピン39に係合する回動レバー41
は、摺動ピン44が広角用カム45Aの至近距離位置に
接した状態の図12に示す位置で回動を一旦停止する。
この回動レバー41の回動により、回動レバー41の第
2係接部41bは、望遠用連動レバー32に植設された
第2連動ピン40の旋回軌道上に挿入される。 【0045】台板10と共に連動支柱20が広角撮影域
の至近距離位置を越えて図12中で左方へ繰り出される
と、連動支柱20の第1係合突起20Aは広角用連動レ
バー31の一方の腕31Aの先端部から離れる。台板1
0と共に連動支柱20がd1だけ左方へ繰り出される
と、第2係合突起20Bが望遠用連動レバー32の一方
の腕32Aの先端部に当接して望遠用連動レバー32を
反時計方向に回動させる。さらに台板10が図13中で
2 だけ繰り出されると、望遠用連動レバー32に植設
された第2連動ピン40は回動レバー41の第2係接部
41bに当接する。台板10が広角撮影域の至近距離位
置を越えた後、望遠用連動レバー32の第2連動ピン4
0が第2係接部41bに当接するまでΔ2 (=d1 +d
2 )だけ移動する区間では、台板10の移動は回動レバ
ー41に伝達されない。第2連動ピン40が第2係接部
41bに当接した後、引き続き台板10がΔ3 だけ繰り
出されると、回動レバー41は第2連動ピン40に押さ
れて再び反時計方向に移動する。この回動レバー41の
再回動により、摺動ピン44は図12の位置(図13中
2点鎖線で示す位置)から反時計方向に角ω2 だけ回動
して、復帰用カム45Bに係合し、カムレバー45をね
じりコイルばね47の付勢力に抗して反時計方向に回動
させる。 【0046】図13に示す如く、摺動ピン44が復帰用
カム45Bを乗り越えて望遠用カム45Cの無限遠位置
に達したとき、すなわち台板10が連動支柱20と一体
にΔ 3 だけ移動して望遠撮影域の無限遠位置に達したと
き、その台板10の移動に連動する図示されないスイッ
チ装置によりモータ11への給電が断たれ、モータ11
は回転を停止し台板10も同時にその位置で停止する。 【0047】台板10が上記の広角撮影域の至近距離位
置を越えて望遠撮影域の無限遠位置に達するまでの間
に、前述の如く副光学系5が歯車連動機構を介して主光
学系4の後方の撮影光軸上に挿入され、主光学系4単独
の焦点距離より長の合成焦点距離に切り換えられる。ま
た、台板10が上記の焦点距離切換えのために光軸方向
に長い距離(Δ2 +Δ3 )を移動している間に、回動レ
バー41は、図13に示す如くわずかに角ω2 だけ回動
して発光素子48を投光レンズL1 の光軸上の原位置に
復帰させる。 【0048】また、上記の焦点距離切換えの終期の台板
10の移動に応じてわずかに回動する回動レバー41に
連動してエンコーダー54の摺動ブラシ52は、図9中
でステップW1の位置からステップT8の位置まで摺動
する。このステップT8においては、摺動ブラシ52が
パターン51Eにも接触するので、エンコーダー54は
無限遠信号の他に焦点距離識別信号を制御回路56(図
10参照)に出力する。この焦点距離識別信号を受けた
制御回路は、切換られる二種の焦点距離に対して同一の
F値となるように、絞り開口を制御する。ただし閃光器
を使用する場合には、無限遠位置信号により絞りは開放
絞りになるように制御される。 【0049】次に、望遠撮影域における距離調節動作に
ついて説明する。焦点距離選択レバー9を望遠位置T
(図4参照)に設定し、撮影レンズが図3に示すように
主光学系4と副光学系5との合成焦点距離に切り換えら
れ、台板10が望遠撮影域の無限遠位置に停止した後、
レリーズ釦Bt を押すと、再びモータ11が回転して距
離調節のためにさらに繰り出される。この場合、連動支
柱20が図13に実線にて示す無限遠位置から左方へ移
動すると、望遠用連動レバー32が反時計方向に回転す
る。従って第2連動ピン40は回動レバー41の第2係
接部41bを右方へ押圧し、ねじりコイルばね43の付
勢力に抗して回動レバー41と共に摺動ピン44を回転
軸42のまわりに反時計方向に回動させる。この摺動ピ
ン44の回動に応じて、カムレバー45は望遠用カム4
5Cのカム形状に従って時計方向にねじりコイルばね4
7の付勢力により回動し、発光素子48をピン軸46を
中心として時計方向に変位させる。 【0050】この発光素子48の回動変位によって光ス
ポット走査が行われ、広角状態における距離検出と同様
に、望遠状態での距離検出が行なわれる。もし、被写体
が至近距離位置にある場合には、図14に示す如く連動
支柱20はΔ4 だけ繰り出され、摺動ピン44は、回動
レバー41と共に角ω3 だけ回動して実線で示す位置ま
で変位する。その際、発光素子48は、投光レンズL1
の光軸に対して角θTNだけ傾き、至近距離の検出がなさ
れたときにモータ11は回転を停止し、距離調節が完了
する。 【0051】一方、上記の望遠状態における距離調節の
際の回動レバー41の回動は、回動軸42を介してエン
コーダー54に伝えられ、摺動ブラシ52はコードパタ
ーン51上を図9中でステップT8からステップT4ま
で摺動し、前掲の付表に示された無限遠(∞)から至近
距離(1.6m)までの被写体距離に応じたコード信号
を出力する。 【0052】図15は、上記の台板10の移動量(すな
わち連動支柱20の移動量)Δと、発光素子48の変位
角(すなわちカムレバー45の回転角)θ1 およびエン
コーダー摺動ブラシ52の変位角(すなわち回動レバー
41の回転角)との関係を示す線図である。台板10の
最も繰り込まれた位置は、広角状態での無限遠位置であ
り、この無限遠位置を0として図15の横軸には撮影光
軸に沿って移動する台板10の移動量Δがとられてい
る。台板10がΔ1 だけ繰り出されて広角撮影域Aの至
近距離位置a点に達すると、広角用連動レバー31の第
1連動ピン39に押されて回動レバー41はω1 だけ反
時計方向に回動する。この広角撮影域Aにおいては、発
光素子48の変位角θとエンコーダー摺動ブラシ52の
変位角ωとは共に台板の繰出し量Δに応じて増加する。 【0053】台板10が広角撮影域の至近距離aを越え
て繰り出されると、広角用連動レバー31の回動が制限
ピン38によって阻止されるので、回動レバー41は静
止状態に置かれ、その静止状態は台板10がΔ2 だけ繰
り出され、望遠用連動レバー32の第2連動ピン40が
回動レバー41の第2係接部41bに当接するb点まで
継続する。この静止領域Bでは、発光素子48は広角撮
影域での至近距離に対応する変位角θWNのままに置か
れ、またエンコーダー摺動ブラシ52もω1 だけ回動し
たステップW1の位置に置かれる。 【0054】さらに引き続き台板10が繰り出される
と、望遠用連動レバー32の第2連動ピン40に押され
て回動レバー41は再び反時計方向に回動し、発光素子
48を原位置まで復帰させ、台板10は、Δ3 だけ繰り
出されたとき、望遠撮影域Dの無限遠位置C点に達す
る。この復帰領域Cでは回動レバー41はω2 だけ回動
し、エンコーダー摺動ブラシ52はステップT8の位置
に達する。 【0055】台板10が、望遠撮影域の無限遠位置C点
から至近距離位置d点まで、さらに繰り出されると、回
動レバー41は望遠用連動レバー32の第2連動ピン4
0に押されてω3 だけ回動し、エンコーダー摺動ブラシ
52はステップT4の位置まで摺動する。また、発光素
子48はθTNだけ変位する。この望遠撮影域Dにおいて
も、台板10のC点からの繰出し量に応じて、発光素子
48およびエンコーダー摺動ブラシ52は変位する。 【0056】上記の実施例においては、距離検出装置
(48、49)がモータ11を制御する自動焦点調節装
置を備える二焦点カメラについて述べたが、反射スポッ
トが受光素子49の境界線Blに達したときに、ファイ
ンダー内に合焦を表示するランプが点灯するように構成
すれば、撮影レンズの焦点距離の切換えおよび距離調節
を手動にて行うようにしてもよい。また、自動焦点調節
装置を備えていない二焦点カメラでは、回動レバー45
に従動するカムレバー45の自由端に指標を設け、撮影
距離を示す例えばファインダー視野内のゾーンマークを
その指標が指示するように構成してもよい。 【0057】なお、上記の実施例は、望遠撮影域におい
て副光学系は主光学系と共に移動して距離調節を行うよ
うに構成されているが、副光学系が撮影光軸上に挿入さ
れた後も、主光学系のみが繰り出されて距離調節を行う
従来公知の二焦点カメラにも本発明を適用し得ることは
勿論である。 【0058】 【発明の効果】以上の通り、本発明に係るストロボ撮影
可能なカメラにおいては、被写体までの距離に応じて撮
影光学系が駆動されると共に、検出装置が撮影光学系の
位置に基づいて撮影距離を表す距離信号を検出する。す
なわち、撮影距離を正確に設定することが可能であると
共に、撮影距離を正確に検出することが可能となる。よ
って、撮影距離の設定および撮影距離の検出が撮影結果
に大きな影響を及ぼすストロボ撮影時において特に好適
である。また本願発明に係るストロボ撮影可能なカメラ
においては、ストロボ撮影時において、絞りの開口径は
距離信号検出装置によって検出された距離信号と焦点距
離に応じた絞りの開放F値とに基づいて自動的に設定さ
れる。よって、設定された焦点距離に応じて変化する開
放F値を考慮した上で、撮影距離に適した絞り口径を設
定することが可能であり、絞り口径を撮影距離に合わせ
て適切に設定する必要のあるストロボ撮影時において特
に好適である。 【0059】また、焦点距離情報と距離情報とを1つの
検出手段で行うよう構成しているので、部品点数が増加
すること(カメラの大型化、コストアップを招くこと)
もない。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の実施例を示す斜視図である。 【図2】図1の実施例を組み込んだ二焦点カメラの縦断
面図で、主光学系のみによって撮影を行う第1の状態
(広角)を示す。 【図3】図1の実施例を組み込んだ二焦点カメラの縦断
面図で、副光学系を追加して撮影を行う第2の状態(望
遠)を示す。 【図4】図2のカメラの一部破断上面図を示す。 【図5】図1における台板を裏側から見た斜視図を示
す。 【図6】図5における正面カムのカム曲線図を示す。 【図7】図1の実施例のレバー連動機構部の拡大平面図
を示す。 【図8】図1における距離検出装置の原理説明図を示
す。 【図9】図1におけるエンコーダー部の拡大平面図を示
す。 【図10】図1の実施例をフラッシュマチック絞り装置
に適用した場合の絞り決定回路を示す。 【図11】図1の実施例におけるレバー連動機構部の動
作説明図であり、台板が広角撮影域の無限遠位置に在る
ときの平面図を示す。 【図12】図1の実施例におけるレバー連動機構部の動
作説明図であり、台板が広角撮影域の至近距離位置に在
るときの平面図を示す。 【図13】図1の実施例におけるレバー連動機構部の動
作説明図であり、台板が望遠撮影域の無限遠位置に在る
ときの平面図を示す。 【図14】図1の実施例におけるレバー連動機構部の動
作説明図であり、台板が望遠撮影域の至近距離位置に在
るときの平面図を示す。 【図15】図1における実施例における台板の繰出し量
と発光素子並びにエンコーダー摺動ブラシの変位角との
関係を示す線図である。 【符号の説明】 1 カメラ本体 4 主光学系(撮影レンズ) 5 副光学系(撮影レンズ) 20 連動支柱(連携手段) 20A 第1係合突起(連携手段) 20B 第2係合突起(連携手段) 31 広角用連動レバー(第1レバー手段) 39 第1連動ピン(第1レバー手段) 32 望遠用連動レバー(第2レバー手段) 40 第2連動ピン(第2レバー手段) 41 回動レバー(回転部材) 45 カムレバー(距離検出装置、撮影距離関連装
置) 48 発光素子(距離検出装置、撮影距離関連装
置) 49 受光素子(距離検出装置、撮影距離関連装
置) 54 エンコーダー(撮影距離関連装置)

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.複数の焦点距離に設定可能であり光軸方向に変位し
    て撮影距離を変化させる撮影光学系と、撮影時に被写体
    に対して照明光を照射するストロボ装置と、前記焦点距
    離毎に応じて開放F値が変化する絞りとを有するストロ
    ボ撮影可能なカメラにおいて、 被写体までの距離に応じて前記撮影光学系を変位させる
    撮影光学系駆動装置と、 前記撮影光学系の位置に基づいて、撮影距離を表す距離
    信号と設定されている焦点距離に応じた前記絞りの開放
    F値とを検出する検出装置と、 ストロボ撮影時に、前記検出装置によって検出される前
    記距離信号と前記開放F値とに応じて、前記絞りの開口
    径を自動的に設定する絞り制御装置とを設けたことを特
    徴とするストロボ撮影可能なカメラ。
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