JP2767650B2 - 溶接性、プレス性、化成処理性に優れた亜鉛系めっき鋼板 - Google Patents

溶接性、プレス性、化成処理性に優れた亜鉛系めっき鋼板

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JP2767650B2
JP2767650B2 JP21540690A JP21540690A JP2767650B2 JP 2767650 B2 JP2767650 B2 JP 2767650B2 JP 21540690 A JP21540690 A JP 21540690A JP 21540690 A JP21540690 A JP 21540690A JP 2767650 B2 JP2767650 B2 JP 2767650B2
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、溶接性、プレス性、化成処理性に優れた亜
鉛系めっき鋼板に関するものである。
(従来の技術) 亜鉛系めっき鋼板の溶接性を向上させる方法として
は、例えば、特開昭55−110783号公報に示される如く、
めっき鋼板表面にAl2O3等の酸化物皮膜を生成せしめ、
該酸化物の高融点、高電気抵抗を利用し、溶接性を向上
させるとともに電極チップとめっき金属との接触を妨
げ、チップの溶損を防止して寿命延長を図ることが提案
されている。また、特開昭59−104463号公報に示される
如く、めっき鋼板の表面に加熱処理により、ZnO/Zn比を
0.1〜0.70にした酸化膜を生成させ、同様に溶接性を向
上させることが提案されている。
しかしながら、このような方法においても、未だ工業
的規模では満足すべき結果が得られ難く、めっき鋼板に
おける溶接性の向上が強く要望されている。
また、亜鉛めっき鋼板のプレス性を向上させる方法と
しては、例えば特開昭62−185883号公報に記載の如く、
めっき鋼板表面に電解クロメート処理を施し、Cr2O3
酸化物皮膜を生成せしめる方法や、特開昭62−192597号
公報に記載の鉄亜鉛合金めっきを施す方法等の如く、亜
鉛系めっき鋼板上に硬い皮膜を形成し、プレス時のめっ
きとダイスのかじりを防止してプレスの潤滑性の向上を
図る方法が提案されている。
さらに特開平1−136952号公報には、めっき鋼板の表
面に有機潤滑皮膜や潤滑油等の有機物を塗布または被覆
してプレス性を向上させることが開示されている。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、このような方法による製品は自動車ユ
ーザー等の使用において、以下のような不十分な点があ
る。
自動車ユーザーでの使用工程の概略は、鋼板を油で洗
浄する工程、プレス工程、脱脂工程、化成処理工程、塗
装工程からなっているので、電解クロメート処理鋼板の
場合、化成処理工程での化成処理皮膜が形成せず、また
潤滑油や潤滑皮膜などを塗布した鋼板の場合、洗浄工程
で油が落ちるので十分な潤滑性能を発揮しない。さらに
は、化成処理前の脱脂工程に負荷がかかりコストが高く
なる。一方、亜鉛系めっき鋼板に鉄−亜鉛合金フラッシ
ュめっきを施したものは電解クロメート処理に比較して
鋼板のコストが高くなる等の問題点があり、低コスト
で、化成処理が可能で、脱脂等の工程に負荷をかけず、
プレス性に優れる亜鉛系めっき鋼板の開発が望まれてい
る。
さらに前記の如き、溶接性,プレス性とあいまって化
成処理性にも優れた亜鉛系めっき鋼板が強く要望されて
いる。
(課題を解決するための手段) 本発明の要旨は、亜鉛系めっき鋼板表面にZnO量とし
て30〜3000mg/m2を生成せしめ、その上層にP酸化物を
Pとして1〜500mg/m2とZn酸化物をZnとして1〜500mg/
m2からなる混合酸化物およびその他酸化物を被覆したこ
とを特徴とする溶接性、プレス性、化成処理性に優れた
亜鉛系めっき鋼板にある。
本発明の対象とする亜鉛系めっき鋼板は、溶融めっき
法、電気めっき法、蒸着めっき法、溶射法など各種の製
造方法によるものであり、めっき組成としては純Znの
他、ZnとFe、ZnとNi、ZnとAl、ZnとMn、ZnとCr、ZnとP
などZnを主成分として、耐食性など諸機能の向上のため
1種ないし2種以上の合金元素および不純物元素を含
む。
また、SiO2,Al2O3などのセラミック微粒子、TiO2など
の酸化物、有機高分子をめっき層中に分散させたものが
あり、めっき層の厚み方向で単一組成のもの、連続的あ
るいは層状に組成が変化するものがある。およびこれら
のめっき上にZnを主成分とする粒子を分散させた有機皮
膜を被覆させた鋼板も対象とする。例えば、溶融亜鉛め
っき鋼板のめっき層と沿地の鉄を加熱して合金化させた
合金化溶融亜鉛めっき鋼板、電気めっき法または蒸着め
っき法により亜鉛とその合金(例えば、鉄,ニッケル,
クローム等との合金)をめっきした鋼板およびこれを20
0〜550℃に加熱して素地の鉄と合金化した鋼板、さらに
単一合金層のみならず、例えば電気めっき法で複層合金
めっきとしたもの、めっき層中にSiO2,Al2O3等のセラミ
ック粒子を分散させたもの、これらのめっき層の上か、
または直接鋼板上に亜鉛粒子を含む有機皮膜を被覆せし
めたものがある。防錆鋼板の形態としては、両面めっ
き、片面めっき、および上下に互いに異なるめっきを施
した異種めっき鋼板がある。
本発明者らは、亜鉛めっき鋼板の種類の如何によら
ず、めっきがZnを主成分とする限り、めっき鋼板の表面
にZnOを形成させることにより、スポット溶接において
電極チップ先端にFe,Znを主成分とする電極保護金属を
生成させ、以って電極チップ寿命を大幅に改善すること
を見出した。
従来の上記めっき鋼板においては、ZnOを主体とする
酸化膜を溶接性によいとされるZnO量で30〜3000mg/m
2(片面当たり)生成させることが不安定であった。こ
こで、ZnOを主体とする酸化膜とは酸化物中にZnOの他、
例えば、めっき層中に含有する成分元素またはそれらの
酸化物などの化合物等を含有するものでもよい。また、
陽極酸化などの電気化学処理において、処理液が含有す
る成分あるいは化合物を含んでもよい。
本発明者らは亜鉛めっき層表面に、ZnOを主体とする
酸化膜を生成せしめるために、第1の方法として鋼板を
酸含有の酸化剤水溶液に接触させることで、ZnOを主体
とする酸化膜をZnO量で30〜3000mg/m2(片面当たり)生
成させることが容易になり、溶接性に優れた亜鉛系めっ
き鋼板を提供し得ることを見出した。酸の働きは、めっ
き層表面をいくらか溶解してめっき層からZn等のイオン
を供給して、かつめっき層に接触する溶液中のpHを高く
することであり、酸化剤はそのめっき層表面にて浴中の
Zn等を酸化してめっき層表面にZnOを主体とする酸化膜
を形成する働きをする。
酸化剤として、例えばHNO310〜100g/を含有するこ
とで、Zn等を酸化してめっき層表面にZnOを主体とする
酸化膜を形成することができる。HNO3の下限を10g/と
したのはそれ未満では酸化がしにくくなり、酸化膜を生
成することができなくなるためである。また、HNO3の上
限を100g/としたのはそれを超えて含有しても酸化剤
としての効果が飽和し、合金層表面のZnとFeを溶解し、
特にFeを溶解することで、Feの酸化物の生成が多くな
り、スポット溶接チップ寿命の改善の効果が低くなるた
めである。
さらに酸化剤として、KMnO4,Ca(ClCO)2,K2Cr2O7,Na
ClO3,ClO2,KNO3,NaNO3等を添加することにより、表面皮
膜の生成が促進される。
鋼板にZn(NO3とHNO3の水溶液を接触させる方法
としては浸漬またはスプレーによる噴射等いずれの方法
でもよい。また、浸漬またはスプレーによる噴射後、例
えば表面に乾燥加熱ガスを吹き付けたり、鋼板を約100
℃以下に加熱すれば、より薄い溶液でも水分の蒸発によ
り濃縮液となり、かつ高温で反応するので効果的に処理
することができる。
かくして、酸化膜生成処理を行うことで生成した酸化
膜等の組成はZnOを主体として、Feの酸化物、ZnおよびF
eの水酸化物で、これらは単体でも混合していても、か
つAl等の不純物を含んでいてもかまわない。しかし、表
面皮膜としての特性からは、表面を均一に覆い、皮膜抵
抗が低くなるZnO成分が多い酸化膜が望ましい。
ZnOを主体とする酸化膜を生成せしめるために、Znイ
オンの補給剤として、Zn(NO32100〜600g/とするこ
とで、酸化剤水溶液のpHが4以下であればめっき層表面
の活性化に寄与し、ZnOを生成せしめるためのZnイオン
の供給ができる。
Zn(NO3の下限を100g/としたのはそれ未満では
合金層表面のZnイオンとして不十分で酸化膜を生成する
ことができなくなるためである。また、その上限を600g
/としたのはそれを超えると皮膜が多く生成しすぎ
て、抵抗が大きくなり、溶接性の電極チップとの抵抗発
熱により、電極チップ径の拡大による溶接性劣化の原因
になるからである。
処理浴にはめっき中のFeやZn、不純物としてのMn,Al,
P,Si等が溶け出すことがある。これらの中でZnイオンを
予め浴中に添加しておくと、Znイオンをめっき層中から
溶かして供給する必要がなくなり、より短時間でZnOの
析出が起こるので好ましい。なお、他の不純物の溶出は
できるだけ少量に抑制することが望ましい。特に、Feは
1g/を超えて含有すると表面にFeの酸化物、水酸化物
が生成して表面が黄変して、鋼板表面の商品品位を悪化
させるとともに、Feの酸化物、水酸化物が抵抗皮膜とな
り、スポット溶接チップ寿命が低下する。従って、本発
明ではFeイオン濃度を規定するものではないが、できる
だけ低くすることが望ましい。
ZnOを主体とする酸化膜を生成せしめるために、鋼板
をZn(NO32100〜600g/とHNO310〜100g/を含有す
る酸化剤水溶液に、浴温30〜80℃で、0.2〜10秒間接触
することにより、酸化膜生成処理を行うことができる。
処理浴温を30〜80℃とし、下限を30℃としたのは、め
っき表面のZnのイオンの酸化を容易にするためであり、
それ未満では反応速度が遅く、表面皮膜を得にくいため
である。また、上限を80℃としたのは、反応が進行しす
ぎて、過度に酸化皮膜が発生し、溶接性を悪くするため
である。もっとも、温度が80℃を超えても、接触時間を
短くすればよいが、時間を短くしたときの温度を高温に
制御することが困難なため、温度は80℃以下が望まし
い。
そのために、ライン速度との兼ね合いにもよるが、浸
漬またはスプレー等の接触処理時間を0.2〜10秒とした
のは、0.2秒未満では酸化膜生成処理が不十分で、溶接
性が向上しないためであり、10秒を超えて処理しても酸
化膜の生成は多くなりすぎて、溶接性を悪くするためで
ある。
また第2の方法としては、例えば、Zn(NO3・6H2
O:400g/,HNO3:1g/の水溶液中で、亜鉛系めっき鋼板
を陰極として、電流密度1〜20A/dm2、処理時間0.5〜10
秒で溶接性に優れた酸化物を生成せしめることができ
る。
さらに第3の方法としては、溶融めっき、電気めっき
あるいは蒸着めっき後、合金化処理、酸化膜生成処理を
行うことで、ZnOを主体とする酸化膜を確実に生成させ
ることができる。その具体的な方法としては、例えば合
金化溶融亜鉛めっき鋼板を製造する合金化炉で板温が40
0〜800℃になるように調整し、該炉中を表面まで合金化
が完了する速度で通過させ、続いて雰囲気の露点を確保
するために気水ノズルで水と空気を噴射する気水処理す
ることで効果的に酸化膜生成反応を行わせることもでき
る。さらに、ライン外で溶融めっき、電気めっきあるい
は蒸着めっき後、合金化処理、酸化膜生成処理を行うこ
とで、ZnOを主体とする酸化膜を確実に生成させること
ができる。その方法も、前記の方法に類似の方法を採れ
ば、ZnOを主体とする酸化膜生成反応を確実にかつ効果
的に行うことができる。
なお、酸化膜生成処理は上記の気水処理の他に、蒸気
をめっき表面に噴射してZnOを主体とする酸化膜を生成
させたり、ライン外で、露天を酸化雰囲気に調整した加
熱炉で熱処理を行ってZnOを主体とする酸化膜を生成さ
せる等、いずれの方法を採ってもよい。
次にこのような溶接性に優れた磁化物層の上層に下記
の如く、プレス性、化成処理性に優れた酸化物を被覆せ
しめるものである。
プレス成形に際しての潤滑性を付与するには、表面に
硬質の皮膜を形成する方法が有効である。この点で電解
クロメート処理、鉄亜鉛合金めっきは有効であるが、前
者は化成処理皮膜が形成できず、後者は処理量が多くコ
スト高になる。
これらの解決には、表面の硬質皮膜としては、酸化物
皮膜であって、かつ化成処理液中で溶解し、化成処理皮
膜を形成できるとともに、皮膜成分が化成処理液に溶け
出しても化成処理に悪影響を与えないものであることが
必要である。
本発明者らは、このような観点から、亜鉛系めっき鋼
板酸化物表面にP酸化物とZn酸化物の混合皮膜を形成す
れば良いことを見出した。この酸化物皮膜はクロメート
皮膜と同様ガラス状の皮膜となり、プレス時にめっきの
ダイスへのかじりを抑制し、摺動性を良好とする。さら
に、化成処理液には溶解するためクロメート皮膜と異な
り、化成処理皮膜を形成することができ、また化成処理
液に溶け出しても悪影響はない。Zn酸化物は単独では湿
式法でプレス摺動性改善皮膜を形成し難いが、P,Zn酸化
物との混晶状態ではプレス摺動性を著しく向上できる。
またZn酸化物も化成処理皮膜を形成することができ、化
成処理液に溶け出しても悪影響はない。
ZnとP酸化物皮膜の構造は明確ではないが、Zn−O,P
−O結合からなるネットワークが主体で、部分的に−O
H,CH3基等が結合し、さらにはめっきから供給される金
属が置換したアモルファス状態の巨大分子構造であろう
と推定している。
また、この皮膜は酸化物皮膜のため、油による洗浄工
程や、脱脂工程でも溶解しないので、潤滑性能の低下
や、他の工程に負荷をおよぼさない。
この皮膜の密着性や成膜性を良好にするために硫酸、
硝酸、塩酸などの無機酸やそれらからなる塩を添加する
ことは効果的である。
さらに、この皮膜中には、処理浴中やめっきに含まれ
る物質を不純物として含んでいてもよい。これら不純物
としてはZn,Al,Cr,Co,Mn,Pb,Sn,Cu,Ti,Si,B,N,S,P,Cl,
K,Na,Mg,Ca,Ba,In,C,Fe,V,W,Niなどがある。
次に、皮膜の皮膜量範囲について述べる。
この皮膜の皮膜量としては、プレス形成性を良好とす
るには酸化物皮膜がアモルファス状であることが必要
で、P酸化物皮膜がアモルファス状であるには皮膜量が
少なくなければならない。このため皮膜量は、P酸化物
(Pとして)1mg/m2以上含有すればよいが、P皮膜量が
500mg/m2を越えると皮膜が結晶皮膜となり、かえって潤
滑性を悪化し、プレス性が低下する。またさらに、化成
処理皮膜の形成が不十分となる。ゆえに、適正なP酸化
物皮膜量は、Pとして1mg/m2以上500mg/m2以下であり、
好ましくは200mg/m2以下である。
次にこのような皮膜の密着性、成膜性等を向上させる
ためにZn酸化物をZnとして1〜500mg/m2、Zn酸化物とり
ん酸の合計で1000mg/m2(Zn、Pとして)以下を混在さ
せる。かくすることにより酸化物皮膜の構造が均一化
し、成膜性が向上して、潤滑性を向上し、プレス成形性
が一層向上するものと認められる。下限は1mg/m2で十分
である。
かくして、ZnとPの酸化物を主体とする皮膜を亜鉛系
めっき鋼板上に同時に形成させることにより、プレス成
形性と化成処理性を向上させるものである。
このような酸化物皮膜の生成方法としては、例えば、
硝酸亜鉛100〜800g/、りん酸ナトリウム5〜60g/、
pH2〜6からなる水溶液中にZnO被覆めっき鋼板を浸漬す
るか、この水溶液中でめっき鋼板を陰極として電解処理
するかまたは該水溶液をめっき鋼板に散布する方法が採
用される。
また、このような水溶液中へエッチング剤として、例
えば硫酸、硝酸、過塩素酸等の1種または2種以上を1
〜10g/添加すれば、酸化物皮膜の密着性等が向上し好
ましい。
このようにして酸化物皮膜が生成すると、めっき層お
よびめっき層中の合金金属の一部が酸化物皮膜中へ、そ
の他酸化物として混入する。
(実施例) 次に本発明の実施例を比較例とともに挙げる。
注1)めっき鋼板の種類:AS:合金化溶融亜鉛めっき鋼板
(Fe:10%,Al:0.25%,残Zn),EG:電気亜鉛めっき鋼
板、GI:溶融亜鉛めっき鋼板(Al:0.3%,Fe:0.8%,Pb:0.
1%,残Zn),HA:半合金化溶融亜鉛めっき鋼板(Fe:5%,
Al:0.3%,残Zn)、鋼板厚はいずれも0.8mmの普通鋼。
Zn/Zn−Cr:下層Cr10%含有亜鉛合金めっき、上層亜鉛2g
/m2 注2)ZnO皮膜の生成 ・浸漬はZn(NO32400g/、HNO370g/の50℃水溶液
中で1〜10秒亜鉛系めっき鋼板を浸漬して生成した。
・電解は上記水溶液中で鋼板を陰極として、電流密度70
A/dm2、1〜7秒電解により生成した。
・気水噴霧は500℃のめっき鋼板表面に80〜150/分の
霧化水を噴射して生成した。
注3)酸化物皮膜は硝酸亜鉛100〜800g/、りん酸5〜
60g/を加えた水溶液中で、めっき鋼板を陰極または陽
極として電解処理(5〜10A/cm2、1.0〜1.5秒)するか
または浸漬処理して酸化物皮膜を生成せしめた。
注4)化成処理性 化成処理液にはSD5000(日本ペイント社製)を用い、
処方どうり脱脂、表面調整を行った後化成処理を行っ
た。化成処理皮膜の判定は、SEM(2次電子線像)によ
り、均一に皮膜が形成されているものは○、部分的に皮
膜形成されているものは△、皮膜が形成されていないも
のは×と判定した。
注5)プレス成形性(摩擦係数) サンプルサイズ:17mm×300mm,引張り速度:500mm/min,
角ビード肩R:1.0/3.0mm,摺動長:200mm,塗油:ノックス
ラスト530F40,1g/m2の条件で、面圧を100〜600kgfの間
で数点試験を行い、引き抜き加重を測定し、面圧と引き
抜き加重の傾きから摩擦係数を求めた。
注6)溶接条件 溶接条件は下記による。
1)加圧力:250kgf 2)初期加圧時間:40Hr 3)通電時間:12Hr 4)保持時間:5Hr 5)溶接電流:11kA 6)チップ先端径:5.0φ(円錐台頭型) 7)電極寿命終点判定:溶接電流の85%でのナゲット径
が3.6mmを確保できる打点数 8)電極材質:Cu−Cr(一般に用いられているもの) 溶接は、めっき鋼板の片面を上、他面を下として、2
枚重ね合わせて連続打点をとった。
注7)酸化物の測定はGDS(グロー放電分光法)ICAP
(イオンプラズマ発光分析法)により行った。
注8)ZnO皮膜の測定 5%沃素メチルアルコール溶液で、めっき層のみ溶解
し、抽出残渣を混合溶剤(硼酸1炭酸ナトリウム3)で
融解した後、塩酸で溶液化してICPで分析した亜鉛量をZ
nO量に換算。
(発明の効果) かくすることにより、スポット溶接において、連続打
点数を増加し、それだけチップを取り替えることなく長
時間溶接でき、チップの耐久性を向上させることができ
る。また、溶接による生産性を向上させることができ、
かつ適性溶接電流範囲も従来材と同レベルであり、溶接
性も良好である。
さらにプレスにおいて摺動性を冷延鋼板並以上に向上
し、かつ化成処理皮膜も形成可能とすることができる。
これによって、従来より低コストで、またユーザーの工
程における負荷を低減でき、プレスによる生産性を向上
させることができるなどの優れた効果が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 新井 勝利 愛知県東海市東海町5―3 新日本製鐵 株式會社名古屋製鐵所内 (56)参考文献 特開 平3−126893(JP,A) 特開 平3−287784(JP,A) 特開 平3−287787(JP,A) 特開 平2−47294(JP,A) 特開 平2−4983(JP,A) 特開 昭64−25988(JP,A) 特開 平1−294897(JP,A) 特開 平1−149974(JP,A) 特開 平1−172578(JP,A) 特開 昭61−64884(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C23C 2/00 - 2/40 C23C 22/00 - 22/86 C23C 28/00 - 28/04 C23C 30/00 C25D 11/00 - 11/38 C23C 14/58 C23C 16/56 C23C 18/00 - 18/54

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】亜鉛系めっき鋼板表面にZnO量として30〜3
    000mg/m2を生成せしめ、その上層にP酸化物をPとして
    1〜500mg/m2とZn酸化物をZnとして1〜500mg/m2からな
    る混合酸化物およびその他酸化物を被覆したことを特徴
    とする溶接性、プレス性、化成処理性に優れた亜鉛系め
    っき鋼板。
JP21540690A 1989-12-12 1990-08-14 溶接性、プレス性、化成処理性に優れた亜鉛系めっき鋼板 Expired - Lifetime JP2767650B2 (ja)

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