JP2762886B2 - Nb−Al金属間化合物の製造方法 - Google Patents
Nb−Al金属間化合物の製造方法Info
- Publication number
- JP2762886B2 JP2762886B2 JP824293A JP824293A JP2762886B2 JP 2762886 B2 JP2762886 B2 JP 2762886B2 JP 824293 A JP824293 A JP 824293A JP 824293 A JP824293 A JP 824293A JP 2762886 B2 JP2762886 B2 JP 2762886B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- intermetallic compound
- producing
- solidification
- present
- less
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はNb(ニオブ)−Al
(アルミニウム)金属間化合物の製造方法に係り、特
に、超高温耐熱材料として有用なNb−Al金属間化合
物の製造に当り、溶湯の凝固直後に所定の熱処理を施す
ことにより、凝固時の熱応力を緩和し、凝固割れを防止
するNb−Al金属間化合物の製造方法に関する。
(アルミニウム)金属間化合物の製造方法に係り、特
に、超高温耐熱材料として有用なNb−Al金属間化合
物の製造に当り、溶湯の凝固直後に所定の熱処理を施す
ことにより、凝固時の熱応力を緩和し、凝固割れを防止
するNb−Al金属間化合物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】Nb−Al金属間化合物は、1500℃
以上の高温での相安定性、高温強度、耐酸化性等の優れ
た特性を有し、超高温構造材としての用途が期待されて
いる。Nb−Al金属間化合物としては従来、Nb3 A
l,Nb2 Al及びAl3 Nbが存在することが知られ
ているが、その状態図や特性等の詳細についての十分な
検討はなされていない。
以上の高温での相安定性、高温強度、耐酸化性等の優れ
た特性を有し、超高温構造材としての用途が期待されて
いる。Nb−Al金属間化合物としては従来、Nb3 A
l,Nb2 Al及びAl3 Nbが存在することが知られ
ているが、その状態図や特性等の詳細についての十分な
検討はなされていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】Nb−Al金属間化合
物は、1500℃以上の高温強度等に優れるなどの特長
を有する反面、1000℃以下で非常に脆く、鋳造凝固
時の熱応力により凝固割れが発生するという欠点があっ
た。
物は、1500℃以上の高温強度等に優れるなどの特長
を有する反面、1000℃以下で非常に脆く、鋳造凝固
時の熱応力により凝固割れが発生するという欠点があっ
た。
【0004】本発明は上記従来の問題点を解決し、Nb
−Al金属間化合物の製造に当り、凝固時の熱応力を緩
和して、凝固割れを低減するNb−Al金属間化合物の
製造方法を提供することを目的とする。
−Al金属間化合物の製造に当り、凝固時の熱応力を緩
和して、凝固割れを低減するNb−Al金属間化合物の
製造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のNb−Al金属
間化合物の製造方法は、Nb75〜81原子%及びAl
19〜25原子%を含んでなる合金溶湯を凝固させるN
b−Al金属間化合物の製造方法において、前記溶湯が
凝固した直後の10分以上の間1000〜1500℃に
保持し、その後、100℃/min以下の冷却速度で冷
却することを特徴とする。(なお、以下において「原子
%」は「at%」と記載する。)以下に本発明を詳細に
説明する。
間化合物の製造方法は、Nb75〜81原子%及びAl
19〜25原子%を含んでなる合金溶湯を凝固させるN
b−Al金属間化合物の製造方法において、前記溶湯が
凝固した直後の10分以上の間1000〜1500℃に
保持し、その後、100℃/min以下の冷却速度で冷
却することを特徴とする。(なお、以下において「原子
%」は「at%」と記載する。)以下に本発明を詳細に
説明する。
【0006】本発明において、合金溶湯のNb含有量が
75at%未満で、Al含有量が25at%を超えると
得られる金属間化合物が脆くなり、逆に、Nb含有量が
81at%を超えAl含有量が19at%未満であると
得られる金属間化合物の強度が低下する。従って、Nb
は75〜81at%、Alは19〜25at%とする。
75at%未満で、Al含有量が25at%を超えると
得られる金属間化合物が脆くなり、逆に、Nb含有量が
81at%を超えAl含有量が19at%未満であると
得られる金属間化合物の強度が低下する。従って、Nb
は75〜81at%、Alは19〜25at%とする。
【0007】本発明においては、このような組成となる
ようにNb及びAlをアーク溶解、プラズマアーク溶
解、電子ビーム溶解、高周波誘導スカル溶解等で溶解し
て得られた金属溶湯を凝固させた直後、10分以上の
間、好ましくは30〜60分間1000〜1500℃に
保持した後、100℃/min以下、好ましくは50〜
80℃/minの冷却速度で冷却する。ここで合金溶湯
の凝固直後の保持温度が1500℃を超えると結晶粒の
粗大化が起こり、1000℃未満では十分な凝固応力の
緩和が図れない。また、金属溶湯の凝固直後1000〜
1500℃に保持する時間が10分未満であると、十分
な凝固応力の除去が行なえず、凝固割れを防止し得な
い。この保持時間は長過ぎても生産効率の面で好ましく
ないことから、望ましくは30〜60分とする。
ようにNb及びAlをアーク溶解、プラズマアーク溶
解、電子ビーム溶解、高周波誘導スカル溶解等で溶解し
て得られた金属溶湯を凝固させた直後、10分以上の
間、好ましくは30〜60分間1000〜1500℃に
保持した後、100℃/min以下、好ましくは50〜
80℃/minの冷却速度で冷却する。ここで合金溶湯
の凝固直後の保持温度が1500℃を超えると結晶粒の
粗大化が起こり、1000℃未満では十分な凝固応力の
緩和が図れない。また、金属溶湯の凝固直後1000〜
1500℃に保持する時間が10分未満であると、十分
な凝固応力の除去が行なえず、凝固割れを防止し得な
い。この保持時間は長過ぎても生産効率の面で好ましく
ないことから、望ましくは30〜60分とする。
【0008】更に、その後の冷却速度が100℃/mi
nを超えると冷却時の熱応力が大きく、凝固割れの原因
となる。この冷却速度はあまりに遅過ぎると生産効率の
面で好ましくないことから、望ましくは50〜100℃
/minとする。
nを超えると冷却時の熱応力が大きく、凝固割れの原因
となる。この冷却速度はあまりに遅過ぎると生産効率の
面で好ましくないことから、望ましくは50〜100℃
/minとする。
【0009】
【作用】合金溶湯の凝固直後に1000〜1500℃で
10分以上保持することにより鋳造時の凝固応力が緩和
される。また、その後、100℃/min以下でゆっく
りと冷却することにより、冷却時の熱応力が小さくな
り、上記凝固応力の緩和との相乗効果で凝固割れは確実
に防止される。
10分以上保持することにより鋳造時の凝固応力が緩和
される。また、その後、100℃/min以下でゆっく
りと冷却することにより、冷却時の熱応力が小さくな
り、上記凝固応力の緩和との相乗効果で凝固割れは確実
に防止される。
【0010】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明する。
説明する。
【0011】実施例1 Nb:78at%、Al:22at%となるようにNb
とAl(いずれも純度99.99%以上の高純度品)を
秤量混合し、Ar雰囲気下にて高周波誘導スカル溶解法
で溶解した後、φ80×90Hのジルコニア鋳型で鋳造
し、その凝固直後において、表1に示す温度で表1に示
す時間保持した後、表1に示す冷却速度で冷却した(た
だし、No.1では凝固後無処理)。得られた鋳塊の凝
固割れの有無を肉眼により調べ、結果を表1に示した。
とAl(いずれも純度99.99%以上の高純度品)を
秤量混合し、Ar雰囲気下にて高周波誘導スカル溶解法
で溶解した後、φ80×90Hのジルコニア鋳型で鋳造
し、その凝固直後において、表1に示す温度で表1に示
す時間保持した後、表1に示す冷却速度で冷却した(た
だし、No.1では凝固後無処理)。得られた鋳塊の凝
固割れの有無を肉眼により調べ、結果を表1に示した。
【0012】表1より、本発明のNb−Al金属間化合
物の製造方法によれば、結晶粒の粗大化を発生させるこ
となく、鋳造時の凝固割れを確実に防止することができ
ることが明らかである。
物の製造方法によれば、結晶粒の粗大化を発生させるこ
となく、鋳造時の凝固割れを確実に防止することができ
ることが明らかである。
【0013】
【表1】
【0014】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明のNb−Al
金属間化合物の製造方法によれば、高温強度に著しく優
れたNb−Al金属間化合物の鋳塊を、結晶粒の粗大化
といった欠陥を発生させることなく、鋳造時の凝固を確
実に防止して、著しく良好な鋳塊として容易かつ効率的
に製造することが可能とされる。
金属間化合物の製造方法によれば、高温強度に著しく優
れたNb−Al金属間化合物の鋳塊を、結晶粒の粗大化
といった欠陥を発生させることなく、鋳造時の凝固を確
実に防止して、著しく良好な鋳塊として容易かつ効率的
に製造することが可能とされる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C22F 1/00 681 C22F 1/00 681 692 692A 693 693A 693B (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C22F 1/18 C22F 1/00 B22D 21/00 C22C 1/02 503 C22C 27/02 102
Claims (1)
- 【請求項1】 Nb 75〜81原子%及びAl 19
〜25原子%を含んでなる合金溶湯を凝固させるNb−
Al金属間化合物の製造方法において、前記溶湯が凝固
した直後の10分以上の間1000〜1500℃に保持
し、その後、100℃/min以下の冷却速度で冷却す
ることを特徴とするNb−Al金属間化合物の製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP824293A JP2762886B2 (ja) | 1993-01-21 | 1993-01-21 | Nb−Al金属間化合物の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP824293A JP2762886B2 (ja) | 1993-01-21 | 1993-01-21 | Nb−Al金属間化合物の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06220598A JPH06220598A (ja) | 1994-08-09 |
JP2762886B2 true JP2762886B2 (ja) | 1998-06-04 |
Family
ID=11687683
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP824293A Expired - Fee Related JP2762886B2 (ja) | 1993-01-21 | 1993-01-21 | Nb−Al金属間化合物の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2762886B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN115821083A (zh) * | 2022-11-07 | 2023-03-21 | 中信金属股份有限公司 | 一种铝铌中间合金及其制备方法 |
-
1993
- 1993-01-21 JP JP824293A patent/JP2762886B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06220598A (ja) | 1994-08-09 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP0079755B1 (en) | Copper base spinodal alloy strip and process for its preparation | |
MX2007010366A (es) | Metodo de fundicion para una aleacion de titanio. | |
CN113528880A (zh) | 一种稀土镁合金用晶粒细化剂、制备方法及使用该细化剂制备稀土镁合金的方法 | |
JP2762886B2 (ja) | Nb−Al金属間化合物の製造方法 | |
JPH0625774A (ja) | TiB2 分散TiAl基複合材料の製造方法 | |
JPH08176810A (ja) | Al−高融点金属系合金鋳塊の製造方法およびターゲット材 | |
JPS63238268A (ja) | スパツタリング用タ−ゲツトの製造法 | |
JPS6220847A (ja) | 微細結晶粒を有する金属材料とその製造方法 | |
US1912382A (en) | Method of making and casting aluminum alloys | |
US2976192A (en) | Process for improving the quality of copper-zirconium alloy castings | |
CN111957892B (zh) | 一种用于消失模铸造的铝/镁双金属的热处理方法及产品 | |
JPH10317082A (ja) | ターゲット材用Al系合金とその製造方法 | |
US4496402A (en) | Fe-Cr-Co Type magnet body of columnar structure and method for the preparation of same | |
JPH06279894A (ja) | 強度および導電性に優れた銅合金 | |
US3290742A (en) | Grain refining process | |
JP2000144273A (ja) | 超耐熱合金の消耗電極式再溶解法 | |
JPH0356295B2 (ja) | ||
JPH05339688A (ja) | 金属鋳造用鋳型材の製造方法 | |
JPH0366387B2 (ja) | ||
CN115074580B (zh) | Ni2Al3-TiC高温合金细化剂及制备方法和应用 | |
JPH05277656A (ja) | Ti3 Al基金属間化合物を含む合金の薄板およびその製造方法 | |
IL34792A (en) | Heat treatable alloy | |
RU2184164C2 (ru) | Способ изготовления изделий из сплава на основе кремния | |
JP3694341B2 (ja) | 高温特性に優れたTiAl金属間化合物基合金材料とその製造方法 | |
JPH09272944A (ja) | 高強度鋳造アルミニウム合金およびその製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19980224 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |