JP2761593B2 - 長時間の煮込みに耐える澱粉麺 - Google Patents

長時間の煮込みに耐える澱粉麺

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JP2761593B2 JP1118074A JP11807489A JP2761593B2 JP 2761593 B2 JP2761593 B2 JP 2761593B2 JP 1118074 A JP1118074 A JP 1118074A JP 11807489 A JP11807489 A JP 11807489A JP 2761593 B2 JP2761593 B2 JP 2761593B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、長時間の煮込みを行なう場合にも、煮崩れ
を生じ難い澱粉麺に関する。
従来技術とその問題点 従来から行なわれてきたはるさめなどの澱粉麺の製造
方法は、澱粉と水とを混合して得た澱粉泥を線状に沸騰
水中に落とし込んで糊化し、これを水に晒し冷却して表
面に付着した糊を除去し、芋掛けして一日程度凍結した
後、再び冷水中で解凍し、芋掛けして天日乾燥するもの
であった(以下従来方法という)。
その後、澱粉と水とからなる懸濁液を金属などからな
る板上にシート状に展開し、加熱糊化させた後、該シー
トを麺状に細断し、乾燥することにより、澱粉麺を製造
する新たな方法(シート糊化法)が開発された(特公昭
39-27465号公報参照)。このシート糊化法により製造さ
れた澱粉麺は、上記の従来方法により製造されたものに
比して、煮込みに対する耐性に優れており、煮込み用の
材料として高い評価を得ている。しかしながら、このも
のも、親水性を有する糊化澱粉のゲルであるため、煮込
み時間がある時間以上に長くなると、煮崩れして切れ易
くなり、摂食し難くなってしまうという欠点は、依然と
して解消されるには至っていない。
問題点を解決するための手段 本発明者は、上記の如き澱粉単独からなるゲルの問題
点に鑑みて種々研究を重ねた結果、澱粉原料に対して、
特定量の水不溶性食物繊維を配合しておく場合には、得
られる澱粉麺の煮込みに対する耐性が著しく高められ
て、長時間の煮込み後にも、原型を維持するので、摂食
が容易となることを見出した。
即ち、本発明は、原料澱粉の2〜10重量%の水不溶性
食物繊維を含有することを特徴とする長時間の煮込みに
耐える澱粉麺を提供するものである。
本発明による澱粉麺は、シート糊化法のみならず、従
来方法によっても製造可能である。しかしながら、シー
ト糊化法による方が、工程上および製品の特性上有利で
あるので、以下においては、シート糊化法を製造のため
の代表例として説明する。
シート糊化法によれば、本発明の澱粉麺は、例えば、
以下の様にして製造される。
まず、原料澱粉にその重量の2〜10%に相当する水不
溶性食物繊維を混合し、該混合原料重量の1.0〜1.8倍程
度の水を加えて撹拌し、澱粉懸濁液を調製する。次い
で、得られた澱粉懸濁液を金属などからなる板上に展開
し、糊化させた後、細断し、乾燥することにより、所望
の澱粉麺が得られる。原料澱粉重量に対する水不溶性食
物繊維の量が2%未満の場合には、煮崩れ防止の効果が
十分に発揮されないのに対し、10%を超える場合には、
製造が困難となり、また得られた製品の食感が異質なも
のとなったり、水で湿潤させることが困難となったりす
る。シート糊化法自体は、公知であり、その条件などに
は、特に限定はない。
原料澱粉としては、特に制限はなく、通常の澱粉麺製
造に使用されているものをそのまま使用することができ
る。
水不溶性食物繊維としては、トウモロコシを原料とす
る食物繊維、木材を原料とするセルロース系食物繊維、
ふすまを原料とする食物繊維などが例示されるが、これ
らに限定されるものではない。これらの水不溶性食物繊
維は、通常微粉状で市販されており、異味、異臭などが
殆んどなく、吸水性、給油性、保形性、乳化製などに優
れている。本発明においても、水不溶性食物繊維として
は、市販のものをそのまま利用することが出来る。
本発明の澱粉麺は、糊化分散した澱粉の分子と水不溶
性食物繊維の粒子とが複雑に絡み合った、換言すれば、
糊化澱粉ゲル中に食物繊維の粒子が埋没した独特の構造
を有している。この様な構造において、元来優れた水吸
着能力を備えた食物繊維は、澱粉ゲルの吸水による急激
な強度低下を阻止するものと推考される。また、食物繊
維の粒子は、コンクリートにおける砂利の様に、得られ
る澱粉麺の粘弾性を補強する。従って、本発明の澱粉麺
において、極めて特徴的なことは、従来の澱粉麺におい
ては期待し得なかった咀嚼性(歯応え)が付与されると
いうことである。
発明の効果 本発明によれば、下記の如く顕著な効果が達成され
る。
(a)食物繊維の配合による澱粉麺の煮崩れに対する耐
性の大幅な改善は、澱粉麺の調理適性を著しく高める。
具体的には、従来の澱粉麺は、シート糊化法により製
造したものであっても、煮始めてから5〜20以内に摂食
しなければならない。この時間を経過すると、澱粉麺
は、吸水限度を越えるので、澱粉ゲルの崩壊が始まり、
麺が切断されて、箸で取り上げることが不可能となる。
また、調理容器内の汁の粘性が高くなり、料理全体の食
味も当然著しく低下する。
これに対し、本発明の澱粉麺の場合には、煮始めてか
ら摂食可能となるまでの時間は若干長くなる(約8分間
程度必要)が、45分間程度経過するまでは、吸水がさら
に進行しても、ゲルの崩壊、澱粉の溶出などの現象はほ
とんど認められない。従って、粘着性のない状態で澱粉
麺を箸で容易に取り上げることが出来る。また、調理容
器内の汁の粘性も殆ど変化せず、料理全体の食味も劣化
することはない。
(b)さらに、食物繊維の配合による特異な粘弾性の発
現は、澱粉麺を使用する料理のバラエティーを著しく増
大させる。具体的には、従来の澱粉麺では認められなか
った咀嚼性が付与されるので、小麦粉から作られる麺に
類似する食感が得られる。従って、使用する食物繊維の
種類および量、麺の形状、茹で時間などを調整すること
により、うどん、ラーメン、さらにはスパゲッティに代
表されるパスタ類などに類似する食感も得られるので、
澱粉麺の和食、中華食、洋食などの広い分野での利用が
可能となる。
(C)さらにまた、近年健康増進の観点から注目されて
いる優れた生理活性を有する食物繊維が、麺という一般
的な食品の形態で、心理的な抵抗無く容易に摂取し得る
ことは、極めて大きな意義を有するものである。
実施例 以下に実施例および参考例を示し、本発明の特徴とす
るところをより一層明確にする。
実施例1 トウモロコシを原料とする水不溶性食物繊維15g、馬
鈴薯澱粉300gおよび水330gを撹拌混合して澱粉懸濁液を
調製し、金属板上に厚さ1.8mmに展開し、70〜100℃で無
給水下に加熱して糊化澱粉シートとした後、剥離し、幅
2.5mmの麺状に細断し、乾燥して、本発明の澱粉麺を得
た。
因みに、本実施例品を8分間茹でたものは、スパゲッ
ティー風の食感を呈し、また12分間茹でたものは、ラー
メン風の食感を呈した。
実施例2 セルロース系水不溶性食物繊維15g、馬鈴薯澱粉300g
および水330gを撹拌混合して澱粉懸濁液を調製し、以下
実施例1と同様にして、本発明の澱粉麺を得た。
因みに、本実施例品を8分間茹でたものは、うどん様
の食感を呈した。
参考例1 実施例1および2で得られた澱粉麺ならびに食物性繊
維を使用しない従来の澱粉麺を使用して、吸水試験を行
なった。
すなわち、十分量の沸騰水に各乾燥澱粉麺50gを入れ
て、沸騰状態にそのまま保持した。
第1図に経過時間と吸水状態との関係を示す。曲線I
は、実施例1品の結果を示し、曲線IIは、実施例2品の
結果を示し、曲線IIIは、従来の澱粉麺の結果を示す。
また、各曲線上のa点は、吸水により摂食が可能とな
る点を示し、b点は、煮崩れが始まる点を示す。
第1図の曲線IIIから明らかな様に、従来の澱粉麺で
は、煮沸開始5分後に、麺重量の3倍の水を吸収して、
摂食に適した状態となり、約20分後に吸水量が自重の約
6倍となるまで摂食に適した状態を持続している。そし
て、20分経過後には、吸水量が過剰となって、麺が脆弱
となって、煮崩れし始める。
これに対し、実施例1品(曲線I)では、摂食に適し
た状態になるまで(吸水量が麺重量の3倍となるまで)
に約8分を必要とするが、45分間の煮沸時間中には、吸
水量は約5倍に達するものの、煮崩れ現象は、全く生じ
ていない。
また、実施例2品(曲線II)は、従来品と実施例1品
との中間的な吸水特性を示している。このものは、45分
間の煮沸時間中に、吸水量は約6倍に達するものの、煮
崩れ現象は、やはり生じていない。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明による澱粉麺と従来の澱粉麺を煮沸し
た場合の経過時間と吸水状態との関係を示すグラフであ
る。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原料澱粉の2〜10重量%の水不溶性食物繊
    維を含有することを特徴とする長時間の煮込みに耐える
    澱粉麺。
JP1118074A 1989-05-10 1989-05-10 長時間の煮込みに耐える澱粉麺 Expired - Lifetime JP2761593B2 (ja)

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CN104970284A (zh) * 2015-07-14 2015-10-14 天津科技大学 细菌纤维素的应用与马铃薯粉条及其制备方法

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