JP2757076B2 - 弾性クローラ - Google Patents

弾性クローラ

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JP2757076B2 JP2298296A JP29829690A JP2757076B2 JP 2757076 B2 JP2757076 B2 JP 2757076B2 JP 2298296 A JP2298296 A JP 2298296A JP 29829690 A JP29829690 A JP 29829690A JP 2757076 B2 JP2757076 B2 JP 2757076B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、ゴム等の弾性材料から成る無端帯状の弾性
クローラに関する。
(従来の技術及び発明が解決しようとする課題) ミニバックホー等の建設車両の走行装置として使用さ
れる弾性クローラには、金属製クローラに代えて、車両
に取付け可能なものがある。
この種の弾性クローラでは、弾性材料製のクローラ本
体内に、芯金が、周方向に所定間隔で埋設されると共
に、芯金に、その左右両側部を構成する左右一対の翼部
と、芯金の左右方向中央部側に位置し且つクローラ本体
の内周側に突出する左右一対の突起部等が一体形成さ
れ、突起部の頂面が、転輪やアイドラー等の転動面とさ
れている。又、クローラ本体の外周面には、各芯金に略
対応する接地ラグが一体形成されている。
上記弾性クローラの内、転輪が芯金間に落ち込んで、
振動が発生することを防止するものとしては、特開昭63
−251385号公報に示すものがある。このものでは、突起
部が、翼部よりも周方向外方に突設されると共に、突起
部の周方向中央部に、凹部が形成されることで、突起部
の周方向両端部に、周方向に離間する一対の小突起が形
成されている。
このクローラでは、突起部が、翼部よりも周方向外方
に突設されたので、突起部の周方向の間隔を小さくでき
て、転輪の芯金間への落ち込み量を小さくでき、この落
ち込みによる振動を低減できる。又、突起部の周方向中
央部に凹部が形成されたので、突起部が、翼部よりも周
方向外方に突設されたにもかかわらず、芯金の重量及び
製造コストの増大を防止できる。
ところで、上記弾性クローラでは、突起部の凹部に、
転輪が落ち込んで、振動が発生することを防止するため
に、凹部の周方向長さを短くしたり、芯金の左右の突起
部を周方向にずらしている。
しかし、前者の方法では、凹部を短くした分だけ、芯
金の重量及び製造コストが増大する問題があった。
又、後者の方法では、凹部が短い場合には、左右の突
起部のずらし量が小さいため、対応できる。しかし、芯
金の重量及び製造コストを低減するために、凹部を長く
した場合には、ずらし量があまりに大となって、現実に
は、対応困難であるという問題があった。
又、上記クローラにおける、芯金の突起部がある部分
では、クローラの厚さ方向に突出する突起部及び接地ラ
グのため、その厚さ方向に関する剛性は、芯金間に比較
して、極めて高く、そのため、路面の凹凸による振動が
車両本体へ伝播し易い。
しかし、転輪が小突起上に位置した際には、転輪か
ら、芯金及び接地ラグの周方向端部側に荷重が作用する
ため、凹凸がある路面での走行時には、芯金、接地ラグ
及びその周辺部分が揺動して、路面の凹凸による振動が
緩和吸収され易く、大きな振動が車両本体へ伝播しな
い。
しかしながら、転輪が突起部の周方向中央部に位置し
た際には、転輪から、芯金及び接地ラグの周方向中央部
に荷重が作用するため、芯金及び接地ラグは、上記のよ
うに、揺動しない。そのため、路面の凹凸による振動
が、何ら緩和吸収されることなく、金属製の芯金及び転
輪を介して、車両本体に伝播され、乗り心地が悪いとい
う問題があった。
更に、上記クローラにおける、アイドラに対する巻付
け部分では、金属製の小突起のみがアイドラに当接して
いるため、クローラとアイドラ間に石が噛み込む等し
て、クローラに大きな衝撃が作用した場合でも、その衝
撃が緩和吸収されず、クローラが破損、損傷する惧れが
あった。
又、上記クローラでは、突起部の両小突起を左右方向
にずらしたので、これらの上を転動する転輪やアイドラ
等の横幅が大である必要があった(尚、小突起の左右方
向の幅を小とすれば、転輪等の横幅が大である必要はな
いが、この場合には、小突起の単位面積当たりの荷重が
大となり、小突起が早期に摩耗したり、破損、損傷し易
いという別の問題が生じる。)。
そのため、転輪やアイドラ等の横幅が小さいと、上記
弾性クローラを、金属製クローラに代えて、車両に装着
できないという問題もあった。
本発明は、上記問題を全て解決できる弾性クローラを
提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するために、本発明の特徴とするとこ
ろは、弾性材料製のクローラ本体1内に、芯金2が、周
方向に所定間隔で埋設され、芯金2に、その左右各側部
を構成する左右一対の翼部7と、芯金2の左右方向中央
部側に位置し且つクローラ本体1の内周側に突出する左
右一対の突起部Pが一体形成され、クローラ本体1の外
周面に、各芯金2に略対応する接地ラグ5が一体形成さ
れた弾性クローラにおいて、突起部Pが、翼部7よりも
周方向外方に突設され、突起部Pの周方向中央部に、ク
ローラ本体1の外周側へ凹設された凹部Qが形成される
ことで、突起部Pの周方向両端部に、周方向に離間する
一対の第1突起9が形成され、芯金2上に、芯金2とは
別個とされ且つ突起部Pの両第1突起9間に位置する弾
性材料製の第2突起14が配設され、突起部Pの両第1突
起9と、これらの間の第2突起14が、左右方向に関し
て、同一位置とされると共に、これら突起9,14の頂面
が、略面一とされて、車輪が転動する転動面12,14aとさ
れた点にある。
尚、周方向に隣接する第1突起9と第2突起14の転動
面12,14a間に、溝15が形成されることもある。
又、第1突起9と第2突起14が、左右方向で対応する
第1突起9と第2突起14に対して、第1突起9の周方向
長さLの範囲内で、周方向にずらされることもある。
更に、突起部Pの周方向の間隔Mが、第1突起9の周
方向長さLと略同一とされることもある。
(作用) 走行時には、転輪10が、第1突起9及び第2突起14の
転動面12,14a上を転動する。
この場合において、突起部Pが、翼部7よりも周方向
外方に突設されたので、突起部Pの周方向の間隔Mを小
さくできて、転輪10が芯金2間に大きく落ち込まない。
又、突起部Pの両第1突起9間に、弾性材料製の第2
突起14を配設したので、転輪10が、突起部Pの周方向中
央部に位置した際には、転輪10が、弾性材料製の第2突
起14を介して、芯金2上に位置する。
従って、凹部Qの周方向長さが長い場合でも、転輪10
は、第2突起14の若干の弾性変形量分だけ落ち込んで、
大きく落ち込まない。
又、転輪10が第1突起9上に位置した際には、転輪10
から、芯金2及び接地ラグ5の周方向端部側に荷重が作
用するため、凹凸がある路面での走行時には、芯金2、
接地ラグ5及びその周辺部分が揺動して、路面の凹凸に
よる振動が緩和吸収され易い。
一方、転輪10が突起部Pの周方向中央部に位置した際
には、芯金2及び接地ラグ5は、上記のように、揺動し
ない。しかし、この場合には、転輪10が弾性材料製の第
2突起14上に位置するので、路面の凹凸による振動が、
第2突起14の弾性変形により、緩和吸収される。
更に、突起部Pの周方向中央部に、弾性材料製の第2
突起14を配設し、突起部Pの両第1突起9と、これらの
間の第2突起14の頂面を、略面一な転動面12,14aとした
ので、クローラにおける、アイドラ16に対する巻付け部
分では、第2突起14のみがアイドラ16に当接する。
従って、クローラとアイドラ16間に石が噛み込む等し
て、クローラに大きな衝撃が作用した際には、第2突起
14がクローラ本体1の外周側に弾性変形して、クローラ
が若干緩むので、上記衝撃が緩和吸収される。
(実施例) 以下、本発明の第1実施例を第1図〜第4図に基づき
説明する。
第1図及び第2図は弾性クローラを示し、1は、ゴム
等の弾性材料から成るクローラ本体で、無端帯状に構成
されている。クローラ本体1内には、多数の芯金2が、
周方向に所定間隔で埋設されると共に、クローラ本体1
の左右幅方向中央部には、芯金2間に位置する係合孔6
が形成され、この係合孔6は、駆動スプロケット(図示
省略)と係合する。尚、クローラ本体1の係合孔6の両
側には、溝17が形成されて、クローラがアイドラ16等に
無理なく巻付くようにされている。又、クローラ本体1
内には、キャンバス3、周方向の抗張体4等が埋設され
ると共に、接地面側には、左右一対の接地ラグ5が、各
芯金2に対応して、一体形成されている。
第3図に示すように、芯金2は、その左右両側部を構
成する左右一対の平坦状の翼部7と、両翼部7を連結す
る係止部8と、各翼部7の係止部8側の端部に配設され
且つ芯金2の左右方向中央部側に位置する左右一対の突
起部Pと、突起部Pの外側に配設された「またぎ転輪」
の通過部11を一体形成して成る。尚、第4図に示すよう
に、クローラにおける、アイドラ16や駆動スプロケット
等に対する巻付き部分で、周方向に隣接する突起部Pが
干渉しない程度に、芯金2の間隔は可及的に小さくされ
ている。
係止部8は、芯金2の左右方向中心部に配設されて、
その左右両側に、突起部P、通過部11及び翼部7が、左
右対称に配設されると共に、各突起部P及び通過部11は
翼部7よりも周方向に長く(広幅に)形成されて、これ
らの周方向各端部は、翼部7よりも周方向外方に突設さ
れている。翼部7及び通過部11は、クローラ本体1内に
埋入されており、係止部8の内周側は弾性材料で被覆さ
れている。尚、各接地ラグ5は、各翼部7の下方への投
影域と略一致するように、翼部7に対応して、配設され
ている。又、通過部11は、またぎ転輪を採用した走行装
置において、使用される。
突起部Pは、クローラ本体1の内周側に突設され、突
起部Pの周方向の間隔Mが、第1突起9の周方向長さL
と略同一とされている。突起部Pの周方向中央部に、ク
ローラ本体1の外周側へ凹設された凹部Qが形成される
ことで、突起部Pの周方向両端部に、周方向に離間する
一対の第1突起9が形成され、両第1突起9間に補強リ
ブ13が配設されている。
14は第2突起で、芯金2上における、突起部Pの両第
1突起9間に配設されている。第2突起14は芯金2とは
別個とされており、凹部Qにクローラ本体1と一体の弾
性材料が充填されることで、構成されている。
突起部Pの両第1突起9と、これらの間の第2突起14
は、左右方向に関して、同一位置とされると共に、これ
らの頂面が、略面一な平坦面とされて、転輪10やアイド
ラ16等の車輪の転動面12,14aとされ、しかも、これら突
起9,14の係合孔側の側面が、略面一とされて、転輪10の
フランジ部10Aが当接可能な脱輪防止面21,14bとされて
いる。
尚、実施例では、第2突起14の転動面14aは、第1突
起9の転動面12よりも若干高くされている。又、第1突
起9と第2突起14の転動面12,14aは連続的に形成しても
よいが、両者間に溝15を形成した方が、第2突起14の弾
性変形時に、第2突起14が剥離しにくいので好ましい。
上記実施例によれば、弾性クローラを、建設車両の走
行装置の金属製クローラに代えて、駆動スプロケット、
転輪10及びアイドラ16に巻装し、舗装路面での走行を行
った際には、転輪10の転動部10Bが、第1突起9及び第
2突起14の転動面12,14a上を転動する。
この場合において、突起部Pが、翼部7よりも周方向
外方に突設されたので、突起部Pの周方向の間隔Mを小
さくできて、転輪10の芯金2間への落ち込み量を小さく
でき、この落ち込みによる振動を低減できる。
又、突起部Pの周方向中央部に、凹部Qが形成された
ので、突起部Pが、翼部7よりも周方向外方に突設され
たにもかかわらず、芯金2の重量及び製造コストの増大
を防止できる。
更に、突起部Pの両第1突起9間に、弾性材料製の第
2突起14を配設したので、転輪10が突起部Pの両第1突
起9間に位置した際には、転輪10は、弾性材料製の第2
突起14を介して、芯金2上に位置することになる。
従って、凹部Qの周方向長さが長い場合でも、転輪10
は、第2突起14の若干の弾性変形量分だけ落ち込んで、
大きく落ち込まず、振動を低減できる。
又、クローラにおける、芯金2の突起部Pがある部分
では、クローラの厚さ方向に突出する突起部P及び接地
ラグ5のため、その厚さ方向に関する剛性は、芯金2間
に比較して、極めて高く、そのため、路面の凹凸による
振動の伝播が大きな問題となる。
この場合において、本発明では、転輪10が、(突起部
Pの周方向両端部に位置する)第1突起9上に位置した
際には、転輪10から、芯金2及び接地ラグ5の周方向端
部側に荷重が作用するため、凹凸がある路面での走行時
には、クローラにおける、芯金2及び接地ラグ5の配設
部分が揺動して、路面の凹凸による振動が緩和吸収され
易く、大きな振動が車両本体へ伝播しない。
又、転輪10が突起部Pの周方向中央部に位置した際に
は、転輪10から、芯金2及び接地ラグ5の周方向中央部
に荷重が作用するため、芯金2及び接地ラグ5は、上記
のように、揺動しない。しかし、この場合には、転輪10
が弾性材料製の第2突起14上に位置するので、路面の凹
凸による振動が、第2突起14の弾性変形により、緩和吸
収され、大きな振動が車両本体へ伝播しない。
上記のように、転輪10が、クローラにおける、剛性の
高い突起部P上を転動している場合でも、路面の凹凸に
よる振動は良好に緩和吸収されて、大きな振動が車両本
体へ伝播しないので、乗り心地がよい。
更に、突起部Pの周方向中央部に、弾性材料製の第2
突起14を配設したので、 α.第2突起14の転動面14Aが、その周方向両側の第1
突起9の転動面12より高い場合は勿論のこと、 β.第2突起14の転動面14Aが、第1突起9の転動面12
と面一な場合や、第1突起9の転動面12より若干低い場
合でも、 クローラにおける、アイドラ16に対する巻付け部分で
は、第2突起14のみがアイドラ16に当接する。
従って、 I.上記何れの場合でも、クローラとアイドラ16間に石が
噛み込む等して、クローラに大きな衝撃が作用した際に
は、第2突起14がクローラ本体1の外周側に弾性変形
し、クローラが若干緩んで、上記衝撃が緩和吸収される
ので、クローラが破損、損傷する惧れはない。
II.又、上記のように、第2突起14の転動面14Aが、第1
突起9の転動面12と面一な場合や、第1突起9の転動面
12より若干低い場合でも、クローラにおける、アイドラ
16の巻付け部分では、第2突起14のみがアイドラ16に当
接する。
従って、第2突起14の摩耗を考慮して、第2突起14の
転動面14aを、第1突起9の転動面12より、かなり高く
しなくても、第2突起14による上記衝撃の緩和吸収機能
を長期間維持できる。
又、突起部Pの両第1突起9と、これらの間の第2突
起14を、左右方向に関して、ずらさずに、同一位置とし
たので、これらの上を転動する転輪10やアイドラ16等の
横幅が大でなくても、本発明のクローラを、金属製クロ
ーラに代えて、車両に容易に装着できる。
第5図及び第6図は本発明の第2実施例を示し、第1
実施例との相違点のみを説明すると、芯金2の左右の突
起部P、翼部7及び通過部11が、周方向にずらされてい
る。
そして、突起部Pの下部の周方向長さが、翼部7と同
一とされている。又、突起部Pの両第1突起9が、クロ
ーラ本体1の内周側へ、末広がり状に突設されて、突起
部Pの上部の周方向長さが、翼部7よりも大とされてい
る。
更に、係止部8の断面が略長方形状とされている。
第7図は本発明の第3実施例を示し、第1実施例との
相違点は、またぎ転輪用の通過部を無くした点である。
第8図〜第13図は本発明の第4実施例を示し、芯金2
の左右の突起部P、翼部7及び通過部11が、係止部8を
中心として、第1突起9の周方向長さLの約2分の1だ
け、周方向にずらされ、これにより、第1突起9と第2
突起14は、左右方向に関して対応する第1突起9と第2
突起14に対して、周方向に関して、上記長さLの約2分
の1だけ、オーバーラップしている。そして、上記ずれ
に対応して、左右の接地ラグ5も周方向にずらされてい
る。
各翼部7上の突起部P及び通過部11は、翼部7に対し
て、周方向中心が合わされているが、翼部7よりも、周
方向長さが長くされている。又、第2突起14の周方向長
さや、突起部Pの周方向の間隔Mは、第1突起9の周方
向長さLと略同一とされている。
従って、転輪10の左右の転動部10Bが、左右の突起部
Pの対応する第1突起9上を同時に転動する長さと、第
2突起14を同時に転動する長さは、それぞれ、第1突起
9の周方向長さLの約2分の1となる。又、転輪10の左
右の転動部10Bが、隣接する芯金2の突起部P間を同時
に通過する長さも、第1突起9の周方向長さLの約2分
の1となる。
第4実施例によれば、芯金2の左右の突起部Pにおけ
る、対応する第2突起9がオーバーラップする部分は、
芯金2の高さ方向の剛性が、最も高い部分であるが、第
4実施例では、オーバーラップ量を小さくすると共に、
上記オーバーラップする部分を、接地ラグ5から周方向
にずらしたので、クローラの上記部分の厚さ方向の剛性
を低くでき、振動を減少できる。
又、左右の突起部Pの周方向の隙間がオーバーラップ
する量も小さくしたので、転輪10が芯金2間に落ち込む
量も小さくでき、振動を減少できる。
更に、転輪10の左右の転動部10Bの少なくとも一方
が、弾性材料製の第2突起14上を転動する長さを長くし
たので、これによっても、振動を減少できる。
尚、芯金2の左右突起部Pの周方向のずれを、第1突
起9の周方向長さLと同一としてもよく、これにより、
芯金2の左右の突起部Pにおける、対応する第1突起9
のオーバーラップ量を零とできると共に、左右の突起部
Pの周方向の隙間がオーバーラップする量も零とでき
る。この場合、芯金2の左右の翼部7も、第1突起9の
周方向長さLだけ、周方向にずらすことも考えられる。
第14図は本発明の第5実施例を示し、突起部Pの周方
向の間隔Mが、第1突起9の周方向長さLと略同一とさ
れると共に、周方向に隣接する突起部P間に、クローラ
本体1と一体成形された第3突起19が突設されて、周方
向に関して、金属製の突起9と、弾性材料製の突起14,1
9とが交互に配設されている。
そして、芯金2の左右の突起部Pを、第1突起9の周
方向長さLだけ、周方向にずらせば、転輪10の左右の転
動部10Bの少なくとも一方が、弾性材料製の突起14,19上
に位置することとなる。
尚、上記各実施例において、弾性材料製の第2突起14
は、クローラ本体1に埋設する前に、接着剤等により、
接着されるか、又は、クローラ本体1と一体成形され
る。又、芯金2の第1突起9の頂部及び通過部11の頂面
は、弾性材料から露出させておいてもよい。
(発明の効果) 以上詳述したように、本発明によれば、下記の効果を
奏する。
A.突起部Pの両第1突起9間に、弾性材料製の第2突起
14を配設したので、転輪10が突起部Pの両第1突起9間
に位置した際には、転輪10が、弾性材料製の第2突起14
を介して、芯金2上に位置することになる。
従って、凹部Qの周方向長さが長い場合でも、転輪10
は、第2突起14の若干の弾性変形量分だけ落ち込んで、
大きく落ち込まず、振動を低減できる。
B.転輪10が突起部Pの周方向中央部に位置した際には、
弾性材料製の第2突起14上に位置するので、路面の凹凸
による振動が、第2突起14の弾性変形により、緩和吸収
され、大きな振動が車両本体へ伝播しない。
従って、乗り心地がよい。
C.突起部Pの周方向中央部に、弾性材料製の第2突起14
を配設したので、 α.第2突起14の転動面14Aが、その周方向両側の第
1突起9の転動面12より高い場合は勿論のこと、 β.第2突起14の転動面14Aが、第1突起9の転動面1
2と面一な場合や、第1突起9の転動面12より若干低い
場合でも、 クローラにおける、アイドラ16に対する巻付け部分で
は、第2突起14のみがアイドラ16に当接する。
それ故、 I.上記何れの場合でも、クローラとアイドラ16間に石が
噛み込む等して、クローラに大きな衝撃が作用した際に
は、第2突起14がクローラ本体1の外周側に弾性変形
し、クローラが若干緩んで、上記衝撃が緩和吸収される
ので、クローラが破損、損傷する惧れはない。
II.又、上記のように、第2突起14の転動面14Aが、第1
突起9の転動面12と面一な場合や、第1突起9の転動面
12より若干低い場合でも、クローラにおける、アイドラ
16の巻付け部分では、第2突起14のみがアイドラ16に当
接する。
従って、第2突起14の摩耗を考慮して、第2突起14の
転動面14aを、第1突起9の転動面12より、かなり高く
しなくても、第2突起14による上記衝撃の緩和吸収機能
を長期間維持できる。
D.突起部Pの両第1突起9と、これらの間の第2突起14
を、左右方向に関して、ずらさずに、同一位置としたの
で、これらの上を転動する転輪10やアイドラ16等の横幅
が大でなくても、本発明のクローラを、金属製クローラ
に代えて、車両に容易に装着できる。
請求項2によれば、第2突起14が弾性変形しても、そ
の周方向両側の第1突起9から剥離しにくく、耐久性を
向上できる。
請求項3,4によれば、左右の突起部Pの周方向の隙間
がオーバーラップする量を小さくできて、転輪10の芯金
2間での落ち込み量を小さくでき、振動を減少できると
共に、転輪10の左右の転動部の少なくとも一方が、弾性
材料製の第2突起14上を転動する長さを長くできて、こ
れによっても、振動を減少できる。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第4図は本発明の第1実施例を示し、第1図は
要部の斜視図、第2図は第1図のA−A線矢視断面図、
第3図は芯金の斜視図、第4図はアイドラ部での作用説
明図、第5図及び第6図の各図は、本発明の第2実施例
の要部の断面図及び斜視図、第7図は本発明の第3実施
例の要部の斜視図、第8図〜第13図は本発明の第4実施
例を示し、第8図は要部の斜視図、第9図は内周面図、
第10図は第9図のB−B線矢視断面図、第11図は第9図
のC−C線矢視断面図、第12図は外周面図、第13図は芯
金の斜視図、第14図は本発明の第5実施例の芯金の斜視
図、第15図は本発明の第6実施例の断面図である。 1……クローラ本体、2……芯金、5……接地ラグ、9
……第1突起、10……転輪、12,14a……転動面、14……
第2突起、16……アイドラ、P……突起部、L……第1
突起の周方向長さ、M……突起部の周方向の間隔。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B62D 55/253 Fターム

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】弾性材料製のクローラ本体1内に、芯金2
    が、周方向に所定間隔で埋設され、 芯金2に、その左右各側部を構成する左右一対の翼部7
    と、芯金2の左右方向中央部側に位置し且つクローラ本
    体1の内周側に突出する左右一対の突起部Pが一体形成
    され、 クローラ本体1の外周面に、各芯金2に略対応する接地
    ラグ5が一体形成された弾性クローラにおいて、 突起部Pが、翼部7よりも周方向外方に突設され、 突起部Pの周方向中央部に、クローラ本体1の外周側へ
    凹設された凹部Qが形成されることで、 突起部Pの周方向両端部に、周方向に離間する一対の第
    1突起9が形成され、 芯金2上に、芯金2とは別個とされ且つ突起部Pの両第
    1突起9間に位置する弾性材料製の第2突起14が配設さ
    れ、 突起部Pの両第1突起9と、これらの間の第2突起14
    が、左右方向に関して、同一位置とされると共に、 これら突起9,14の頂面が、略面一とされて、車輪が転動
    する転動面12,14aとされたことを特徴とする弾性クロー
    ラ。
  2. 【請求項2】周方向に隣接する第1突起9と第2突起14
    の転動面12,14a間に、溝15が形成された請求項1記載の
    弾性クローラ。
  3. 【請求項3】第1突起9と第2突起14が、左右方向で対
    応する第1突起9と第2突起14に対して、第1突起9の
    周方向長さLの範囲内で、周方向にずらされた請求項1
    又は2記載の弾性クローラ。
  4. 【請求項4】突起部Pの周方向の間隔Mが、第1突起9
    の周方向長さLと略同一とされた請求項3記載の弾性ク
    ローラ。
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