JP2754433B2 - 内燃エンジンの触媒劣化検出装置 - Google Patents

内燃エンジンの触媒劣化検出装置

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JP2754433B2
JP2754433B2 JP4086284A JP8628492A JP2754433B2 JP 2754433 B2 JP2754433 B2 JP 2754433B2 JP 4086284 A JP4086284 A JP 4086284A JP 8628492 A JP8628492 A JP 8628492A JP 2754433 B2 JP2754433 B2 JP 2754433B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、排気ガスを浄化すべく
内燃エンジンの排気系に設けられた内燃エンジンの触媒
劣化検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】内燃エンジンの排気ガスを浄化する触媒
の劣化を判定する手段として、触媒の上流および下流に
2センサを設け、上流側O2センサの出力と下流側O2
センサの出力に応じて吸気系への供給空燃比を調整した
状態で、吸気系供給空燃比の反転から下流側O2センサ
の出力の反転までの時間を計測することは公知である
(例えば、特開平2−30915号公報、特開平2−3
3408号公報、特開平2−207159号公報参
照)。また触媒の劣化を判定する手段として、上流側O
2センサと下流側O2センサの出力を比較する手法、例え
ば出力比法(特開昭63−231252号公報参照)、
応答比法(特開平3−57862号公報参照)、位相差
時間計測法(特開平2−310453号公報参照)等が
提案されている。
【0003】また本出願人により、燃料補正係数を一定
周波数でスイッチングし、その際に生ずる上流側O2
ンサの出力と下流側O2センサの出力から演算した面積
差に基づいて触媒の劣化を判定する手法(面積差法)
が、特願平2−117890号により既に提案されてい
る。これらの手法はいずれも触媒の有するO2ストレー
ジ能力に着目し、このO2ストレージ能力を定量化する
ことにより、触媒の劣化判定を行っている。
【0004】また、本願出願人は、上流側O2センサの
出力を使用せずに下流側O2センサの出力のみを使用し
て劣化判定を行い、これによって上流側O2センサの単
体特性や劣化による制御空燃比の理論空燃比からのずれ
の影響を受けることがなく、安定した下流側O2センサ
の出力に基づいて正確な触媒の劣化判定を行う手法(特
願平3−271204号)を提案している。即ち、この
手法は、下流側O2センサの出力に応じてエンジンの空
燃比を調整する際、燃料補正係数(Ko2)を理論空燃比
に対してリッチ側からリーン側に変化させるスキップ量
が発生された時から、下流側O2センサの出力が理論空
燃比に対してリッチからリーンに反転するまでの時間
(TL)が所定時間よりも短い時に触媒が劣化したと判
定するものである。さらに、この提案では誤判定防止の
ために、触媒の温度を検知する触媒温度センサを用い、
触媒温度が所定の範囲(劣化モニタ温度範囲)を逸脱し
た時には触媒の劣化検知を禁止する手段を設けている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記O
2ストレージ能力は触媒(CAT)の温度によって変化
する場合があり、このような場合には下流側O2センサ
の出力のリッチからリーンに反転するまでの時間(T
L)が前記触媒の温度により変化する。前記特願平3−
271204号の劣化判定装置はこの点を考慮しておら
ず、劣化判定精度向上の観点から問題解決の余地が残さ
れていた。
【0006】この点を図23により具体的に説明する。
図23は、触媒温度に対する触媒O2ストレージ能力
(OSC)の変化を示す図である。
【0007】図23に示すように、新品の触媒では30
0°C近辺の温度でO2ストレージ能力が飽和状態とな
り、その飽和後の劣化モニタ温度範囲においてはO2
トレージ能力が触媒の温度によって変化せず安定してい
る。ところが、触媒の熱劣化が進んでいって新品から良
品、さらには劣化品となると、O2ストレージ能力が低
下し、図中のA〜Bの範囲(300〜550°C)で該
2ストレージ能力が触媒の温度によって変化するよう
になる。
【0008】このような状況において、新品の触媒に合
わせて、前記劣化モニタ温度範囲の下限値が図中Aの3
00°Cに設定された場合に、触媒温度が図中のA〜B
の範囲の時に劣化判定が行われると、新品の触媒に対し
ては誤判定防止が可能となるが、O2ストレージ能力が
新品よりも低下した良品の触媒では誤判定となる恐れが
ある。また、良品に合わせて前記劣化モニタ温度範囲の
下限値が図中Bの550°Cに設定された場合は、より
高い温度で劣化品を劣化であると判定できないか、ある
いは触媒の温度が前記劣化モニタ温度範囲に達すること
がなく劣化判定を行わないという恐れがあった。
【0009】このように、誤判定防止のために、触媒温
度が前記劣化モニタ温度範囲を逸脱した時に触媒の劣化
検知を禁止するという条件のみでは、新品の触媒につい
ては誤判定を防止できるが、劣化している触媒の誤判定
防止条件としては不十分であった。
【0010】本発明は上記従来の問題点に鑑み、触媒の
2ストレージ能力が温度によって変化する場合であっ
ても、正確に触媒の劣化判定が行える内燃エンジンの触
媒劣化検出装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】第1の発明は上記目的を
達成するために、内燃エンジンの排気系に取り付けられ
排気中の有害成分を浄化する触媒手段と、該触媒手段の
下流に取り付けられ排気中の酸素濃度を検出する酸素濃
度検出手段とを備え、該酸素濃度検出手段の出力と所定
の判別値とに基づき前記触媒手段の劣化を検出する内燃
エンジンの触媒劣化検出装置において、前記触媒手段の
温度を検出する触媒温度検出手段と、該触媒温度検出手
段により検出された触媒手段の温度に対応して前記判別
値を決定する判別値決定手段とを有することを特徴とす
る。
【0012】第2の発明は、内燃エンジンの排気系に取
り付けられ排気中の有害成分を浄化する触媒手段と、該
触媒手段の上流側に取り付けられ排気中の酸素濃度を検
出する上流側酸素濃度検出手段と、該触媒手段の下流側
に取り付けられ排気中の酸素濃度を検出する下流側酸素
濃度検出手段とを備え、前記上流側及び下流側酸素濃度
検出手段の出力と所定の判別値とに基づき前記触媒手段
の劣化を検出する内燃エンジンの触媒劣化検出装置にお
いて、前記触媒手段の温度を検出する触媒温度検出手段
と、該触媒温度検出手段により検出された触媒手段の温
度に対応して前記判別値を決定する判別値決定手段とを
有することを特徴とする。
【0013】第3の発明は、第1及び第2の発明におい
て、前記触媒温度検出手段は、前記触媒手段の一部に取
り付けられ該触媒手段の中心部の温度を検出することを
特徴とする。
【0014】第4の発明は、内燃エンジンの排気系に取
り付けられ排気中の有害成分を浄化する触媒手段と、該
触媒手段の下流に取り付けられ排気中の酸素濃度を検出
する酸素濃度検出手段とを備え、該酸素濃度検出手段の
出力と所定の判別値とに基づき前記触媒手段の劣化を検
出する内燃エンジンの触媒劣化検出装置において、前記
エンジンの運転状態を検出する運転状態検出手段と、前
記運転状態検出手段により検出されたエンジンの運転状
態に応じて前記触媒手段の温度を推定する触媒温度推定
手段と、該触媒温度推定手段により推定された触媒手段
の温度に応じて前記判別値を決定する判別値決定手段と
を有することを特徴とする。
【0015】第5の発明は、内燃エンジンの排気系に取
り付けられ排気中の有害成分を浄化する触媒手段と、該
触媒手段の上流側に取り付けられ排気中の酸素濃度を検
出する上流側酸素濃度検出手段と、該触媒手段の下流側
に取り付けられ排気中の酸素濃度を検出する下流側酸素
濃度検出手段とを備え、前記上流側及び下流側酸素濃度
検出手段の出力と所定の判別値とに基づき前記触媒手段
の劣化を検出する内燃エンジンの触媒劣化検出装置にお
いて、前記エンジンの運転状態を検出する運転状態検出
手段と、前記運転状態検出手段により検出されたエンジ
ンの運転状態に応じて前記触媒手段の温度を推定する触
媒温度推定手段と、該触媒温度推定手段により推定され
た触媒手段の温度に応じて前記判別値を決定する判別値
決定手段とを有することを特徴とする。
【0016】第6の発明は、第4または第5の発明にお
いて、前記運転状態検出手段は、エンジンの回転数及び
エンジンの負荷、あるいはエンジンに吸入される吸入空
気量をエンジンの運転状態として検出し、前記触媒温度
推定手段は、これらエンジンの回転数及びエンジンの負
荷、あるいはエンジンに吸入される吸入空気量に基づき
前記触媒手段の温度を推定することを特徴とする。
【0017】
【作用】第1及び第2の発明によれば、判別値決定手段
は、触媒温度検出手段により検出された触媒の温度に対
応する判定値を例えば判別値テーブルから検索して決定
する。そして、酸素濃度検出手段の出力と検索された判
定値とに基づき触媒手段の劣化を検出する。これにより
触媒手段の温度特性に対応して判定値が補正できる。
【0018】第3の発明によれば、触媒温度検出手段が
触媒手段の中心部の温度を検出するので、安定したガス
流の中に触媒温度センサを置くことができる。
【0019】第4及び第5の発明によれば、触媒温度推
定手段は、運転状態検出手段により検出された内燃エン
ジンの運転状態に応じて触媒温度を演算等により推定す
る。判別値決定手段は、推定された触媒温度に対応する
判定値を例えば判別値テーブルから検索して決定する。
検索された判定値と酸素濃度検出手段の出力に基づき触
媒手段の劣化を判定する。これにより、触媒温度センサ
等の触媒温度検出手段を使用せずに、触媒の温度特性に
対応した判定値の補正が行われる。
【0020】第6の発明によれば、触媒温度推定手段
は、運転状態検出手段により検出された少なくとも内燃
機関の回転数、内燃機関の負荷、及び内燃機関に供給さ
れる空燃比により例えば演算によって触媒温度を推定す
るので、高精度の温度推定が可能となる。
【0021】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。
【0022】図1は本発明の第1の実施例に係る内燃エ
ンジンの触媒劣化検出装置が適用される燃料供給制御装
置の全体の構成図であり、内燃エンジンEの吸気管1の
途中にはスロットルボディ2が設けられ、その内部には
スロットル弁3が配されている。スロットル弁3にはス
ロットル弁開度(θTH)センサ4が連結されており、当
該スロットル弁3の開度θTHに応じた電気信号を電子制
御ユニット(以下「ECU」という)Uに供給する。
【0023】燃料噴射弁5はエンジンEとスロットル弁
3との間、且つ吸気弁6の少し上流側に各気筒毎に設け
られており、各燃料噴射弁5は図示しない燃料ポンプに
接続されるとともに。ECUに電気的に接続されて該E
CUからの信号により燃料噴射の開弁時間が制御され
る。
【0024】一方、スロットル弁3の直ぐ下流には吸気
管内絶対圧力(Pb)センサ7が設けられており、この
絶対圧力センサ7により検出された絶対圧力Pbは電気
信号に変換されてECUに供給される。また、その下流
には吸気温(Ta)センサ8が取付けられており、この
吸気温センサ8により検出された吸気温Taは電気信号
に変換されてECUに供給される。
【0025】エンジンEの本体に装着された冷却水温
(Tw)センサ9はサーミスタ等から成り、冷却水Tw
を検出して対応する電気信号をECUに供給する。エン
ジン回転数(Ne)センサ10はエンジンEの図示しな
いカム軸周囲又はクランク軸周囲に取付けられており、
該クランク軸の所定のクランク角度位置でパルス(以下
「TDC信号パルス」という)を出力し、ECUに供給
する。ECUには車速を検出する車速(Vh)センサ1
1が接続されており、車速Vhを示す電気信号が供給さ
れる。
【0026】排気管12における触媒Cの上流位置に
は、排気成分濃度検出器としての上流側O2センサFS
が装着されているとともに、触媒Cの下流位置には下流
側O2センサRSが装着され、それぞれ排気ガス中の酸
素濃度を検出してその検出値に応じた電気信号(F
02,RV02)がECUに供給される。また触媒Cには
その温度を検出する触媒温度(TCAT)センサ13が装
着され、検出された触媒温度TCATに対応する電気信号
はECUに供給される。
【0027】ここで、触媒Cは、図2(a),(b)に
示すように、独立した2ベットC1,C2が所定の間隔
(例えば25mm)を隔てて直列的に配置されたもの
で、そのベットC1,C2間に前記触媒温度センサ13
が装着され、その検温部であるサーミスタ13aが触媒
Cの径方向のほぼ中央部に位置している。
【0028】ECUは各種センサからの入力信号波形を
形成し、電圧レベルを所定レベルに修正し、アナログ信
号値をディジタル信号値に変換する等の機能を有する入
力回路14、中央演算処理回路(以下「CPU」とい
う)15、CPU15での演算に使用される各種演算プ
ログラムや各種基準値が記憶されるROM16、検出さ
れた前記各種エンジンパラメータ信号や演算結果が一時
的に記憶されるRAM17、および前記燃料噴射弁5に
駆動信号を供給する出力回路18等から構成される。
【0029】CPU15は上述の各種エンジンパラメー
タ信号に基づいて、後述するようにフィードバック制御
領域やフィードバック制御を行わない複数の特定運転領
域(以下「オープンループ制御領域」という)の種々の
エンジン運転状態を判別するとともに、該判別されたエ
ンジン運転状態に応じ、次式(1)に基づき、前記TD
C信号パルスに同期する燃料噴射弁5の燃料噴射時間T
OUTを演算する。
【0030】 TOUT=Ti×K02×KLS×K1+K2 …(1) ここに、Tiは燃料噴射弁5の基本燃料噴射時間であ
り、エンジン回転数Ne及び吸気管内絶対圧Pbに応じ
て決定される。
【0031】K02はO2フィードバック補正係数(以
下、単に「補正係数」という)であり、フィードバック
制御時、排気ガス中の酸素濃度に応じて求められ、更に
オープンループ制御領域では各運転領域に応じて設定さ
れる。
【0032】KLSはエンジンEがオープンループ制御領
域のうち、リーン化領域又はフューエルカット領域、す
なわち所定の減速運転領域にあるとき値1.0未満の所
定値(例えば0.95)に設定されるリーン化係数であ
る。
【0033】K1及びK2は夫々各種エンジンパラメータ
信号に応じて演算される補正係数および補正変数であ
り、エンジン運転状態に応じた燃費特性、エンジン加速
特性等の諸特性の最適化が図れるような所定値に決定さ
れる。
【0034】CPU15は上述のようにして求めた燃料
噴射時間TOUTに基づいて燃料噴射弁5を開弁させる駆
動信号を出力回路18を介して燃料噴射弁5に供給す
る。
【0035】図3および図4はエンジンEがフィードバ
ック制御領域および複数のオープンループ制御領域のい
ずれかの運転状態にあるかを判別するとともに、判別さ
れた運転状態に応じて補正係数K02を設定するプログラ
ムのフローチャートを示す。本プログラムは、TDC信
号パルスの発生時に、これと同期して実行される。
【0036】まず、ステップ101においてフラグn02
が値1に等しいか否かを判別する。該フラグn02は上流
側O2センサFSおよび下流側O2センサRSが活性化状
態にあるか否かを判別するためのもので、前記ステップ
101の答が(Yes)である場合、すなわち両O2
ンサFS,RSが活性化状態にあると判別されたときに
は、ステップ102で冷却水温Twが所定水温TW02
り高いか否かを判別する。この答が(Yes)、すなわ
ちTw>Tw02が成立し、エンジンEが暖機を完了して
いるときには、ステップ103でフラグFLGWOTが値
1に等しいか否かを判別する。このフラグFLGWOT
は、図示しないプログラムにより、エンジンEが供給燃
料量を増量すべき高負荷領域にあると判別されたときに
値1にセットされるものである。
【0037】前記ステップ103の答が(No)、すな
わちエンジンEが前記高負荷領域にないときには、ステ
ップ104でエンジン回転数Neが高回転側の所定回転
数NHOPより大きいか否かを判別し、この答が(No)
のときには更に、ステップ105でエンジン回転数Ne
が低回転側の所定回転数NLOPより大きいか否かを判別
する。この答が(Yes)、すなわちNLOP<Ne≦NH
OPが成立するときには、ステップ106でリーン化係数
KLSが値1.0未満であるか否か、すなわちエンジンE
が所定の減速運転領域にあるか否かを判別する。このス
テップ106の答が(No)のときには、ステップ10
7でエンジンEがフューエルカットの実行中であるか否
かの判別をする。この答が(No)のときには、エンジ
ンEがフィードバック制御領域にあると判別し、更にス
テップ108でエンジン運転状態が触媒Cのモニタを許
可する状態にあるか否かを判別する。この答が(Ye
s)、すなわちモニタが許可されれば、ステップ109
で下流側O2センサRSの出力電圧RV02に基づいて前
記補正係数K02を制御するとともに、触媒Cの劣化をモ
ニタし、本プログラムを終了する。
【0038】一方、前記ステップ108の答が(N
o)、すなわち触媒Cのモニタが許可されないときに
は、ステップ110で前回モニタ中であるか否かを判別
する。その答が(No)、すなわち継続してモニタが行
われていないときには、ステップ111で上流側O2
ンサFSとリーン化側O2センサRSの出力FV02,R
02に基づいて前記補正係数K02を制御するとともに、
補正係数K02の平均値KREFを算出して本プログラムを
終了する。
【0039】前記ステップ105の答が(No)、すな
わちNe≦NLOPが成立しエンジンEが低回転領域にあ
るとき、前記ステップ106の答が(Yes)、すなわ
ちエンジンEが所定の減速運転領域にあるとき、または
前記ステップ107の答が(Yes)、すなわちエンジ
ンEがフューエルカットの実行中であるときにはステッ
プ112に進む。このステップ1112では、当該ルー
プを所定時間tD継続したか否かを判別し、この答が
(No)のときには、ステップ113で補正係数K02
当該ループへ移行する直前の値にホールドする一方、答
が(Yes)のときには、ステップ114で補正係数K
02を値1.0に設定してオープンループ制御を行い、本
プログラムを終了する。すなわち、前記ステップ105
〜107のいずれかの条件によってエンジンEがフィー
ドバック制御領域からオープンループ制御領域へ移行し
た場合、補正係数K02は、該移行後所定時間tDが経過
するまでは該移行直前のフィードバック制御時に算出さ
れた値にホールドされる一方、所定時間tDが経過した後
は値は1.0に設定される。
【0040】前記ステップ102の答が(No)、すな
わちエンジンEが暖機を完了していないとき、前記ステ
ップ103の答が(Yes)、すなわちエンジンEが高
負荷領域にあるとき、または前記ステップ104のの答
が(Yes)、すなわちエンジンEが高回転領域にある
ときには、前記ステップ114に進み、オープンループ
制御を実行して本プログラムを終了する。
【0041】前記ステップ101の答が(No)、すな
わち両O2センサFS,RSが不活性状態にあると判別
されたとき、および前記ステップ110の答が(Ye
s)、すなわち今回初めてモニタが不許可になったとき
には、ステップ115に進み、エンジンEがアイドル領
域にあるか否かを判別する。この判別は、例えばエンジ
ン回転数Neが所定回転数以下で且つスロットル弁開度
θTHが所定開度以下であるか否かを判別することにより
行われる。このステップ115の答が(Yes)、すな
わちエンジンEがアイドル領域にあるときには、ステッ
プ116で補正係数K02をアイドル領域用の平均値KRE
F0に設定し、オープンループ制御を実行して本プログラ
ムを終了する。
【0042】前記ステップ115の答が(No)、すな
わちエンジンEがアイドル領域以外の運転領域(以下
「オフアイドル領域」という)にあるときには、ステッ
プ117に進み、補正係数K02をオフアイドル領域用の
平均値KREF1に設定する。
【0043】次に、触媒の劣化について説明する。
【0044】前述のように、図3のフローチャートにお
いて、ステップ108で触媒Cのモニタ許可がなされな
いときには、上流側O2センサFSの出力電圧FV02
下流側O2センサRSの出力電圧RV02とに基づき、フ
ィードバック制御が行われる。一方、前記ステップ10
8で触媒Cのモニタが許可されると、ステップ109で
触媒Cのモニタモードが実行される。以下、その内容を
図5〜図9のフローチャートを参照して詳述する。
【0045】この触媒Cの劣化モニタを行う場合のフィ
ードバック制御は下流側O2センサRSの出力電圧RV
02のみに基づいて行われる。そして補正係数K02を理論
空燃比に対してリッチ側からリーン側にスキップさせる
ためのスペシャルP項PLSPが発生してから、O2濃度の
リッチ→リーンの反転が確認されるまでの時間TLが検
出されるとともに、補正係数K02を理論空燃比に対して
リーン側からリッチ側にスキップさせるためのスペシャ
ルP項PRSPが発生してから、O2濃度のリーン→リッチ
の反転が確認されるまでの時間TRが検出され、これら
時間TL,TRに基づいて触媒Cの劣化が判定される。
【0046】図5のフローチャートに基づいて触媒劣化
モニタの概略構成を説明する。
【0047】図5において、最初にステップ201で触
媒の劣化検出のために前提条件が成立しているか否かが
判別され、その答が(No)の場合には、ステップ20
2において、NTL(TL計測回数、すなわち前記時間T
Lが計測された合計回数)、nTR(TR計測回数、すな
わち前記時間TRが計測された合計回数)、TLSUM
(TL合計値、すなわち複数回計測されたTLの合計時
間)、TRSUM(TR合計値、すなわち複数回計測され
たTRの合計時間)がゼロにセットされる。続いてステ
ップ203で前述の通常のフィードバック制御が行われ
る。なお、触媒Cの劣化モニタ実行中に前提条件を外れ
た場合には、フィードバック制御の初期値としてKREF
が用いられる。
【0048】前記ステップ201の答が(Yes)のと
き、すなわち触媒Cの劣化モニタの前提条件が成立して
いるときには、ステップ204で前記TR計測回数nTR
が所定値以上であるかが判別される。ステップ204の
答が(Yes)の場合には、触媒Cの劣化判定のためのデ
ータが準備されたとして、ステップ205の劣化判定処
理Bが実行され、ステップ206でモニタを終了して通
常のフィードバック制御に復帰する。この場合にも、フ
ィードバック制御の初期値としてKREFが用いられる。
【0049】前記ステップ204の答が(No)の場合
には、触媒Cの劣化判定のためのデータが準備されてい
ないとして、以下のステップ207〜213が実行され
る。すなわち、先ずステップ207でモニタが許可され
てから最初のスペシャルP項PLSP,PRSPが発生したか
が判別される。モニタが未だスタートしていない場合に
は答が(No)となり、ステップ208でモニタスター
ト処理が実行される。一方、前記ステップ207の答が
(Yes)であって既に最初のスペシャルP項PLSP,P
RSPが発生していれば、ステップ209で下流側O2セン
サRSの出力電圧RV02が反転したかが判別される。ス
テップ209の答が(Yes)であれば、ステップ21
0でRV02反転時の処理、すなわちTL計測回数nTLあ
るいはTR計測回数nTRのインクリメント、リーンディ
レイタイマtLD(RV02が反転してからスペシャルP項
PRSPを発生させるまでの時間を計測)あるいはリッチ
ディレイタイマtRD(RV02が反転してからスペシャル
P項PLSPを発生させるまでの時間を計測)のスター
ト、およびスペシャルP項PLSP,PRSPの発生が実行さ
れる。
【0050】一方、前記ステップ209の答が(No)
の場合には、ステップ214で劣化判定処理Aが開始さ
れ、続くステップ215で触媒Cの正常を確認し、その
答が(Yes)、即ち触媒Cの正常が確認されると、前
記ステップ206に移行してモニタを終了する。一方、
前記ステップ215の答が(No)で正常が確認できな
ければ、ステップ211に移行する。
【0051】ステップ211ではモニタが許可されてか
ら一度でも下流側O2センサRSの出力電圧RV02が反
転したか否かが判別される。前記ステップ211の答が
(No)の場合、すなわちモニタが許可されてから最初
の反転が行われる前であれば、ステップ212でスター
ト後の反転待ち処理が行われる一方、ステップ211の
答が(Yes)の場合、すなわちスタート後に1回以上
の反転を経た後であれば、ステップ213でRV02反転
待ち処理が実行される。これらステップ212,213
では、いずれも補正係数K02に対してスペシャルI項I
RSPの加算あるいはスペシャルI項IRSPの減数が行われ
る。しかしながら、ステップ213で前記時間TL,T
Rの計測が行われるのに対し、ステップ212ではその
計測が行われない。これは、スタート後の反転待ちの継
続時間が、モニタが許可されるタイミングにより左右さ
れるため、前記時間TL,TRを計測しても無意味であ
るためである。
【0052】図6は前記図5のフローチャートのステッ
プ201のモニタ前条件を示すもので、先ずステップ3
01でモニタ開始のためのエンジンEの運転状態が確認
される。すなわち、吸気温センサ8の出力Taが60℃
〜100℃の範囲にあるか、冷却水温センサ9の出力T
wが60℃〜100℃の範囲にあるか、エンジン回転数
センサ10の出力Neが2800rpm〜3200rp
mの範囲にあるか、吸気管内絶対圧力センサ7の出力P
bが−350mmHg〜−250mmHgの範囲にある
か、車速センサ11の出力Vhが32km/h〜80k
m/hの範囲にあるか、触媒温度センサ13の出力TCA
Tが350℃〜800℃の範囲にあるかがチェックされ
る。続いてステップ302で車速が一定状態にあるか、
すなわち車速センサ11の出力Vhの変動が0.8km
/sec以下の状態が所定時間(例えば2秒)継続した
かが判別される。次にステップ303でモニタが許可さ
れる前の所定時間(例えば10秒)間フィードバック制
御が行なわれていたかが判別される。更にステップ30
4で所定時間(例えば2秒)経過したかが判別される。
【0053】而して、上記ステップ301〜304の答
が全て(Yes)の場合に、ステップ305でモニタが
許可されて図5のフローチャートのステップ204に移
行し、いずれかの答が(No)の場合に、ステップ30
6でモニタが不許可とされて図5のフローチャートのス
テップ202に移行する。
【0054】次に、前記図5のフローチャートのステッ
プ208のモニタスタート処理を説明する。下流側O2
センサRSの検出したO2濃度がリ−ン状態である場合
には、補正係数Ko2の直前値にスペシャルP項PRSPを
加算する比例制御が行われ、これにより空燃比をリッチ
側にステップ状に増加させる。下流側O2センサRSの
検出したO2濃度がリッチ状態である場合には、補正係
数Ko2の直前値からスペシャルP項PLSPを減算する比
例制御が行われ、これにより空燃比をリーン側にステッ
プ状に減少させる。
【0055】前記図5のフローチャートのステップ21
2のスタート後の反転待ち処理は、次のようにして行
う。この処理は前述のモニタスタート処理の後に引き続
いて実行されるものである。下流側O2センサRSの検
出したO2濃度がリ−ン状態であるときには、補正係数
Ko2の直前値にスペシャルI項IRSPを加算する積分制
御が行われ、これにより空燃比をリッチ側に段階的に増
加させる。一方、下流側O2センサRSの検出したO2
度がリッチ状態であるときには、補正係数Ko2の直前値
からスペシャルI項ILSPを減算する積分制御が行わ
れ、これにより空燃比をリーン側に段階的に減少させ
る。
【0056】前記図5のフローチャートのステップ21
3の下流側O2センサ反転待ち処理は、次のようにして
行う。この処理は下流側O2センサRSの出力電圧RVo
2の反転を前程として実行されるものである。まず、リ
ッチディレイタイマtRDがカウントダウン中であるかタ
イムアップ後であるかが判別される。リッチディレイタ
イマtRDは減算カウンタから構成され、下流側O2セン
サRSの出力電圧RVo2が理論空燃比に対してリーンか
らリッチに反転した瞬間にカウントダウンを開始し、所
定の時間が経過するとタイムアップしてカウント値がゼ
ロとなるものである。該リッチディレイタイマtRDがカ
ウントダウン中であるときには、前述補正係数Ko2の直
前値にスペシャルI項IRSPを加算する積分制御が行わ
れ、これにより空燃比をリッチ側に段階的に増加させ
る。
【0057】一方、今回初めてリッチディレイタイマt
RDのカウント値がゼロになったときには、TLの計測を
開始するとともに、補正係数Ko2からスペシャルP項P
LSPを減算する比例制御を行って空燃比をリーン側にス
テップ状に減少させる。また、リッチディレイタイマt
RDのカウント値が継続的にゼロである場合にTLの計測
中である場合、補正係数Ko2からスペシャルI項ILSP
を減算する積分制御を行って空燃比をリーン側に段階的
に減少させる。
【0058】該リーンディレイタイマtLDがカウントダ
ウン中である場合には、補正係数Ko2の直前値からスペ
シャルI項ILSPを減算する積分制御が行われ、これに
より空燃比をリーン側に段階的に減少させる。
【0059】さらに、今回初めて該リーンディレイタイ
マtLDのカウント値がゼロになったときには、TRの計
測を開始するとともに、補正係数Ko2にスペシャルP項
PRSPを加算する比例制御を行って空燃比をリッチ側に
ステップ状に増加させる。また、リーンディレイタイマ
tLDのカウント値が継続的にゼロであるときのTRの計
測中には、補正係数Ko2にスペシャルI項IRSPを加算
する積分制御を行って空燃比をリッチ側に段階的に増加
させる。
【0060】前記図5のフローチャートのステップ21
0の下流側O2センサ反転時処理は次のように行う。こ
の処理は下流側O2センサRSの反転後に実行されるも
のである。まず、前回TLの計測中であるときには、T
Lの計測を中止し、TL合計値TLSUMに今回計測した
TLを加算するとともに、TL計測数nTLをインクリメ
ントする。
【0061】一方、前回TRの計測中であるときに前回
TRの計測中であるときには、TRの計測を中止し、T
R合計値TRSUMに今回計測したTRを加算するととも
に、TR計測数nTRをインクリメントする。
【0062】そして、nTRが1であって、且つnTLが0
である場合には、TRSUMをゼロにセットする。これ
は、TL→TRの順で計測を行うために、若しもTRが
最初に計測された場合にそのTRをキャンセルするため
である。
【0063】続いて、出力電圧RVo2が基準電圧VREF
を下回っているとき、リーンディレイタイマtLDのカウ
ントダウンを開始するとともに、補正係数Ko2の直前値
からスペシャルI項ILSPを減算する積分制御が行わ
れ、これにより空燃比をリーン側に段階的に減少させ
る。
【0064】一方、出力電圧RVo2が基準電圧VREF以
上であるとき、リッチディレイタイマtRDのカウントダ
ウンを開始するとともに、補正係数Ko2の直前値からス
ペシャルI項IRSPを加算する積分制御が行われ、これ
により空燃比をリッチ側に段階的に増加させる。
【0065】図7は図5のステップ214のサブルーチ
ンを示すもので、まずステップ401でスペシャルP項
が発生してから次の反転が無いまま限界時間tSTRGが経
過したか否かが判別される。ここで前記限界時間tSTRG
と比較される時間Tとして、TLとTRの平均値(TL
+TR)/2が用いられる。そして、この平均値(TL
+TR)/2が限界時間tSTRGよりも長い場合には、触
媒CのO2ストレージ能力が大であるとされ、前述の劣
化判定処理装置Bを実行することなくステップ402で
触媒Cが良品であると判定される。
【0066】上記劣化判定処理Aで触媒Cが良品である
と判定できる理由は以下の通りである。すなわち、触媒
Cの劣化の程度が小さくてO2ストレージ能力が高い
程、下流側O2センサRSの出力信号のみを使用してフ
ィードバック制御を行ったときに下流側O2センサRS
の反転周期が延びる。したがって、下流側O2センサR
Sが反転するまでの時間TL,TRの平均値が限界時間
tSTRGよりも大きければ、触媒Cが良品であると判定す
ることができる。また、触媒Cが良品であって前記反転
周期が長くなると、ドライバビリティの悪化や排気ガス
中の有害物質の増加が起きることが知られている。した
がって、触媒Cが良品である場合にはモニタモードを即
座に中止し通常のフィードバック制御を切り換えること
により、前記不都合を回避することができる。
【0067】図8は本発明の特徴部分を成す、前記図5
のフローチャートのステップ205の劣化判定処理Bを
示すもので、このフローはTR計測数nTRが所定回数を
越えたときに実行されるものである。まず、ステップ5
01では、触媒温度センサ13により検出された触媒温
度に対応する判定値TCHKGを図9に示す判定値テーブル
によって検索する。ここで、図9の判定値テーブルは、
例えば前記図21に示したような触媒の温度特性に応じ
て作成され、触媒温度TCATO(例えば350℃)〜TCA
T1(例えば600℃)の範囲で右上がりの傾斜を持つも
のである。次に、ステップ502でTL合計値をTL計
測数で割った値(TLSUM/nTL)とTR合計値をTR
計測数で割った値(TRSUM/nTR)との平均値を演算
して時間TCHKを求める。
【0068】続いて、ステップ503で前記時間TCHK
が、前記ステップ501で検索された判定値TCHKGより
も大きいか否かを判別し、その答が(Yes)であると
きには、触媒CのO2ストレージ能力が基準を上回って
いるとし、ステップ504で排気ガス浄化システムが正
常であると判定する。一方、前記ステップ503の答が
(No)であるときには、触媒CのO2ストレージ能力
が基準を下回っているとし、ステップ505で排気ガス
浄化システムが異常であると判定する。
【0069】このように前記判定テーブルを用いること
で、触媒の温度特性に対応して劣化判定値を補正でき、
どの触媒温度で劣化モニタしても誤判定を防止できる。
さらに、図10中のA〜B間のように触媒劣化に伴うO
2ストレージ能力の劣化が判別しやすい触媒温度領域を
限定し、その領域を劣化モニタ領域として前記劣化判定
値を補正すれば、より一層、高精度な劣化判定を行うこ
とができる。
【0070】また、本実施例では、触媒温度センサ13
の検温部を触媒CのベットC1,C2間に装着したので、
次のような利点を有している。
【0071】図11(a)に示すように、従来より使用
されている触媒温度センサは、排気温警告灯用センサと
して触媒の異常昇温時を検出する目的で用いられてい
る。排気温警告灯用センサ13−1は、フロントベット
C1とリアベットC2とが所定の間隔を隔てて直列的に
配置された2ベット型触媒の場合、リアベット直後のエ
ンドコーン部C3に設けられるのが一般である。
【0072】このように触媒温度センサがリアベット直
後のエンドコーン部C3に設けられている場合、図11
(b)に示すように、触媒床の温度が上昇するにつれ、
実際の触媒床の温度とセンサ13−1の検出温度との誤
差が大きくなっていく傾向がある。さらに、図12に示
す前記エンドコーン部C3における径方向での排気ガス
温度分布から明らかなように、エンジン負荷が変わると
温度勾配が変化する。即ち、図12の符号A〜Dはエン
ドコーン部C3における測温点であり、この各測温点A
〜Dにおいて測定される温度とフロントベットC1の床
温との温度差が、例えば35km/h、80km/h、
110km/h、140km/hに負荷を変えた場合、
図に示すような温度勾配で変化する。
【0073】このように、触媒温度センサがリアベット
直後のエンドコーン部C3に設けられている場合では、
エンドコーン部C3の形状による排気ガス流れの影響
や、排気脈動によるガス流の影響により検出される排気
温度の精度が低くなるという問題がある。検出される排
気温度が正確でないと、上述した劣化判定値に誤差が生
じることになり、高精度な触媒の劣化判定ができなくな
るので、触媒温度センサは高精度な触媒の劣化判定を行
う上で重要な要素となる。
【0074】この点を考慮して本実施例では、上述した
ように触媒温度センサ13を触媒のベットC1,C2間
に装着している。これにより、安定したガス流の中に触
媒温度センサを置くことができるため、負荷等が変化し
ても触媒の床温度を安定して精度良く検出できる。しか
も、触媒温度センサ13の検温部であるサーミスタ13
aを触媒Cの軸方向のほぼ中央部に位置させているの
で、排気脈動によるガス流の影響等が少なく、安定して
精度の高い温度検出ができる。この点は図13及び図1
4からも明らかである。即ち、図13は、触媒Cのベッ
トC1,C2間における径方向(測温点A〜G)での排
気ガス温度分布を示すもので、エンジン負荷が変わって
も温度勾配が変化が少なく、その上、中央付近の測温点
(例えばD,E)に近づくほど、そこで測定される温度
とフロントベットC1の床温との温度差が小さい。ま
た、図14はフロントベットC1の床温度に対する図1
3の各測温点A〜Eにおけるガス温度差(フロントベッ
トC1の床温との温度差)を示す図であり、中央付近の
測温点(例えばD,E)に近づくほど、フロントベット
C1の床温の変化に対するガス温度差のバラツキが小さ
くなる。
【0075】さらに、本実施例では、前記ベット間C
1,C2の間隔を25mmとしたので、熱引き(外気が
低い時に測温点での排気ガス温度を低下させる)の影響
が排除され、より高精度な温度検出が可能となる。この
点が図15により明らかにされている。即ち、図15
は、フロントベットC1の床温度に対するガス温度差
を、ベット間が25mmで触媒にカバーを装着しなかっ
た状態aと、ベット間が45mmで触媒にカバー及び断
熱材を装着した状態bと、ベット間が45mmで触媒に
カバーを装着しなかった状態cとで比較した図である。
前記状態aがガス温度差のバラツキが最も少なく安定し
ていることが分かる。
【0076】次に、本発明の第2実施例を説明する。
【0077】この実施例では、前記第1の実施例のよう
に触媒温度センサ13を用いて触媒温度を検出する代わ
りに、該触媒温度をエンジンの運転状態に応じて推定し
て得るものである。
【0078】まず、ステップ601において、次式
(2)により平衡触媒温度Tbを算出する。
【0079】
【数1】 ここで、Neはエンジン回転数、TOUTは燃料噴射弁5
の燃料噴射時間及びA/Fは空燃比を表し、K,a,
b,cはいずれも実験的に決定される定数である。
【0080】さらに、続くステップ602において、ス
テップ601で算出した平衡触媒温度Tbの平均化を次
式(3)により行って、現在の触媒温度TCATnを算
出する。
【0081】
【数2】 ここで、CREFTは前回算出した平均値(TCATn
-1)の重み係数であって、1〜216のうち適当な値に設
定される。
【0082】このようにして触媒温度を算出することに
より、触媒温度センサ13を設けなくとも、前記第1の
実施例と同等の効果が得られる。即ち、第1の実施例で
は、触媒Cの温度を直接、触媒温度センサ13により検
出するため、比較的、温度検出精度が高いという利点が
あるものの、精度や応答性を追及するほど、高価なセン
サを付加する必要があり、コスト面で改善が望まれる。
さらに、触媒温度センサ13の取り付け位置としては車
体の床下部分となることが多く、被水や飛石等を考慮す
る必要があり、センサの耐久信頼性の観点で問題があ
る。こうした点から、触媒温度センサを用いない本実施
例では、触媒の温度特性に適合した安価な触媒劣化判定
装置の実現が可能となる。
【0083】図17は本発明の第3実施例の面積差法の
概要を示す図であり、この図に従って本実施例の概要を
以下に説明する。
【0084】まず2つのO2センサFS,RSが正常且
つ活性化状態であり、エンジンEが始動運転モード後の
通常運転モードにあるときにおいて、フューエルカット
(F/C)運転時の触媒Cの上流側及び下流側のO2セン
サFS,RSの出力値FVo2,RVo2の平均値VCHKF
L,VCHKRLを夫々計算し、また、高負荷(WOT)運転
時のO2センサFS,RSの出力値FVo2,RVo2の平
均値VCHKFH,VCHKRHを夫々計算する(図17b,
c)。
【0085】また車両のクルーズ走行が所定時間継続
し、エンジンが所定運転状態にあるときに空燃比補正係
数Ko2のパータベーションを実行し、例えば係数Ko2
値を、係数Ko2の平均値を中心に±4〜10%変動させ、0.
5秒間隔で反転させるようにする(図17a)。このパー
タベーションによってエンジンEから定常的に酸素濃度
が変動した排気ガスが排出され、それがO2センサF
S,RSで検出される(図17b,c)。
【0086】こうして得られたO2センサFS,RSの
出力値FVo2,RVo2及び前記平均値VCHKFL,VCHKR
L,VCHKFH,VCHKRHに基づき、係数Ko2がパータベー
ションの実行中に略立上った時点から所定時間tMES
(図17d)、FVo2,VCHKFL,VCHKFHで囲まれた部
分の面積SQRF及びRVo2,VCHKRL,VCHKRHで囲ま
れた部分の面積SQRRを夫々計算する(図17e,
f)。該面積計算はパータベーション実行中は繰返され
る。
【0087】上流側O2センサFSの出力値FVo2が上
下限値VCHKFH,VCHKFLの間にあるならば、下記式(4)
に基づき上流側面積SQRFを算出する。
【0088】 SQRF←SQRF+Vo2F−VCHKFL …(4) 一方、上流側O2センサFSの出力値FVo2が上限値VC
HKFH以上であるならば、下記式(5)に基づき上流側面積
SQRFを算出する。
【0089】 SQRF←SQRF+VCHKFH−VCHKFL …(5) なお、(4),(5)式の右辺のSQRFは、初期値0を与
えられ、前回までに(4),(5)式に基づいて夫々算出さ
れた上流側面積である。一方、上流側O2センサFSの
出力値FVo2が上限値VCHKFH以上であるならば、下記
式(5)に基づき上流側面積SQRFを算出する。
【0090】 SQRF←SQRF+VCHKFH−VCHKFL …(5) なお、(4),(5)式の右辺のSQRFは、初期値0を与
えられ、前回までに(4),(5)式に基づいて夫々算出さ
れた上流側面積である。
【0091】一方、下流側O2センサRSの出力値RVo
2が上下限値VCHKRH,VCHKRLの間にあるならば、下記
式(6)に基づき上流側面積SQRRを算出する。
【0092】 SQRR←SQRR+Vo2R−VCHKRL …(6) また、下流側O2センサRSの出力値RVo2が上限値VC
HKRH以上であるならば、下記式(7)に基づき上流側面積
SQRRを算出する。
【0093】 SQRR←SQRR+VCHKRH−VCHKRL …(7) なお、(6),(7)式の右辺のSQRRは、初期値0を与
えられ、前回までに(6),(7)式に基づいて夫々算出さ
れた下流側面積である。
【0094】かくして得られた面積SQRF,SQRRの
偏差が所定基準値より小さい時には触媒Cの排気ガスの
浄化性能が劣化していると判定する。
【0095】以上のように、フューエルカット運転時の
触媒Cの上流側及び下流側のO2センサFS,RSの出
力値の平均値VCHKFL,VCHKRLを計算し、且つ高負荷運
転時のO2センサFS,RSの出力値の平均値VCHKFH,
VCHKRHを計算し、これら平均値を基に前記面積SQR
F,SQRRが算出されることにより、前記面積の偏差は
2センサFS,RSの性能の個体差による影響を排
除、即ち補正されることになり、従って触媒Cの性能劣
化の判定はO2センサの個体差の影響を排除して正確に
行なうことが可能となる。
【0096】次に、図18を参照して本実施例の触媒劣
化判定ルーチンを説明する。
【0097】まずステップ701で、基準値VCHKFH,
VCHKFL,VCHKRH,VCHKRLを用いて下記式(8),(9)
に基づいて上流側O2センサFSの出力値の変動幅DELTA
F及び下流側O2センサRSの出力値の変動幅DELTARを算
出する。
【0098】 DELTAF←VCHKFH−VCHKFL …(8) DELTAR←VCHKRH−VCHKRL …(9) これら算出された変動幅を用いて前記式(7)で求めら
れた面積SQRRを下記式(10)に基づいて補正して変
更値SQRRAREを算出する(ステップ602)
【0099】
【数3】 以上のように算出されたSQRRAREは、SQRRに含まれる
上流側及び下流側O2センサFS,RSの出力値の個体
差分を除かれた値ということができる。なお、上記式
(10)では変動幅の比で下流側面積SQRRを補正した
が、上流側面積SQRFを前記変動幅の比の逆数で補正
するようにしてもよい。
【0100】次のステップ703では、ステップ702
で算出された下流側面積の変更値SQRRAREと前記式
(5)で算出された上流側面積SQRFとを用いて下記
式(11)に基づき偏差SQRDIFを算出する。
【0101】 SQRDIF←SQRF−SQRRARE …(11) ステップ704では、触媒温度センサ13により検出さ
れた触媒温度に対応する劣化判定値SQRLMTを図19
に示す判定値テーブルによって検索する。この判定値テ
ーブルは、上述したと同様に例えば前記図21に示した
ような触媒の温度特性に応じて作成され、触媒温度TCA
TO(例えば350℃)〜TCAT1(例えば600℃)の範
囲で右上がりの傾斜を持つものである。
【0102】上記式(11)で算出された偏差SQRDI
Fがステップ704で検索された劣化判定基準値SQRL
MT(例えば2.0V・sec)より小さいか否かをステップ7
05で判別する。この答が否定(No)ならば、即ちS
QRDIFがSQRLMT以上であるならば触媒Cの性能に劣
化はないと判断して本ルーチンのプログラムを終了す
る。一方ステップ705の答が肯定(Yes)ならばス
テップ706へ進む。
【0103】ステップ706では触媒温度センサ13で
検出した触媒Cの温度TCATが第1の判別値TCATLMT1
り大きいか否かを判別する。この第1の判別値TCATLMT
1は、触媒CのHC浄化率ηHCが50%のときの該触媒の
温度(例えば560℃)に設定する。ステップ706の答
が肯定(Yes)ならば、即ち触媒温度TCATが第1の
判別値TCATLMT1より大きいにも拘らずステップ705
の答が肯定になるならば、触媒Cの浄化性能に異常が発
生していると判断して1で該異常を表示するフラグF-C
ATNGに1を設定して(ステップ707)、該設定に基づ
き例えばLEDを点灯して警報を発し、本ルーチンのプ
ログラムを終了する。
【0104】一方、ステップ706の答が否定(No)
ならば触媒温度TCATが第2の判別値TCATLMT2より小さ
いか否かを判別する(ステップ708)。この第2の判
別値TCATLMT2は、図20に示すテーブルに基づきエン
ジン回転数Ne及び吸気管内絶対圧PBAに応じて設定さ
れる値であり、エンジン回転数Neが大きい程、また絶
対圧PBAが大きい程大きな値に設定される。このステッ
プ708の答が肯定(Yes)ならば、即ち触媒温度T
CATがその時のエンジン負荷条件においてあるべき触媒
温度TCATLMT2より低いならば触媒Cの浄化性能は劣化
していると判断してステップ707へ進み、一方ステッ
プ708の答が否定(No)ならば、即ち触媒温度TCA
TがHC浄化率ηHC50%を確保できない程低く(ステ
ップ706の答が否定)、且つその時のエンジン負荷条
件においてあるべき触媒温度に達しているならば、たと
えステップ705の答が肯定でも触媒Cの性能に異常は
ないと判断してフラグF-CATNGを1に設定することなく
本ルーチンのプログラムを終了する。
【0105】本実施例では、劣化判別値SQRLMTを
図19の判別値テーブルから検索するようにしたので、
次のような利点がある。
【0106】上述したように触媒温度TCATによって触
媒CのO2ストレージ能力が変化する。該O2ストレージ
能力が低下すると、下流側のO2センサRSの反転周期
が短くなり、下流側面積SQRRが大きくなる。そのた
め、下流側面積SQRRと上流側SQRFとの差が小さく
なり、高精度な劣化判定を行うためには触媒温度TCAT
が低下するに従い、劣化判別値SQRLMTを小さくす
る必要がある。本実施例では、図19に示す判別値テー
ブルによりこれを実現しているので、高精度な劣化判定
を行える。
【0107】本発明は、図示の実施例に限定されず、種
々の変形が可能である。その変形例としては、例えば次
のようなものがある。
【0108】(1)上記実施例では、上流側O2センサ
FSの出力を使用せずに下流側O2センサRFの出力の
みを使用して劣化判定を行ったが、両O2センサFS,
RSの出力に基づき劣化判定を行う方式にも本発明は適
用可能である。
【0109】(2)上記実施例では、O2ストレージ能
力の判定値をテーブルによって決定するようにしたが、
触媒温度により該判定値を算出することもできる。ま
た、検出されたO2ストレージ能力を触媒温度により補
正することも可能であり、この場合も上記実施例と同様
の効果を得ることができる。
【0110】(3)上記実施例における触媒Cは、ほぼ
同一寸法のベットC1,C2で構成されるものを使用し
たが、図21に示すように例えばベットC1の寸法がベ
ットC2よりも大きいような触媒を使用してもよい。さ
らに、図22に示すようにほぼ同一寸法のベットC1,
C2,C3で構成される触媒を使用してもよい。
【0111】(4)本発明は、触媒のO2ストレージ能
力により触媒の劣化を検出する手法、全てに適用可能で
ある。
【0112】
【発明の効果】以上に説明したように、第1および第2
の発明によれば、触媒の温度に対応する判定値を用いる
ようにしたので、触媒の温度特性に対応した判定値の補
正ができ、どの触媒温度で劣化モニタしても誤判定を防
止できる。さらに、触媒劣化に伴うO2ストレージ能力
の劣化が判別しやすい触媒温度領域を限定し、その領域
を劣化モニタ領域とすれば、より一層、高精度な判定を
行うことができる。
【0113】第3の発明によれば、触媒温度検出手段が
触媒手段の中心部の温度を検出するので、安定したガス
流の中に触媒温度センサを置くことができるため、エン
ジン負荷等が変化しても触媒の床温度を安定して精度良
く検出できる。
【0114】第4及び第5の発明によれば、第1〜3の
発明のように触媒温度検出手段を用いて触媒温度を検出
する代わりに、エンジンの運転状態に応じて触媒温度を
推定するようにしたので、触媒温度センサを使用せず
に、触媒の温度特性に対応した判定値の補正が可能とな
り、触媒の温度特性に適合した安価な触媒検出装置が実
現できる。
【0115】第6の発明によれば、少なくともエンジン
の回転数、エンジンの負荷、及びエンジンに供給される
空燃比により触媒の温度を推定するので、高精度の温度
推定が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係る燃料供給装置の全
体の構成図である。
【図2】図1中の触媒Cの断面図である。
【図3】補正係数Ko2を設定するプログラムのフローチ
ャートである。
【図4】補正係数Ko2を設定するプログラムのフローチ
ャートである。
【図5】触媒劣化モニタの概略構成を説明するためのフ
ローチャートである。
【図6】図5中のモニタ前条件の処理を示すフローチャ
ートである。
【図7】図5中の劣化判定処理Aを示すフローチャート
である。
【図8】図5中の劣化判定処理Bを示すフローチャート
である。
【図9】図5中の劣化判定処理Bで使用する判定値テー
ブルを示す図である。
【図10】第1の実施例の効果を説明するための説明図
である。
【図11】第1の実施例の効果を説明するための他の説
明図である。
【図12】第1の実施例の効果を説明するための他の説
明図である。
【図13】第1の実施例の効果を説明するための他の説
明図である。
【図14】第1の実施例の効果を説明するための他の説
明図である。
【図15】第1の実施例の効果を説明するための他の説
明図である。
【図16】本発明の第2の実施例に係るCAT温度算出
処理を示すフローチャートである。
【図17】本発明の第3の実施例に係る面積差法の概要
を示す図である。
【図18】本発明の第3の実施例の触媒劣化判定ルーチ
ンを説明する図である。
【図19】図17に使用する判定値テーブルを示す図で
ある。
【図20】図17における判定値TCATLMT2のテーブル
を示す図である。
【図21】触媒Cの変形例を示す図である。
【図22】触媒Cの他の変形例を示す図である。
【図23】CAT温度に対するOSCを示す図である。
【符号の説明】
13 触媒温度センサ(触媒温度検出手段) C 触媒 E エンジン FS 上流側O2センサ(上流側酸素濃度検出手段) RS 下流側O2センサ(下流側酸素濃度検出手段) 15 CPU(判別値決定手段、運転状態検出手段、触
媒温度推定手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 敏彦 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (72)発明者 小林 誠 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (56)参考文献 特開 平3−57862(JP,A) 特開 平3−279645(JP,A) 特開 平3−229914(JP,A) 特開 平3−156142(JP,A) 特開 平4−60106(JP,A) 特開 昭56−29013(JP,A) 特開 平2−27109(JP,A)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃エンジンの排気系に取り付けられ排
    気中の有害成分を浄化する触媒手段と、該触媒手段の下
    流に取り付けられ排気中の酸素濃度を検出する酸素濃度
    検出手段とを備え、該酸素濃度検出手段の出力と所定の
    判別値とに基づき前記触媒手段の劣化を検出する内燃エ
    ンジンの触媒劣化検出装置において、 前記触媒手段の温度を検出する触媒温度検出手段と、 該触媒温度検出手段により検出された触媒手段の温度に
    対応して前記判別値を決定する判別値決定手段とを有す
    ることを特徴とする内燃エンジンの触媒劣化検出装置。
  2. 【請求項2】 内燃エンジンの排気系に取り付けられ排
    気中の有害成分を浄化する触媒手段と、該触媒手段の上
    流側に取り付けられ排気中の酸素濃度を検出する上流側
    酸素濃度検出手段と、該触媒手段の下流側に取り付けら
    れ排気中の酸素濃度を検出する下流側酸素濃度検出手段
    とを備え、前記上流側及び下流側酸素濃度検出手段の出
    力と所定の判別値とに基づき前記触媒手段の劣化を検出
    する内燃エンジンの触媒劣化検出装置において、 前記触媒手段の温度を検出する触媒温度検出手段と、 該触媒温度検出手段により検出された触媒手段の温度に
    対応して前記判別値を決定する判別値決定手段とを有す
    ることを特徴とする内燃エンジンの触媒劣化検出装置。
  3. 【請求項3】 前記触媒温度検出手段は、前記触媒手段
    の一部に取り付けられ該触媒手段の中心部の温度を検出
    することを特徴とする請求項1または2記載の内燃エン
    ジンの触媒劣化検出装置。
  4. 【請求項4】 内燃エンジンの排気系に取り付けられ排
    気中の有害成分を浄化する触媒手段と、該触媒手段の下
    流に取り付けられ排気中の酸素濃度を検出する酸素濃度
    検出手段とを備え、該酸素濃度検出手段の出力と所定の
    判別値とに基づき前記触媒手段の劣化を検出する内燃エ
    ンジンの触媒劣化検出装置において、 前記エンジンの運転状態を検出する運転状態検出手段
    と、 前記運転状態検出手段により検出されたエンジンの運転
    状態に応じて前記触媒手段の温度を推定する触媒温度推
    定手段と、 該触媒温度推定手段により推定された触媒手段の温度に
    応じて前記判別値を決定する判別値決定手段とを有する
    ことを特徴とする内燃エンジンの触媒劣化検出装置。
  5. 【請求項5】 内燃エンジンの排気系に取り付けられ排
    気中の有害成分を浄化する触媒手段と、該触媒手段の上
    流側に取り付けられ排気中の酸素濃度を検出する上流側
    酸素濃度検出手段と、該触媒手段の下流側に取り付けら
    れ排気中の酸素濃度を検出する下流側酸素濃度検出手段
    とを備え、前記上流側及び下流側酸素濃度検出手段の出
    力と所定の判別値とに基づき前記触媒手段の劣化を検出
    する内燃エンジンの触媒劣化検出装置において、 前記エンジンの運転状態を検出する運転状態検出手段
    と、 前記運転状態検出手段により検出されたエンジンの運転
    状態に応じて前記触媒手段の温度を推定する触媒温度推
    定手段と、 該触媒温度推定手段により推定された触媒手段の温度に
    応じて前記判別値を決定する判別値決定手段とを有する
    ことを特徴とする内燃エンジンの触媒劣化検出装置。
  6. 【請求項6】 前記運転状態検出手段は、エンジンの回
    転数及びエンジンの負荷、あるいはエンジンに吸入され
    る吸入空気量をエンジンの運転状態として検出し、 前記触媒温度推定手段は、これらエンジンの回転数及び
    エンジンの負荷、あるいはエンジンに吸入される吸入空
    気量に基づき前記触媒手段の温度を推定することを特徴
    とする請求項4または5記載の内燃エンジンの触媒劣化
    検出装置。
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