JP2754126B2 - 外観、耐経時黒変性、耐食性に優れる溶融Zn−Alめっき鋼板 - Google Patents
外観、耐経時黒変性、耐食性に優れる溶融Zn−Alめっき鋼板Info
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Description
用途で使用される溶融Zn−Alめっき鋼板に関するも
のである。
めっき鋼板に比較して裸耐食性、塗装後耐食性が優れて
いることから、最近主として建材、家電用途での使用量
が増加している。しかしながら、溶融Zn−Alめっき
鋼板は亀甲模様と称する外観不良の問題及び高温度、高
湿度環境下にさらされると表面が黒変する経時黒変の問
題がありその改善が必要である。また、耐食性について
も更に向上の要求がある。これらの課題に対し、例えば
特公昭63−11420号公報にてZn−Al合金にT
iまたはZrの一種または二種、Mn,Ni,Coまた
はFeの内一種または二種、TiAl3 またはZrAl
3 の一種または二種を添加した高耐食性のZn合金の技
術が開示されている。
Zn−Al合金にTi,B及びSi,Mg,Mnまたは
Cuの一種または二種を添加した合金を用いた耐食性に
優れるめっき鋼板が開示されている。しかし、これらの
技術は耐食性向上効果は得られるものの、外観及び耐経
時黒変性については性能改善が得られなかった。また、
めっき浴に多種類の元素を添加する方法は、実操業にお
いて浴成分の管理が困難である問題を生じた。また、耐
経時黒変性改善については、溶融めっき後鋼板表面をC
o,Ni等の金属を電気めっきもしくは置換めっきにて
析出させる方法等が適用されている。しかし、この方法
はZnに対して電位的に貴である金属をめっき表面に析
出させるため耐食性の低下の原因となる、また溶融めっ
き後に処理する必要があるため製造コストが増加する等
の問題があった。
を用いることで耐食性、耐経時黒変性が個々に良好な鋼
板を得ることが可能であるが、外観、耐経時黒変性及び
耐食性を共に良好な鋼板は得られなかった。特に、外観
については図2に示す様に、めっき表面のスパングルサ
イズが大きいと亀甲模様と称される外観不良の問題を生
じた。
観、耐経時黒変性及び耐食性に優れる溶融Zn−Alめ
っき鋼板として以下の解決手段を見いだした。その発明
の要旨とするところは、めっき皮膜の組成が、Al:3
〜10重量%、Ti:0.01〜1重量%、Mg:0.
01〜1重量%、残部Zn及び不可避的不純物からな
り、めっき表面のスパングルサイズが0.5mm以下で
あることを特徴とする外観、耐経時黒変性、耐食性に優
れる溶融Zn−Alめっき鋼板にある。
i:0.01〜1重量%、Mg:0.01〜1重量%、
残部Zn及び不可避的不純物からなる。Alは、Znと
共晶組織を形成し優れた耐食性を発揮する。この効果を
得るためにはAl:3〜10重量%とする。Alが3重
量%未満では共晶組織形成による耐食性向上作用が得ら
れなくなる。また10重量%以上ではめっき層の硬度が
増し鋼板を折り曲げて使用する部位ではめっきが剥がれ
る等の問題を生じやすくなる。Tiは、めっき層の表面
にTi酸化皮膜層形成による耐食性向上及び耐経時黒変
性の改善効果が得られる。また、TiはAlと金属間化
合物を形成してめっき層中に微細に析出することにより
めっき層のスパングルを微細化する作用を有することか
ら、スパングル粗大化に起因して生じる亀甲模様を低減
させめっき表面外観を改善する効果が得られる。
1重量%とする。Tiが0.01重量%未満では上記効
果が得られず、1重量%以上では、めっき浴の粘性が増
大しめっき付着量制御が困難となる問題が生じる。Mg
は、めっき鋼板が腐食環境下にさらされたときめっき表
面に安定錆を形成させる作用を有し、めっき鋼板の耐食
性を向上させる。この効果を得るためにはMg:0.0
1〜1重量%とする。Mgが0.01重量%未満では上
記効果が得られず、1重量%以上では、めっき浴の粘性
が増大しめっき付着量制御が困難となる問題が生じる。
m以下とする。図2に示す様に0.5mmを超える場合
は、個々のスパングルが目視で見て目立つ様になりかつ
スパングル間の粒界深さが深くなり亀甲模様と称される
外観不良の問題を生じる。逆に、図1に示す様に0.5
mm以下の場合は、個々のスパングルは目視で判別でき
なくなりかつスパングル間の粒界深さも浅くなり亀甲模
様と称される外観不良の問題が生じない。
きラインにて、板厚0.4mmのAl−killed鋼
板を所定の組成の溶融めっき浴に浸漬しめっき鋼板を製
造した。めっき鋼板のめっき付着量は片面で100〜1
20g/m2 となる様調整した。溶融めっき浴の温度は
440℃とした。溶融めっき浴に浸漬めっきした後鋼板
を冷却する際、板温400℃から380℃に移行する間
で冷却速度を約15〜100℃/secの範囲で調整す
ることによりめっき表面のスパングルサイズが0.5m
m以下となる様にした。めっき鋼板の冷却はミストスプ
レー法にて行なった。但し、比較例として製造した材料
の中には、冷却速度を調整したにもかかわらずスパング
ルサイズが0.5mm以下とならない鋼板があった。得
られためっき鋼板の外観、耐経時黒変性及び耐食性は下
記に示す方法にて評価した結果を表1に示す。
影響、本発明例5、6はTi組成の影響、本発明例7、
8はMg組成の影響を調べたものでいづれも表面外観、
耐経時黒変性及び耐食性が良好である。これに対し比較
例1はTiが添加されていない場合で、スパングルサイ
ズが大きく表面外観、耐経時黒変性及び耐食性がやや劣
る。比較例2はAl組成が低い場合で、耐食性が著しく
低下する。比較例3、4は現在市販されているZn−A
l系の溶融めっき鋼板を評価したもので、比較例4は耐
経時黒変性が著しく劣り、比較例5は表面外観及び耐食
性が劣る。
℃、RH95%の恒温恒湿槽にて梱包スタック試験を1
4日間行ない、試験前後の鋼板表面の明度の変化量(Δ
L値)を測定し下記基準で評価した。 [使用測定機器:スガ試験機(株)製 カラーコンピュ
ータ− Model SM-4] ○: 3未満 △: 3以上 10未満 ×:10以上
ない、腐食生成物をクロム酸を用いて洗浄除去し試験前
後のめっき腐食減量(g/m2 ・日)を重量法にて測定
し、下記基準で評点付けした。 5: 5g/m2 ・日未満 4: 5g/m2 ・日以上 10g/m2 ・日未満 3:10g/m2 ・日以上 20g/m2 ・日未満 2:20g/m2 ・日以上 40g/m2 ・日未満 1:40g/m2 ・日以上
とにより外観、耐経時黒変性及び耐食性が優れた溶融Z
n−Alめっき鋼板が得られ建材及び家電を中心とした
溶融Zn−Alめっき鋼板の用途を拡大し、工業的に大
きな効果を奏するものである。
真
る。
Claims (1)
- 【請求項1】 めっき皮膜の組成が、Al:3〜10重
量%、Ti:0.01〜1重量%、Mg:0.01〜1
重量%、残部Zn及び不可避的不純物からなり、めっき
表面のスパングルサイズが0.5mm以下であることを
特徴とする外観、耐経時黒変性、耐食性に優れる溶融Z
n−Alめっき鋼板。
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Applications Claiming Priority (1)
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JP4316718A JP2754126B2 (ja) | 1992-11-26 | 1992-11-26 | 外観、耐経時黒変性、耐食性に優れる溶融Zn−Alめっき鋼板 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH06158257A JPH06158257A (ja) | 1994-06-07 |
JP2754126B2 true JP2754126B2 (ja) | 1998-05-20 |
Family
ID=18080131
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JP4316718A Expired - Fee Related JP2754126B2 (ja) | 1992-11-26 | 1992-11-26 | 外観、耐経時黒変性、耐食性に優れる溶融Zn−Alめっき鋼板 |
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- 1992-11-26 JP JP4316718A patent/JP2754126B2/ja not_active Expired - Fee Related
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