JP2753790B2 - マルチリンク式懸架装置 - Google Patents

マルチリンク式懸架装置

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JP2753790B2
JP2753790B2 JP5068169A JP6816993A JP2753790B2 JP 2753790 B2 JP2753790 B2 JP 2753790B2 JP 5068169 A JP5068169 A JP 5068169A JP 6816993 A JP6816993 A JP 6816993A JP 2753790 B2 JP2753790 B2 JP 2753790B2
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康徳 奥
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60GVEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
    • B60G2200/00Indexing codes relating to suspension types
    • B60G2200/10Independent suspensions
    • B60G2200/18Multilink suspensions, e.g. elastokinematic arrangements
    • B60G2200/184Assymetric arrangements

Landscapes

  • Vehicle Body Suspensions (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車軸を回転自在に支持
するナックルと、ナックルを上下動自在に車体に連結す
る5本のアームと、ナックルの上下動を緩衝するダンパ
ーとを備えたマルチリンク式懸架装置に関する。
【0002】
【従来の技術】かかるマルチリンク式懸架装置は、特開
昭57−134309号公報に開示されているように既
に知られている。
【0003】図7に示すように、上記マルチリンク式懸
架装置は、車軸Aの上方で車体BとナックルNとを連結
するアッパーアームUP及びアッパートレーリングアー
ムUTRと、車軸Aの下方で車体BとナックルNとを連
結するロアアームLO及びロアトレーリングアームLT
と、車軸Aの前方で車体BとナックルNとを連結する
コントロールアームCOとを備えている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一般に、懸架装置では
制動時にトーインの傾向、即ち車輪の前端が車体内側に
偏倚する傾向を持つことが操縦安定性を高めるうえで望
ましいが、後から詳述するように、上記従来のマルチリ
ンク式懸架装置は制動力によって適切なトーインを発生
させることができない問題がある。
【0005】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、制動力によってトーインを発生させて操縦安
定性を向上させることが可能なマルチリンク式懸架装置
を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載された発明は、車軸を回転自在に支
持するナックルと、ナックルを上下動自在に車体に連結
する5本のアームと、ナックルの上下動を緩衝するダン
パーとを備えたマルチリンク式懸架装置において、前記
5本のアームが、車体左右方向に延びて車軸の上方で車
体とナックルとを連結するアッパーアームと、アッパー
アームと略同一水平面内で車体後方内側から車体前方外
側に延びて車軸の上方で車体とナックルとを連結するリ
ーディングアームと、車体左右方向に延びて車軸の下方
で車体とナックルとを連結するロアアームと、ロアアー
ムと略同一水平面内で車体前方内側から車体後方外側に
延びて車軸の下方で車体とナックルとを連結するトレー
リングアームと、車体左右方向に延びて車軸の後方で車
体とナックルとを連結するコントロールアームとからな
り、リーディングアーム外端に対するアッパーアーム外
端の前後方向距離よりも、リーディングアーム外端に対
するコントロールアーム外端の前後方向距離を大きく設
定するとともに、トレーリングアーム外端に対するロア
アーム外端の前後方向距離よりも、トレーリングアーム
外端に対するコントロールアーム外端の前後方向距離を
大きく設定し、且つアッパーアーム及びリーディングア
ームの車体外側への延長線の交点と、ロアアーム及びト
レーリングアームの車体外側への延長線の交点とを結ぶ
仮想キングピン軸に対し、走行中におけるタイヤの接地
点を車体前方に位置させたことを特徴とする。
【0007】また請求項2に記載された発明は、車軸を
回転自在に支持するナックルと、ナックルを上下動自在
に車体に連結する5本のアームと、ナックルの上下動を
緩衝するダンパーとを備えたマルチリンク式懸架装置に
おいて、前記5本のアームが、車体左右方向に延びて車
軸の上方で車体とナックルとを連結するアッパーアーム
と、車体前方内側から車体後方外側に延びて車軸の上方
で車体とナックルとを連結するトレーリングアームと、
車体左右方向に延びて車軸の下方で車体とナックルとを
連結するロアアームと、車体後方内側から車体前方外側
に延びて車軸の下方で車体とナックルとを連結するリー
ディングアームと、車体左右方向に延びて車軸の前方で
車体とナックルとを連結するコントロールアームとから
なり、トレーリングアーム外端に対するアッパーアーム
外端の前後方向距離よりも、トレーリングアーム外端に
対するコントロールアーム外端の前後方向距離を大きく
設定するとともに、リーディングアーム外端に対するロ
アアーム外端の前後方向距離よりも、リーディングアー
ム外端に対するコントロールアーム外端の前後方向距離
を大きく設定したことを特徴とする。
【0008】
【実施例】以下、図面により本発明の実施例について説
明する。
【0009】図1〜図5は本発明の第1実施例を示すも
ので、図1は懸架装置の平面図、図2は図1の2方向矢
視図(後面図)、図3は図1の3−3線矢視図(側面
図)、図4は懸架装置の斜視図、図5は作用の説明図で
ある。
【0010】図1〜図4は前輪駆動車両の右後輪Wの懸
架装置を示すものである。タイヤ1、ホイール2及びブ
レーキディスク3よりなる後輪Wの車軸Aは、ナックル
Nに回転自在に支持される。ナックルNから上方に突出
するアッパーアーム取付部4と車体Bとに、アッパーア
ームUPの外端及び内端がそれぞれボールジョイント5
及びゴムブッシュジョイント6を介して連結されるとと
もに、ナックルNから上方に突出するリーディングアー
ム取付部7と車体Bとに、リーディングアームLEの外
端及び内端がそれぞれゴムブッシュジョイント8,9を
介して連結される。アッパーアームUP及びリーディン
グアームLEは、車軸Aの上方において略同一水平面内
に位置するように配設されており、アッパーアームUP
は車体左右方向に延在し、リーディングアームLEは車
体後方内側から車体前方外側に延在する。
【0011】ナックルNから下方に突出するロアアーム
取付部10と車体Bとに、ロアアームLOの外端及び内
端がそれぞれゴムブッシュジョイント11,12を介し
て連結されるとともに、ナックルNから下方に突出する
トレーリングアーム取付部13と車体Bとに、トレーリ
ングアームTRの外端及び内端がそれぞれゴムブッシュ
ジョイント14,15を介して連結される。ロアアーム
LO及びトレーリングアームTRは、車軸Aの下方にお
いて略同一水平面内に位置するように配設されており、
ロアアームLOは車体左右方向に延在し、トレーリング
アームTRは車体前方内側から車体後方外側に延在す
る。
【0012】上述のように、アッパーアームUP及びロ
アアームLOを車体左右方向に配設したことにより、路
面からナックルNに入力される車体左右方向の荷重を効
果的に受止し、後輪Wのキャスタ剛性及びキャンバ剛性
を高めることができる。
【0013】図3から明らかなように、側面視において
リーディングアームLEの前端は後端より僅かに高い位
置にあり、またトレーリングアームTRの前端も後端よ
り僅かに高い位置にある。従って、路面の凹凸等により
後輪Wが上向きにストロークしたとき、リーディングア
ームLEの外端(前端)のゴムブッシュジョイント8は
矢印aで示すように車体後上方に揺動し、またトレーリ
ングアームTRの外端(後端)のゴムブッシュジョイン
ト14は矢印bで示すように車体後上方に揺動する。そ
の結果、ナックルNは後輪Wと共に僅かに車体後方に移
動することになり、これにより路面の凹凸から後輪Wに
入力される衝撃を緩衝することができる。
【0014】ナックルNから車体後方に突出するコント
ロールアーム取付部16と車体Bとに、コントロールア
ームCOの外端及び内端がそれぞれボールジョイント1
7及びゴムブッシュジョイント18を介して連結され
る。コントロールアームCOは、ロアアームLO及びト
レーリングアームTRと略同一水平面内において、車体
左右方向に延在する。リーディングアームLE外端に対
するアッパーアームUP外端の前後方向距離l U より
も、リーディングアームLE外端に対するコントロール
アームCO外端の前後方向距離l U ′が大きく設定され
ており、且つトレーリングアームTR外端に対するロア
アームLO外端の前後方向距離l L よりも、トレーリン
グアームTR外端に対するコントロールアームCO外端
の前後方向距離l L ′が大きく設定されている。
【0015】ナックルNから車体内側に突出するダンパ
ー取付部19には、上端を車体Bに支持したダンパーD
の下端が連結される。アッパーアームUPとリーディン
グアームLEとの間に形成された空間を利用してダンパ
ーDを車軸Aの軸上に配置することにより、路面からの
荷重によるピッチングモーメントの発生を防止してダン
パーDをスムーズにストロークさせることができるばか
りか、前記ピッチングモーメントに対抗するためのサス
ペンションアームの支持が不要になるため、サスペンシ
ョンアームのブッシュのバネレートを下げて乗り心地を
向上させることができる。
【0016】後輪Wに制動力が作用すると、図4に示す
ように、後輪WはアッパーアームUP及びリーディング
アームLEの延長線上の交点K1 と、ロアアームLO及
びトレーリングアームTRの延長線上の交点K2 とを結
ぶ仮想キングピン軸Kを中心としてトーインする。この
制動に伴うトーイン作用は後から詳述する。
【0017】また、車両の停止時にタイヤ1は車軸Aの
真下のP0 点で路面に接地するが、走行中におけるタイ
ヤ1の接地点P1 は、走行速度の増加に応じて車体後方
に移動する。前記走行中におけるタイヤ1の接地点P1
は仮想キングピン軸Kの前方に位置しており、これによ
り旋回中に後輪Wを旋回内側に向けて転舵して旋回性能
を向上させることができる。即ち、例えば車両が左旋回
しているとき、車体右向きの遠心力に対抗する車体左向
きの向心力F(図4参照)が、前記走行中におけるタイ
ヤ1の接地点P1 に作用する。前記向心力Fは仮想キン
グピン軸Kの前方に作用するため、後輪Wは左向き、即
ち旋回内側に向けて転舵される。上記旋回に伴う転舵
は、左右両方の後輪Wについて同様に発生する。
【0018】また、仮想キングピン軸Kを採用したこと
によりホイール2の内部に充分な空間を形成し、ブレー
キディスク3や図示せぬブレーキキャリパの収納スペー
スを容易に確保することができる。
【0019】尚、車体左側の後輪Wの懸架装置は、前述
した車体右側のそれと実質的に同一であるため、その重
複する説明は省略する。
【0020】次に、前述の構成を備えた本発明の第1実
施例の作用について説明する。
【0021】車両の走行中に後輪Wに制動力が作用する
と、ナックルNに設けた図示せぬブレーキキャリパが後
輪Wのブレーキディスク3を拘束するため、ナックルN
に後輪Wの回転方向にトルクT(図3参照)が作用す
る。その結果、ナックルNに支持した車軸Aの上方位
置、即ちアッパーアームUP及びリーディングアームL
Eの外端には車体前方への荷重Uが作用し、車軸Aの下
方位置、即ちロアアームLO及びトレーリングアームT
Rの外端には、車体後方への荷重Lが作用する。
【0022】図5(A)に示すように、アッパーアーム
UP及びリーディングアームLEの外端に車体前方を向
く荷重Uが作用したとき、リーディングアームLEが傾
斜しており且つアッパーアームUPの外端がリーディン
グアームLEの外端の近傍に配設されているため、その
荷重UはアッパーアームUP方向の分力U1 とリーディ
ングアームLE方向の分力U2 とに分解され、分力U1
はアッパーアームUPを矢印a方向に圧縮し、分力U2
はリーディングアームLEを矢印b方向に伸長する。そ
の結果、アッパーアームUPの外端が車体内側に移動す
るとともに、リーディングアームLEの外端が車体前方
に揺動しながら車体内側に引き込まれ、ナックルNの車
軸A上部は車体内側に偏倚する。一方、リーディングア
ームLEの外端から後方に大きく離れたコントロールア
ームCOには車体左右方向の荷重が殆ど作用しないた
め、その外端は車体左右方向に偏倚することがない。従
って、ナックルNの車軸A上部は、コントロールアーム
COの外端(ボールジョイント17)を中心に矢印c方
向に揺動し、後輪Wをトーイン方向に転舵する。
【0023】また、図5(B)に示すように、ロアアー
ムLO及びトレーリングアームTRの外端に車体後方を
向く荷重Lが作用したとき、トレーリングアームTRが
傾斜しており且つロアアームLOの外端がトレーリング
アームTRの外端の近傍に配設されているため、その荷
重LはロアアームLO方向の分力L1 とトレーリングア
ームTR方向の分力L2 とに分解され、分力L1 はロア
アームLOを矢印d方向に圧縮し、分力L2 はトレーリ
ングアームTRを矢印e方向に伸長する。その結果、ロ
アアームLOの外端が車体内側に移動するとともに、ト
レーリングアームTRの外端が車体後方に揺動しながら
車体内側に引き込まれ、ナックルNの車軸A下部は車体
内側に偏倚する。従って、ナックルNの車軸A下部は、
トレーリングアームTRの外端から後方に大きく離れて
いるために車体左右方向に偏倚することがないコントロ
ールアームCOの外端(ボールジョイント17)を中心
に矢印f方向に揺動し、後輪Wをトーイン方向に転舵す
る。
【0024】このとき、リーディングアームLEが車体
前後方向と成す角α(図5(A)参照)が大きいほど荷
重Uの分力U1 が大きくなるため、ナックルNの車軸A
上部を車体内側に大きく偏倚させてトーインの傾向を強
めることができる。同様に、トレーリングアームTRが
車体前後方向と成す角β(図5(B)参照)が大きいほ
ど荷重Lの分力L1 が大きくなるため、ナックルNの車
軸A下部を車体内側に大きく偏倚させてトーインの傾向
を強めることができる。
【0025】而して、ナックルNの車軸A上部及び車軸
A下部は何れもトーイン方向に揺動することになり、制
動に伴って後輪Wをトーインをさせて操縦安定性を向上
させることができる。
【0026】一方、図7に示す従来の懸架装置では、図
8(A)に示すようにナックルNの車軸A上部、即ちア
ッパーアームUP及びアッパートレーリングアームUT
の外端位置が、コントロールアームCOの外端を中心
にして矢印c′方向に揺動してトーインの傾向が発生す
る。また、図8(B)に示すようにナックルNの車軸A
下部、即ちロアアームLO及びロアトレーリングアーム
LTAの外端位置が、コントロールアームCOの外端を
中心にして矢印f′方向に揺動してトーアウトの傾向が
発生する。従って、ナックルNの車軸A上部及び車軸A
下部に逆方向の力が作用し、制動に伴って後輪Wを的確
にトーインをさせることができない。
【0027】図6は本発明の第2実施例を示すものであ
る。
【0028】この実施例は、図6(A)に示すように、
ナックルNの車軸A上部と車体BとをアッパーアームU
P及びトレーリングアームTRで連結し、後側のアッパ
ーアームUPを車体左右方向に延在させるともに、前側
のトレーリングアームを車体前方内側から車体後方外側
に延在させ、且つナックルNの車軸A前部と車体とをコ
ントロールアームCOで連結する。また、図6(B)に
示すように、ナックルNの車軸A下部と車体Bとをロア
アームLO及びリーディングアームLEで連結し、前側
のロアアームLOを車体左右方向に延在させるともに、
後側のトレーリングアームを車体後方内側から車体前方
外側に延在させる。
【0029】トレーリングアームTR外端に対するアッ
パーアームUP外端の前後方向距離lU よりも、トレー
リングアームTR外端に対するコントロールアームCO
外端の前後方向距離lU ′が大きく設定されており、且
つリーディングアームLE外端に対するロアアームLO
外端の前後方向距離lL よりも、リーディングアームL
E外端に対するコントロールアームCO外端の前後方向
距離lL ′が大きく設定されている。
【0030】而して、図6(A)に示すように、後輪W
を制動することによりアッパーアームUP及びトレーリ
ングアームTRの外端に車体前向きの荷重Uが作用する
と、荷重Uの分力U1 はアッパーアームUPを矢印g方
向に伸長し、分力U2 はトレーリングアームTRを矢印
h方向に圧縮する。その結果、アッパーアームUPの外
端が車体外側に移動するとともに、トレーリングアーム
TRの外端が車体前方に揺動しながら車体外側に引き出
され、ナックルNの車軸A上部は車体外側に偏倚する。
このとき、トレーリングアームTRの外端から前方に大
きく離れたコントロールアームCOには車体左右方向の
荷重が殆ど作用しないため、その外端は車体左右方向に
偏倚することがない。その結果、ナックルNの車軸A上
部は、コントロールアームCOの外端を中心に矢印i方
向に揺動し、後輪Wをトーイン方向に転舵する。
【0031】一方、図6(B)に示すように、後輪Wの
制動時にロアアームLO及びリーディングアームLEの
外端に車体後向きの荷重Lが作用すると、荷重Lの分力
1はロアアームLOを矢印j方向に伸長し、分力L2
はリーディングアームLEを矢印k方向に圧縮する。そ
の結果、ロアアームLOの外端が車体外側に移動すると
ともに、リーディングアームLEの外端が車体後方に揺
動しながら車体外側に引き出され、ナックルNの車軸A
下部は車体外側に偏倚する。これにより、ナックルNの
車軸A下部は、リーディングアームLEの外端から前方
に大きく離れているために車体左右方向に偏倚すること
がないコントロールアームCOの外端を中心にして矢印
l方向に揺動し、後輪Wをトーイン方向に転舵する。
【0032】而して、ナックルNの車軸A上部及び車軸
A下部は何れもトーイン方向に揺動することになり、制
動に伴う後輪Wのトーインが達成される。
【0033】以上、本発明の実施例を詳述したが、本発
明は前記実施例に限定されるものでなく、種々の設計変
更を行うことが可能である。
【0034】例えば、各サスペンションアームの内端が
連結される車体Bは、メインフレーム或いはサブフレー
ムの何れであっても良い。
【0035】
【発明の効果】以上のように、請求項1に記載された発
明によれば、制動に伴ってナックルに作用する荷重によ
り、アッパーアーム及びリーディングアームの外端が連
結されたナックルの車軸上部と、ロアアーム及びトレー
リングアームの外端が連結されたナックルの車軸下部と
を共に車体内側に偏倚させ、これによりナックルの車軸
後方に連結されたコントロールアームの外端を中心にし
てトーインを発生させ、制動時の操縦安定性を向上させ
ることができる。また車両の旋回中にタイヤの接地点に
旋回方向内向きの向心力が作用したとき、前記接地点が
仮想キングピン軸よりも車体前方に位置しているので、
前記向心力でタイヤを仮想キングピン軸回りに旋回方向
内側に転舵して旋回性能を向上させることができる。
【0036】また、請求項2に記載された発明によれ
ば、制動に伴ってナックルに作用する荷重により、アッ
パーアーム及びトレーリングアームの外端が連結された
ナックルの車軸上部と、ロアアーム及びリーディングア
ームの外端が連結されたナックルの車軸下部とを共に車
体外側に偏倚させ、これによりナックルの車軸前方に連
結されたコントロールアームの外端を中心にしてトーイ
ンを発生させ、制動時の操縦安定性を向上させることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例による懸架装置の平面図
【図2】図1の2方向矢視図(後面図)
【図3】図1の3−3線矢視図(側面図)
【図4】懸架装置の斜視図
【図5】作用の説明図
【図6】第2実施例に係る、前記図5に対応する作用の
説明図
【図7】従来の懸架装置の平面図
【図8】従来例に係る、前記図5に対応する作用の説明
【符号の説明】
A 車軸 B 車体 CO コントロールアーム D ダンパー 仮想キングピン軸 1 交点 2 交点 LE リーディングアーム LO ロアアーム N ナックル 1 接地点 TR トレーリングアーム UP アッパーアーム lU 前後方向距離 lL 前後方向距離 lU ′ 前後方向距離 lL ′ 前後方向距離 タイヤ

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車軸(A)を回転自在に支持するナック
    ル(N)と、ナックル(N)を上下動自在に車体(B)
    に連結する5本のアーム(UP,LE,LO,TR,C
    O)と、ナックル(N)の上下動を緩衝するダンパー
    (D)とを備えたマルチリンク式懸架装置において、 前記5本のアーム(UP,LE,LO,TR,CO)
    が、車体左右方向に延びて車軸(A)の上方で車体
    (B)とナックル(N)とを連結するアッパーアーム
    (UP)と、アッパーアーム(UP)と略同一水平面内
    車体後方内側から車体前方外側に延びて車軸(A)の
    上方で車体(B)とナックル(N)とを連結するリーデ
    ィングアーム(LE)と、車体左右方向に延びて車軸
    (A)の下方で車体と(B)ナックル(N)とを連結す
    るロアアーム(LO)と、ロアアーム(LO)と略同一
    水平面内で車体前方内側から車体後方外側に延びて車軸
    (A)の下方で車体(B)とナックル(N)とを連結す
    るトレーリングアーム(TR)と、車体左右方向に延び
    て車軸(A)の後方で車体(B)とナックル(N)とを
    連結するコントロールアーム(CO)とからなり、リー
    ディングアーム(LE)外端に対するアッパーアーム
    (UP)外端の前後方向距離(lU )よりも、リーディ
    ングアーム(LE)外端に対するコントロールアーム
    (CO)外端の前後方向距離(lU ′)を大きく設定す
    るとともに、トレーリングアーム(TR)外端に対する
    ロアアーム(LO)外端の前後方向距離(lL )より
    も、トレーリングアーム(TR)外端に対するコントロ
    ールアーム(CO)外端の前後方向距離(lL ′)を大
    きく設定し 且つアッパーアーム(UP)及びリーディングアーム
    (LE)の車体外側への延長線の交点(K 1 )と、ロア
    アーム(LO)及びトレーリングアーム(TR)の車体
    外側への延長線の交点(K 2 )とを結ぶ仮想キングピン
    軸(K)に対し、走行中におけるタイヤ(1)の接地点
    (P 1 )を車体前方に位置させた ことを特徴とする、マ
    ルチリンク式懸架装置。
  2. 【請求項2】 車軸(A)を回転自在に支持するナック
    ル(N)と、ナックル(N)を上下動自在に車体(B)
    に連結する5本のアーム(UP,LE,LO,TR,C
    O)と、ナックル(N)の上下動を緩衝するダンパー
    (D)とを備えたマルチリンク式懸架装置において、 前記5本のアーム(UP,LE,LO,TR,CO)
    が、車体左右方向に延びて車軸(A)の上方で車体
    (B)とナックル(N)とを連結するアッパーアーム
    (UP)と、車体前方内側から車体後方外側に延びて車
    軸(A)の上方で車体(B)とナックル(N)とを連結
    するトレーリングアーム(TR)と、車体左右方向に延
    びて車軸(A)の下方で車体と(B)ナックル(N)と
    を連結するロアアーム(LO)と、車体後方内側から車
    体前方外側に延びて車軸(A)の下方で車体(B)とナ
    ックル(N)とを連結するリーディングアーム(LE)
    と、車体左右方向に延びて車軸(A)の前方で車体
    (B)とナックル(N)とを連結するコントロールアー
    ム(CO)とからなり、トレーリングアーム(TR)外
    端に対するアッパーアーム(UP)外端の前後方向距離
    (lU )よりも、トレーリングアーム(TR)外端に対
    するコントロールアーム(CO)外端の前後方向距離
    (l U ′)を大きく設定するとともに、リーディングア
    ーム(LE)外端に対するロアアーム(LO)外端の前
    後方向距離(lL )よりも、リーディングアーム(L
    E)外端に対するコントロールアーム(CO)外端の前
    後方向距離(lL ′)を大きく設定したことを特徴とす
    る、マルチリンク式懸架装置。
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