JP2752561B2 - 溶接用チップ - Google Patents

溶接用チップ

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JP2752561B2 JP5094460A JP9446093A JP2752561B2 JP 2752561 B2 JP2752561 B2 JP 2752561B2 JP 5094460 A JP5094460 A JP 5094460A JP 9446093 A JP9446093 A JP 9446093A JP 2752561 B2 JP2752561 B2 JP 2752561B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動アーク溶接装置に
備えられるワイヤ案内用のチップに係り、特に、当該チ
ップに開設されるワイヤガイド孔の構成に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の消耗電極アーク(以下、GMAと
略記する)溶接で電極として用いられるワイヤや、タン
グステン電極アーク(以下、TIGと略記する)溶接で
代表される非消耗電極アーク溶接に用いられる添加ワイ
ヤの断面は、ほとんどの場合が円形であり、そのワイヤ
を溶接部へと案内する溶接用チップのガイド孔はすべて
円形である。
【0003】図9は、従来より知られているGMA溶接
用のチップ1とそのガイド孔2を示す断面図である。通
常、チップ1の長さLは40mm程度で、その半径方向
の中心部に、チップ入り口部3側が大径で出口部4側で
小径となる段付きの円形ガイド孔2が開設されている。
大径部の直径Dは、例えばその中を通過するワイヤの直
径が1.2mm程度である場合には、当該ワイヤの直径
よりも1mm程度大きい値に設定され、小径部の直径d
は、当該ワイヤの直径よりも0.2〜0.4mm程度大
きい値に設定される。GMA用などワイヤへの通電を行
うチップ1の材質は、耐摩耗性と接触通電の面から、通
常はクロム銅やベリリウム銅などが用いられる。ワイヤ
はチップ出口部4で確実に接触通電が行われるように、
多少曲った状態でチップ入り口部3側から送給されてく
る。図10はチップ出口4の断面図で、ワイヤ5がチッ
プ1のガイド孔2を通過する状態を示したものである
が、通電は円形断面のガイド孔2の内面へ円形断面のワ
イヤ5が1点で線点接触する形で行われる。
【0004】この溶接用チップ1は、図示しない溶接ト
ーチに取り付けられ、そのトーチは半自動溶接に使われ
たり溶接ロボットに搭載されたりする。溶接ロボットに
搭載された場合には、通常は溶接に先立って溶接時の状
態を想定してワイヤ5をチップ1から出し、当該ワイヤ
5の先端で溶接開先を倣って溶接経路を記憶し、その後
でプレイバックして溶接を実行する。しかし、溶接開先
の倣い工程においては、ワイヤ5に溶接開先との接触圧
が作用するために、ガイド孔2とワイヤ5との接触点が
変化し、トーチの移動量とワイヤ5の移動量との間にガ
イド孔出口部4とワイヤ5との間のクリアランスに応じ
た誤差を生じると共に、プレイバック時のワイヤ先端部
の位置と当初のワイヤ先端部の位置も、前記クリアラン
スに応じた量だけ変化することがある。そのため、溶接
時にワイヤ5の先端が狙い位置から外れたり、ビードが
蛇行するといった不都合を生じやすい。
【0005】したがって、かかる不都合を緩和するため
には、ワイヤ5はできるだけ真っ直ぐな状態でかつクリ
アランスの少ないガイド孔2から出るようにすることが
望ましい。しかるに、ワイヤ5を円滑に送給するために
は、ある程度のクリアランスを必要とするので、真っ直
ぐなワイヤ5を真っ直ぐなチップ孔に通すようにする
と、ガイド孔2とワイヤ5との間の接触通電位置が定ま
らなくなり、安定な溶接作業が困難になるという問題を
発生する。そこで真っ直ぐなワイヤを採用するときに
は、ワイヤを横からバネで通電チップ孔面に押し付けた
りする工夫(特開昭64−18582)を施している例
もある。
【0006】ところで、溶接用チップ1に送給されるワ
イヤ5は、必ずしも清浄ではなく、表面に錆やコンジッ
トの内面もしくはチップ1等との接触によって生じた切
り粉さらにはワイヤ送給装置の送給ローラ通過時に生じ
た剥離物等が付着していることもある。また、軟鋼ワイ
ヤなどの表面には錆止め用の銅メッキが施されており、
この場合には、前記の異物のほかにメッキの剥離物が付
着することもある。これらの異物は、ワイヤ5と共に溶
接用チップ1に送給され、ガイド孔2とワイヤ5との間
に挾まってワイヤ5の円滑な送給を妨げたり、あるいは
ワイヤ5への接触通電を妨げる。その結果、GMA溶接
の場合にはアーク切れを発生し、スパッタ多発やアーク
不安定などの問題を発生していた。また、通電開始時に
ワイヤとチップの間でスパークして、チップとワイヤが
溶着することもあった。
【0007】ガイド孔径を小さくしてワイヤ径に近付け
ると、上記の問題が起きやすくなるので、経験的に、直
径1.2mmのワイヤに対してガイド孔径は、通常ワイ
ヤ径より0.2ないし0.4mm程度大きく設定されて
いる。
【0008】なお、異物の排出を円滑に行うために実開
昭56−142880号は、図11に示すように、ガイ
ド孔2の途中に空間40を設けると共に、該空間40か
ら通電チップ18の周面に貫通する横穴6を設け、そこ
から異物を排出する構造を提案している。しかしこの方
法でも、チップ先端部の孔径を通常値よりも小さくする
とやはり異物の詰まりを発生するので、ガイド孔径自体
は通常値と変わりなく、したがってガイド孔2内でのワ
イヤ5のがたについては改善されていない。
【0009】次に、ホットワイヤTIG溶接などで用い
られるセラミックス製の溶接チップについて説明する。
ホットワイヤTIG溶接では、添加ワイヤに通電して発
熱を起こすエクステンション部を長くし、かつワイヤ先
端位置のふらつきを少なくするために、通電チップ通過
後にしばしばセラミックによる添加ワイヤガイド用の絶
縁チップが置かれる。
【0010】図12は、本願発明者らが先に提案したT
IGトーチの先端部の構造を示す断面図である(特開平
3−297574号記載)。このトーチ16は、添加ワ
イヤ5をできるだけタングステン電極9に平行かつ近接
して送給できるようにしたものであって、トーチ回りを
小さくできて狭隘部の施工がより容易になり、またアー
ク長の裕度を大きくするなどの効果を生じ、TIG溶接
ロボットの実用性能を抜本的に改善するものである。な
お、ワイヤ5にも通電してワイヤ溶着量を増すホットワ
イヤ法を採用している。
【0011】図12において、中空のトーチボディ7の
先端に取り付けられた給電部材8にタングステン電極9
と添加ワイヤ5を送給するための絶縁ガイドチップ10
がそれぞれ交換可能な機構例えばねじ止めなどにより保
持されている。また、セラミックスなどにより製作され
たシールドノズル11が、トーチボディ7の先端外周に
嵌合されている。さらにトーチボディ7の内部には、シ
ールドガスとなるアルゴンの流路(図示していない)が
あり、ノズル11の先端内周部に吹き出すようになって
いる。中空のトーチボディ7の内部には銅等の導電性を
有する2重管構造の水冷銅管(図示していない)が設け
られ、この水冷銅管の先端部は、給電チップ8に連結さ
れている。したがって、水冷銅管は冷却水により給電チ
ップ8を冷却すると同時に給電チップ8およびタングス
テン電極9に通電し、タングステン電極と被溶接物12
との間にアーク13を発生できるようになっている。ま
た、トーチボディ7の内部には、ワイヤガイドチューブ
14がノズル11の軸方向に沿って配設され、その下端
部にはワイヤ用給電チップ15が置かれている。ワイヤ
5はワイヤガイドチューブ14、給電チップ15、ワイ
ヤ絶縁チップ10の中を通って被溶接物12に到達す
る。
【0012】図12のTIGトーチ16においては、ワ
イヤ溶融状態の制御を容易にするためには、ワイヤ5を
できるだけアーク13の直下に送給することが望まし
い。その反面、自動溶接の実行中には、なんらかの原因
によって被溶接物12からワイヤ5が離れてその先端に
溶滴を形成することがあり、このような場合、タングス
テン電極9とワイヤ5が近接し過ぎていると溶滴がタン
グステン電極9に接触しアーク13が乱れて溶接作業が
続行不能になるので、これを防止するためには、タング
ステン電極9とワイヤ5との表面間の間隔がある程度広
い方が好ましい。ワイヤ5とガイド孔17との間にクリ
アランスがなく、かつワイヤ5に曲りがない場合には、
タングステン電極9とワイヤ5との表面間の間隔は、最
短で0.5mm以上、より好ましくは1mm程度あれば
よい。ところが、絶縁ガイドチップ10のワイヤガイド
孔17は、直径1.2mmのワイヤ5に対し、直径1.
4mmの円形断面にしていたので、ワイヤ5とガイド孔
17間のがたやワイヤ5の曲りの不均一などのために、
実際には平均的な設定状態で1.5mm以上離すように
しなければ、溶滴がタングステン電極9に接触する場合
を生じた。そして、ガイド孔17との間のがたによって
ワイヤ5がタングステン電極9から最も離れたときと最
接近したときのワイヤ5に入るアーク熱の差が過大にな
って、ワイヤ溶融状態の制御が困難になるという問題が
生じた。
【0013】これらの事から、ワイヤ5とタングステン
電極9との距離をより一定に保てるように、ワイヤ5を
ガイドする絶縁チップ10のガイド孔17の直径をでき
るだけ小さくして、ワイヤ5とのがたを無くすようにす
ることが望まれていた。しかし、直径1.2mmのワイ
ヤ5に対しガイド孔17径を1.3mm程度にすると、
メッキ屑などの異物がガイド孔2に詰まりワイヤ送給が
できなくなったり、またガイドチップ10の入り口でワ
イヤ5が削れてその切り屑がトーチボディ7の中に溜ま
り、ワイヤ通電チップ15とタングステン電極9とが短
絡してトーチボディ7の中でアークを発生し、トーチ1
6を損傷するという問題が起きた。したがって、異物1
9が詰まらないようにガイド孔17径を1.4mm以上
にし、また異物19が溜まらないように周期的にトーチ
ボディ7の中を清掃することが必要であった。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は、ワイ
ヤ5とガイド孔2との間の間隙が大きいために、ワイヤ
の送給に伴ってワイヤ5の先端位置が大幅に変動すると
いう問題がある。また、異物をチップ1に設けた横穴6
などから排出する方法では、チップ構造が複雑化し、チ
ップが高価になるばかりでなく、異物の侵入によるチッ
プ詰まりを発生することを根本的には解決していないと
いう問題があった。
【0015】また、円形断面のワイヤを円形断面のガイ
ド孔を有する通電用チップに挿通する方式では、ワイヤ
5とガイド孔2の内面とが線点接触になるので、連続し
た通電を保ち難く、瞬間的な通電不良に基ずくアーク切
れを発生しやすいという問題があった。また1点に大電
流が流れるので、メッキ屑などがワイヤとチップ間に挾
まった状態で通電開始したとき、ワイヤとチップ間でス
パークして、ワイヤがチップに融合して送給できなくな
るおそれがある。
【0016】本発明の目的は、ワイヤとチップ孔との間
隙を比較的小さくしてワイヤ先端位置の変動を少なくし
ながらも、メッキ屑など異物によるチップ詰まりを発生
せず、通電も良好に行われ、簡単な構造で安価に製作で
きる溶接用チップを提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記の目的を
達成するため、ワイヤのガイド孔が開設された溶接用チ
ップにおいて、前記ガイド孔をその軸線に対して直角の
面で切断したときの断面形状を、前記ワイヤを挿通可能
な三角形に形成するという構成にした。
【0018】前記ガイド孔の大きさは、前記ワイヤを挿
通可能であれば任意の大きさに形成することができる
が、溶接部におけるワイヤ先端位置の変動を少なくし、
かつメッキ屑など異物によるチップ詰まりを防止し、さ
らには通電も良好にするため、当該ガイド孔に挿通され
るワイヤの外径よりも直径が0.05mm〜0.20m
m大きい円に外接する三角形とすることが特に好まし
い。
【0019】いずれにしても異物の排出を確実に行なう
ためには、前記ガイド孔にワイヤを挿通したとき、当該
ワイヤの周面と前記ガイド孔を構成する2つの面との間
に、前記ワイヤの外径の1/3より大きい直径の円を内
接可能な空間ができるように前記ガイド孔の形状及び寸
法を調整することが好ましい。
【0020】本発明の溶接用チップは、全体を銅又は銅
合金をもって一体に形成することもできるし、全体を耐
熱性セラミックをもって一体に形成することもできる。
さらには、溶接用チップをチップ本体と該チップ本体の
先端部に埋設される先端部材とから構成し、この先端部
材に前記ガイド孔を開設することもできる。また、溶接
用チップをチップ本体と該チップ本体の先端部に連設さ
れる長さが25mm以上の耐熱性セラミックからなる先
端部材とから構成し、これらチップ本体及び先端部材の
双方に前記ガイド孔を開設することもできる。
【0021】加えて、前記のチップには、ワイヤをガイ
ド孔の内面に確実に摺動させるための工夫を施すことが
好ましい。例えば、ガイド孔の中心線をワイヤの移送方
向に対して湾曲することもできるし、ガイド孔外に一部
が当該ガイド孔内に突出する弾性部材を設け、当該弾性
部材をガイド孔内に挿通されたワイヤの外面に当接する
ように構成することもできる。
【0022】
【作用】ガイド孔の断面形状を三角形にすると、当該ガ
イド孔内に円滑に挿通可能な最大直径のワイヤを挿通し
た場合にも、挿通されたワイヤの周面とガイド孔の内面
との間に3つの大きな空隙が形成されるので、ワイヤの
がたつきを減少できると同時に、異物の噛み込みも減少
できる。
【0023】例えば、図13のように直径Dの内接円2
0を持つ正三角形21のガイド孔を考えるとき、その内
接円20と正三角形21の隅部との間には3つの円22
を内接させることができ、各内接円22の直径dはD/
3となる。したがって、Dを1.2mmとすると、d=
0.4mmになる。このことは、ガイド孔を直径1.2
mmのワイヤがぎりぎりに挿通可能な三角孔にしても、
直径0.4mmの球状異物を3ヵ所で通過できることを
示している。これに対して、円形断面のガイド孔を有す
るチップにおいては、直径が1.2mmのワイヤを挿通
する場合、通常ガイド孔径が1.4mmに形成されてお
り、通過できる球状異物の直径は0.2mmにすぎな
い。このように、ガイド孔を三角形にすると、ワイヤの
がたつきを少なくしながら、切り屑などより大きい異物
をガイド孔を通して排出することができるので、ワイヤ
詰まりや送給むらを防止することができる。
【0024】また、三角形のガイド孔を有する通電チッ
プでは、通常ワイヤがガイド孔の一隅に押し付けられた
状態で挿通され、ワイヤと通電チップとが常時2点で接
触するので、通電接触が1点で行われる円形ガイド孔の
場合に比較して通電がより安定して行われる。さらに、
ガイド孔に異物が蓄積しなくなるので、異物がワイヤと
チップの接触面間に入って接触不良を起こすことがな
い。
【0025】
【実施例】以下、本発明の第1実施例を、図1〜図3に
基づいて説明する。図1は本例に係るGMA溶接用の通
電チップの中央断面図で、図2はそのA−A断面図、図
3はB−B断面図である。
【0026】本例の溶接用チップは、クロム銅からなる
長さ約40mmのチップ本体30の軸芯上に、直径1.
2mmのワイヤを挿通するためのガイド孔31が開設さ
れている。このガイド孔31の入り口32は、ワイヤが
ガイド孔31に入り易いように外側が拡開したテーパ面
になっており、この入り口32からワイヤが挿入され
て、他端の孔出口33から送り出されてくるが、溶接中
にはこの間でワイヤがチップ30と接触して通電が行わ
れる。このガイド孔31は入り口32から途中までは図
2に示すように直径が3.6mmの円形の孔で、出口3
3側のl=10mmの部分では、断面が直径1.3mm
の円に外接する正三角形になっている。ただし、三角形
の角隅は0.2Rより小さい曲率の形状にしている。
【0027】本例の溶接用チップは、ガイド孔31の出
口側が、直径1.3mmの円に外接する正三角形になっ
ているので、直径が1.2mmのワイヤを挿通したと
き、ワイヤの周面とガイド孔31の内面とのクリアラン
スが約0.1mm程度になり、従来の円形断面のガイド
孔をもつ溶接用チップに比べて、ワイヤ送給時のワイヤ
ぶれを小さくできる。また、図13で説明したように、
三角形のガイド孔の各隅部には、最小でも直径が0.4
mmの球状の異物を挿通可能な空隙が形成され、三角形
の内接円とワイヤ直径との差の0.1mmが加算される
部分では、直径が0.5mmの球状の異物を挿通可能な
空隙が形成される。したがって、三角形のガイド孔の3
ケの隅部を通過してメッキ屑や切り屑、ごみなど異物を
スムーズに排出できる。また、正三角形のガイド孔部分
は、長いとワイヤとの摩擦抵抗が大きくなるので短い方
が望ましいが、短いとワイヤ先端の狙い精度が悪化す
る。これらの兼ね合いが問題になるが、実用的にはチッ
プの出口側に7mm以上あれば、ワイヤ突きだし長さ2
0mmのワイヤ先端のぶれは0.8mm以内に押さえる
ことができ、問題がない。また、三角形のガイド孔で
は、各面はワイヤの移動を挾んで止め、そのワイヤの移
動方向に空隙を形成する挾止面としての機能を有してお
り、これら挾止面を構成するガイド孔を有するチップと
することで、本願の目的を達成することができる。
【0028】図1のチップ30は、直径3.6mmの円
形孔を持つほぼ所望とするチップに近い形状のクロム銅
からなるチップ素材の一端を固定し、前記円形孔内に断
面が正三角の硬線を挿入したまま、他端部の外周にダイ
スを押し付けてスエージング加工し、断面が正三角の硬
線に素材内面を密着させた後、前記硬線を引き抜くこと
によって作製できる。
【0029】図4は本発明の第2実施例を示すチップの
断面図である。Cu−Wの焼結合金からなる長さ7m
m、外径4mm、内部に直径が1.3mmの円に外接す
る正三角形のガイド孔31を持つ先端部材35をチップ
本体34の先端部に埋め込んでいる。すなわち、チップ
の出口側に直径4mmの穴をあけ、そこに先端部材35
を埋め込み、チップ本体34の外周をかしめて先端部材
35を固定した。この様に耐摩耗性の良い導電性の硬質
材を先端に埋め込むと、チップの寿命を延ばすことがで
きる。先端部材35には、WやAg−WCなども使用で
きる。
【0030】これらの内接円の大きさについては、何ら
かの原因でワイヤに局部的な小さな変形が存在すること
が時として発生するが、そのような局部的な変形による
ワイヤ詰まりを発生する可能性を実用上問題がない程度
にするには、ガイド孔の内接円の直径をワイヤ径に0.
05mm加算した値より大きくする必要があり、またワ
イヤ先端位置が定まらなくなる問題が実用上問題なくす
るには、この内接円をワイヤ径に0.20mm加算した
直径より小さくしなければならなかった。
【0031】図5は本発明の第3実施例を示すものであ
る。正三角形のガイド孔が開設された通電チップ36を
製作後、長さ40mmのチップ36の長さ方向の中央部
で、三角のガイド孔の一つの稜線が中心軸から離れるよ
うにチップ36を押し曲げて、湾曲するガイド孔37を
形成した。その結果、真っ直ぐなワイヤがチップ36を
通過するときに、チップ出口でワイヤの弾性を利用し
て、三角孔の1つの隅にワイヤを確実に押し付けられる
ようになった。チップ先端でワイヤはガイド孔の内面と
2点接触するので、接触通電がより安定して行われる。
【0032】図6は本発明の第4実施例を示すものであ
る。本例の溶接用チップ40は、図4と同様にCu−W
の焼結合金からなる三角孔を有する先端部材35をチッ
プ出口に埋め込んでいる。その三角孔の一隅にワイヤを
押し付けるように、ネジ41で一端を固定された板バネ
38を介して耐摩耗性の摺動子39でワイヤ5を押えて
いる。ワイヤは図7に示すようにチップ先端部材35と
2点接触しており、接触点に異物が挾まることも少なく
なることと併せ、接触通電がより安定して行われ、アー
ク切れの発生も極めて少なくなった。本実施例では、耐
摩耗性でクロム銅などより優れたCu−Wを用いること
により、チップを長寿命化でき、また、バネ38でワイ
ヤ5を押えて強制的に接触通電させるので、真っ直ぐな
ワイヤ5を用いることができ、ワイヤ先端の触れが非常
に少なくなる効果がある。
【0033】図8は本発明の第5実施例を示すものであ
る。本例の溶接用チップは、図7の通電チップ40の先
端部に、耐熱性セラミックにて作製された先端部材を連
設したことを特徴とする。図8において、符号42は先
端部材、符号43は該先端部材42に開設されたガイド
孔を示し、その他前出の図6と対応する部分には、それ
と同一の符号が表示されている。
【0034】チップ本体40に連設された先端部材42
には、その軸芯部に、1.25mmの円に外接する正三
角形の断面形状を有する長さ40mmのガイド孔43が
開設されており、直径1.2mmの軟鋼ワイヤをガイド
できるようになっている。
【0035】GMA溶接時には、先端部材42のワイヤ
出口からワイヤ5を10mm突出したところでアークを
形成して溶接を行なう。溶接時、ワイヤ5は先端部材4
2のガイド孔43を通過ワイヤに流れているアーク電流
によるジュール発熱で加熱され、先端部材42のワイヤ
出口付近では軟化している。軟化したワイヤ5は、狭く
かつまっすぐなガイド孔43を通過する間に曲がり癖が
矯正され、先端部材42のワイヤ出口からまっすぐな状
態で送出される。なお、ガイド孔42の長さが不十分で
あると、充分に軟化しないうちに先端部材42を通過し
てしまうので、ワイヤ5の曲がり癖を充分に矯正できな
い。ワイヤ5の曲がり癖を充分に矯正可能なガイド孔4
2の長さは、アーク電流値にもよるが、軟鋼ワイヤを用
い、アーク電流が250A程度である場合には、25m
m以上あれば足りる。本例の溶接用チップを用いると、
ワイヤ5の曲がり癖に起因するビードの蛇行を解消する
ことができる。
【0036】以下、ホットワイヤTIG溶接用のガイド
チップを例にとって、耐熱性セラミックスからなる溶接
用チップの製造方法を示す。まずガイド孔に相当する芯
金を製作し、その芯金をアルミナ(Al23 )粉末で
包んでゴム性の雌型に入れ、約20MPaの静水圧を掛
けて押し固めたあと芯金を抜き取ってグリーンボディを
製作し、これを約1000℃で仮焼した後に外周を機械
加工してチップ形状にし、約1600℃で本焼成してチ
ップを製作した。本実施例のチップをホットワイヤTI
G溶接に使用すると、高温のワイヤを所定の溶接部に精
度よく位置付けることができる。なお、本実施例ではセ
ラミックスとしてアルミナ(Al23)を用いたが、窒
化ケイ素(Si34)やムライト(3SiO2 −Al2
3 )などであってもよい。また、本例の製造方法は、
前記第5実施例に係る先端部材42の製造にも適用でき
る。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように本発明によると、溶
接用チップに開設されるガイド孔の断面形状を三角形に
したので、当該ガイド孔内に円滑に挿通可能な最大直径
のワイヤを挿通した場合にも、挿通されたワイヤの周面
とガイド孔の内面との間に3つの大きな空隙が形成さ
れ、ワイヤのがたつき及び異物の噛み込みを減少でき
る。また、ガイド孔の内面にワイヤを少なくとも2点以
上接触させることができるので、通電接触が1点で行わ
れる従来の円形ガイド孔をもつ溶接用チップに比較して
ワイヤへの通電をより安定化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例に係る溶接用チップの断面図であ
る。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】図1のB−B断面図である。
【図4】第2実施例に係る溶接用チップの断面図であ
る。
【図5】第3実施例に係る溶接用チップの断面図であ
る。
【図6】第4実施例に係る溶接用チップの断面図であ
る。
【図7】図7のC−C断面図である。
【図8】第5実施例に係る溶接用チップの断面図であ
る。
【図9】従来より知られている溶接用チップの第1例を
示す断面図である。
【図10】第1従来例に係る溶接用チップにワイヤを通
した状態を示す断面図である。
【図11】従来より知られている溶接用チップの第2例
を示す断面図である。
【図12】従来より知られている溶接トーチの要部断面
図である。
【図13】本発明の溶接要チップのガイド孔の作用を説
明する図である。
【符号の説明】
30,34,36,40 溶接用チップ 31,37,43 ガイド孔 38 板バネ 39 摺動子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松村 義明 広島県呉市宝町6番9号 バブコック日 立株式会社 呉工場内 (56)参考文献 特開 平5−96376(JP,A) 特開 昭64−18582(JP,A) 特開 昭61−216867(JP,A) 特開 昭59−183985(JP,A) 特開 平1−181942(JP,A) 特開 昭53−11851(JP,A) 実開 昭61−27566(JP,U) 実開 昭59−20969(JP,U) 実開 平5−28567(JP,U) 実開 昭54−45229(JP,U) 実開 昭63−133880(JP,U) 実開 昭62−118680(JP,U) 実開 昭51−23525(JP,U) 実開 昭63−29672(JP,U) ***国特許出願公開3330335(DE, A) 特公 昭31−62(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B23K 9/26 B23K 9/29 WPI(DIALOG) EPAT(QUESTEL)

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワイヤのガイド孔が開設された溶接用チ
    ップにおいて、前記ガイド孔をその軸線に対して直角の
    面で切断したときの断面形状が、前記ワイヤを挿通可能
    な三角形に形成されていることを特徴とする溶接用チッ
    プ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の溶接用チップにおい
    て、前記ガイド孔の断面形状が、当該ガイド孔に挿通さ
    れるワイヤの外径よりも直径が0.05mm〜0.20
    mm大きい円に外接する三角形であることを特徴とする
    溶接用チップ。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の溶接用チップにおい
    て、前記ガイド孔にワイヤを挿通したとき、当該ワイヤ
    の周面と前記ガイド孔を構成する2つの面との間に、前
    記ワイヤの外径の1/3より大きい直径の円を内接可能
    な空間を有することを特徴とする溶接用チップ。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の溶接用チップにおい
    て、全体が銅又は銅合金をもって一体に形成されている
    ことを特徴とする溶接用チップ。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の溶接用チップにおい
    て、全体が耐熱性セラミックをもって一体に形成されて
    いることを特徴とする溶接用チップ。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の溶接用チップにおい
    て、前記溶接用チップをチップ本体と該チップ本体の先
    端部に埋設される先端部材とから構成し、この先端部材
    に前記ガイド孔を開設したことを特徴とする溶接用チッ
    プ。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載の溶接用チップにおい
    て、前記溶接用チップをチップ本体と該チップ本体の先
    端部に連設される長さが25mm以上の耐熱性セラミッ
    クからなる先端部材とから構成し、これらチップ本体及
    び先端部材の双方に前記ガイド孔を開設したことを特徴
    とする溶接用チップ。
  8. 【請求項8】 請求項1に記載の溶接用チップにおい
    て、前記ガイド孔の中心線を前記ワイヤの移送方向に対
    して湾曲し、前記ワイヤが前記ガイド孔の内面に確実に
    摺動されるようにしたことを特徴とする溶接用チップ。
  9. 【請求項9】 請求項1に記載の溶接用チップにおい
    て、前記ガイド孔外に一部が当該ガイド孔内に突出する
    弾性部材を設け、当該弾性部材を前記ガイド孔内に挿通
    されたワイヤの外面に当接し、前記ワイヤが前記ガイド
    孔の内面に確実に摺動されるようにしたことを特徴とす
    る溶接用チップ。
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