JP2738706B2 - 積層型圧電素子の製法 - Google Patents
積層型圧電素子の製法Info
- Publication number
- JP2738706B2 JP2738706B2 JP17505088A JP17505088A JP2738706B2 JP 2738706 B2 JP2738706 B2 JP 2738706B2 JP 17505088 A JP17505088 A JP 17505088A JP 17505088 A JP17505088 A JP 17505088A JP 2738706 B2 JP2738706 B2 JP 2738706B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- electrode
- piezoelectric element
- piezoelectric
- piezoelectric ceramic
- ceramic material
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H10—SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H10N—ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H10N30/00—Piezoelectric or electrostrictive devices
- H10N30/80—Constructional details
- H10N30/87—Electrodes or interconnections, e.g. leads or terminals
- H10N30/871—Single-layered electrodes of multilayer piezoelectric or electrostrictive devices, e.g. internal electrodes
-
- H—ELECTRICITY
- H10—SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H10N—ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H10N30/00—Piezoelectric or electrostrictive devices
- H10N30/01—Manufacture or treatment
- H10N30/05—Manufacture of multilayered piezoelectric or electrostrictive devices, or parts thereof, e.g. by stacking piezoelectric bodies and electrodes
- H10N30/053—Manufacture of multilayered piezoelectric or electrostrictive devices, or parts thereof, e.g. by stacking piezoelectric bodies and electrodes by integrally sintering piezoelectric or electrostrictive bodies and electrodes
-
- H—ELECTRICITY
- H10—SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H10N—ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H10N30/00—Piezoelectric or electrostrictive devices
- H10N30/01—Manufacture or treatment
- H10N30/05—Manufacture of multilayered piezoelectric or electrostrictive devices, or parts thereof, e.g. by stacking piezoelectric bodies and electrodes
- H10N30/057—Manufacture of multilayered piezoelectric or electrostrictive devices, or parts thereof, e.g. by stacking piezoelectric bodies and electrodes by stacking bulk piezoelectric or electrostrictive bodies and electrodes
-
- H—ELECTRICITY
- H10—SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H10N—ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H10N30/00—Piezoelectric or electrostrictive devices
- H10N30/50—Piezoelectric or electrostrictive devices having a stacked or multilayer structure
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Manufacturing & Machinery (AREA)
- General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)
- Piezo-Electric Or Mechanical Vibrators, Or Delay Or Filter Circuits (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は積層型圧電素子とその製法に係り、特に圧電
アクチユエータとしての信頼性の高い積層型圧電素子と
その製法に関する。
アクチユエータとしての信頼性の高い積層型圧電素子と
その製法に関する。
圧電セラミクスは力を加えると電圧が発生し、電圧を
加えると変位や力を発生する性質を有する為、アクチユ
エータとしての利用性が高い。アクチユエータやセンサ
に利用すべく、通常圧電セラミクスは電極との積層体と
して使われる。このような積層体は積層型圧電素子と呼
ばれる。
加えると変位や力を発生する性質を有する為、アクチユ
エータとしての利用性が高い。アクチユエータやセンサ
に利用すべく、通常圧電セラミクスは電極との積層体と
して使われる。このような積層体は積層型圧電素子と呼
ばれる。
積層型圧電素子は他のセラミクス積層物と同様に一般
にはグリーンシート法で製造される。圧電セラミクスグ
リーンシートは、圧電セラミクスの仮焼粉末に適量のバ
インダ等に添加したスラリを成形したシート状物であ
る。このグリーンシートに金属ペーストをスクリーン印
刷等により印刷して電極部としたものを所望枚数積層し
乾燥後、更に千数百度(℃)で焼結してセラミツク化し
たものが従来の圧電素子積層体である。製品としては更
にその後電圧を印加して分極処理することになる。この
ような従来のグリーンシート法による積層体の製法は、
例えば特開昭60−41273号,同60−91800号,同60−2293
80号各公報に示されている。
にはグリーンシート法で製造される。圧電セラミクスグ
リーンシートは、圧電セラミクスの仮焼粉末に適量のバ
インダ等に添加したスラリを成形したシート状物であ
る。このグリーンシートに金属ペーストをスクリーン印
刷等により印刷して電極部としたものを所望枚数積層し
乾燥後、更に千数百度(℃)で焼結してセラミツク化し
たものが従来の圧電素子積層体である。製品としては更
にその後電圧を印加して分極処理することになる。この
ような従来のグリーンシート法による積層体の製法は、
例えば特開昭60−41273号,同60−91800号,同60−2293
80号各公報に示されている。
上記従来技術はグリーンシートの焼成と電極の焼き付
けとを同時に行つていた為、一見工数の少なさから簡易
な方法ではあるが、グリーンシート中のバインダ等は電
極層に阻まれて加熱除去しにくい。これを加熱除去すべ
く脱バインダプロセスを採ると、セラミクス体にクリツ
クやデラミネーシヨン、変形が生じ易い。
けとを同時に行つていた為、一見工数の少なさから簡易
な方法ではあるが、グリーンシート中のバインダ等は電
極層に阻まれて加熱除去しにくい。これを加熱除去すべ
く脱バインダプロセスを採ると、セラミクス体にクリツ
クやデラミネーシヨン、変形が生じ易い。
またグリーンシートと電極との積層体を高温で同時焼
成するため、またセラミクス焼結時の収縮が大きいた
め、圧電セラミクス積層体の内部には大きな歪み(内部
応力)が生じる。それ故、大きな電圧を印加したり、繰
り返し長時間使用したりすると積層体は機械的破壊を起
こす。
成するため、またセラミクス焼結時の収縮が大きいた
め、圧電セラミクス積層体の内部には大きな歪み(内部
応力)が生じる。それ故、大きな電圧を印加したり、繰
り返し長時間使用したりすると積層体は機械的破壊を起
こす。
更には焼成後の分極処理に際しても大きな歪みが発生
し、これも強度信頼性低下の要因となる。
し、これも強度信頼性低下の要因となる。
以上のように従来技術では積層型圧電素子自体の強度
信頼性が低く、アクチユエータ等への応用には問題があ
つた。
信頼性が低く、アクチユエータ等への応用には問題があ
つた。
本発明の積層型圧電素子の製法は、焼成済圧電セラミ
クス材の層と電極層とを交互に積層後、この圧電セラミ
クス材の焼成温度より低い温度で加熱し、或いは加熱・
加圧して、所定時間保持することにより接合、特に好ま
しくは拡散接合、することを特徴とする。
クス材の層と電極層とを交互に積層後、この圧電セラミ
クス材の焼成温度より低い温度で加熱し、或いは加熱・
加圧して、所定時間保持することにより接合、特に好ま
しくは拡散接合、することを特徴とする。
焼成済圧電セラミクスとは圧電セラミクスグリーンシ
ートを焼成したものである。
ートを焼成したものである。
尚、接合工程後に加圧を除去することなく冷却するこ
とが好ましく、特に接合工程後の冷却過程にあつては、
圧電セラミクスのキユーリ点よりも20〜70℃高い温度で
圧電を印加してセラミクスを分極させることが望まし
い。ここでキユーリ点とは圧電セラミクスの特性を喪失
する温度をいい、分極とは圧電素子にするためのセラミ
クスの一処理工程を意味する。
とが好ましく、特に接合工程後の冷却過程にあつては、
圧電セラミクスのキユーリ点よりも20〜70℃高い温度で
圧電を印加してセラミクスを分極させることが望まし
い。ここでキユーリ点とは圧電セラミクスの特性を喪失
する温度をいい、分極とは圧電素子にするためのセラミ
クスの一処理工程を意味する。
一般に圧電セラミクス材にペログスカイト型結晶構造
をもつ強誘電性材料であつて、キユーリー点以上の温度
では立方晶・キユーリー点以下の温度では立方品より変
形した結晶相を呈して結晶構造にずれ即ち極性(方向
性)が生ずる。焼成直後の圧電セラミクスは結晶粒子の
集合体であり、各結晶粒子内に極性の異なる部分が混在
する。焼成しただけの圧電セラミクスの状態では各結晶
粒子について極性のベクトル総和はゼロであつて、全体
としてぱ無極性である。これに所定の電界を印加するこ
とによつて各結晶粒子毎に極性の方向が定まりこれを分
極といい、このような処理を分極処理という。
をもつ強誘電性材料であつて、キユーリー点以上の温度
では立方晶・キユーリー点以下の温度では立方品より変
形した結晶相を呈して結晶構造にずれ即ち極性(方向
性)が生ずる。焼成直後の圧電セラミクスは結晶粒子の
集合体であり、各結晶粒子内に極性の異なる部分が混在
する。焼成しただけの圧電セラミクスの状態では各結晶
粒子について極性のベクトル総和はゼロであつて、全体
としてぱ無極性である。これに所定の電界を印加するこ
とによつて各結晶粒子毎に極性の方向が定まりこれを分
極といい、このような処理を分極処理という。
電極材としては、膜,箔,ペーストいずれの状態で用
いても差し支えないが、従来材料としては純アルミニウ
ム或いはアルミニウム系合金が好適である。更にアルミ
ニウム電極を用いるなら、両表皮材がアルミニウム−シ
リコン系合金、芯材がアルミニウムの3層構造のものが
好適である。
いても差し支えないが、従来材料としては純アルミニウ
ム或いはアルミニウム系合金が好適である。更にアルミ
ニウム電極を用いるなら、両表皮材がアルミニウム−シ
リコン系合金、芯材がアルミニウムの3層構造のものが
好適である。
尚、積層状態は平板積層に限定されず、円筒状態の積
層物でもかまわない。
層物でもかまわない。
本発明ではすでに焼成した圧電素子を積層化する為、
焼成による収縮が積層化時には生じず、すなわち圧電セ
ラミクスはすでに収縮済みなので、積層体内部には歪み
が残り得ない。
焼成による収縮が積層化時には生じず、すなわち圧電セ
ラミクスはすでに収縮済みなので、積層体内部には歪み
が残り得ない。
また焼成温度よりも低い温度で、加熱或いは加熱・加
熱するので、圧電セラミクスと電極金属とが熱歪みが少
なくかつ強固に拡散接合するため、接合界面強度が従来
技術よりも高くかつ信頼性が向上する。特に高温からの
冷却及び焼成による収縮に起因する歪みが小さく、発生
する熱応力も小さい。
熱するので、圧電セラミクスと電極金属とが熱歪みが少
なくかつ強固に拡散接合するため、接合界面強度が従来
技術よりも高くかつ信頼性が向上する。特に高温からの
冷却及び焼成による収縮に起因する歪みが小さく、発生
する熱応力も小さい。
分極は圧電セラミクス自体が体積増加し、大きな内部
応力を発生させる。そこで冷却中に分極処理を施こせ
ば、冷却による体積収縮と分極による体積増加の平衡に
より内部歪み(内部応力)が緩和されることになり、圧
電セラミクスの強度信頼性が向上することになる。
応力を発生させる。そこで冷却中に分極処理を施こせ
ば、冷却による体積収縮と分極による体積増加の平衡に
より内部歪み(内部応力)が緩和されることになり、圧
電セラミクスの強度信頼性が向上することになる。
電極金属として純アルミニウム或いはアルミニウム系
合金を用いると、積層化温度(接合温度)を非常に低く
下げることができるため、熱応力の発生が小さい。また
アルミニウムは活性金属であるため、圧電セラミクスと
の接合性が向上する。
合金を用いると、積層化温度(接合温度)を非常に低く
下げることができるため、熱応力の発生が小さい。また
アルミニウムは活性金属であるため、圧電セラミクスと
の接合性が向上する。
このように本発明の提案するプロセスによれば圧電素
子作製工程中に生ずる内部歪み(内部応力)は小さく、
強度信頼性は著しく向上する。
子作製工程中に生ずる内部歪み(内部応力)は小さく、
強度信頼性は著しく向上する。
更に本発明は圧電セラミクス層相互の接層用のインサ
ート材が電極材とが兼用しているため製作上も簡便であ
る。
ート材が電極材とが兼用しているため製作上も簡便であ
る。
本発明の実施例に係る積層型圧電素子の斜視図を第1
図に示す。また電極部の一例の斜視図を第2図に示す。
図に示す。また電極部の一例の斜視図を第2図に示す。
ジルコン酸鉛(PbZrO3)とチタン酸鉛(PbTiO3)のほ
ぼ等量の固溶体(PZT)粉末をペースト化してグリーン
シートとし、これを成形して焼成することにより圧電セ
ラミクス層1を得る。この複数の圧電セラミクス層1の
各層間に電極層2,3を交互に配置し、加熱,加圧して積
層体を得る。電極層2をまとめて外部リード4に接続
し、一方電極層3をまとめて外部リード5に接続する。
電極層2と外部リード5とは絶縁材7にて絶縁をとつて
いる。一方電極3と外部リード4とは絶縁材6にて絶縁
をとつている。外部リード4,5は電気端子8に接続す
る。各電極層2,3の望ましい態様は第2図に示す如き構
成であり、アルミニウム芯材22の両面にアルミニウム−
シリコン合金表皮材21を形成してある。
ぼ等量の固溶体(PZT)粉末をペースト化してグリーン
シートとし、これを成形して焼成することにより圧電セ
ラミクス層1を得る。この複数の圧電セラミクス層1の
各層間に電極層2,3を交互に配置し、加熱,加圧して積
層体を得る。電極層2をまとめて外部リード4に接続
し、一方電極層3をまとめて外部リード5に接続する。
電極層2と外部リード5とは絶縁材7にて絶縁をとつて
いる。一方電極3と外部リード4とは絶縁材6にて絶縁
をとつている。外部リード4,5は電気端子8に接続す
る。各電極層2,3の望ましい態様は第2図に示す如き構
成であり、アルミニウム芯材22の両面にアルミニウム−
シリコン合金表皮材21を形成してある。
このような電極構成にすると、接合温度580〜660℃で
は、表皮層のみ液相となるため、アルミニウム電極表面
の酸化皮膜は液相になる時破壊し、その活性なアルミニ
ウム液相が圧電セラミクスとの密着及び反応を促進させ
る。一方、芯材のアルミニウムは固相状態で、一定の電
極厚さを得ることが可能である。すなわち芯材がなく、
アルミニウム電極全体が液相となると、接合面外へのア
ルミニウム溶液の流出が起こり、一定な厚さの電極にな
らない。また、電極の一部が液相とならない電極構造で
は、表面の酸化被膜(Al2O3)が接合性を著しく阻害す
る。従つて表面層のみ液相となる三層構造としたアルミ
ニウム電極を用いることにより、圧電セラミクスとの接
合性向上及び一定した電極厚さを得ることが可能であ
る。
は、表皮層のみ液相となるため、アルミニウム電極表面
の酸化皮膜は液相になる時破壊し、その活性なアルミニ
ウム液相が圧電セラミクスとの密着及び反応を促進させ
る。一方、芯材のアルミニウムは固相状態で、一定の電
極厚さを得ることが可能である。すなわち芯材がなく、
アルミニウム電極全体が液相となると、接合面外へのア
ルミニウム溶液の流出が起こり、一定な厚さの電極にな
らない。また、電極の一部が液相とならない電極構造で
は、表面の酸化被膜(Al2O3)が接合性を著しく阻害す
る。従つて表面層のみ液相となる三層構造としたアルミ
ニウム電極を用いることにより、圧電セラミクスとの接
合性向上及び一定した電極厚さを得ることが可能であ
る。
尚、各圧電セラミクス層は薄いほど良い。望ましくは
0.1mm以下の厚さである。
0.1mm以下の厚さである。
実施例1 第1図に示すような既に焼成した圧電セラミクス層
(直径20mm,厚さ0.1mm)1と、純アルミニウム電極箔2,
3(直径20mm,厚さ各10μm)とを交互に積み重ねて120
段とした積層体を接合炉内に設置し、10-4Torr台の真空
度まで炉内を排気した。しかる後1.0kg/mm2の圧力を積
層体にかけて、630℃まで加熱し、30分間この状態を保
持した。その後、室温まで2℃/minの速度で冷却した。
その結果、圧電セラミクスとアルミニウム電極とは化学
的に強固に接合していることが確認された。
(直径20mm,厚さ0.1mm)1と、純アルミニウム電極箔2,
3(直径20mm,厚さ各10μm)とを交互に積み重ねて120
段とした積層体を接合炉内に設置し、10-4Torr台の真空
度まで炉内を排気した。しかる後1.0kg/mm2の圧力を積
層体にかけて、630℃まで加熱し、30分間この状態を保
持した。その後、室温まで2℃/minの速度で冷却した。
その結果、圧電セラミクスとアルミニウム電極とは化学
的に強固に接合していることが確認された。
この積層体に電圧をかけ分極処理した後、所定の大電
界駆動による疲労試験を行ったところ、従来品では107
回で破壊するのに対し、本実施例品では108〜109回まで
破壊せず、長寿命化が図れた。
界駆動による疲労試験を行ったところ、従来品では107
回で破壊するのに対し、本実施例品では108〜109回まで
破壊せず、長寿命化が図れた。
実施例2 実施例1で用いた純アルミニウム電極の代わりに、第
2図に示す3層構造、すなわちアルミニウム芯材22の両
側にアルミニウム−シリコン合金表皮材21をクラツドし
た電極箔(厚さ10μm)を用いた。この電極層2,3と既
に焼成した圧電セラミクス層1とを交互に120段積み重
ね、実施例1と同様の要領で加熱・加圧した。尚、本実
施例では、接合温度585℃、接合圧力0.2kg/mm2、接合時
間30分とした。585℃では電極のアルミニウム−シリコ
ン系合金表皮材21のみがアルミニウム−シリコン共晶反
応で溶融し、接合界面には液相が生じる。従つてアルミ
ニウム合金電極の両表面に形成されている酸化被膜は溶
融によつて破壊し、活性なアルミニウムの面が出て、ア
ルミニウムを圧電セラミクスとの反応が促進される。一
方、アルミニウム芯材22は固相であるため、接合後のア
ルミニウム電極の厚さが一定となる。このようにして作
製された積層型圧電素子の疲労試験では、109回では破
壊した素子がなかつたことから、実施例1より更に信頼
性の高い圧電素子が得られることが判つた。
2図に示す3層構造、すなわちアルミニウム芯材22の両
側にアルミニウム−シリコン合金表皮材21をクラツドし
た電極箔(厚さ10μm)を用いた。この電極層2,3と既
に焼成した圧電セラミクス層1とを交互に120段積み重
ね、実施例1と同様の要領で加熱・加圧した。尚、本実
施例では、接合温度585℃、接合圧力0.2kg/mm2、接合時
間30分とした。585℃では電極のアルミニウム−シリコ
ン系合金表皮材21のみがアルミニウム−シリコン共晶反
応で溶融し、接合界面には液相が生じる。従つてアルミ
ニウム合金電極の両表面に形成されている酸化被膜は溶
融によつて破壊し、活性なアルミニウムの面が出て、ア
ルミニウムを圧電セラミクスとの反応が促進される。一
方、アルミニウム芯材22は固相であるため、接合後のア
ルミニウム電極の厚さが一定となる。このようにして作
製された積層型圧電素子の疲労試験では、109回では破
壊した素子がなかつたことから、実施例1より更に信頼
性の高い圧電素子が得られることが判つた。
実施例3 既に焼成した圧電セラミクスと第2図に示す3層構造
のAl箔電極とを交互120層積み重ね、真空中、585℃で加
熱し、かつ0.2kg/mm2の圧力で加圧して30分間保持して
接合した。
のAl箔電極とを交互120層積み重ね、真空中、585℃で加
熱し、かつ0.2kg/mm2の圧力で加圧して30分間保持して
接合した。
接合後、加圧したまま2℃/minの冷却速度で335℃ま
で冷却し、その温度より室温までの冷却中、各圧電セラ
ミクス板に400Vの定極性パルス電圧を印加した。室温ま
で冷却後、分極電圧と加圧力を除去した。このように、
接合後の冷却途中で分極処理を施した。この積層型圧電
素子の疲労特性は、実施例1及び2よりも優れており、
1011回以上の疲労寿命を示した。
で冷却し、その温度より室温までの冷却中、各圧電セラ
ミクス板に400Vの定極性パルス電圧を印加した。室温ま
で冷却後、分極電圧と加圧力を除去した。このように、
接合後の冷却途中で分極処理を施した。この積層型圧電
素子の疲労特性は、実施例1及び2よりも優れており、
1011回以上の疲労寿命を示した。
以上、積層型圧電素子の製作例ではAl電極は箔を用い
たが、蒸着あるいはイオンプレーテイング、スパツタリ
ングなど他の方法で薄膜電極を各圧電セラミクス間に設
けても良い。
たが、蒸着あるいはイオンプレーテイング、スパツタリ
ングなど他の方法で薄膜電極を各圧電セラミクス間に設
けても良い。
以上の実施例1〜3によれば、既に焼成した圧電セラ
ミクスを低温で接合して積層化できる。従つて焼成時の
セラミクスの収縮による歪みをなくすことが可能であ
る。また高温からの冷却による熱応力も小さくできる。
また接合後の冷却中に分極処理を施こすので、分極時に
発生する内部歪みを小さくすることが可能である。
ミクスを低温で接合して積層化できる。従つて焼成時の
セラミクスの収縮による歪みをなくすことが可能であ
る。また高温からの冷却による熱応力も小さくできる。
また接合後の冷却中に分極処理を施こすので、分極時に
発生する内部歪みを小さくすることが可能である。
以上説明した通り、本発明によれば、積層型圧電素子
の強度信頼性を大幅に向上できるという効果が得られ
る。
の強度信頼性を大幅に向上できるという効果が得られ
る。
第1図は本発明の一実施例に係る積層型圧電素子の斜視
図、第2図は本発明の他の実施例に用いた電極層の斜視
図である。 1……圧電セラミクス層、2,3……電極層、4,5……外部
リード、6,7……絶縁材、8……電気端子、21……アル
ミニウム−シリコン合金表皮材、22……アルミニウム芯
材。
図、第2図は本発明の他の実施例に用いた電極層の斜視
図である。 1……圧電セラミクス層、2,3……電極層、4,5……外部
リード、6,7……絶縁材、8……電気端子、21……アル
ミニウム−シリコン合金表皮材、22……アルミニウム芯
材。
Claims (5)
- 【請求項1】焼成済圧電セラミクス材の層と電極層とを
交互に積層後、該圧電セラミクス材の焼成温度より低い
温度で加熱して接合することを特徴とする積層型圧電素
子の製法。 - 【請求項2】焼成済圧電セラミクス材の層と電極層とを
交互に積層後、該圧電セラミクス材の焼成温度より低い
温度で加熱,加圧して接合することを特徴とする積層型
圧電素子の製法。 - 【請求項3】圧電セラミクスグリーンシートを焼成した
後、各セラミクス層間に電極層を配置し、前記焼成時の
温度よりも低温で加熱することにより各セラミクス材と
電極材とを拡散接合することを特徴とする積層型圧電素
子の製法。 - 【請求項4】請求項2の接合工程後に加圧を除去するこ
となく冷却することを特徴とする積層型圧電素子の製
法。 - 【請求項5】請求項1乃至3のいずれかに記載の接合工
程後の冷却過程において、前記圧電セラミクスのキユー
リ点よりも20〜70℃高い温度で電圧を印可することによ
り該セラミクスを分極させることを特徴とする積層型圧
電素子の製法。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17505088A JP2738706B2 (ja) | 1988-07-15 | 1988-07-15 | 積層型圧電素子の製法 |
EP89112941A EP0350941B1 (en) | 1988-07-15 | 1989-07-14 | Stack-type piezoelectric element and process for producing the same |
DE68919556T DE68919556T2 (de) | 1988-07-15 | 1989-07-14 | Schichtartiges piezoelektrisches Element und dessen Herstellungsverfahren. |
US07/574,373 US5196756A (en) | 1988-07-15 | 1990-08-29 | Stack-type piezoelectric element, process for producing the same, and stack-type piezoelectric device |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17505088A JP2738706B2 (ja) | 1988-07-15 | 1988-07-15 | 積層型圧電素子の製法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0226087A JPH0226087A (ja) | 1990-01-29 |
JP2738706B2 true JP2738706B2 (ja) | 1998-04-08 |
Family
ID=15989356
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17505088A Expired - Lifetime JP2738706B2 (ja) | 1988-07-15 | 1988-07-15 | 積層型圧電素子の製法 |
Country Status (4)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5196756A (ja) |
EP (1) | EP0350941B1 (ja) |
JP (1) | JP2738706B2 (ja) |
DE (1) | DE68919556T2 (ja) |
Families Citing this family (30)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE69014954T2 (de) * | 1989-04-07 | 1995-05-24 | Mitsui Petrochemical Ind | Geschichtete Keramikanordnung und Verfahren zu deren Herstellung. |
US5163209A (en) * | 1989-04-26 | 1992-11-17 | Hitachi, Ltd. | Method of manufacturing a stack-type piezoelectric element |
US5281885A (en) * | 1989-11-14 | 1994-01-25 | Hitachi Metals, Ltd. | High-temperature stacked-type displacement device |
JP2545639B2 (ja) * | 1990-07-30 | 1996-10-23 | 富士通株式会社 | 積層型圧電素子 |
US5164808A (en) * | 1991-08-09 | 1992-11-17 | Radiant Technologies | Platinum electrode structure for use in conjunction with ferroelectric materials |
DE69315767T2 (de) * | 1992-08-25 | 1998-05-07 | Canon Kk | Verfahren zur Herstellung einer laminierten piezoelektrischen Anordnung und Polarisationsverfahren und vibrationswellengetriebener Motor |
JPH06334236A (ja) * | 1993-05-20 | 1994-12-02 | Fujitsu Ltd | 積層型圧電・電歪アクチュエータの製造方法 |
US5578888A (en) * | 1994-12-05 | 1996-11-26 | Kulicke And Soffa Investments, Inc. | Multi resonance unibody ultrasonic transducer |
US5601184A (en) * | 1995-09-29 | 1997-02-11 | Process Technologies, Inc. | Method and apparatus for use in photochemically oxidizing gaseous volatile or semi-volatile organic compounds |
US5798599A (en) * | 1996-10-24 | 1998-08-25 | Dukane Corporation | Ultrasonic transducer assembly using crush foils |
WO1998024296A2 (en) * | 1996-11-20 | 1998-06-11 | The Regents Of The University Of California | Multilaminate piezoelectric high voltage stack |
DE19756182C2 (de) * | 1997-12-17 | 1999-10-14 | Siemens Ag | Monolithisches piezokeramisches Bauelement und Verfahren zu seiner Herstellung |
JP3876082B2 (ja) * | 1998-10-29 | 2007-01-31 | 株式会社日立製作所 | 2次元アレイ型モジュールの製造方法 |
DE19850610A1 (de) * | 1998-11-03 | 2000-05-04 | Bosch Gmbh Robert | Verfahren zur Herstellung piezoelektrischer Aktoren |
DE19936713C2 (de) * | 1999-08-06 | 2001-08-23 | Bosch Gmbh Robert | Piezokeramischer Aktor sowie Verfahren zu seiner Herstellung |
DE19946834A1 (de) * | 1999-09-30 | 2001-05-03 | Bosch Gmbh Robert | Piezoaktor und ein Verfahren zu dessen Herstellung |
US6438070B1 (en) | 1999-10-04 | 2002-08-20 | Halliburton Energy Services, Inc. | Hydrophone for use in a downhole tool |
JP3846271B2 (ja) * | 2001-11-05 | 2006-11-15 | 松下電器産業株式会社 | 薄膜圧電体素子およびその製造方法 |
JP3935037B2 (ja) * | 2002-09-30 | 2007-06-20 | Dowaホールディングス株式会社 | アルミニウム−セラミックス接合基板の製造方法 |
DE10338486B3 (de) * | 2003-08-21 | 2005-04-28 | Siemens Ag | Verfahren zum Herstellen einer elektrischen Kontaktierung eines piezoelektrischen Aktors und Polarisierung des piezoelektrischen Aktors |
DE602004024104D1 (de) * | 2003-09-25 | 2009-12-24 | Kyocera Corp | Mehrschichtiges piezoelektrisches bauelement |
US7651587B2 (en) | 2005-08-11 | 2010-01-26 | Applied Materials, Inc. | Two-piece dome with separate RF coils for inductively coupled plasma reactors |
CN101401172B (zh) * | 2006-03-10 | 2011-01-26 | 卓英社有限公司 | 陶瓷组件元件、陶瓷组件及其制造方法 |
EP1953841B1 (en) * | 2007-01-30 | 2009-12-02 | Delphi Technologies, Inc. | Method for manufacturing a piezoelectric actuator |
JP2008004764A (ja) * | 2006-06-22 | 2008-01-10 | Fujitsu Ltd | 圧電アクチュエータおよびその製造方法、磁気ディスク装置 |
JP4253334B2 (ja) * | 2006-07-12 | 2009-04-08 | 株式会社東芝 | 2次元アレイ型超音波プローブ |
DE102009001938A1 (de) * | 2009-03-27 | 2010-09-30 | Robert Bosch Gmbh | Piezoaktor mit einem Mehrlagenaufbau und ein Verfahren zu dessen Herstellung |
DE102010062112A1 (de) * | 2010-04-16 | 2011-10-20 | Robert Bosch Gmbh | Verfahren zum Heißpolarisieren eines piezokeramischen Bauelements |
TWI559681B (zh) * | 2015-01-07 | 2016-11-21 | 加高電子股份有限公司 | 石英震盪器環壁結構之製造方法及製備而得之石英震盪器環壁結構 |
EP3948967B1 (en) | 2019-03-23 | 2023-04-19 | Secretary, Department Of Atomic Energy | Diffusion bonding of piezoelectric crystal to metal wear plate |
Family Cites Families (16)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US2497666A (en) * | 1945-05-04 | 1950-02-14 | Brush Dev Co | Electrode for piezoelectric crystals |
US2641718A (en) * | 1949-04-20 | 1953-06-09 | Selectronics Inc | Method of mounting thickness shear mode quartz crystal oscillator plates |
US3317762A (en) * | 1964-05-22 | 1967-05-02 | Rudolph E Corwin | Pre-stressed spherical electro-acoustic transducer |
GB1207974A (en) * | 1966-11-17 | 1970-10-07 | Clevite Corp | Frequency selective apparatus including a piezoelectric device |
US3573669A (en) * | 1968-09-03 | 1971-04-06 | Bell Telephone Labor Inc | Dispersive delay cell using anisotropic medium |
JPS58100414A (ja) * | 1981-10-24 | 1983-06-15 | 日本写真印刷株式会社 | アルミニウム電極を有するチタン酸バリウムの製造方法 |
JPS58140173A (ja) * | 1982-02-15 | 1983-08-19 | Seiko Epson Corp | 固体変位装置 |
DE3378393D1 (en) * | 1982-05-11 | 1988-12-08 | Nec Corp | Multilayer electrostrictive element which withstands repeated application of pulses |
JPS5998574A (ja) * | 1982-11-27 | 1984-06-06 | Toshiba Corp | 高分子電気変換素子の製造方法 |
US4477952A (en) * | 1983-04-04 | 1984-10-23 | General Electric Company | Piezoelectric crystal electrodes and method of manufacture |
US4564782A (en) * | 1983-09-02 | 1986-01-14 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | Ceramic filter using multiple thin piezoelectric layers |
JPH0740613B2 (ja) * | 1983-12-05 | 1995-05-01 | 株式会社日本自動車部品総合研究所 | 積層型圧電体の製造方法 |
JPS60128682A (ja) * | 1983-12-15 | 1985-07-09 | Tohoku Metal Ind Ltd | 積層型圧電アクチユエ−タの製造方法 |
JPH07118554B2 (ja) * | 1986-01-16 | 1995-12-18 | 日本電装株式会社 | 積層型の圧電体装置 |
US4803763A (en) * | 1986-08-28 | 1989-02-14 | Nippon Soken, Inc. | Method of making a laminated piezoelectric transducer |
US4848643A (en) * | 1988-09-19 | 1989-07-18 | Honeywell Inc. | Process of bonding plates |
-
1988
- 1988-07-15 JP JP17505088A patent/JP2738706B2/ja not_active Expired - Lifetime
-
1989
- 1989-07-14 DE DE68919556T patent/DE68919556T2/de not_active Expired - Fee Related
- 1989-07-14 EP EP89112941A patent/EP0350941B1/en not_active Expired - Lifetime
-
1990
- 1990-08-29 US US07/574,373 patent/US5196756A/en not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
EP0350941B1 (en) | 1994-11-30 |
JPH0226087A (ja) | 1990-01-29 |
EP0350941A2 (en) | 1990-01-17 |
US5196756A (en) | 1993-03-23 |
DE68919556D1 (de) | 1995-01-12 |
EP0350941A3 (en) | 1990-12-27 |
DE68919556T2 (de) | 1995-04-13 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2738706B2 (ja) | 積層型圧電素子の製法 | |
JP4109717B2 (ja) | 電気活性デバイス | |
JP3320596B2 (ja) | 圧電/電歪膜型素子及びその製造方法 | |
WO2005086247A1 (ja) | 積層型圧電素子とその製造方法 | |
CN1120874A (zh) | 单片预应力陶瓷器件及其制法 | |
JPH03128681A (ja) | 圧電/電歪膜型アクチュエータ | |
JP2693291B2 (ja) | 圧電/電歪アクチュエータ | |
EP2056442B1 (en) | Piezoelectric actuator element for ultrasonic motor | |
JPH0360471A (ja) | 積層セラミックスの製造方法 | |
JPH11112046A (ja) | 圧電アクチュエータ及びその製造方法 | |
JP2003197991A (ja) | 積層型圧電素子及び噴射装置 | |
JP2951129B2 (ja) | 積層型圧電アクチュエータおよびその製造方法 | |
Yoshikawa et al. | Multilayer Piezoelectric Actuators--Structures and Reliability | |
JPH053349A (ja) | 積層型圧電アクチユエータおよびその製造方法 | |
JPH055387B2 (ja) | ||
JP2000022228A (ja) | 積層型圧電アクチュエータ | |
JPS6372171A (ja) | 電歪駆動体の製造方法 | |
JP2892672B2 (ja) | 積層型変位素子 | |
JPH02132870A (ja) | 積層圧電素子 | |
JPH11340535A (ja) | 積層型圧電アクチュエータ | |
JP2001068750A (ja) | 積層型圧電アクチュエータ | |
JP2827299B2 (ja) | 積層圧電セラミックス素子の製造方法 | |
JP2855709B2 (ja) | 積層圧電セラミックス素子の製造方法 | |
JP2010171360A (ja) | 積層型圧電素子およびその製法ならびに振動体 | |
JP2000252536A (ja) | 積層型圧電アクチュエータおよびその製造方法 |