JP2737209B2 - 表示装置の駆動方法 - Google Patents
表示装置の駆動方法Info
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Description
イッチング素子と画素電極とをマトリックス状に有する
アクティブマトリックスを用いて、液晶などの(誘電率
に異方性を有する)表示材料を交流駆動して画像表示を
おこなう表示装置の駆動方法に関し、駆動電力の低
減、表示画質の改善、駆動信頼性の向上を目的とす
るものである。
は近年きわめて改善され、CRTのそれに匹敵すると言わ
れるまでに達している。しかしながら、第1に画質の面
では、フリッカー・画面上下方向の輝度変化即ち輝度傾
斜・固定画像を表示した直後に前記固定画像のイメージ
が焼き付いたように残存する画像メモリー現象・階調表
示性能等は未だCRTに比べると遜色がないとは言えな
い。また、表示装置内部の各種の寄生容量を通じて、不
可避的に同装置内部に発生する直流(DC)電圧やクロス
トークの悪影響の課題を根本的に解決する技術は未だ報
告されていない。
る。即ち、表示画面のフィールド毎に信号電圧の極性を
反転するものとしては、特開昭60−151615号公報、同61
−256325号公報、同61−275823公報等がある。また表示
画面の1走査線毎に信号電圧の極性を反転するものとし
ては、特開昭60−3698号公報、同60−156095号公報、同
61−275822号公報等がある。また、フィールド反転をし
ながら且つ走査線毎の反転を行なうものに特開昭61−27
5824号公報がある。しかしこれらの方法は、以下に述べ
る液晶等表示材料の誘電異方性や表示装置内部の寄生容
量等により不可避的に発生するDC電圧の補償がされてお
らず、基本的に(表示絵素毎に)フリッカーを現象させ
るのではなく、総合して見かけ上のフリッカーを減少さ
せたものである。
ロストークを減少させるものとして、K.オキ(Oki)
他:ユーロ ディスプレイ(Euro Display) '87 P5
5 (1987)が公知である。本例では走査信号を印加す
る前に走査信号配線に(走査信号以外に)参照信号を付
加する事により、画像信号振幅を減少させ、もってクロ
ストークを減少させるものである。他のクロストーク対
策として、W.E.ハワード(Howard)他:I.D.R.C(インタ
ーナショナル ディスプレイ リサーチ コンファレン
ス(Inaternational Display Research Conferenc
e))'88 P230 (1988)が公知である。この方法は画像
信号を供給した後、クロストーク電圧分を補償するもの
である。これらには後述の液晶の誘電異方性によるDC電
圧を補償する考慮は特になされてはいない。
明目的とするものは本発明者らの調査範囲では発見され
ていない。
に発生するDC電圧を補償し、基本的にフリッカーを減少
させ、且つ駆動信頼性を向上させることを意図した公知
文献として、以下の2件がある。第1は、T.ヤナギサワ
(Yanagisawa)他:ジャパン ディスプレイ(JAPAN D
ISPLAY) '86 P192 (1986)である。本先例は、画
像信号電圧(Vsig)の振幅中心電圧(Vc)に対して正側
と負側の振幅を変えることにより、このDC電圧を補償す
るものである。第2の先例は、K.スズキ(Suzuki):ユ
ーロ ディスプレイ(Euro Display) '87 P107
(1987)である。本例では、走査信号の後に正の付加信
号(Ve)を印加して補償しようとするものである。
じて走査信号が表示電極電位影響を及ぼし、画像信号配
線の平均的電位と表示電極の平均的電位との間に直流電
位差を発生する。液晶を交流駆動するに際し、表示電極
と対向電極間の平均的DC電位差を零とするよう表示装置
の各部電位を設定すると、前記直流電位差は画像信号配
線と対向電極間に不可避的に現われる。この直流電位差
は画像メモリー等の重大な表示欠陥を誘起する。しか
し、この直流電位差を根本的に零とするよう補償する方
法は未だ報告されていない。
あるにもかからず、液晶画像表示装置では、アナログ信
号を取り扱い且つその信号出力回路数が膨大であるた
め、駆動回路での消費電力が大きく(数百mW)なってい
る。このことは携帯型装置として乾電池電源等で動作さ
せるには適当でないほどの消費電力である。従って、よ
り低消費電力の駆動法開発が要望される。
の改善、更に表示装置駆動電力の低減化を計るものであ
る。
はドレーン電極が接続され、ソース電極には画像信号配
線が接続され、ゲート電極には走査信号配線が接続され
た薄膜トランジスタと、前記画素電極と容量を介して、
少なくとも走査信号配線に平行な行単位で共通の電位を
もつ第1の配線と、前記画素電極と表示材料を介して対
向し、かつ表示面全面にわたって空間的に同一電位の対
向電極とを有し、表示材料を交流駆動する表示装置にお
いて、前記薄膜トランジスタのオン期間に画像信号電圧
を画素電極に伝達し、前記第1の配線に走査期間毎に極
性が反転する第1の変調信号を印加するとともに、前記
対向電極にも第2の変調信号を前記第1の変調信号と同
期させて印加し、走査信号配線には前記薄膜トランジス
タのオフ期間に第3の変調信号を前記第1の変調信号と
同期させて印加することにより、前記画素電極の電位を
変化させて前記表示材料に電圧を印加する、または マトリクス状に配置した画素電極と、前記画素電極に
はドレーン電極が接続され、ソース電極には画像信号配
線が接続され、ゲート電極には走査信号配線が接続され
た薄膜トランジスタと、前記画素電極は容量を介して隣
接する前記走査配線に接続され、前記画素電極と表示材
料とを介して対向し、かつ表示面全面にわたって同一電
位の対向電極とを有し、前記表示材料を交流駆動する表
示装置において、前記薄膜トランジスタのオン期間に画
像信号電圧を画素電極に伝達し、前記対向電極に走査期
間毎に極性が反転する第2の変調信号を前記画像信号電
圧に印加するとともに、さらに前記薄膜トランジスタの
オフ期間において走査信号配線に第3の変調信号を前記
第2の変調信号を同期させて印加することにより、前記
画素電極の電位を変化させて前記表示材料に電圧を印加
する。
続された第1の配線に第1の変調信号を、対向電極には
第2の変調信号を印加し、第1の配線と対向電極間の電
位差を変調することにより、関連する容量を通じて画素
電極に現われる容量結合電位を有効用することができ
る。それにより、液晶の誘電異方性、及び走査信号がゲ
ート・ドレイン間容量を介して誘起する直流成分の少な
くとも一部分を補償し、フリッカー・画像メモリー等の
発生要因を除去し、高品質の表示を可能とし、表示装置
の駆動信頼性を高めることができる。更に、液晶駆動電
圧の一部をこの容量結合電位から供給し、もって画像信
号ドライバーの出力振幅を減少させ、駆動電力を低減す
ることができる。
素の電気的投下回路を示す。各表示要素は走査信号配線
1、画像信号配線2の交点TFT3を有する。TFTには寄生
容量として、ゲート・ドレイン間容量Cgd4、ソース・ド
レイン間容量Csd5及びゲート・ソース間容量Cgs6があ
る。更に意図的に形成された容量として、液晶容量Clc
*7、蓄積容量 Cs8がある。
査信号配線1には走査信号Vgを、画像信号配線2には画
像信号電圧Vsigを、液晶容量Clc*の対向電極には第2
の変調信号Vtを、蓄積容量Csの一方の電極には第1の変
調信号Veを印加する。上記した寄生ないし意図的に設置
した各種の容量を通じて駆動電圧の影響が画素電極(第
1図A点)に現われる。
〜(d)に示すVg・Ve・Vt及びVsigを第1図の各点に各
々印加すると、容量結合による画素電極の電位変化ΔV
*は、下記、の一般式(1)で表わされる(但し、TFT
をオンする事による、画像信号配線からの電導によるA
点の電位変化成分を除く)。
容量Cgdを通じて画素電極に誘起する電位変化である。
第2項は第1の変調電圧の効果を表わす。第3項は画像
信号電圧が寄生容量を通じて画素電極に誘起する電位変
化を示す。第4項は第2の変調信号の効果を示す。第4
項のClc*は、信号電圧(Vsig)の大小により液晶の配
向状態が変化するに連れて、その誘電異方性の影響を受
けて変化する液晶の容量である。従って、Clc*及びΔ
V*は液晶容量の大(Clc(h))、小(Cuc(l))に
より変化する。(Cgsはゲート・信号電極間の容量であ
るが走査信号配線、画像信号配線、画像信号配線共に低
インピーダンス電源で駆動されていること、及びこの結
合は直接表示電極電位に影響しない為無視する)。
として、液晶容量の大(Clc(h))小(Cuc(l))に
各々対応した2つの(1)式より ΔV(l)−ΔV(h)=0 ……(2) 従って CgdVg+CsVe+CsdVsig=CpVt ……(3) が導出される。
ことである。即ち、(3)式が満たされる条件で駆動す
れば液晶の誘電異方性の影響は消失し、Cuc*に起因す
るDC電圧は表示装置内部に発生しないことである。叉、
同時に(3)式を満たした駆動条件では、走査信号Vgが
寄生容量Cgdを通じて、画像信号配線と表示電極間に誘
起するDC電位をも相殺し零とすることが出来る。
ち、画素電極に誘起される電位ΔV*は、常に第2の変
調信号Vtの振幅に等しい。従って、TFTが導通状態の間
に画素電極と対向電極間に与えられた信号電圧は、変調
信号により擾乱を受けることなく保持される。叉このこ
とは液晶容量に無関係である。こうして正負両極性の電
圧が等しく液晶に印加されフリッカーは本質的に減少す
る。(後述の第4図参照) 更に注意すべき第3の点は、条件式(4)が表示装置
側で任意設定可能な2個の電圧パラメータVtとVeを有す
ることである。この為、Ve・Vtを(4)式に合わせて制
御すれば、画素電極に現われる電位変動ΔV*を任意の
大きさに設定できる。一方、Vgは駆動条件により定まる
半固定常数であるが、その影響はVe・Vtにより補正する
事ができる。他方、Vsigは表示データそのものであり最
大値と最小値の間を任意に変化する。従ってCsdVsigの
大きさによっては条件式(4)を正確に常時成り立たす
ことは、実際の装置では不可能である。しかしながら、
条件式(4)からのカイ離を最小として表示装置を駆動
するには、CsdVsigを小さくすれば良い。Csdは装置定数
である。CsdVsigを小さくするには、Vt・Veの効果を最
大限に利用して、Vsigを小さくすればよい。(このよう
に任意設定可能な電圧パラメータがVeとVt合わせて2個
あることが重要点である。) 更に、Vsigを小さくすることはアナログ信号を制御す
る画像信号駆動回路の出力振幅を小さくし、振幅の自乗
に比例して同回路の消費電力を減少させる。カラー表示
の場合には同様にアナログ信号を取り扱うクロマICの省
電力にも結びつく。一方、Ve・Vtはディジタル信号であ
り、当該ICはオン/オフ制御される。従って、第1・第
2の変調信号Ve・Vtを印加しても相補型MOSICで構成し
た駆除系全般としては省電力化に結びつく。
タの概略値を掲げる。
F、Cgd=0.028pF、Csd=0.001pF、 Vg=25V、Ve=−3〜+4V、Vt=±3.5V、Vsig=±2.0
V。
的に無視することができ Ve={CpVt−CgdVg}/Cs ……(4a) となる。
合には式(4a)は Ve=CpVt/Cs ……(4b) となる。
駆動信号Vg・Vsig、変調信号Ve・Vtが入力された場合の
画素電極(第1図A点)の電位変化を示す。例えば奇フ
ィールドでVsigが(d)図の実線のようにVs(h)にあ
るとき、T=T1で走査信号Vgが入ると、TFTは導通しA
点の電位VaをVs(h)と等しくなるまで充電する。次に
T=T2で走査信号が消えると、このVgの変化はCgdを通
じてA点ではΔVgの電位変動として現われる。更に遅れ
時間τd後、T=T3に於てVe・Vtが正方向に変化する
と、この影響が図のように電位Vaの正方向変位として現
われる。その後、T=T4でVsigが、Vs(h)からVs
(l)に変化すると同様にA点の電位変動が現われる。
この容量結合成分を合わせて図ではΔV*として示す。
は、TFTはA点をVsigの低レベルVs(l)まで充電す
る。TFTがオフとなると、上記と同様に容量結合電位Δ
V*が現われる。上記のようにTFTがオンする時、Vsig
が高レベル、Ve・Vtが低レベルにあるか、あるいはその
逆にVsigが低レベル、Ve・Vtが高レベルにあり、TFTが
オフ後Ve・Vtが変動する場合には、画像振動振幅Vsigpp
に対し、液晶への実効印加電圧Veffは図示のようにほぼ
Vsigpp+2ΔV*となり、両者は相互に重畳し合う。換
言すると、画像信号出力ICの出力振幅を2ΔV*だけ減
少させることができる。(以下、Ve・VtとVsigが上位の
位相関係にある場合を逆相という) 一方、変調信号Ve・Vtに対し、Vsigが(d)図点線の
ような位相関係にあるとき(以下、同相という)、A点
の実効印加電圧はほぼ2ΔV*−Vsigppとなり、ΔV*
とVsigは相互にその一部を相殺しあう。
ともに、ΔV*およびVsigにより透過光を制御する電圧
範囲の例を示す。液晶の透過光が変化する電圧範囲はVt
hからVmaxまでである。ΔV*による印加電圧をVCTに
設定し、信号電圧の振幅と位相を制御すれば、必要最大
信号振幅電圧はVsigpp(Vmax−Vth)に減少させること
ができる。
振幅が同一の場合を示した。この場合、走査信号電圧が
寄生容量との結合を通じて画素電極の平均電位と画像信
号配線の平均電位間に直流電位差を誘起する効果を補償
することは出来ない。しかし、前記しした本発明の目的
の一つである画像信号振幅を減少させる効果を有してい
るのは上述の通りである。
す。基本的相違点は少なくとも一方の変調信号の正方向
と負方向の振幅を変化させている点である。即ち、第4
(b)図点線丸内に示すようにT=T1′に於て(TFTが
オンしている期間内、または当該TFTがオフする以前)V
eを一旦変化させ、Vgによる走査が完了後(TFTがオフと
なった後)、T=T3′に於て、負方向への振幅が減少し
た第1の変調信号を印加する。(式(4)に合わせて、
第1叉は第2の変調信号の一方叉は他方あるいは両方の
振幅を変化させることも可能である。) 前述した本発明者らのTFT設計条件のように、電位変
化CsdVsigが小さい場合には式(4)の第3項を無視し
て式(4a)となる。第5図に式(4a)、(4b)に於ける
第1変調信号Veと第2変調信号Vtの関係を示す。{この
条件では、Vt=ΔV*となることに注意} 今、第3図のようにΔV*による変調電位の効果とし
て3.4Vを必要とする場合、第2の変調信号の振幅Vtは正
方向・負方向とも3.4Vに設定する(式(5)参照)。次
に第1の変調信号を設定する場合、第5図の式(4a)の
直線より、T=T3に於けるVeの負から正方向への振幅は
4.58V、T=T3′に於ける正から負方向への振幅は2.50V
に設定すればよい。両者の電圧差2.08Vを第4図ではTFT
のオン期間中にVeの電異変動として与えている。
果は、第2図・第4図の画素電極の電位Vaを示す模式図
(e)・(f)を比較すると明白となる。即ち、第2図
では画素電極電位の振幅の範囲は画像信号振幅の範囲に
対し上下非対称となっている。これはT=T2及びT=T
2′に於てVgの負方向への変動が寄生容量Cgdを通じて、
画素電極電位Vaを常に負方向に変位させていることによ
る。この為画像信号配線と画素電極の電位は平均的にΔ
Vg異なり、この電位(ΔVg)が両電極間に直流成分とし
て存在することになる。
振幅の範囲に対して上下対称となっている。これはT=
T3に於ける正方向への変調信号と、T=T3′に於ける負
方向への変調信号の振幅を変化させ、T=T2、T=T2′
でVgが寄生容量Cgdを通じて誘起した画素電極の電位変
化を補償したことによる。こうして画素電極の平均電位
と画像信号配線の平均電位とを等しくすることができ
る。即ち、両者間の直流成分も零となり、補償されたこ
とになる。このように駆動すると、後述のように画像メ
モリー現象はきわめて軽微となる。
する。
び同回路に印加する電圧波形を説明する。
11は走査駆動回路、12は映像信号駆動回路、13は第1の
変調回路、14は第2の変調回路である。15a、15b、……
15zは走査信号配線、16a、16b、……16zは画像信号配
線、17a,17b、……17zは蓄積容量Csの共通電極、18a、1
8b、……18zは液晶の対向電極である。第1の前提例で
は上記のように、蓄積容量及び対向電極が走査信号配線
毎に分離して形成されており、第1及び第2の変調信号
も各々の走査信号配線に対応して印加される。走査信号
・変調信号のタイムチャートを第7図に示す。第7図は
N番目の走査信号配線と、N+1番目の走査信号配線に
対する走査信号及び変調信号を示している。変調信号、
画像信号、及びΔV*・Vsigの相互関係は、本質的には
第2図と同等である。すなわち、映像信号及び変調信号
の極性は1フレーム毎に反転する。
で、黒から白までの全域を駆動できコントラストの良い
表示が可能である。なお、表示映像の輝度調整は変調信
号の振幅ΔV*を変化させて行える。
(N)、Ve(N+1)の負方向への変位を、第7図点線
のように2段階に変化させた第2の前提例を説明する。
すなわち、当該TFTのオン期間にVe電位を一旦変化さ
せ、TFTがオフ状態になった後、正方向への変位に比べ
振幅の減少した負方向への変調信号を印加した。
え、フリッカーが減少し更に駆動信頼性が増加する。
実施例について述べる。
る電圧波形を第9図に示す。第8図に於て、21aは第1
走査信号配線、21a′は第1走査信号配線に付属する蓄
積容量共通電極線、21zは最終の走査信号配線、21z′は
最終の蓄積容量の共通電極線である。本実施例では、蓄
積容量Csの共通電極を前段の走査信号配線を用いて形成
した点が回路構成上、また、垂直走査期間毎に極性が反
転する変調信号を印加した点が印加電圧波形上、上述の
2つの前提となる例とそれぞれ異なる。従って、第1の
変調信号を前段の走査信号配線に印加している。第9図
に示すように、N+1番目の走査信号配線への走査が終
了した後(遅れ時間τd)、N番目の走査信号配線に印
加された第1の変調信号と、N番目の走査信号配線に付
属する対向電極に印加される第2の変調信号Vt(N)の
極性が反転する。
号配線に関し、呼び奇偶フィールドに関して、重複して
行なっても良いし、フィールドに関してのみ行なうこと
もできる。第1の変調信号の正方向への電位変化量Ve
(+)と負方向への電位変化量Ve(−)は各々独立に可
変とした。電位変化量Ve(+)とVe(−)の絶対値を等
しくすると第1の前提例と同等の効果が、Ve(+)に比
べVe(−)を相対的に減少させ式(4)に合う起動をす
ると第2の前提例と同等の効果が得られる。
の前提例と同様の効果が得られる。
る電圧波形を第11図に示す。
して印加される点は実施例1と同等であるが、対向電極
が対応する走査信号配線毎に分割されておらず、表示装
置全体にわたり同一電位であること、及び、画素電極・
対向電極間の電気的極性を1走査期間毎(1H)に変化さ
せた点が実施例1、第1及び第2の前提例と異なる。第
10図に於て22は走査駆動回路、24は映像信号駆動回路、
26は第2の変調信号発生回路である。25a,25b,……25z
は画像信号配線である。第11図に於てCh(N)、Ch(N
+1)はそれぞれN番目及びN+1番目の走査信号配線
に印加される電圧波形を示す。Vtは第2の変調信号、Vs
igは映像信号電圧波形を示す。また同図は液晶を交流駆
動するため奇フィールドと偶フィールドでの電圧波形の
相違(極性反転)をも示している。
行信号、その前後につながる矩形波が第1の変調信号Ve
である。Veの振幅は全走査信号配線にわたり同一電圧で
その振幅を一定として制御した。但し、走査信号直後の
図中の太い実線で示した電位Vge(+)、Vge(−)のみ
はそれぞれ独立に制御した。従って、走査信号終了直後
の第1の変調信号としては正方向の電位変化としてVge
(−)−Ve(+)、及び負方向の電位変化としてはVge
(+)−Ve(−)と定義される。また、走査信号の印加
時間Tsは1走査期間未満で可変制御可能とした。こうし
て、次段{Ch(N+1)}の走査が終了した後、遅れ時
間τd後に第1、第2の変調信号が印加させた。
相で共通に印加される。従って、前述の式(1)の第2
項CsVeは(Cs+Cgd)Ve=CpVeとなる。これにともない
式(3)は下式のようになる。
つの場合に分かれる。すなわち、 (イ)走査信号Vgが終了した直後では Ve={CpVt−CgdVg}/Cp =Vt−VgCgd/Cp ……(4a′) (ロ)その他の場合では Ve=CpVt/Cp=Vt ……(4b′) となる。
(−)、Ve(+)電位をVeと独立に制御すれば、条件
(4a′)、(4b′)ともに成立させることが出来る。
の極性を変化させる本実施例の場合に於いても、Ve
(+)とVe(−)を独立に調整することにより、液晶の
誘電率異方性の影響を補償し、且つ画像信号配線と画素
電極間に発生するDC電位差を零にできる(当然の結果と
して、画像信号配線に与える画像信号の平均電位と画素
電極の平均電位は等しくなる)。こうして、フリッカ
ー、画像メモリーの主な発生原因を除去し、駆動信頼性
を向上させ、更に駆動電力を減少させることが出来た。
またこの場合には、階調制御性もきわめて向上する。
(−)、Vge(+)を各々電位Ve(−)、Ve(+)と等
しくした。この場合、走査信号終了直後の1走査期間内
は条件式(4)と一致しない駆動となるが、その他の表
示期間では基本的条件式(4b)に従った駆動が出来る。
例えば、走査線数が240本の場合では(4b)に従う期間
は238/240となり、殆ど全期間と考えてよい。こうする
ことにより、表示装置としては電源出力の数を上記実施
例2に比べて2個減少させ、且つ走査駆動回路の構成を
簡略化できる。
り低価格であるが、性能的に殆ど変化のない表示装置を
得ることが出来た。
a、17b……17zを共通に接続し、更に、対向電極の共通
配線18a、18b、……18zを共通に接続した構成で、1走
査期間毎に第1の変調信号を入力し表示電極の極性を変
化させる前述の実施例2に類似した駆動を行なった。こ
の場合内部DC電位差を零とすることは不可能であるが、
良好な画像表示を行ない得る。
対向電圧を印加したが、対向電極電位を浮動としても、
本発明の駆動方法の効果は同様に得られる。
生器26の電位を浮動とした例について説明する。すなわ
ち、対向電極を何処にも接続せず電位浮動の状態で駆動
した。その場合、全ての走査信号線に印加される第1の
変調信号Veが表示装置内部の静電容量を通じて対向電極
にも現れる。表示装置内部にはVeと無関係な電位に保持
される画像信号配線があり、前記対向電極に現れる第2
の変調信号の振幅は一般にVeより小さく、前記条件式
(4b′)を正確には満たさない。しかしながら第2の変
調信号発生源を省略でき、省電力効果は大きい。また良
好な画像を表示することが可能であり、本発明の目的を
殆ど満たすことが出来る。
ンデンサーで形成した。すなわち、前記コンデンサーの
一方の電極を対向電極に接続し、他方の電極を第1の変
調信号発生器に接続した。但し、前記コンデンサーの容
量としては、表示装置の対向電極と全ての画像信号配線
間の容量より充分大きければ良く、対向電極と他方の基
板上の全電極間の容量ほど大きくなくてもよい。本構成
によればVe=Vtなる条件式(4b′)を満たした駆動を行
ない得る。更に、第2の変調信号発生器を特別に設ける
必要がなく省電力効果も大きい。
に、更にこのコンデンサーとは並列に抵抗の一方の電極
を接続し、抵抗の他方の電極を特定の電位に保持されて
電極に接続した。この抵抗の抵抗値Rは、時定数CRが変
調信号の周期(1/H)に比べ充分に大きければよい。
果を有する。
動回路の出力信号電圧を大幅に減少させ、もってアナロ
グ信号を取り扱う同駆動回路の消費電力を減少させるこ
とが出来る。更に本発明をカラー表示に使用する場合に
はクロマICの出力振幅をも減少させ同回路の省電力化も
計れた。こうして表示装置全体としての駆動電力の削減
が可能となる。一方、上記出力信号電圧の振幅を減少、
させることは、益々表示の高密度化が要求され信号駆動
回路が高周波化されねばならぬ今日、上記当該回路の製
作をより容易とする、更に、信号増幅器の直線性のよい
領域を使用でき、表示品質の改善にもつながると言う副
次的利点をも有する。
1フィールド毎の交流駆動に於いても、フリッカーの発
生原因を除去する事が出来た。また実施例4では、上記
に加え表示輝度の均一化・階調表示性能の顕著な向上が
見られた。
異方性・走査信号のCgdを通じた容量結合等により、従
来は表示装置内に不可避的に発生したDC電圧を除去した
ことによる。これらのDC電圧成分は各種の表示欠陥を誘
発する原因であった。このDC電圧を除去したことによ
り、固定画像を表示した直後に発生する画像の焼付け現
象が大幅に改善された。更に、式(4)に従った駆動条
件は液晶の誘電率異方性の影響を受けない。このことは
表示装置を広い温度範囲で使用する場合等、誘電率その
ものが変化してもその影響が現われず、安定した駆動が
出来ることを意味する。
本発明の思想は他の平板表示装置の駆動にも応用でき
る。
改善・信頼性の向上を同時に達成でき、その工業的効果
は大きい。
図、第2図及び第4図は第1図の基本構成に印加する電
圧波形を示す図、第3図は液晶の透過光強度と印加電圧
の関係及び本発明による電圧の効果を示す図、第5図は
第1と第2の変調信号振幅の関係及び容量結合による画
素電極の電位変化ΔV*を示す図、第6図は本発明の第
4の実施例と類似する装置の基本構成及び本発明の前提
となる例の装置の基本構成を示す図、第7図は本発明の
前提となる例の印加電圧波形を示す図、第8図は本発明
の第1の実施例の装置の基本構成を示す図、第9図は同
第1の実施例の印加電圧波形を示す図、第10図は本発明
の第2及び第3の実施例の装置の基本構成を示す図、第
11図は同第2及び第3の実施例の印加電圧波形を示す図
である。 1……走査信号配線、2……画像信号配線、3……TF
T、4……ゲート・ドレイン間容量、5……ソース・ド
レイン間容量、6……ゲート・ソース間容量、7……液
晶容量Clc*、8……蓄積容量Cs、Vs(h)・Vs(l)
信号電圧の高・低電位、ΔV*……容量結合による画素
電極の電位変化、ΔVg……走査信号の容量結合により画
素電極に現われる電位変化、Ve……第1の変調信号、Vt
……第2の変調信号、Vsig……信号電位、Va……画素電
極電位、Vth……液晶の光透過開始電圧、Vmax……液晶
の光透過の飽和電圧、11・20・22……走査駆動回路、12
・24……映像信号駆動回路、13……第1の変調信号発生
器、14・26……第2の変調信号発生器、15a・15b・・・
15z・21a・21b・・・21z……走査信号配線、16a・6b・
・・16z・25a・25b...25z……画像信号配線、17a・17b
・・17z……蓄積容量の共通配線、18a・18b・・18z……
対向電極の共通配線、Ts:走査信号継続期間、τd……
走査信号終了後変調信号が入力されるまでの遅れ時間、
Vge(+)・Vge(−)……走査信号終了直後の第1の変
調信号の電位、Ve(+)・Ve(−):第1の変調信号の
電位。
Claims (14)
- 【請求項1】マトリクス状に配置した画素電極と、前記
画素電極にはドレーン電極が接続され、ソース電極には
画像信号配線が接続され、ゲート電極には走査信号配線
が接続された薄膜トランジスタと、前記画素電極と容量
を介して、少なくとも走査信号配線に平行な行単位で共
通の電位をもつ第1の配線と、前記画素電極と表示材料
を介して対向し、かつ表示面全面にわたって空間的に同
一電位の対向電極とを有し、表示材料を交流駆動する表
示装置において、前記薄膜トランジスタのオン期間に画
像信号電圧を画素電極に伝達し、前記第1の配線に走査
期間毎に極性が反転する第1の変調信号を印加するとと
もに、前記対向電極にも第2の変調信号を前記第1の変
調信号と同期させて印加し、走査信号配線には前記薄膜
トランジスタのオフ期間に第3の変調信号を前記第1の
変調信号と同期させて印加することにより、前記画素電
極の電位を変化させて前記表示材料に電圧を印加するこ
とを特徴とする表示装置の駆動方法。 - 【請求項2】第1と第2と第3の変調信号が同一振幅で
あることを特徴とする請求項1に記載の表示装置の駆動
方法。 - 【請求項3】第1と第2と第3の変調信号が同一極性で
あることを特徴とする請求項1に記載の表示装置の駆動
方法。 - 【請求項4】第1と第2と第3の変調信号が一定の周期
で極性が反転することを特徴とする請求項1に記載の表
示装置の駆動方法。 - 【請求項5】変調信号の一定周期が1水平期間または複
数の水平期間の何れかであることを特徴とする請求項4
に記載の表示装置の駆動方法。 - 【請求項6】薄膜トランジスタがNチャンネルの場合、
第1の変調信号の振幅が、走査信号が印加された後の特
定期間のみ他の期間に比べ正方向の振幅が負方向の振幅
より大きく、薄膜トランジスタがPチャンネルの場合、
第1の変調信号の振幅が、走査信号が印加された後の特
定期間のみ他の期間に比べ正方向の振幅が負方向の振幅
より小さいことを特徴とする請求項1に記載の表示装置
の駆動方法。 - 【請求項7】第3の変調信号の電位は、薄膜トランジス
タがオフになるゲート電位以下であることを特徴とする
請求項1に記載の表示装置の駆動方法。 - 【請求項8】マトリクス状に配置した画素電極と、前記
画素電極にはドレーン電極が接続され、ソース電極には
画像信号配線が接続され、ゲート電極には走査信号配線
が接続された薄膜トランジスタと、前記画素電極は容量
を介して隣接する前記走査配線に接続され、前記画素電
極と表示材料とを介して対向し、かつ表示面全面にわた
って同一電位の対向電極とを有し、前記表示材料を交流
駆動する表示装置において、前記薄膜トランジスタのオ
ン期間に画像信号電圧を画素電極に伝達し、前記対向電
極に走査期間毎に極性が反転する第2の変調信号を前記
画像信号電圧に印加するとともに、さらに前記薄膜トラ
ンジスタのオフ期間において走査信号配線に第3の変調
信号を前記第2の変調信号を同期させて印加することに
より、前記画素電極の電位を変化させて前記表示材料に
電圧を印加することを特徴とする表示装置の駆動方法。 - 【請求項9】第2と第3の変調信号が同一振幅であるこ
とを特徴とする請求項8に記載の表示装置の駆動方法。 - 【請求項10】第2と第3の変調信号が同一極性である
ことを特徴とする請求項8に記載の表示装置の駆動方
法。 - 【請求項11】第2と第3の変調信号が一定の周期で極
性が反転することを特徴とする請求項8に記載の表示装
置の駆動方法。 - 【請求項12】変調信号の一定周期が1水平期間または
複数の水平期間の何れかであることを特徴とする請求項
11に記載の表示装置の駆動方法。 - 【請求項13】薄膜トランジスタがNチャンネルの場
合、第3の変調信号の振幅が、走査信号が印加された後
の特定期間のみ他の期間に比べ正方向の振幅が負方向の
振幅より大きく、薄膜トランジスタがPチャンネルの場
合、第3の変調信号の振幅が、走査信号が印加された後
の特定期間のみ他の期間に比べ正方向の振幅が負方向の
振幅より小さいことを特徴とする請求項8に記載の表示
装置の駆動方法。 - 【請求項14】第3の変調信号の電位は、薄膜トランジ
スタがオフになるゲート電位以下であることを特徴とす
る請求項8に記載の表示装置の駆動方法。
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1989
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