JP2737199B2 - 酸化タングステン―五酸化アンチモン複合ゾル及びその製造方法 - Google Patents

酸化タングステン―五酸化アンチモン複合ゾル及びその製造方法

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JP2737199B2
JP2737199B2 JP1013498A JP1349889A JP2737199B2 JP 2737199 B2 JP2737199 B2 JP 2737199B2 JP 1013498 A JP1013498 A JP 1013498A JP 1349889 A JP1349889 A JP 1349889A JP 2737199 B2 JP2737199 B2 JP 2737199B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は酸化タングステン−五酸化アンチモンの複合
ゾルに関し、更に詳しくはレンズのハードコート剤の屈
折率向上剤等に用いる水を分散媒とする酸化タングステ
ン−五酸化アンチモン水性ゾル及び親水性有機溶媒を分
散媒とする酸化タングステン−五酸化アンチモン親水性
有機溶媒ゾルに関する。
〔従来の技術〕
ハードコート剤の屈折率コントロール用として現在は
五酸化アンチモン、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸
化スズ等の金属酸化物のゾルが使用あるいは検討されて
いる。
近年、レンズ特にプラスチックレンズの屈折率が高く
なって来たことから、屈折率向上剤として五酸化アンチ
モンゾル等の利用が増して来ている。五酸化アンチモン
ゾルとしては、アミンで安定化された高濃度五酸化アン
チモン水性ゾル、有機塩基及び有機酸で安定化されたメ
タノール等を分散媒とする高濃度五酸化アンチモンの親
水性有機ゾルが使用されている。
五酸化アンチモンゾル中のコロイダル五酸化アンチモ
ンはSb2O5(Na2O)x・nH2Oと表記することが出来、一般に
X=0〜0.8、n=2〜4であり、コロイダル五酸化ア
ンチモンの屈折率はナトリウム、水、アミン及び有機酸
等の含有量により異なるが大体1.65〜1.68である。
レンズ特にプラスチックレンズの基材の屈折率が1.6
以上になると五酸化アンチモンゾルではハードコート層
の屈折率を充分高くするのが困難になるため、更に屈折
率の高い金属酸化物ゾルが要望されるようになって来
た。また、同時にハードコート層の耐摩耗性、染色性及
び帯電防止性の向上も望まれている。
屈折率の高い金属酸化物ゾルとしては酸化ジルコニウ
ム、酸化チタン及び酸化スズ等のゾルが知られている。
例えば特公昭63−37142にはこれらの金属酸化物ゾルを
透明被覆層に使用することが提案されている。これらの
ゾルを使用すると屈折率は高くなるが、前記の酸化物コ
ロイドが一般にカオチン性を有するためにハードコート
処理液の安定性を損なうという欠点を有しているし、シ
リカゾルや五酸化アンチモンゾルのようにアニオン性コ
ロイドの場合と異なる染色性を示すために使用しがたい
問題がある。
酸化タングステンゾルについては古くは1935年に発行
されたハリー バイヤー ワイザー(Harry Bayer Weis
er)著、インオーガニック コロイド ケミストリー
第2巻(Inorganic Colloid Chemistry Vol II)等にそ
の存在が報告されているが、1958年に発行された モー
ダン アスペクト オブ インオーガニック ケミスト
リー(Modern Aspects of Inorganic Chemistry)には
酸化タングステンゾルは、タングステン酸がポリアニオ
ンとして存在することが記載されているなど不明点も多
く、酸化タングステンとしては単独では安定なゾルとし
ては製造されてない。
上述の事より酸化タングステンと他の酸化物の複合ゾ
ルの形で安定なゾルを製造する方法が提案されている。
特開昭54−52686号にはタングステン化合物の膠質液と
してタングステン化合物、酸化珪素化合物及びアルカリ
金属イオンまたはアンモニウムイオンを含有し、WO3:S
iO2:M2O(Mはアルカリ金属又はアンモニウム)のモル
比が4〜15:2〜5:1である膠質液を、陽イオン交換した
タングステン酸塩水溶液中に珪酸塩を加える方法により
製造することが報告されている。また、特開昭61−2311
97号にはタングステン酸塩とモリブデン酸塩の混合液を
陽イオン交換樹脂を充填したカラムに通して得たタング
ステン酸とモリブデン酸混合溶液を60℃未満で熟成する
方法によりタングステン酸とモリブデン酸の混合コロイ
ドを製造することが報告されている。これらの酸化タン
グステン複合ゾルは繊維の処理剤やエレクトロクロミッ
ク被膜形成剤として使用されることが報告されている
が、ハードコート剤への使用については報告されていな
い。
五酸化アンチモンと他の酸化物の複合ゾルとしては特
公昭50−40119号には珪酸−アンチモン酸複合ゾルが報
告されているが、珪酸は屈折率が低いために複合コロイ
ドの屈折率は五酸化アンチモンコロイドの屈折率より低
下するために、屈折率の向上剤としては効果的でない。
また本発明者等は陽に帯電した五酸化アンチモンゾルと
して五酸化アンチモンコロイド表面をオキシ塩化ジルコ
ニウム、オキシ塩化スズのような物質で被覆する方法を
提案した(特開昭61−227919号)が、これらは屈折率が
高くなるが、カチオン性のため好ましくない。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明の目的は上述の問題点の解決にある。即ち、本
発明の目的は主としてレンズ等のハードコート剤用に使
用される透明性が高く、屈折率、耐摩耗性が大きく、染
色性、帯電防止性の良いアニオン性の酸化物ゾル及びそ
の製造方法を提供することにある。
本発明者等は屈折率の大きい酸化物として酸化タング
ステンに注目して検討を行った結果、アンチモン酸(五
酸化アンチモン)がタングステン酸(酸化タングステ
ン)を安定化できることを見出し、鋭意研究を行い、本
発明を完成するに到った。
〔課題を解決するための手段〕 即ち、本発明は酸化タングステンと五酸化アンチモン
の比がWO3/Sb2O5重量比で0.1〜100であり、アルカリ金
属またはアンモニウムをM2O/(WO3+Sb2O5)〔Mはア
ルカリ金属またはアンモニウムを示す。〕のモル比で0.
02〜0.7含有することを特徴とする酸化タングステン−
五酸化アンチモン複合水性ゾルに関し、また、該水性ゾ
ルの分散媒を水より親水性有機溶媒に置換した酸化タン
グステン−五酸化アンチモン複合親水性有機溶媒ゾルに
関する。以下本発明を更に詳しく説明する。
本発明の酸化タングステン−五酸化アンチモン複合水
性ゾルの製造方法としては、以下の2方法が挙げられ
る。
第1の方法は、酸性の水性五酸化アンチモンゾルとタ
ングステン酸塩を重量比でWO3/Sb2O5が1以下の範囲で
混合することにより得られる。その際に、更に安定剤と
してアミンあるいは、アミンとカルボン酸を添加しても
良い。
本発明において使用する五酸化アンチモンゾルは三酸
化アンチモンと水酸化カリウムを反応させアンチモン酸
カリウムとし、これを脱イオンする方法(特公昭57−11
848号)、アンチモンアルカリをイオン交換樹脂で脱イ
オンする方法(米国特許4110247号)、三酸化アンチモ
ンを高温で過酸化水素により酸化する方法(特公昭53−
20479号)、アンチモン酸ソーダを無機酸と反応させて
得た五酸化アンチモンゲルをアミンまたは燐酸で解膠す
る方法(特開昭60−41536号、特開昭61−227918号)な
どの方法により得られる。また、前記アミン解膠で得た
五酸化アンチモンゾルを陽イオン交換する方法で得た酸
性の五酸化アンチモンゾルも使用することができる。
これらの方法で製造した五酸化アンチモンは、一般に
酸性(pH1〜6)で、Sb2O5(Na2O)x・nH2O(X=0〜0.
5、n=2〜4)の組成を有しており、Xが小さいもの
はナトリウムイオンを五酸化アンチモンの構造内に取り
込む性質を有している。即ち、コロイダル五酸化アンチ
モンは陽イオン交換体であり、丁度陽イオン交換樹脂と
同じ作用をもっている。
本発明で使用する酸性の水性五酸化アンチモンゾルの
Sb2O5濃度は2〜50重量%のものが好ましい。2重量%
未満のゾルも使用可能であるが経済的でない。また、50
重量%を越えても使用可能であるが、タングステン酸塩
との混合の際に反応が不均一になりやすいため好ましく
ない。
本発明で使用するタングステン酸塩としては、リチウ
ム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、ア
ンモニア、アミン、第4級アンモニウム、グアニジン等
のタングステン酸塩も使用可能である。これらの中で、
ナトリウム(タングステン酸ソーダ)はNa2WO4・2H2Oの
ような固体が市販されており、容易に入手可能である。
また、酸化タングステンをアルカリ金属の水酸化物の水
溶液、またはアンンモニア水等で、水溶液に溶解したも
のも使用することができる。
本発明において、酸性の五酸化アンチモン水性ゾルに
タングステン酸塩を混合することによタングステン酸塩
のアルカリイオンやアンモニウムイオン等の陽イオンが
コロイダル五酸化アンチモンに取られるためにタングス
テン酸のポリアニオン又はコロイダル酸化タングステン
が生成する。酸化タングステンもイオン交換体であるこ
とら酸化タングステンと五酸化アンチモンはアルカリイ
オン、アンモニウムイオンを介して複合コロイドを形成
するものと考えられる。
即ち、得られたタングステン酸のポリアニオン又はコ
ロイダル酸化タングステンはコロイダル五酸化アンチモ
ンの表面で、Sb2O5−M2O−WO3(Mはアルカリ金属また
はアンモニウム)結合を形成し、酸化タングステン−五
酸化アンチモン複合ゾルとなる。
タングステン酸塩と酸性の水性五酸化アンチモンゾル
との混合は室温から100℃で可能であり、これらの混合
比はWO3/Sb2O5の重量比で、1以下、好ましくは0.1〜
1の範囲が好ましい。0.1未満では屈折率を充分に高め
ることが出来ない。また、WO3/Sb2O5の重量比が1を越
えるとアルカリの含有量が多くなりタングステン酸塩が
残存して好ましくない。
酸性の水性五酸化アンチモンゾルとタングステン酸塩
を混合して得た酸化タングステン−五酸化アンチモン複
合水性ゾルはそのままでも安定であるが、アミン、更に
カルボン酸を添加することにより、分散安定性を向上さ
せ、安定な酸化タングステン−五酸化アンチモン複合水
性ゾルが得られる。
本発明で使用するアミンとしては、メチルアミン、エ
チルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、ジエ
チルアミン、トリエチルアミン、イソプロピルアミン、
n−プロピルアミン、n−ブチルアミン等のアルキルア
ミン、ベンジルアミン、フェネチルアミン等のアラルキ
ルアミン、ピペリジン等の脂環式アミン、モノエタノー
ルアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン
等のアルカノールアミンが挙げられる。この中でとくに
アルキルアミンが好ましい。アミンの添加量はWO3とSb2
O5の合計量に対して30重量%以下、好ましくは1〜30重
量%である。30重量%以上添加しても良いが、それ以上
添加しても、分散効果は向上しない。
本発明で使用するカルボン酸としては、水溶性のカル
ボン酸で、例えば蟻酸、酢酸、プロピオン酸等のモノカ
ルボン酸、蓚酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、ア
ジピン酸、マレイン酸等のジカルボン酸、また、乳酸、
酒石酸、クエン酸、グルコン酸、リンゴ酸、ヒドロアク
リル酸、グリコール酸、タルトン酸、サリチル酸、マン
デル酸等のオキシカルボン酸が挙げられる。この中でと
くにオキシカルボン酸が好ましい。更に、本発明におい
て水溶性カルボン酸以外に、燐酸、硫酸、塩酸、スルフ
ァミン酸等の酸も添加することが出来る。カルボン酸の
添加量はWO3とSb2O5の合計量に対して30重量%以下、好
ましくは0.1〜30重量%である。30重量%以上添加して
も分散効果は向上しない。また、酸化タングステン−五
酸化アンチモン複合水性ゾルにカルボン酸だけを添加す
ることも出来るが分散性が向上せず、増粘、ゲル化を引
き起こす場合が多いので好ましくない。
本発明の酸化タングステン−五酸化アンチモン複合水
性ゾルはWO3とSb2O5の合計の濃度が2〜60重量%で、好
ましい濃度は10〜50重量%である。2重量%未満では薄
すぎて経済的でないし、60重量%を越えると安定である
が粘度が高く取扱にくくなるため好ましくない。必要に
より蒸発法や、限外ろ過法等の膜ろ過法で本発明の酸化
タングステン−五酸化アンチモン複合水性ゾルは濃縮す
ることができる。
本発明の酸化タングステン−五酸化アンチモン複合水
性ゾルのpHは上記した、アミンと酸の添加量によりpH1
〜9の範囲に調製することができる。
上述した酸化タングステン−五酸化アンチモン複合水
性ゾルは、分散媒を水より親水性有機溶媒に置換するこ
とが出来る。親水性有機溶媒としては、メチルアルコー
ル、エチルアルコール、イソプロピルアルコール等の低
級アルコール、ジメチルホルムアミド、N,N′−ジメチ
ルアセトアミド等の直鎖アミド類、N−メチル−2−ピ
ロリドン等の環状アミド類、エチルセロソルブ、ブチル
セルソルブ、エチレングリコール等のグリコール類等が
挙げられる。
この親水性有機溶媒を分散媒とする有機溶媒ゾルを得
る時に使用する本発明の複合水性ゾルは、カルボン酸と
してオキシカルボン酸を0.1〜30重量%の範囲で含有
し、更にアミンとしてアルキルアミンを1〜30重量%含
有しているものである。他のアミンあるいはカルボン酸
では安定な有機溶媒ゾルが得られない。
分散媒を水から親水性有機溶媒に置換は、減圧あるい
は常圧加熱による蒸発法、膜ろ過法等の方法により行う
ことが出来る。
本発明の第1の製造方法において、タングステン酸塩
の代わりに、モリブデン酸塩、バナジン酸塩、ニオブ酸
塩、タンタル酸塩、錫酸塩を用いることにより、これら
金属の酸化物と五酸化アンチモンよりなる、水性ゾルあ
るいは親水性有機溶媒ゾルを製造することが出来る。こ
れらの複合ゾルで、着色する酸化バナジウム−五酸化ア
ンチモン複合水性ゾル以外は、ハードコート剤の屈折率
コントロール、耐摩耗性向上剤として使用することが出
来る。
尚、本発明の複合ゾルの乾燥物は水に溶解してゾルに
戻る性質をゆうしている。
第2の製造方法は、タングステン酸塩の水溶液を陽イ
オン交換樹脂で処理してタングステン酸溶液とし、該溶
液と酸性の水性五酸化アンチモンゾル及び/又はアンチ
モン酸アルカリ金属塩をWO3/Sb2O5の重量比で0.1〜100
の範囲で混合し、室温〜100℃で熟成することにより酸
化タングステン−五酸化アンチモン複合水性ゾルを得る
ことが出来る。更に、アルカリ金属の水酸化物またはア
ンモニアを添加し、アミン及びカルボン酸を添加する方
法により安定な酸化タングステン−五酸化アンチモン複
合水性ゾルを得ることが出来る。陽イオン交換樹脂で処
理したタングステン酸溶液は不安定なので、処理後は続
けて次の工程を行ったほうが良い。
本発明で使用するタングステン酸塩としてはリチウ
ム、カリウム、ルビジウム、セシウム、アンモニア、ア
ミン、第4級アンモニウム、グアニジン等の塩が挙げら
れる。特にタングステン酸ソーダが好ましい。
タングステン酸塩の濃度はWO3として0.1〜15重量%、
0.1〜10重量%が好ましい。0.1重量%未満では、薄すぎ
経済的でないし、また、15重量%を越えると生成したタ
ングステン酸溶液がすぐゲル化し、取扱が困難である。
本発明で使用するアンチモン酸アルカリ金属塩として
は水和物、無水物でも良く、アルカリ金属としてはリチ
ウム、ナトリウム、カリウム等が挙げられる。
本発明において熟成は室温〜100℃の範囲で可能で、
好ましくは30〜80℃の範囲である。熟成時間は濃度、温
度により異なるが0.5〜48時間が好ましい。
熟成は水酸化アルカリ又はアンモニアの添加後、アミ
ン、オキシカルボン酸の添加後でも良いし、この第2の
方法で得た複合水性ゾルを第1の方法で得た複合水性ゾ
ルと同様に分散媒を水より親水性有機溶媒に置換が可能
であるが、その際に熟成は親水性有機溶媒に置換した後
でも良いが、水酸化アルカリまたはアンモニア添加前が
最も好ましい。
アルカリ金属の水酸化物またはアンモニアの添加量は
複合ゾル中でM2O/(Sb2O5+WO3)〔Mはアルカリ金属
またはアンモニウムを示す。〕モル比が0.02〜0.7の範
囲で可能である。0.7を越えると屈折率が低下したり、
親水性有機溶媒ゾルにした場合の安定性が低下するので
好ましくない。
尚、使用する酸性の水性五酸化アンチモンゾルにアル
カリが含有されている場合には、水酸化アルカリ又はア
ンモニアは添加しなくても良い。
この第2の製造方法の特徴は第1の製造方法では得る
ことが出来なかったWO3/Sb2O5の重量比が1を越えた範
囲で高濃度でも安定な複合ゾルの製造が可能である事に
ある。WO3/Sb2O5の重量比は0.1〜100の範囲で可能であ
る。WO3/Sb2O5の重量比が100を越すとタングステン酸
を安定化させる効果がなくなり好ましくない。五酸化ア
ンチモンの含有量が少ない場合は酸化タングステン−五
酸化アンチモン複合ゾルというよりアンチモン酸で安定
化された酸化タングステンゾルということが出来る。
第2の製造方法で使用するアミン、カルボン酸は第1
の製造方法で使用したアミン、カルボン酸と同じであ
り、添加量も同じである。
即ち、アミンの添加量はWO3とSb2O5の合計量に対して
30重量%以下であり、また、カルボン酸の添加量はWO3
とSb2O5の合計量に対して30重量%以下である。
この第2の製造方法で得た酸化タングステン−五酸化
アンチモン複合水性ゾルのSb2O5とWO3の合計の濃度は2
〜60重量%であり、必要により蒸発法や、限外ろ過膜等
の膜ろ過法等により濃縮が可能である。
この第2の方法で得た複合水性ゾルは、第1の方法で
得た複合水性ゾルと同様の操作で、分散媒を水より親水
性有機溶媒に置換が可能である。その際に、使用する複
合水性ゾルは、第1の方法の時と同じく、カルボン酸と
してオキシカルボン酸を0.1〜30重量%の範囲で含有
し、更にアルキルアミンを1〜30重量%含有しているも
のである。
本発明においてタングステン酸塩の水溶液を陽イオン
交換して得られるタングステン酸溶液にアンチモン酸ソ
ーダを添加して熟成する際に、過酸化水素等の酸化剤
や、L−アスコロビン酸等の還元剤を添加することが可
能である。過酸化水素を添加した場合は得られた酸化タ
ングステン−五酸化アンチモン複合ゾルが黄味をおび、
L−アスコロビン酸の場合はW2O5の濃い青色のSb2O5−W
2O5複合ゾルが得られる。この複合ゾルも本発明の酸化
タングステン−五酸化アンチモン複合ゾルに含まれる。
また、アンチモン酸塩に変えて砒酸ソーダ等も同様に使
用可能であるが、安全性の点で好ましくない。
〔発明の効果〕
本発明の酸化タングステン−五酸化アンチモン複合ゾ
ルはWO3/Sb2O5の重量比で0.1〜100の間で自由にコント
ロール出来、これにより酸化タングステン−五酸化アン
チモン複合ゾルの屈折率を1.65〜2.0と幅広く変化させ
ることが出来る。そして、本発明の酸化タングステン−
五酸化アンチモン複合ゾルは高濃度で安定であり保存中
にタングステン酸(H2WO4)の沈澱生成や、増粘ゲル化
を引き起こさない。
また、本発明の酸化タングステン−五酸化アンチモン
複合ゾルは負の電荷を有しており、特に、アルキルアミ
ンを用いた場合は親水性有機溶媒やシラン化合物の部分
加水分解液、樹脂エマルジョン、アニオン系界面活性剤
等とも良く相溶する。
更に、酸化タングステン−五酸化アンチモン複合ゾル
は被膜性が良好であり繊維、紙、プラスチック、金属等
にも良く吸着、付着する。
更にまた、本発明の酸化タングステン−五酸化アンチ
モン複合ゾルは酸化タングステンと五酸化アンチモンと
の結合性が高く乾燥物は硬い。
以上のことから本発明の酸化タングステン−五酸化ア
ンチモン複合ゾルはプラスチック等のハードコート剤に
使用することによりハードコード層の透明性を損なわ
ず、屈折率、耐摩耗性、染色性、帯電防止性、密着性、
耐熱性等の諸物性を向上させることが出来る。
更に本発明の酸化タングステン−五酸化アンチモン複
合ゾルは繊維や紙の処理剤、金属の表面処理剤、不燃性
の塗料用材料、繊維、プラスチックの難燃助剤、セラミ
ツクスファイバーやセラミツクス用の結合剤、紙やプラ
スチック等の帯電防止剤等の多くの用途にも使用するこ
とが出来る。
以下に実施例によって本発明を更に詳細に説明する。
しかしながら本発明はこれらの実施例によって限定され
るものではない。尚、%は重量%を示し、屈折率は乾燥
ゲルの屈折率である。
実施例1 特開昭61−227918号に記載の方法で得た水性五酸化ア
ンチモンゾル(比重1.130、pH3.0、粘度4.5c.p.、Sb2O5
12.3%、Na2O、0.94%、Na2O/Sb2O5モル比0.40、電子
顕微鏡観察での粒子径15〜25mμ)750gを1のガラス
製容器により、攪拌しながらタングステン酸ソーダ(Na
2WO4・2H2O)の30重量%水溶液(WO321.1%、Na2O5.64
%)106gを加えて2時間攪拌を続けた。次いで攪拌しな
がら酒石酸4.5g、n−プロピルアミン4.0gを加えて酸化
タングステン−五酸化アンチモン複合水性ゾルを得た。
このゾルはSb2O510.66%、WO32.6%、pH5.86であっ
た。
このゾルをロータリーエバポレーターにて50℃で減圧
濃縮して高濃度酸化タングステン−五酸化アンチモン複
合水性ゾルを375gを得た。
このゾルは比重1.432、pH5.60、粘度2.2c.p.、Sb2O52
4.6%、WO36.0%、Na2O3.47%、n−プロピルアミン1.0
7%(Sb2O5+WO3に対して3.5%)、酒石酸1.20%(Sb2O
5+WO3に対して3.92%)、WO3/Sb2O5重量比0.244、Na2
O/(Sb2O5+WO3)モル比0.55、透過率20%、屈折率1.7
2、電子顕微鏡観察での粒子径15〜25mμ、動的光散乱法
(コールター社製N4)での粒子径89mμ、透明性乳白色
であった。
このゾルは、60℃1ケ月以上放置しても増粘、ゲル
化、沈降物の生成は認められず安定であった。
実施例2 実施例1と同じ水性五酸化アンチモンゾル750gを1
の容器にとり実施例1と同様に攪拌しながらタングステ
ン酸ソーダ(Na2WO4・2H2O)32gを添加し酸化タングス
テン−五酸化アンチモン複合水性ゾルを得た。
このゾルは比重1.168、pH5.49、粘度2.0c.p.、Sb2O51
1.8%、WO32.86%であった。このゾルをロータリーエバ
ポレーターにて40℃で減圧濃縮して高濃度酸化タングス
テン−五酸化アンチモン複合水性ゾルを得た。
このゾルは比重1.36、pH5.38、粘度3.2c.p.、Sb2O52
2.5%、WO35.46%、Na2O3.2%、WO3/Sb2O5重量比0.24
2、Na2O/(Sb2O5+WO3)モル比0.55、透過率16%、屈
折率1.73、動的光散乱法での粒子径102mμ、黄味をおび
た透明性乳白色であった。
このゾルは、60℃1ケ月以上放置しても増粘、ゲル
化、沈降物の生成は認められず安定であった。
実施例3 実施例1で得た高濃度酸化タングステン−五酸化アン
チモン複合水性ゾル375gに攪拌しながら、n−プロピル
アミン0.5g、酒石酸0.75gを添加した後、ロータリーエ
バポレーターにて60℃でメタノール3lを添加しながら溶
媒置換を行い酸化タングステン−五酸化アンチモン複合
メタノールゾル370gを得た。
このゾルは比重1.192、pH6.02(水と1:1で混合した
時)、粘度4.7c.p.、Sb2O524.9%、WO36.1%、Na2O3.2
%、WO3/Sb2O5重量比0.244、Na2O/(Sb2O5+WO3)モ
ル比0.55、n−プロピルアミン1.22%(Sb2O5+WO3に対
して3.93%)、酒石酸1.42%(Sb2O5+WO3に対して4.58
%)、水分6.5%、透過率22%、屈折率1.72、メタノー
ル中での動的光散乱法での粒子径90mμ、透明性乳白色
であった。
このゾルは、60℃1ケ月以上放置しても増粘、ゲル
化、沈降物の生成は認められず安定であった。
実施例4 特開昭60−41536号に記載の方法で得た水性五酸化ア
ンチモンゾル(比重1.443、pH6.61、粘度4.3c.p.、Sb2O
532.6%、Na2O、2.06%、Na2O/Sb2O5モル比0.33、電子
顕微鏡観察での粒子径5〜15mμ)を水で五酸化アンチ
モン(Sb2O5)濃度13%に希釈して、陽イオン交換樹脂
を充填したカラムに通液して酸性の水性五酸化アンチモ
ンゾル(比重1.134、pH1.92、粘度3.8c.p.、Sb2O512.8
%、Na2O、0.64%、Na2O/Sb2O5モル比0.26)を得た。
このようにして得た酸性の水性五酸化アンチモンゾル
1500gを2lの容器にとり、攪拌しながらタングステン酸
ソーダ(Na2WO4・2H2O)を90g加え、2時間攪拌をした
後、酒石酸10g、n−プロピルアミン11.7gを加えて酸化
タングステン−五酸化アンチモン複合ゾルを得た。
このゾルはSb2O511.9%、WO33.9%、pH5.60であっ
た。このゾルをロータリーエバポレーターにて40℃で減
圧濃縮して高濃度酸化タングステン−五酸化アンチモン
複合水性ゾル805gを得た。
このゾルは比重1.454、pH5.42、粘度6.5c.p.、Sb2O52
3.8、WO37.8%、Na2O3.29%、n−プロピルアミン1.45
%(Sb2O5+WO3に対して4.6%)、酒石酸1.24%(Sb2O5
+WO3に対して3.92%)、WO3/Sb2O5重量比0.33、Na2O
/(Sb2O5+WO3)モル比0.50、透過率56%、屈折率1.7
4、電子顕微鏡観察の粒子径5〜15mμ、動的光散乱法で
の粒子径56mμ、透明性乳白色であり、また、このゾル
の乾燥物のX線回折分析では、酸化タングステン及びタ
ングステン酸ナトリウム塩のピークは認められなかっ
た。
このゾルは、60℃1ケ月以上放置しても増粘、ゲル
化、沈降物の生成は認められず安定であった。
実施例5 実施例4で得た高濃度酸化タングステン−五酸化アン
チモン複合水性ゾル805gをロータリーエバポレーターに
て60℃でメタノール5.5lを添加しながら溶媒置換を行い
酸化タングステン−五酸化アンチモン複合メタノールゾ
ル840gを得た。
得られたゾルは比重1.182、pH6.75(水と1:1で混合し
た時)、粘度7.5c.p.、Sb2O522.9%、WO37.5%、Na2O3.
15%、WO3/Sb2O5重量比0.33、Na2O/(Sb2O5+WO3)モ
ル比0.50、n−プロピルアミン1.39%(Sb2O5+WO3に対
して4.57%)、酒石酸1.42%(Sb2O5+WO3に対して3.92
%)、水分6.5%、透過率60%、屈折率1.74、メタノー
ル中での動的光散乱法での粒子径65mμ、透明性乳白色
であった。
このゾルは、60℃1ケ月以上放置しても増粘、ゲル
化、沈降物の生成は認められず安定であった。
実施例6 実施例4で得た酸性の水性五酸化アンチモンゾル770g
を1の容器にとり攪拌しながらタングステン酸ソーダ
(Na2WO4・2H2O)を74g加え、2時間攪拌をした後、酒石
酸8.0g、n−プロピルアミン7.5gを加えて酸化タングス
テン−五酸化アンチモン複合水性ゾルを得た。
このゾルは比重1.205、pH7.16、粘度2.7c.p.、Sb2O51
1.5%、WO36.0%、Na2O2.19%、n−プロピルアミン0.8
7%(Sb2O5+WO3に対して5.0%)、酒石酸0.93%(Sb2O
5+WO3に対して5.3%)、WO3/Sb2O5重量比0.52、Na2O
/(Sb2O5+WO3)モル比0.575、透過率22%、屈折率1.7
8、動的光散乱法での粒子径65mμ、透明性乳白色であっ
た。
このゾルは、60℃1ケ月以上放置しても増粘、ゲル
化、沈降物の生成は認められず安定であった。
実施例7 実施例6で得た高濃度酸化タングステン−五酸化アン
チモン複合水性ゾル860gをロータリーエバポレーターに
て50℃でメタノール4lを添加しながら溶媒置換を行い、
更に60℃で5時間加温して酸化タングステン−五酸化ア
ンチモン複合メタノールゾル740gを得た。
得られたゾルは比重1.060、pH8.70(水と1:1で混合し
た時)、粘度20c.p.、Sb2O513.3%、WO37.0%、Na2O2.5
4%、WO3/Sb2O5重量比0.52、Na2O/(Sb2O5+WO3)モ
ル比0.575、n−プロピルアミン1.01%(Sb2O5+WO3
対して5.0%)、酒石酸1.08%(Sb2O5+WO3に対して5.3
%)、水分14%、透過率23%、屈折率1.78、メタノール
中での動的光散乱法での粒子径72mμ、透明性乳白色で
あった。
このゾルは、60℃1ケ月以上放置しても増粘、ゲル
化、沈降物の生成は認められず安定であった。
実施例8 タングステン酸ソーダ(Na2WO4・2H2O)を90gを水790
gに溶解してタングステン酸ソーダの水溶液(WO37.16
%)を作成し、これを陽イオン交換樹脂(アンバーライ
ト120Bオルガノ社製)を充填したカラムに通液してタン
グステン酸溶液を作成した。
このタングステン酸溶液は、比重1.068、pH1.60、粘
度2.0c.p.、WO36.8%、Na2O0.04%、Na2O/WO3モル比0.
022で黄色をおびた透明な液であった。この溶液は放置
により1時間後にはゲル化した。
通液直後のタングステン酸溶液820gを2lの容器にとり
これに攪拌しながら実施例4で得た酸性の水性五酸化ア
ンチモンゾル(Sb2O512.8%)830gに添加し、50℃で2
時間熟成した。次いで、冷却後攪拌しながら20%苛性ソ
ーダ水溶液47gを加え、更にn−プロピルアミン6.2gを
加えて酸化タングステン−五酸化アンチモン複合水性ゾ
ルを得た。
このゾルはSb2O56.2%、WO33.27%、pH5.62であっ
た。このゾルをロータリーエバポレーターにて減圧濃縮
して高濃度酸化タングステン−五酸化アンチモン複合ゾ
ル780gを得た。
このゾルは比重1.216、pH5.48、粘度4.0c.p.、Sb2O51
3.6%、WO37.1%、Na2O1.66%、n−プロピルアミン0.7
9%(Sb2O5+WO3に対して3.8%)、WO3/Sb2O5重量比0.
52、Na2O/(Sb2O5+WO3)モル比0.364、透過率24%、
屈折率1.78、電子顕微鏡観察の粒子径5〜15mμ(原料
五酸化アンチモンコロイドより大きくなっており、酸化
タングステンコロイドの粒子は認められない。)、動的
光散乱法での粒子径58mμ、透明性乳白色であった。
このゾルは、60℃1ケ月以上放置しても増粘、ゲル
化、沈降物の生成は認められず安定であった。
実施例9 実施例8と同様にして、50℃で2時間熟成した後に、
20%苛性ソーダ水溶液を添加して得た複合水性ゾル1697
gに攪拌しながら酒石酸3.6g、n−プロピルアミン7.8g
を加えて酸化タングステン−五酸化アンチモン複合水性
ゾルを得た。
このゾルはSb2O56.22%、WO33.26%、pH5.40であっ
た。
このゾルをロータリーエバポレーターにて減圧濃縮し
て高濃度酸化タングステン−五酸化アンチモン複合ゾル
710gを得た。
このゾルは比重1.264、pH5.25、粘度4.8c.p.、Sb2O51
5.0%、WO37.9%、Na2O1.82%、n−プロピルアミン1.1
%(Sb2O5+WO3に対して4.8%)、酒石酸0.51%(Sb2O5
+WO3に対して2.23%)、WO3/Sb2O5重量比0.527、Na2O
/(Sb2O5+WO3)モル比0.364、透過率30%、屈折率1.7
8、動的光散乱法での粒子径56mμ、透明性乳白色であっ
た。
このゾルは、60℃1ケ月以上放置しても増粘、ゲル
化、沈降物の生成は認められず安定であった。
実施例10 実施例9で得られた酸化タングステン−五酸化アンチ
モン水性ゾル710gを用いて実施例3と同様にして、ロー
タリーエバポレーターにて60℃でメタノール4lを添加し
ながら溶媒置換を行い酸化タングステン−五酸化アンチ
モンメタノールゾル820gを得た。
このゾルは比重1.070、pH5.85(水と1:1で混合した
時)、粘度4.0c.p.、Sb2O513.0%、WO36.8%、Na2O1.57
%、WO3/Sb2O5重量比0.52、Na2O/(Sb2O5+WO3)モル
比0.364、n−プロピルアミン0.95%(Sb2O5+WO3に対
して4.8%)、酒石酸0.44%(Sb2O5+WO3に対して2.23
%)、水分20.5%、透過率28%、屈折率1.78、動的光散
乱法での粒子径64mμ、透明性乳白色であった。
このゾルは、60℃1ケ月以上放置しても増粘、ゲル
化、沈降物の生成は認められず安定であった。
実施例11 実施例8と同じ方法で得たタングステン酸溶液(WO
36.8%)820gを1の容器にとり攪拌しながらアンチモ
ン酸ソーダ(Na2O・Sb2O5・6H2O:Sb2O565%、Na2O12.5
%、H2O22.5%)6.0gを添加し、60℃で3時間熟成を行
った。タングステン酸溶液はゲル化することなく淡黄色
のゾルとなった。冷却後、これに20%苛性ソーダ8.3gを
添加した後、n−プロピルアミン3.4gを加えて酸化タン
グステン−五酸化アンチモン複合ゾルを得た。
このゾルは殆ど無色でわずかにコロイド色を呈し、WO
36.65%、Sb2O50.465%、pH4.37であった。このゾルを
ロータリーエバポレーターにて減圧濃縮して高濃度酸化
タングステン−五酸化アンチモン複合ゾル210gを得た。
このゾルは比重1.295、pH4.27、粘度2.0c.p.、Sb2O
51.86%、WO326.55%、Na2O0.77%、n−プロピルアミ
ン1.62%(Sb2O5+WO3に対して5.7%)、WO3/Sb2O5
量比1.42、Na2O/(Sb2O5+WO3)モル比0.10、透過率68
%、屈折率1.95、電子顕微鏡観察での一次粒子径2〜8m
μ、動的光散乱法での粒子径140mμ、無色透明でわずか
にコロイド色であった。
このゾルは、60℃1ケ月以上放置しても増粘、ゲル
化、沈降物の生成は認められず安定であった。
一次粒子径は著しくし小さいが、一次粒子がミクロ凝
集しているため、透明であるにかかわらず、動的光散乱
法での粒子径は大きくなっている。
実施例12 実施例8と同じ方法で得たタングステン酸溶液(WO
36.8%)750gを1の容器にとり攪拌しながらアンチモ
ン酸ソーダ(Na2O・Sb2O5・6H2O)8.0gを添加し、65℃
で2.5時間熟成を行った。冷却後、これに20%苛性ソー
ダ9.0gを添加した後1時間攪拌後、更に酒石酸10.2g、
イソプロピルアミン8.0gを加えて酸化タングステン−五
酸化アンチモン複合ゾルを得た。
このゾルは殆ど無色でわずかにコロイド色を呈し、WO
36.5%、pH4.52であった。このゾルをロータリーエバポ
レーターにて40℃で減圧濃縮して高濃度酸化タングステ
ン−五酸化アンチモン複合ゾル280gを得た。
このゾルは比重1.236、pH4.26、粘度3.2c.p.、Sb2O
51.86%、WO318.2%、Na2O0.96%、酒石酸3.64%(Sb2O
5+WO3に対して18.1%)、イソプロピルアミン2.86%
(Sb2O5+WO3に対して14.3%)、WO3/Sb2O5重量比9.7
8、Na2O/(Sb2O5+WO3)モル比0.184、透過率62%、屈
折率1.91、電子顕微鏡観察での一次粒子径2〜8mμ、動
的光散乱法での粒子径160mμ、透明性でわずかに乳白色
コロイド色であった。
このゾルは、60℃1ケ月以上放置しても増粘、ゲル
化、沈降物の生成は認められず安定であった。
実施例13 実施例12で得た高濃度酸化タングステン−五酸化アン
チモンゾル280gをロータリーエバポレーターで80℃でジ
メチルホルムアミド240gを添加しながら溶媒置換を行
い、酸化タングステン−五酸化アンチモン複合ジメチル
ホルムアミドゾルを360g得た。
得られたゾルは比重1.160、pH4.85(水と1:1で混合し
た時)、粘度30c.p.、Sb2O51.45%、WO314.16%、Na2O
0.75%、WO3/Sb2O5重量比9.78、Na2O/(Sb2O5+WO3
モル比0.184、イソプロピルアミン2.22%(Sb2O5+WO3
に対して18.1%)、酒石酸2.83%(Sb2O5+WO3に対して
14.3%)、水分20.3%、透過率38%、屈折率1.91、動的
光散乱法での粒子径220mμ、透明性乳白色であった。
このゾルは、60℃1ケ月以上放置しても増粘、ゲル
化、沈降物の生成は認められず安定であった。
実施例14 実施例8と同様の方法で作成したタングステン酸溶液
(WO36.9%、Na2O0.03%、pH1.54)820gを1の容器に
とり、攪拌しながらアンチモン酸ソーダ(Na2O・Sb2O5
・6H2O)30gを添加し、65℃で1.5時間熟成を行い透明性
乳白色のゾルを得た。
このゾルはWO36.66%、Sb2O52.29%、比重1.087、pH
2.26、粘度2.0c.p.であった。
このゾルに攪拌しながら酒石酸10.2g、イソプロピル
アミン4.5gを加えた後、ロータリーエバポレーターにて
40℃で減圧濃縮し、高濃度酸化タングステン−五酸化ア
ンチモン複合水性ゾル250gを得た。
このゾルは比重1.356、pH4.05、粘度3.2c.p.、Sb2O
57.8%、WO322.7%、Na2O1.60%、酒石酸4.08%(Sb2O5
+WO3に対して13.4%)、イソプロピルアミン1.80%(S
b2O5+WO3に対して5.9%)、WO3/Sb2O5重量比2.91、Na
2O/(Sb2O5+WO3)モル比0.212、電子顕微鏡観察での
一次粒子径5〜20mμ、動的光散乱法での粒子径180m
μ、屈折率1.88、透過率18%、透明性乳白色であった。
このゾルは、60℃1ケ月以上放置しても増粘、ゲル
化、沈降物の生成は認められず安定であった。
実施例15 実施例14で得られた高濃度酸化タングステン−五酸化
アンチモン複合水性ゾル250gを用いて実施例3と同様に
して、ロータリーエバポレーターにて60℃でメタノール
1.7lを添加しながら溶媒置換を行い酸化タングステン−
五酸化アンチモン複合メタノールゾル340gを得た。
このゾルは比重1.050、pH5.02(水と1:1で混合した
時)、粘度2.5c.p.、Sb2O55.4%、WO315.7%、Na2O1.11
%、WO3/Sb2O5重量比2.91、Na2O/(Sb2O5+WO3)モル
比0.212、イソプロピルアミン1.25%(Sb2O5+WO3に対
して4.60%)、酒石酸2.83%(Sb2O5+WO3に対して13.4
%)、水分16.9%、透過率16%、屈折率1.88、動的光散
乱法での粒子径210mμ、透明性乳白色であった。
このゾルは、60℃1ケ月以上放置しても増粘、ゲル
化、沈降物の生成は認められず安定であった。
実施例16 実施例8と同様の方法で作成したタングステン酸溶液
(WO36.9%、Na2O0.03%、pH1.56)840gを1の容器に
とり、攪拌しながらアンチモン酸ソーダ(Na2O・Sb2O5
・6H2O)16gを添加し、65℃で4時間熟成を行い淡黄色
の酸化タングステン−五酸化アンチモン複合ゾルを得
た。
このゾルはpH1.58であった。冷却後、これを攪拌しな
がら酒石酸15.0g、イソプロピルアミン13.4gを加えた
後、ロータリーエバポレーターにて40℃で減圧濃縮し、
高濃度酸化タングステン−五酸化アンチモン複合水性ゾ
ル290gを得た。
このゾルは比重1.300、pH3.72、粘度3.2c.p.、Sb2O
53.6%、WO320.0%、Na2O0.69%、酒石酸5.17%(Sb2O5
+WO3に対して21.9%)、イソプロピルアミン4.62%(S
b2O5+WO3に対して19.6%)、WO3/Sb2O5重量比5.56、N
a2O/(Sb2O5+WO3)モル比0.13、電子顕微鏡観察での
粒子径2〜15mμ、動的光散乱法での粒子径180mμ、屈
折率1.90、透過率24%、透明性乳白色であった。
このゾルは、60℃1ケ月以上放置しても増粘、ゲル
化、沈降物の生成は認められず安定であった。
実施例17 実施例16で得られた高濃度酸化タングステン−五酸化
アンチモン水性ゾル290gを用いて実施例3と同様にし
て、ロータリーエバポレーターにて60℃でメタノール1.
2lを添加しながら溶媒置換を行い酸化タングステン−五
酸化アンチモン複合メタノールゾル370gを得た。
このゾルは比重1.088、pH4.65(水と1:1で混合した
時)、粘度4.2c.p.、Sb2O52.8%、WO315.7%、Na2O0.54
%、WO3/Sb2O5重量比5.56、Na2O/(Sb2O5+WO3)モル
比0.13、イソプロピルアミン3.62%(Sb2O5+WO3に対し
て19.6%)、酒石酸4.05%(Sb2O5+WO3に対して21.9
%)、水分16.9%、透過率22%、屈折率1.90、動的光散
乱法での粒子径210mμ、透明性乳白色であった。
このゾルは、60℃1ケ月以上放置しても増粘、ゲル
化、沈降物の生成は認められず安定であった。
実施例18 実施例8と同様の方法で作成したタングステン酸溶液
(WO36.9%、Na2O0.03%、pH1.56)820gを2lの容器にと
り、これに攪拌しながらアンチモン酸ソーダ(Na2O・Sb
2O5・6H2O)8.0gを添加し、更に実施例4で得た酸性の
水性五酸化アンチモンゾル(Sb2O512.8%、WO315.7%、
Na2O0.54%)410gを添加し、60℃2時間熟成を行った。
冷却後攪拌しながら20%苛性ソーダ水溶液23gを加え、
更にイソプロピルアミン7.2g、酒石酸6.8gを加え酸化タ
ングステン−五酸化アンチモン複合水性ゾルを得た。
このゾルはSb2O54.52%、WO34.44%、pH4.62であっ
た。
このゾルをロータリーエバポレーターにて40℃で減圧
濃縮し、高濃度酸化タングステン−五酸化アンチモン複
合ゾル380gを得た。
このゾルは比重1.348、pH4.48、粘度5.6c.p.、Sb2O51
4.9%、WO315.2%、Na2O1.96%、酒石酸1.79%(Sb2O5
+WO3に対して5.95%)、イソプロピルアミン1.89%(Sb
2O5+WO3に対して6.28%)、WO3/Sb2O5重量比1.02、Na
2O/(Sb2O5+WO3)モル比0.286、電子顕微鏡観察での
粒子径10〜20mμ、動的光散乱法での粒子径110mμ、屈
折率1.81、透過率24%、透明性乳白色であった。
このゾルは、60℃1ケ月以上放置しても増粘、ゲル
化、沈降物の生成は認められず安定であった。
実施例19 実施例18で得られた高濃度酸化タングステン−五酸化
アンチモン水性ゾル380gを用いて実施例3と同様にし
て、ロータリーエバポレーターにて50〜60℃でメタノー
ル2lを添加しながら溶媒置換を行い酸化タングステン−
五酸化アンチモンメタノールゾル560gを得た。
得られたゾルは比重1.068、pH5.02(水と1:1で混合し
た時)、粘度4.6c.p.、Sb2O510.1%、WO310.3%、Na2O
1.33%、WO3/Sb2O5重量比0.1.02、Na2O/(Sb2O5+W
O3)モル比0.286、イソプロピルアミン1.28%(Sb2O5
WO3に対して6.28%)、酒石酸1.21%(Sb2O5+WO3に対
して5.95%%)、水分18.2%、透過率22%、屈折率1.8
1、動的光散乱法での粒子径128mμ、透明性乳白色であ
った。
このゾルは、60℃1ケ月以上放置しても増粘、ゲル
化、沈降物の生成は認められず安定であった。
実施例20 実施例8と同様の方法で作成したタングステン酸溶液
(WO36.8%、Na2O0.04%、pH1.60)750gを1の容器に
とり攪拌しながらアンチモン酸ソーダ(Na2O・Sb2O5・6
H2O)8.0gを添加し、60℃3時間熟成を行った。冷却後
これに攪拌しながら20%苛性ソーダ水溶液9.0gを加え、
1時間攪拌後、さらに酒石酸8.0g、トリエタノールアミ
ン13.8gを加え、酸化タングステン−五酸化アンチモン
複合水性ゾルを得た。
このゾルはWO36.47%、Sb2O50.66%、pH4.62であっ
た。このゾルをロータリーエバポレーターにて40℃で減
圧濃縮し、高濃度酸化タングステン−五酸化アンチモン
複合水性ゾル280gを得た。
このゾルは比重1.240、pH4.32、粘度4.0c.p.、Sb2O
51.86%、WO318.2%、Na2O0.96%、酒石酸2.86%(Sb2O
5+WO3に対して14.2%)、トリエタノールアミン4.93%
(Sb2O5+WO3に対して24.6%)、WO3/Sb2O5重量比9.7
8、Na2O/(Sb2O5+WO3)モル比0.184、透過率60%、屈
折率1.91、透明性乳白色であった。
このゾルは、60℃1ケ月以上放置しても増粘、ゲル
化、沈降物の生成は認められず安定であった。
比較例1 実施例2で得た高濃度酸化タングステン−五酸化アン
チモン複合水性ゾル(比重1.36、pH5.38、粘度3.2c.
p.、Sb2O522.5%、WO35.46%、Na2O3.2%)205gに蓚酸
4.5gを添加したところゾルは白濁ゲル化した。
比較例2 実施例8と同じ方法により作成したタングステン酸溶
液(WO36.9%、Na2O0.03%、pH1.56)840gを1の容器
にとり、攪拌しながら60℃で4時間熟成を行ったが、タ
ングステン酸溶液はゲル化し、熟成してもゲルは解膠せ
ずゾルは得られなかった。
比較例3 実施例6で作成した高濃度酸化タングステン−五酸化
アンチモン複合水性ゾル(比重1.216、pH5.48、粘度4.0
c.p.、Sb2O513.6、WO37.1%、Na2O1.66%、n−プロピ
ルアミン0.79%)780gを3lのナス型フラスコにとり、ロ
ータリーエバポレーターにて40℃でメタノール4lを添加
しながら溶媒置換を行い、酸化タングステン−五酸化ア
ンチモン複合メタノールゾル830gを得た。
このゾルは比重1.078、pH5.83(水と1:1に混合)、粘
度52c.p.、Sb2O512.8%、WO36.67%、n−プロピルアミ
ン0.74%、水分23.2%、動的光散乱法での粒子系72m
μ、屈折率1.79、透明性白色であったが、60℃で放置す
ることにより増粘ゲル化し、安定でなかった。
比較例4 実施例20の酸化タングステン−五酸化アンチモン水性
ゾル280gを1のナス型フラスコにとりロータリーエバ
ポレーターにて40℃でメタノールを添加して溶媒置換を
こころみたがすぐにタングステン酸(H2WO4)の沈澱が
生成し安定なメタノールゾルを得ることが出来なかっ
た。

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】酸化タングステンと五酸化アンチモンの比
    がWO3/Sb2O5重量比で0.1〜100であり、アルカリ金属ま
    たはアンモニウムをM2O/(WO3+Sb2O5)〔Mはアルカ
    リ金属またはアンモニウムを示す。〕のモル比で0.02〜
    0.7含有することを特徴とする酸化タングステン−五酸
    化アンチモン複合水性ゾル。
  2. 【請求項2】アミンあるいは、アミンとカルボン酸を更
    に含有する請求項1記載の酸化タングステン−五酸化ア
    ンチモン複合水性ゾル。
  3. 【請求項3】アミン、カルボン酸の含有量が酸化タング
    ステンと五酸化アンチモンの合計量に対してそれぞれ30
    重量%以下である請求項2記載の酸化タングステン−五
    酸化アンチモン複合水性ゾル。
  4. 【請求項4】酸化タングステンと五酸化アンチモンの比
    がWO3/Sb2O5重量比で0.1〜100であり、アルカリ金属ま
    たはアンモニウムをM2O/(WO3+Sb2O5)〔Mはアルカ
    リ金属またはアンモニウムを示す。〕のモル比で0.02〜
    0.7含有し、更に酸化タングステンと五酸化アンチモン
    の合計量に対してアルキルアミンを1〜30重量%及びオ
    キシカルボン酸を0.1〜30重量%含有することを特徴と
    する酸化タングステン−五酸化アンチモン複合親水性有
    機溶媒ゾル。
  5. 【請求項5】酸性の水性五酸化アンチモンゾルとタング
    ステン酸塩を重量比でWO3/Sb2O5が1以下の範囲で混合
    することを特徴とする酸化タングステン−五酸化アンチ
    モン複合水性ゾルの製造方法。
  6. 【請求項6】アミンあるいは、アミンとカルボン酸を更
    に添加する請求項5記載の酸化タングステン−五酸化ア
    ンチモン複合水性ゾルの製造方法。
  7. 【請求項7】アミン、カルボン酸の添加量が酸化タング
    ステンと五酸化アンチモンの合計量に対してそれぞれ30
    重量%以下である請求項6記載の酸化タングステン−五
    酸化アンチモン複合水性ゾルの製造方法。
  8. 【請求項8】タングステン酸塩の水溶液を陽イオン交換
    樹脂で処理してタングステン酸溶液とし、該溶液と酸性
    の水性五酸化アンチモンゾル及び/又はアンチモン酸ア
    ルカリ金属塩を重量比でWO3/Sb2O50.1〜100の範囲で混
    合し、室温〜100℃で熟成することを特徴とする酸化タ
    ングステン−五酸化アンチモン複合水性ゾルの製造方
    法。
  9. 【請求項9】更に、水酸化アルカリまたはアンモニアを
    M2O/(WO3+Sb2O5)〔Mはアルカリ金属またはアンモ
    ニウムを示す。〕のモル比で0.02〜0.7になるように添
    加し、アミンあるいは、アミンとカルボン酸を添加する
    請求項8記載の酸化タングステン−五酸化アンチモン複
    合水性ゾルの製造方法。
  10. 【請求項10】アミン、カルボン酸の添加量が酸化タン
    グステンと五酸化アンチモンの合計量に対してそれぞれ
    30重量%以下である請求項9記載の酸化タングステン−
    五酸化アンチモン複合水性ゾルの製造方法。
  11. 【請求項11】タングステン酸塩が、リチウム、カリウ
    ム、ルビジウム、セシウム、アンモニア、アミン、第4
    級アンモニウム、グアニジンの中から選ばれた少なくと
    も1種のタングステン酸塩である請求項8記載の酸化タ
    ングステン−五酸化アンチモン複合水性ゾルの製造方
    法。
  12. 【請求項12】酸性の水性五酸化アンチモンゾルとタン
    グステン酸塩を重量比でWO3/Sb2O5が1以下の範囲で混
    合し、次いで酸化タングステンと五酸化アンチモンの合
    計量に対してアルキルアミンを1〜30重量%、オキシカ
    ルボン酸を0.1〜30重量%添加して酸化タングステン−
    五酸化アンチモン複合水性ゾルを得、該水性ゾルの分散
    媒を水より親水性有機溶媒に置換することを特徴とする
    酸化タングステン−五酸化アンチモン複合親水性有機溶
    媒ゾルの製造方法。
  13. 【請求項13】タングステン酸塩の水溶液を陽イオン交
    換樹脂で処理してタングステン酸溶液とし、該溶液と酸
    性の水性五酸化アンチモンゾル及び/又はアンチモン酸
    アルカリ金属塩を重量比でWO3/Sb2O50.1〜100の範囲で
    混合し、室温〜100℃で熟成し、次いで酸化タングステ
    ンと五酸化アンチモンの合計量に対してアルキルアミン
    を1〜30重量%、オキシカルボン酸を0.1〜30重量%添
    加して酸化タングステン−五酸化アンチモン複合水性ゾ
    ルを得、該水性ゾルの分散媒を水より親水性有機溶媒に
    置換することを特徴とする酸化タングステン−五酸化ア
    ンチモン複合親水性有機溶媒ゾルの製造方法。
  14. 【請求項14】熟成後、更に水酸化アルカリまたはアン
    モニアをM2O/(WO3+Sb2O5)〔Mはアルカリ金属また
    はアンモニウムを示す。〕のモル比で0.02〜0.7になる
    ように添加する請求項13記載の酸化タングステン−五酸
    化アンチモン複合親水性有機溶媒ゾルの製造方法。
  15. 【請求項15】タングステン酸塩が、リチウム、カリウ
    ム、ルビジウム、セシウム、アンモニア、アミン、第4
    級アンモニウム、グアニジンの中から選ばれた少なくと
    も1種のタングステン酸塩である請求項13記載の酸化タ
    ングステン−五酸化アンチモン複合親水性有機溶媒ゾル
    の製造方法。
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