JP2737065B2 - ねじり振動抑制制御方式 - Google Patents

ねじり振動抑制制御方式

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JP2737065B2 JP3330580A JP33058091A JP2737065B2 JP 2737065 B2 JP2737065 B2 JP 2737065B2 JP 3330580 A JP3330580 A JP 3330580A JP 33058091 A JP33058091 A JP 33058091A JP 2737065 B2 JP2737065 B2 JP 2737065B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】産業応用モータドライブシステム
においては、トルク伝達機構に弾性体要素が含まれ、モ
ータ自身や負荷の慣性モーメントと関係して共振系を構
成している。通常はトルク伝達機構が剛結合のため、共
振系による制御への影響は無視できるが、柔結合の場合
には無視できない。柔結合の系に対して通常よく用いら
れている比例積分制御(PI制御)を適用し、その速応性
を高めようとすると、軸のねじり振動が生じる。また、
外乱トルクや系のパラメータの変動が大きな場合は出力
に悪影響を与える。
【0002】本発明はこのような問題を解決するため、
ねじり系のフィードバック速度制御系に、ねじりトルク
の振動成分からねじり速度差を推定することでねじり防
振および過渡特性を改善する制御方式の発案に関するも
のである。
【0003】
【従来の技術】弾性体をもつ軸に直結された誘導電動機
と負荷の速度制御系は図3のようなねじり系を構成す
る。図中の各記号は以下の意味を表す。 ω* :速度指令 P(I):速度PI制御部 Tm :トルク指令 Kt :トルク発生係数 JM :電動機のイナーシャ DM :電動機のダンピング ωM :電動機速度 ωL :負荷の速度 Tθ:ねじりトルク(トルクメータ) Kθ:ねじり軸の弾性係数 DV :ねじり軸のダンピング JL :負荷のイナーシャ TL :負荷トルク
【0004】図2の電動機は、昭和61年1月発行の電気
学会論文誌Bの106 巻1号第9頁以下に記載された「瞬
時すべり周波数制御に基づく誘導電動機の新高速トルク
制御法」なる論文に詳述されている瞬時空間ベクトル制
御により高速、高応答制御されるため、その応答はねじ
り系に比べてはるかに速いので、図3のトルク定数Ktは
時間遅れのないものとした(Kt=1)。速度制御をこのねじ
り系に適用すると、電動機、負荷や軸のダンピングはき
わめて小さいため、実用上無視できる。そのねじり振動
系のブロック図は図4のようになる。
【0005】図4より、状態変数をTθ、ωM 、ωL
すると、(1) 式のような状態方程式が得られる。
【数1】 ここで、
【数2】 この特性方程式は s(s2+ω0)=0 …… (2) のように求められ、共振周波数ω0 は(3) 式となる。
【数3】
【0006】明らかにこの系自体が共振系である。ま
た、回転速度の速応性の向上を図るため、PIゲインを上
げていくと、共振周波数ω0 付近で軸のねじり振動が起
こることが確認されている。
【0007】ねじり振動が起こると、軸のねじ切り、軸
シャフトの破損等の危険が生じ、従来は即応性の高いア
クティブなねじり防振制御はPI制御では実現不可能とさ
れていた。従来は共振周波数ω0 より制御応答周波数を
低くし(PIゲインを下げ応答を遅くする)、急激な変動
を与えないよう制御されていた。また、一方、軸の弾性
係数を大きくして共振周波数ω0 を高くして振動が起き
ないようにしていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来のPI
制御ではアクティブなねじり防振制御の実現は不可能で
あった。軸のねじり振動を抑制し、負荷速度の制御応答
性を改善するために、最近、状態フィードバック制御を
このねじり系に適用し、特性改善が試みられいるが、こ
の場合は系のすべての極を所望の安定な配置にしなけれ
ばならないので防振はされるがアクティブな特性は得に
くい。状態フィードバック制御の原理に関しては多くの
文献に説明されているので、ここでは解説しない。
【0009】一方、先に述べたように状態フィードバッ
ク制御より、よりアクティブに振動抑制を実現する方法
として、等価外乱オブザーバを適用した方式がある。こ
れについてはすでに、電気学会産業応用計測制御研究会
資料 IIC-90-45(1990)「捩り系負荷を有する誘導電動機
の高性能制御」に記載されている。しかしながら、この
方式では、負荷速度の情報を知る必要があった。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の問題を解決するた
めに、以下の2点について述べる。
【0011】第1の点は、軸のねじり振動が共振周波数
ω0 付近で発生しているときのトルクメータ信号と電動
機速度信号の状態を見ると、共振周波数ω0 付近ではト
ルクメータ信号の方が電動機速度信号より変化の度合が
大きく検出しやすい点が上げられる。これは速度差(ω
M −ωL )の時間変化分すなわち、微分値がトルクの変
化に相当しているためで、ω0 が大きくなれば必然的に
トルクの変化分は大きき出力されるのでこの出力を積極
的に制御に使い上記問題の解決手段とする。
【0012】第2の点は、産業応用モータドライブシス
テムにおいて、ねじり系のフィードバック速度制御系の
場合、実際にはトルク伝達機構に例えばギアやミッショ
ン等が介在すると負荷速度ωL を検出することは困難な
場合が多い。負荷速度ωL を検出しないで電動機速度と
トルクメータ信号、あるいは電動機速度とトルクを推定
する等価外乱オブザーバを構成し、該オブザーバより得
られた外乱トルク推定値により解決手段が計れる。
【0013】
【作用】従来の技術で示した状態方程式より、
【数4】 dTθ/dt=Kθ・(ωM −ωL ) …… (4) この式より、
【数5】 ωM −ωL =S・Tθ/Kθ …… (5) が成り立つ。 ここでSはラプラス演算子である。(5)
式によれば、速度差はTθ/Kθの微分値に比例する。
これをブロック化すると、図5の速度差を推定するブロ
ック図が得られる。
【0014】ねじり系の電動機と負荷の速度差(ωM
ωL )を推定するために、ねじりトルク(Tθ)情報と
して、トルクメータ信号、あるいは、トルク入力指令と
電動機速度から等価外乱オブザーバを構成し、推定され
た外乱トルク推定値を得て、これを図5において符号6
で示した、軸のダンピングを無視したねじり軸の逆関数
化部に掛ける。こうして得られる速度差推定値を速度フ
ィードバック信号に付加する。次に、等価外乱オブザー
バによるキャンセレーションの手法と同様に、トルクメ
ータ信号あるいは、外乱トルク推定値をトルク指令に付
加し、外乱トルクをキャンセレーションする。
【0015】
【実施例】本発明にかかるねじり系速度フィードバック
制御とキャンセレーション制御の一実施例についてのブ
ロック図を図6、7に示す。例示のねじり軸系の各記
号、変数は前と同様である。
【0016】図6はねじり軸系の速度フィードバック制
御系で、速度P(I)制御部1と、インバータ部(トル
ク係数発生部)2と、電動機のダンピングを無視した電
動機部3と、軸のダンピングを無視したねじり軸部4、
及び負荷のダンピングを無視した負荷部5より構成され
たねじり共振システムである。この系のねじりトルク
(トルクメータ検出値)Tθを軸のダンピングを無視し
たねじり軸の逆関数化部6を通すことにより、ねじり系
の電動機と負荷の速度差(ωM −ωL )を推定する。こ
の推定値を電動機の速度ωM に加算して速度フィードバ
ック値とする。また、Tθをトルク指令に直接に付加し
て外乱トルクのキャンセレーションをさせるようにす
る。こうすれば外乱にロバストでかつ、ねじり振動によ
る速度の差分を容易に補償できる。
【0017】図7は図6のトルク検出をしないでも同様
の制御性能が期待できるもので、トルク指令Tm と電動
機速度ωM からねじりトルクを推定する等価外乱オブザ
ーバ25を構成し、このオブザーバ値即ち外乱トルク推定
値Tθ# を用いて軸のダンピングを無視したねじり軸の
逆関数化部6を通して電動機と負荷との速度差Δω#
推定する。そのあとは図6の場合と同様に速度フィード
バック値ωM に、速度差Δω# を付加し、かつトルク指
令Tmには外乱トルク推定値Tθ# を付加してキャンセレ
ーションをさせるようにする。このようにしてフィード
バック速度制御系を構成させ、ねじり振動抑制制御が可
能となる。
【0018】
【発明の効果】従来、外乱トルクを推定するために、ね
じり系の状態検出器として、電動機、負荷機の両方に速
度センサーが必要であった。しかし、トルク伝達機構に
例えばギアやミッション等が介在すると負荷速度ωL
検出することは困難な場合が多い。負荷速度ωL を検出
しないで電動機速度とトルクメータ信号、あるいは電動
機速度とトルクを推定する等価外乱オブザーバを構成す
ることで、センサーが不要になり、コストも下がる。ま
た、ねじり軸の逆関数化部6のみでも特性の改善が計
れ、また簡単に制御系が構成できる。
【0019】つぎに等価外乱オブザーバ25を構成すれば
前記トルクセンサーが不要となるので、コスト的にも有
利であり、オブザーバによる補償機能が有効に作用し
て、外乱やパラメータの変動に対するロバスト性が良く
なる。
【0020】本発明によれば、外乱トルクの直接値また
は推定値からねじり速度差を推定するので、ねじり振動
によるトルクの振動を速度およびトルクのディメンジョ
ンでフィードフォワード制御しているので、アクティブ
でかつロバスト安定な制御の実現が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1項に関し、技術思想の理解を容易
にするために速度フィードバック制御に適用した基本図
である。
【図2】本発明のうち第2項の等価外乱オブザーバを適
用した場合の技術思想の理解を容易にするために示す基
本図である。
【図3】ねじり共振系をもつ電動機の速度制御系ブロッ
ク図である。
【図4】図3のダンピングの項を無視したブロック図で
ある。
【図5】速度差を推定するブロック図である。
【図6】一実施例の制御ブロック図である。
【図7】一実施例の制御ブロック図である。
【符号の説明】
1 速度P(I)制御部 2 インバータ部(トルク係数発生部) 3 電動機のダンピングを無視した電動機部 3’電動機部 4 軸のダンピングを無視したねじり軸部 4’ねじり軸部 5 負荷のダンピングを無視した負荷部 5’負荷部 6 軸のダンピングを無視したねじり軸の逆関数化部 7〜12 加算部 21 インバータ部(トルク係数)ノミナル値 22 電動機のダンピングを無視した電動機部の逆関数化
部 23 加算部 24 等価外乱オブザーバフィルタ部 25 等価外乱オブザーバ(キャンセレーション)部

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電動機と負荷とが弾性体要素で結合され
    ているねじり系の制御対象の電動機速度、ねじりトルク
    を検出し、ねじりトルク検出値から電動機と負荷との速
    度差を推定し、速度フィードバック値に、該推定値を付
    加し、かつトルク指令にトルク検出値を付加してキャン
    セレーションをさせるようになし、フィードバック速度
    制御系を構成したことを特徴とするねじり振動抑制制御
    方式。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のねじりトルクを検出しな
    いでトルク指令と電動機速度からねじりトルクを推定す
    る等価外乱オブザーバを構成し、該オブザーバより得ら
    れた外乱トルク推定値を用いて電動機と負荷との速度差
    を推定し、速度フィードバック値に、該推定値を付加
    し、かつトルク指令に外乱トルク推定値を付加してキャ
    ンセレーションをさせるようになし、フィードバック速
    度制御系を構成したことを特徴とするねじり振動抑制制
    御方式。
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