JP2728466B2 - ベルト式無段変速機のライン圧制御装置 - Google Patents

ベルト式無段変速機のライン圧制御装置

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JP2728466B2 JP27374588A JP27374588A JP2728466B2 JP 2728466 B2 JP2728466 B2 JP 2728466B2 JP 27374588 A JP27374588 A JP 27374588A JP 27374588 A JP27374588 A JP 27374588A JP 2728466 B2 JP2728466 B2 JP 2728466B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はベルト式無段変速機のライン圧制御装置に関
し、特にベルトの滑りを抑制して動力伝達率を高めるよ
うライン圧を適正値に制御する場合の改良に関する。
(従来の技術) 従来より、この種のベルト式無段変速機のライン圧制
御装置として、例えば特開昭58−88252号公報に開示さ
れるものがある。このものは、エンジンに連結されるプ
ライマリ軸に有効半径が可変調整可能な駆動側プーリを
備えると共に、車輪に連結されるセカンダリ軸に同様な
従動側プーリを備え、該両プーリ間にベルトを巻掛けて
ベルト式無段変速機を構成している。而して、動力の伝
達を効率良く行うべくベルトの張力を適宜制御すること
とし、ベルトの張力は車輪の駆動力に比例することが望
ましい観点から、このベルトの張力を制御するライン圧
の圧力値を、その時のエンジントルクと減速比とに基い
て設定するようにしている。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、上記従来の如くライン圧を設定する場
合には、変速時に減速比が変化すると、ライン圧が変化
して、プーリの有効半径の拡大速度又は縮小速度に変化
が生じる。このため、ベルト式無段変速機でも、以下の
構成を取るものでは下記の欠点が生じる。つまり、ライ
ン圧の給排でもって駆動側プーリの油圧室に作用する油
圧値を制御して変速比を制御すると共に、従動側プーリ
の油圧室にライン圧を供給してベルトの張力を調整する
形式の無段変速機では、シフトダウン時に駆動側プーリ
の有効半径の縮小に伴い従動側プーリの有効半径は拡大
するが、ライン圧が減速比の増大変化に伴って徐々に増
大するため、従動側プーリの有効半径の拡大速度が遅く
て、変速時間が長くなり、変速応答性が低い欠点が生じ
る。
本発明は斯かる点に鑑みてなされたものであり、その
目的は、シフトダウン変速時にはライン圧を可及的に高
く設定することにより、シフトダウン時での従動側プー
リの有効半径の拡大速度を早めて、変速応答性の向上を
図るこにある。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するため、本発明では、上記の如き形
式のベルト式無段変速機において、シフトダウン時に
は、その時の駆動側プーリの入力トルクと目標変速比
(シフトダウン終了時に相当する変速比)とに基いてラ
イン圧を設定することとする。その場合、実変速比が小
さくなるシフトアップ時にも目標変速比に基いて設定す
ると、ライン圧が急低下して、従動側プーリの有効半径
が短時間で縮小して駆動側プーリの有効半径の拡大速度
よりも早くなり、ベルトの滑りが生じる懸念がある。そ
こで、シフトアップ時には従来通り実変速比に基いて設
定することとする。
つまり、本発明の具体的な解決手段は、第1図に示す
如く、エンジン1に連結されるプライマリ軸5aに設けら
れ有効半径が可変調整可能な駆動側プーリ10と、車輪に
連結されるセカンダリ軸5bに設けられ有効半径が可変調
整可能な従動側プーリ11とを有し、該両プーリ10,11間
にベルト12を巻掛けて成るベルト式無段変速機を対象と
する。そして、上記駆動側プーリ10の油圧室10cへのラ
イン圧の給排を制御して変速比を制御する変速比制御手
段23を備え、また上記従動側プーリ11の油圧室11cにラ
イン圧を供給して上記ベルト12の張力を調整するように
構成されたものを前提とする。そして、上記駆動側プー
リ10の入力トルクを検出する入力トルク検出手段40と、
エンジン負荷を検出する負荷検出手段31と、該負荷検出
手段31で検出するエンジン負荷に対応する目標変速比を
算出する目標変速比算出手段41と、実際の変速比を算出
する実変速比算出手段42と、変速時の変速方向がシフト
アップかシフトダウンかを検出する変速方向検出手段43
とを設ける。更に、上記各検出手段及び算出手段31,40
〜43の出力を受け、上記変速比制御手段23及び従動側プ
ーリ11の油圧室11cに供給するライン圧の圧力値を、上
記入力トルクと変速比に基づいて制御するライン圧制御
手段44を設け、該ライン圧制御手段44は、シフトダウン
時には上記ライン圧の制御に用いる上記変速比として目
標変速比を採用する一方、シフトアップ時には上記ライ
ン圧の制御に用いる上記変速比として実変速比を採用す
る構成としている。
(作用) 以上の構成により、本発明では、シフトダウン時に
は、駆動側プーリ10の有効半径が縮小すると共に、従動
側プーリ11の有効半径が拡大して、変速比が漸次大きく
なる。その際、ライン圧の制御に用いる変速比として目
標変速比が採用され、この目標変速比はシフトダウン時
での過渡的な変速比に対して最も大値であるので、ライ
ン圧も最大限度に高くなる。その結果、駆動側プーリ10
の有効半径の縮小動作とともに、従動側プーリ11の有効
半径の拡大動作が短時間で素早く行われて、シフトダウ
ン時での変速応答性が向上する。
また、シフトアップ時には、駆動側プーリ10の有効半
径が拡大し、従動側プーリ11の有効半径が縮小して、変
速比が漸次小さくなる。その際、ライン圧の制御に用い
る変速比としてその時の実変速比が採用され、その時の
実変速比はシフトアップ終了時の変速比(目標変速比)
に対して大値であるので、ライン圧も最大限度に高い。
その結果、従動側プーリ11の有効半径の縮小動作が駆動
側プーリ10の有効半径の拡大動作と相俟って緩かに行わ
れて、その唐突な縮小動作が防止されるので、ベルト12
は滑らず、適正な張力でもって回転し、動力を効率良く
伝達する。
(発明の効果) 以上説明したように、本発明に係るベルト式無段変速
機のライン圧制御装置によれば、ライン圧の圧力値を入
力トルクと変速比に基づいて制御する際、その変速比と
して、シフトダウン時には目標変速比を用い、シフトア
ップ時にはその時の実変速比を用いて、ライン圧の圧力
値を可及的に高くするようにしたので、シフトダウン時
には張力調整用の従動側プーリの有効半径の拡大動作を
素早く行って、変速応答性の向上を図ることができると
共に、シフトアップ時には従動側プーリの有効半径の唐
突な縮小動作を防止してベルトの滑りを抑制でき、動力
伝達効率の向上を図ることができる。
(実施例) 以下、本発明の実施例を第2図以下の図面に基づいて
説明する。
第2図において、1はエンジン、2は該エンジンの出
力軸1aに連結されたロックアップ機構3付きのトルクコ
ンバータ、4は該トルクコンバータ2の出力軸2aに連結
され、動力伝達経路を前進状態と後退状態とに切換える
前進−後進切換機構である。また、5はベルト式無段変
速機であって、その入力軸(プライマリ軸)5aは上記前
進−後進切換機構4に連結されていると共に、出力軸
(センカダリ軸)5bは減速機構6及び差動機構7を介し
て駆動輪(図示せず)に連結されている。
上記ベルト式無段変速機5は、上記前進−後進切換機
構4を介してエンジン1に連結された入力軸(プライマ
リ軸)5aの後端部に駆動側プーリ10が設けられていると
共に、減速機構6等を介して駆動輪に連結された出力軸
(センカダリ軸)5bの前端部には従動側プーリ11が設け
られている。また、上記駆動側プーリ10と従動側プーリ
11との間にはベルト12が巻き掛けられている。
上記駆動側プーリ10は、プライマリ軸5aに一体形成さ
れた固定円錐板10aと、該固定円錐板10aに対向して上記
プライマリ軸5a上に進退自在に設けられた可動円錐板10
bとを備えると共に、可動円錐板10bの背部には油圧室10
cが形成されていて、該油圧室10cへのライン圧の供給及
び排出により可動円錐板10bを固定円錐板10aに対して進
退移動させて、その有効半径を可変調整し、油圧室10c
に作用する油圧値が大値ほど有効半径を大きくするよう
にしている。
同様に、従動側プーリ11は、セカンダリ軸5bに一体形
成された固定円錐板11aと、該固定円錐板11aに対向して
セカンダリ軸5b上に進退自在に設けられた可動円錐板11
bと、該可動円錐板11bの背部に形成された油圧室11cと
を備えており、該油圧室11cに作用するライン圧の圧力
値により可動円錐板11bを適宜セカンダリ軸5b上で進退
移動させて従動側プーリ11の有効半径を可変調整し、ラ
イン圧が大値ほどその有効半径を大きくする。而して、
該従動側プーリ11は、その有効半径が上記駆動側プーリ
10の有効半径の大小変化とは逆方向に変化して、ベルト
12の張力を一定に保持する機能を有する。そして、駆動
側プーリ10の有効半径と従動側プーリ11の有効半径との
比により、プライマリ軸5aとセカンダリ軸5bとの間の変
速比が決定される。
次に、上記駆動側プーリ10及び従動側プーリ11の各々
の油圧室10c,11cに作用させる油圧の圧力制御の回路構
成を第3図に示す。同図において、20はエンジンにより
駆動される油ポンプ、21は油ポンプ20から供給される油
の圧力値をデューティ電磁弁SOL1のデューティ率に応じ
た圧力値(ライン圧)に調整するライン圧調整弁であっ
て、該ライン圧調整弁21で調整したライン圧は上記従動
側プーリ11の油圧室11cに供給される。
また、22は駆動側プーリ10の油圧室10cに供給する油
圧値を制御する変速比制御弁であって、該変速比制御弁
22には上記ライン圧調整弁21からのライン圧が導入され
ている。而して、変速比制御弁22はデューティ電磁弁SO
L2を有し、該デューティ電磁弁SOL2のデューティ率に応
じてライン圧を駆動側プーリ10の油圧室10cに供給した
り、その供給したライン圧を排出すること(給排)を小
刻みに繰返すことにより、駆動側プーリ10の油圧室10c
に作用させる圧力値をデューティ率に応じた圧力値に制
御する機能を有する。而して、上記デューティ電磁弁SO
L2のデューティ率(ライン圧のタンクへの開放率)は以
下の如く決定される。即ち、第6図に示す如く、予めレ
ンジ位置毎に車速及び及びスロットル弁開度に応じて設
定した目標プライマリ回転数マップが記憶され、このマ
ップに基いて現在の車速及びスロットル弁開度に対応し
た目標プライマリ回転数を算出した後、この目標プライ
マリ回転数と実際のプライマリ回転数との偏差から目標
変速比を算出し、次いでこの目標変速比に対応した駆動
側プーリ10の有効半径になるようその油圧室10cに作用
すべき油圧値を算出し、この油圧値になるようデューテ
ィ電磁弁SOL2のデューティ率が算出される。従って、上
記変速比制御弁22及びデューティ電磁弁SOL2により、駆
動側プーリ10の油圧室10cへのライン圧の給排を制御し
て変速比を制御するようにした変速比制御手段23を構成
している(尚、ライン圧調整弁21及び変速比制御弁22を
含む油圧制御回路の詳細については、例えば特願昭63−
123273号明細書及び図面を参照)。
而して、第3図において、25は上記2個のデューティ
電磁弁SOL1,SOL2をデューティ制御するCPU等を内蔵した
制御ユニットである。また、30はセレクトレバーで選択
したレンジ位置(D,1,2,R,N,P)を検出するレンジ位置
センサ、31はスロットル弁の開度によりエンジン負荷を
検出するスロットル弁開度センサ(負荷検出手段)、32
はプライマリ軸5aの回転数を検出するプライマリ回転数
センサ、33はセカンダリ軸5bの回転数を検出するセカン
ダリ回転数センサ、34はエンジン回転数を検出するエン
ジン回転数センサ、35はトルクコンバータ2のタービン
回転数を検出するタービン回転数センサである。而し
て、上記各センサの出力は制御ユニット25に入力され
て、ベルト式無段変速機5の変速比及びそのベルト12の
張力制御に供される。
次に、上記制御ユニット25の内部構成の主要部を第4
図に示す。同図において、25aは現在の実変速比HHを算
出する実変速比算出部、25bは変速時の目標変速比(変
速終了時の変速比)HOを算出する目標変速比算出部、25
cはエンジントルクTEを算出するエンジントルク算出
部、25dはトルクコンバータ2のトルク比HTを算出する
トルク比算出部である。また、25eは変速時の変速方向
がシフトアップかシフトダウンかを判定する変速方向判
定部、25fはシフトダウン時とシフトアップ時とでライ
ン圧の設定に供する変速比を実変速比HHと目標変速比HO
とから選択するライン圧設定用変速比決定部、25gは入
力トルクTTを算出する入力トルク算出部である。更に、
25hはライン圧調整弁21で調整すべきライン圧の圧力値
Pを設定するライン圧設定部、25iは設定したライン圧
Pにすべきデューティ電磁弁SOL1のデューティ率Dを設
定するデューティ率設定部であって、該デューティ設定
部25iからのデューティ率D信号はデューティ電磁弁SOL
1に出力される。
上記制御ユニット25の内部構成の具体的な動作を第5
図の制御フローに基づいて説明する。
スタートして、ステップS1でレンジ位置センサ30から
のレンジ位置信号を読込んだ後、ステップS2でそのレン
ジ位置がP(駐車)又はN(ニュートラル)の場合に
は、ステップS3で無段変速機5の入力トルクTTをTT=0
に設定してステップS10に進む。
一方、レンジ位置がD,1,2,Rの走行位置の場合には、
ステップS4でエンジン回転数センサ34のエンジン回転数
Ne信号と、スロットル弁開度センサ31のスロットル弁開
度TVO信号とを読込んだ後、ステップS5でこれら信号Ne,
TVOに基いて第7図に示す特性図からエンジンの出力ト
ルクTEを算出する。更に、ステップS6でプライマリ回転
数センサ32のプライマリ軸回転数NP信号を読込んで、ス
テップS7でこのプライマリ軸回転数NPとエンジン回転数
Neとに基いてトルクコンバータ2の速度比HS(=NP/N
e)を算出して、ステップS8でこの速度比HSに基いて第
8図に示すトルクコンバータ2の速度比−トルク比特性
からトルク比HTを算出する。そして、ステップS9で上記
で算出したエンジンの出力トルクTE及びトルク比HTに基
いて無段変速機5の入力トルクTT(=TE×HT)を算出す
る。
続いて、ステップS10でセカンダリ回転数センサ33の
セカンダリ軸回転数NSと、プライマリ軸回転数NP信号と
を読込んで、ステップS11でこの両信号NS,NPに基いて無
段変速機5の実変速比HH(=NS/NP)を算出する。そし
て、その後は、ステップS12で上記実変速比HHの変化に
基いて変速方向を判別することとして、シフトアップ時
か否かを判別し、実変速比HHの減少変化中のシフトアッ
プ時には、実変速比HHに基いてライン圧を設定すべく直
ちにステップS14に進む。一方、実変速比例HHの増大変
化中のシフトダウン時には、ステップS13でそのスロッ
トル弁開度TVOとセカンダリ軸回転数NSとに基づいて目
標変速比(シフトダウン終了時の変速比)HOを算出して
ステップS14に進む。
而して、その後は、ステップS14で無段変速機5の従
動側プーリ11の油圧室11cに作用させる目標セカンダリ
圧を変速比と入力トルクとから、第9図に示す特性に基
づいて算出する。ここに、シフトダウン時にはその時の
駆動側プーリ10の入力トルクTTと目標変速比HOとに基い
て算出し、シフトアップ時にはその時の入力トルクTT
実変速比HHとに基いて算出する。しかる後、ステップS
15で目標セカンダリ圧に等しい圧力値Pのライン圧を生
成することを決定して、ステップS16でこのライン圧P
に対応するデューティ電磁弁SOL1に対するデューティ率
Dを算出,設定して、ステップS17でこのデューティ率
D信号を制御信号としてデューティ電磁弁SOL1に出力し
て、終了する。
よって、上記第5図の制御フローにおいて、ステップ
S9により、エンジンの出力トルクTE及びトルク比HTに基
いて駆動側プーリ10の入力トルクTTを検出する入力トル
ク検出手段40を構成している。また、ステップS13によ
り、セカンダリ軸回転数NSと共にスロットル弁開度TVO
(エンジン負荷)に対応する目標変速比NOを算出する目
標変速比算出手段41を構成していると共に、ステップS
11により、プライマリ軸回転数NP及びセカンダリ軸回転
数NSに基いて実際の変速比HHを算出する実変速比算出手
段42を構成している。更に、ステップS12により、実変
速比HHの変化方向でもって変速方向を検出する変速方向
検出手段43を構成している。加えて、ステップS14及びS
15により、上記各検出手段及び算出手段31,40〜43の出
力を受け、変速比制御手段23(詳しくは変速比制御弁2
2)及び従動側プーリ11の油圧室11cに供給するライン圧
の圧力値を、入力トルクTTと変速比に基いて制御し、シ
フトダウン時には上記ライン圧の制御に用いる上記変速
比として目標変速比HOを採用する一方、シフトアップ時
には上記ライン圧の制御に用いる上記変速比として実変
速比HHを採用するようにしたライン圧制御手段44を構成
している。
したがって、上記実施例においては、実変速比HHが大
きくなるシフトダウン時には、デューティ電磁弁SOL2の
デューティ率が大値になって駆動側プーリ10の油圧室10
cに作用する油圧値が減少し、駆動側プーリ10の有効半
径が縮小する。また、これに伴い従動側プーリ11では、
その油圧室11cに作用するセカンダリ圧(ライン圧)で
もって有効半径が拡大して、ベルト12の張力を所期値に
保持する。
その際、目標セカンダリ圧、つまり目標ライン圧の圧
力値Pは、その時の入力トルクTTと目標変速比HOとに基
いて算出されるので、その目標変速比HOが過渡的な実変
速比HHよりも大きい分、目標ライン圧の圧力値Pも大き
い。その結果、ライン圧調整弁21で調整されるライン圧
はこのシフトダウン時に取り得る最大値(上記目標ライ
ン圧)になって、従動側プーリ11の有効半径が素早く拡
大し、駆動側プーリ10の有効半径の縮小に良好に対応す
るので、シフトダウン時の変速比を素早く目標変速比に
でき、その変速応答性の向上を図ることができる。
また、実変速比HHが小さくなるシフトアップ時には、
デューティ電磁弁SOL2により駆動側プーリ10の油圧室10
cに作用する油圧値が増大制御されて駆動側プーリ10の
有効半径が拡大すると共に、従動側プーリ11では、その
油圧室11cのライン圧が減少して有効半径が逆に縮小
し、ベルト12の張力を所期値に保持する。
その際、従動側プーリ11の油圧室11cのライン圧は実
変速比HHの低下に伴い減少するものの、その圧力値が、
その時の入力トルクTTとその時の実変速比HHに基いて算
出されるので、この実変速比HHを目標変速比HOとする場
合に比べてライン圧の圧力値Pは可及的に大きく調整さ
れる。その結果、従動側プーリ11の有効半径の縮小は駆
動側プーリ10の有効半径の拡大に良好に対応して、唐突
に縮小しないので、ベルト12の滑りが有効に抑制ないし
防止されて、動力は損失少なく駆動輪に良好に伝達され
る。
よって、シフトダウン時での変速応答性を向上できる
と共に、シフトアップ時でのベルト12の滑りを抑制して
動力伝達を効率良く行うことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の構成を示すブロック図である。第2図
ないし第9図は本発明の実施例を示し、第2図は全体概
略構成図、第3図は変速比制御の油圧及び電気回路図、
第4図は制御ユニットの内部構成を示すブロック図、第
5図は変速比制御のフローチャート図、第6図は車速及
びスロットル弁開度に対する目標プライマリ回転数特性
を示す図、第7図はエンジン回転数及びスロットル弁開
度に対するエンジンの出力特性を示す図、第8図はトル
クコンバータの速度比−トルク比特性を示す図、第9図
は変速比及び入力トルクに対する目標セカンダリ圧特性
を示す図である。 1……エンジン、5……ベルト式無段変速機、5a……プ
ライマリ軸、5b……セカンダリ軸、10……駆動側プー
リ、10c……油圧室、11……従動側プーリ、11c……油圧
室、12……ベルト、21……ライン圧調整弁、22……変速
比制御弁、SOL1,SOL2……デューティ電磁弁、23……変
速比制御手段、25……制御ユニット、31……スロットル
弁開度センサ(負荷検出手段)、40……入力トルク検出
手段、41……目標変速比算出手段、42……実変速比算出
手段、43……変速方向検出手段、44……ライン圧制御手
段。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンに連結されるプライマリ軸に設け
    られ有効半径が可変調整可能な駆動側プーリと、車輪に
    連結されるセカンダリ軸に設けられ有効半径が可変調整
    可能な従動側プーリとを有し、該両プーリ間にベルトを
    巻掛けて成るベルト式無段変速機において、 上記駆動側プーリの油圧室へのライン圧の給排を制御し
    て変速比を制御する変速比制御手段を備え、 また上記従動側プーリの油圧室にライン圧を供給して上
    記ベルトの張力を調整するよう構成されていると共に、 上記駆動側プーリの入力トルクを検出する入力トルク検
    出手段と、 エンジン負荷を検出する負荷検出手段と、 該負荷検出手段で検出するエンジン負荷に対応する目標
    変速比を算出する目標変速比算出手段と、 実際の変速比を算出する実変速比算出手段と、 変速時の変速方向がシフトアップかシフトダウンかを検
    出する変速方向検出手段と、 上記各検出手段及び算出手段の出力を受け、上記変速比
    制御手段及び従動側プーリの油圧室に供給するライン圧
    の圧力値を、上記入力トルクと変速比に基づいて制御す
    るライン圧制御手段とを備え、 該ライン圧制御手段は、シフトダウン時には上記ライン
    圧の制御に用いる上記変速比として目標変速比を採用す
    る一方、シフトアップ時には上記ライン圧の制御に用い
    る上記変速比として実変速比を採用することを特徴とす
    るベルト式無段変速機のライン圧制御装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US8105191B2 (en) 2006-06-15 2012-01-31 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Control apparatus and method for continuously variable transmissions

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JPH02120555A (ja) 1990-05-08

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