JP2723961B2 - 子畜用代用乳組成物及び子畜の飼育方法 - Google Patents
子畜用代用乳組成物及び子畜の飼育方法Info
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- JP2723961B2 JP2723961B2 JP1080273A JP8027389A JP2723961B2 JP 2723961 B2 JP2723961 B2 JP 2723961B2 JP 1080273 A JP1080273 A JP 1080273A JP 8027389 A JP8027389 A JP 8027389A JP 2723961 B2 JP2723961 B2 JP 2723961B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は子畜用代用乳組成物及び子畜の飼育方法に関
し、更に詳しくは、子畜の下痢発生或いは死亡率を改善
する栄養改善効果のある子畜用代用乳組成物及びこれを
用いた子畜の飼育方法に関する。
し、更に詳しくは、子畜の下痢発生或いは死亡率を改善
する栄養改善効果のある子畜用代用乳組成物及びこれを
用いた子畜の飼育方法に関する。
従来、母乳を飲んで成長する子牛、子豚、子山羊など
の子畜には、離乳時期を早め、母家畜の負担を軽くする
とともに育成促進化をはかる目的で代用乳が用いられて
いる。
の子畜には、離乳時期を早め、母家畜の負担を軽くする
とともに育成促進化をはかる目的で代用乳が用いられて
いる。
そして、子畜の消化、吸収を助けるため、代用乳に例
えばポリグリセリン脂肪酸エステル（特開昭58−6094
2）、糖アルコール脂肪酸エステル（特開昭58−6094
3）、或いはグルコン酸カルシウム（特開昭57−18644
5）などを添加する方法が提案されている。
えばポリグリセリン脂肪酸エステル（特開昭58−6094
2）、糖アルコール脂肪酸エステル（特開昭58−6094
3）、或いはグルコン酸カルシウム（特開昭57−18644
5）などを添加する方法が提案されている。
しかしながら、現状の代用乳の性能は母乳の性能にほ
ど遠く、子畜の下痢発生或いは死亡率が高いため、その
改良が望まれていた。
ど遠く、子畜の下痢発生或いは死亡率が高いため、その
改良が望まれていた。
そこで本発明者は子畜の下痢発生の低下或いは死亡率
低下を達成すべく鋭意研究を行った結果、脱脂粉乳又は
大豆ミールを主成分とする代用乳中に炭素数６〜10の中
鎖脂肪酸又はその塩を配合することにより、子畜の下痢
発生並びに死亡率を著しく低下させ、栄養改善効果のあ
ることを見出し、本発明を完成した。
低下を達成すべく鋭意研究を行った結果、脱脂粉乳又は
大豆ミールを主成分とする代用乳中に炭素数６〜10の中
鎖脂肪酸又はその塩を配合することにより、子畜の下痢
発生並びに死亡率を著しく低下させ、栄養改善効果のあ
ることを見出し、本発明を完成した。
即ち本発明は、主成分として脱脂粉乳及び／又は大豆
ミールを含み、かつ炭素数６〜10の中鎖脂肪酸又はその
塩を0.5重量％以上含有することを特徴とする子畜用代
用乳組成物を提供するものである。
ミールを含み、かつ炭素数６〜10の中鎖脂肪酸又はその
塩を0.5重量％以上含有することを特徴とする子畜用代
用乳組成物を提供するものである。
炭素数６〜10の中鎖脂肪酸又はその塩の配合量は通常
30重量％以下であり、好ましくは３〜30重量％である。
30重量％以下であり、好ましくは３〜30重量％である。
又本発明はこの代用乳組成物の水溶液又は水分散液
を、子畜に与えることによる子畜の飼育方法を提供する
ものであって、即ち脱脂粉乳及び／又は大豆ミールを主
成分とする代用乳水溶液又は分散液中に少なくとも0.1
重量％、好ましくは0.5〜10重量％、より好ましくは0.5
〜６重量％の炭素数６〜10の中鎖脂肪酸又はその塩を含
んだものを子畜に与える子畜の飼育方法を提供するもの
である。
を、子畜に与えることによる子畜の飼育方法を提供する
ものであって、即ち脱脂粉乳及び／又は大豆ミールを主
成分とする代用乳水溶液又は分散液中に少なくとも0.1
重量％、好ましくは0.5〜10重量％、より好ましくは0.5
〜６重量％の炭素数６〜10の中鎖脂肪酸又はその塩を含
んだものを子畜に与える子畜の飼育方法を提供するもの
である。
本発明に用いられる中鎖脂肪酸は、ルナック８−98、
ルナック10−98（商品名、花王（株）製）として一般に
市場的に入手できる。又、中鎖脂肪酸の塩としては、カ
ルシウム塩、鉄塩、ナトリウム塩、アンモニウム塩など
があるが、中でもカルシウム塩と鉄塩が好ましい。
ルナック10−98（商品名、花王（株）製）として一般に
市場的に入手できる。又、中鎖脂肪酸の塩としては、カ
ルシウム塩、鉄塩、ナトリウム塩、アンモニウム塩など
があるが、中でもカルシウム塩と鉄塩が好ましい。
従来、子畜用代用乳は脱脂粉乳を主成分として、その
他成分として乾燥ホエー、油脂類（例えばラード、牛脂
など）、糖類、ビタミン（ビタミンA,B群、C,D,Eな
ど）、無機質（リン酸カルシウム、炭酸カルシウムな
ど）などの栄養素材が配合されているが、本発明に於い
ては上記の如き中鎖脂肪酸又はその塩を油脂類の代替と
して、又は新たな成分として添加することにより、本発
明の目的を達成することができる。
他成分として乾燥ホエー、油脂類（例えばラード、牛脂
など）、糖類、ビタミン（ビタミンA,B群、C,D,Eな
ど）、無機質（リン酸カルシウム、炭酸カルシウムな
ど）などの栄養素材が配合されているが、本発明に於い
ては上記の如き中鎖脂肪酸又はその塩を油脂類の代替と
して、又は新たな成分として添加することにより、本発
明の目的を達成することができる。
本発明の子畜用代用乳組成物の好ましい配合組成を示
せば下記の通りである。
せば下記の通りである。
脱脂粉乳又は／及び大豆ミール 60〜85重量％ 乾燥ホエー ５〜30 〃 ビタミン ０〜６ 〃 無機質 ０〜６ 〃 中鎖脂肪酸又はその塩 ３〜30 〃 糖 ０〜６ 〃 合 計 100重量％ 本発明の代用乳組成物は水又は温水で数倍、好ましく
は３〜15倍に希釈され、子畜に与えられる。
は３〜15倍に希釈され、子畜に与えられる。
希釈されて得られる代用乳（水溶液又は分散液）は好
ましくは下記の組成からなっている。
ましくは下記の組成からなっている。
脱脂粉乳又は／及び大豆ミール ５〜25重量％ 乾燥ホエー ２〜10 〃 ビタミン ０〜２ 〃 無機質 ０〜２ 〃 中鎖脂肪酸又はその塩 0.5〜10 〃 糖 ０〜２ 〃 水 残 り 合 計 100重量％ この代用乳（水溶液又は分散液）は上記の代用乳組成
物を希釈して得られるが、中鎖脂肪酸又はその塩を含ま
ない市販の代用乳組成物を希釈する際に中鎖脂肪酸又は
その塩を添加することによっても得ることができる。
物を希釈して得られるが、中鎖脂肪酸又はその塩を含ま
ない市販の代用乳組成物を希釈する際に中鎖脂肪酸又は
その塩を添加することによっても得ることができる。
本発明の代用乳組成物が如何にして優れた効果を有す
るかの機作は必ずしも明らかではないが、従来の代用乳
組成物では代用乳の主成分である脱脂粉乳の変性により
子畜の消化性に悪い影響を与えていた（特開昭57−1864
45号公報）が、中鎖脂肪酸又はその塩を用いることによ
り、脱脂粉乳の消化器官内での消化分散に働くととも
に、直接的に子畜のエネルギー補給、ひいては栄養改善
効果を示し、下痢の発生防止、死亡率の低下をもたらす
ものと考えられる。
るかの機作は必ずしも明らかではないが、従来の代用乳
組成物では代用乳の主成分である脱脂粉乳の変性により
子畜の消化性に悪い影響を与えていた（特開昭57−1864
45号公報）が、中鎖脂肪酸又はその塩を用いることによ
り、脱脂粉乳の消化器官内での消化分散に働くととも
に、直接的に子畜のエネルギー補給、ひいては栄養改善
効果を示し、下痢の発生防止、死亡率の低下をもたらす
ものと考えられる。
いずれにせよ、本発明に従って中鎖脂肪酸又はその塩
を代用乳組成物又は代用乳（水溶液又は分散液）に配合
することにより、子畜の下痢発生防止、死亡率の低下を
もたらすことは驚くべきことであり、代用乳の価値を著
しく高めるとともに、畜産業の振興に貢献すること大で
ある。
を代用乳組成物又は代用乳（水溶液又は分散液）に配合
することにより、子畜の下痢発生防止、死亡率の低下を
もたらすことは驚くべきことであり、代用乳の価値を著
しく高めるとともに、畜産業の振興に貢献すること大で
ある。
次に本発明を実施例を挙げて具体的に説明するが、本
発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例 １ 表−１に示した代用乳組成物調製例の各処方品を40〜
50℃の温水で約６倍に希釈し、初乳を２日間与えた後、
子豚（各５頭）に３〜７日令まで120g/頭（固形分20g/
頭）、７〜14日令まで240g/頭（固形分40g/頭）を与え
た。試験期間中の下痢発生数、死亡数及び増体量につい
て観察を行い、その結果を表−２に示した。尚、本試験
においては、下痢発生数、他の要因を入れないため、子
豚の治療は行わなかった。表−２の結果より、本発明の
代用乳組成物が各項目について著しく効果があることが
わかる。
50℃の温水で約６倍に希釈し、初乳を２日間与えた後、
子豚（各５頭）に３〜７日令まで120g/頭（固形分20g/
頭）、７〜14日令まで240g/頭（固形分40g/頭）を与え
た。試験期間中の下痢発生数、死亡数及び増体量につい
て観察を行い、その結果を表−２に示した。尚、本試験
においては、下痢発生数、他の要因を入れないため、子
豚の治療は行わなかった。表−２の結果より、本発明の
代用乳組成物が各項目について著しく効果があることが
わかる。
実施例 ２ 表−３に示す基本代用乳を40〜50℃の温水で希釈し、
更に表−４に示す化合物を加えて代用乳を調製した。初
乳を２日間与えたホルスタイン子牛（雄）各３頭に上記
代用乳を30日令まで4kg/日／頭の割合で与え、試験期間
中の子牛の増体量及び下痢発生数を観察した。尚、常時
人工乳と乾草（アルファルファウェハー）を自由摂取さ
せた。又、下痢発生時は治療を並行して行った。その結
果は表−５に示すとおり、本発明に用いられる中鎖脂肪
酸又はその塩を添加したものが著しく良好であった。
更に表−４に示す化合物を加えて代用乳を調製した。初
乳を２日間与えたホルスタイン子牛（雄）各３頭に上記
代用乳を30日令まで4kg/日／頭の割合で与え、試験期間
中の子牛の増体量及び下痢発生数を観察した。尚、常時
人工乳と乾草（アルファルファウェハー）を自由摂取さ
せた。又、下痢発生時は治療を並行して行った。その結
果は表−５に示すとおり、本発明に用いられる中鎖脂肪
酸又はその塩を添加したものが著しく良好であった。
Claims (6)
- 【請求項１】主成分として脱脂粉乳及び／又は大豆ミー
ルを含み、かつ炭素数６〜10の中鎖脂肪酸又はその塩を
0.5重量％以上含有することを特徴とする子畜用代用乳
組成物。 - 【請求項２】中鎖脂肪酸又はその塩の含有量が0.5〜30
重量％である請求項１記載の子畜用代用乳組成物。 - 【請求項３】中鎖脂肪酸又はその塩の含有量が３〜30重
量％である請求項１記載の子畜用代用乳組成物。 - 【請求項４】中鎖脂肪酸の塩がカルシウム塩又は鉄塩で
ある請求項１記載の子畜用代用乳組成物。 - 【請求項５】主成分として脱脂粉乳及び／又は大豆ミー
ルを含み、かつ炭素数６〜10の中鎖脂肪酸又はその塩を
0.1重量％以上含有する代用乳水溶液又は分散液を子畜
に与えることを特徴とする子畜の飼育方法。 - 【請求項６】中鎖脂肪酸又はその塩の含有量が0.5〜10
重量％である請求項５記載の飼育方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1080273A JP2723961B2 (ja) | 1989-03-31 | 1989-03-31 | 子畜用代用乳組成物及び子畜の飼育方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1080273A JP2723961B2 (ja) | 1989-03-31 | 1989-03-31 | 子畜用代用乳組成物及び子畜の飼育方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH02261349A JPH02261349A (ja) | 1990-10-24 |
| JP2723961B2 true JP2723961B2 (ja) | 1998-03-09 |
Family
ID=13713675
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1080273A Expired - Fee Related JP2723961B2 (ja) | 1989-03-31 | 1989-03-31 | 子畜用代用乳組成物及び子畜の飼育方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2723961B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR20170117382A (ko) | 2015-02-13 | 2017-10-23 | 유가산교 가부시키가이샤 | 동물장내 유용균 증가제 및 이것을 사용한 가축장내 환경개선방법 |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP3068970B2 (ja) * | 1992-11-30 | 2000-07-24 | 中部飼料株式会社 | 子畜用液状飼料組成物 |
-
1989
- 1989-03-31 JP JP1080273A patent/JP2723961B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR20170117382A (ko) | 2015-02-13 | 2017-10-23 | 유가산교 가부시키가이샤 | 동물장내 유용균 증가제 및 이것을 사용한 가축장내 환경개선방법 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH02261349A (ja) | 1990-10-24 |
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