JP2718366B2 - 空気調和機の運転制御方法 - Google Patents

空気調和機の運転制御方法

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JP2718366B2
JP2718366B2 JP6117406A JP11740694A JP2718366B2 JP 2718366 B2 JP2718366 B2 JP 2718366B2 JP 6117406 A JP6117406 A JP 6117406A JP 11740694 A JP11740694 A JP 11740694A JP 2718366 B2 JP2718366 B2 JP 2718366B2
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  • Devices For Blowing Cold Air, Devices For Blowing Warm Air, And Means For Preventing Water Condensation In Air Conditioning Units (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、冷房機能及び暖房機能
を備え、温水循環回路に温水を循環させて暖房運転を行
う温水循環暖房形式の空気調和機の運転制御方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、冷房機能及び暖房機能を備え、温
水循環回路に温水を循環させて暖房運転を行う温水循環
暖房形式の空気調和機においては、通常冷媒循環回路と
温水循環回路とが備えられ、温水循環回路は、熱交換器
及び熱源を備えた水加熱器と、循環ポンプと、室内ファ
ンを備えた室内ユニットに組込まれた室内熱交換器(放
熱器)と、温水流量調整弁とを有している。このような
空気調和機の暖房運転時においては、一般に室温制御の
パラメータとして設定温度Ts と、室内温度Tr との温
度差ΔT=Ts ーTr を採用し、該温度差ΔTに基づい
て温水循環回路に設けられた温水流量調整弁の開度を調
節することにより、温水循環回路に循環させる温水流量
を調節してファジー制御或いはPID制御等により室温
制御を行うものである。また、暖房運転時に室内温度T
r が設定温度Ts より低く、暖房運転オン温度TON以下
にある時暖房運転が開始され、水加熱器がオンされて温
水流量調整弁が開かれるとともに循環ポンプがオンされ
て室内ファンが駆動され、水加熱器で加熱された温水が
温水循環回路を循環して暖房運転を開始するものであ
り、室内温度Tr が設定温度Ts を超えて上昇し、予め
定められた暖房運転オフ温度Toffに達すると、温水流
量調整弁が全閉されて循環ポンプがオフされるととも
に、室内ファンが停止または微風運転に切り替えられる
ものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の暖房運転時の制御においては、設定温度Ts と室内
温度Tr との温度差ΔTに基づいて温水循環回路に設け
られた温水流量調整弁の開度を調節しているため、室内
温度Tr が上昇或いは下降の変化速度が、温水流量調整
弁の開度調節速度に比べてかなり遅いことに起因する温
水流量調整弁の開度を過大に調節する、即ち温水流量調
整弁を開き過ぎたり、絞り過ぎたりする恐れがあった。
例えば、暖房運転を開始すると、室内温度Tr が上昇し
て設定温度Ts を超えた時点で温水流量調整弁を絞り始
めた場合に、室内温度Tr は急激に下がることがなく、
ある期間上昇を続けるため、温水流量調整弁の開度を一
層小さくしようと制御することになって絞り過ぎる結果
となり、室内温度Tr が下がり過ぎることになる。そし
て、室内温度Tr が設定温度Ts に達すると温水流量調
整弁を開き始めるが、上記絞り動作と反対になって室内
温度Tr が上がり過ぎることになり、設定温度Ts 付近
で室内温度Tr が大きくハンチングするという問題があ
った。ここで、図12を参照して実際の室内温度制御の動
作の一例を説明すると、暖房運転の開始時において、 期間a:設定温度Ts と室内温度Tr との温度差ΔTが
大きいから、温水流量調整弁の開度大である。 期間b:温度差ΔTが小さくなり、室内温度Tr の変化
量が大きいから、温水流量調整弁を徐々に閉め始める。 期間c:室内温度Tr が上昇して設定温度Ts を超えた
から温水流量調整弁を大きく絞るもので、室内温度Tr
が下降し始める時には温水流量調整弁の開度が全閉また
は全閉近くに達することになる。 期間d:室内温度Tr が下降し始め、且つ温度差ΔTが
小さいために温水流量調整弁の開度を変化させない。 以後、期間a,b,c,dが徐々に短くなり、且つ温水
流量調整弁の開度変化量は小さくなるが、絶対量として
は開度変化が大きすぎるものであり、室内温度Tr が大
きくハンチングするという問題を生じる。一方、温水を
循環させる暖房方式は、本来温水流量を調節することに
より、暖房能力を幅広く変化させることができる点が長
所であるから、室内温度Tr が暖房運転オフ温度Toff
に達すると、温水流量調整弁が全閉されて循環ポンプが
オフされるとともに、室内ファンが停止または微風運転
に切り替えられる暖房運転オフ状態にする(図13参照)
と、上記長所を活かすことができないという問題があっ
た。
【0004】本発明の目的は、温水流量調整弁の開度を
過大に調節することなく、室内温度を設定温度に速やか
に安定させることができるとともに、暖房運転オフする
ことなく、連続した暖房運転を行うことのできる空気調
和機の運転制御方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の空気調和機の運転制御方法は、少なくとも温
水弁を有する温水循環回路を備え、温水循環回路運転時
に室内温度に応じて温水弁の開度を制御する空気調和機
において、設定値より高く、暖房オフ温度より高くない
上位規制値を設定し、温水循環回路運転時に室内温度が
上位規制値以上となった時点で温水流量を強制的に絞
り、吹き出し温度を体感上寒く感じない温度に低下させ
ることにより、室内温度が上位規制値を超えた時点で、
強制的に温水弁を絞って、室内温度の変化速度が遅いこ
とに起因する温水弁の絞りすぎの発生を防止し、適切な
室内温度制御を行うことができ、快適な暖房運転制御を
行うことができる。また、室内温度が、設定温度よりも
高く、上位規制値より低い下位規制値まで下降した時点
で本来のファジー制御に復帰させることにより、制御遅
れが解消されて室内温度のアンダーシュートを防止する
ことができる。さらに、暖房運転の立ち上がり時に、室
内温度を速やかに上昇させるさせる必要性から高温風が
吹き出すため、室内の温度分布が均一ではなく、上下に
温度差が発生するから、温水室内熱交換器温度が下限規
定値以下になった時、その時点の温水弁の開度を変化さ
せず、そのまま保持することにより、体感上寒く感じな
い程度の低温風が吹き出して室内温度分布を均一化し、
真の室内温度を検出できるとともに、室内温度が暖房オ
フ温度に達することなく連続運転が可能になる。また、
温水循環回路運転時に室内温度が上位規制値以上となっ
た時点で温水流量を強制的に絞り、吹き出し温度を体感
上寒く感じない温度に低下させる状態を所定時間保持し
た後、室内温度が暖房オフ温度を超える場合に暖房オフ
状態に移行させることにより、室内温度が上位規制値を
超えても、温水弁の開度を小さくしている状態を所定時
間保持するから、室内温度が暖房オフ温度を超えた場合
に直ちに暖房オフとすることはなく、所定時間経過した
のち暖房オフとすることにより、急激な温水弁の開度調
整を行わず、ゆるやかな開度調整を行うことになって、
快適な室内温度制御が得られる。 また、暖房オフ温度
を上位規制値に等しくすると、室内温度が暖房オフ温度
を超えた場合に、直ちに暖房オフとせず、ゆるやかな速
度で温水弁を閉じることにより、温水室内熱交換器温度
Th の温度変化が緩やかであるから、温水弁の絞りすぎ
を防止できる。さらに、温水弁の開度を小さく保持する
ことにより、室内温度が緩やかに設定温度に近づくた
め、快適な室内温度制御が得られる。
【0006】
【実施例】本発明の実施例を、図を参照して説明する。
図11において本発明の制御方法を適用する温水循環暖房
形式の空気調和機の概略を説明すると、室内ユニット1
内に、冷房用熱交換器即ち蒸発器2と、暖房用熱交換器
3とが空気流路に上流側から順に配設され、その下流位
置に室内ファン4が設置されており、蒸発器2と暖房用
熱交換器3の下方にドレンパン5が設置されている。蒸
発器2と、室外ユニット6内に配設されたコンプレッサ
7、室外ファン11で空冷される凝縮器8、キャピラリチ
ューブ(膨張装置)9が冷媒配管10で順次接続された冷
媒回路で冷凍サイクルが構成され、コンプレッサ7で圧
縮された冷媒は凝縮器8で液化し、キャピラリチューブ
9で断熱膨張した後、蒸発器2で蒸発し、蒸発器2の周
囲の空気と熱交換する。暖房用熱交換器3は、温水熱源
機12内に設置された水加熱用熱交換器13に、循環ポンプ
14及び流量制御弁(温水弁)15を介して温水配管16で接
続されて温水暖房回路が形成されている。流量制御弁15
はステッピングモータで駆動されてステップ数で開度が
定められるものであり、暖房用熱交換器3の入口側に接
続されている。
【0007】制御装置17は、室内温度センサ等の室内温
度検知装置18で検出された室内温度Tr と、蒸発器2に
設けられた温度センサ等の室内熱交換器温度センサ20で
検出された冷却側室内熱交換器温度Tc と、温水室内熱
交換器3に設けられた温度センサ等の室内熱交換器温度
センサ21で検出された温水室内熱交換器温度Th と、設
定装置19で設定された設定温度Ts とが入力され、室内
ファン4と、冷却回路のコンプレッサ7と室外ファン1
1、及び暖房回路の温水熱源機12と循環ポンプ14及び温
水弁15に制御信号を出力するものであり、冷房運転時に
は、室内ファン4とコンプレッサ7及び室外ファン11が
運転され、温水熱源機12と循環ポンプ14及び温水弁15が
オフされる。また、除湿運転時には、室内ファン4と、
冷却回路のコンプレッサ7と室外ファン11、及び暖房回
路の温水熱源機12と循環ポンプ14、及び温水弁15がオン
される。さらに、暖房運転時には、室内ファン4と、暖
房回路の温水熱源機12と循環ポンプ14が運転され、温水
弁15の開度θが調節され、冷却回路のコンプレッサ7と
室外ファン11はオフされる。
【0008】次に図1のフローチャートを参照して第1
実施例の暖房運転制御動作について説明する。予め設定
された設定温度Ts と、予め設定された第1規定値α
(例えば、α=2℃)及び第2規定値β(例えば、β=
1℃)とに基づいて、設定温度Ts に第1規定値α(α
=2℃)を加算した上位規制値Ta =Ts +αと、設定
温度Tsに第2規定値β(β=1℃)を加算した下位規
制値Tb =Ts +βを設定する。但し、上位規制値Ta
は、別に予め設定された暖房オフ温度Toff 以下(Ta
≦Toff )とする。室内温度Tr が上位規制値Ta 以下
(Tr ≦Ta =Ts +α=Ts +2)である場合にはフ
ァジー推論演算による室内温度制御を行う(図2のA〜
C)。図2において、 期間A:設定温度Ts と室内温度Tr との温度差ΔTが
大きいから、温水流量調整弁の開度大である。 期間B:温度差ΔTが小さくなり、温水室内熱交換器温
度Th の変化量が大きいから、温水流量調整弁を徐々に
閉め始める。 期間C:室内温度Tr が上昇して設定温度Ts を超えた
から温水流量調整弁を大きく絞るもので、室内温度Tr
が下降し始める時には温水流量調整弁の開度が全閉また
は全閉近くに達することになる。
【0009】上記ファジー推論演算による室内温度制御
においては、所定の演算タイムΔt(例えば、2分間)
経過毎にファジー演算を行い、設定温度Ts と現在室内
温度Trnowとの差である温度差ΔT(ΔT=Ts −Trn
ow)を図3に適用して温度差ΔTのメンバーシップ関数
により入力メンバーシップ値を求め、温度差ファジーデ
ータを求める。温度差ΔTのメンバーシップ関数は次の
とおりである。 N :TrnowがTs より高い(ΔT≦−Δ1 で最大1.0
、ΔT=0で最小0)。 ZO:ちょうど良い(ΔT=0で最大1.0 、ΔT=−Δ
1 ,+Δ2 で最小0)。 PS:TrnowがTs よりやや低い(ΔT=+Δ2 で最大
1.0 、ΔT=0,+Δ3で最小0)。 PM:TrnowがTs より少し低い(ΔT=+Δ3 で最大
1.0 、ΔT=+Δ2 ,+Δ4 で最小0)。 PB:TrnowがTs より低い(ΔT≧+Δ4 で最大1.0
、ΔT=+Δ3 で最小0)。 なお、Δ1 ,Δ2 ,Δ3 ,Δ4 は、予め定めた温度差Δ
Tの値であり、例えばΔ1 =Δ2 =1度,Δ3 =4度,
Δ4 =7度としている。
【0010】現在温水室内熱交換器温度Thnowと、前回
温水室内熱交換器温度Tholdとで算出される温水室内熱
交換器温度変化量ΔTh=Thnow−Tholdを、図4に適用
して温水室内熱交換器温度変化量ΔThのメンバーシップ
関数により入力メンバーシップ値を求め、温水室内熱交
換器温度変化量ファジーデータを求める。温水室内熱交
換器温度変化量ΔThのメンバーシップ関数を次に示す。 NB:Th が前回ファジー演算時より低い状態が経過。
(ΔTh=−δ4 で最大1.0 、ΔTh=−δ3 で最小0) NM:Th が前回ファジー演算時よりも少し低い状態が
経過。(ΔTh=−δ3 で最大1.0 、ΔTh=−δ4 ,−δ
2 で最小0) NS:Th が前回ファジー演算時よりもやや低い状態が
経過。(ΔTh=−δ2 で最大1.0 、ΔTh=−δ3 ,−δ
1 で最小0) ZO:Th が前回ファジー演算時から変化しない。(−
δ1 ≦ΔTh≦+δ1 で最大1.0 、ΔTh=±δ2 で最小
0) PS:Th が前回ファジー演算時よりもやや高い状態が
経過。(ΔTh=+δ2 で最大1.0 、ΔTh=+δ1 ,+δ
3 で最小0) PM:Th が前回ファジー演算時よりも少し高い状態が
経過。(ΔTh=+δ3 で最大1.0 、ΔTh=+δ2 ,+δ
4 で最小0) PB:Th が前回ファジー演算時より高い状態が経過。
(ΔTh=+δ4 で最大1.0 、ΔTh=+δ3 で最小0) なお、δ1 ,δ2 ,δ3 ,δ4 は、予め定めたファジー
演算間室内温度変化量ΔThの値であり、例えば、δ1
0.4 度,δ2 =2度,δ3 =4度,δ4 =6度としてい
る。
【0011】上記算出されたファジー演算間の室内温度
変化量ΔThのファジーデータ及び温度差ΔTのファジー
データの全てに対し、図5に示す制御ルールを参照し
て、出力メンバーシップ値を求める。出力メンバーシッ
プ関数は次の7種のファジー変数で定義される。 NB:温水弁開度小。NM:温水弁開度少し小。NS:
温水弁開度やや小。 ZO:温水弁開度中。PS:温水弁開度やや大。PM:
温水弁開度少し大。 PB:温水弁開度大。
【0012】上記制御ルールは次のとおりである。 R1:温水室内熱交換器温度変化量ΔTh=NB(温水室
内熱交換器温度Th が前回ファジー演算時より低い状態
が経過)であり、温度差ΔT=N(現在室内温度Trnow
が設定温度Ts より高い)であると、出力メンバーシッ
プ関数はPS(温水弁開度やや大)となる。換言すれ
ば、前回ファジー演算時以後の室内温度Trが前回ファ
ジー演算時よりも低い状態が経過し、現在室内温度Trn
owが設定温度Ts より高い場合、温水弁15の開度をやや
大とする。 R2:温水室内熱交換器温度変化量ΔTh=NB(温水室
内熱交換器温度Th が前回ファジー演算時より低い状態
が経過)で、温度差ΔT=ZO(ちょうど良い)の時、
出力メンバーシップ関数はPM(温水弁開度少し大)と
なる。換言すれば、前回ファジー演算時以後の室内温度
Tr が前回ファジー演算時よりも低い状態が経過し、現
在室内温度Trnowが設定温度Ts に等しい場合、温水弁
15の開度を大とする。 以下、同様にしてR35まで35通りの制御ルールが示され
ており、出力メンバーシップ値(グレード値)として、
室内温度変化量ΔThと温度差ΔTの入力メンバーシップ
値(グレード値)を比較し、小さいほうのグレード値を
採用する(min.演算)。例えば、R3に示す室内温度変
化量ΔTh=NBで、温度差ΔT=PSの状態において
は、室内温度変化量ΔThに対するファジー変数NBのグ
レード値と、温度差ΔTに対するファジー変数PSのグ
レード値とを比較し、小さいほうの値を採用するもので
ある。
【0013】上記制御ルールを全てのファジーデータに
ついて参照し、温水室内熱交換器温度変化量ΔThのファ
ジーデータ及び温度差ΔTのファジーデータからmin.演
算で求められた出力メンバーシップ値に基づいて、max.
演算を行い、得られた出力メンバーシップ合成値を用い
て一点化演算(逆ファジー化)を行う。一点化演算式
は、重心演算式fw =∫f(x)・xdx/∫f(x)dxを変形
し、 G=(a・A+b・B+c・C+d・D+e・E+f・
F+h・H)/(A+B+C+D+E+F+G) で算出し、この算出されたGが温水弁15を駆動するステ
ップモータのステップ位置の制御量となる。但し、A:
NB出力メンバーシップ合成値、B:NM出力メンバー
シップ合成値、C:NS出力メンバーシップ合成値、
D:ZO出力メンバーシップ合成値、E:PS出力メン
バーシップ合成値、F:PM出力メンバーシップ合成
値、H:PB出力メンバーシップ合成値である。また、
a,b,c,d,e,f,gは重み付係数である(例え
ば、a=−6、b=−4、c=−2、d=0、e=+
2、f=+4、g=+6)。
【0014】算出されたステップ位置制御量Gを前回ス
テップ位置(現時点の実ステップ位置)Go に加算した
ものが今回の温水弁のアドレス(目標ステップ位置Gs
)となるから、予め準備した温水弁特性テーブルか
ら、目標ステップ位置Gs に対応する目標ステップ数S
と、前回ステップ位置Go (温水弁が前回から駆動され
ていないから現時点における実ステップ位置)に対応す
る実ステップ数So との差が今回温水弁のステッピング
モータを駆動すべき駆動ステップ数(制御量)Smとな
り(Sm =S−So )、ステッピングモータに駆動ステ
ップ数Sm に対応する制御信号を出力してステッピング
モータを目標ステップ位置Gs に駆動し、温水弁の開度
を調節する。
【0015】温水弁15のステップ位置は、温水弁15の流
量−ステップ位置特性がリニアになるように設定してあ
り、各ステップ位置に対応するステッピングモータのス
テップ数は、温水弁の流量特性に応じて予め実験的に定
めている。例えば、図6の表1に示すとおり、温水弁15
の全閉位置から全開位置まで64ステップとし、各ステッ
プ位置に対応するステッピングモータの基準点即ち全閉
位置からの駆動パルス数が求められている。
【0016】温水室内熱交換器温度Th 並びに温水室内
熱交換器温度変化量ΔThを入力パラメータとして採用し
たことにより、室内温度Tr の変化よりも速やかな応答
が得られ、温水弁15の過大な開度調節を防ぎ、速やかに
室内温度Tr を安定させることができる。
【0017】一方、図1のフローチャートにおいて、室
内温度Tr が上位規制値Ta を超える(Tr >Ta =T
s +α=Ts +2)場合は、ファジー演算を行わず、温
水弁15を、予め設定した駆動速度θv (例えば、θv =
1ステップ/40秒)で強制的に閉止方向に駆動する(図
2のD)。温水弁15の開度が絞られて温水流量が減少
し、温水室内熱交換器温度Th が低下して、温水室内熱
交換器温度Th が予め設定された下限規定値Tc (例え
ば、Tc =35℃)以下(Th ≦Tc =35℃)になった
時、その時点の温水弁15の開度を変化させず、そのまま
保持する(図2のE)。なお、温水室内熱交換器温度T
h の下限規定値Tc は、室内ユニット6からの吹き出し
風温度が略温水室内熱交換器温度Th に等しくなるか
ら、肌寒さを感じない温度に設定すると良いものであ
り、例えば、Tc ≦30℃では肌寒く感じるからTc =35
℃が適当な値のひとつである。また、温水室内熱交換器
温度Th が下限規定値Tc 以下になる時ではなく、温水
弁15が、下限規定値Tc 近傍の温水室内熱交換器温度T
h を得ることのできる温水流量に対応して定められた下
限設定開度θs (例えば、θs =10で温水流量は略0.5
l/min.)に達した時としても良い。
【0018】室内温度Tr が低下して、室内温度Tr が
下位規制値Tb 以下(Tr ≦Tb =Ts +β=Ts +
1)になると、上述のファジー制御に移行する(図2の
F)。また、温水室内熱交換器温度Th が下限規定値T
c 以下になる(または、温水弁15が予め定められた下限
設定開度θs に達する)前に、室内温度Tr が低下し
て、室内温度Tr が下位規制値Tb 以下(Tr ≦Tb =
Ts +β=Ts +1)になった場合は、そのまま上述の
ファジー制御に移行する(図2のF)。
【0019】上述の構成によると、室内温度Tr が設定
温度Ts より高い上位規制値Ta を超えた時点で、温水
室内熱交換器温度Th が下限規定値Tc 以下になるまで
強制的に温水弁15を絞ることにより、室内温度Tr の変
化速度が遅いことに起因する温水弁15の絞りすぎの発生
を防止し、適切な室内温度制御を行うことができ、快適
な暖房運転制御を行うことができる。なお、温水室内熱
交換器温度Th が下限規定値Tc 以下になる時ではな
く、温水弁15が下限設定開度θs に達した時点で本来の
ファジー制御に復帰させることにより、制御装置が簡略
化されるとともに、温水弁15の絞りすぎの発生を防止し
て、適切な室内温度制御を行うことができ、快適な暖房
運転制御を行うことができる。また、室内温度Tr が、
設定温度Ts よりも少し高い下位規制値Tb (Tb <T
a )まで下降した時点で本来のファジー制御に復帰させ
ることにより、制御遅れが解消されて室内温度Tr のア
ンダーシュートを防止することができる。さらに、暖房
運転の立ち上がり時に、室内温度Tr を速やかに上昇さ
せるさせる必要性から高温風(例えば、50℃)が吹き出
すため、室内の温度分布が均一ではなく、上下に温度差
が発生するから、温水室内熱交換器温度Th が下限規定
値Tc 以下になった時、その時点の温水弁15の開度を変
化させず、そのまま保持することにより、低温風(例え
ば、35℃前後)が吹き出して室内温度分布を均一化し、
真の室内温度Tr を検出できるとともに、室内温度Tr
が暖房オフ温度に達することなく、連続運転が可能にな
る。
【0020】次に図7のフローチャートを参照して第2
実施例を説明すると、室内温度Trが上位規制値Ta を
超えた(Tr >Ta =Ts +α=Ts +2)ときに、フ
ァジー演算を行わず、温水弁15を、予め設定した駆動速
度θv (θv =1ステップ/40秒)で強制的に閉止方向
に駆動し、温水弁15の開度を絞って温水流量を減少さ
せ、温水室内熱交換器温度Th が低下して、温水室内熱
交換器温度Th が下限規定値Tc 以下(Th ≦Tc =35
℃)に低下した(或いは、温水弁15が、下限規定値Tc
近傍の温水室内熱交換器温度Th を得ることのできる温
水流量に対応して定められた下限設定開度θs に達し
た)場合は、その時点の温水弁15の開度を変化させず、
そのまま保持し、暖房負荷が大きく、室内温度Tr が下
位規制値Tb以下(Tr ≦Tb =Ts +β=Ts +1)
に低下すると、通常のファジー制御に移行する(図8参
照)。ここまでは第1実施例と同様である。
【0021】ここで、室内温度Tr が下位規制値Tb 以
下に低下しない(Tr >Tb =Ts+β=Ts +1)状
態が予め設定された所定時間t1 (例えば、t1 =6分
間)経過後に、室内温度Tr が暖房オフ温度Toff (T
off ≧Ta )以下である場合(Tr ≦Toff )は、暖房
負荷が小さめであり、温水弁15の開度を変化させず、そ
のまま保持する(図9参照)。一方、室内温度Tr が暖
房オフ温度Toff を超えた(Tr >Toff )場合は、暖
房負荷が極めて小さいものであり、温水弁15を全閉と
し、暖房オフ状態(監視状態)に移行する(図10参
照)。
【0022】この構成において、暖房オフ温度Toff を
上位規制値Ta に等しくすると、室内温度Tr が暖房オ
フ温度Toff を超えた(Tr >Toff =Ta )場合に、
直ちに暖房オフとせず、ゆるやかな速度で温水弁15を閉
じることにより、温水室内熱交換器温度Th の温度変化
が緩やかであるから、温水弁15の絞りすぎを防止でき
る。また、温水弁15の開度を小さく、或いは下限設定開
度θs に保持することにより、室内温度Tr が緩やかに
設定温度に近づくため、快適な室内温度制御が得られ
る。さらに、暖房オフ温度Toff を上位規制値Ta より
高く(Toff >Ta )すると、室内温度Tr が上位規制
値Ta を超えても、温水弁15の開度を小さくしている状
態を所定時間t1 保持するから、室内温度Tr が暖房オ
フ温度Toff を超えた(Tr >Toff =Ta )場合に、
図12に示す従来の制御方法のように、直ちに暖房オフと
することはなく、所定時間t1 経過したのち暖房オフと
することにより、急激な温水弁15の開度調整を行わず、
ゆるやかな開度調整を行うことになって、快適な室内温
度制御が得られる。
【0023】
【発明の効果】本発明は、上述のとおり構成されている
から次に述べる効果を奏する。設定値より高く、暖房オ
フ温度より高くない上位規制値を設定し、温水循環回路
運転時に室内温度が上位規制値以上となった時点で温水
流量を強制的に絞り、吹き出し温度を体感上寒く感じな
い温度に低下させることにより、室内温度が上位規制値
を超えた時点で、強制的に温水弁を絞って、室内温度の
変化速度が遅いことに起因する温水弁の絞りすぎの発生
を防止し、適切な室内温度制御を行うことができ、快適
な暖房運転制御を行うことができる。また、室内温度
が、設定温度よりも高く、上位規制値より低い下位規制
値まで下降した時点で本来のファジー制御に復帰させる
ことにより、制御遅れが解消されて室内温度のアンダー
シュートを防止することができる。さらに、暖房運転の
立ち上がり時に、室内温度を速やかに上昇させるさせる
必要性から高温風が吹き出すため、室内の温度分布が均
一ではなく、上下に温度差が発生するから、温水室内熱
交換器温度が下限規定値以下になった時、その時点の温
水弁の開度を変化させず、そのまま保持することによ
り、体感上寒くない程度の低温風が吹き出して室内温度
分布を均一化し、真の室内温度を検出できるとともに、
室内温度が暖房オフ温度に達することなく、連続運転が
可能になる。また、温水循環回路運転時に室内温度が上
位規制値以上となった時点で温水流量を強制的に絞り、
吹き出し温度を体感上寒く感じない温度に低下させる状
態を所定時間保持した後、室内温度が暖房オフ温度を超
える場合に暖房オフ状態に移行させることにより、室内
温度が上位規制値を超えても、温水弁の開度を小さくし
ている状態を所定時間保持するから、室内温度が暖房オ
フ温度を超えた場合に直ちに暖房オフとすることはな
く、所定時間経過したのち暖房オフとすることにより、
急激な温水弁の開度調整を行わず、ゆるやかな開度調整
を行うことになって、快適な室内温度制御が得られる。
また、暖房オフ温度を上位規制値に等しくすると、室
内温度が暖房オフ温度を超えた場合に、直ちに暖房オフ
とせず、ゆるやかな速度で温水弁を閉じることにより、
温水室内熱交換器温度Th の温度変化が緩やかであるか
ら、温水弁の絞りすぎを防止できる。さらに、温水弁の
開度を小さく保持することにより、室内温度が緩やかに
設定温度に近づくため、快適な室内温度制御が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例の制御動作のフローチャ
ートである。
【図2】 本発明に係る動作のタイムチャートである。
【図3】 本発明に係る温度差ΔTのメンバーシップ関
数である。
【図4】 本発明に係る温水室内熱交換器温度変化量Δ
Thのメンバーシップ関数である。
【図5】 本発明に係るファジー制御の制御ルールであ
る。
【図6】 温水弁の開度と駆動ステップ数の対象表であ
る。
【図7】 本発明の第2実施例の制御動作のフローチャ
ートである。
【図8】 第2実施例において暖房負荷が大きい場合の
制御動作を示すタイムチャートである。
【図9】 第2実施例において暖房負荷が少し小さい場
合の制御動作を示すタイムチャートである。
【図10】 第2実施例において暖房負荷が小さい場合
の制御動作を示すタイムチャートである。
【図11】 本発明を適用する空気調和機の一例を示す
概略構成図である。
【図12】 従来の暖房開始から安定状態までの動きの
タイムチャートである。
【図13】 従来の暖房オフ状態のタイムチャートであ
る。
【符号の説明】
1 室内ユニット、2 冷房用熱交換器(蒸発器) 3 暖房用熱交換器(放熱器)、4 室内ファン、5
ドレンパン 6 室外ユニット、7 圧縮機、8 凝縮器 9 キャピラリチューブ(膨張装置)、10 冷媒配管、
11 室外ファン 12 温水熱源機、13 水加熱用熱交換器、14 循環ポン
プ 15 流量制御弁(温水弁)、16 温水配管、17 制御装
置、18 検出装置 19 設定装置,21 温水室内熱交換器温度検出装置

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも温水弁を有する温水循環回路
    を備え、温水循環回路運転時に室内温度に応じて温水弁
    の開度を制御する空気調和機において、室内温度が暖房
    オフ温度より低い場合にファジー制御で温水弁の開度を
    制御するとともに、設定温度より高く、暖房オフ温度よ
    り高くない上位規制値を設定し、温水循環回路運転時に
    室内温度が上位規制値以上となった時点で、ファジー制
    御を停止して温水流量を強制的に絞り、吹き出し温度を
    体感上寒く感じない温度に低下させることを特徴とする
    空気調和機の運転制御方法。
  2. 【請求項2】 室内温度が、設定温度よりも高く上位規
    制値より低い下位規制値まで下降した時点で本来のファ
    ジー制御に復帰させることを特徴とする請求項1に記載
    された空気調和機の運転制御方法。
  3. 【請求項3】 温水循環回路運転時に室内温度が上位規
    制値以上となった時点で温水流量を強制的に絞り、吹き
    出し温度を体感上寒く感じない温度に低下させる状態を
    所定時間保持した後、室内温度が暖房オフ温度を超える
    場合に暖房オフ状態に移行させることを特徴とする請求
    項1または2に記載された空気調和機の運転制御方法。
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