JP2718061B2 - 磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents

磁気記録媒体の製造方法

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JP2718061B2 JP63125286A JP12528688A JP2718061B2 JP 2718061 B2 JP2718061 B2 JP 2718061B2 JP 63125286 A JP63125286 A JP 63125286A JP 12528688 A JP12528688 A JP 12528688A JP 2718061 B2 JP2718061 B2 JP 2718061B2
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  • Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、磁気記録再生装置等に用いられる磁気記録
媒体の製造方法に関するものである。
従来の技術 近年、コンピュータの外部記憶装置は大容量・高密度
化の方向に進んでいる。そのため媒体としては、酸化物
塗布型媒体から高抗磁力・高残留磁束密度・薄膜化の特
徴を持つ金属薄膜媒体へと移行しつつある。また、現在
の磁気ディスク装置において、コンタクト・スタート・
ストップ方式が採用されており、ディスク停止時には、
記録再生ヘッド(以下ヘッドと略す)はディスクにフレ
クシャー荷重(9〜15g重)で押さえつけられている。
そのため、潤滑剤や付着水分などによりヘッドがディス
クに吸着する可能性があり、時にヘッドクラッシュに至
るといった問題がある。従って、金属薄膜媒体は、ヘッ
ド吸着を防ぐ目的で、NiP膜を形成し鏡面加工した基板
にほぼ同心円上あるいは渦巻き状にヘッドとの相対的移
動方向に沿った傷を入れ、故意に基板表面を粗くし、ヘ
ッド吸着を防いでいる。また、この傷を入れることによ
り、ヘッドとの相対的移動方向に磁性膜が磁気異方性が
生じ、磁気特性が向上し再生出力が向上するといわれて
いる。
発明が解決しようとする課題 しかしながら前記従来の構成では、NiP膜に傷を入れ
る事によって、基板上に形成された磁性層のNiP膜に入
れられた傷に沿った方向と垂直な方向の抗磁力Hcに対
するNiP膜に入れられた傷に沿った方向の抗磁力Hc
比すなわちr=Hc /Hcが1にならない事がある。す
ると媒体変調雑音が増加し、媒体変調雑音と再生信号の
比(SN比)が悪化するという問題点があった。この様子
を第4図に示す。第4図は横軸にr、縦軸は各rに対す
るSN比からr=1の時のSN比を引いたものを取ってい
る。第4図に示す様にrが1からずれてくるとSN比が低
下する事がわかる。
本発明は前記従来の問題点を解決するものであり、Ni
P膜の表面に傷を入れてもNiP膜の上に形成された磁性膜
のNiP膜に入れられた傷に沿った方向と垂直な方向の抗
磁力に対するNiP膜に入れられた傷に沿った方向の抗磁
力の比を1に近づかせ、SN比の低下を防止する事ができ
る磁気記録媒体の製造方法を提供する事を目的としてい
る。
課題を解決するための手段 この目的を達成するために、基板の上に形成されたNi
P膜に磁気ヘッドとの相対的移動方向に沿ってNiP膜の表
面に傷を入れて表層を粗面化した後に、粗面化したNiP
膜の表面の形状を保った状態でエッチングし、更に、こ
の上に磁性層を形成する工程を有している。
作用 NiP膜の表層に傷を入れた事により、NiP膜の表層部に
材質や結晶構造等が変化した部分が形成されたり、又、
NiP膜の表面に不均一に酸化物等が形成される事がSN比
を低下させる原因であろうと推定できる。従って上記工
程により、SN比を低下させる原因である表層部の材質や
結晶構造等が変化した部分や、不均一に形成された酸化
物等を取り除く事ができる。
実施例 第1図及び第2図は本発明の一実施例における磁気記
録媒体の製造方法を用いて作成された磁気記録媒体を示
す拡大断面図及び部分平面図である。以下、本発明の一
実施例における磁気記録媒体の製造方法を第1図及び第
2図を用いて説明する。アルミニウム合金等からなる非
磁性基板1上に、例えば膜厚20μmのNiP膜2を、無電
解めっき法等により形成し、鏡面加工した後ヘッドとの
相対的移動方向に沿って傷を入れて、NiP膜2の表層を
粗面化する。この時、NiP膜2の表層の粗さは溝3は、
基板半径方向の中心線平均面粗さRaが約0.004〜0.015μ
mになる様にする。その後、傷が入れられたNiP膜2の
表面から0.1μm程度の深さまでイオンミーリング法や
スパッタリングエッチ法等により除去する。これはNiP
膜2の表層に傷を入れた事によってNiP膜2の表層の材
質や結晶構造等が変化した部分や、NiP膜2の表面に不
均一に形成された酸化物等を取り除くためである。尚、
一様に表層を前記方法で除去するので、中心線平均面粗
さRaは小さくなることはない。この表層を除去したNiP
膜2上に、例えばスパッタリング法によりAr圧5mTorrの
条件で非磁性Cr膜3を約0.4μm形成し、その上にCo−N
i合金によって構成された磁性膜4を約0.05μm形成す
る。さらにその上に保護膜5を約0.02μm形成する。
以上の様に構成された磁気記録媒体と比較するために
次の様な比較例を形成した。
[比較例1] 実施例と異なりNiP膜の表層を除去しない基板を用
い、実施例と同条件のもとで比磁性Cr膜・磁性膜・保護
膜を形成した。
[比較例2] 実施例のような傷の付いたものではなく、中心線平均
面粗さRaが約0.002μmの鏡面加工したNiP膜上に実施例
と同条件のもとで下地膜・磁性膜・保護膜を形成した。
上記実施例及び比較例1・2で得た磁気ディスク(実
施例、比較例1の中心線平均面粗さRaは0.006μm)に
ついて、静磁気特性としてNiP膜2に入れられた傷に沿
った方向の抗磁力Hc 及びNiP膜2に入れられた傷に沿
った方向と垂直な方向の抗磁力Hcを振動試料型磁力計
(VSM)で測定した。また、ギャップ長0.3μmのMn−Zn
フェライト磁気ヘッドを用いてそれぞれ測定したSN比か
ら実施例のSN比を引いたもの及び静止摩擦係数μsを測
定した結果を第1表に示す。
この表からわかる様にNiP膜2の表層に傷を入れた後
にNiP膜の表面をイオンミーリング法等によって削らな
かった比較例1はNiP膜に入れられた傷に沿った方向と
垂直な方向の抗磁力Hcに対する溝に沿った方向の抗磁
力Hc の比、すなわちHc /Hcが1よりも0.33程ず
れ、測定したSN比から実施例のSN比を引いたものも−3
となっている。又、比較例2はHc /Hcは実施例と同
じ1.0であるが、溝を形成していないため静止摩擦係数
が0.1程大きくなっている。次に第3図を用いて実施例
と比較例1の線記録密度に対するSN比の比較を行う。第
3図において横軸は線記録密度、縦軸は各線記録密度に
対する比較例1のSN比から同じ線記録密度に対する実施
例のSN比を引いたものをとっている。第3図からわかる
様に、実施例も比較例1もSN比は20KFRPI(Kilo Flax
Return Per Inch)以下ではあまり差はないが、20K
FRPI以上の高記録密度領域では比較例1に比べて良くな
ることがわかる。
以上の様に本実施例によれば、基板1の上に形成され
たNiP膜2に傷をヘッドとの相対的移動方向に沿って入
れた事によって、形成された部分のNiP膜2の表層の材
質や結晶構造等が変化した部分や、NiP膜2の表面に不
均一に形成された酸化物等をイオンミーリング法等によ
り取り除いたので、NiP膜2の上に形成された磁性膜のN
iP膜2に入れられた傷に沿った方向と垂直な方向の抗磁
力に対するNiP膜2に入れられた傷に沿った方向の抗磁
力の比を1に近づかせ、SN比の低下を防止できる。
発明の効果 本発明は、基板の上に形成されたNiP膜に磁気ヘッド
との相対的移動方向に沿って傷を入れて表層を粗面化し
た後に、粗面化したNiP膜の形状を保った状態でエッチ
ングし、更に、この上に磁性層を形成する工程を有して
いる事により、SN比を低下させる原因である表層部の材
質や結晶構造等が変化した部分や、不均一に形成された
酸化物等を取り除く事ができるのでNiP膜の上に形成さ
れた磁性膜のNiP膜に入れられた傷に沿った方向である
ディスク状の磁気記録媒体の円周方向の抗磁力と、これ
に直交する方向である半径方向の抗磁力を等しくする事
ができ、媒体変調雑音が小さくなり、SN比の低下を防止
し、高密度記録が行える。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例における磁気記録媒体の製造
方法を用いて形成された磁気記録媒体を示す拡大断面
図、第2図は同部分平面図、第3図は線記録密度と比較
例1及び実施例のSN比の比較を行ったグラフ、第4図は
磁性層のNiP膜に入れられた傷に沿った方向と垂直な方
向の抗磁力Hcに対するNiP膜に入れられた傷に沿った
方向の抗磁力Hc の比とSN比の関係を示したグラフであ
る。 1……非磁性基板 2……NiP膜 3……非磁性Cr膜 4……磁性膜 5……保護膜

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上にNiP膜を形成する第一の工程と、
    磁気ヘッドとの相対的移動方向に沿って前記NiP膜の表
    面に傷を入れ前記NiP膜の表層を粗面化し、粗面化したN
    iP膜の表面を前記表面の形状を保った状態でエッチング
    する第二の工程と、前記NiP膜上に磁性層を形成する第
    三の工程を有するディスク状の磁気記録媒体の製造方法
    であって、前記ディスク状の磁気記録媒体の円周方向と
    半径方向の抗磁力を等しくする事を特徴とする磁気記録
    媒体の製造方法。
JP63125286A 1988-05-23 1988-05-23 磁気記録媒体の製造方法 Expired - Lifetime JP2718061B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS6187221A (ja) * 1984-10-05 1986-05-02 Hitachi Ltd 磁気記録体の製造方法
JPS61242335A (ja) * 1985-04-19 1986-10-28 Fuji Electric Co Ltd 磁気デイスクの製造方法
JPS62234237A (ja) * 1986-04-03 1987-10-14 Seiko Epson Corp 磁気デイスクの製造方法
JPS62262227A (ja) * 1986-05-08 1987-11-14 Seiko Epson Corp 磁気記録媒体用下地基板の製造方法

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