JP2715334B2 - 画像形成方法 - Google Patents

画像形成方法

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JP2715334B2
JP2715334B2 JP2224455A JP22445590A JP2715334B2 JP 2715334 B2 JP2715334 B2 JP 2715334B2 JP 2224455 A JP2224455 A JP 2224455A JP 22445590 A JP22445590 A JP 22445590A JP 2715334 B2 JP2715334 B2 JP 2715334B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、電子写真法における画像形成方法に関する
ものである。更に詳しくは、外部より電圧を印加した帯
電部材を被帯電部材に接触させて帯電を行なう帯電工程
を有する画像形成方法に関するものである。
[従来の技術] 従来、電子写真装置等における帯電手段としてコロナ
放電器が知られている。しかし、コロナ放電器は高電圧
を印加しなければならない、オゾンの発生量が多い等の
問題点を有している。
そこで、最近ではコロナ放電器を利用しないで接触帯
電手段を利用することが検討されている。具体的には帯
電部材である導電性ローラに電圧を印加してローラを被
帯電体である感光体に接触させて感光体表面を所定の電
位に帯電させるものである。このような接触帯電手段を
用いればコロナ放電器と比較して低電圧化がはかれ、オ
ゾン発生量も減少する。
例えば、特公昭50-13661号公報においては、芯金にナ
イロン又はポリウレタンゴムからなる誘電体を被覆した
ローラを使うことによって感光紙を荷電する時に低電圧
印加を可能にしている。
しかしながら、上記従来例において、芯金にナイロン
を被覆した時ゴム等の弾性がないので被帯電体と十分な
接触を保つことができず、帯電不良を起こしてしまう。
一方、芯金にポリウレタンゴムを被覆すると、ゴム系材
料に含浸している軟化剤がしみ出てきて被帯電体に感光
体を使用すると帯電部材が当接部において感光体停止時
に感光体に固着する、あるいはその領域が画像ボケを生
じるという問題点があった。また、帯電部材のゴム系材
料中の軟化剤がしみ出てきて感光体表面に付着すると、
感光体が低抵抗化して画像流れが起きてひどい時には使
用不能となったり感光体表面に残留したトナーが帯電部
材の表面に付着し、フィルミング現象が発生することが
あった。そして、帯電部材表面に多量のトナーが固着す
ると帯電部材表面が絶縁化し帯電部材の帯電能力が失わ
れ感光体表面の帯電が不均一となり、画像に影響が出て
しまうという欠点があった。
加えて非磁性のカラートナーを用いた現像工程を、上
記のごとき帯電工程を有する画像形成法に適用する場合
には、さらに種々の問題が発生し易くなる。
この種のトナーは磁性体を含まず、また色の彩度の観
点からカーボンブラック等の導電性物質も含まないこと
が多いため、帯電をリークする部分がなく、通常のトナ
ーに比べて、特に低温低湿下で帯電気量が過大になりや
すい。
そこで、帯電が過大になるのを防止する目的で導電粉
の添加、低帯電性物質の添加、逆極性物質の添加等々種
々検討されているが、それぞれ欠点を有しており満足す
る結果が得られていない。
まず、導電粉添加では、高湿下での帯電量の低下が顕
著で、画像濃度ムラ、カブリの弊害が生じる。また、導
電粉は、一般に有色であるため、カラートナーの色彩に
悪影響を及ぼす。
また、低帯電性物質の添加(たとえば特開昭56-92545
号公報、特開昭60−217368号公報など)では、十分な流
動性付与効果を得るためには、多くの添加量を必要と
し、帯電量を下げすぎてしまったり、または、十分な流
動性付与効果が得られないことが多い。
また、逆極性物質の添加では、逆極性物質に粗粒が含
まれていると、トナーがそれを中心として凝集し、逆極
性のトナー塊が生成することがある。このトナー塊は、
非画像部に現像され、画質を悪化させてしまう。よっ
て、粗粒またはトナー塊を除去する工程が必要となる。
さらに近年、複写機画像の高画質化への要求が強くな
っているが、これに対して本発明者らは、トナーの小粒
径化を図り、微少ドットよりなる潜像の忠実な再現性を
も高めるべく検討してきた。
しかしながら、トナーの粒径を細かくしていくと、ト
ナー自身の凝集性が高まり、キャリアとの混合性の低
下、あるいはトナーの流動性の低下という問題が発生し
てしまい、加えてトナーの小粒径化に伴ない、トナーの
比表面積が増大するため、キャリアとの接触帯電におい
て帯電量が過大になり濃度薄や、転写不良といった新た
な問題が生じてくる。
さらに用いるトナーの帯電気量が過大になると、感光
体上からトナーが転写しにくくなり、感光体上の残留ト
ナーが多くなる。それゆえ、クリーニング工程で補集し
きれないトナーが出やすくなり、クリーニング不良が発
生し易くなる。さらにこれらのクリーニング工程で取り
切れないトナーが帯電部材に付着し、帯電能力の低下や
感光体にフィルミングが生じてしまう。
この様にトナーの一層の小粒径化を図ろうとする時、
直面する問題点は数多く、中でも帯電特性の向上と流動
性の向上が必須であり、この点がトナー開発の最重点項
目でもある。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は以上の点に鑑みなされたもので、帯電部材と
被帯電体との接触を十分に保つことが出来、帯電部材と
被帯電体との固着を防止し、更に帯電部材の導電ゴムに
含まれる可塑剤を被帯電体へ付着させたり、それによる
トナーの帯電部材表面への固着を防ぎトナーの被帯電体
へのフィルミングによる帯電不良や帯電ムラを起こさな
い帯電工程と、高解像度、高精細な画像が得られ、且つ
現像、転写及びクリーニング工程を経た後、被帯電体上
に残留することが極めて少なく、帯電部材表面にも被帯
電体表面にも固着の生じないトナーと該トナーを用いた
現像工程、転写工程及びクリーニング工程とからなる画
像形成方法を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段及び作用] 本発明者らは、現像用非磁性トナーが、高解像度、高
精細かつ高画質な画像を可能とするとともに、低湿下で
も帯電量が過大にならず、十分な流動性を持ちかつ高温
下においてもある程度の必要量の帯電気量を保持するた
めには、何が必要かを検討した結果、特定な流動性向上
剤をトナーに添加し、さらに酸価が5mgKOH/g以下のポリ
エステル樹脂からなるトナーの粒度分布を規定すること
により、上記目的にかなったトナーを提供できることを
見い出したものである。
具体的には、本発明は、 外部より電圧を印加した帯電部材を感光体に接触させ
て帯電を行なう帯電工程と、 静電荷像をカラートナーで現像してトナー像を形成す
る現像工程と、 トナー像を転写する転写工程と、 転写工程後に感光体表面に残存するカラートナーをク
リーニングするクリーニング工程 とを有する画像形成方法であり、 該帯電部材は、導電性ゴムと、その導電性ゴム層より
外側であって、且つ少なくとも感光体に接触する部分に
離型性被膜とを有しており、 該カラートナーは、非磁性の着色剤含有樹脂粒子と、
流動性向上剤とを有しており、該着色剤含有樹脂粒子は
重量平均径が6〜10μmであり、該着色剤含有樹脂粒子
の結着樹脂は、酸価が5mgKOH/g以下であり且つ酸価と水
酸基価の総和が3〜20mgKOH/gであるポリエステル系樹
脂であり、該流動性向上剤はシランカップリング剤で処
理された後、さらにシリコーンオイルで処理されたケイ
酸微粉体である ことを特徴とする画像形成方法に関する。
以下、前記画像形成方法に適用可能な本発明の接触帯
電工程から具体的に説明する。
本発明における帯電装置は、例えば第1図のごときも
のである。3は被帯電体である感光体ドラムであり、矢
印方向に回転する。4は上記感光体ドラム3に所定圧力
をもって接触させた帯電部材である帯電ローラーであ
る。Eはこの帯電ローラー4に電圧を印加する電源部で
所定の電圧を帯電ローラー4の芯金4aに供給する。第1
図においてEは直流電圧を示しているが、直流電圧に交
流電圧を重畳したものでも良い。
本発明では金属芯金4aに導電性ゴム層4bを設け、更に
その周面に離型性被膜である表面層4cを設けた。その理
由は、導電性ゴム層より外側に離型性被膜を設けること
により被帯電体である感光体と接触する部分へ導電性ゴ
ムからの軟化剤がしみ出さないようにすることにある。
そのため、軟化剤の感光体へ付着した場合の感光体の低
抵抗化による画像流れ、残留トナーの感光体へのフィル
ミングによる帯電能力の低下を防止でき、帯電効率の低
下が抑えられる。
さらに、帯電ローラーに導電ゴム層を用いることで帯
電ローラーと感光体との十分な接触を保つことができ帯
電不良を起こすようなこともない。
本発明においては、第2図のような帯電装置もまた使
用可能である。ここでは、ブレード状の接触帯電部材を
使用しているが、やはり電圧が供給される金属支持部材
4′aにより導電性ゴム4′bを支持し、感光体ドラム
3との当接部分に離型性被膜である表面層4′cを設け
ることにより、前記例と同様の作用効果を得ることがで
きる。
前述した例では帯電部材としてローラー状、ブレード
状のものを使ったが、これに限るものでなく、他の形状
についても本発明を実施することができる。
また、前記した例では帯電部材が導電性ゴム層と離型
性被膜から構成されているが、それに限らず、導電性ゴ
ム層と離型性被膜表層間に感光体へのリーク防止のため
に高低抗層、例えば環境変動の小さいヒドリンゴム層を
形成すると良い。
離型性被膜には、ナイロン系樹脂、PVDF(ポリフッ化
ビニリデン)、PVDC(ポリ塩化ビニリデン)を用いるこ
とができる。又、感光体としてはOPC、アモルファスシ
リコン、セレン、ZnO等が使用可能である。特に感光体
にアモルファスシリコンを用いた場合、他のものを使用
した場合に比べて導電ゴム層の軟化剤が感光体に少しで
も付着すると、画像流れはひどくなるので導電ゴム層の
外側に絶縁性被膜したことによる効果は大となる。さら
に、本発明に用いる帯電装置は転写用として用いること
も可能である。
次に本発明の画像形成方法における現像工程、転写工
程、及びクリーニング工程に適用可能なトナーについて
説明する。
本発明の構成は、非磁性の着色剤含有樹脂粒子、流動
性向上剤を有するトナーにおいて、該着色剤含有微粒子
の重量平均粒径が6〜10μmであり、該トナーの結着樹
脂がポリエステル系樹脂であり、該樹脂の酸価が5mgKOH
/gでありかつ酸価と水酸基価の総和が3〜20mgKOH/gで
あり、かつ該流動性向上剤がシランカップリング剤で処
理された後、さらにシリコンオイルで処理されたケイ酸
微粉体であるカラートナーを使用することが特徴の一つ
である。
現像剤が高い流動性と均一な帯電性を有する様にする
目的で当該研究分野においては従来よりケイ酸(シリ
カ)微粉体をトナー粉末に添加混合することがさかんに
行なわれている。
然るにシリカ微粉体はそのままでは親水性であるため
にこれが添加された現像剤は空気中の湿気により凝集を
生じて流動性が低下したり、甚だしい場合にはシリカの
吸湿により現像剤の帯電性能を低下させてしまう。そこ
で疎水化処理したりシリカ微粉体を用いることが特開昭
46-5782号公報、特開昭48-47345号公報、特開昭48-4734
6号公報等で提案されている。具体的にはケイ酸微粉体
とシランカップリング剤を反応させ、ケイ酸微粉体表面
のシラノール基を他の有機基で置換し疎水化する方法で
あり、シランカップリング剤としては例えばジメチルジ
クロルシラン、トリメチルアルコオキシシラン等が使用
されている。
しかしながら、これらのケイ酸微粉体は一応疎水化さ
れているとはいうものの疎水化の程度が十分とはいえ
ず、高湿条件下に放置された場合現像剤の帯電性能が低
下してしまう。
本発明者らは、種々のケイ酸微粉体について検討を行
った結果、シランカップリング剤で処理された後、さら
にシリコンオイルで処理された、シリカ微粉体を使用す
ることにより、上記欠点を回避することができることを
見出した。
従来のシランカップリング剤処理においては、ケイ酸
微粉体の全てのシラノール基をつぶすことは困難であ
り、残存シラノール基の高湿下における水分吸着は反応
後のシランカップリング剤分子による立体障害のみであ
り、完全に残存シラノール基の水分吸着を防ぐことがで
きない。
一方シリコンオイル処理においては、シリコンオイル
がケイ酸微粉体の表面に塗布されることにおり、シラノ
ール基を完全に覆いかくすことができ、耐湿性は飛躍的
に向上する。しかしながら、シリコンオイル処理のみで
は、ケイ酸微粉体表面を覆うためのシリコンオイル量が
多く、処理中にケイ酸微粉体の凝集体ができやすく、現
像剤に適用した場合現像剤の流動性が悪くなる等の欠点
を生じる。本発明者らは上記に鑑み、鋭意検討の結果、
良好な耐湿性を保持しつつ、ケイ酸微粉体の凝集を除く
ためには、ケイ酸微粉体をシランカップリング剤で処理
した後、少量のシリコンオイルで処理することにより上
記欠点を克服できることを見出したものである。
本発明に用いられるケイ酸微粉体は、ケイ素ハロゲン
化合物の蒸気相酸化により生成されたいわゆる乾式法又
はヒュームドシリカと称される乾式シリカ、及び水ガラ
ス等から製造されるいわゆる湿式シリカの両方が使用可
能であるが表面及びケイ酸微粉体の内部にあるシラノー
ル基が少なく、又Na2O,SO3 2-等の製造残渣のない乾式シ
リカの方が好ましい。
又、乾式シリカにおいては製造工程において例えば、
塩化アルミニウム又は、塩化チタンなど他の金属ハロゲ
ン化合物をケイ素ハロゲン化合物と共に用いる事によっ
てシリカと他の金属酸化物の複合微粉体を得る事も可能
であり、それらも包含する。
その粒径は平均の一次粒径として、0.001〜2μmの
範囲内である事が望ましく、特に好ましくは、0.002〜
0.2μmの範囲内のシリカ微粉体を使用するのが良い。
本発明に用いられるシランカップリング剤は一般式 RmSiYn R:アルコオキシ基又は、塩素原子 m:1〜3の整数 n:3〜1の整数 で表わされるもので例えば代表的にはジメチルジクロル
シラン,トリメチルクロルシラン,アリルジメチルクロ
ルシラン,ヘキサメチルジシラザン,アリルフェニルジ
クロルシラン,ベンジルジメチルクロルシラン,ビニル
トリエトキシシラン,γ−メタクリルオキシプロピルト
リメトキシシラン,ビニルトリアセトキシシラン,ジビ
ニルクロルシラン,ジメチルビニルクロルシラン等をあ
げることができる。
上記ケイ酸微粉体のシランカップリング剤処理は、ケ
イ酸微粉体を攪拌等によりクラウド状としたものに気化
したシランカップリング剤を反応させる乾式処理又は、
ケイ酸微粉体を溶媒中に分散させシランカップリング剤
を滴下反応させる湿式法等一般に知られた方法で処理す
ることができる。
本発明に使用されるシリコンオイルは、一般に次の式
で示されるものであり、 R:C1のアルキル基 R′:アルキル,ハロゲン変性アルキル,フェニル,変
性フェニル等のシリコンオイル変性基 R″:C1のアルキル基又はアルコオキシ基 例えば、ジメチルシリコンオイル、アルキル変性シリ
コンオイル、α−メチルスチレン変性シリコンオイル、
クロルフェニルシリコンオイル、フッ素変性シリコンオ
イル等が挙げられる。これらは1種あるいは2種以上の
混合物で用いてもよい。
シリコーンオイル処理の好ましい方法としては、ケイ
素ハロゲン化合物の蒸気相酸化により生成されたシリカ
微粉体を前記したシランカップリング剤で処理した後、
あるいはシランカップリング剤で処理すると同時にシリ
コーンオイルで処理する。その処理方法は公知の技術が
用いられ、例えばシリカ微粉体とシリコーンオイルとを
ヘンシェルミキサー等の混合機を用いて直接混合しても
良いし、ベースシリカヘシリコーンオイルを噴霧する方
法によっても良い。あるいは適当な溶剤にシリコーンオ
イルを溶解あるいは分散せしめて後、ベースのシリカ微
粉体とを混合した後溶剤を除去して作成しても良い。
また、これらの処理されたシリカ微粉体の適用量はト
ナー重量に対して、0.01〜20%のときに効果を発揮し、
特に好ましくは0.1〜3%添加したときに優れた帯電性
を示す。添加形態について好ましい態様を述べれば、ト
ナー重量に対して0.01〜3重量%の処理されたシリカ微
粉体がトナー粒子表面に付着している状態にあるのが良
い。
本発明に使用するカラートナーにおいて、カラートナ
ーの重量平均粒径が6〜10μmであり、5μm以下の粒
径を有する粒子が15〜40個数%であり、12.7〜16.0μm
の粒径を有する粒子が0.1〜5.0体積%であり、16μm以
上の粒径を有する粒子が1.0体積%以下含有され、6.35
〜10.1μmの粒径の粒子が下記式 を満足する粒度分布を有するとき、効果はより顕著であ
る。
上記の粒度分布を有するトナーは、感光体上に形成さ
れた潜像に忠実に再現することが可能であり、網点及び
デジタルのような微小なドット潜像の再現にも優れ、特
にハイライト部の階調性及び解像性に優れた画像を与え
る。更に、コピー又はプリントアウトを続けた場合でも
高画質を保持し、且つ、高濃度の画像の場合でも、従来
の非磁性トナーより少ないトナー消費量で良好な現像を
行うことが可能であり、経済性及び、複写機又はプリン
ター本体の小型化にも利点を有するものである。
トの潜像まで、感光体上の潜像電位を変化させた潜像を
現像し、感光体上の現像されたトナー粒子(すなわち、
着色剤含有樹脂粒子)を集め、トナー粒度分布を測定し
たところ、8μm以下のトナー粒子が多く、特に5μm
程度のトナー粒子が微少ドットの潜像上に多いことが判
明した。即ち、5μm程度の粒径のトナー粒子が感光体
の潜像の現像に円滑に供給される場合に潜像に忠実であ
り、潜像からはみ出すことなく、真に再現性の優れた画
像が得られるものである。
又、12.7μm〜16.0μmのトナー粒子は5μm程度の
粒径のトナー粒子の存在の必要性と関係があるが、5μ
m以下の粒径の非磁性トナー粒子は、確かに微小ドット
の潜像を忠実に再現する能力を有するが、それ自身かな
り凝集性が高く、そのためトナーとしての流動性が損わ
れることがある。
本発明者らは、前述の疎水化ケイ酸微粉体を添加する
ことによって、流動性の向上を図ったが、これだけの手
段では、画像濃度、トナー飛散、カブリ等すべての項目
を満足させる条件が非常に狭いことが確認された。それ
故、本発明者らは、更にトナーの粒度分布について検討
を重ねたところ、5μm以下の粒径のトナー粒子を15〜
40個数%含有させた上で、12.7〜16.0μmのトナー粒子
を0.1〜5.0体積%含有させることによって流動性がより
向上し、高画質化が達成できることを知見した。即ち、
12.7〜16.0μmの範囲のトナー粒子が5μm以下のトナ
ー粒子に対して、適度にコントロールされた流動性を持
つためと考えられ、その結果、コピー又はプリントアウ
トを続けた場合でも高濃度で解像性及び階調性の優れた
シャープな画像が提供されるものである。
更に、0.35〜10.1μmのトナー粒子について、その体
積%(V)と個数%(N)と重量平均粒径()のあ
いだに、 なる関係を本発明のトナーが満足していると、更に望ま
しい。
本発明者らは、粒度分布の状態と現像特性を検討する
なかで、上記式で示すような最も目的を達成するに適し
た粒度分布の存在状態であることを知見した。
即ち、一般的な風力分級によって粒度分布を調整した
場合、上記の値が大きいということは、微小ドット潜像
を忠実に再現する5μm程度のトナー粒子が増加し、上
記値が小さいということは逆に5μm程度のトナー粒子
が減少することを示していると解される。
したがって、が6〜10μmの範囲にあり、且つ上
記関係式をさらに満足する場合に、良好なトナー流動性
及び忠実な潜像再現性が達成される。
又、16μm以上の粒径のトナー粒子については、1.0
体積%以下にし、できるだけ少ない方が好ましい。
本発明の構成について、更に詳しく説明をする。5μ
m以下の粒径のトナー粒子が全粒子数の15〜40個数%で
あることが良く、更に好ましくは20〜35個数%が良い。
5μm以下の粒径のトナー粒子が15個数%以下である
と、高画質に有効な非磁性トナー粒子が少なく、特に、
コピー又はプリントアウトを続けることによってトナー
が使われるに従い、有効なトナー粒子成分が減少して、
トナーの粒度分布のバランスが悪化し、画質が次第に低
下してくる。又、40個数%以上であると、トナー粒子相
互の凝集状態が生じやすく、本来の粒径以上のトナー塊
となるため、荒れた画質となり、解像性を低下させ、又
は潜像のエッジ部と内部との濃度差が大きくなり、中ぬ
け気味の画像となりやすい。
又、12.7〜16.0μmの範囲の粒子が0.1〜5.0体積%で
あることが良く、好ましくは0.2〜3.0体積%が良い。5.
0体積%より多いと、画質が悪化すると共に、必要以上
の現像、すなわち、トナーののりすぎが起こり、トナー
消費量の増大を招く。一方、0.1体積%未満であると、
流動性の低下により画像濃度が低下してしまう。
又、16μm以上の粒径のトナー粒子が1.0体積%以下
であることが良く、更に好ましくは0.6体積%以下であ
り、1.0体積%より多いと、細線再現における妨げにな
るばかりでなく、転写において、感光体上に現像された
トナー粒子の薄層面に16μm以上の粗めのトナー粒子が
突出して存在することで、トナー層を介した感光体と転
写紙間の微妙な密着状態を不規則なものとして、転写条
件の変動をひきおこし、転写不良画像を発生する要因と
なりやすい。又、トナーの重量平均径は6〜10μm、好
ましくは7〜9μmであり、この値は先に述べた各構成
要素と切りはなして考えることはできないものである。
重量平均粒径6μm未満では、グラフィク画像などの画
像面積比率の高い用途では、転写紙上のトナーののり量
が少なく、画像濃度の低いという問題点が生じやすい。
これは、先に述べた潜像におけるエッジ部に対して、内
部の濃度が下がる理由と同じ原因によると考えられる。
重量平均粒径10μm以上では解像度が良好でなく、又複
写の初めは良くとも使用を続けていると画質低下を発生
しやすくなる。
以上述べてきた様に上記の粒度分布を有するごときト
ナーを用いることにより良好な流動性が得られる様にな
り、高解像度、高精細でかつ高画質なコピー画像が得ら
れる様になった。また、前述の流動性向上剤の使用によ
り、高温高湿下においても安定した帯電性が確保され、
飛散、カブリが生じることもない。これは、シリカ微粉
体の表面疎水化処理に起因するところ大である。さらに
低湿下においても帯電量が過大になることもなくそれゆ
え、転写性も良好であり、クリーニング不良及びクリー
ナーからのもれを防止することもできる。
以上、流動性向上剤とトナーの流度分布について説明
してきたが、本発明者らは。ポリエステル樹脂からなる
結着樹脂についてもさらに詳細に検討を行なったとこ
ろ、ポリエステル樹脂中に残存するカルボキシル基が環
境安定性に大きく影響を及ぼすこと、ならびに水酸基も
また、多く樹脂中に存在していると帯電の環境安定性に
対して悪影響を及ぼすこと等も見い出した。
すなわち、酸価を下げることにより、ポリエステル樹
脂中のカルボキシル基の量が減少し、高湿下においてト
ナーは吸湿しにくくなり、これにより高湿下での帯電の
低下はある程度抑えられる様になる。
特開昭62-195676号、特開昭62-195678号、特開昭62-1
95680号、特開昭62-195681号、特開昭62-195682号各公
報等によると、末端基量特にカルボキシル基量を減らし
過ぎるとポリエステル樹脂の帯電量は低下すると述べら
れているが、本発明者らはトナー化する際に好ましい適
当な荷電制御剤を含有することにより、帯電量は十分な
値をとることを確認している。
しかしながら、さらなる環境安定性を達成しようとす
るにあたっては、いくら酸価が小さくても水酸基価が過
剰に存在する場合には、水酸基価が水和を起こし高湿下
での帯電量低下が起こり環境安定性が損なわれてしま
う。
特開昭62-291668号公報には、酸価,水酸基価を調節
し特に酸価を5mgKOH/g以下にすることにより、ポリエス
テル樹脂の帯電を中性化し正帯電用荷電制御剤と併用す
ることで正帯電トナーとして用いるという方法もこれま
でに紹介されている。
本発明者らは、樹脂の酸価が5mgKOH/g以下で酸価及び
水酸基価の総和を3〜20mgKOH/g、好ましくは4〜15mgK
OH/gとすることにより十分な帯電の環境安定性を有する
トナー及び着色剤の分散性の向上したトナーの発明に至
った。
本発明において、酸価を5mgKOH/g以下酸価及び水酸基
価の総和が3〜20mgKOH/gとするために、ポリエステル
樹脂を一価のカルボン酸及び/又は一価のアルコールで
処理すれば良い。
即ち、2価以上の酸及びアルコールによる重縮合反応
終了後に酸価及び水酸基価を測定し、それとほぼ等モル
の1価のカルボン酸及び/又は1価のアルコールを反応
系中に加え、処理することにより酸価及び水酸基価を調
整する。このポリエステル樹脂を用いたトナーは定着
性、耐オフセット性に優れ、且つ環境安定性に優れ、流
動性、耐ブロッキング性が良くなり、劣化しにくいこと
が可能となった。
本発明に用いられるポリエステル樹脂の多価アルコー
ル成分としては、エチレングリコール、プロピレングリ
コール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、
2,3−ブタンジオール、ジエチレングリコール、ジプロ
ピレングリコール、トリエチレングリコール、1,5−ペ
ンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチ
ルグリコール、ペンタエリスリトールジアリルエーテ
ル、トリメチレングリコール、2−エチル−1,3−ヘキ
サンジオール、水素化ビスフェノールA、又次式で表わ
されるビスフェノール誘導体; 次式 (式中Rはエチレン又はプロピレン基であり、x,yはそ
ぞれ1以上の整数であり、且つx+yの平均値は2〜10
である。) 等のジオール類が挙げられる。
又、酸成分としてはフマル酸、マレイン酸、シトラコ
ン酸、イタコン酸などの不飽和ジカルボン酸類、又はこ
れらの酸無水物、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、
アゼライン酸などのジカルボン酸類又はこれらの酸無水
物、フタル酸、テレフタル酸等の芳香族系ジカルボン酸
などが挙げられる。
本発明に用いられるアルコール成分としては40〜60mo
l%、好ましくは45〜55mol%、酸成分としては60〜40mo
l%、好ましくは55〜45mol%であることが望ましい。
本発明に用いられる一価のカルボン酸としては、一般
式R-COOHで示される。ここでRはアルキル基、アルケニ
ル基などの脂肪族系、又は芳香族系、又は複素環系、な
どであり、具体的には以下に示すような化合物である。
ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、吉草
酸、ピバル酸、ラウリル酸、ミリスチン酸、パルミチン
酸、ステアリン酸、アクリル酸、プロピオル酸、メタク
リル酸、クロトン酸、オレイン酸、安息香酸、トルイル
酸、ナフトエ酸、ケイ皮酸、2−フル酸、ニコチン酸、
イソニコチン酸などがあり、中でも好ましくは酢酸、プ
ロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、吉草酸、ピバル酸、ラウ
リル酸、プロピオル酸、メタクリル酸、ステアリン酸、
安息香酸、トルイル酸、ナフトエ酸、2−フル酸であ
り、更に好ましくは酢酸、プロピオン酸、吉草酸、安息
香酸である。
又本発明に用いられ一価のアルコールとしては、一般
式R-OHで示される。ここでRはアルキル基、アルケニル
基などの脂肪族系、又は芳香族系、又は複素環系などで
あり、具体的には以下に示すような化合物が使用され
る。
メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアル
コール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、
イソブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert
−ブチルアルコール、n−アミルアルコール、イソアミ
ルアルコール、ヘキシルアルコール、ヘプチルアルコー
ル、オクチルアルコール、カプリルアルコール、アリル
アルコール、クロチルアルコール、プロパルギルアルコ
ール、シクロペンタノール、シクロヘキサノール、ベン
ジルアルコール、シンナミルアルコール、フルフリルア
ルコール、中でも好ましくはメチルアルコール、エチル
アルコール、イソブチルアルコール、sec−ブチルアル
コール、tert−ブチルアルコール、n−アミルアルコー
ル、イソアミルアルコール、アリルアルコール、クロチ
ルアルコール、シクロペンタノール、ベンジルアルコー
ルであり、更に好ましくは、メチルアルコール、エチル
アルコール、イソブチルアルコール、アリルアルコー
ル、ベンジルアルコールである。
本発明に用いられる一価のカルボン酸又は一価のアル
コールの分子量が大きくなると、ポリエステル樹脂の末
端基においてその部分にソフトセグメントを形成するた
めに耐オフセット性やキャリアのスペント化など不都合
を生じる。ここでRは炭素数が1〜10であることが望ま
しい。
1価のカルボン酸又は1価のアルコールの添加量は次
式(I),(II)により求めた。添加量は酸価又は水酸
基価とほぼ等モルになるようにする。
ポリエステル樹脂の製造方法は以下の通りである。
不活性ガス雰囲気下(多くの場合は窒素ガス存在下)
常圧〜減圧下(0〜−760mmH2O)で反応を行う。攪拌し
ながら60〜270℃好ましくは80〜220℃まで昇温し、10〜
30時間反応を行う。縮合重合により生成された水又はア
ルコール類は不活性ガスを系内に供給しつつ不活性ガス
と共に系外に連続的に排出され、縮合重合が進む様にす
る。例えば攪拌機、コンデンサー、温度計及び不活性ガ
ス導入管を具備した反応容器に酸、アルコールを仕込
む。次いで不活性ガスを導入してガス置換を行う。ガス
置換終了後も不活性ガスを流し続け反応温度を所定温度
にまで昇温し、10〜30時間攪拌しながら縮合重合反応を
行う。縮合重合反応により生成された水又はアルコール
は系外でコンデンサーにて凝縮させ回収する。反応終了
時点で酸価,水酸基価を測定し、上記式(I),(II)
で示されるカルボン酸、アルコールを加える。ここでモ
ノマーにカルボン酸及びアルコールを用いた場合、カル
ボキシル基と水酸基をアルコール及び/又はカルボン酸
により処理する。
反応終了後、生成水又は加えたカルボン酸又はアルコ
ールが過剰である場合の残存カルボン酸又はアルコール
は減圧下で蒸発させ系外でコンデンサーにより凝縮させ
回収する。その後、室温まで温度を下げポリエステル樹
脂を得る。
次に本発明に用いた酸価及び水酸基価の測定方法を以
下に示す。
酸価の測定 サンプル2〜10gを200〜300mlの三角フラスコに秤量
し、メタノール:トルエン=30:70の混合溶媒約50ml加
えて樹脂を溶解する。溶解性が悪いようであれば少量の
アセトンを加えても良い。0.1%のブロムチモールブル
ーとフェノールレッドの混合指示薬を用い、あらかじめ
標定されたN/10水酸化カリウム〜アルコール溶液で滴定
し、アルコールカリウム液の消費量から次の計算式(II
I)で酸価を求める。
酸価=KOH(ml数)×N×56.1/試料重量 …(III) (ただしNはN/10 KOHのファクター) 水酸基価の測定 試料を過剰のアセチル化剤、例えば無水酢酸と加熱し
てアセチル化を行い、生成したアセチル化物のケン化価
を測定したのち、次の式(IV)に従って計算する。
(ただしAはアセチル化後のケン化価、Bはアセチル
化前のケン化価を表わす。) 本発明に係るトナーには、荷電特性を安定化するため
に荷電制御剤を配合しても良い。その際トナーの色調に
影響を与えない無色又は淡色の荷電制御剤が好ましい。
その際の負荷電制御剤としては例えばアルキル置換サリ
チル酸の金属錯体(例えばジ−tert−ブチルサリチル酸
のクロム錯体又は亜鉛錯体)の如き有機金属錯体が挙げ
られる。負荷電制御剤をトナーに配合する場合には結着
樹脂100重量部に対して0.1〜10重量部、好ましくは0.5
〜8重量部添加するのが良い。
本発明に係るトナーと混合して二成分現像剤を調製す
る場合、その混合比率は現像剤中のトナー濃度として、
2〜10重量%、好ましくは3〜9重量%にすると通常良
好な結果が得られる。トナー濃度が2重量%以下では画
像濃度が低く実用不可となり、10重量%を越えるとカブ
リや機内飛散を増加せしめ、現像剤の耐用寿命を短め
る。
本発明に使用される着色剤としては、公知の染顔料、
例えばフタロシアニンブルー、インダスレンブルー、ピ
ーコックブルー、パーマネントレッド、レーキレッド、
ローダミンレーキ、ハンザイエロー、パーマネントイエ
ロー、ベンジンイエロー等広く使用することができる。
その含有量としては、OHPフィルムの透過性に対し敏感
に反映するよう結着樹脂100重量部に対して12重量部以
下であり、好ましくは0.5〜9重量部である。
本発明の非磁性カラートナーには必要に応じてトナー
の特性を損ねない範囲で添加剤を混合しても良いが、そ
のような添加剤としては、例えばテフロン、ステアリン
酸亜鉛、ポリフッ化ビニリデンの如き滑剤、あるいは定
着助剤(例えば低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプ
ロピレンなど)等がある。
本発明の非磁性カラートナーの製造にあたっては、熱
ロール、ニーダー、エクストルーダー等の熱混練機によ
って構成材料を良く混練した後、機械的な粉砕、分級に
よって得る方法、或は結着樹脂溶液中に磁性粉等の材料
を分散した後、噴霧乾燥することにより得る方法、又
は、結着樹脂を構成すべき単量体に所定材料を混合した
後、この乳化懸濁液を重合させることによりトナーを得
る重合トナー製造法等それぞれの方法が応用できる。
本発明のトナーと混合して用いるキャリアについて、
キャリア芯材への被覆樹脂としては電気絶縁性樹脂を用
いるが、トナー材料、キャリア芯材材料により適宜選択
される。本発明においては、キャリア芯材表面との接着
性を向上するために、少なくともアクリル酸(又はその
エステル)単量体およびメタクリル酸(又はそのエステ
ル)単量体から選ばれる少なくとも一種の単量体を含有
することが必要である。特にトナー材料として、負帯電
能を高いポリエステル樹脂粒子を用いた場合帯電を安定
する目的で更にスチレン系単量体との共重合体とするこ
とが好ましく、スチレン系単量体の共重合重量比を5〜
70重量%とするとが好ましい。
上記共重合体の平均分子量は、キャリア芯材表面の被
覆の均一性、被覆強度を考慮して数平均分子量が10,000
〜35,000好ましくは17,000〜24,000,重量平均分子量が2
5,000〜100,000好ましくは49,000〜55,000であることが
好ましい。
本発明に使用できるキャリア芯材の被覆樹脂用モノマ
ーとしては、スチレン系モノマーとしては、例えばスチ
レンモノマー、クロロスチレンモノマー、α−メチルス
チレンモノマー、スチレン−クロロスチレンモノマーな
どがあり、アクリル系モノマーとしては、例えばアクリ
ル酸エステルモノマー(アクリル酸メチルモノマー、ア
クリル酸エチルモノマー、アクリル酸ブチルモノマー、
アクリル酸オクチルモノマー、アクリル酸フェニルモノ
マー、アクリル酸2エチルヘキシルモノマー)などがあ
り、メタクリル酸エステルモノマー(メタクリル酸メチ
ルモノマー、メタクリル酸エチルモノマー、メタクリル
酸ブチルモノマー、メタクリル酸フェニルモノマー)な
どがある。
本発明に使用される磁性粒子としては、例えば表面酸
化又は未酸化の鉄、ニッケル、銅、亜鉛、コバルト、マ
ンガン、クロム、希土類等の金属及びそれらの合金又は
酸化物などが使用できる。又、その製造方法として特別
な制約はない。
以下に本発明において使用するトナーの特性値に係る
各測定法(1)〜(2)について述べる。
(1)粒度分布測定: 測定装置としてはコールターカウンターTA-II型(コ
ールター社製)を用い、個数分布、体積分布を出力する
インターフェイス(日科機製)及びCX-1パーソナルコン
ピューター(キヤノン製)を接続し、電解液は1級塩化
ナトリウムを用いて1%のNaCl水溶液を調製する。測定
法としては前記電解水溶液100〜150ml中に分散材として
界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩
を0.1〜5ml加え、さらに測定試料を2〜20ml加える。試
料を懸濁した電解液は超音波分散器で約1〜3分間分散
処理を行い、前記コールターカウンターTA-II型によ
り、アパーチャーとして100μmアパーチャーを用い
て、トナーの体積、個数を測定して2〜40μmの粒子の
体積分布と個数分布とを算出した。それから本発明にか
かるところの体積分布から求めた重量基準と重量平均径
D4(各チャンネルの中央値をチャンネルごとの代表値と
する)、体積分布から求めた重量基準の粗粉量(16.0μ
m以上)、個数平均から求めた個数基準の微粉個数(5.
04μm以下)を求めた。
(2)摩擦帯電量測定: 第3図が摩擦帯電量測定装置の説明図である。先ず測
定しようとする粒子と現像剤として使用する磁性粒子の
混合物を作る。混合の比率はトナー及び着色剤含有微粒
子の場合には、磁性粒子95重量部に対して5重量部であ
り、流動性付与剤の場合には磁性粒子98重量部に対して
2重量部である。
測定しようとする粒子及び磁性粒子を測定環境に置い
て、12時間以上放置した後ポリエチレン製のビンに入
れ、十分混合、撹拌する。
次に、底に500メッシュ(磁性粒子の通過しない大き
さに適宜変更可能)の導電性スクリーン13のある金属製
の測定容器12に摩擦帯電量を測定しようとする粒子と磁
性粒子の混合物を入れ金属製のフタ14をする。このとき
の測定容器12全体の重量を秤りW1(g)とする。次に、
吸引機11(測定容器12と接する部分は少なくとも絶縁
体)において、吸引口17から吸引し風量調節弁16を調整
して真空計15の圧力を250mmAqとする。この状態で充分
(約2分間)吸引を行ないトナーを吸引除去する。この
ときの電位計19の電位をV(ボルト)とする。ここで18
はコンデンサーであり容量をC(μF)とする。また、
吸引後の測定容器全体の重量を秤りW2(g)とする。こ
の摩擦帯電量T(μc/g)は下式の如く計算される。
[実施例] 以下に実施例(ポリエステル樹脂の製造例及び該樹脂
を用いたトナーの実施例)をもって本発明を詳細に説明
する。部は重量部を意味する。
樹脂製造例1 上記の化合物をモル比で1:1に混合し、温度計、テフ
ロンコーティング、撹拌翼、ガラス製窒素導入管、コン
デンサー、及び減圧装置を備えた2l容量の4つ口丸底フ
ラスコに入れた。ガラス導入管より窒素ガスを導入して
反応器内を不活性雰囲気にしたあと、窒素ガス導入バル
ブと減圧調整バルブの開度を調節することにより、系内
を−750mmH2Oに保った。その後マントルヒーター中に反
応器をおき、170℃に保ち20時間縮合反応を行った。こ
の時の圧力も−750mmH2Oに保った。
この時の酸価は8.2mgKOH/g、水酸基価は、19.0mgKOH/
gであった。これを樹脂Aとする。
この後系内に酢酸を120ml、エタノール40mlを加え、
反応生成水及び残存酢酸を系外に除外し、樹脂Bを得
た。この時の酸価3.4mgKOH/g、水酸基価2.3mgKOH/gであ
った。
これとは別に、酢酸120mlのかわりに、アクリル酸150
ml、エタノール40mlのかわりにプロパノール50mlを加え
て、樹脂Cを得た。この時の酸価3.9mgKOH/g、水酸基価
2.7mgKOH/gであった。
樹脂製造例2 ビスフェノールAプロポキシ付加物のかわりに、ビス
フェノールAエトキシ付加物、無水マレイン酸のかわり
にドデセニル無水コハク酸を使用する以外は製造例1と
同様にして、酸価6.3mgKOH/g、水酸基価2.3mgKOH/gの樹
脂Dを得た。
この後、エタノール40mlを加え、製造例1と同様にし
て、酸価3.2mgKOH/g、水酸基価2.4mgKOH/gの樹脂Eを得
た。
実施例1 をヘンシェルミキサーにより十分予備混合を行い、3本
ロールミルで少なくとも2回以上溶融混練し、冷却後ハ
ンマーミルを用いて約1〜2mm程度に粗粉砕し、次いで
エアージェット方式による微粉砕機で微粉砕した。更に
得られた微粉砕物を分級して本発明の粒度分布となるよ
うに2〜10μmを選択し着色剤含有樹脂粒子を得た。
この着色剤含有樹脂粒子は、 であった。
次に比表面積200m2/gのケイ酸微粉体アエロジル#200
(日本アエロジル社製)100部にヘキサメチルジシラザ
ン(HMDS)20部で処理を行った後、ジメチルシリコンオ
イルKF-96 100cs(信越化学製)10部を溶剤で希釈した
もので処理を行い、乾燥後約250℃で加熱処理を行い、
ヘキサメチルジシラザン処理後ジメチルシリコンオイル
で処理されたケイ酸微粉体を得、前述の分級品100部に
対し0.4部外添してシアントナーを得た。
このシアントナー5部に対し、スチレン50%、メチル
メタクリレート20%、2エチルヘキシルアクリレート30
%からなる共重合体(数平均分子量21250、重量平均分
子量52360)を重量平均粒径45μm、35μm以下4.2%、
35〜40μm、9.5%、34μm以上0.2%の粒度分布を有す
るCu-Zn-Fe系フェライトキャリアに0.5%コーティング
したキャリアを総量100部になるように混合し現像剤と
した。
この現像剤を用いて、市販OPC感光体を有する普通紙
カラー複写機(キヤノン製CLC500)の帯電装置を第1図
の構成となるように改造し、画出しを行った。第1図に
おいて、帯電ローラー4の外径は、12mmφであり、導電
ゴム層4bはEPDM、表面層4cには厚み10μmのナイロン系
樹脂を用いた。帯電ローラー4の硬度は54.5°(ASKER-
C)とした。
現像コントラストは、 23℃/65%下で 270V 20℃/10%下で 330V 30℃/80%下で 250V となるよう、印加電圧を調整して行った。
その結果、各環境とも、画像濃度1.45〜1.55と安定で
かつ、カブリも全くない鮮明なものであった。さらに、
クリーニング不良も発生せず、帯電効率の低下も認めら
れなかった。
比較例1 実施例1において樹脂Bのかわりに樹脂Aを用いたこ
と以外は実施例1と同様に画出しを行なったところ、高
温高湿下でトナー飛散が激しく耐久を途中で中断した。
これは用いた樹脂の酸価と水酸基価が大きく水分がト
ナーに吸着し易かったために、現像剤の帯電気量が低下
したためと考えられる。
比較例2 実施例1の帯電装置において表面層4cを設けなかった
以外は実施例1と同様に画出しを行なったところ、感光
体上にトナー融着が発生した。これは帯電ローラーのゴ
ムの軟化剤が原因と考えられる。
比較例3 実施例1においてヘキサメチルジシラザンで表面処理
した後にジメチルシリコンオイルで処理しなかったケイ
酸微粉体を用いたこと以外は実施例1と同様にして画出
ししたところ、高温高湿下での画像はカブリの多いもの
であり、さらに耐久を続けるとトナーの機内飛散が目立
つ様になった。
実施例2 実施例1の帯電装置において表面層4cをPvdF樹脂とす
る以外は実施例1と同様に行ったところ、良好な結果が
得られた。
実施例3 実施例1において樹脂Bのかわりに樹脂Cを用いたこ
と以外は、実施例1と同様に画出しを行なったところ、
良好な結果が得られた。
実施例4 実施例1で用いた帯電装置のかわりに第2図の構成を
有する様に帯電装置を改造したことを除いて同様にして
画出ししたところ、良好な結果が得られた。また2万枚
の耐久においても帯電効率の低下も小さく、感光体への
フィルミングも発生しなかった。
実施例5 を用いてマゼンタ色の樹脂粒子を得た。
この樹脂粒子100部にγ−アミノプロピルトリエトキ
シシランで処理した後にメチルハイドロジエンシリコー
ンオイル(商品名TSF484東芝シリコーン社製)で表面処
理したケイ酸微粉体0.5部を外添しマゼンタトナーとし
た。
それ以外は実施例1と同様にして画出ししたところ高
温高湿下、ならびに低温低湿下においても良好な結果が
得られた。
比較例4 実施例5において樹脂Eのかわりに酸価が6.3mgKOH/g
の樹脂Dを用いた以外同様にして画出ししたところ高温
高湿下での画像はカブリの多いものであり、また剤の流
動性も実施例5と比較して若干レベルの悪いものであっ
た。
比較例5 実施例5においてγ−アミノプロピルトリエトキシシ
ランで表面処理した後にシリコーンオイルで処理しなか
ったケイ酸微粉体を用いたことを除いて同様に画出しし
たところ高温高湿下でのトナー飛散が目立ち、また耐久
中の画像濃度を一定にコントロールすることが困難であ
った。
比較例6 実施例5においてγ−アミノプロピルトリエトキシシ
ランで表面処理せずに直接シリコーンオイルで表面処理
したケイ酸微粉体を用いたことを除いて同様に画出しし
たところ、トナーの流動性が悪く、ホッパーから現像器
へのトナー補給が円滑に進まなかった。また得られた画
像はがさついたものであり、地カブリもひどいものであ
った。
[発明の効果] 本発明によれば、帯電部材と被帯電体との接触を十分
に保つことができ、帯電部材と被帯電体との固着を防止
し、帯電部材の汚れや被帯電体のフィルミングを防止す
るとともに、高解像度、高精細な画像を得ることを可能
にした。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の帯電ローラの概略を示した説明図、第
2図は本発明の他の実施例であるブレードの概略を示し
た説明図、第3図は摩擦帯電量測定置の説明図である。 3……感光体ドラム 4′……帯電部材 E……電源

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外部より電圧を印加した帯電部材を感光
    体に接触させて帯電を行なう帯電工程と、 静電荷像をカラートナーで現像してトナー像を形成す
    る現像工程と、 トナー像を転写する転写工程と、 転写工程後に感光体表面に残存するカラートナーをク
    リーニングするクリーニング工程 とを有する画像形成方法であり、 該帯電部材は、導電性ゴム層と、その導電性ゴム層より
    外側であって、且つ少なくとも感光体に接触する部分に
    離型性被膜とを有しており、 該カラートナーは、非磁性の着色剤含有樹脂粒子と、流
    動性向上剤とを有しており、該着色剤含有樹脂粒子は重
    量平均径が6〜10μmであり、該着色剤含有樹脂粒子の
    結着樹脂は、酸価が5mgKOH/g以下であり且つ酸価と水酸
    基価の総和が3〜20mgKOH/gであるポリエステル系樹脂
    であり、該流動性向上剤はシランカップリング剤で処理
    された後、さらにシリコーンオイルで処理されたケイ酸
    微粉体である ことを特徴とする画像形成方法。
  2. 【請求項2】該着色剤含有樹脂粒子は、5μm以下の粒
    径を有する粒子を15〜40個数%含有し、12.7〜16.0μm
    の粒径を有する粒子を0.1〜5.0体積%含有し、16.0μm
    以上の粒径を有する粒子を1.0体積%以下含有し、6.35
    〜10.1μmの粒径の粒子が下記式 を満足することを特徴とする請求項1に記載の画像形成
    方法。
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