JP2713594B2 - 車載用装置の昇降装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 概要 通信装置等の車載用装置の昇降装置に関し、 非使用時に折り畳んでコンパクトに収納することが出
来、車の内部に容易に取り付け可能な車載用装置の昇降
装置を提供することを目的とし、 車両に固定したベースフレームと、該ベースフレーム
にリンク手段により折り畳み・突出自在に取り付けられ
た可動フレームと、該可動フレームをベースフレームに
対して折り畳み・突出自在に駆動する第１駆動手段と、
該可動フレームに上下動自在に取り付けられた上下動部
と、該上下動部材に折り畳み・引き出し自在に取り付け
られた荷台と、前記上下動部材を上下に駆動する第２駆
動手段とを具備して構成する。

産業上の利用分野 本発明は通信装置等の装置を車に積み降ろしを行う為
の昇降装置に関する。

近年、イベント会場の中継又はスポーツ中継等に、車
に必要な通信機器及びパラボナアンテナ等を積み込んだ
車載局が活用されている。このような車載局を構成する
送受信装置及びAV装置の大部分は車の内部に固定的に設
置されるが、AV装置の内ビデオの編集装置等は車から降
ろして別の場所で編集作業を行いたいという要望があ
る。この要望に応える為には、編集装置等の通信装置を
車に容易に積み降ろしすることの出来る昇降装置が必要
であり、小形で非使用時にコンパクトに収納することの
出来る車載用装置類の昇降装置が要望されている。

従来の技術 従来、車の荷物を積み降ろす為の昇降装置は、リンク
機構を用いて構成された油圧力駆動によるものが一般的
であり、車の後部に取り付けて荷物の積み降ろしを行う
ようにしていた。

発明が解決しようとする課題 上述したように従来の昇降装置は油圧駆動が一般的で
ある為、装置全体が大型になり重くなるという欠点があ
った。又、折り畳んだ時にオペレータが上に上り蓋をす
るような構成になっている為突出部が設けられており、
主に車の後部にしか取り付けられなかった。車の側面に
取り付けようとする場合には、昇降装置の機械的駆動部
が荷台の下側に設けられている為、これが車に搭載した
バッテリー、燃料タンク等に干渉する関係上、取り付け
場所が非常に制約されるという問題があった。

本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、
その目的とするところは、非使用時に折り畳んでコンパ
クトに収納することが出来、車の内部に容易に取り付け
可能な車載用装置の昇降装置を提供することである。

課題を解決するための手段 車両にベースフレームを固定し、このベースフレーム
に第１リンク手段により折り畳み・突出自在に可動フレ
ームを取り付け、この可動フレームをベースフレームに
対して折り畳み・突出自在に駆動する第１駆動手段を設
ける。そして、可動フレームに上下動自在に上下動部材
を取り付け、この上下動部材に第２リンク手段により折
り畳み・引き出し自在に荷台を取り付けるとともに、上
下動部材を上下に駆動する第２駆動手段を設けて昇降装
置を構成する。

作用 装置を車両に搭載する場合には、第１駆動手段を駆動
して折り畳まれていた可動フレームを前面へ突出させ
る。次いで、第２駆動手段を駆動して上下動部材を可動
フレームに対して下降させ、折り畳まれていた荷台を荷
物搭載位置に引き出す。この状態で装置を荷台上に載
せ、第２駆動手段を駆動することにより上下動部材を上
昇させる。荷台と車両の床面とが概略同一平面になった
ところで上下動部材の上昇を停止させ、装置を車の内部
に押し込む。次いで、荷台を折り畳み、更に第１駆動手
段を駆動して可動フレームをベースフレーム内に折り畳
む。

このように本発明の昇降装置は、可動フレームがベー
スフレームから前面へ突出する構造なので、非使用時に
は折り畳んでコンパクトに収納することが出来、昇降装
置を車の内部に容易に取り付けることが出来る。

実 施 例 以下本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。

第１図乃至第４図は、本発明実施例の斜視図、前後駆
動機構を省略した状態の概略側面図、前後駆動機構部分
の概略側面図、概略背面図をそれぞれ示している。１は
ベースフレームであり、第４図に示すように６個のブラ
ケット３が設けらてれいる。各々のブラケット３には孔
3aが形成されており、これらの孔3aを利用して車のドア
部分のボディ５内部にベースフレーム１がネジ止めによ
り取り付けられる。７は車両の床面である。

ベースフレーム１には４個のリンク９により、可動フ
レーム15が折り畳み・突出自在に取り付けられている。
即ち、リンク９の一端はピン11によりベースフレーム11
に回動自在に取り付けられており、リンク９の他端はピ
ン13により可動フレーム15に回動自在に取り付けられて
いる。可動フレーム15には上下動部材17が上下動自在に
取り付けられており、これらの上下動部材17に荷台23が
折り畳み・引き出し自在に取り付けられている。即ち、
リンク19の一端をピン25で上下動部材17に回動自在に取
り付け、他端をピン27でリンク21の一端に回動自在に取
り付けるとともに、リンク21の他端を荷台23の概略中央
部側面に設けられたブラケット23aにピン29で回動自在
に取り付ける。そして、荷台23の基端部にブラケット23
bを設け、このブラケット23bをピン31で上下動部材17に
回動自在に取り付ける。

33は前後方向の駆動機構であり、第３図に最も良く示
されるように、ベースフレーム１のブラケット35にボー
ルスクリューの軸受け部37を取り付け、この軸受け部37
が螺旋溝の切られた駆動軸39に嵌合している。軸受け部
37と駆動軸39によりボールスクリュー41を構成する。駆
動軸39の先端は可動フレーム15の上端部に設けられたブ
ラケット43に回動自在に取り付けられている。45は前後
方向駆動用モータであり、このモータ45により駆動軸39
を正転或いは逆転することにより、リンク９による支持
機構と相まって可動フレーム15がベースフレーム１から
突出したり又は可動フレーム１内に折り畳まれたりす
る。

47は上下動駆動機構であり、第５図にその詳細が示さ
れている。上下動用モータ49の軸に固定された傘歯車51
には傘歯車53が噛合しており、この傘歯車53の回転はボ
ックス55内の図示しない傘歯車機構により軸57に伝達さ
れる。軸57には傘歯車59が固定されており、この傘歯車
59は軸受け65により回転自在に支持された軸63の上端部
に設けられた傘歯車61に噛合している。又、軸57は図示
しないブレーキ機構に連結されている。

軸63にはネジ山63aが切られており、このネジ山63aに
上下動部材17に取り付けられたナット67が螺合してい
る。上下動部材17の上端部分は４個の円筒ローラー（２
個のみ表示）69が回転自在に取り付けられており、これ
らのローラー69は可動フレーム15に当接し、上下動部材
17が上下に移動された場合の案内の役目をしている。上
下動部材17の下端部にも同様な機構が設けられている。

軸63の上端部にはスプロケット71が固定されており、
第１図に示すように上下動部材15の上端面の他端部に設
けられたスプロケット73に渡りチェーン75が巻回されて
いる。上下動部材15の他端部にも第５図に示したのと同
様な上下動案内機構が設けられている。第２図におい
て、77は編集装置等を有する通信装置であり、下部にキ
ャスター79が設けらてれいる。

以下第６図の動作説明図を参照しながら本発明の動作
について説明する。

第６図は昇降装置の収納状態を示しており、車のボ
ディ５内に昇降装置のベースフレーム１が取り付けられ
ている。この状態で車のドアを開け、前後方向駆動モー
タ45を駆動することにより、可動フレーム15がに示す
ように車外に突き出される。次いで、に示すように荷
台23を倒してから、上下動モータ49を駆動することによ
り、上下動部材17がに示すように地面に接触するまで
下降する。この状態で、に示すように通信装置77を荷
台23上に搭載する。次いで、上下動モータ49を逆転する
とに示すように荷台23が通信装置77を搭載したまま上
昇し、荷台23と車の床面７とが概略同一平面となると、
この状態を例えばリミットスイッチが検知し、荷台23が
停止する。この状態で、に示すように通信装置77を押
し込み、次いでに示すように通信装置77を固定する。
最後に、前後方向駆動機構33を駆動して、可動フレーム
15を折り畳み、に示すようにベースフレーム１内に収
納する。

発明の効果 本発明の昇降装置は以上詳述したように構成したの
で、車の内部に容易に取り付け可能であるとともに、非
使用時には折り畳んでコンパクトに収納することが出来
る。取り付けは車の後部のみでなく、側面ドア部にも取
り付け可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例斜視図、 第２図は前後駆動機構を省略した状態の実施例概略側面
図、 第３図は前後駆動機構部分の概略側面図、 第４図は実施例概略背面図、 第５図は実施例の上下駆動機構部分断面図、 第６図は実施例の動作説明図である。 １……ベースフレーム、 ９……リンク、 15……可動フレーム、 17……上下動部材、 23……荷台、 33……前後方向駆動機構、 41……ボールスクリュー、 45……前後方向用駆動モータ、 47……上下方向駆動機構、 49……上下方向用駆動モータ、 71、73……スプロケット、 75……チェーン、 77……通信装置。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 宏尚 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (56)参考文献 特開 昭51−98825（ＪＰ，Ａ) 米国特許4015725（ＵＳ，Ａ)

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】車両の床（７）に概略垂直に固定したベー
   スフレーム（１）と、 前記ベースフレーム（１）内に折り畳まれる折り畳み位
   置と該ベースフレーム（１）に対して概略平行に突出す
   る突出位置の間で移動可能に、該ベースフレーム（１）
   に複数のリンク手段により取り付けられた可動フレーム
   （15）と、 該可動フレーム（15）をその上端部でベースフレーム
   （１）に対して折り畳み・突出自在に駆動するボールス
   クリュー（41）及びモータ（45）からなる第１駆動手段
   （33）と、 該可動フレーム（15）に鉛直方向に上下動可能に取り付
   けられた上下動部材（17）と、 該上下動部材（17）に折り畳まれる折り畳み位置と該上
   下動部材（17）に対して概略直角に突出する引き出し位
   置の間で折り畳み・引き出し可能に取り付けられた荷台
   （23）と、 前記上下動部材（17）を鉛直方向に駆動する第２駆動手
   段（47）とを具備し、 前記荷台（23）は基端部両側が前記上下動部材（17）の
   先端部に折り畳み・引き出し方向に回動可能に取り付け
   られるとともに、中間部両側がそれぞれ第１リンク（2
   1）の一端に回動可能に取り付けられ、該第１リンク（2
   1）の他端は第２リンク（19）の一端に回動可能に取り
   付けられ、該第２リンク（19）の他端は前記上下動部材
   （17）に回動可能に取り付けられていることを特徴とす
   る車載用装置の昇降装置。