JP2713323B2 - 等値サーフェイスを効率的に生成し等値サーフェイス画像データ及び表面等値線画像データをディスプレイするための方法及び装置 - Google Patents

等値サーフェイスを効率的に生成し等値サーフェイス画像データ及び表面等値線画像データをディスプレイするための方法及び装置

Info

Publication number
JP2713323B2
JP2713323B2 JP350993A JP350993A JP2713323B2 JP 2713323 B2 JP2713323 B2 JP 2713323B2 JP 350993 A JP350993 A JP 350993A JP 350993 A JP350993 A JP 350993A JP 2713323 B2 JP2713323 B2 JP 2713323B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dimensional
tetrahedral
given
equivalent
elements
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP350993A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0683978A (ja
Inventor
グレゴリー・ポール・バラ
耕二 小山田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
International Business Machines Corp
Original Assignee
International Business Machines Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by International Business Machines Corp filed Critical International Business Machines Corp
Publication of JPH0683978A publication Critical patent/JPH0683978A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2713323B2 publication Critical patent/JP2713323B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T17/00Three dimensional [3D] modelling, e.g. data description of 3D objects
    • G06T17/20Finite element generation, e.g. wire-frame surface description, tesselation

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Graphics (AREA)
  • Geometry (AREA)
  • Software Systems (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Processing Or Creating Images (AREA)
  • Image Generation (AREA)
  • Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)
  • Instructional Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、広くは、等値サーフェ
イスを生成してディスプレイするための方法及び装置に
関するものである。より詳しくは、本発明は、(1) 3次
元空間の中の複数の点から成る点集合を表示するデー
タ、(2) その点集合の中の複数の点に関する連結状態情
報、即ち、与えられたその点集合の中の複数の点をどの
ように連結して幾何学的形状を形成すべきかに関する情
報、(3) スカラー場のデータ、即ち、前記点集合の中の
各々の点に1つずつのスカラー値(例えば温度等の値)
を関連付けてあるデータ、以上3種類のデータを含んで
いる与えられた入力データに基づいて、立体的データを
視覚化するという目的のために、等値サーフェイスを生
成する、方法及び装置に関するものである。
【0002】本発明に係る方法及び装置は、所望の等値
サーフェイスを高速で生成するための装備がなされてい
ないハードウェア・プラットフォームをも含めた、あら
ゆる種類のハードウェア・プラットフォームにおいて、
しかも通常程度の計算処理量のプロセスによって、所望
の等値サーフェイスを効率的に生成することができるよ
うにした方法及び装置である。また本発明には、更なる
局面として、(1) 特定の等値ファセットないし等値線の
画像だけを選択的にディスプレイする機能を備えた方法
及び装置に関係した局面と、(2) 並列処理技法を利用し
て、等値サーフェイスの「画像データ」の生成処理の効
率を更に向上させる方法及び装置に関係した局面とがあ
る。尚、本明細書で使用する「画像データ」という用語
は、例えば、市販のグラフィックス用パッケージを用い
て実際にディスプレイ画像を作成することを可能にする
データ構造のことをいう。
【0003】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】本発明
の背景技術、並びに本発明それ自体を説明するに際し
て、本明細書では更に次の(1) 〜(7) に示す用語の定義
を使用する。 (1) 「等値サーフェイス」とは、3次元空間の中の曲面
(平面を含む)であって、その曲面上においてはスカラ
ー場の値が全てが一定である(即ち、互いに等しい値で
ある)曲面をいう。 (2) 「スカラー場」とは、複数のスカラー値(それらス
カラー値は各々が1つの実数である)から成る集合であ
って、その各々のスカラー値が3次元空間の中の一点に
関連付けられている、スカラー値の集合をいう。 (3) 「等値線」とは、3次元空間の中の曲線(直線を含
む)であって、その曲線上においてはスカラー場の値の
全てが一定である(即ち、互いに等しい値である)曲線
をいう。 (4) 「三角形」とは、ある1つの領域であって、その領
域を等角写像することによって、互いに頂点を共有する
3本の辺によって境界が画成された平面部分へ写像し得
る領域をいう。 (5) 「四面体」とは、互いに稜を共有する4つの三角形
の曲面片(平面片を含む)によってその境界が画成され
た立体領域をいう。 (6) 「等値レベル」とは、ある1つの等値サーフェイ
ス、またはある1本の等値線に関連付けられているスカ
ラー値をいう。 (7) 「等値ファセット」とは、ある等値サーフェイスの
うちの、境界により画成されている一部分をいう。
【0004】科学的ないし工学的解析を実行する際に、
複数の部分に分割して示されている立体の、全域に亙っ
て分布しているスカラー場を調査することが望まれるこ
とがあり、この分割して示されている立体のことを、有
限要素解析法の分野では「メッシュ」と呼んでいる。
【0005】そのスカラー場は、例えば機械的な対象物
の内部応力の値を表わすものであったり、流体の流れの
中の圧力ないし温度を表わすものであったり、或いは、
任意の立体的領域(即ち3次元領域)の内部に(或い
は、その立体的領域の境界面上に)存在している、その
他の様々な物理的現象を表わすものであったりする。
【0006】記憶装置と対話式のディスプレイ機構とを
装備したディジタル・コンピュータを対話方式で利用し
て、スカラー場の解析結果を視覚化する場合には、一定
のスカラー値を表わす局面である等値サーフェイスをユ
ーザに対して表示することが極めて望ましく、そうすれ
ば、3次元空間の中の計量可能な物理的現象の挙動を視
覚化することができる。
【0007】市販のグラフィックス用パッケージを使用
してディスプレイを生成する際のデータとして使用する
ことができるようにした、等値サーフェイス画像データ
を算出するための手段は、従来より公知となっており、
その種の手段を、本明細書では「等値サーフェイス・ジ
ェネレータ」と呼ぶことにする。一般的に、ある等値サ
ーフェイスの完全な形を、厳密な形では表現することは
不可能である。そのため、公知の等値サーフェイス・ジ
ェネレータは、実際に等値サーフェイス画像をレンダリ
ングする(即ち、画像として形成する)ために使用する
等値サーフェイス画像データを、近似的方法によって生
成するようにしている。
【0008】そのための近似的方法として、幾つかの方
法が公知となっており、それら公知の方法のうちには、
入力データである幾何学データ及びスカラー場データに
高次の曲面を大域的に当てはめるようにした方法があ
り、この種の方法は、例えば、ランカスター及びソーコ
スカス(Lancaster and Salkauskas)による共著「曲線
及び曲面の当てはめ:入門編」("Curve and Surface F
itting: An Introduction", published in 1986 by Aca
demic Press )という文献中に教示されている。しかし
ながら、大域的な曲面当てはめという方法は、しばし
ば、膨大な計算処理量を必要とするプロセスとなりがち
であり、また、そのプロセスを実行するためには、専用
の高価な処理用ハードウェアが必要である。
【0009】等値サーフェイスを生成するための公知の
方法には、以上の方法とは異なった種類の、即ち、大域
的曲面当てはめを行なわない方法もあり、その典型的な
ものは、多面体近似法を用いる方法である。この方法に
ついては、コイデ、ドイ、及びカジオカ(Koide, Doi a
nd Kajioka)による共著「分子軌道グラフィックスのた
めの多面体近似法の適用」("Polyhedral Approximatio
n Approach To Molecular Orbital Graphics", publish
ed in the Journal of Molecular Graphics 4(198
6))」という論文の、第149頁〜第160頁に記載さ
れている。この刊行物は、この言及をもって引用文献と
して本開示に組み入れるものとする。
【0010】このコイデらの論文には、以下のステップ
(a) 、(b) 及び(c) を実行することによって等値サーフ
ェイス画像データを生成するようにした、等値サーフェ
イス・ジェネレータが開示されている。 (a) メッシュを複数の四面体へ分解する。 (b) 分解してできた各々の四面体サブ要素の稜の上に存
在する等値ファセットの頂点を識別する。 (c) 識別した頂点を3つずつ互いに連結して、三角形の
等値ファセットを形成する。
【0011】コイデらの論文によれば、最後のステップ
(c) では、四面体の稜の上における頂点の存在のみに基
づいて、頂点どうしの連結状態を特定し、また、その四
面体の中に生成される等値ファセットの数を特定するよ
うにしている。
【0012】従来の等値サーフェイス・ジェネレータで
あって、コイデらの教示とは対照的なものに、例えば特
開平3−127188号公報に教示されている等値サー
フェイス・ジェネレータがあり、これは、中間的な幾何
学的データ(具体的には、コイデらの論文の方法におけ
る、三角形の等値ファセット)を用いることなく、等値
サーフェイスを表示し、また、入力情報として連結状態
情報を必要とすることなく等値サーフェイス画像データ
を生成することのできる、等値サーフェイス・ジェネレ
ータである。特にこの特開平3−127188号公報で
は、1つの四面体の内部に存在している複数の等値サー
フェイスの夫々の法線ベクトルが互いに等しいという前
提と、あるセグメントに沿ったスカラー値の変化は、い
ずれのセグメントにおいても一次関数的な変化であると
いうことを前提として使用して、等値サーフェイス画像
データを生成するようにしている。
【0013】しかしながら、この種の等値サーフェイス
画像データ生成の方法には問題が付随しており、それ
は、結果として生成される画像データを使用して等値サ
ーフェイス画像を動的に位置変更するということができ
ず、また、その画像データを使用して対象物の表面の等
値線をディスプレイすることもできない(なぜならば、
連結状態情報と、対象物の表面の幾何学条件とが規定さ
れていないからである)ということにある。
【0014】また一方で、(等値サーフェイス画像デー
タを生成することではなく)等値サーフェイス画像デー
タをディスプレイすることに関係した従来例も公知とな
っており、ここではそれを、従来の技術水準を明らかに
するための更なる背景技術として説明する。例えば、特
開平3−202981号公報には、等値サーフェイス画
像データをディスプレイするための方法であって、ユー
ザが迅速に応答を受け取ることができ、それによって、
隠面の処理を、特別のグラフィックス用ハードウェアを
使用することなく、3Dグリッド・データに基づいて行
なえるようにした方法が教示されている。
【0015】更にその他の従来例の教示としては、例え
ば、等値面を半透明面とする視覚化の方法を開示した、
1990年5月2日付出願の米国特許出願第07/51
7785号(Behm et al)(同米国特許出願は本願の基
礎米国出願の譲受人へ譲渡されている)が存在してお
り、また、上述の特開平3−127188号公報等の教
示は、等値サーフェイス画像データのディスプレイのた
めに有用な方法及び装置にも関係している。
【0016】しかしながら、それらの、等値サーフェイ
ス画像データをディスプレイするための従来公知の方法
ないし装置は、そのいずれもが、複数の所定のスカラー
値から成るスカラー値集合のうちからユーザが選択し
た、特定の値の等値レベルにある等値サーフェイスない
し表面等値線だけを、選択的にディスプレイするのに適
したものではなかった。もし、これを行なえる能力が実
現されれば、ユーザとの対話機能の程度を向上させ、そ
の等値サーフェイス画像によって表わされる現象を、よ
り詳細に解析することが可能となるであろう。
【0017】更にまた、IBM技術開示速報の1989
年6月号、第340頁〜第342頁(IBM Technical Di
sclosure Bulletine, Vol.32, No.1, June 1989, pp.34
0-342 )に掲載されている、コヤマダ(Koyamada)によ
る「中実要素を線形四面体要素へ構造変換する方法(A
Method To Reconstruct Solid Elements Into LinearTe
trahedral Elements )」という論文中に記載されてい
る背景技術の説明も、本発明の理解に役立つものであ
る。この論文の中でコヤマダは、3次元有限要素解析法
の出力に基づいてディスプレイ用データを生成する方法
の基本概念を説明しており、そのために、先ず最初に
「四面体集合」を生成するようにしており、即ち、3次
元領域を構成している要素の全てを、複数の線形四面体
要素へ変換するようにしている。以下の説明から明らか
なように、本発明は、等値サーフェイス画像データを生
成する際にこの概念を利用している。
【0018】以上に説明した従来例を考慮するならば、
また更に広く従来の技術水準を考慮するならば、それら
従来例に教示されているようなハードウェア・プラット
フォーム(即ち、入力データである幾何学的形状データ
及びスカラー場データに高次の曲面を大域的に当てはめ
るための等値サーフェイス・ジェネレータ等の、ハード
ウェア・プラットフォーム)ほどには複雑精緻なもので
ない、簡明な構成のハードウェア・プラットフォームで
も、以上に説明した等値サーフェイスの視覚化を実行で
きるような方法及び装置を提供することが望まれる。
【0019】更には、その種の方法及び装置が、ユーザ
と、等値サーフェイス画像データをディスプレイするた
めに使用しているシステムとの間の対話機能を、高度な
ものとすることのできるものであることが望まれる。例
えば、特定の等値サーフェイスないし表面等値線だけを
選択的にディスプレイすることのできる機能がサポート
されており、またその機能に加えて更に、複数の所定の
スカラー値から成るスカラー値集合のうちからユーザが
選択した、特定の値の等値レベルにある等値サーフェイ
スないし表面等値線だけを、選択的にディスプレイする
ことのできる機能が併せてサポートされていることが望
まれる。更には、ディスプレイされている画像の位置の
移動を、ユーザが対話方式で行なえるような機能を備え
ていることが望まれる。
【0020】また更に、等値サーフェイス画像データを
生成するための方法及び装置であって、現在広く用いら
れている並行処理技法の利点を活用することができ、そ
れによって、画像データ生成プロセスの効率を改善し、
ユーザからの要求に対するシステムの全体としての応答
性を向上させる(例えば、ディスプレイされている画像
の位置の移動を容易に行なえるようにする)等々のこと
が行なえるようにした方法及び装置を提供することが望
まれる。
【0021】従って本発明の目的は、入力データである
幾何学形状データ及びスカラー場データに対して高次の
曲面を大域的に当てはめる曲面当てはめ技法に必要とさ
れるハードウェア・プラットフォームほどには複雑精緻
なものではない、より簡明な構成のハードウェア・プラ
ットフォームによって等値サーフェイス画像データを生
成することができる方法及び装置を提供することにあ
る。本発明の更なる目的は、ユーザと、等値サーフェイ
ス画像データをディスプレイするために使用しているシ
ステムとの間の対話機能を、高度な対話機能とすること
ができる方法及び装置を提供することにある。本発明の
更なる目的は、ユーザが、等値サーフェイス画像データ
に基づいて等値サーフェイスないし表面等値線を選択的
にディスプレイすることができ、また特に、複数の既定
のスカラー値から成るスカラー値集合のうちからユーザ
が選択した、特定の値の等値レベルにある等値サーフェ
イスないし表面等値線だけを、ユーザが選択的にディス
プレイすることができる、方法及び装置を提供すること
にある。本発明の更なる目的は、等値サーフェイス画像
データを生成するための方法及び装置であって、現在広
く用いられている並行処理技法の利点を活用することが
でき、それによって画像データ生成プロセスの効率を改
善し、ユーザからの要求に対するシステムの全体として
の応答性を向上させることを可能にした、等値サーフェ
イス画像データを生成するための方法及び装置を提供す
ることにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】等値サーフェイス画像デ
ータの視覚化を、高度の対話性をもって、また、(大域
的曲面当てはめ技法や上述のその他の等値サーフェイス
生成技法に必要とされるハードウェア・プラットフォー
ムほどには複雑精緻なものではない)より簡明な構成の
ハードウェア・プラットフォームによって行なえるよう
にするために、本発明に係る方法及び装置は、多面体近
似変換プロセスを効率的に実行するようにしており、し
かもそのプロセスを、入力データ(新規な等値サーフェ
イス・ジェネレータへの入力データ)に対して、曲面片
(平面片を含む)の部分的当てはめを行なうものとして
いる。その曲面片は、平面片(一次の曲面片)とするこ
ともできれば、より高次の曲面片とすることもでき、即
ち、そのときの用途の必要に適合し、使用しているハー
ドウェア・プラットフォームの性能に応じた曲面片にす
ることができる。
【0023】スカラー場データが、メッシュの中の離散
点におけるスカラー値だけが既知であるような形態のも
のである場合には、本発明に係る方法及び装置によって
得られる等値サーフェイスに関する情報も、大域的曲面
当てはめ法を用いて得られる等値サーフェイスに関する
情報も、大きな違いはないが、ただしその場合であって
も、本発明に係る方法及び装置によれば、従来の等値サ
ーフェイス生成技法を採用する場合に必要なだけの機能
を備えたハードウェア・プラットフォームと比較して、
より低機能のハードウェア・プラットフォームによっ
て、望ましい高度の対話機能が得られる。
【0024】本発明の1つの局面として、これから開示
する新規な方法及び装置が生成する等値サーフェイス
は、連続的に連結した複数の等値ファセットから成る1
つの集合体として生成されるということがある。また本
発明の好適実施例では、最高の解像度が得られるのは、
それら等値ファセットが、辺を3本しか持たないファセ
ットである場合(即ち、引用文献として本開示に組み入
れた前述のコイデらの文献に記載されているものと同様
の三角形方式とした場合)である。そのため、等値ファ
セットの各々を、スカラー場の値がその集合体(即ち、
それら等値ファセットの集合体)の中のその他の位置に
おける値と同一の値を取る3つの点を頂点とし、それら
3個の頂点を連結した一連のシーケンスによってその輪
郭線が画成されるファセットとしてある。
【0025】また、本発明の別の1つの局面として、こ
れから開示する等値サーフェイス生成プロセス(並び
に、そのプロセスを実現するための装置)では、引用文
献として本開示に組み入れた前述のコイデらの文献に教
示されている、等値ファセットを算出するためのプロセ
スに、四面体の構成部分にラベル付けを施すという方式
を導入しているということがある。
【0026】この四面体構成部分へのラベル付けは、1
つの四面体の6本の稜のうちの何本かの上に等値ファセ
ットの頂点が存在する場合の、あり得る組み合わせの全
てに対応した複数の等値ファセット形態のモデルを、予
め一度だけ算出しておき、後は単にそれを利用するとい
う、新規な方式を可能にするものである。このように予
め算出して用意しておいた分類結果を使用するという方
式を採用することにより、分割したメッシュの中に存在
している幾つもの四面体の各々について、コストのかか
る処理を反復して実行する必要をなくしており、ひいて
は、非常に高速の、対話式の等値サーフェイス視覚化方
式が達成されている。以下の説明の中では、特に本発明
の詳細な説明に関連して、本発明に係る方法によって概
略どれほどの高速化倍率が達成されるかを数値的に明ら
かにする。
【0027】本発明の具体的な好適実施例に即して以下
に説明する方法は、ディジタル・コンピュータと該ディ
ジタル・コンピュータに備えられた記憶手段とを使用し
て等値サーフェイスを生成する、等値サーフェイス生成
方法であり、前記記憶手段には、(1) 3次元空間の中の
複数の点から成る点集合と連結状態データとによって表
わされた所与の幾何学的立体であって、それら点集合と
連結状態データとは、その所与の幾何学的立体を分割し
た部分である複数の立体要素から成る立体要素集合を規
定するものである、前記幾何学的立体と、(2) 前記点集
合に関連付けられているスカラー場であって、前記点集
合の中の各々の点に1つずつのスカラー値が関連付けら
れている、前記スカラー場と、を記憶させておくように
している。そして、この等値サーフェイス生成方法は、
(a) 前記複数の立体要素の各々を、四面体サブ要素から
成る四面体集合へ分割する、立体要素分割ステップであ
って、その分割の方式を、所与の立体要素の四面体サブ
要素の三角形の面のうち、その所与の立体要素のいずれ
かの面の一部分を成す三角形の面が、その所与の立体要
素とその面を共有する隣接する立体要素の四面体サブ要
素の三角形の面と一致するような方式とする、前記立体
要素分割ステップと、(b) 前記スカラー場の値域を、一
連の段階値シーケンスを形成する所定個数の複数の等間
隔の段階値へ分割する、スカラー場値域分割ステップ
と、(c) 前記複数の立体要素の各々ごとに、そして更
に、所与の立体要素の四面体集合の集合要素である四面
体サブ要素の各々ごとに、その四面体サブ要素に包含さ
れている段階値があるならばその段階値を識別する、段
階値識別ステップと、(d) 前記段階値識別ステップ(c)
において識別された段階値の各々ごとに、その識別され
た段階値に対応した等値ファセット集合を生成する、等
値ファセット集合生成ステップとを含んでいる。
【0028】本発明の更なる局面として、前記段階値識
別ステップ(c) を、予め定めて前記記憶手段の中に記憶
させておく既定データである四面体構成部分ラベル付け
データを使用して、実行するようにしているということ
があり、また、前記等値ファセット集合生成ステップ
(d) を、予め定めて前記記憶手段に記憶させておく既定
テーブルである等値ファセット形態テーブルを使用し
て、実行するようにしているということがある。
【0029】本発明の更なる局面として、(1) 所望の等
値サーフェイスないし表面等値線だけを選択的にディス
プレイすることのできる機能を提供し、(2) 等値サーフ
ェイス画像の位置変更を可能にする機能を提供し、(3)
並列処理技法を利用して効率的な処理を行なえるデータ
構造の形で等値サーフェイス画像データを生成すること
のできる、方法及び装置に関係した局面がある。
【0030】また更に、本発明の特徴的な点として、予
め算出して用意しておく既定テーブルである、等値ファ
セット形態テーブルを使用するということと、予め定め
て用意しておく既定データである、四面体構成部分ラベ
ル付けデータ(このデータは1つの四面体の頂点と、稜
と、面との間の、予め設定した関係を示すデータであ
る)を使用することとによって、等値サーフェイス画像
データを生成するために使用する方法及び装置の効率を
向上させているということがある。
【0031】本発明の更なる特徴的な点として、本発明
に係る方法及び装置が、並列処理技法の利点を享受する
のに適したものであるということがあり、これは、立体
要素を(上述のように)分割して作成した四面体集合の
中の各々の四面体の処理を、互いに独立した別々の処理
装置に担当させることができるからである。
【0032】本発明の更なる特徴的な点として、本発明
に従って生成した等値サーフェイス画像データを使用し
て作成したディスプレイとの間では、システムのユーザ
が、高度の対話機能を活用できるということがある。よ
り具体的には、本発明の特徴的な点として、本発明に従
って生成した等値サーフェイス画像データでは、ユーザ
が、そのデータのうちから、特定の等値サーフェイスな
いし表面等値線だけを選択してディスプレイさせること
ができるということがある。
【0033】
【実施例】以下の本発明の説明には、本発明を広く一般
的に説明した部分もあれば、特定の具体例に即して説明
した部分もある。更に、以下の本発明の説明は、具体例
を示すという目的のためには、プログラム可能な汎用デ
ィジタル・コンピュータ・システムであって、(1) ディ
スプレイ画像データとの間の相互作用(対話作用)を視
覚化することのできるディスプレイ・システムと、(2)
本発明に係る等値サーフェイス・ジェネレータが生成し
た画像データを記憶させておくことができ、また、ユー
ザが実行した対話式操作の結果としてデータ操作(例え
ば位置変更のためのデータ操作等)が施された画像デー
タを記憶させておくことができるメモリとを、含んでい
るか或いは装備しているコンピュータ・システムを例に
取って説明して行くことにする。
【0034】本発明には様々な局面があり、例えば、新
規な等値サーフェイス・ジェネレータそれ自体も本発明
の1つの局面であれば、等値サーフェイス画像データの
うちのある部分だけをディスプレイするために選択する
技法も本発明の1つの局面であり、これら以外にも様々
な局面がある。そこで、それら様々な局面を明らかにす
るために、以下の説明においては、先ず、本発明の種々
の目的を達成するために実行すべき様々なプロセスにつ
いて詳細に説明すると共に、それらプロセスを実行する
際に利用する幾つかのデータ構造(例えば、ある種の既
定データ集合)についても説明し、更には、立体的デー
タ(3次元的データ)の視覚化を行なうために必要な、
それらプロセスへの入力(プロセス入力)について説明
することにする。尚、3次元的データの視覚化のために
必要なプロセス入力には、(1) 3次元空間の中の複数の
点から成る点集合を表示するデータ、(2) その点集合の
中の複数の点に関する連結状態情報、即ち、与えられた
その点集合の中の複数の点をどのように連結して幾何学
的形状を形成すべきかに関する情報、(3) スカラー場の
データ、即ち、与えられたその点集合の中の複数の点の
各々に1つずつスカラー値(例えば温度を表わす値等)
が関連付けられているスカラー場のデータ、以上の3つ
が含まれている。
【0035】当業者であれば容易に理解するように、本
発明の一実施例(好適実施例のうちの1つ)は、上述の
ディジタル・コンピュータを使用して「プログラム」
(この「プログラム」は、この実施例ではハードウェア
とソフトウェアとの組み合わせであり、実行可能コード
とデータとを含むものである)を実行することによって
実現できるようにしたものであり、またそのプログラム
は、以下に説明する入力とデータ構造とを使用して、以
下に説明する新規なプロセスを実行するようにしたプロ
グラムである。ディジタル・コンピュータのプログラミ
ングの分野の当業者としての通常の能力があれば、以下
に示す、必要なプロセス・ステップや、データ構造、等
々を読了した後には、等値サーフェイス・ジェネレータ
をはじめとする本発明に独特の様々な局面を例えばプロ
グラムの形で実現することは、極めて容易なことであ
る。
【0036】先ず図1について説明すると、この図1
は、等値サーフェイス生成処理を実行するための方法及
び装置を、一般的なコンピュータ支援設計環境(CAD
環境)に適合させた場合の態様を示した図である。
【0037】更に詳しくは、図1は、本発明に係る等値
サーフェイス処理の流れを示したフローチャートであ
り、このフローチャートには、(a) 本発明に係る等値サ
ーフェイスに必要な入力が、従来の「幾何学図形モデル
化/メッシュ化機構」101と従来の「スカラー場ジェ
ネレータ」102とから供給されていることを示してあ
り、また、(b) 以下に説明するプロセス・ステップを実
行して等値サーフェイス画像データを生成する本発明に
係る「等値サーフェイス・ジェネレータ」103を示し
てあり、更には、(c) 等値サーフェイス・ジェネレータ
103の出力(即ち、等値サーフェイス画像データ)
が、この図1のブロック104で示した「対話式視覚化
処理」において利用されることを示してある。この対話
式視覚化処理104は、例えば、市販のディスプレイ装
置に市販のグラフィックス用パッケージをロードしたも
のを使用して実行することのできる処理である。
【0038】図2は、等値サーフェイス画像データを用
いて作成したディスプレイ画面の具体的な一例を示した
図である。この図2は、等値サーフェイスを利用して、
ある対象物(図示例では対象物202)の境界面上の等
応力線(図示例では、例えば等応力線201)を視覚化
した態様を、概略的に示したものである。更に詳しく
は、図2は、スカラー値の等値サーフェイスが、対象物
202の表面と交わってできた交線を示したものであ
り、以上の全ては、ディスプレイ装置の画面(図示例で
は画面203)に表示されている。
【0039】本発明の幾多の教示のうちの1つに従って
いる場合には、このようにディスプレイ画面の表示が行
なわれているときに等値サーフェイス・ジェネレータ1
03が出力しているデータ構造は、ユーザが、ディスプ
レイ画面上に表示したい等値サーフェイスや表面等値線
(即ち、対象物の表面に現れた等値線)を選択すること
ができる、適切な形態のデータ構造となっており(この
選択は、ブロック104に示した対話式視覚化処理のた
めの装置を使用して行なわれる)、これについては後に
更に詳細に説明する。
【0040】これより、図1に示した等値サーフェイス
処理の流れの中の各々の部分について、図3に示した立
方体を含んでいる具体的な例に即して、更に詳細に説明
して行く。
【0041】先ず最初に、等値サーフェイス・ジェネレ
ータ103への必要な入力について説明すると、既述の
如く、必要な入力には、(1) 3次元空間の中の複数の点
から成る点集合を表示するデータ、(2) その点集合の中
の複数の点に関する連結状態情報、即ち、与えられたそ
の点集合の中の複数の点(それら複数の点を1つの集合
体として見たものを「メッシュ」と呼んでおり、このメ
ッシュは、幾何学図形モデル化/メッシュ化機構101
から供給される)をどのように連結して幾何学的形状を
形成すべきかに関する情報、(3) スカラー場のデータ
(このデータは、スカラー場ジェネレータ102から供
給される)、以上3つの入力がある。
【0042】上述のメッシュは、複数の立体要素から成
る1つの集合体によって表わすことができる。また、そ
れら複数の立体要素のうちの各々の立体要素は、複数の
面から成る1つの集合体によって表わすことができ、更
に、それら複数の面のうちの各々の面は、一連の複数の
ノード識別子から成る1つのノード識別子シーケンスに
よって表わすことができ、それらノード識別子は、座標
位置を表わすものである。ここでいう立体要素の面は、
平面的なものであっても良く、或いは、所定の曲率を有
する曲面から成る、曲面片であっても良い。尚、ここで
は、立体要素の面のうち、ただ1つだけの立体要素の境
界面を成しているもの(即ち、対象物の外表面を成して
いるもの)については、その面を表わすレコードが、幾
何学図形モデル化/メッシュ化機構101が生成したメ
ッシュと共に、等値サーフェイス・ジェネレータ103
へ供給されるようにしてあるものとする。
【0043】図3について説明すると、この図3は、本
発明の基本原理を説明するために使用する具体例の立方
体350を示した図であり(図では、立方体350はデ
ィスプレイ画面375に表示されている)、この立方体
350は、メッシュに分解されており、このメッシュ
は、27個の六面体の立体要素が集合した集合体として
構成されている。このメッシュを構成している、それら
27個の六面体(「直方体」)の立体要素は、その各々
が、6つの平面的な四辺形によって画成されており、ま
た、見方を変えれば、その各々が、メッシュの中の合計
64個のノードのうちの、8個のノードの組み合わせに
よって画成されている。尚、図3に示したそれら64個
のノードには「ノード1」〜「ノード64」というラベ
ル付けをしてあり、また、27個の立体要素には「立体
要素301」〜「立体要素327」というラベル付けを
してある。
【0044】スカラー場ジェネレータ102から供給さ
れる、上述のスカラー場(即ち、スカラー場のデータ)
は、メッシュのノードごとの既知の値によって表わすこ
とができ、即ち、離散した複数の値で表わすことができ
る。図3に示した立方体に即してここで説明している、
本発明の具体的な実施例では、スカラー場ジェネレータ
102が付与するスカラー場のそれら複数の値は、図4
にテーブルの形で示した値となっている(ノード1〜ノ
ード64の各々に1つずつのスカラー値が付与されてい
る)。
【0045】以上に、必要な入力の夫々について説明す
ると共に、それら入力の具体例も提示した。これより、
新規な等値サーフェイス・ジェネレータ103が、等値
サーフェイスを判定し、然るべき等値サーフェイス画像
データを生成するために実行するステップについて、詳
細に説明して行く。
【0046】ここに説明する本発明の具体的な実施例で
は、先ず最初に、各々の立体要素を四面体集合へ分解す
るようにしている。この四面体集合は、既述の如く、互
いに組み合わさることによってその立体要素を形成する
複数の四面体の構成部材から成る集合である。
【0047】本発明の教示によれば、この立体要素の分
解を実行するときの分割の方式は、所与の立体要素の四
面体サブ要素の三角形の面のうち、その所与の立体要素
のいずれかの面の一部分を成す三角形の面が、その所与
の立体要素とその面を共有する隣接する立体要素の四面
体サブ要素の三角形の面と一致するような方式としてい
る。
【0048】このように、立体要素を分割した後に四面
体サブ要素の三角形の面が一致するという性質は、その
立体要素が四面体である場合には必ず達成されることが
保証されている。一方、その立体要素が、より多くの面
を有する立体である場合、即ち、五面体以上の立体要素
である場合には、その立体要素を分割した後に、互いに
隣接する立体要素どうしの間で、サブ要素の三角形の面
の不一致が生じるおそれがあるが、ただしそのような場
合であっても、以下に「山火事アルゴリズム」という名
で説明するアルゴリズムを使用することによって、サブ
要素の三角形の面が一致するという性質を強制的に達成
することができる。この山火事アルゴリズムは、他の様
々な用途において既に使用されており、従って周知のも
のであるが、本明細書の開示が不充分なものとなること
がないように、以下にこの山火事アルゴリズムの技法
を、サブ要素の三角形の面を強制的に一致させるという
目的で利用する場合について、念の為説明しておくもの
である。
【0049】本発明に使用するための山火事アルゴリズ
ムでは、先ず、出火元立体要素を選択して、その立体要
素を待ち行列の中の先頭の立体要素とすると共に、その
出火元立体要素を、任意の向きで(即ち、任意の向きの
分割面によって)分割する。その出火元立体要素を任意
の向きで分割しても構わないのは、それに隣接する立体
要素のいずれもが、この時点ではまだ分割されていない
からである。続いて、その出火元立体要素に山火事が既
に襲来したことを示すフラグをセットした上、この山火
事襲来済立体要素(即ち、出火元立体要素)に隣接して
いる全ての立体要素を、上述の待ち行列の中に入れ、こ
れによって「山火事」の延焼を開始させる。
【0050】続いて、待ち行列の中の次の立体要素(こ
の時点では、この「次の立体要素」は、出火元立体要素
に隣接した立体要素のうちの1つである)を、待ち行列
から取り出す。この待ち行列は、ある立体要素に山火事
が襲来した際に、その立体要素に隣接した全ての山火事
未襲来立体要素をこの待ち行列に入れるという方法で形
成するようにしているため、この待ち行列の中の「次の
立体要素」は、少なくとも1つの山火事襲来済立体要素
に隣接した立体要素であることが保証されている。この
「次の立体要素」分割の向きは、この「次の立体要素」
に隣接している全ての山火事襲来済立体要素に対して整
合するように(即ち、それら立体要素との間で、分割後
のサブ要素の三角形の面どうしが一致するように)実行
する。こうして分割の向きを選択することにより、その
分割の向きを、この「次の立体要素」に隣接している山
火事襲来済立体要素のいずれとも整合するような分割の
向きとすることが必ず可能であり、それが必ず可能であ
るのは、この「次の立体要素」に隣接している山火事襲
来済立体要素のいずれもが、直接的にしろ、或いは間接
的にしろ、山火事の発生源である出火元立体要素の分割
の向きと整合しているからである。
【0051】このように待ち行列に対して立体要素を出
し入れするプロセスを、その待ち行列が空行列になるま
で続ける。それが空行列になったならば、その時点で、
対象物の全体か、或いは、対象物のうちの1つの孤立部
分領域の全体かの、いずれかについて、分割の処理が完
了している。続いて、その対象物を調査して、山火事未
襲来立体要素がまだ他に存在していないかどうかを調べ
る。もし山火事未襲来立体要素が発見されたならば、そ
の立体要素は、これまでとは別の孤立部分領域に所属す
るものであり、従って、その新たに発見された孤立部分
領域の分割の処理を実行するための新たな出火元立体要
素を設定して、その新たな孤立部分領域に関して、待ち
行列を使用した以上と同じプロセスを再度実行する。
【0052】この分割プロセスが完全に終了するのは、
対象物の全ての立体要素が山火事襲来済立体要素となっ
たときである。尚、対象物を調査して山火事未襲来立体
要素の有無を調べるということを、反復して行なわねば
ならないのは、互いに非連結の複数の要素から成る対象
物の場合だけである。
【0053】これより再び、図3に示した具体例の立方
体に説明を戻し、これからは図3と共に図5を併せて参
照しつつ説明をして行く。図5は、図3に示した27個
の立体要素のうちの2個の立体要素について、それら立
体要素を夫々に四面体集合へ分割するときの可能な分解
の仕方を例示したものである。更に図5は、図3に示し
た具体例の立方体において、互いに隣接する四面体集合
どうしが、以上に説明した整合のためのプロセスに従っ
て互いに整合するように分割されている態様を示してい
る。
【0054】更に詳しく説明すると、図5に示したの
は、出火元立体要素501(図3の立体要素301に対
応)に隣接している立体要素502(図3の立体要素3
02に対応)の四面体集合が、その出火元立体要素50
1の四面体集合に整合している(即ち、夫々の四面体集
合の間で、四面体集合を構成している四面体サブ要素の
三角形の面どうしが一致している)ということである。
この具体例では、2つの四面体集合の各々が6個ずつの
四面体を含んでいる(例えば立体要素502は、「1」
〜「6」の番号でラベル付けした6個の四面体を含んで
いる)。このプロセスは、出火元立体要素の周囲の領域
から(図示の具体例では、図5の立体要素501の周囲
の隅領域から)、あたかも波面が伝播するように伝播し
て行き、最終的には、この立方体の全ての立体要素が、
互いに整合した状態で分割されることになる。
【0055】本発明のこの具体的な実施例においては、
こうして分割して得られた四面体集合を続いて、メモリ
等の記憶手段に記憶させる。このとき、ある1つの四面
体集合を記憶させるには、その四面体集合の、四面体形
状の構成部材(即ち、その四面体集合の集合要素である
四面体サブ要素)の各々を、その四面体サブ要素の、4
個の頂点を成している4つのノードのノード識別子を組
み合わせた四元表示によって表わすようにした上で、そ
の四面体集合を、複数のその種の四元表示から成る1つ
の集合体の形で記憶させるようにする。
【0056】図3及び図5を参照してここで説明してい
る具体例の立方体に関して、図3の立体要素301と3
02(図5の立体要素501と502に対応)の夫々の
四面体集合を記憶する際の、好適な具体例を示すなら
ば、例えば立体要素301については、ノード識別子に
よる四元表示は、以下の6とおりの四元表示とすれば良
い(尚、ノード識別子としては、図3に示したノード番
号を使用している)。即ち、それら6とおりの四元表示
とは、(21、22、2、18)と、(21、17、
2、18)と、(21、5、2、6)と、(21、5、
2、1)と、(21、22、2、6)と、(21、1
7、2、1)とである。また、立体要素302について
は、ノード識別子による四元表示は、以下の6とおりの
四元表示とすれば良い。即ち、それら6とおりの四元表
示とは、(2、3、23、7)と、(2、6、23、
7)と、(2、18、23、19)と、(2、18、2
3、22)と、(2、3、23、19)と、(2、6、
23、22)とである。
【0057】更に本発明の教示によれば、複数の立体要
素の各々を四面体集合へ分割するという、この最初のプ
ロセス・ステップの一部として、その最後に、各々の四
面体集合の中の各々の四面体について、その四面体の三
角形の面が対象物の全体としての境界面上にあるか否か
(即ち、対象物の外表面の一部を成しているか否か)を
示すフラグをセットするようにしている。この判定を行
なうときに、四面体の三角形の面のうち、対象物の境界
面上に位置している面であるとして分類される面は、そ
の構造から、その対象物の外表面(この外表面について
の情報は入力されるメッシュ記述の一部として与えられ
る)の面上にあることを知ることができる。尚、フラグ
をセットするときには、該当する三角形の面が、図6に
示したようにしてカタログに加入される。
【0058】図6は、本発明の教示に従って、ハードウ
ェアでコード化することができるようにし、また本発明
に係る等値ファセット・ジェネレータからアクセスする
ことができる第1データ集合として記憶させておくよう
にした、予め用意しておく既定データである四面体構成
部分ラベル付けデータの、具体的な1つの種類を示した
図である。
【0059】更に詳しく説明すると、図6は、本発明の
この具体的な実施例の方法を実行する際に用いる、稜
(或いは辺)、面、及び頂点に対してラベル付けするた
めのラベル付け規約を示している。図6に示した具体例
の四面体601において、その4個の頂点には、図6の
テーブル602に示したように、v1〜v4というラベ
ルが付けられる。また、この四面体601の6本の稜
(或いは辺)には、図6のテーブル602に示したよう
に、e1〜e6というラベルが付けられる。更に、この
四面体601の4つの面には、図6のテーブル604に
示したように、f1〜f4というラベルが付けられる。
そして、予め算出して用意しておく既定の写像として、
四面体の頂点から稜(或いは辺)への写像(例えば、e
1=(v1、v2))と、頂点から面への写像(例え
ば、f3=(v1、v3、v4))と、稜(或いは辺)
から面への写像(例えば、f3=(e2、e3、e
6))とがあり、これら全て、図6のテーブル602〜
604に示してある。
【0060】尚、本発明の1つの実施例においては、上
述の第1データ集合の中に格納してあるこの四面体構成
部分ラベル付けデータ(ラベル付け規約)を、後に、等
値サーフェイスの頂点が対象物の境界面上にあるか否か
を判定するときにも、再び使用するようにしている。
【0061】具体的な例として、例えば図5を参照し、
またそれと併せて、立体要素501(図3の立体要素3
01に対応)の中に含まれている6個の四面体を表わし
ている、上に列挙した6とおりの四元表示を参照するな
らば、この立体要素301の第4四面体(即ち、番号
「4」を付してある四面体)は、(21、5、2、1)
という四元表示によって表わされることが分かる。それ
ゆえ、先に説明した、三角形の面を分類するプロセスに
おいては、この四元表示(21、5、2、1)の中に含
まれている4つの頂点に対して、テーブル604に示さ
れているラベル付け規約データを適用すれば良く、そう
することによって、該当する面が、面f4=(5、2、
1)であると判定される。また更に、三角形の面を分類
するプロセスでは、この立体要素301の中の第4四面
体の面f4に対して、その面が対象物の境界面と一致し
ていることを表わすフラグをセットする。なぜならば、
この面f4は、立体要素301の、6つの面のうちの1
つの面の上にあり、そして立体要素301のその面が、
対象物の境界面上にあるからである。従って、この特定
の四面体(即ち、立体要素301の中の第4四面体)に
関しては、その4つの面の各々が対象物の境界面上にあ
るか否かを表わす4つのフラグのうち、第4番目のフラ
グを肯定状態にセットすることになる。そして、この立
体要素301の四面体集合以外の、その他の全ての四面
体集合についても、それら四面体集合に付随するフラグ
に関して同様の判定を行なう。
【0062】尚、本発明によれば、ある立体要素を四面
体集合へ分割する際には、分割されてできる四面体の面
のうち、元の立体要素の面上にある(即ち、元の立体要
素の面の一部を成す)面が、その立体要素に隣接してい
る他の立体要素の四面体の面のうちの、向かい合う面と
一致しさえすれば、幾らでも多くの四面体に分割するこ
とができる。
【0063】本発明に係る等値サーフェイス・ジェネレ
ータが実行する、第2番目のプロセス・ステップは、入
力されたスカラー場(即ちスカラー場のデータ)の値域
を算出した上で、その値域を、所定個数の(例えばユー
ザが指定した個数の)複数の等間隔の「段階値」へ分割
するプロセス・ステップである。
【0064】ここで説明している具体例においては、8
5色の少しずつ変化している色(スペクトル)を使用し
ているものとし、しかも、それら85とおりの色を表わ
す値が、図4に示した最小値(「1.0 」)から最大値
(「43.0」)までの間の値域に亙って分布しているもの
とする。また更に、本発明のこの局面を分かり易く説明
するために、段階値の密度を、この85段階という密度
から、その10分の1の密度へ低減することにする。こ
れら2つの前提に従うならば、隣り合う段階値どうしの
間の増分は (43.0-1.0)/(85/10)= 4.941176 となること
が分かる。増分がこの大きさであるということは、生成
される複数の(9つの)等値サーフェイスが、以下の9
とおりのスカラー値のレベルを表わすものとなることを
意味している。それら9とおりのレベルとは、 1.0 + 0
×4.941176、 1.0 + 1×4.941176、1.0 + 2×4.94117
6、... 、 1.0 + 8×4.941176、である。
【0065】本発明の実施例に係る方法において実行さ
れる最後のプロセス・ステップは、複数の立体要素の各
々を処理して、その立体要素の中に包含されている等値
ファセットを判別するプロセス・ステップである。この
プロセス・ステップでは、上で説明した、予め算出して
用意しておく写像である、図6に示したモデルを使用し
た、四面体の頂点から稜(或いは辺)への写像、同じく
頂点から面への写像、それに、同じく稜(或いは辺)か
ら面への写像を、このプロセス・ステップで処理する四
面体の各々に対して適用する。
【0066】等値サーフェイス・ジェネレータ103が
実行する、この最後のプロセス・ステップについては、
以下に、図3に示した具体例の立方体と、図6〜図9と
を参照しつつ、詳細に説明して行く。
【0067】この最後のプロセス・ステップでは、立体
要素の四面体集合に含まれる四面体の各々に対して、以
下の「1.」、「2.」、「3.」の処理を実行する。 1.先ず、その四面体の6本の稜を、上で説明した第1
データ集合を使用して(この第1データ集合は、図6に
示したモデルについて表わしてあるラベル付けデータを
包含している)、その四面体の頂点によって参照できる
ようにする。例えば、図3に示した具体例の立方体につ
いていえば、立体要素327の四面体集合の中の第1番
四面体は、その6本の稜が、図8の下部に書き込んであ
るようにして識別され、即ち、e1=(44、60)、
e2=(44、63)、e3=(44、64)、e4=
(60、63)、e5=(60、64)、e6=(6
3、64)として識別される。またここで、既述の如
く、図8は、2つの有効な等値ファセットを示してお
り、それら2つの等値ファセットは、本発明の原理を説
明するために使用している具体例の立方体の中の、複数
の四面体のうちの1つの四面体の中に位置している。
【0068】2.続いて、識別したそれら6本の稜の各
々を調べて、その稜の上にターンポイントが存在してい
るか否か、そしてもし存在しているならば、その(或い
は、それらの)ターンポイントが、その稜の長さ方向の
いずれの位置に存在しているのかを判定する。ここで
「ターンポイント」とは、スカラー場の値が、予め定め
てある所定の複数の段階値のうちの、いずれか1つの段
階値の値に等しくなると判定された座標位置のことであ
る。こうして判定したターンポイントを、等値ファセッ
トの頂点として使用する。1本の稜の両端における夫々
のスカラー値に対して内挿法を適用することによって、
その稜の上の全てのターンポイントを判定することがで
きる。適用する内挿法を線形内挿法とするか、或いはそ
の他の種類の内挿法とするかは、そのときの用途に応じ
て決めれば良い。この「2.」の処理は、更に以下の
「2−a.」と「2−b.」とを含んでいる。
【0069】2−a.ターンポイントの各々が発見され
る度に、そのターンポイントを表わすターンポイント記
述を、以下の説明においては「ターンポイント・カタロ
グ」と呼ぶデータ構造の中へ加入するようにしている。
ターンポイント記述は、各々が次の「i.」と「i
i.」とを含んでいる。 i.当該ターンポイントがその上に存在している稜の始
点側端部からの距離をその稜の全長に対する割合で表わ
した、当該ターンポイントの位置t。 ii.その位置tにおける、スカラー場の値である、段
階値s。 本発明の原理を説明するために先程から使用している具
体例に即していえば、図8の下段の書込みから分かるよ
うに、予め定めてある複数の段階値のうちの最後の2
つ、即ち、s7= 1.0 + 7×4.941176、s8= 1.0 + 8
×4.941176、という2つの段階値が、稜e1、e2、e
3の、夫々の両端の頂点の値の間にあることが分かる。
従って、この具体例におけるターンポイント(以下、タ
ーンポイントを、t(稜、値)で表わすことにし、この
うちのtは、上述の如く、そのターンポイントの位置を
表わしている)に関しては、以下に示すように、6個の
ターンポイントが、3本の稜e1、e2、e3の上に存
在している。 t(e1、s7)= (35.588234-33.0)/(41.0-33.0) = 0.323529 t(e1、s8)= (40.529411-33.0)/(41.0-33.0) = 0.941176 t(e2、s7)= (35.588234-33.0)/(42.5-33.0) = 0.272446 t(e2、s8)= (40.529411-33.0)/(42.5-33.0) = 0.792570 t(e3、s7)= (35.588234-33.0)/(43.0-33.0) = 0.258823 t(e3、s8)= (40.529411-33.0)/(43.0-33.0) = 0.752941 これら6個のターンポイントは、ターンポイント・カタ
ログの中に加入され、後に等値ファセットの頂点として
参照される。
【0070】2−b.ターンポイント・カタログの中の
ターンポイントのエントリーと、そのターンポイントを
含んでいる稜のラベルとは、そのターンポイントの段階
値をインデックスとしてそれらを検索できるように、相
互参照可能にしておく。この相互参照を利用するのは、
続くステップにおいて複数の等値ファセットを1つに組
み合わせるときである。
【0071】具体例の立方体の中の1つの四面体であ
る、図8の四面体に関しては、3個のターンポイント、
t(e1、s7)、t(e2、s7)、及びt(e3、
s7)(これらは、稜e1、e2、及びe3の上にあ
る)は、段階値s7をインデックスとして検索すること
によって相互参照され、また、残りの3個のターンポイ
ント、t(e1、s8)、t(e2、s8)、及びt
(e3、s8)(これらは、稜e1、e2、及びe3の
上にある)は、段階値s8をインデックスとして検索す
ることによって相互参照される。
【0072】3.続いて、上で説明したターンポイント
を判定する処理において発見された段階値(即ち、それ
と同じ値のターンポイントが存在していると判定された
段階値)の各々ごとに、その段階値に対応した等値サー
フェイス構成すべき複数の等値ファセットを組み合わせ
る処理を、以下の「3−a.」と「3−b.」とに示す
ようにして実行する。
【0073】3−a.先ず、各々の四面体に関して、そ
の四面体の6本の稜のうち、当該段階値を有するターン
ポイントを含んでいる稜だけを列挙したリストをコード
化して、1つのインデックスを生成する。このインデッ
クスは、実際に存在することができる等値ファセット形
態の全てを網羅した複数のモデルを包含しているテーブ
ル(このテーブルは、予め算出して用意しておく既定テ
ーブルであり、第2データ集合の中に格納しておくよう
にしている)を検索するためのインデックスである。こ
のテーブルは、図7にテーブル701として示してあ
り、入力データからは独立したものであるため等値サー
フェイスの生成の処理に先立って予め設定しておくこと
ができる。
【0074】図7に示したこのテーブルを見れば分かる
ように、「等値サーフェイスが交わる複数本の稜」をコ
ード化して1つの整数のインデックスにするには、図示
した下位6桁のビットを使用している。それら6個のビ
ットは、その各々が四面体の6本の稜のうちの1本ずつ
に対応している。この対応関係を、図7には702で示
してある。ある稜の上に、当該段階値を有するターンポ
イントが発見されているか否かは、上述のターンポイン
トを判定する処理の実行中に生成しておいた相互参照の
ための情報を利用すれば知ることができる。そして、そ
の稜の上に、当該段階値を有するターンポイントが発見
されていたならば、その稜に対応したビットをセットす
る(即ち「1」にする)。
【0075】その四面体の6本の稜の全てについて以上
の調査を終了し、その調査結果に応じて該当するビット
をセットしたならば、整数を2進数表示しているそれら
6個のビットのうち、セットしなかった残りのビットを
クリアする(即ち「0」にする)。これによって得られ
る整数(「0」から「63」までの整数)を、予め算出
して用意してある複数のモデルを包含したテーブルであ
る、上述の等値ファセット形態テーブルを検索するため
のインデックスとして使用する(このインデックスは、
例えば図7に引用符号703で示してある)。
【0076】1つのインデックスに対応させて予め算出
して用意してあるモデルは、等値ファセットを形成する
ための、複数のターンポイントの間の有効な連結状態を
指定している。より詳しくは、図示の等値ファセット形
態テーブルの中に含まれている、夫々が1つのインデッ
クスに対応している三元表示(図7の引用符号704を
付した部分に示してある幾つもの三元表示)は、その各
々が、3個のターンポイント(これら3個のターンポイ
ントは、互いに連結して1つの等値ファセットを形成す
るものである)がその上に位置している3本の稜を特定
している。続いて、それら3個のターンポイントを、そ
の三元表示よって指定されている連結順で連結するが、
この連結は実際には、その三元表示(即ち、図7に示し
た稜のラベルから成る三元表示)に対応した、ターンポ
イント・カタログの中のエントリーへの参照情報から成
る三元表示を記憶させることによって行なう。尚、以上
のようにして発見した、当該段階値に対応している等値
ファセットは全て、そのとき処理している立体要素に専
用の等値ファセット・リストの中に追加して加入して行
くようにしている。
【0077】以上に説明したテーブル・ルックアップ方
式の技法を採用することによって、従来の一般的な技法
と比較して、10倍ないしはそれ以上の高速化を達成す
ることができる。
【0078】ここまで説明した処理の具体的な一例とし
て、図8に示した四面体801を取り上げて、その中の
段階値s7に関して説明することにする。この四面体8
01は、図3に示した具体例の立方体に関連した四面体
のうちの1つである。先ず、段階値s7をインデックス
として相互参照を行なう。すると、その相互参照の結果
として、稜e1、e2、及びe3が検索される。これら
から、等値ファセット形態テーブルを検索するためのイ
ンデックスとしては、0...00000111(2進数)= 7(1
0進数)が得られる。等値ファセット形態テーブル(図
7)の中の、このインデックス「7」に対応したエント
リーは、(1、2、3)であり、このエントリーは、稜
e1、e2、及びe3の上にある夫々のターンポイント
どうしを連結して1つの等値ファセットを形成すべきこ
とを指定している。この指定された等値ファセットを、
四面体801を含んでいる立体要素327の中の、段階
値s7に対応した等値ファセット・リストに追加して加
入し、その加入の際には、(t(e1、s7)、t(e
2、s7)、t(e3、s7))という三元表示で表わ
した、それら3個のターンポイントへの参照情報の形で
加入する。
【0079】3−b.また更に、以上のようにターンポ
イントへの参照情報を連結して1つの等値ファセットの
3つの頂点とする処理を実行するのと並行して、個々の
ターンポイントが、立体図形である対象物全体の、その
境界面上にあるか否かを示す標識を生成して、その標識
をターンポイント・カタログの中の、当該ターンポイン
トのターンポイント記述に付加するようにしている。
【0080】この場合、夫々のターンポイントが、境界
面上ターンポイント(即ち、対象物の境界面上に位置し
ているターンポイント)であるか否かを判定して分類す
る必要があるが、あるターンポイントを境界面上ターン
ポイントであるものと分類するのは次のような場合であ
る。先ず、四面体の稜は、稜であると同時に、四面体の
面の境界を画成する辺でもある。そこで、あるターンポ
イントを含んでいる稜が、その四面体の面(この面は、
立体図形である対象物全体の境界面上にあることが既に
判明している面でなければならない)の境界を画成して
いる「辺」である場合に、そしてその場合にのみ、その
ターンポイントを、境界面上ターンポイントであると判
定するようにしている。更に、この判定を行なうには、
図6に示した予め算出して用意してあるマトリックス6
05を、1つの等値ファセットの連続する2個の頂点
(即ちターンポイント)の1つずつを含んでいる、2本
の四面体の稜をインデックスとして用いて検索するよう
にしている。このマトリックス605の中の横列と縦列
との交点に記入してあるエントリーは、インデックスと
して用いられた2本の稜の間にはさまれた面を表わして
おり、それゆえ、続いて、その面が対象物の境界面上に
存在しているか否かをチェックする。即ち、その面に対
して、先に四面体集合を形成する処理を行なったとき
に、対象物の境界面上に存在している面であることを示
すフラグをセットしていたならば、そのことによって、
それら2本の稜の各々の上に1つずつ存在している2個
のターンポイントも対象物の境界面上にあるものと判断
することができる。
【0081】この境界面上ターンポイントを判定するプ
ロセスを、等値ファセットの頂点の各対ごとに実行して
行く。尚、その実行の過程において、対象物の境界面上
にあるということが(標識によって)既に明らかにされ
ているターンポイントが、再度このプロセスの処理対象
として取り上げられるということが生じるが、その場合
にも、既に生成されているその標識が変更されてしまう
ということはあり得ない。
【0082】図8に示した四面体801について、以上
の技法の具体例を示すならば、等値ファセットの頂点t
(e1、s7)と頂点t(e3、s7)とから成る、頂
点の対について調査するという例を挙げることができ
る。この場合、上述のマトリックスを検索するためのイ
ンデックスとして用いる2本の稜は、e1とe3とであ
る。これら2本の稜をインデックスとしたときの、この
マトリックスの中の該当するエントリーは、f2=(4
4、60、64)である。この面f2は、先に四面体集
合を形成する処理を実行して、この四面体801を識別
したときに、既に対象物の外表面(即ち、境界面)の面
上にあるものとして識別したはずである。従って、2つ
のターンポイント(即ち、頂点t(e1、s7)と頂点
t(e3、s7))も、対象物の境界面上にあるターン
ポイントとして分類されることになる。
【0083】以上、本発明に係る等値サーフェイス・ジ
ェネレータが実行するプロセス・ステップについて説明
した。これより、この本発明に係る等値サーフェイス・
ジェネレータからの出力について説明する。
【0084】本発明に係る等値サーフェイス・ジェネレ
ータは、増補式のターンポイント・カタログと、等値フ
ァセット画像データとを生成する。
【0085】増補式のターンポイント・カタログは、複
数のターンポイント記述を包含しており、それら複数の
ターンポイント記述の各々は、当該ターンポイントがそ
の上に位置しているノードのセグメントをインデックス
として用いて検索し得るようにしてある。また、各々の
ターンポイントに対応したターンポイント記述は、その
ターンポイントの持つ段階値と、2つのノードの間での
そのターンポイントの位置と、そのターンポイントが対
象物の境界面上に位置しているか否かを明示している追
加の標識とを含んでいる。
【0086】更にこの点に関して、図9を参照しつつ説
明を続ける。図9は、本発明の基本原理を説明するため
に先程から使用している具体例の立方体の中に(並びに
その立方体の表面に)生成される、9つの等値サーフェ
イス(図9では、それらを等値サーフェイス901〜9
09で示している)から成る、等値サーフェイス集合を
示した図である。この図9の右下隅には、図3に示した
立方体の立体要素のうちの、立体要素327を明示して
ある。この立体要素327という特定領域の中でターン
ポイントとなっている点は、この領域内の等値ファセッ
トが、この領域内の四面体集合の稜と交差している全て
の点である。また、この立体要素327という特定領域
の中のターンポイントのうち、対象物の境界面上にある
ターンポイントであることを示すフラグがセットされて
いるのは、この立体要素327の面のうちの外表面に該
当する面の上に位置しているターンポイントである。
【0087】等値サーフェイス・ジェネレータから出力
される等値ファセット(即ち、等値ファセット画像デー
タ)は、各々の立体要素ごとに、メモリ等の記憶手段の
中に記憶させるようにする。この記憶手段は、この等値
サーフェイス・ジェネレータを構成している具体例のデ
ィジタル・コンピュータに備えられている記憶手段であ
る。また、個々の立体要素ごとに、その立体要素に対応
した(即ち、その立体要素に専用の)等値ファセット・
リストを記憶させるようにし、これは既に述べたとおり
である。また、このとき等値ファセットの各々を、ター
ンポイント・カタログの中のエントリーへの直接参照情
報の三元表示によって表わした上で記憶させるようにす
ることも既に述べたとおりである。ターンポイントは、
用途の必要に応じて、参照することもでき、また、直線
状の(一次の)セグメントや、或いはより高次のセグメ
ントによって連結することもできる。
【0088】再び図9に説明を戻し、同図には、9つの
等値サーフェイス(これらは9つの段階値を表わしてい
る)を構成している多数の等値ファセットが、立方体の
中に広く分布している様子が示されている。特に、等値
サーフェイス907は、そのうちの立体要素327の中
に包含されている部分が、6つの等値ファセットから構
成されており、それら6つの等値ファセットは、この図
9の立体要素327の中に明示した四面体集合の中の夫
々の四面体(「1」〜「6」の番号を付してある)の中
に存在している。
【0089】本発明には、その1つの局面として、複数
の段階値(それら複数の段階値は、一連の段階値シーケ
ンスを形成している)のうちの、いずれの段階値に対応
した等値サーフェイスをも、市販の3次元グラフィック
ス用パッケージを使用してディスプレイすることができ
るということがあり、しかもそうするためには、以上に
説明したようにして記憶してある等値ファセットの三角
形を、単にディスプレイさせるだけで良い。
【0090】本発明には、その別の1つの局面として、
記憶してある等値ファセットの三角形のうちから、ユー
ザが指定した(1つないし複数の)段階値サブシーケン
スの関数として、特定の三角形だけを選択的にディスプ
レイすることができるということがある。特に本発明の
以上に説明した実施例では、記憶してある等値ファセッ
トの三角形のうちから、ディスプレイすべき三角形を選
択する際に、ユーザが指定した(1つないし複数の)段
階値サブシーケンスに含まれる段階値を有する等値ファ
セットの三角形だけを実際にディスプレイさせるという
選択方法を取ることができる。
【0091】本発明には、その更に別の1つの局面とし
て、複数の段階値(それら複数の段階値は、一連の段階
値シーケンスを形成している)のうちの、いずれの段階
値に対応した等値線をも、市販の3次元グラフィックス
用パッケージを使用してディスプレイすることができる
ということがあり、しかもそれには、記憶してある頂点
(ターンポイント)のうち、対象物である幾何学的立体
の表面上(即ち、対象物の境界面上)に位置しているタ
ーンポイントであることがフラグによって示されている
頂点だけを取り出し、その種の頂点を両端とする等値フ
ァセットの辺をディスプレイさせるようにすれば良い。
尚、既に述べたように、ある頂点(ターンポイント)が
対象物の境界面上に位置しているか否かの判定は、対象
物の境界面上に存在していることがフラグで示されてい
る四面体の面の上に、その頂点が位置しているか否かを
判定することによって行なうようにしている。
【0092】本発明には、その更に別の1つの局面とし
て、記憶してある等値ファセットの辺のうちから、ユー
ザが指定した(1つないし複数の)段階値サブシーケン
スの関数として、特定の辺だけを選択的にディスプレイ
することができるということがある。特に本発明の以上
に説明した実施例では、記憶してある等値ファセットの
辺であって、しかも対象物である幾何学的立体の表面上
に位置している辺のうちから、ディスプレイすべき辺を
選択する際に、ユーザが指定した(1つないし複数の)
段階値サブシーケンスに含まれる段階値を有する等値フ
ァセットの辺だけをディスプレイさせるという選択方法
が可能である。
【0093】以上に説明した方法及び装置は、与えられ
た入力幾何学データ(点の位置と連結情報とに関するデ
ータ)と、スカラー場データとから、等値サーフェイス
画像データを効率的に生成することのできるものであ
る。以上に説明したプロセスの効率に対して顕著な影響
を及ぼしているのは、予め算出して用意しておいた等値
ファセット形態テーブル(図7に示した)を使用すると
いう、新規な技法を採用していることである。この等値
ファセット形態テーブルのようなモデルを使用するので
ない場合には、複数の等値ファセットを組み合わせて1
つにする際に、膨大な回数の幾何学的な調査が必要にな
る。
【0094】本開示が不充分なものとならぬよう念の
為、具体的な一例として、先程から説明している具体例
の立方体を再度使用して、本明細書に教示した新規なプ
ロセスが、従来の一般的な等値サーフェイス画像データ
生成方法のプロセスと、どのように顕著に相違している
のかを、特にそれらプロセスの中の、稜の上に存在して
いるターンポイントの識別が完了した後の処理を行なう
部分について、説明することにする。
【0095】先ず、ここに開示した実施例の方法では、
予め算出して用意してあるモデルを使用して、四面体の
稜の各々に対して、その稜に固有のラベルを、例えばe
1、e2、e3というように付与し、続いて、付与した
それらラベルを用いて、等値ファセット形態テーブルを
検索するための1つのインデックスを形成する複数のビ
ットのセットを行なうようにしている。従って、予め算
出して用意してある等値ファセット形態テーブルを使用
するという、ここに開示した実施例の方法によれば、ビ
ット単位の演算を3回、そしてアレイへのアクセス動作
を1回(これらの演算やアクセスは、その各々が1回の
整数演算に略々匹敵する)行なうだけで等値ファセット
の連結状態を判定することができる。
【0096】これに対して、ラベル付けを行なわす、ま
た、等値ファセット形態テーブルも使用しない従来の一
般的な方法では、連結状態を判定するためには、局所的
なレベル(即ち、局所的なスカラー場の値)に基づいて
計算をしてその連結状態を導出する必要がある。上で具
体例として説明した、1つの等値ファセットがターンポ
イントを3個しか含まない単純なケースであってさえ、
それらターンポイントを連結すれば有効な等値ファセッ
トが形成できるということは、必ずしも保証されていな
い。例えば、第1の稜と第2の稜とがe1とe2とであ
るとき、第3の稜が必ずしもe3であるとは限らず、e
4であることもあり得るのである。
【0097】従来の一般的な方法を用いて、3本の稜の
上に夫々位置している3個のターンポイントの間の連結
状態が有効なものであるか否かを判定するには、等値サ
ーフェイスが交わる稜のうちの1本を任意に選択する
(この稜は、例えばe1であるものとする)。続いて、
等値サーフェイスが交わる稜のうちの第2の稜(この稜
は、例えばe2であるものとする)を調べ、この第2の
稜e2が、最初の稜e1と、四面体の同じ面の上に位置
しているか否かを判定するが、これには少なくとも2回
の浮動小数点演算が必要である。これによって、もし、
それら2本の稜が四面体の同じ面の上に位置していると
判定されたならば、続いて、それら2本の稜e1とe2
との上に夫々位置している2個のターンポイントどうし
を暫定的に連結する。
【0098】一方、もし、それら2本の稜e1と稜e2
とが互いに接続していなかったならば(即ち、四面体の
同じ面の上に存在していなかったならば)、稜e1の上
に位置しているターンポイントと、稜e3の上に位置し
ているターンポイントとを暫定的に連結する。そして、
残りの稜を調べて、その稜が他の2本の稜との間で、同
じ面の上に位置しているか、或いは頂点を共有している
かを判定する。
【0099】この最後の判定の結果が肯定的であったな
らば、その残りの稜の上に位置しているターンポイント
を他の2個のターンポイントと連結することによって、
有効な等値ファセットを形成することができる。一方、
この最後の判定の結果が否定的であったならば、有効な
等値ファセットを形成することは不可能である。
【0100】従って、以上の方法で等値ファセットの連
結状態を判定するためには、そのプログラムの設計態様
の効率によっても異なるが、控えめに見積もっても、4
回の浮動小数点演算と、1回の整数演算とが必要とされ
ている。ここで、1単位の処理量を、整数演算やビット
単位の演算の1回分とするならば、通常、浮動小数点演
算を1回実行するためには、10単位の処理量に相当す
る処理を行なわねばならない。従って、上の具体例に関
しては、等値ファセット形態テーブルを使用する方法を
採用することによって、その処理速度が、(4×10+1)/(3
+1) ≒ 10 となり、略々10倍の高速化が達成されるこ
とが分かる。
【0101】更に、本開示が不充分なものとならぬよう
念の為、ここで有効性規則について説明しておくことに
する。この有効性規則は、前述の(即ち、先に図7に関
して説明した)第2データ集合の中に入れて記憶させて
ある、テーブル形式の等値ファセット形態に関するデー
タ(即ち、等値ファセット形態テーブル)の、そのデー
タ構造それ自体の中に組み込まれている規則である。図
7から分かるように、この等値ファセット形態テーブル
に含まれている三元表示の種類数は、考えられる全ての
エントリー(64通りのエントリー)に対応した、考え
られる全ての組み合わせの三元表示の種類数よりも少な
い。この等値ファセット形態テーブルがこのような構造
のものとなっているのは、この等値ファセット形態テー
ブルには以下の条件を満足する等値ファセット形態を表
わす三元表示だけを全て含むようにしたからである。そ
の条件とは、いかなる等値ファセットも、その辺が必
ず、四面体のある面を横断しているか、或いは、その等
値ファセットを含んでいる等値ファセット形態の中のそ
の他の等値ファセットの辺と一致しているかの、いずれ
かでなければならないという条件である。この条件に示
された性質は、一群の等値ファセットが、四面体の内部
でも、また隣接する四面体どうしの間でも、必ず3次元
的に連続となることを保証すると共に、ターンポイント
が四面体の頂点に位置している特異なケースにも自動的
に対処できることを保証するための性質である。
【0102】これより再び、ここに教示している新規な
等値ファセット画像データ生成プロセスの方法と、従来
の一般的な処理方法との比較について説明する。従来の
一般的な方法では、等値サーフェイスが、1つの四面体
の3本以上の稜と交わるものである場合には、そのプロ
セスが非常に複雑になる。上に示した有効性の規則が必
ず満たされるようにするためには、試行錯誤的なプロセ
スを予めコード化しておく必要があるが、それによっ
て、稜どうしが同じ面上にあるか否かを調べるテストを
多数回に亙って実行する必要が生じる等により、実行し
なければならない演算が更に追加されることになる。特
にこのような状況においては、図7の等値ファセット形
態テーブルを使用することによって達成される省力ない
し省資源は非常に大幅なものとなる。例えば、等値サー
フェイスが、1つの四面体の6本の稜のうちの5本と交
わる場合には、それら5本の稜の組み合わせの数を考慮
するならば、((3+2+1)×(4×10)+1)/(5+1)≒40となるた
め、本発明の教示に係る方法を採用した場合に達成され
る高速化の倍率は、略々40倍になる。
【0103】その他にも、本発明の教示を利用したとき
に、等値サーフェイス画像データ生成処理の効率を向上
させる要因が幾つか存在している。特に、1つの四面体
の、頂点と、稜と、面との間の関係を予め定めて用意し
ておき、それを利用することによっても、コストのかか
る代数演算を不要化できることから、ここに教示してい
る等値ファセットの画像データの生成プロセスを高速化
することができる。
【0104】その具体的な一例として、等値ファセット
の頂点のうち、対象物の境界面上に位置している頂点を
判定するための処理について説明する。この場合、2本
の稜の間にはさまれている面を示しているマトリックス
(図6)を使用し、更にそれに続けて、境界面上存在フ
ラグを利用して、(四面体の2本の稜の上に夫々存在し
ている)2個のターンポイントが対象物の境界面上に位
置していることを判定するならば、そのマトリックスへ
のアクセス動作(略々、整数演算2回分に相当する)を
1回行なうだけで、対象物の境界面上に位置している頂
点を判定することができる。
【0105】これに対して、四面体の構成部分を予め計
算して分類しておき、その分類結果を利用するというこ
とをしないならば、立体要素の複数の面のうちのどの面
が当該ターンポイントが位置している四面体の稜を包含
しているのかを判定するためには、その都度サーチを実
行しなければならない。このサーチには、典型的な六面
体の立体要素の場合、6×2×2×6=144回の整数
比較演算を実行することが必要とされる。従って、本発
明の教示に係る、予め計算しておいた分類果を利用する
という方法を用いることによって、144/2=72倍
の高速化が達成される。
【0106】更に、ディスプレイの生成それ自体に関し
ても、本発明の教示を利用して生成された等値サーフェ
イス画像データを使用するときには、境界面上存在標識
(即ち、境界面上存在フラグ)が、ターンポイント・カ
タログの中の各々のターンポイント記述に付加されてい
るため、等値サーフェイスが、メッシュの外表面(即
ち、対象物の境界面)と交わる交線を、高速でディスプ
レイすることができる。更に、境界面上に存在している
ことが記録されているため、境界面と等値サーフェイス
とが交わる交線を算出する必要もない。
【0107】その具体的な一例として、再び図8の四面
体801について説明すると、図3から分かるように、
面(44、60、64)は外表面であり、2本の等値線
セグメント802、803が、この面(44、60、6
4)を横切って延在していることが分かる。本発明の教
示に係る方法によれば、境界面上存在標識を付してある
ため、整数比較演算を4回行なうだけで、2個のターン
ポイントの間のセグメントを、等値線セグメントとして
ディスプレイすべきか否かを判定することができる。
【0108】一方、境界面上存在データ(即ち、境界面
上存在標識)が付されていない場合には、先ず一度、外
表面に相当する面の辺に相当する稜の各々をサーチし
て、ターンポイントの有無を確かめなければならない。
そして、ターンポイントが発見されたならば、更に第2
のサーチを実行して、適切な連結状態を確かめねばなら
ない。ここで、ターンポイントが既にターンポイント・
カタログの中に記録されているものとするならば(そう
しておけば、浮動小数点演算を重複して実行することが
避けられる)、それら2回のサーチについてのみ考えれ
ば良いことになるが、それら2回のサーチだけでも、2
×2×3=12回の整数演算に相当する。従って、境界
面上存在標識を使用することによって、12/4=3倍
の高速化が達成されることが分かる。
【0109】更に、本発明の教示に係る方法によれば、
複数の四面体サブ要素の各々が互いに独立性を有してい
るため、現在広範に利用されているの並列処理技法の利
点を享受することができる。即ち、四面体集合の中の複
数の四面体の夫々が包含している等値ファセットを識別
する際に、それら四面体の各々を、独立した別々の処理
装置に担当させることができ、また更に、1つの四面体
において発見された複数の段階値の各々を、独立した別
々の処理装置に担当させることも可能である。これによ
って達成される高速化の倍率は、最大では、四面体の総
数に段階値の総数をかけた積の値となる。
【0110】本発明の好適実施例に係る等値サーフェイ
ス・ジェネレータが実行する、以上の複数のプロセス・
ステップを総括するために、これより図10を参照して
説明する。図10は、ディジタル・コンピュータと、そ
のディジタル・コンピュータに備えられた記憶手段とを
使用して等値サーフェイスを生成するプロセスを、フロ
ーチャートの形で示したものであり、前記記憶手段に
は、(1) 3次元空間の中の複数の点から成る点集合と連
結状態データとによって表わされた所与の幾何学的立体
であって、それら点集合と連結状態データとは、その所
与の幾何学的立体を分割した部分である複数の立体要素
から成る立体要素集合を規定するものである、前記幾何
学的立体と、(2) 前記点集合に関連付けられているスカ
ラー場であって、前記点集合の中の各々の点に1つずつ
のスカラー値が関連付けられている、前記スカラー場
と、を記憶させておくようにしている(前記記憶手段
は、以上の(1) と(2) の入力を、図10のブロック10
01で供給している)。この等値サーフェイス生成プロ
セスは、(a) 前記複数の立体要素の各々を、四面体サブ
要素から成る四面体集合へ分割する、立体要素分割ステ
ップであって、その分割の方式を、所与の立体要素の四
面体サブ要素の三角形の面のうち、その所与の立体要素
のいずれかの面の一部分を成す三角形の面が、その所与
の立体要素とその面を共有する隣接する立体要素の四面
体サブ要素の三角形の面と一致するような方式とする、
前記立体要素分割ステップ(このステップは、図10で
は、そのブロック1002で実行されている)と、(b)
前記スカラー場の値域を、一連の段階値シーケンスを形
成する所定個数の複数の等間隔の段階値へ分割する、ス
カラー場値域分割ステップ(このステップは、図10で
は、そのブロック1003で実行されている)と、(c)
前記複数の立体要素の各々ごとに、そして更に、所与の
立体要素の四面体集合の集合要素である四面体サブ要素
の各々ごとに、その四面体サブ要素に包含されている段
階値があるならばその段階値を識別する、段階値識別ス
テップ(このステップは、図10では、そのブロック1
004で実行されている)と、(d) 前記段階値識別ステ
ップ(c) において識別された段階値の各々ごとに、その
識別された段階値に対応した等値ファセット集合を生成
する、等値ファセット集合生成ステップ(このステップ
は、図10では、そのブロック1005で実行されてい
る)とを含んでいる。
【0111】以上に開示した内容に基づいた本発明の総
括を更に続けると、当業者であれば以上の開示内容から
容易に理解するように、本発明の好適実施例では、図1
0のブロック1005に示した前記等値ファセット集合
生成ステップを、予め定めて前記記憶手段の中に記憶さ
せておくテーブルである等値ファセット形態テーブルを
使用して、実行するようにしている。
【0112】更に、これも当業者であれば以上の開示内
容から容易に理解するように、本発明の好適実施例で
は、図10のブロック1004に示した前記段階値識別
ステップを、予め定めて前記記憶手段に記憶させておく
データである四面体構成部分ラベル付けデータを使用し
て前記等値ファセット形態テーブルを検索するためのイ
ンデックスを生成することによって、実行するようにし
ている。
【0113】更に、これも以上の開示内容から容易に理
解されるように、本発明の好適実施例では、図10のブ
ロック1006に示した等値サーフェイス画像データの
出力を発生する際には、予め定めて用意しておくテーブ
ルである前記等値ファセット形態テーブルを使用して生
成した、四面体集合の中の各々の四面体を、予め定めて
用意しておくデータである前記四面体構成部分ラベル付
けデータを利用して表示するようにしている。
【0114】以上、本発明を、その一般的な場合につい
て説明すると共に、特定の具体例の立方体に即して説明
した。本発明を利用すれば、先ず、等値サーフェイス画
像データを生成することができ、更に、この生成した等
値サーフェイス画像データを利用して、複数の部分に分
割した立体の表面及び内部における任意の種類のスカラ
ー場を視覚化することができる。こうして視覚化するス
カラー場の値は、例えば、圧力を表わす値や、乱流のエ
ネルギ、温度、応力、或いはその他の3次元空間の中に
分布したスカラー値で表わされる任意の種類のパラメー
タである。それらの値の等値サーフェイスとして、ここ
に教示している等値サーフェイス・ジェネレータが生成
する、複数の三角形の等値ファセットで構成される等値
サーフェイスを利用することにより、以下の(1) 〜(3)
の対話機能が得られる。 (1) 段階値の間隔を選択して、複数の等値サーフェイス
をディスプレイする機能。 (2) 等値サーフェイスと任意形状の立体図形との間の交
わり部に形成される、セグメントで表わされる等値線を
ディスプレイする機能。 (3) 等値ファセットの頂点のうち、対象物の表面上に位
置している頂点にセットされているフラグを利用して、
その対象物の表面上の等値線をディスプレイする機能。
尚、対象物の境界面上に位置している、2個の等値ファ
セット頂点から成る頂点対の間の辺は全て、表面等値線
の一部であると、直接判断することができる。
【0115】高画質グラフィックス環境において実行さ
れる、最先端のレンダリング技法を使用することが望ま
れる場合には、本発明に係る、複数の等値ファセットで
構成される等値サーフェイスを、辺及び面が湾曲した等
値ファセットから成るものとすることも可能である。最
先端のレンダリング技法には、シェーディング技法、半
透明面表現技法、それに反射表現技法等が含まれてお
り、それら技法を各々の等値ファセットに適用すること
によって、より優れた、等値サーフェイスのレンダリン
グを行なうことが可能になる。また、対象物が、湾曲し
た表面を有するものである場合に、等値サーフェイス
が、その湾曲した表面と交わる交線も、容易に表示する
ことができる。更に、本発明に係る、複数の等値ファセ
ットから構成される等値サーフェイスは、使用している
ハードウェア・プラットフォームがそれほど複雑精緻な
ものではない場合には、その等値ファセットの面を平面
的な面とすることができる。
【0116】以上に詳細に説明したのは、本明細書にお
いて先に記載した目的の全てに適合する方法及び装置で
ある。既述の如く、また当業者であれば容易に理解する
ように、以上の説明は、本発明を具体的に理解し易く説
明することを目的としたものである。以上の説明は、本
発明のあらゆる実施例を説明し尽くしたものではない
し、また本発明を限定するものでもない。以上の教示を
考慮することによって、更に多くの変更実施態様や、別
実施態様に想到し得ることは明らかである。
【0117】本明細書に記載した実施例並びに具体例
は、本発明の基本原理と本発明の実際の応用例とを、最
も理解し易いように説明することを目的とし、更に、そ
れによって、当業者が本発明を、実際にあり得る具体的
な用途に適した、様々な実施態様で、また、種々の変更
態様で、最良に活用できるようにすることを目的として
提示したものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】等値サーフェイス生成処理を実行するための方
法及び装置を、一般的なコンピュータ支援設計環境(C
AD環境)に適合させた場合の態様を示した図であり、
更に詳しくは、本発明に係る等値サーフェイス処理の流
れを示したフローチャートである。
【図2】等値サーフェイスを利用して、ある対象物の境
界面上の等応力線を視覚化した態様を示した図であり、
更に詳しくは、スカラー値の等値サーフェイスが、その
対象物の表面と交わってできた交線を示した図である。
【図3】分解してメッシュにした具体例の立方体を示し
た図であり、このメッシュは、27個の六面体の立体要
素が集合した集合体として構成されている。
【図4】図3に示したメッシュの夫々のノードに関連付
けられているスカラー値から成る具体例のスカラー値集
合をテーブルの形で示した図である。
【図5】図3に示した立体要素のうちの2個の立体要素
が分解されてできた夫々の四面体集合を示す図であり、
また更に、図3に示した具体例の立方体に関して、互い
に隣接する四面体集合どうしが、本発明の教示に従っ
て、互いに整合するように分割されている態様を示した
図である。
【図6】本発明の教示に従って、ハードウェアでコード
化することができるようにし、また本発明に係る等値フ
ァセット・ジェネレータからアクセスすることができる
第1のデータ集合として記憶させておくようにした、予
め定めて用意しておく既定データである四面体構成部分
ラベル付けデータの、具体的な1つの種類を示した図で
ある。
【図7】等値ファセット形態テーブルを示した図であ
り、この図示の等値ファセット形態テーブルは、本発明
の教示に従って、予め算出して第2データ集合として記
憶させておくようにした既定テーブルであり、また、本
発明に係る等値ファセット・ジェネレータからアクセス
することができるようにしたものである。更に詳しく
は、この図示の等値ファセット形態テーブルは、本発明
の教示に従って、等値サーフェイス生成プロセスにおい
て幾何学的立体を分割する際に使用する四面体要素に対
して生成可能な、有効な等値ファセットに関するデータ
を包含させたテーブルである。
【図8】本発明の基本原理を説明するために使用してい
る具体例の立方体の中の、複数の四面体のうちの1つの
四面体の中に存在している2つの有効な等値ファセット
を示した図である。
【図9】本発明の基本原理を説明するために使用してい
る具体例の立方体の中に生成される、複数の等値サーフ
ェイスから成る、等値サーフェイス集合を示した図であ
る。
【図10】本発明の好適実施例に係る等値サーフェイス
・ジェネレータが実行するプロセスのステップを示した
フローチャートである。
【符号の説明】
1〜64 ノード識別子 101 幾何学図形モデル化/メッシュ化機構 102 スカラー場ジェネレータ 103 等値サーフェイス・ジェネレータ 201 等応力線 202 対象物 203 ディスプレイ画面 301〜327 立体要素 501 立体要素(出火元立体要素) 502 立体要素 601 四面体 602〜604 テーブル 605 マトリックス 701 テーブル 703 インデックス 801 四面体 802、803 等値線セグメント 901〜909 等値サーフェイス
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G09B 29/00 G06F 15/20 D (56)参考文献 VOLUME VISUALIZAT ION FOR THE UNSTRU CTURED GRID DATA K.KOYAMADA SPIE VO L.1259 EXTRACTING ME ANING FROM COMPLEX DATA:PROCESSING,D ISPLAY,INTERACTION (1990)P.14−25

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディジタル・コンピュータと該ディジタ
    ル・コンピュータに備えられた記憶手段とを使用して等
    値サーフェイスを生成する、等値サーフェイス生成方法
    において、 前記記憶手段には、(1) 3次元空間の中の複数の点から
    成る点集合と連結状態データとによって表わされた所与
    の幾何学的立体であって、それら点集合と連結状態デー
    タとは、その所与の幾何学的立体を分割した部分である
    複数の立体要素から成る立体要素集合を規定するもので
    ある、前記幾何学的立体と、(2) 前記点集合に関連付け
    られているスカラー場であって、前記点集合の中の各々
    の点に1つずつのスカラー値が関連付けられている、前
    記スカラー場と、を記憶させておくようにし、 (a) 前記複数の立体要素の各々を、四面体サブ要素から
    成る四面体集合へ分割する、立体要素分割ステップであ
    って、その分割の方式を、所与の立体要素の四面体サブ
    要素の三角形の面のうち、その所与の立体要素のいずれ
    かの面の一部分を成す三角形の面が、その所与の立体要
    素とその面を共有する隣接する立体要素の四面体サブ要
    素の三角形の面と一致するような方式とする、前記立体
    要素分割ステップと、 (b) 前記スカラー場の値域を、一連の段階値シーケンス
    を形成する所定個数の複数の等間隔の段階値へ分割す
    る、スカラー場値域分割ステップと、 (c) 前記複数の立体要素の各々ごとに、そして更に、所
    与の立体要素の四面体集合の集合要素である四面体サブ
    要素の各々ごとに、その四面体サブ要素の稜に包含され
    ている段階値を識別し、段階値の識別及び段階値を含む
    稜の識別をカタログ・データ構造に記入するステップ
    と、 (d) 四面体サブ要素の各々毎に、その6本の稜のいずれ
    かに含まれる段階値によって等値ファセットを形成する
    ことができる稜の全ての組み合わせを、かかる稜の識別
    によりインデックスできるようにテーブルに格納するス
    テップと、 (e) 所与の段階値により前記カタログ・データ構造を検
    索して該所与の段階値を含む稜の識別を得るステップ
    と、 (f) 前記ステップ(e) により得られた稜の識別により前
    記テーブルを検索して等値ファセットを形成できる稜の
    組み合わせを得るステップと、 を含んでいることを特徴とする等値サーフェイス生成方
    法。
  2. 【請求項2】 複数の並列処理装置とそれら並列処理装
    置に備えられた記憶手段とを使用して等値サーフェイス
    を生成する、等値サーフェイス生成方法において、 前記記憶手段には、(1) 3次元空間の中の複数の点から
    成る点集合と連結状態データとによって表わされた所与
    の幾何学的立体であって、それら点集合と連結状態デー
    タとは、その所与の幾何学的立体を分割した部分である
    複数の立体要素から成る立体要素集合を規定するもので
    ある、前記幾何学的立体と、(2) 前記点集合に関連付け
    られているスカラー場であって、前記点集合の中の各々
    の点に1つずつのスカラー値が関連付けられている、前
    記スカラー場と、を記憶させておくようにし、 (a) 前記複数の立体要素の各々を、四面体サブ要素から
    成る四面体集合へ分割する、立体要素分割ステップであ
    って、その分割の方式を、所与の立体要素の四面体サブ
    要素の三角形の面のうち、その所与の立体要素のいずれ
    かの面の一部分を成す三角形の面が、その所与の立体要
    素とその面を共有する隣接する立体要素の四面体サブ要
    素の三角形の面と一致するような方式とする、前記立体
    要素分割ステップと、 (b) 前記スカラー場の値域を、一連の段階値シーケンス
    を形成する所定個数の複数の等間隔の段階値へ分割す
    る、スカラー場値域分割ステップと、 (c) 前記複数の立体要素の各々ごとに、そして更に、所
    与の立体要素の四面体集合の集合要素である四面体サブ
    要素の各々ごとに、その四面体サブ要素に包含されてい
    る段階値があるならばその段階値を識別する、段階値識
    別ステップと、 (d) 所与の四面体集合において、その四面体集合の集合
    要素である四面体サブ要素の個数が2個以上であるとき
    に、それら複数の四面体サブ要素の各々を前記複数の並
    列処理装置のうちの個々の処理装置に担当させた上で、
    前記段階値識別ステップ(c) において識別された段階値
    の各々ごとに、その識別された段階値に対応した等値フ
    ァセット集合を生成させるようにするステップと、 を含んでいることを特徴とする等値サーフェイス生成方
    法。
  3. 【請求項3】 複数の並列処理装置とそれら並列処理装
    置に備えられた記憶手段とを使用して等値サーフェイス
    を生成する、等値サーフェイス生成方法において、 前記記憶手段には、(1) 3次元空間の中の複数の点から
    成る点集合と連結状態データとによって表わされた所与
    の幾何学的立体であって、それら点集合と連結状態デー
    タとは、その所与の幾何学的立体を分割した部分である
    複数の立体要素から成る立体要素集合を規定するもので
    ある、前記幾何学的立体と、(2) 前記点集合に関連付け
    られているスカラー場であって、前記点集合の中の各々
    の点に1つずつのスカラー値が関連付けられている、前
    記スカラー場と、を記憶させておくようにし、 (a) 前記複数の立体要素の各々を、四面体サブ要素から
    成る四面体集合へ分割する、立体要素分割ステップであ
    って、その分割の方式を、所与の立体要素の四面体サブ
    要素の三角形の面のうち、その所与の立体要素のいずれ
    かの面の一部分を成す三角形の面が、その所与の立体要
    素とその面を共有する隣接する立体要素の四面体サブ要
    素の三角形の面と一致するような方式とする、前記立体
    要素分割ステップと、 (b) 前記スカラー場の値域を、一連の段階値シーケンス
    を形成する所定個数の複数の等間隔の段階値へ分割す
    る、スカラー場値域分割ステップと、 (c) 前記複数の立体要素の各々ごとに、そして更に、所
    与の立体要素の四面体集合の集合要素である四面体サブ
    要素の各々ごとに、その四面体サブ要素に包含されてい
    る段階値があるならばその段階値を識別する、段階値識
    別ステップと、 (d) 所与の四面体集合の集合要素である所与の四面体サ
    ブ要素において、その四面体サブ要素の中に包含されて
    いることが識別された段階値の数が2つ以上であるとき
    に、それら複数の段階値の各々を前記複数の並列処理装
    置のうちの個々の処理装置に担当させた上で、前記段階
    値識別ステップ(c) において識別された段階値の各々ご
    とに、その識別された段階値に対応した等値ファセット
    集合を生成させるようにするステップと、 を含んでいることを特徴とする等値サーフェイス生成方
    法。
  4. 【請求項4】 ディジタル・コンピュータと該ディジタ
    ル・コンピュータに備えられた記憶手段とを使用して等
    値サーフェイスを生成するための、等値サーフェイス生
    成装置において、 前記記憶手段には、(1) 3次元空間の中の複数の点から
    成る点集合と連結状態データとによって表わされた所与
    の幾何学的立体であって、それら点集合と連結状態デー
    タとは、その所与の幾何学的立体を分割した部分である
    複数の立体要素から成る立体要素集合を規定するもので
    ある、前記幾何学的立体と、(2) 前記点集合に関連付け
    られているスカラー場であって、前記点集合の中の各々
    の点に1つずつのスカラー値が関連付けられている、前
    記スカラー場と、を記憶させておくようにしてあり、 (a) 前記記憶手段に結合しており前記ディジタル・コン
    ピュータの一部を成している立体要素分割手段であっ
    て、前記記憶手段に記憶されている立体要素データが表
    わしている立体要素の各々を、四面体サブ要素から成る
    四面体集合へ分割し、その分割の方式を、所与の立体要
    素の四面体サブ要素の三角形の面のうち、その所与の立
    体要素のいずれかの面の一部分を成す三角形の面が、そ
    の所与の立体要素とその面を共有する隣接する立体要素
    の四面体サブ要素の三角形の面と一致するような方式と
    している、前記立体要素分割手段と、 (b) 前記記憶手段に結合しており前記ディジタル・コン
    ピュータの一部を成している段階値シーケンス・ジェネ
    レータであって、前記記憶手段に記憶されているスカラ
    ー値の値域を判定し、判定したその値域を、一連の段階
    値シーケンスを形成する所定個数の複数の等間隔の段階
    値へ分割する、前記段階値シーケンス・ジェネレータ
    と、 (c) 前記複数の立体要素の各々ごとに、そして更に、所
    与の立体要素の四面体集合の集合要素である四面体サブ
    要素の各々ごとに、その四面体サブ要素の稜に包含され
    ている段階値を識別し、段階値の識別及び段階値を含む
    稜の識別をカタログ・データ構造に記入する手段と、 (d) 四面体サブ要素の各々毎に、その6本の稜のいずれ
    かに含まれる段階値によって等値ファセットを形成する
    ことができる稜の全ての組み合わせを、かかる稜の識別
    によりインデックスできるようにテーブルに格納する手
    段と、 (e) 所与の段階値により前記カタログ・データ構造を検
    索して該所与の段階値を含む稜の識別を得る手段と、 (f) 前記手段(e) により得られた稜の識別により前記テ
    ーブルを検索して等値ファセットを形成できる稜の組み
    合わせを得る手段と、 を備えたことを特徴とする等値サーフェイス生成装置。
  5. 【請求項5】 複数の並列処理装置とそれら並列処理装
    置に備えられた記憶手段とを使用して等値サーフェイス
    を生成するための、等値サーフェイス生成装置におい
    て、 前記記憶手段には、(1) 3次元空間の中の複数の点から
    成る点集合と連結状態データとによって表わされた所与
    の幾何学的立体であって、それら点集合と連結状態デー
    タとは、その所与の幾何学的立体を分割した部分である
    複数の立体要素から成る立体要素集合を規定するもので
    ある、前記幾何学的立体と、(2) 前記点集合に関連付け
    られているスカラー場であって、前記点集合の中の各々
    の点に1つずつのスカラー値が関連付けられている、前
    記スカラー場と、を記憶させておくようにしてあり、 (a) 前記記憶手段に結合している立体要素分割手段であ
    って、前記記憶手段に記憶されている立体要素データが
    表わしている立体要素の各々を、四面体サブ要素から成
    る四面体集合へ分割し、その分割の方式を、所与の立体
    要素の四面体サブ要素の三角形の面のうち、その所与の
    立体要素のいずれかの面の一部分を成す三角形の面が、
    その所与の立体要素とその面を共有する隣接する立体要
    素の四面体サブ要素の三角形の面と一致するような方式
    としている、前記立体要素分割手段と、 (b) 前記記憶手段に結合している段階値シーケンス・ジ
    ェネレータであって、前記記憶手段に記憶されているス
    カラー値の値域を判定し、判定したその値域を、一連の
    段階値シーケンスを形成する所定個数の複数の等間隔の
    段階値へ分割する、前記段階値シーケンス・ジェネレー
    タと、 (c) 前記複数の並列処理装置から成る段階値識別手段で
    あって、前記複数の立体要素の各々ごとに、そして更
    に、所与の立体要素の四面体集合の集合要素である四面
    体サブ要素の各々ごとに、その四面体サブ要素に包含さ
    れている段階値があるならばその段階値を識別する、前
    記段階値識別手段と、 (d) 所与の四面体集合において、その四面体集合の集合
    要素である四面体サブ要素の個数が2個以上であるとき
    に、それら複数の四面体サブ要素の各々を前記複数の並
    列処理装置のうちの個々の処理装置に担当させた上で、
    前記段階値識別手段によって識別された段階値の各々ご
    とに、その識別された段階値に対応した等値ファセット
    集合を生成させるための手段と、 を備えたことを特徴とする等値サーフェイス生成装置。
  6. 【請求項6】 複数の並列処理装置とそれら並列処理装
    置に備えられた記憶手段とを使用して等値サーフェイス
    を生成するための、等値サーフェイス生成装置におい
    て、 前記記憶手段には、(1) 3次元空間の中の複数の点から
    成る点集合と連結状態データとによって表わされた所与
    の幾何学的立体であって、それら点集合と連結状態デー
    タとは、その所与の幾何学的立体を分割した部分である
    複数の立体要素から成る立体要素集合を規定するもので
    ある、前記幾何学的立体と、(2) 前記点集合に関連付け
    られているスカラー場であって、前記点集合の中の各々
    の点に1つずつのスカラー値が関連付けられている、前
    記スカラー場と、を記憶させておくようにしてあり、 (a) 前記記憶手段に結合している立体要素分割手段であ
    って、前記記憶手段に記憶されている立体要素データが
    表わしている立体要素の各々を、四面体サブ要素から成
    る四面体集合へ分割し、その分割の方式を、所与の立体
    要素の四面体サブ要素の三角形の面のうち、その所与の
    立体要素のいずれかの面の一部分を成す三角形の面が、
    その所与の立体要素とその面を共有する隣接する立体要
    素の四面体サブ要素の三角形の面と一致するような方式
    としている、前記立体要素分割手段と、 (b) 前記記憶手段に結合している段階値シーケンス・ジ
    ェネレータであって、前記記憶手段に記憶されているス
    カラー値の値域を判定し、判定したその値域を、一連の
    段階値シーケンスを形成する所定個数の複数の等間隔の
    段階値へ分割する、前記段階値シーケンス・ジェネレー
    タと、 (c) 前記複数の並列処理装置から成る段階値識別手段で
    あって、前記複数の立体要素の各々ごとに、そして更
    に、所与の立体要素の四面体集合の集合要素である四面
    体サブ要素の各々ごとに、その四面体サブ要素に包含さ
    れている段階値があるならばその段階値を識別する、前
    記段階値識別手段と、 (d) 所与の四面体集合の集合要素である所与の四面体サ
    ブ要素において、その四面体サブ要素の中に包含されて
    いることが識別された段階値の数が2つ以上であるとき
    に、それら複数の段階値の各々を前記複数の並列処理装
    置のうちの個々の処理装置に担当させた上で、前記段階
    値識別手段によって識別された段階値の各々ごとに、そ
    の識別された段階値に対応した等値ファセット集合を生
    成させるための手段と、 を備えたことを特徴とする等値サーフェイス生成装置。
JP350993A 1992-03-02 1993-01-12 等値サーフェイスを効率的に生成し等値サーフェイス画像データ及び表面等値線画像データをディスプレイするための方法及び装置 Expired - Lifetime JP2713323B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US84480592A 1992-03-02 1992-03-02
US844805 1992-03-02

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0683978A JPH0683978A (ja) 1994-03-25
JP2713323B2 true JP2713323B2 (ja) 1998-02-16

Family

ID=25293674

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP350993A Expired - Lifetime JP2713323B2 (ja) 1992-03-02 1993-01-12 等値サーフェイスを効率的に生成し等値サーフェイス画像データ及び表面等値線画像データをディスプレイするための方法及び装置

Country Status (3)

Country Link
US (1) US5522019A (ja)
EP (1) EP0559373A3 (ja)
JP (1) JP2713323B2 (ja)

Families Citing this family (27)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3480971B2 (ja) * 1993-10-17 2003-12-22 ヒューレット・パッカード・カンパニー 画像データの生成方法及び復元方法
US5892515A (en) * 1994-11-18 1999-04-06 Hitachi, Ltd. Method and apparatus for dividing shape expressed on three-dimensional space into elements
US5731817A (en) * 1995-10-11 1998-03-24 Motorola, Inc. Method and apparatus for generating a hexahedron mesh of a modeled structure
US5729670A (en) * 1996-01-16 1998-03-17 Ford Global Technologies, Inc. Method for producing a mesh of quadrilateral/hexahedral elements for a body to be analyzed using finite element analysis
US6133921A (en) * 1996-05-24 2000-10-17 University Of Washington Constructing shape skeletons of 3D objects using generalized Voronoi diagrams
US6117007A (en) * 1996-08-09 2000-09-12 Konami Corporation Driving game machine and a storage medium for storing a driving game program
US5886702A (en) * 1996-10-16 1999-03-23 Real-Time Geometry Corporation System and method for computer modeling of 3D objects or surfaces by mesh constructions having optimal quality characteristics and dynamic resolution capabilities
US5945996A (en) * 1996-10-16 1999-08-31 Real-Time Geometry Corporation System and method for rapidly generating an optimal mesh model of a 3D object or surface
US5905500A (en) * 1997-02-19 1999-05-18 Seiko Epson Corporation Method and apparatus for adaptive nonlinear projective rendering
US6100893A (en) * 1997-05-23 2000-08-08 Light Sciences Limited Partnership Constructing solid models using implicit functions defining connectivity relationships among layers of an object to be modeled
US6208347B1 (en) 1997-06-23 2001-03-27 Real-Time Geometry Corporation System and method for computer modeling of 3D objects and 2D images by mesh constructions that incorporate non-spatial data such as color or texture
FR2772162B1 (fr) * 1997-12-10 2000-02-25 Ge Medical Syst Sa Procede de segmentation semi-automatique pour l'estimation de volumes tridimensionnels
US6445390B1 (en) * 1997-12-29 2002-09-03 The United States Of America As Represented By The Adminstrator Of The National Aeronautics And Space Administration Triangle geometry processing for surface modeling and cartesian grid generation
US6356263B2 (en) 1999-01-27 2002-03-12 Viewpoint Corporation Adaptive subdivision of mesh models
WO2001010339A2 (en) 1999-08-11 2001-02-15 Case Western Reserve University Method and apparatus for producing an implant
US9208558B2 (en) 1999-08-11 2015-12-08 Osteoplastics Llc Methods and systems for producing an implant
US8781557B2 (en) 1999-08-11 2014-07-15 Osteoplastics, Llc Producing a three dimensional model of an implant
AU2003215354A1 (en) * 2002-02-22 2003-09-09 The Government Of The United States Of America As Represented By The Secretary Of The Department Of Refinement of isointensity surfaces
US7230616B2 (en) * 2002-07-31 2007-06-12 International Business Machines Corporation Bi-level iso-surface compression
KR100444783B1 (ko) * 2002-12-13 2004-08-18 (주)사나이시스템 등가선 도시 시스템 및 방법
EP1638459A2 (en) * 2003-06-11 2006-03-29 Case Western Reserve University Computer-aided-design of skeletal implants
US20050063593A1 (en) * 2003-09-19 2005-03-24 Nelson James M. Scalable method for rapidly detecting potential ground vehicle under cover using visualization of total occlusion footprint in point cloud population
US8098247B2 (en) * 2009-09-24 2012-01-17 Crucs Holdings, Llc Systems and methods for geometric data compression and encryption
WO2012024675A2 (en) 2010-08-20 2012-02-23 Case Western Reserve University Continuous digital light processing additive manufacturing of implants
US11865785B2 (en) 2010-08-20 2024-01-09 H. David Dean Continuous digital light processing additive manufacturing of implants
JP5670945B2 (ja) * 2012-04-02 2015-02-18 株式会社東芝 画像処理装置、方法、及びプログラム、並びに、立体画像表示装置
US10296682B2 (en) * 2013-02-07 2019-05-21 Airbus Group India Private Limited System and method for extracting relevant computational data for design analysis and validation

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60198690A (ja) * 1984-03-23 1985-10-08 Hitachi Ltd 高速図形処理方式
US4697178A (en) * 1984-06-29 1987-09-29 Megatek Corporation Computer graphics system for real-time calculation and display of the perspective view of three-dimensional scenes
US4901252A (en) * 1984-07-13 1990-02-13 International Business Machines Corporation Method for producing planar geometric projection images
JPH07104855B2 (ja) * 1985-03-28 1995-11-13 インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーション 数値シミュレーション装置
CA1250064A (en) * 1985-03-29 1989-02-14 Kenichi Anjyo Method for constructing three-dimensional polyhedron model
US4829456A (en) * 1985-06-07 1989-05-09 Hitachi, Ltd. Three-dimensional surface display method
US4791583A (en) * 1987-05-04 1988-12-13 Caterpillar Inc. Method for global blending of computer modeled solid objects using a convolution integral
US5113357A (en) * 1989-05-18 1992-05-12 Sun Microsystems, Inc. Method and apparatus for rendering of geometric volumes
US5113490A (en) * 1989-06-19 1992-05-12 Silicon Graphics, Inc. Method for forming a computer model from an intersection of a cutting surface with a bounded volume
JPH0792840B2 (ja) * 1989-10-13 1995-10-09 インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーシヨン 画像生成方法及び装置
JPH0792838B2 (ja) * 1989-12-28 1995-10-09 インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーション 三次元図形表示方法及びシステム
US5201035A (en) * 1990-07-09 1993-04-06 The United States Of America As Represented By The Secretary Of The Air Force Dynamic algorithm selection for volume rendering, isocontour and body extraction within a multiple-instruction, multiple-data multiprocessor

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
VOLUME VISUALIZATION FOR THE UNSTRUCTURED GRID DATA K.KOYAMADA SPIE VOL.1259 EXTRACTING MEANING FROM COMPLEX DATA:PROCESSING,DISPLAY,INTERACTION(1990)P.14−25

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0683978A (ja) 1994-03-25
EP0559373A2 (en) 1993-09-08
EP0559373A3 (en) 1995-03-15
US5522019A (en) 1996-05-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2713323B2 (ja) 等値サーフェイスを効率的に生成し等値サーフェイス画像データ及び表面等値線画像データをディスプレイするための方法及び装置
AU600515B2 (en) Method and system for solid modelling
Patil et al. Voxel-based representation, display and thickness analysis of intricate shapes
KR101741038B1 (ko) HTML5-WebGL 기반의 BIM 모델 활용을 위한 BIM 데이터 경량화 방법 및 장치
Dick et al. A hexahedral multigrid approach for simulating cuts in deformable objects
JPS59172068A (ja) マルチプロセツサ・コンピユ−タシステム
JPH0776991B2 (ja) Nurbsデータ変換方法及び装置
US20120038640A1 (en) Spatial decomposition methods using bit manipulation
US7777740B2 (en) Spatial decomposition methods using bit manipulation
JP4947394B2 (ja) 準モンテカルロ法を使用するマルコフ連鎖の同時シミュレーション
Okuyan et al. Direct volume rendering of unstructured tetrahedral meshes using CUDA and OpenMP
Nelson et al. GPU-based volume visualization from high-order finite element fields
Amiraghdam et al. LOCALIS: Locally‐adaptive Line Simplification for GPU‐based Geographic Vector Data Visualization
Kim et al. Fast volume rendering with interactive classification
Perrotte et al. Fast GPU perspective grid construction and triangle tracing for exhaustive ray tracing of highly coherent rays
Sommer et al. Geometry and rendering optimizations for the interactive visualization of crash-worthiness simultations
WILLCOCKS Sparse volumetric deformation
KR100778310B1 (ko) 그래픽 시스템에서의 충돌정보 처리 장치 및 그 방법
KR100674428B1 (ko) 계층적 자료구조의 결합을 이용하여 적응적으로 부하균형된 병렬 볼륨 렌더링 방법.
Peng et al. Gpu-based streaming for parallel level of detail on massive model rendering
Peelar et al. Real-time visualization of bead based additive manufacturing toolpaths using implicit boundary representations
JPH0773342A (ja) 画像生成装置
Fort et al. Computing generalized higher-order Voronoi diagrams on triangulated surfaces
JPH0766451B2 (ja) コンピュータ・グラフィック装置
Weber Visualization of scalar adaptive mesh refinement data