JP2712720B2 - 内燃機関の冷却方法 - Google Patents

内燃機関の冷却方法

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JP2712720B2 JP5434390A JP5434390A JP2712720B2 JP 2712720 B2 JP2712720 B2 JP 2712720B2 JP 5434390 A JP5434390 A JP 5434390A JP 5434390 A JP5434390 A JP 5434390A JP 2712720 B2 JP2712720 B2 JP 2712720B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、自動車走行用エンジン等の内燃機関を冷却
する冷却方法に関するものである。
〔従来の技術〕
一般に自動車走行用エンジンの冷却は、第8図に示す
ようにエンジン301とラジエータ302とを流体パイプ304
で連結し、両者間を流れる冷却水をウォータポンプ303
で循環させている。そして、ラジエータ302の入口側と
出口側とをバイパス管305で連通させ、自動車走行用エ
ンジン301から流出する冷却水の温度が所定値以下の場
合には、冷却水をバイパス管305へ流すことによりラジ
エータ302をバイパスさせる。一方、冷却水温度が所定
値以上の場合には、サーモスタット306を閉弁すること
によってバイパス管305を閉鎖し、冷却水をラジエータ
に流して冷却水の冷却を行っている。尚、図中308は車
室内の暖房を行うヒータコアである。
この様な冷却装置において、自動車走行用エンジン30
1を最適に冷却するためには、多様に変化する運転状況
に応じて冷却装置の冷却性能を制御する必要がある。す
なわち、従来よりウォータポンプはエンジン駆動によっ
て制御されるためにより、多様に変化する運転状態の中
で最も冷却系として苦しくなる状態(例えば、低速登板
時)、もしくは、ウォータポンプの高回転時に生じるキ
ャビテーション限界値より、ウォータポンプの容量が決
定される。従って、多様に変化する運転状態の中で、必
要以上にウォータポンプからの循環量が多い領域、逆に
さらに循環量が欲しい領域の運転状態に対し、最適な冷
却水量を循環させるためには充分対応しきれないといっ
た問題がある。
また、近年の自動車走行用エンジン301の大出力化に
伴い、エンジン301から冷却水に放出される冷却損失熱
量は増大し、その増大分を放散すべくラジエータ302、
冷却ファン307の大型化が迫られている。しかし、エン
ジンルーム内はますます狭くなる傾向にあり、ラジエー
タ302、冷却ファン307の大型化は非常に困難な状況にあ
る。そのため、ウォータポンプ303の吐出容量を増大す
ることによって、エンジン301の冷却損失熱量増大に対
応することが考えられるが、冷却水量が増大した分だけ
エンジン301から冷却水に放出される冷却損失熱量も増
大することとなり、結局、ラジエータ302、冷却ファン3
07を大型化しなければならないという問題に帰着する。
また、冷却水量を増大させると、自動車走行用エンジン
301の始動時に冷却水温度の立ち上がりが遅くなり、自
動車走行用エンジン301の暖機特性が悪化するという問
題もある。
そこで、特開昭63−268912号公報に開示されるように
エンジン(14)に冷却水を導入する冷却水入口とエンジ
ン(14)により冷却水を導出する冷却水出口との間にこ
れらを連結するバイパス路(17)を設けるとともに、バ
イパス路(17)と冷却水出口との合流部両通路の流量割
合を調整する調整弁(15)を設けているものがある。
そして、上記構成により、暖機特性を悪化することな
く調整弁(15)を調整することによって、冷却水の流れ
を制御し、シリンダライナの摺動面温度を最適温度範囲
内に保持することにより良好にエンジンを冷却すること
ができる。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、上記公報のものでは、冷却水を循環さ
せるためのウォータポンプ(13)はエンジン(14)によ
って駆動されているため、冷却装置内を循環する冷却水
量は常にエンジン(14)の回転に応じて変化する。従っ
て、冷却水量の必要時、あるいはそれほど冷却水量の必
要でない時に、冷却性能に応じて冷却水を効率的に流す
ことができないという問題があった。
そこで、本発明は多様に変化する車両の運転状態に応
じて良好に内燃機関の冷却を行うことを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するため、本発明では、第2導水路を
通って、内燃機関に流入する熱交換器によって熱交換さ
れた被熱交換流体を内燃機関を迂回させて流すバイパス
通路を備え、このバイパス通路を流量制御手段によって
開閉する内燃機関の冷却装置において、 内燃機関の熱容量に応じた温度が第1の所定の温度よ
り低い時、内燃機関に流入する被熱交換流体量を減少さ
せ、 内燃機関の熱容量に応じた温度が第1の所定値以上の
時、内燃機関に流入する被熱交換流体量を増加させ、 かつ内燃機関の熱容量に応じた温度が第2の所定値以
上の時、もしくは内燃機関の回転数が所定値以上の時、
流量制御手段を作動させてバイパス通路を開き、第2導
水路を流れる被熱交換流体を内燃機関を迂回させてバイ
パス通路に流入させるという技術的手段を採用する。
〔作用〕
内燃機関の駆動によって、循環手段が作動し、被熱交
換流体が内燃機関,第1導水路,熱交換器を通り、第2
導水路を通って再び内燃機関に流入する。そして、内燃
機関の熱容量に応じた温度が第1の所定の温度より低い
時、内燃機関に流入する被熱交換流体量が減少する。ま
た、内燃機関の熱容量に応じた温度が第1の所定値以上
の時、内燃機関に流入する被熱交換流体量が増加し、内
燃機関の熱容量に応じた温度が第2の所定値以上の時、
もしくは内燃機関の回転数が所定値以上の時、流量制御
手段が作動して、バイパス通路が開き、第2導水路を流
れる被熱交換流体が内燃機関を迂回してバイパス通路に
流入する。
〔発明の効果〕
以上示したように本発明では必要冷却能力に応じて、
内燃機関内を循環する被熱交換流体量を制御することが
できる。従って、内燃機関の冷却に必要な最適被熱交換
流体を循環させることができるため、多様に変化する車
両の運転状態に応じて良好に内燃機関の冷却を行うこと
ができる。
〔実施例〕
第1図は本願発明の実施例を示す冷却装置の配管図で
ある。自動車走行用エンジン101と自動車用ラジエータ1
02とは、第1導水路103および第2導水路104とによって
連結されている。すなわち、第1導水路103の一端103a
はラジエータ102の入口側に接続され、他端103bはエン
ジン101のシリンダブロック側に接続されている。第2
導水路104の一端104aはラジエータ102の出口側に接続さ
れ、他端104bはエンジン101のシリンダヘッド側に接続
されている。エンジン101によって比較的高温となった
冷却水は、第1導水路103を通ってラジエータ内に流入
し、熱交換されて低温冷却水となる。この低温冷却水は
第2導水路104を通ってエンジン101内に流入し、シリン
ダヘッド側よりシリンダブロック側に流れてエンジンの
冷却を行う。
第2導水路104の流路途中には、エンジン101とラジエ
ータ102との間で冷却水の循環を行うウォータポンプ115
(冷却水循環手段)が配されている。このウォータポン
プ115は、油圧モータ(省図示)等によって回転駆動す
る。そして、ウォータポンプ115の回転駆動はウォータ
ポンプ115に流れる油量を制御することにより、エンジ
ンの回転数とは独立して回転可能になっている。第2導
水路104のウォータポンプ115より下流位置には、バイパ
ス路105の一端が接続されており、このバイパス路105の
他端は第1導水路103に接続されている。そして、この
バイパス路105の途中には還流流量調整手段である流量
調整弁106が配されている。この流量調整弁106は油圧
式、電気式、負圧式のアクチュエータを用いて弁開度を
制御するもの、機械式のリリーフ弁等が用いられる。
第2導水路104のウォータポンプ115より、上流位置に
はラジエータバイパス路107の一端が接続されている。
このラジエータバイパス路107の他端は第1導水路103に
接続されており、第1導水路103を流れる冷却水がラジ
エータ102をバイパスできるようになっている。ラジエ
ータバイパス路107と第2導水路104の接続部にはサーモ
スタット108が配されており、第1導水路103からラジエ
ータバイパス路107に流れ込んでいる冷却水の温度が設
定値以下の場合にはラジエータバイパス路107を開放
し、設定値以上の場合はラジエータバイパス路107を閉
鎖し、第1導水路103を流れる冷却水の全量がラジエー
タに流入する。
ラジエータ102の後面には、ラジエータ102に冷却用空
気を吸い込むためのラジエータファン112が配設されて
いる。このラジエータファン112は電動モータ114、油圧
モータ(図示せず)によって回転駆動される。
第1導水路103にはヒータ流路109の一端が接続されて
おり、このヒータ流路109の他端は第2導水路104のサー
モスタット108とウォータポンプ115との間に接続されて
いる。そして、ヒータ流路109の流路途中には従来より
公知のヒータコア110が接続されており、その上流には
水弁111が配設されている。
第1導水路103内には、エンジン101より流出直後の冷
却水温度を測定するための水温センサ113が配設されて
いる。尚、冷却水温度でなくエンジン壁温を測定しても
よい。
また、エンジン101のシリンダヘッドにはヘッド壁温
を検出する壁温センサ120が設けられている。
第2図中符号200は電子制御回路(ECU)で、車室外の
空気温度を感知する外気温センサ201、エンジン101に吸
入される空気温度を感知する吸気温センサ202、エンジ
ン101の吸気管内の圧力を感知する負圧センサ203、車体
速度を感知する車速センサ204、エンジン101の回転数検
知する回転数センサ205、壁温センサ120からの感知信号
を受ける。これらの信号を受けて、冷却装置の最適状態
を演算し、流量調整弁106、水弁111、電動モータ114、
及びウォータポンプ115のそれぞれに制御信号を送信し
ている。
次に本実施例の作動を説明する。
エンジン101が駆動されると、その駆動力を受けて油
圧モータが作動し、油圧モータの作動によりウォータポ
ンプ115が回転される。このウォータポンプ115より吐出
された冷却水は、その一部がバイパス路105側に流れ、
残りがエンジン101内に流入する。エンジン101を冷却し
て高温となった冷却水は、第1導水路103に流出し、こ
の第1導水路103を通ってラジエータ102内に流れ込む。
ラジエータ102内では高温冷却水と外部空気とが熱交換
され、低温となった冷却水は第2導水路104内に導出さ
れ、再びウォータポンプ115に吸入される。
エンジン101の始動直後等のように、水温が所定値以
下の場合には、サーモスタット108が開き、第1導水路1
03に流出した冷却水は、ラジエータバイパス路107を流
れることによりラジエータ102をバイパスする。
車室内を暖房しようとする時は、水弁111を開弁させ
る。すると、エンジン101より第1導水路103に流出した
高温の冷却水の一部は、ヒータ流路109内を流れ、ヒー
タコア110内で導入空気と熱交換して導入空気を暖め
る。熱交換された冷却水は再びウォータポンプ115の吸
い込み側に導かれる。
ここで、ウォータポンプ115の作動について詳述す
る。
第3図に示すようにウォータポンプ115の吐出流量を
エンジン回転数Neに対して、作動I(図中Iで示す)、
作動II(図中IIで示す)、作動III(図中IIIで示す)の
ように制御する。作動Iではエンジン回転数NeがNI(80
0rpm程度)以上になった時、ウォータポンプ115の吐出
流量を2〜15(/min)程度で一定とし、作動IIではエ
ンジン回転数NeがN2(1500rpm程度)以上になった時、
ウォータポンプ115の吐出流量を40〜60(/min)程度
で一定とし、作動IIIではエンジン回転数NeがN3(200rp
m程度)以上になった時、ウォータポンプ115の吐出流量
を100〜150(/min)程度で一定とする。
上述したようにエンジン回転数に関係なく、ある条件
において、ウォータポンプの吐出流量を変化させること
により、必要に応じて必要量冷却水を循環させることが
できる。よって、効率よくエンジンを冷却することがで
きる。
また、第4図に示すようにエンジン回転数とは無関係
に冷却水温Twが第1の所定値であるTw1(60〜80℃程
度)より低い時、ウォータポンプ115の吐出流量特性を
作動Iとし、冷却水温がTw1(60〜80℃程度)以上でか
つ冷却水温Twが第2の所定温度であるTw2(80〜90℃程
度)より低い時、ウォータポンプ115の吐出流量特性を
作動IIとし、冷却水温TwがTw2(90〜110℃程度)以上の
時、ウォータポンプ115の吐出流量特性を作動IIIとす
る。尚、図中IVはアイドリング時のウォータポンプ115
の吐出流量特性を示し、冷却水温がTw1以上の時は吐出
流量は常に一定である。また、車両の使用条件に応じ
て、さらに細かいウォータポンプ制御を行っても良い。
次に、上記ECU200で実行される処理について、第5図
に示すプログラムのフローチャートに基づいて説明す
る。第5図に示すプログラムはエンジン101の始動が完
了した時点から実行される。
まず、ステップ1001では水温センサ113の信号に基づ
いて、冷却水温を検出し、冷却水温TwがTw1より低いと
判断された場合、ステップ1002に進む。ステップ1002で
はウォータポンプ(W/P)115の吐出流量特性を作動Iと
するとともに、電動モータ114をOFFする。この時、冷却
水はウォータポンプ115によって吐出され、第2導水路1
04の他端側104b、エンジン101のシリンダヘッド部、エ
ンジン101のシリンダブロック部、第1導水路103の他端
側103b、バイパス路107を通り、第1導水路104の一端側
104aより、ウォータポンプ115により吸入される。すな
わち、この時、冷却水は比較的低いため、冷却水循環量
を低く抑え、エンジン101の過冷却を防止するととも
に、冷却水温の立ち上がりを良好に行う。よって、エン
ジンの暖機が良好に行われる。尚、この時、サーモスタ
ット108は開いており、冷却水はラジエータ102をバイパ
スしてラジエータバイパス路107を流れ、電動モータ114
は作動していないため、ラジエータファン112は回転し
ない。そしてステップ1003に進む。
ステップ1003では流量調整弁106を閉じ、その後再び
ステップ1001に戻る(マイクロsec単位)。
また、ステップ1001にて冷却水温TwがTw1以上と判断
された場合、ステップ1004に進む。ステップ1004では水
温センサ113の信号に基づいて、冷却室温TwがTw2より低
いと判断された場合、ステップ1005に進み、ステップ10
05でウォータポンプ115の吐出流量特性を作動IIとす
る。さらに、電動モータ114が作動し、ラジエータファ
ン112が回転し、ラジエータ102内を流れる冷却水を強制
冷却する。すなわち、冷却水温の上昇に伴い、冷却水循
環量を増加させ、冷却水の温度上昇を抑える。これによ
って、冷却水を適温(Tw1〜Tw2)に維持し、エンジン10
1を良好に冷却する。
尚、冷却水温Twが80〜90℃程度になるとサーモスタッ
ト108は閉弁するため、冷却水はラジエータバイパス通
路107を流れず全てラジエータ102を流れる。これによ
り、さらに冷却水は良好に冷却される。
そして、その後、ステップ1003に進む。
また、ステップ1004で冷却水温TwがTw2以上と判断さ
れた場合、ステップ1006に進み、ステップ1006ではウォ
ータポンプ115の吐出流量特性を作動IIIとする。この
時、冷却水温の上昇に伴い、さらに冷却水循環量を増加
させて冷却水温を低減させ、冷却水温を適温(Tw1〜T
w2)に維持する。
そして、その後、ステップ1007に進む。
ステップ1007では壁温度センサ120の信号に基づい
て、エンジンヘッド壁の温度を検出し、エンジンヘッド
壁TH1(150〜180℃程度)以上と判断された時、ステッ
プ1003に進む。ステップ1003では流量調整弁106を閉弁
する。これにより、エンジン101の壁温過加熱を予防す
ることができる。
そして、その後、再びステップ1001に戻る。
また、ステップ1007でTHがTH1より低いと判断された
時、ステップ1008に進み、流量調整弁106を開弁した
後、再びステップ1001に戻る。
上述の処理によればエンジン始動時において、冷却水
温が低い時にはエンジン101への冷却水の循環量を減少
させているため、冷却水温の立ち上がりを早めることが
できる。よって、エンジン101の暖機特性を向上させる
ことができる。また、短期にエンジン壁温を上昇させる
ことにより、排気効率を向上させることができ、燃費も
向上させることができる。
また、冬場等において、ヒータを使用する場合、ヒー
タの立ち上がりを極めて早くすることができる。
また、冷却水温が上昇し、サーモスタット108を閉弁
してラジエータバイパス通路107を閉塞した場合、冷却
水はラジエータを流れ、ラジエータ放熱量を最大とする
ことができるため、冷却水温は良好に低減される。従っ
て、エンジン壁温を良好に低減することができるため、
エンジン出力を向上させることができ、燃費も向上させ
ることができる。さらに、エンジン壁温に応じて流量調
整弁106を制御し、エンジン101内に流れる冷却水量及び
エンジン101を迂回して流れる冷却水量を制御すること
によりエンジンの過渡の高熱時においても、エンジンを
良好に冷却することができる。従って、エンジン耐久性
を向上させることができ、燃費も向上させることができ
る。
次に、他の実施例について第1図を援用して説明す
る。
まず、構成についてはウォータポンプ115はエンジン
直結駆動とし、エンジン回転数の上昇に伴い冷却水の循
環量は増大する。
また、流量調整弁106は弁絞りI,弁絞りII及び完全閉
弁とする。
その他の構成は一実施例と同様である。
尚、ウォータポンプ115を油圧モータによって駆動す
るウォータポンプを用い必要に応じてウォータポンプの
吐出容量を変化させてもよい。
ここで、エンジン101を流れる冷却水の循環流量Veと
バイパス路105を流れる冷却水のバイパス流量Vbとの関
係を第6図に基づいて説明する。
一般的に、ウォータポンプの吐出容量Vpは、第2図中
符号Aで示す如く、エンジン101の回転数Neに比例して
増加する。水温センサ113で感知知したエンジン出口側
水温twが第1設定温度Tw1より低い場合には、図中符号
Cで示す如く、エンジンのアイドル回転域から高回転の
全域において、ウォータポンプ吐出流量の略半分量の冷
却水がエンジン回転数Neに比例して増加しながらエンジ
ン101内に循環される。図中線図Aと線図Cとの差分が
バイパス流量Vbを表している。(弁絞りI) このように、ウォータポンプ吐出流量の全部をエンジ
ン101に循環させるのではなく、減少された流量を循環
させているので、冷却水温がエンジン101からの熱を受
けて短期に上昇し、冷寒時のエンジン暖機特性が向上す
る。なお、ヒータ使用時には、エンジン101を循環した
冷却水とバイパス路105を流れた冷却水とが合流した後
ヒータ流路109内流れるので、ヒータコアに流れる冷却
水量は低減することはなく、ヒータ特性の低下を来すこ
とはない。
エンジン出口側水温twが第1設定温度Tw1以上になっ
た場合、図中符号Bで示す如く、エンジン回転数Neが設
定回転数Ne1(例えば1500rpm)以下の時には、流量調整
弁106を全閉とし、ウォータポンプ吐出流量Vpの全量を
エンジン101内に循環させる。エンジン回転数Neが設定
回転数Ne1以上になった場合には、流量調整弁106の開度
を所定開度に設定し、ウォータポンプ吐出流量Vpの一部
をバイパスさせ、エンジン101を循環する冷却水量を減
少させる。(弁絞りII) 次に、上記作動をECU200で実行される処理について、
第7図に示すプログラムのフローチャートに基づいて説
明する。第7図に示すプログラムはエンジン101の始動
が完了した時点から実行される。
まず、ステップ2001では水温センサ113の信号に基づ
いて、冷却水温を検出し、冷却水温TwがTw1より低いと
判断された場合、ステップ2002に進む。ステップ2002で
は流量調整弁106の作動を弁絞りIとし、電動モータ114
をOFFする。この時、冷却水はウォータポンプ115によっ
て吐出され、第2導水路104の他端側104b、エンジン101
のシリンダヘッド部、エンジン101のシリンダブロック
部、第1導水路103の他端側103b、バイパス路107を通
り、第1導水路104の一端側104aより、ウォータポンプ1
15により吸入される。すなわち、この時、冷却水は比較
的低いため、エンジン101内を流れる冷却水循環量を低
く抑え、エンジン101の過冷却を防止するとともに、冷
却水温の立ち上がりを良好に行う。よって、エンジンの
暖機が良好に行われる。尚、この時、サーモスタット10
8は開いており、冷却水はラジエータ102をバイパスして
ラジエータバイパス路107を流れ、電動モータ114は作動
していないため、ラジエータファン112は回転しない。
そして、再びステップ2003に進む。
ステップ2003では流量調整弁106を閉じ、その後再び
ステップ2001に戻る(マイクロsec単位)。
また、ステップ2001にて冷却水温TwがTw1以上と判断
された場合、ステップ2004に進む。ステップ2004では回
転数センサ205の信号に基づいて、エンジン回転数NがN
e1より低いと判断された場合、ステップ2003を経て、ス
テップ2001に戻る。また、ステップ2004にてエンジン回
転数NがNe1以上と判断された場合、ステップ2005に進
む。そして、電動モータ114が作動することにより、ラ
ジエータファン112が回転し、ラジエータ102内を流れる
冷却水を強制冷却する。ステップ2005では流量調整弁10
6の作動を弁絞りIIとし、電動モータ114をONする。すな
わち、冷却水温の上昇に伴い、冷却水循環量を増加さ
せ、冷却水の温度上昇を抑える。これによって、冷却水
を適温に維持し、エンジン101を良好に冷却する。
尚、冷却水温Twが80〜90℃程度になるとサーモスタッ
ト108は開弁するため、冷却水はラジエータバイパス通
路107を流れずラジエータ102を流れる。
そして、その後、ステップ2006に進む。
ステップ2006では壁温センサ120の信号に基づいて、
エンジンヘッド壁の温度を検出し、エンジンヘッド壁温
THがTH1(150〜180℃程度)以上と判断された時、ステ
ップ2003に進む。ステップ2003では流量調整弁106を閉
弁する。これにより、エンジン101の壁温過加熱を予防
することができる。
そして、その後、再びステップ2001に戻る。
また、ステップ2006でTHがTH1より低いと判断された
時、ステップ2007に進み、流量調整弁106を開弁した後
再びステップ2001に戻る。
上述の処理によればエンジン回転数Neが設定回転数Ne
1以下の時に、冷却水の全量をエンジン101のシリンダヘ
ッド側から循環させることにより、シリンダヘッド部の
壁温をより効果的に低減させることができ、エンジン吸
気温度の上昇を抑えることができる。従って、エンジン
出力の向上に伴いアイドル回転数を低減でき、アイドル
時の燃費向上を図ることができる。
エンジン回転数Neが設定回転数Ne1以上となった中・
高回転時には、エンジン101への冷却水の循環流量を適
性に制御することにより、エンジン101から冷却水に放
出される冷却損失熱量がエンジン101の運転状態に応じ
て必要以上に増大させることがない。また、ラジエータ
102の放熱能力は変化しないので、水温平衡時(冷却損
失熱量=ラジエータの放熱量)にはエンジン101から流
入する冷却水の温度は低下し、オーバーヒートに対する
余裕域が大きくなる。従って、エンジンの正味馬力が上
昇し、エンジン出力の向上を図ることができる。さら
に、ラジエータ102によって冷却された冷却水は、エン
ジンのシリンダヘッド側から循環させられるので、シリ
ンダヘッドの壁温をより低下させることができ、吸入空
気の充填効率の向上ばかりでなく、エンジン101の点火
時期を進めることができ、エンジンの出力向上を図るこ
とができる。
このように、少なくともエンジン101の高回転時、す
なわちウォータポンプ115の吐出量大の時には、流量調
整弁106を開いてエンジン101をバイパスするようにして
いるので、ウォータポンプ115の吐出側の流路抵抗を低
下させることができ、ウォータポンプ115の吐出量が多
い時でも吸い込み側と吐出側との間に大きな差圧を生じ
ることがない。従って、ウォータポンプ115内でのキャ
ビテーションの発生を抑えることができる。
また、この吸い込み側圧力が所定値以下に低下して、
キャビテーション発生の恐れがある時には、ウォータポ
ンプ115の吸い込み側に圧力センサを配することにより
これを検知し、ECU200より流量調整弁106の開度をさら
に大きくするように指令する。これにより、エンジン10
1バイパスする冷却水量が増え、ウォータポンプ115の吐
出側の流路抵抗を低下させることができ、よって、キャ
ビテーション発生を防ぐことができる。
ウォータポンプ115はエンジン101の駆動力を受けて回
転するものとしてもよいし、電動式、油圧式のウォータ
ポンプとしてもよい。また、ウォータポンプの容量をア
ップするために、二連式のウォータポンプとしてもよい
し、従来のウォータポンプと電動式のウォータポンプと
を直列又は並列に配してもよい。
また、上述の実施例では、第1導水路103をシリンダ
ブロック側に接続し、第2導水路104をシリンダヘッダ
側に接続して、冷却水をシリンダヘッダ側からシリンダ
ブロック側に向けて流すようにしたが、シリンダブロッ
ク側からシリンダヘッダ側に向けて流すようにしてもよ
い。
還流流量調整手段としては、上述の流量調整弁の代わ
りに電動ウォータポンプを用いてもよく、回転数を変化
させることにより、バイパス路105を流れる冷却水流量
を制御することもできる。
上述した冷却装置は、ラジエータファン112の回転制
御や、ラジエータシャッタ、サブラジエータ等の通風等
の制御との組み合わせにより、さらに細かいエンジン冷
却制御が可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の一実施例を示す模式回路図、第2図
はECUと各装置との接続関係を示す構成図、第3図はエ
ンジン回転数とウォータポンプの吐出容量との関係を示
す特性図、第4図は冷却水温とウォータポンプの吐出容
量との関係を示す特性図、第5図は本発明一実施例で実
行されるプログラムのフローチャート、第6図は本発明
の他の実施例のエンジン回転数とウォータポンプの吐出
容量との関係を示す特性図、第7図は本発明の他の実施
例で実行されるプログラムのフローチャート、第8図は
従来の一実施例を示す模式回路図である。 101……エンジン(内燃機関),102……ラジエータ(熱
交換器),103……第1導水路,104……第2導水路,105…
…バイパス路,106……流量調整弁(流量調整手段),113
……温度センサ(温度検出手段),115……ウォータポン
プ(循環手段)。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内燃機関を冷却する被熱交換流体を空気と
    熱交換することによって冷却する熱交換器と、 前記内燃機関より流出した被熱交換流体を前記熱交換器
    に導く第1導水路と、 前記熱交換器によって熱交換された被熱交換流体を前記
    内燃機関に還流させる第2導水路と、 前記内燃機関の駆動力によって作動し、被熱交換流体を
    循環させる循環手段と、 この第2導水路から分岐し、この第2導水路を流れる被
    熱交換流体を前記内燃機関により迂回させるバイパス路
    と、 前記内燃機関の熱容量に応じた温度を検出する温度検出
    手段と、 この温度検出手段の信号に基づいて、前記バイパス路を
    流れる被熱交換流体量を調整する流量調整手段と、 を備える内燃機関の冷却装置において、 前記内燃機関の熱容量に応じた温度が第1の所定の温度
    より低い時、前記内燃機関に流入する被熱交換流体量を
    減少させ、 前記内燃機関の熱容量に応じた温度が第1の所定値以上
    の時、前記内燃機関に流入する被熱交換流体量を増加さ
    せ、 かつ前記内燃機関の熱容量に応じた温度が第2の所定値
    以上の時、もしくは前記内燃機関の回転数が所定値以上
    の時、前記流量制御手段を作動させて前記バイパス通路
    を開き、前記第2導水路を流れる被熱交換流体を前記内
    燃機関を迂回させて前記バイパス通路に流入させること
    を特徴とする内燃機関の冷却方法。
  2. 【請求項2】前記循環手段は前記内燃機関の回転とは独
    立可能に被熱交換流体の吐出容量を変化させて、被熱交
    換流体を循環させることを特徴とする請求項(1)記載
    の内燃機関の冷却方法。
  3. 【請求項3】前記内燃機関の熱容量に応じた温度が第2
    の所定値以上の時、もしくは前記内燃機関の回転数が所
    定値以上の時であって、前記内燃機関のシリンダヘッド
    壁温が所定値以上に達した時、前記流量制御弁により、
    前記バイパス通路を遮断し、被熱交換流体を前記内燃機
    関に流入させることを特徴とする請求項(1)記載の内
    燃機関の冷却方法。
  4. 【請求項4】前記内燃機関の熱容量に応じた温度が第1
    の所定値より低い時、前記循環手段を制御して、被熱交
    換流体の吐出容量を減少させることを特徴とする請求項
    (2)記載の内燃機関の冷却方法。
  5. 【請求項5】前記内燃機関の熱容量に応じた温度が第1
    の所定値より低い時、前記流量制御弁を作動させ、前記
    バイパス通路を開き、前記第2導水路を流れる被熱交換
    流体を前記内燃機関を迂回させて前記バイパス通路に流
    入させ、前記内燃機関に流入する被熱交換流体量を減少
    させることを特徴とする請求項(1)記載の内燃機関の
    冷却方法。
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