JP2704428B2 - キノロンカルボン酸誘導体またはその塩 - Google Patents

キノロンカルボン酸誘導体またはその塩

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はキノロンカルボン酸誘導体またはその塩に関
する。さらに詳細には、一般式、 「式中、R1は置換されていてもよい低級アルキル、低級
アルケニル、シクロアルキル、アリールまたは複素環式
基を、R2は水素原子またはカルボキシル保護基を;R3
保護されていてもよいヒドロキシル、アミノもしくは低
級アルキルアミノ基、ジ−低級アルキルアミノ基または
環状アミノ基を; [R4は水素原子、ハロゲン原子またはR1と一緒になって
(R5は水素原子または低級アルキル基を;Bは酸素原子ま
たは硫黄原子を示す。)を示す。]を示す.]を;およ
びXはハロゲン原子をそれぞれ示す。」 で表わされるキノロンカルボン酸誘導体またはその塩に
関する。
本発明の目的は、グラム陽性菌およびグラム陰性菌、
とりわけ抗生物質耐性菌に対して強力な坑菌作用を発揮
するとともに、経口的または非経口的投与により高い血
中濃度を示し、かつ安全性が高いなどの優れた性質を有
する一般式[I]で表わされる新規なキノロンカルボン
酸誘導体およびその塩を提供することにある。
[従来の技術] 従来、キノロン系合成坑菌剤としてノルフロキサシ
ン、エノキサシンおよびオフロキサシンなどが広く臨床
で用いられているが、坑菌力においていまだ不十分な面
がみられる。
[発明が解決しようとする課題] そのため、グラム陽性菌およびグラム陰性菌、とりわ
け抗生物質耐性菌に対して有効で広範囲の坑菌スペクト
ルを有すると同時に、溶解性に優れ、高い血中濃度を示
し、かつ中枢系への作用のないなど安全性の高い合成坑
菌剤の開発が望まれていた。
[課題を解決するための手段] このような状況下において、本発明者らは鋭意研究を
行った結果、一般式[I]のキノロンカルボン酸誘導体
およびその塩が、上記の目的を達成することを見出し、
本発明を完成するに至った。
なお、本明細書において特にことわらないかぎり、ハ
ロゲン原子とは、たとえば、フッ素原子、塩素原子、臭
素原子またはヨウ素原子などを;アルキル基とは、たと
えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、
n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチ
ル、ペンチル、ヘキシルまたはオクチルなどのC1〜10
アルキル基を;低級アルキル基とは、たとえば、上記の
アルキル基のうちC1〜5のアルキル基を;低級アルケ
ニル基とは、たとえば、ビニル、アリル、1−プロペニ
ルまたは1−ブテニルなどのC2〜5アルケニル基を;
シクロアルキル基とは、たとえば、シクロプロピル、シ
クロブチル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルなど
のC3〜6シクロアルキル基を;アリール基とは、たと
えば、フェニルまたはナフチルなどを;複素環式基と
は、酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選ばれる1
つ以上の異項原子を含む5員もしくは6員環またはそれ
らの総合環、たとえば、フリル、ピロリル、チエニル、
オキサゾリル、イミダゾリル、チアゾリル、1−ピロリ
ジニル、ベンゾフリル、ベンゾチアゾリル、ピリジル、
キノリル、ピリミジニルまたはモルホリノなどを;アル
コキシ基とは、たとえば、−O−アルキル基(アルキル
基は、上記したC1〜10アルキル基を示す。)を;アル
コキシカルボニル基とは、たとえば、−CO−O−アルキ
ル基(アルキル基は、上記したC1〜10アルキル基を示
す。)を;アルコキシアルコキシ基とは、たとえば、−
O−アルキル−O−アルキル基(アルキル基は、上記し
たC1〜10アルキル基を示す。)を;アシルアミノ基と
は、たとえば、ホルミルアミノ、アセチルアミノ、トリ
フルオロアセチルアミノ、プロピオニルアミノまたはブ
チリルアミノなどのC1〜4アシルアミノ基を;アシル
−低級アルキルアミノ基とは、たとえば、ホルミルメチ
ルアミノ、アセチルメチルアミノ、トリフルオロアセチ
ルメチルアミノ、プロピオニルエチルアミノまたはブチ
リルエチルアミノなどのC1〜4アシル−C1〜5アル
キルアミノ基を;アシルオキシ基とは、たとえば、ホル
ミルオキシ、アセチルオキシ、プロピオニルオキシまた
はブチリルオキシなどのC1〜4アシルオキシ基を;ト
リハロゲノ−低級アルキル基とは、たとえば、トリフル
オロメチルまたはトリクロロメチルなどのトリハロゲノ
−C1〜5アルキル基を;低級アルキルアミノ基とは、
たとえば、メチルアミノ、エチルアミノまたはプロピル
アミノなどのC1〜5アルキルアミノ基を;ジ−低級ア
ルキルアミノ基とは、たとえば、ジメチルアミノまたは
ジエチルアミノなどのジ−C1〜5アルキルアミノ基
を;環状アミノ基とは、たとえば、1−ピペラジニル、
1−ピロリジニル、1−アゼチジニルまたは1−モルホ
リニルなどの4〜6員環状アミノ基などの基をそれぞれ
意味する。
以下に、本発明を詳細に説明する。
一般式[I]のキノロンカルボン酸誘導体またはその
塩において、R1の各基は、ハロゲン原子;シアノ基;カ
ルボキシル基;ヒドロキシル基;アミノ基;アルキル
基;アルコキシル基;アルコキシカルボニル基;アルコ
キシアルコキシ基;アリール基;シクロアルキル基;ア
シルアミノ基;アシル−低級アルキルアミノ基;アシル
オキシ基;低級アルケニル基;トリハロゲノ−低級アル
キル基;低級アルキルアミノ基;またはジ−低級アルキ
ルアミノ基などから選ばれる一つ以上の置換基で置換さ
れていてもよい。
カルボキシル保護基としては、たとえば、接触還元、
化学的還元もしくはその他の緩和な条件で処理すること
により脱離するエステル形成基;生体内において容易に
脱離するエステル形成基;または水もしくはアルコール
で処理することにより容易に脱離する有機シリル、有機
リンもしくは有機スズ基などの特開昭59−80665号に記
載されたカルボキシル保護基が挙げられる。
アミノ基および低級アルキルアミノ基の保護基として
は、通常当該分野で使用される保護基が挙げられ、たと
えば、ホルミル、アセチル、トリフルオロアセチル、ベ
ンジル、2,4−ジメトキシベンジルおよび特開昭59−806
65号に記載された通常のアミノ保護基が挙げられる。
また、ヒドロキシル基の保護基としては、通常当該分
野で使用される保護基が挙げられ、たとえば、水または
アルコールで処理することにより容易に脱離する有機シ
リル基並びにホルミル、アセチル、ベンジル、トリチル
およびメトキシメチルなどの特開昭59−80665号に記載
された通常のヒドロキシル保護基が挙げられる。
一般式[I]のキノロンカルボン酸誘導体の塩として
は、通常知られているアミノ基などの塩基性基またはヒ
ドロキシルもしくはカルボキシル基などの酸性基におけ
る塩を挙げることができる。塩基性基における塩として
は、たとえば、塩酸、臭化水素酸もしくは硫酸などの鉱
酸との塩;酒石酸、ギ酸、クエン酸、トリクロロ酢酸も
しくはトリフルオロ酢酸などの有機カルボン酸との塩;
またはメタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−ト
ルエンスルホン酸、メシチレンスルホン酸もしくはナフ
タレンスルホン酸などのスルホン酸との塩などを、ま
た、酸性基における塩としては、たとえば、ナトリウム
もしくはカリウムなどのアルカリ金属との塩;カルシウ
ムもしくはマグネシウムなどのアルカリ土類金属との
塩;アンモニウム塩;またはトリメチルアミン、トリエ
チルアミン、トリブチルアミン、ピリジン、N,N−ジメ
チルアニリン、N−メチルピペリジン、N−メチルモル
ホリン、ジエチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、プ
ロカイン、ジベンジルアミン、N−ベンジル−β−フェ
ネチルアミン、1−エフェナミンもしくはN,N′−ジベ
ンジルエチレンジアミンなどの含窒素有機塩基との塩な
どを挙げることができる。
また、一般式[I]のキノロンカルボン酸誘導体また
はその塩において、異性体(たとえば、光学異性体、幾
何異性体、互変異性体など)が存在する場合、本発明
は、それらすべての異性体を包含し、また、水和物、溶
媒和物およびすべての結晶形を包含する。
つぎに、一般式[I]のキノロンカルボン酸誘導体ま
たはその塩の製造法について説明する。
一般式[I]のキノロンカルボン酸誘導体またはその
塩は、通常、公知の反応を組み合わせることによって得
ることができるが、たとえば、つぎに示す製造ルートに
したがって製造することができる。
「式中、R1aはR1と同様の置換されていてもよい低級ア
ルキル、低級アルケニル、シクロアルキル、アリールも
しくは複素環式基または式 (R5およびBは前記したと同様の意味を有する。)で表
わされる基を;R2aはR2と同様のカルボキシル保護基を;R
3aはR3と同様の保護されていてもよいヒドロキシル基
を;R3bはR3と同様の保護されていてもよいアミノもしく
は低級アルキルアミノ基、ジ−低級アルキルアミノ基ま
たは環状アミノ基を; (R4aは水素原子またはR4と同様のハロゲン原子を意味
する。)を;X1は脱離基を示し、R2、R5、BおよびXは
前記したと同様の意味を有する。」一般式[II a]、
[II b]、[III a]、[III b]、[IV a]、[IV b]
または[V]の化合物もしくはその塩において、2つの
Xは同一または異なっていてもよい。
X1における脱離基としては、たとえば、塩素原子、臭
素原子またはヨウ素原子などのハロゲン原子;メタンス
ルホニルオキシなどのアルカンスルホニルオキシ基;ト
ルエンスルホニルオキシなどのアレーンスルホニルオキ
シ基などが挙げられる。
一般式[I a]、[I b]、[I c]、[I d]、[II
a]、[II b]、[III a]、[III b]、[IV a]、[I
V b]、[V]、[VI]、[VII]および[VIII]の化合
物の塩としては、一般式[I]の化合物の塩で説明した
と同様の塩が挙げられる。
ついで、本発明化合物の製造法を、前述の製造ルート
にしたがってさらに詳細に説明する。
(1) 一般式[V]の化合物もしくはその塩、一般式
[VI]の化合物もしくはその塩または一般式[VIII]の
化合物もしくはその塩は、塩基の存在下または不存在
下、それぞれ一般式[II a]の化合物もしくはその塩、
一般式[I a]の化合物もしくはその塩または一般式[I
c]の化合物もしくはその塩にハロゲン化剤またはスル
ホニル化剤を反応させることによって得ることができ
る。
この反応で使用される溶媒としては、反応に悪影響を
及ぼさない溶媒であれば特に限定されないが、たとえ
ば、ベンゼン、トルエンおよびキシレンなどの芳香族炭
化水素類;ジオキサン、テオラヒドロフランおよびジエ
チルエーテルなどのエーテル類;塩化メチレン、クロロ
ホルムおよびジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素
類;並びにN,N−ジメチルホルムアミドおよびN,N−ジメ
チルアセトアミドなどのアミド類などが挙げられ、ま
た、これらの溶媒を一種または二種以上混合して使用し
てもよい。
また、この反応で必要に応じて使用される塩基として
は、たとえば、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチ
ルアミン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク−7
−エン(DBU)、ピリジン、カリウム tert−ブトキシ
ド、炭酸カリウム、炭酸ナトリウムまたは水素化ナトリ
ウムなどの有機または無機塩基が挙げられる。
ハロゲン化剤としては、たとえば、オキシ塩化リン、
オキシ臭化リン、五塩化リン、三塩化リンまたは塩化チ
オニルなどが挙げられる。
スルホニル化剤としては、たとえば、メタンスルホニ
ルクロリドもしくはエタンスルホニルクロリドなどのア
ルカンスルホニルハロゲニド類;ベンゼンスルホニルク
ロリドもしくはトルエンスルホニルクロリドなどのアレ
ーンスルホニルハロゲニド類;メタンスルホン酸無水物
もしくはエタンスルホン酸無水物などのアルカンスルホ
ン酸無水物;またはベンゼンスルホン酸無水物もしくは
トルエンスルホン酸無水物などのアレーンスルホン酸無
水物などが挙げられる。
ハロゲン化剤またはスルホニル化剤および必要に応じ
て用いられる塩基の使用量は、一般式[II a]の化合物
もしくはその塩、一般式[I a]の化合物もしくはその
塩または一般式[I c]の化合物もしくはその塩に対し
て、それぞれ等モル以上、好ましくは、1〜2倍モルで
ある。
この反応は、通常、−10〜150℃、好ましくは、0〜8
5℃で、5分〜30時間実施すればよい。
得られた一般式[V]の化合物もしくはその塩、一般
式[VI]の化合物もしくはその塩または一般式[VIII]
の化合物もしくはその塩は、単離せずに、そのままつぎ
の反応に用いてもよい。
(2) 一般式[II b]の化合物もしくはその塩、一般
式[I b]の化合物もしくはその塩または一般式[I d]
の化合物もしくはその塩は、塩基の存在下または不存在
下、それぞれ一般式[V]の化合物もしくはその塩、一
般式[VI]の化合物もしくはその塩または一般式[VII
I]の化合物もしくはその塩に一般式[VII]のアミン類
またはその塩を反応させることによって得ることができ
る。
この反応で使用される溶媒としては、反応に悪影響を
及ぼさない溶媒であれば特に限定されないが、たとえ
ば、前述の(1)と同様の溶媒が挙げられる。
また、この反応で必要に応じて用いられる塩基として
は、たとえば、前述の(1)と同様の塩基が挙げられ
る。
一般式[VII]のアミン類またはその塩の使用量は、
一般式[V]の化合物もしくはその塩、一般式[VI]の
化合物もしくはその塩または一般式[VIII]の化合物も
しくはその塩に対して、それぞれ、好ましくは、2〜10
倍モルであるが、塩基を適宜使用することによって一般
式[VII]のアミン類またはその塩の使用量を減らすこ
とができる。
この反応は、通常、0〜150℃、好ましくは、15〜100
℃で、5分〜30時間実施すればよい。
(3) 一般式[III a]の化合物もしくはその塩また
は一般式[III b]の化合物もしくはその塩は、それぞ
れ一般式[II a]の化合物もしくはその塩または一般式
[II b]の化合物もしくはその塩を通常、当該分野で使
用されるケトエステル化反応に付すことによって得るこ
とができる。たとえば、アンゲバンテ・ヘミ・インター
ナショナル・エディション・イン・イングリッシュ(An
gew.Chem.Int.Ed.Engl.)第18巻、第72頁(1979年)に
記載の方法に準じて、一般式[II a]の化合物もしくは
その塩または一般式[II b]の化合物もしくはその塩の
カルボキシル基を、たとえば、N,N′−カルボニルジイ
ミダゾールで活性酸アミドに誘導した後、マロン酸モノ
エステルのマグネシウム塩と反応させ、それぞれ一般式
[III a]の化合物もしくはその塩または一般式[III
b]の化合物もしくはその塩を得ることができる。
活性酸アミドとマロン酸モノエステルのマグネシウム
塩との反応で使用される溶媒としては、反応に悪影響を
及ぼさない溶媒であれば特に限定されないが、たとえ
ば、ベンゼン、トルエンおよびキシレンなどの芳香族炭
化水素類;ジオキサン、テトラヒドロフランおよびジエ
チルエーテルなどのエーテル類;塩化メチレン、クロロ
ホルムおよびジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素
類;N,N−ジメチルホルムアミドおよびN,N−ジメチルア
セトアミドなどアミド類;並びにアセトニトリルなどの
ニトリル類などが挙げられ、また、これらの溶媒を一種
または二種以上混合して使用してもよい。
N,N′−カルボニルジイミダゾールおよびマロン酸モ
ノエステルのマグネシウム塩の使用量は、一般式[II
a]の化合物もしくはその塩または一般式[II b]の化
合物もしくはその塩に対して、それぞれ等モル以上、好
ましくは、1〜2倍モルである。
この反応は、通常、0〜100℃、好ましくは、10〜85
℃で、5分〜30時間実施すればよい。
(4)(i) 一般式[IV a]の化合物もしくはその塩
または一般式[IV b]の化合物もしくはその塩は、それ
ぞれ一般式[III a]の化合物もしくはその塩または一
般式[III b]の化合物もしくはその塩に、無水酢酸
中、オルトギ酸メチルまたはオルトギ酸エチルを反応さ
せた後、一般式[IX]のアミン類を反応させることによ
って得ることができる。
この反応で使用される溶媒としては、反応に悪影響を
及ぼさない溶媒であれば特に限定されないが、たとえ
ば、ベンゼン、トルエンおよびキシレンなどの芳香族炭
化水素類;ジオキサン、テトラヒドロフラン、アニソー
ル、ジエチレングリコールジメチルエーテルおよびジメ
チルセロソルブなどのエーテル類;メタノール、エタノ
ールおよびプロパノールなどのアルコール類;塩化メチ
レン、クロロホルムおよびジクロロエタンなどのハロゲ
ン化炭化水素類;N,N−ジメチルホルムアミドおよびN,N
−ジメチルアセトアミドなどのアミド類;並びにジメチ
ルスルホキシドなどのスルホキシド類などが挙げられ、
また、これらの溶媒を一種または二種以上混合して使用
してもよい。
オルトギ酸メチルまたはオルトギ酸エチルの使用量
は、一般式[III a]の化合物もしくはその塩または一
般式[III b]の化合物もしくはその塩に対して、それ
ぞれ、等モル以上、好ましくは、約1〜10倍モルであ
る。
この反応は、通常、0〜150℃、好ましくは、50〜150
℃で、20分〜50時間実施すればよい。
ついで、一般式[IX]のアミン類またはその塩を反応
させるには、この一般式[IX]のアミン類またはその塩
を一般式[III a]の化合物もしくはその塩または一般
式[III b]の化合物もしくはその塩に対して、それぞ
れ、等モル以上使用し、通常、0〜100℃、好ましく
は、10〜60℃で、20分〜30時間実施すればよい。
(ii) 別法として、一般式[III a]の化合物もしく
はその塩または一般式[III b]の化合物もしくはその
塩に、N,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタール
またはN,N−ジメチルホルムアミドジエチルアセタール
などのアセタール類を反応させた後、一般式[IX]のア
ミン類またはその塩を反応させて、それぞれ一般式[IV
a]の化合物もしくはその塩または一般式[IV b]の化
合物もしくはその塩に誘導することもできる。
この反応で使用される溶媒としては、反応に悪影響を
及ぼさない溶媒であれば特に限定されないが、具体的に
は前述の(4)(i)と同様の溶媒が挙げられる。
アセタール類の使用量は、一般式[III a]の化合物
もしくはその塩または一般式[III b]の化合物もしく
はその塩に対して、それぞれ等モル以上、好ましくは、
約1.0〜10倍モルである。
この反応は、通常、0〜100℃、好ましくは、50〜90
℃で、20分〜50時間実施すればよい。
ついで、一般式[IX]のアミン類またはその塩を反応
させるには、この一般式[IX]のアミン類またはその塩
を一般式[III a]の化合物もしくはその塩または一般
式[III b]の化合物もしくはその塩に対して、等モル
以上使用し、通常、0〜100℃、好ましくは、10〜60℃
で、20分〜30時間実施すればよい。
得られた一般式[IV a]の化合物もしくはその塩また
はその一般式[IV b]の化合物もしくはその塩は、単離
せずに、そのままつぎの反応に用いてもよい。
(5) 一般式[I a]の化合物もしくはその塩または
一般式[I b]の化合物もしくはその塩は、それぞれ一
般式[IV a]の化合物もしくはその塩または一般式[IV
b]の化合物もしくはその塩を、塩基の存在下または不
存在下に閉環反応(好ましくは加熱下)に付すことによ
って得ることができる。
この反応で使用される溶媒としては、反応に悪影響を
及ぼさない溶媒であれば特に限定されないが、たとえ
ば、N,N−ジメチルホルムアミドおよびN,N−ジメチルア
セトアミドなどのアミド類;ジオキサン、アニソール、
ジエチレングリコールジメチルエーテルおよびジメチル
セロソルブなどのエーテル類;並びにジメチルスルホキ
シドなどのスルホキシド類などが挙げられ、また、これ
らの溶媒を一種または二種以上混合して使用してもよ
い。
この反応で必要に応じて用いられる塩基としては、た
とえば、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、カリウム
tert−ブトキシドまたは水素化ナトリウムなどが挙げら
れる。
塩基の使用量は、一般式[IV a]の化合物もしくはそ
の塩または一般式[IV b]の化合物もしくはその塩に対
して、それぞれ0.5〜5倍モルが好ましい。
この反応は、通常、20〜160℃、好ましくは、80〜150
℃で、5分〜30時間実施すればよい。
(6)(i) 一般式[I c]の化合物もしくはその塩
または一般式[I d]の化合物もしくはその塩は、それ
ぞれ、一般式[I a]の化合物もしくはその塩または一
般式[I b]の化合物もしくはその塩を、フッ化塩もし
くは塩基の存在下または不存在下に閉環反応に付すこと
によって得ることができる。
この反応で使用される溶媒としては、反応に悪影響を
およぼさない溶媒であれば特に限定されないが、たとえ
ば、前述の(5)で説明したと同様の溶媒が挙げられ、
これらの溶媒を二種類以上混合して使用してもよい。
この反応で必要に応じて用いられるフッ化塩として
は、たとえば、フッ化ナトリウム、フッ化カリウムなど
が挙げられ、必要に応じて用いられる塩基としては、た
とえば、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、カリウム
tert−ブトキシドまたは水素化ナトリウムなどが挙げら
れ、それらの使用量は、一般式[I a]の化合物もしく
はその塩または一般式[I b]の化合物もしくはその塩
に対して、それぞれ等モル以上、好ましくは、1.0〜1.5
倍モルである。
この反応は、通常、0〜180℃で、5分〜30時間実施
すればよい。
(ii) 別法として、一般式[I c]の化合物もしくは
その塩または一般式[I d]の化合物もしくはその塩
は、それぞれ、一般式[IV a]の化合物もしくはその塩
または一般式[IV b]の化合物もしくはその塩を、フッ
化塩もしくは塩基の存在下または不存在下に閉環反応に
付すことにより得ることもできる。
この反応で必要に応じて用いられるフッ化塩または塩
基の使用量は、一般式[IV a]の化合物もしくはその塩
または一般式[IV b]の化合物もしくはその塩に対し
て、それぞれ、2倍モル以上である。
この反応は、通常、0〜180℃で、5分〜30時間実施
すればよい。
上で述べた製造法における一般式[II a]、[II
b]、[III a]、[III b]、[IV a]、[IV b]、
[V]、[VI]、[VII]、[VIII]および[IX]の化
合物において、異性体(たとえば、光学異性体、幾何異
性体、互変異性体など)が存在する場合、これらすべて
の異性体を使用することができ、また、水和物、溶媒和
物およびすべての結晶形を使用することができる。
一般式[II a]、[II b]、[III a]、[III b]、
[IV a]、[IV b]、[V]、[VI]、[VII]および
[IX]の化合物において、アミノ基、ヒドロキシル基ま
たはカルボキシル基を有する化合物は、あらかじめこれ
らの基を通常の保護基で保護しておき、反応後、自体公
知の方法で、これらの保護基を脱離することができる。
一般式[I]の化合物またはその塩を、たとえば、酸
化反応、還元反応、転位反応、置換反応、ハロゲン化反
応、脱水反応および加水分解反応など自体公知の反応に
付すことによって、またはそれらを適宜組み合わせるこ
とによって、他の一般式[I]の化合物またはその塩に
変換することができる。
一般式[I]の化合物において、R3が保護されていて
もよいヒドロキシル基である化合物(一般式[I a]お
よび一般式[I c]の化合物に相当する)は、R3が保護
されていてもよいアミノもしく低級アルキルアミノ基、
ジ−低級アルキルアミノ基または環状アミノ基である一
般式[I]の化合物(一般式[I b]の化合物および一
般式[I d]の化合物に相当する)を得るための中間体
としても有用である。
なお、本発明化合物を製造するための原料である一般
式[II a]の化合物またはその塩は、新規化合物であ
り、通常、公知の反応を組み合わせることによって得る
ことができるが、たとえば、つぎに示す製造ルートにし
たがって製造することができる。
「式中、R2bはR2と同様のカルボキシル保護基を示し;
R2、R2a、R3a、Xおよび は前記したと同様の意味を有する。」 一般式[XI]の化合物または一般式[XII]の化合物
もしくはそれらの塩において、2つのR2bは同一または
異なっていてもよい。
また、一般式[X]、[XII]、[XIII]または[XI
V]の化合物もしくはそれらの塩において、2つのXは
同一または異なっていてもよい。
一般式[X]、[XII]、[XIII]および[XIV]の化
合物の塩としては、一般式[I]の化合物の塩で説明し
たと同様の塩が挙げられる。
つぎに、一般式[XI]および[XIII]の化合物の活性
メチレンの塩としては、リチウム、ナトリウムまたはカ
リウムなどのアルカリ金属との塩が挙げられる。
ついで、一般式[II a]の化合物またはその塩の製造
法を、前述の製造ルートにしたがって、さらに詳細に説
明する。
(1) 一般式[X]の化合物またはその塩を米国特許
第3590036号に記載の方法に準じて、一般式[XI]の化
合物またはその塩と反応させることによって、一般式
[XII]の化合物またはその塩に誘導し、これを通常の
方法によって、脱保護および脱炭酸反応に付し、つい
で、カルボキシル保護基を導入することによって、一般
式[XIII]の化合物またはその塩に誘導することができ
る。
(2) ついで、一般式[XIII]の化合物またはその塩
をナトリウムメトキシドまたはナトリウムエトキシドな
どの塩基の存在下、パラホルムアルデヒドと反応させ、
一般式[XIV]の化合物またはその塩に誘導し、つい
で、これを通常の方法によって、脱保護、脱炭酸および
脱水反応に付すことによって、一般式[II a]の化合物
またはその塩に誘導することができる。
上で述べた製造法における一般式[X]、[XI]、
[XII]、[XIII]および[XIV]の化合物において、異
性体(たとえば、光学異性体、幾何異性体、互変異性体
など)が存在する場合、これらすべての異性体を使用す
ることができ、また、水和物、溶媒和物およびすべての
結晶形を使用することができる。
さらに、一般式[X]、[XII]、[XIII]および[X
IV]の化合物において、アミノ基、ヒドロキシル基また
はカルボキシル基を有する化合物は、あらかじめこれら
の基を通常の保護基で保護しておき、反応後、自体公知
の方法で、これらの保護基を脱離することもできる。
このようにして得られた一般式[I]の化合物または
その塩は、カラムクロマトグラフィー、再結晶、抽出な
どの常法にしたがって、単離精製することができる。
本発明化合物を医薬として用いる場合、通常製剤化に
使用される賦形剤、担体および希釈剤などの製剤助剤を
適宜混合してもよく、これらは常法により、錠剤、カプ
セル剤、散剤、シロップ剤、細粒剤、顆粒剤、丸剤、懸
濁剤、乳剤、液剤、粉体製剤、坐剤、軟膏剤、注射剤な
どの形態で経口または非経口で投与することができる。
また投与方法、投与量および投与回数は患者の年齢、体
重および病状に応じて適宜選択することができ、通常成
人に対しては、経口または非経口(たとえば、注射、点
眼、直腸部位への投与など)的投与により、1日0.1〜1
00mg/kgを1回から数回に分割して投与すればよい。
つぎに、本発明の代表的化合物についての薬理作用に
ついて述べる。
被検化合物 1. 6−フルオロ−1−(4−ヒドロキシ−2−メチル
フェニル)−7−(1−ヒドロキシメチルビニル)−1,
4−ジヒドロ−4−オキソ−3−キノリンカルボン酸 2. 1−シクロプロピル−6−フルオロ−7−(1−ヒ
ドロキシメチルビニル)−1,4−ジヒドロ−4−オキソ
−3−キノリンカルボン酸 3. 6−フルオロ−1−(2,4−ジフルオロフェニル)
−7−(1−ヒドロキシメチルビニル)−1,4−ジヒド
ロ−4−オキソ−3−キノリン−カルボン酸 4. 1−(3−アミノ−4−フルオロフェニル)−6−
フルオロ−7−(1−ヒドロキシメチルビニル)−1,4
−ジヒドロ−4−オキソ−3−キノリンカルボン酸の塩
酸塩 5. 7−(1−アミノメチルビニル)−1−シクロプロ
ピル−6−フルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−3
−キノリンカルボン酸の塩酸塩 6. 7−(1−アミノメチルビニル)−6−フルオロ−
1−(4−フルオロフェニル)−1,4−ジヒドロ−4−
オキソ−3−キノリンカルボン酸の塩酸塩 7. 1−シクロプロピル−6−フルオロ−7−(1−メ
チルアミノメチルビニル)−1,4−ジヒドロ−4−オキ
ソ−3−キノリンカルボン酸の塩酸塩 8. 6−フルオロ−1−(2,4−ジフルオロフェニル)
−7−(1−メチルアミノメチルビニル)−1,4−ジヒ
ドロ−4−オキソ−3−キノリンカルボン酸の塩酸塩 9. 6−フルオロ−1−(2,4−ジフルオロフェニル)
−7−(1−アミノメチルビニル)−1,4−ジヒドロ−
4−オキソ−3−キノリンカルボン酸の塩酸塩 10. 7−(1−アミノメチルビニル)−6,8−ジフルオ
ロ−1−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,4−ジヒドロ
−4−オキソ−3−キノリンカルボン酸の塩酸塩 11. 7−(1−アミノメチルビニル)−1−シクロプ
ロピル−6,8−ジフルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ
−3−キノリンカルボン酸の塩酸塩 12. 7−(1−アミノメチルビニル)−1−(2,4−ジ
フルオロフェニル)−6−フルオロ−1,4−ジヒドロ−
4−オキソ−1,8−ナフチリジン−3−カルボン酸の塩
酸塩 13. 7−(1−アミノメチルビニル)−1−シクロプ
ロピル−6−フルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−
1,8−ナフチリジン−3−カルボン酸の塩酸塩 14. 9−フルオロ−10−(1−ヒドロキシメチルビニ
ル)−3−メチル−7−オキソ−2,3−ジヒドロ−7H−
ピリド[1,2,3−de][1,4]ベンゾオキサジン−6−カ
ルボン酸 15. 1−(3−アミノ−4−フルオロフェニル)−6
−フルオロ−7−(1−ヒドロキシメチルビニル)−1,
4−ジヒドロ−4−オキソ−1,8−ナフチリジン−3−カ
ルボン酸の塩酸塩 16. 10−(1−アミノメチルビニル)−9−フルオロ
−3−メチル−7−オキソ−2,3−ジヒドロ−7H−ピリ
ド[1,2,3−de][1,4]ベンゾオキサジン−6−カルボ
ン酸の塩酸塩 17. 1−シクロプロピル−6−フルオロ−7−(1−
ヒドロキシメチルビニル)−1,4−ジヒドロ−4−オキ
ソ−1,8−ナフチリジン−3−カルボン酸 1.坑菌作用 試験方法 日本化学療法学会標準法[ケモテラピー(CHEMOTHERA
PY)第29巻、第1号、第76〜79頁(1981年)]にしたが
い、ハート・インフュージョン・ブロース(Heart Infu
sion broth)(栄研化学社製)で37℃、20時間培養し、
菌量を106個/mlに調整した菌液1白金耳を、被検化合物
を含むハートインフュージョン アガー(Heart Infusi
on agar)培地(栄研化学社製)に接種し、37℃で20時
間培養した後、菌の発育の有無を観察し、菌の発育が阻
止された最小濃度をもってMIC(μg/ml)とした。
その結果を表−1に示す。
2.溶解度 試験方法 被検化合物を約1mg精秤し、これにpH7.0の緩衝液(0.
1Mリン酸水素ニナトリウム−0.1N塩酸)0.1mlを加え、2
5℃で1分間撹拌し、溶解するまでこの操作を繰り返
し、溶解したときの濃度を溶解度とした。
その結果、化合物番号2および6の化合物のpH7.0で
の水に対する溶解度は、それぞれ955μg/mlおよび1320
μg/mlであった。
[発明の効果] 以上の結果から、本発明化合物は、優れた坑菌作用を
発揮し、かつ溶解性に優れていることが容易に理解でき
る。
[実施例] つぎに、本発明化合物の製造法を具体的に参考例およ
び実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらに限定さ
れるものではない。
なお、溶離液における混合比は、すべて容量比であ
り、また、カラムクロマトグラフィーにおける担体は、
キーゼルゲル60、アート.7734[(Kieselgel 60、Art.7
734、(メルク社製)]を用いた。
また、参考例および実施例中で用いられている記号
は、それぞれつぎの意味を有する。
Me;メチル Et;エチル Tr;トリフェニルメチル Boc;tert−ブトキシカルボニル DMSO:ジメチルスルホキシド TFA:トリフルオロ酢酸 また、文中および表中の[ ]は再結晶溶媒を示す。
参考例1 (i) 60%水素化ナトリウム5.0gをN,N−ジメチルホ
ルムアミド200mlに加え、氷冷下マロン酸ジ−tert−ブ
チルエステル27.0gを1時間を要して滴下する。滴下終
了後、2,4,5−トリフルオロ安息香酸メチルエステル20.
0gを加え、室温で16時間撹拌する。反応液を酢酸エチル
300mlおよび水400mlの混合溶媒に加え、2N塩酸でpH1.0
に調整する。有機層を分取し、2N塩酸、水および飽和食
塩水で順次洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥す
る。減圧下に溶媒を留去すれば、4−(ジ−tert−ブト
キシカルボニルメチル)−2,5−ジフルオロ安息香酸メ
チルエステル46.5gを得る。ついで、これをトリフルオ
ロ酢酸50mlに溶解させ、室温で12時間撹拌する。減圧下
に反応液を濃縮した後、ジエチルエーテル150mlおよび
水100mlを加え、有機層を分取する。水および飽和食塩
水で順次洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥す
る。減圧下に溶媒を留去し、得られた油状物をトルエン
30mlに溶解させ、1時間還流する。減圧下に溶媒を留去
した後、得られた残留物にn−ヘキサンを加えて結晶を
取すれば、4−カルボキシメチル−2,5−ジフルオロ
安息香酸メチルエステル12.0g(収率49.6%)を得る。
融点;133〜135℃(分解)[酢酸エチル−n−ヘキ
サン] IR(KBr)cm-1C=01720(sh),1705 (ii) 4−カルボキシメチル−2,5−ジフルオロ安息
香酸メチルエステル6.0gをクロロホルム30mlに懸濁さ
せ、室温で1N−ジフェニルアゾメタン−石油エーテル溶
液30mlを滴下し、同温度で1時間撹拌する。ついで、減
圧下に溶媒を留去すれば、4−ジフェニルメトキシカル
ボニルメチル−2,5−ジフルオロ安息香酸メチルエステ
ル10.0g(収率96.8%)を得る。
IR(KBr)cm-1C=01735,1710(sh) (iii) 4−ジフェニルメトキシカルボニルメチル−
2,5−ジフルオロ安息香酸メチルエステル43.5gをN,N−
ジメチルホルムアミド220mlに溶解させ、パラホルムア
ルデヒド13.2gおよびナトリウムメトキシド590mgを加
え、室温で2時間撹拌した後、ナトリウムメトキシド59
0mgを加え、同温度で20時間撹拌する。反応液に酢酸エ
チル200mlおよび水500mlを加え、2N塩酸でpH2に調整す
る。有機層を分取し、水および飽和食塩水で順次洗浄し
た後、無水硫酸マグネシウムで乾燥する。減圧下に溶媒
を留去し、得られた残留物をカラムクロマトグラフィー
(溶離液;トルエン;酢酸エチル=10:1)で精製すれ
ば、4−[1−ジフェニルメトキシカルボニル−1,1−
ビス(ヒドロキシメチル)メチル]−2,5−ジフルオロ
安息香酸メチルエステル24.0g(収率47.6%)を得る。
IR(KBr)cm-1C=01740,1720 参考例2 4−[1−ジフェニルメトキシカルボニル−1,1−ビ
ス(ヒドロキシメチル)メチル]−2,5−ジフルオロ安
息香酸メチルエステル24.0gを無水酢酸120mlに溶解さ
せ、2時間還流する。減圧下に反応液を濃縮した後、酢
酸エチル200mlおよび水100mlを加え、飽和炭酸水素ナト
リウム水溶液でpH7に調整する。有機層を分取し、水お
よび飽和食塩水で順次洗浄した後、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥する。減圧下に溶媒を留去した後、得られた残
留物にジイソプロピルエーテルを加えて結晶を取すれ
ば、4−[1,1−ビス(アセトキシメチル)−1−(ジ
フェニルメトキシカルボニル)メチル]−2,5−ジフル
オロ安息香酸メチルエステル18.2g(収率64.1%)を得
る。
IR(KBr)cm1C=01740,1710 参考例3 4−[1,1−ビス(アセトキシメチル)−1−(ジフ
ェニルメトキシカルボニル)メチル]−2,5−ジフルオ
ロ安息香酸メチルエステル18.2gをアニソール54mlに溶
解させ、トリフルオロ酢酸54mlを加え、室温で2時間撹
拌する。減圧下に反応液を濃縮し、得られた残留物をカ
ラムクロマトグラフィー(溶離液;クロロホルム:メタ
ノール=9:1)で精製すれば、4−[1,1−ビス(アセト
キシメチル)−1−カルボキシメチル]−2,5−ジフル
オロ安息香酸メチルエステル12.46g(収率98.9%)を得
る。
IR(KBr)cm-1C=01740,1715 参考例4 4−[1,1−ビス(アセトキシメチル)−1−カルボ
キシメチル]−2,5−ジフルオロ安息香酸メチルエステ
ル12.46gをN,N−ジメチルホルムアミド120mlに溶解さ
せ、90℃で5分間撹拌する。反応液に水300mlおよび酢
酸エチル100mlを加える。有機層を分取し、水および飽
和食塩水で順次洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾
燥する。減圧下に溶媒を留去し、得られた残留物をメタ
ノール50mlに溶解させた後、ナトリウムメトキシド100m
gを加え、室温で2時間撹拌する。減圧下に反応液を濃
縮した後、クロロホルム50mlおよび水100mlを加える。
有機層を分取し、水および飽和食塩水で順次洗浄した
後、無水硫酸マグネシウムで乾燥する。減圧下に溶媒を
留去し、得られた残留物をカラムクロマトグラフィー
(溶離液;クロロホルム)で精製すれば、2,5−ジフル
オロ−4−(1−ヒドロキシメチルビニル)安息香酸メ
チルエステル6.37g(収率83.8%)を得る。
IR(KBr)cm-1C=01735 参考例5 2,5−ジフルオロ−4−(1−ヒドロキシメチルビニ
ル)安息香酸メチルエステル960mgを塩化メチレン10ml
に溶解させ、トリフェニルメチルクロリド1.52gおよび
ピリジン500mgを加え、2時間還流する。減圧下に反応
液を濃縮した後、酢酸エチル10mlおよび水10mlを加え、
2N硫酸でpH1に調整する。有機層を分取し、飽和炭酸水
素ナトリウム水溶液、水および飽和食塩水で順次洗浄し
た後、無水硫酸マグネシウムで乾燥する。減圧下に溶媒
を留去し、得られた残留物をカラムクロマトグラフィー
(溶離液;トルエン:n−ヘキサン=1:1)で精製すれ
ば、2,5−ジフルオロ−4−(1−トリフェニルメトキ
シメチルビニル)安息香酸メチルエステル1.90g(収率9
9.0%)を得る。
IR(ニート)cm-1C=01720 同様にして、つぎの化合物を得る。
2,3,5−トリフルオロ−4−(1−トリフェニルメト
キシメチルビニル)安息香酸エチルエステル IR(ニート)cm-1C=01720 参考例6 2,5−ジフルオロ−4−(1−トリフェニルメトキシ
メチルビニル)安息香酸メチルエステル1.90gをメタノ
ール10mlおよびジオキサン10mlの混合溶媒に溶解させ、
1N水酸化ナトリウム水溶液10mlを加え、室温で1時間撹
拌する。減圧下に反応液を濃縮した後、2N塩酸10mlおよ
び酢酸エチル20mlを加える。有機層を分取し、水および
飽和食塩水で順次洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで
乾燥する。減圧下に溶媒を留去すれば、2,5−ジフルオ
ロ−4−(1−トリフェニルメトキシメチルビニル)安
息香酸1.73g(収率94.0%)を得る。
IR(KBr)cm-1C=01710 同様にして、つぎの化合物を得る。
2,3,5−トリフルオロ−4−(1−トリフェニルメト
キシメチルビニル)安息香酸 IR(ニート)cm-1C=01700 参考例7 参考例5および6と同様にしてつぎの化合物を得る。
2−クロロ−5−フルオロ−6−(1−トリフェニル
メトキシメチルビニル)ニコチン酸 IR(KBr)cm-1C=01730 参考例8 2,5−ジフルオロ−4−(1−ヒドロキシメチルビニ
ル)安息香酸メチルエステル1.00gを塩化メチレン10ml
に溶解させ、氷冷下、トリエチルアミン570mgおよびメ
タンスルホニルクロリド650mgを加え、同温度で20分間
撹拌する。反応液に水10mlを加え、2N塩酸でpH1に調整
する。有機層を分取し、水および飽和食塩水で順次洗浄
した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥する。減圧下に溶
媒を留去し、得られた残留物をクロロホルム20mlに溶解
させ、2,4−ジメトキシベンジルアミンの塩酸塩1.16gお
よびトリエチルアミン1.33gを加え、室温で20時間撹拌
する。反応液に水20mlを加え、有機層を分取し、水およ
び飽和食塩水で順次洗浄した後、無水硫酸マグネシウム
で乾燥する。減圧下に溶媒を留去し、得られた残留物を
カラムクロマトグラフィー(溶離液;クロロホルム)で
精製すれば、2,5−ジフルオロ−4−[1−(2,4−ジメ
トキシベンジルアミノメチルビニル)]安息香酸メチル
エステル860mg(収率52.1%)を得る。
IR(ニート)cm-1C=01720 同様にして、つぎの化合物を得る。
2,5−ジフルオロ−4−(1−メチルアミノメチルビ
ニル)安息香酸メチルエステル IR(ニート)cm-1C=01725 参考例9 2,5−ジフルオロ−4−[1−(2,4−ジメトキベンジ
ルアミノメチルビニル)]安息香酸メチルエステル780m
gをアニソール3.9mlおよびトリフルオロ酢酸3.9mlの混
合溶媒に溶解させ、9時間還流する。減圧下に反応液を
濃縮した後、酢酸エチル10mlおよび水10mlを加える。水
層を分取し、酢酸エチル10mlを加え、飽和炭酸水素ナト
リウム水溶液でpH7.5に調整する。有機層を分取し、水
および飽和食塩水で順次洗浄した後、無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥する。減圧下に溶媒を留去し、得られた残留
物をカラムクロマトグラフィー(溶離液;クロロホル
ム:メタノール=15:1)で精製すれば、4−(1−アミ
ノメチルビニル)−2,5−ジフルオロ安息香酸メチルエ
ステル390mg(収率83.0%)を得る。
IR(ニート)cm-1C=01720 参考例10 4−(1−アミノメチルビニル)−2,5−ジフルオロ
安息香酸メチルエステル300mgを塩化メチレン5mlに溶解
させ、氷冷下、トリエチルアミン200mgおよび重炭酸ジ
−tert−ブチル430mgを加え、室温で12時間撹拌する。
反応液を2N塩酸でpH1に調整した後、有機層を分取し、
水および飽和食塩水で順次洗浄する。減圧下に溶媒を留
去し、得られた残留物をメタノール6mlおよびジオキサ
ン6mlの混合溶媒に溶解させ、1N水酸化ナトリウム水溶
液6mlを加え、室温で2時間撹拌する。減圧下に反応液
を濃縮した後、2N塩酸5mlおよび酢酸エチル10mlを加え
る。有機層を分取し、水および飽和食塩水で順次洗浄し
た後、無水硫酸マグネシウムで乾燥する。減圧下に溶媒
を留去した後、得られた残留物にn−ヘキサンを加えて
結晶を取すれば、4−(1−tert−ブトキシカルボニ
ルアミノメチルビニル)−2,5−ジフルオロ安息香酸350
mg(収率84.5%)を得る。
IR(KBr)cm-1C=01700(sh),1685 同様にして、つぎの化合物を得る。
2,5−ジフルオロ−4−[1−(N−tert−ブトキシ
カルボニル−N−メチルアミノメチル)ビニル]安息香
酸 IR(ニート)cm-1C=01700(sh),1685 参考例11 2,5−ジフルオロ−4−(1−トリフェニルメトキシ
メチルビニル)安息香酸1.73gを無水テトラヒドロフラ
ン17mlに溶解させ、氷冷下、N,N′−カルボニルジイミ
ダゾール920mgを加え、同温度で30分間撹拌した後、マ
ロン酸モノエチルエステルのマグネシウム塩810mgを加
え、室温で15時間撹拌する。減圧下に反応液を濃縮した
後、酢酸エチル30mlおよび水20mlを加え、2N塩酸でpH1
に調整する。有機層を分取し、飽和炭酸水素ナトリウム
水溶液、水および飽和食塩水で順次洗浄した後、無水硫
酸マグネシウムで乾燥する。減圧下に溶媒を留去し、得
られた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液;ト
ルエン:酢酸エチル=10:1)で精製すれば、2,5−ジフ
ルオロ−4−(1−トリフェニルメトキシメチルビニ
ル)ベンゾイル酢酸エチルエステル1.95g(収率97.5
%)を得る。
IR(ニート)cm-1C=01735,1685 同様にして、表−2の化合物を得る。
表−2中のR3,A1およびXは、つぎの式で表わされる
化合物の置換基を示す。
参考例12 2,5−ジフルオロ−4−(1−トリフェニルメトキシ
メチルビニル)ベンゾイル酢酸エチルエステル240mgを
ベンゼン3mlに溶解させ、N,N−ジメチルホルムアミドジ
メチルアセタール160mgを加え、1時間還流する。減圧
下に反応液を濃縮した後、得られた残留物をエタノール
3mlに溶解させ、4−メトキシメトキシ−2−メチルア
ニリン83mgを加え、室温で16時間撹拌する。減圧下に反
応液を濃縮した後、得られた残留物をカラムクロマトグ
ラフィー(溶離液;トルエン:酢酸エチル=50:1)で精
製すれば、2−[2,5−ジフルオロ−4−(1−トリフ
ェニルメトキシメチルビニル)ベンゾイル]−3−(4
−メトキシメトキシ−2−メチルフェニルアミノ)アク
リル酸エチルエステル290mg(収率90.3%)を得る。
IR(ニート)cm-1C=01690 同様にして、表−3の化合物を得る。
表−3中のR1a,R3,A1およびXは、それぞれ、つぎの
式で表わされる化合物の置換基を示す。
参考例13 4−ジフェニルメトキシカルボニルメチル−2,3,5−
トリフルオロ安息香酸エチルエステル5.0gをN,N−ジメ
チルホルムアミド50mlに溶解させ、パラホルムアルデヒ
ド1.75gおよびナトリウムエトキシド63mgを加え、室温
で12時間撹拌する。反応液に酢酸エチル50mlおよび水10
0mlを加え、2N塩酸でpH2に調整する。有機層を分取し、
水および飽和食塩水で順次洗浄した後、無水硫酸マグネ
シウムで乾燥する。減圧下に溶媒を留去し、得られた残
留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液;トルエン:
酢酸エチル=5:1)で精製すれば、4−[1−ジフェニ
ルメトキシカルボニル−1,1−ビス(ヒドロキシメチ
ル)メチル]−2,3,5−トリフルオロ安息香酸エチルエ
ステル0.76g(収率13.3%)を得る。
IR(KBr)cm-1C=01720 同様にして、つぎの化合物を得る。
2−クロロ−6−[1−ジフェニルメトキシカルボニ
ル−1,1−ビス(ヒドロキシメチル)メチル]−5−フ
ルオロニコチン酸エチルエステル IR(ニート)cm-1C=01720 参考例14 4−[1−ジフェニルメトキシカルボニル−1,1−ビ
ス(ヒドロキシメチル)メチル]−2,3,5−トリフルオ
ロ安息香酸エチルエステル750mgを無水酢酸7.5mlに溶解
させ、2時間還流する。減圧下に反応液を濃縮した後、
アニソール5mlに溶解させ、トリフルオロ酢酸5mlを加
え、室温で2時間撹拌する。減圧下に反応液を濃縮した
後、n−ヘキサン10mlを加え、飽和炭酸水素ナトリウム
水溶液でpH7.5に調整する。水層を分取し、酢酸エチル2
0mlを加えた後、6N塩酸でpH1に調整する。有機層を分取
し、水および飽和食塩水で順次洗浄した後、無水硫酸マ
グネシウムで乾燥する。減圧下に溶媒を留去すれば、4
−[1,1−ビス(アセトキシメチル)−1−カルボキシ
メチル]−2,3,5−トリフルオロ安息香酸エチルエステ
ル500mg(収率80.6%)を得る。
IR(KBr)cm-1C=01750,1720 同様にしてつぎの化合物を得る。
6−[1,1−ビス(アセトキシメチル)−1−カルボ
キシメチル]−2−クロロ−5−フルオロニコチン酸エ
チルエステル IR(KBr)cm-1C=01745 参考例15 4−[1,1−ビス(アセトキシメチル)−1−カルボ
キシメチル]−2,3,5−トリフルオロ安息香酸エチルエ
ステル500mgをN,N−ジメチルホルムアミド5mlに溶解さ
せ、90℃で5分間撹拌する。反応液に水20mlおよび酢酸
エチル20mlを加える。有機層を分取し、水および飽和食
塩水で順次洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥す
る。減圧下に溶媒を留去し、得られた残留物をエタノー
ル5mlに溶解させた後、ナトリウムエチラート90mgを加
え、室温で2時間撹拌する。反応液を水20mlおよび酢酸
エチル20mlの混合溶媒に加え、2N塩酸でpH1に調整す
る。有機層を分取し、水および飽和食塩水で順次洗浄し
た後、無水硫酸マグネシウムで乾燥する。減圧下に溶媒
を留去すれば、2,3,5−トリフルオロ−4−(1−ヒド
ロキシメチルビニル)安息香酸エチルエステル300mg
(収率93.8%)を得る。
IR(ニート)cm-1C=01720 参考例16 6[1,1−ビス(アセトキシメチル)−1−カルボキ
シメチル]−2−クロロ−5−フルオロニコチン酸エチ
ルエステル18.5gをN,N−ジメチルホルムアミド100mlに
溶解させ、90℃で5分間撹拌する。反応液に酢酸エチル
100mlおよび水300mlを加える。有機層を分取し、水およ
び飽和食塩水で順次洗浄した後、無水硫酸マグネシウム
で乾燥する。減圧下に溶媒を留去した後、得られた残留
物にジイソプロピルエーテルを加えて結晶を取すれ
ば、6−(1−アセトキシメチルビニル)−2−クロロ
−5−フルオロニコチン酸エチルエステル9.3g(収率6
7.6%)を得る。
IR(KBr)cm-1C=01725 参考例17 6−(1−アセトキシメチルビニル)−2−クロロ−
5−フルオロニコチン酸エチルエステル9.2gをエタノー
ル92mlに溶解させ、ナトリウムエトキシド300mgを加
え、室温で4.5時間撹拌する。反応液に酢酸265mgを加
え、減圧下に反応液を濃縮した後、酢酸エチル100mlお
よび水100mlを加える。有機層を分取し、水および飽和
食塩水で順次洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥
する。減圧下に溶媒を留去し、得られた残留物をカラム
クロマトグラフィー(溶離液;トルエン:酢酸エチル=
9:1)で精製すれば、2−クロロ−5−フルオロ−6−
(1−ヒドロキシメチルビニル)ニコチン酸エチルエス
テル7.47g(収率94.3%)を得る。
IR(ニート)cm-1C=01730 参考例18 2,3,5−トリフルオロ−4−(1−ヒドロキシメチル
ビニル)安息香酸エチルエステル300mgを塩化メチレン1
0mlに溶解させ、氷冷下、トリエチルアミン195mgおよび
メタンスルホニルクロリド220mgを加え、同温度で20分
間撹拌する。反応液に水10mlを加え、2N塩酸でpH1に調
整する。有機層を分取し、水および飽和食塩水で順次洗
浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥する。減圧下に
溶媒を留去し、得られた残留物をN,N−ジメチルホルム
アミド5mlに溶解させ、tert−ブチル−メチルイミノジ
カルボキシレートのカリウム塩480mgを加え、室温で20
時間撹拌する。反応液を酢酸エチル20mlおよび水20mlの
混合溶媒に加え、2N塩酸でpH1に調整する。有機層を分
取し、水および飽和食塩水で順次洗浄した後、無水硫酸
マグネシウムで乾燥する。減圧下に溶媒を留去し、得ら
れた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液;トル
エン:酢酸エチル=30:1)で精製すれば、2,3,5−トリ
フルオロ−4−[1−(N−tert−ブトキシカルボニル
−N−メトキシカルボニルアミノメチルビニル)]安息
香酸エチルエステル460mg(収率92.5%)を得る。
IR(ニート)cm-1C=01790,1750,1720 同様にして、次の化合物を得る。
6−[1−(N−tert−ブトキシカルボニル−N−メ
トキシカルボニルアミノメチルビニル)]−2−クロロ
−5−フルオロニコチン酸エチルエステル IR(ニート)cm-1C=01785,1735 参考例19 2,3,5−トリフルオロ−4−[1−(N−tert−ブト
キシカルボニル−N−メトキシカルボニルアミノメチル
ビニル)]安息香酸エチルエステル500mgをエタノール5
mlおよびジオキサン5mlの混合溶媒に溶解させ、1N水酸
化ナトリウム水溶液5mlを加え、室温で30分間撹拌す
る。減圧下に反応液を濃縮した後、得られた残留物を酢
酸エチル20mlおよび水20mlの混合液に加え、2N塩酸でpH
1に調整する。有機層を分取し、水および飽和食塩水で
順次洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥する。減
圧下に溶媒を留去した後、得られた残留物にn−ヘキサ
ンを加えて結晶を取すれば、2,3,5−トリフルオロ−
4−(1−tert−ブトキシカルボニルアミノメチルビニ
ル)安息香酸330mg(収率86.8%)を得る。
IR(KBr)cm-1C=01710 同様にして、つぎの化合物を得る。
6−(1−tert−ブトキシカルボニルアミノメチルビ
ニル)−2−クロロ−5−フルオロニコチン酸 IR(KBr)cm-1C=01725,1670 実施例1 2−[2,5−ジフルオロ−4−(1−トリフェニルメ
トキシメチルビニル)ベンゾイル]−3−(4−メトキ
シメトキシ−2−メチルフェニルアミノ)アクリル酸エ
チルエステル280mgをN,N−ジメチルホルムアミド3.5ml
に溶解させ、炭酸カリウム66mgを加えた後、90〜100℃
で30分間撹拌する。反応液に酢酸エチル10mlおよび水10
mlを加え、2N塩酸でpH1に調整する。有機層を分取し、
水および飽和食塩水で順次洗浄した後、無水硫酸マグネ
シウムで乾燥する。減圧下に溶媒を留去した後、得られ
た残留物にジイソプロピルエーテルを加えて結晶を取
すれば、6−フルオロ−1−(4−メトキシメトキシ−
2−メチルフェニル)−7−(1−トリフェニルメトキ
シメチルビニル)−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−3−
キノリンカルボン酸エチルエステル220mg(収率80.9
%)を得る。
IR(KBr)cm-1C=01730,1690 同様にして、表−4の化合物を得る。
表−4中のR1およびR3は、それぞれ、つぎの式で表わ
される化合物の置換基を示す。
実施例2 4−(1−tert−ブトキシカルボニルアミノメチルビ
ニル)−2,5−ジフルオロベンゾイル酢酸エチルエステ
ル500mgをベンゼン10mgに溶解させ、N,N−ジメチルホル
ムアミドジメチルアセタール777mgを加え、1.5時間還流
する。減圧下に反応液を濃縮し、得られた残留物をエタ
ノール5mlに溶解させ、シクロプロピルアミン112mgを加
え、室温で3時間撹拌する。減圧下に反応後を濃縮し、
得られた残留物をN,N−ジメチルホルムアミド10mlに溶
解させ、炭酸カリウム216mgを加え、95〜105℃で30分間
撹拌する。反応液を酢酸エチル10mlおよび水10mlの混合
溶媒に加え、2N塩酸でpH2に調整する。有機層を分取
し、水および飽和食塩水で順次洗浄した後、無水硫酸マ
グネシウムで乾燥する。減圧下に溶媒を留去した後、得
られた残留物にジエチルエーテルを加えて結晶を取す
れば、7−(1−tert−ブトキシカルボニルアミノメチ
ルビニル)−1−シクロプロピル−6−フルオロ−1,4
−ジヒドロ−4−オキソ−3−キノリンカルボン酸エチ
ルエステル430mg(収率76.6%)を得る。
IR(KBr)cm-1C=01715,1695 同様にして、表−5の化合物を得る。
表−5中のR1およびR3は、それぞれ、つぎの式で表わ
される化合物の置換基を示す。
実施例3 1−(2,4−ジフルオロフェニル)−6−フルオロ−
7−(1−トリフェニルメトキシメチルビニル)−1,4
−ジヒドロ−4−オキソ−3−キノリンカルボン酸エチ
ルエステル650mgをエタノール5mlおよびクロロホルム5m
lの混合溶媒に溶解させ、p−トルエンスルホン酸の1
水和物191mgを加え、室温1時間撹拌する。減圧下に反
応液を濃縮した後、酢酸エチル10mlおよび水10mlを加え
る。有機層を分取し、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫
酸マグネシウムで乾燥する。減圧下に溶媒を留去した
後、得られた残留物にジエチルエーテルを加えて結晶を
取すれば、1−(2,4−ジフルオロフェニル)−6−
フルオロ−7−(1−ヒドロキシメチルビニル)−1,4
−ジヒドロ−4−オキソ−3−キノリンカルボン酸エチ
ルエステル310mg(収率76.4%)を得る。
IR(KBr)cm-1C=01725,1700 実施例4 1−(2,4−ジフルオロフェニル)−6−フルオロ−
7−(1−ヒドロキシメチルビニル)−1,4−ジヒドロ
−4−オキソ−3−キノリンカルボン酸エチルエステル
400mgを塩化メチレン8mlに溶解させ、氷冷下、トリエチ
ルアミン130mgおよびメタンスルホニルクロリド148mgを
加え、同温度で15分間撹拌する。反応液に水10mlを加
え、有機層を分取し、希塩酸、水および飽和食塩水で順
次洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥する。減圧
下に溶媒を留去し、得られた残留物をクロロホルム8ml
に溶解させ、2,4−ジメトキシベンジルアミンの塩酸塩2
63mgおよびトリエチルアミン301mgを加え、室温で18時
間撹拌する。反応液に水8mlを加え、有機層を分取し、
水および飽和食塩水で順次洗浄した後、無水硫酸マグネ
シウムで乾燥する。減圧下に溶媒を留去し、得られた残
留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液;クロロホル
ム:エタノール=100:1)で精製すれば、1−(2,4−ジ
フルオロフェニル)−6−フルオロ−7−[1−(2,4
−ジメトキシベンジルアミノメチルビニル)]1,4−ジ
ヒドロ−4−オキソ−3−キノリンカルボン酸エチルエ
ステル340mg(収率62.0%)を得る。
IR(ニート)cm-1C=01725,1685 同様にして、つぎの化合物を得る。
1−(2,4−ジフルオロフェニル)−6−フルオロ−
7−[1−ピロリジニルメチルビニル)]−1,4−ジヒ
ドロ−4−オキソ−3−キノリンカルボン酸エチルエス
テル IR(KBr)cm-1C=01725,1690 実施例5 6−フルオロ−1−(4−メトキシメトキシ−2−メ
チルフェニル)−7−(1−トリフェニルメトキシメチ
ルビニル)−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−3−キノリ
ンカルボン酸エチルエステル110mgをジオキサン2mlおよ
びメタノール1mlの混合溶媒に溶解させ、6N塩酸1mlを加
え、室温で20時間撹拌する。減圧下に反応液を濃縮した
後、メタノール1mlおよび1N水酸化ナトリウム水溶液2ml
を加え、室温で2時間撹拌する。反応液に水5mlおよび
ジエチルエーテル5mlを加え、水層を分取した後、クロ
ロホルム10mlを加え、2N塩酸でpH1に調整する。有機層
を分取し、水および飽和食塩水で順次洗浄した後、無水
硫酸マグネシウムで乾燥する。減圧下に溶媒を留去した
後、得られた残留物にジエチルエーテルを加えて結晶を
取すれば、6−フルオロ−1−(4−ヒドロキシ−2
−メチルフェニル)−7−(1−ヒドロキシメチルビニ
ル)−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−3−キノリンカル
ボン酸50mg(収率84.2%)を得る。
融点;250〜251.5℃[エタノール−ジエチルエーテ
ル] IR(KBr)cm-1C=01710 NMR(DMSO−d6)δ値; 1.93(3H,s),4.18(2H,s),5,05(1H,bs) 5.30(1H,s)5.56(1H,s),6.60〜7.60(4H,m) 8.08(1H,d,J=10.5Hz),8.65(1H,s), 10.03(1H,s),15.70(1H,bs) 同様にして、表−6の化合物を得る。
表−6中のR1は、つぎの式で表わされる化合物の置換
基を示す。
実施例6 6−フルオロ−1−(4−フルオロ−3−ホルミルア
ミノフェニル)−7−(1−トリフェニルメトキシメチ
ルビニル)−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−3−キノリ
ンカルボン酸エチルエステル120mgをメタノール1.2mlお
よびジオキサン1.2mlの混合溶媒に溶解させ、1N水酸化
ナトリウム水溶液1.2mlを加え、室温で20時間撹拌す
る。反応液に水10mlおよびクロロホルム10mlを加え、2N
塩酸でpH3に調整する。有機層を分取し、飽和食塩水で
洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥する。減圧下
に溶媒を留去し、得られた残留物をメタノール2.5mlお
よびクロロホルム2mlの混合溶媒に溶解させ、6N塩酸0.8
5mlを加えた後、室温で2時間撹拌する。減圧下に反応
液を濃縮し、得られた残留物にジエチルエーテルを加え
て結晶を取すれば、1−(3−アミノ−4−フルオロ
フェニル)−6−フルオロ−7−(1−ヒドロキシメチ
ルビニル)−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−3−キノリ
ンカルボン酸の塩酸塩39mg(収率53.4%)を得る。
融点;238〜241.5℃[イソプロピルアルコール] IR(KBr)cm-1C=01720(sh),1690 NMR(DMSO−d6)δ値; 4.18(2H,s),5.32(1H,s)5.57(1H,s), 6.60〜7.50(4H,m),8.06(1H,d,J=10.5Hz), 8.65(1H,s) 同様にして、表−7の化合物を得る。
表−7中のR1は、つぎの式で表わされる化合物の置換
基を示す。
実施例7 6−フルオロ−1−[4−メトキシメトキシ−3−
(N−メチル−N−トリフルオロアセチルアミノ)フェ
ニル]−7−(1−トリフェニルメトキシメチルビニ
ル)−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−3−キノリンカル
ボン酸エチルエステル160mgをエタノール5mlおよび1N水
酸化ナトリウム水溶液2mlの混合溶媒に加え、室温で4
時間撹拌する。反応液に水15mlを加え、2N塩酸でpH7に
調整した後、酢酸エチル10mlを加える。有機層を分取し
た後、水および飽和食塩水で順次洗浄する。減圧下に溶
媒を留去し、得られた残留物にジオキサン5mlおよび6N
塩酸5mlを加え、室温で4時間撹拌する。減圧下に反応
液を濃縮した後、水10mlおよびジエチルエーテル10mlを
加える。水層を分取した後、1N水酸化ナトリウム水溶液
でpH7に調整し、析出晶を取すれば、6−フルオロ−
1−(4−ヒドロキシ−3−メチルアミノフェニル)−
7−(1−ヒドロキシメチルビニル)−1,4−ジヒドロ
−4−オキソ−3−キノリンカルボン酸59mg(収率76.4
%)を得る。
融点;229−232℃ IR(KBr)cm-1C=01705 NMR(DMSO−d6)δ値; 2.60(3H,s),4.16(2H,s),4.80〜5.70(3H,m), 6.30〜7.40(4H,m),7.98(1H,d,J=10.5Hz), 8.65(1H,s) 同様にして、表−8の化合物を得る。
表−8中のR1は、つぎの式で表わされる化合物の置換
基を示す。
実施例8 7−(1−tert−ブトキシカルボニルアミノメチルビ
ニル)−6−フルオロ−1−(4−メトキシメトキシフ
ェニル)−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−3−キノリン
カルボン酸エチルエステル150mgに6N塩酸6mlおよびオキ
サン6mlを加え、1時間還流する。反応液にジオキサン3
mlを加えて結晶を取すれば、7−(1−アミノメチル
ビニル)−6−フルオロ−1−(4−ヒドロキシフェニ
ル)−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−3−キノリンカル
ボン酸の塩酸塩100mg(収率90.1%)を得る。
融点;280℃以上[エタノール−水] IR(KBr)cm-1C=01690 NMR(TFA−d1)δ値; 4.36(2H,s),5.85(1H,s),6.02(1H,S), 7.00〜7.90(5H,m),8.47(1H,d,J=10.0Hz), 9.39(1H,s) 同様にして、表−9の化合物を得る。
表−9のR1およびR3は、つぎの式で表わされる化合物
の置換基を示す。
実施例9 6−フルオロ−1−(2,4−ジフルオロフェニル)−
7−[1−(2,4−ジメトキシベンジルアミノメチルビ
ニル)]−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−3−キノリン
カルボン酸エチルエステル300mgをトリフルオロ酢酸3ml
およびアニソール3mlの混合溶媒に溶解させ、6時間還
流する。減圧下に反応液を濃縮した後、酢酸エチル10ml
および水10mlを加え、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で
pH7に調整する。有機層を分取し、水および飽和食塩水
で順次洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥する。
減圧下に溶媒を留去し、得られた残留物にジオキサン3.
2mlおよび6N塩酸3.2mlを加え、30分間還流する。減圧下
に反応液を濃縮し、得られた残留物にエタノールを加え
て結晶を取すれば、6−フルオロ−1−(2,4−ジフ
ルオロフェニル)−7−(1−アミノメチルビニル)−
1,4−ジヒドロ−4−オキソ−3−キノリンカルボン酸
の塩酸塩90mg(収率40.4%)を得る。
融点;212〜217℃[イソプロピルアルコール] IR(KBr)cm-1C=01720 NMR(TFA−d1)δ値; 4.38(2H,s),5.85(1H,s),6.04(1H,s), 7.00〜8.10(4H,m),8.49(1H,d,J=9.5Hz), 9.39(1H,s) 実施例10 4−(1−tert−ブトキシカルボニルアミノメチルビ
ニル)−2,3,5−トリフルオロベンゾイル酢酸エチルエ
ステル280mgをベンゼン5mlに溶解させ、N,N−ジメチル
ホルムアミドメチルアセタール400mgを加え、50分間還
流する。減圧下に反応液を濃縮し、得られた残留物をト
ルエン1mlに溶解させ、2,4−ジフルオロアニリン220mg
を加え、室温で48時間撹拌する。減圧下に反応液を濃縮
し、得られた残留物をN,N−ジメチルホルムアミド4mlに
溶解させ、炭酸カリウム110mgを加え、70℃で1時間撹
拌する。反応液を酢酸エチル20mlおよび水20mlの混合溶
媒に加え、2N塩酸でpH1に調整する。有機層を分取し、
水および飽和食塩水で順次洗浄した後、無水硫酸マグネ
シウムで乾燥する。減圧下に溶媒を留去した後、得られ
た残留物にジエチルエーテルを加えて結晶を取すれ
ば、7−(1−tert−ブトキシカルボニルアミノメチル
ビニル)−6,8−ジフルオロ−1−(2,4−ジフルオロフ
ェニル)−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−3−キノリン
カルボン酸エチルエステル240mg(収率66.7%)を得
る。
IR(KBr)cm-1C=01720,1700 同様にして、つぎの化合物を得る。
7−(1−tert−ブトキシカルボニルアミノメチルビ
ニル)−1−シクロプロピル−6,8−ジフルオロ−1,4−
ジヒドロ−4−オキソ−3−キノリンカルボン酸エチル
エステル IR(KBr)cm-1C=01725 実施例11 2−[2,3,5−トリフルオロ−4−(1−トリフェニ
ルメトキシメチルビニル)ベンゾイル]−3−(2−ヒ
ドロキシ−1−メチルエチルアミノ)アクリル酸のエチ
ルエステル160mgをN,N−ジメチルホルムアミド2mlに溶
解させ、氷冷下、60%水素化ナトリウム21mgを加え、室
温で18時間撹拌する。反応液を酢酸エチル20mlおよび水
20mlの混合溶媒に加える。有機層を分取し、水および飽
和食塩水で順次洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾
燥する。減圧下に溶媒を留去し、得られた残留物をカラ
ムクロマトグラフィー(溶離液;クロロホルム:エタノ
ール=10:1)で精製すれば、9−フルオロ−10−(1−
トリフェニルメトキシメチルビニル)−3−メチル−7
−オキソ−2,3−ジヒドロ−7H−ピリド[1,2,3−de]
[1,4]ベンゾオキサジン−6−カルボン酸エチルエス
テル90mg(収率60.2%)を得る。
IR(KBr)cm-1C=01720,1685 実施例12 2−[4−(1−tert−ブトキシカルボニルアミノメ
チルビニル)−2,3,5−トリフルオロベンゾイル]−3
−(2−ヒドロキシ−1−メチルエチルアミノ)アクリ
ル酸エチルエステル330mgをN,N−ジメチルホルムアミド
4mlに溶解させ、炭酸カリウム200mgを加えた後、80〜90
℃で2時間撹拌する。反応液を酢酸エチル20mlおよび水
20mlの混合溶媒に加え、2N塩酸でpH2に調整する。有機
層を分取し、水および飽和食塩水で順次洗浄した後、無
水硫酸マグネシウムで乾燥する。減圧下に溶媒を留去し
た後、得られた残留物にジエチルエーテルを加えて結晶
を取すれば、10−(1−tert−ブトキシカルボニルア
ミノメチルビニル)−9−フルオロ−3−メチル−7−
オキソ−2,3−ジヒドロ−7H−ビリド[1,2,3−de][1,
4]ベンゾオキサジン−6−カルボン酸エチルエステル2
60mg(収率85.3%)を得る。
IR(KBr)cm-1C=01720 実施例13 2−[6−(1−tert−ブトキシカルボニルアミノメ
チルビニル)−2−クロロ−5−フルオロニコチノイ
ル]−3−シクロプロピルアミノアクリル酸エチルエス
テル410mgをN,N−ジメチルホルムアミド2.5mlに溶解さ
せ、炭酸水素ナトリウム88mgを加え、95〜100℃で4時
間撹拌する。反応液を酢酸エチル20mlおよび水20mlの混
合溶媒に加え、2N塩酸でpH2.5に調整する。有機層を分
取し、水および飽和食塩水で順次洗浄した後、無水硫酸
マグネシウムで乾燥する。減圧下に溶媒を留去し、得ら
れた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液;トル
エン:酢酸エチル=2:1)で精製すれば、7−(1−ter
t−ブトキシカルボニルアミノメチルビニル)−1−シ
クロプロピル−6−フルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オ
キソ−1,8−ナフチリジン−3−カルボン酸エチルエス
テル320mg(収率84.6%)を得る。
IR(KBr)cm-1C=01730,1705 同様にして、つぎの化合物を得る。
6−フルオロ−1−(4−メトキシメトキシ−フェニ
ル)−7−(1−トリフェニルメトキシメチルビニル)
−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1,8−ナフチリジン−3
−カルボン酸エチルエステル IR(KBr)cm-1C=01725,1690 7−(1−tert−ブトキシカルボニルアミノメチルビ
ニル)−1−(2,4−ジフルオロフェニル)−6−フル
オロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1,8−ナフチリジン
−3−カルボン酸エチルエステル IR(KBr)cm-1C=01695 実施例14 7−(1−tert−ブトキシカルボニルアミノメチルビ
ニル)−6,8−ジフルオロ−1−(2,4−ジフルオロフェ
ニル)−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−3−キノリンカ
ルボン酸エチルエステル210mgに6N塩酸2.5mlおよびオキ
サン3mlを加え、2時間還流する。室温まで冷却した
後、析出晶を取すれば、7−(1−アミノメチルビニ
ル)−6,8−ジフルオロ−1−(2,4−ジフルオロフェニ
ル)−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−3−キノリンカル
ボン酸の塩酸塩140mg(収率83.0%)を得る。
融点;185〜189℃[エタノール] IR(KBr)cm-1C=01715 NMR(TFA−d1)δ値; 4.27(2H,s),5.90(1H,s),6.24(1H,s), 7.00〜7.90(3H,m), 8.35(1H,dd,J=1.5Hz,J=8.5Hz), 9.19(1H,s) 同様にして、つぎの化合物を得る。
7−(1−アミノメチルビニル)−1−シクロプロ
ピル−6,8−ジフルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−
3−キノリンカルボン酸の塩酸塩 融点;274〜277℃[エタノール−メタノール] IR(KBr)cm-1C=01730 NMR(TFA−d1)δ値; 1.30〜1.90(4H,m),4.20〜4.90(3H,m), 6.50(1H,s),6.37(1H,s), 8.31(1H,dd,J=2.0Hz,J=8.5Hz), 9.50(1H,s) 7−(1−アミノメチルビニル)−1−(2,4−ジフ
ルオロフェニル)−6−フルオロ−1,4−ジヒドロ−4
−オキソ−1,8−ナフチリジン−3−カルボン酸の塩酸
塩 融点;210〜215℃[エタノール−イソプロパノール] IR(KBr)cm-1C=01730 NMR(TFA−d1)δ値; 4.42(2H,s),6.56(1H,d,J=3.0Hz), 6.90〜8.10(4H,m),8.81(1H,d,J=10.0Hz), 9.46(1H,s) 7−(1−アミノメチルビニル)−1−シクロプロピ
ル−6−フルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1,8−
ナフチリジン−3−カルボン酸の塩酸塩 融点;238〜242℃[エタノール−メタノール] IR(KBr)cm-1C=01720 NMR(TFA−d1)δ値; 1.30〜1.90(4H,m),4.20〜4.90(3H,m), 6.71(1H,d,J=4.0Hz),7.11(1H,s), 8.77(1H,d,J=9.0Hz),9.56(1H,s) 実施例15 実施例5と同様にして、つぎの化合物を得る。
9−フルオロ−10−(1−ヒドロキシメチルビニル)
−3−メチル−7−オキソ−2,3−ジヒドロ−7H−ピリ
ド[1,2,3−de][1,4]ベンゾオキサジン−6−カルボ
ン酸 融点;278〜280℃[エタノール−メタノール] IR(KBr)cm-1C=01700 NMR(DMSO−d6)δ値; 1.47(3H,d,J=6.5Hz),4.00〜5.40(7H,m), 5.72(1H,s),7.62(1H,d,J=10.0Hz), 9.00(1H,s),14.91(1H,bs) 6−フルオロ−7−(1−ヒドロキシメチルビニル)
−1−(4−ヒドロキシフェニル)−1,4−ジヒドロ−
4−オキソ−1,8−ナフチリジン−3−カルボン酸 融点;248〜252℃[エタノール] IR(KBr)cm-1C=01730 NMR(DMSO−d6)δ値; 4.00〜4.30(2H,m),4.65(1H,bs), 5.80〜6.10(2H,m),6.70〜7.60(4H,m), 8.46(1H,d,J=9.0Hz),8.82(1H,s), 9.90(1H,s),14,45(1H,bs) 実施例16 実施例6および13と同様にして、つぎの化合物を得
る。
1−(3−アミノ−4−フルオロフェニル)−6−
フルオロ−7−(1−ヒドロキシメチルビニル)−1,4
−ジヒドロ−4−オキソ−1,8−ナフチリジン−3−カ
ルボン酸の塩酸塩 融点;231〜237℃ IR(KBr)cm-1C=01700 NMR(DMSO−d6)δ値; 4.18(1H,s),5.70〜6.20(6H,m), 6.60〜7.40(3H,m),8.52(1H,d,J=10.5Hz), 8.82(1H,s) 実施例17 10−(1−tert−ブトキシカルボニルアミノメチルビ
ニル)−9−フルオロ−3−メチル−7−オキソ−2,3
−ジヒドロ−7H−ビリド[1,2,3−de][1,4]ベンゾオ
キサジン−6−カルボン酸エチルエステル250mgに6N塩
酸4mlを加え、2時間還流する。減圧下に反応液を濃縮
し、得られた残留物にジエチルエーテルを加えて結晶を
取すれば、10−(1−アミノメチルビニル)−9−フ
ルオロ−3−メチル−7−オキソ−2,3−ジヒドロ−7H
−ビリド[1,2,3−de][1,4]ベンゾオキサジン−6−
カルボン酸の塩酸塩150mg(収率77.8%)を得る。
融点;220〜224℃[エタノール−メタノール] IR(KBr)cm-1C=01700 NMR(TFA−d1)δ値; 1.85(3H,d,J=7.0Hz),4.37(2H,s), 4.81(2H,s),4.90〜5.50(1H,m), 5.97(1H,s),6.29(1H,s), 8.06(1H,d,J=9.0Hz),9.40(1H,s) 実施例18 参考例12、実施例5および実施例13と同様にして、つ
ぎの化合物を得る。
1−シクロプロピル−6−フルオロ−7−(1−ヒド
ロキシメチルビニル)−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−
1,8−ナフチリジン−3−カルボン酸 融点;207〜208℃[エタノール] IR(KBr)cm-1C=01715 NMR(DMSO−d6)δ値; 1.00〜1.50(4H,m), 3.60〜4.10(1H,m),4.50〜4.80(2H,m), 5.00〜5.30(1H,m),5.90〜6.30(2H,m), 8.45(1H,d,J=10.5Hz),8.83(1H,s), 14.45(1H,bs) 6−フルオロ−1−(4−フルオロフェニル)−7−
(1−ヒドロキシメチルビニル)−1,4−ジヒドロ−4
−オキソ−1,8−ナフチリジン−3−カルボン酸 融点;227〜230℃ IR(KBr)cm-1C=01730 NMR(DMSO−d6)δ値; 4.00〜4.30(2H,m),4.90〜5.10(1H,m), 5.90〜6.20(2H,m),7.20〜7.90(4H,m), 8.55(1H,d,J=10.5Hz),8.92(1H,s), 14.20(1H,bs) 1−(2,4−ジフルオロフェニル)−6−フルオロ−
7−(1−ヒドロキシメチルビニル)−1,4−ジヒドロ
−4−オキソ−1,8−ナフチリジン−3−カルボン酸 融点;193〜195℃[イソプロパノール] IR(KBr)cm-1C=01730 NMR(TFA−d1)δ値; 5.21(2H,s),6.40〜7.90(5H,m), 8.74(1H,d,J=9.0Hz),9.50(1H,s)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 498/06 C07D 498/06 513/06 513/06 // A61K 31/435 ADZ A61K 31/435 ADZ 31/47 31/47 31/535 31/535 (72)発明者 福岡 義和 富山県富山市犬島すずかけ台141 (72)発明者 才川 勇 富山県富山市大泉中町7―52 審査官 佐野 整博

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 「式中、R1は置換されていてもよい低級アルキル、低級
    アルケニル、シクロアルキル、アリールまたは複素環式
    基を;R2は水素原子またはカルボキシル保護基を;R3は保
    護されていてもよいヒドロキシル、アミノもしくは低級
    アルキルアミノ基、ジ−低級アルキルアミノ基または環
    状アミノ基を; [R4は水素原子、ハロゲン原子またはR1と一緒になって
    (R5は水素原子または低級アルキル基を、Bは酸素原子
    または硫黄原子を示す。)を示す。]を;およびXはハ
    ロゲン原子をそれぞれ示す。」 で表わされるキノロンカルボン酸またはその塩。
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