JP2699318B2 - 日射センサ - Google Patents

日射センサ

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JP2699318B2
JP2699318B2 JP31302093A JP31302093A JP2699318B2 JP 2699318 B2 JP2699318 B2 JP 2699318B2 JP 31302093 A JP31302093 A JP 31302093A JP 31302093 A JP31302093 A JP 31302093A JP 2699318 B2 JP2699318 B2 JP 2699318B2
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康利 鈴木
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  • Air-Conditioning For Vehicles (AREA)
  • Photo Coupler, Interrupter, Optical-To-Optical Conversion Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、日射光量を検出する日
射センサに関するものであり、特に車両等に搭載される
空調装置の制御に用いられる日射センサに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】車両用空調装置において最適空調を可能
とするために、これに用いる日射センサとして日射光量
を単に検出するだけでなく、日射光の方向により出力を
制御したいう要求がある。即ち、日射センサ直上からの
日射光による出力を減少させ、仰角の小さい45°付近
にピークを持たせる所望の仰角特性を得ることが望まれ
ている。
【0003】従来この種の日射センサにおいて、特開平
2−99835号公報に開示のごとく、図17に示すよ
うに、リード線37が溶接された伏せ椀状アイレット3
8の底部に、日射光の光量に応じた電気信号を出力する
フォトダイオード等の受光素子39が搭載されている。
受光素子39は上面に受光面40を有し、ボンディング
ワイヤ41を介してリード線42に接続されている。リ
ード線42は、伏せ椀状アイレット38の下側に充填さ
れた硼珪酸ガラス43により保持され、伏せ椀状アイレ
ット38の外周部には、上部開口端にて受光素子39の
受光面40を覆うレンズ44を外嵌する筒状アイレット
45が溶接されている。そして、レンズ44に特有な形
状を持たせるとにより、このレンズ44を介して受光面
40に達する日射光(図示せず)の光量を日射光の入射
方向が受光面40に対して垂直な方向から傾くにつれ増
加させ、所定の角度傾いた場合に出力が最大となるよう
に設定している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の日射センサ
にあっては、受光素子の受光面を覆うレンズの形状によ
り、日射光が所定の角度から入射したとき出力が最大と
なるようにしている。しかしながらこの構成であると、
所望の仰角特性を得るためには高度なレンズの形状精度
が必要とされ、このような特有の形状を有するレンズは
非常に高価なものとなっていた。
【0005】また、受光面全体に照射される日射光の光
量による出力が、レンズと受光面との相対位置関係に大
きく左右されるので、レンズの位置合わせに困難を要す
る。そのため、必要な入射光以外の余分な入射光が受光
面に照射されることとなり、十分満足できる所望の仰角
特性が得られなかった。ところで近年、半導体技術が進
歩して半導体素子の需要が高まり、これを用いた日射光
の検出により所望の仰角特性を得ることが強く望まれて
いる。
【0006】そこで、本発明は、かかる課題を達成する
ためになされたものであり、レンズを用いることなく、
半導体素子による日射光の検出を行い、所望の仰角特性
を得る日射センサを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、半導体素子よりなり、光感応部と光不感応
部とを受光面に有し該光感応部での受光量に対応した検
出信号を出力する光検出素子と、少なくとも該検出素子
上に設けられた透光部材と、該透光部材に設けられ、前
記受光面に入射される日射光を選択的に透過する遮光手
段とからなり、前記遮光手段と前記光感応部と前記光不
感応部との相対位置を決定することにより、前記日射光
が前記光検出素子に入射してできる前記遮光手段の影の
うち、少なくとも前記光感応部に落とされる影の面積と
前記光不感応部に落とされる影の面積とを制御して所望
の仰角特性を得るという技術的手段を具備するものであ
る。(請求項1) また、前記受光面では前記光感応部を2つの領域に分割
し前記光不感応部を前記光感応部の両端に設けて、前記
各領域の光感応部での受光量に対応したそれぞれの検出
信号を出力する光検出素子と、前記透光部材に設けら
れ、前記受光面に入射される前記日射光を選択的に透過
する遮光手段とからなり、前記遮光手段と前記光感応部
と前記光不感応部との相対位置を決定することにより、
前記日射光が前記光検出素子に入射してできる前記遮光
手段の影のうち、少なくとも前記光感応部に落とされる
影の面積と前記光不感応部に落とされる影の面積とを制
御して所望の仰角特性を得て、同時に前記分割されたそ
れぞれの光感応部に落とされる影の面積を制御して所望
の左右角特性を得ることを特徴とする日射センサ。(請
求項2)
【0008】
【作用】本発明によれば、請求項1において、日射光が
入射されると、透光部材に設けられた遮光手段により選
択的に透過された日射光が光検出素子の受光面に入射さ
れる。また、遮光手段と光感応部と光不感応部との相対
位置を決定してできる遮光手段の影のうち、少なくとも
光感応部と光不感応部に落とされるそれぞれの影の面積
は制御され所望の仰角特性を得ることが可能となる。
【0009】また、請求項2において、遮光手段と光感
応部と光不感応部との相対位置を決定することにより、
請求項1と同様、所望の仰角特性を得る。さらに、遮光
手段により選択的に透過された日射光は、受光面に設け
られ2つの領域に分割された光感応部にそれぞれ照射さ
れる。そして、遮光手段により各領域の光感応部にでき
るそれぞれの影の面積は制御されて所望の左右角特性を
得ることが可能となる。
【0010】
【実施例】
(第1実施例)以下、本発明の第1実施例を図に従って
説明する。図1は本発明の透明モールドフォトダイオー
ドの日射センサの断面図であり、透光部材となるエポキ
シ4(透明モールド)を高温で溶融させ、図示しない型
に流し込み、引き続きリードフレーム3上にAgペース
トにてダイマウントした光検出素子としてのSiフォト
ダイオード2を中に入れて透明モールドを形成するもの
である。本第1実施例では、Siフォトダイオード2の
サイズを2.3〜3.1mm□、厚さを略400μmと
し、透明モールド4のサイズを5〜6mm□、厚さを略
2mmとした。そして、この透明モールド4上面にリン
グ状の遮光マスク5を熱圧着にて形成し、透明モールド
フォトダイオードの日射センサ1としている。
【0011】こうして得た日射センサ1の要部平面図を
図2に示す。図2によれば、日射センサ1平面(図示垂
直方向)から見て、Siフォトダイオード2に対して四
方が整合する恰好で、ある程度の幅を持ち選択的に日射
光を透過する遮光マスク5を透明モールド4表面にリン
グ状に形成している。また、エポキシ4を高温で溶融さ
せ、図示しない型に流し込む前に、Auワイヤ6をリー
ドフレーム3との間にボンディングし、Siフォトダイ
オードの表面に形成したAl電極より信号を取り出して
いる。
【0012】このような日射センサ1内に配置するSi
フォトダイオード2は、図3の断面図に示す構成を有し
ている。このような構成のSiフォトダイオード2は、
通常実施されるものと全く同様の材料を以て、かつ全く
同様の半導体製造プロセスにより十分製造可能なため、
共通部分の詳細説明は敢えて省略する。ここで本第1実
施例では、N型Si基板7上に光感応部としてP+
(図示せず)を形成し、しかる後N型Si基板7の外側
にN+ チャネルストッパ層8を設け、さらに、このN+
チャネルストッパ層8に対して内側に、先に形成したP
+ 層を外側P+ 層11と内側P+ 層10に分離する光不
感応部としての新たなN+ 層またはN層9を設けてい
る。
【0013】ところで、透明モールド4表面に形成する
遮光マスク5とSiフォトダイオード2に設ける光不感
応部としてのN+ 層またはN層9は、互いに作用する状
態で構成される必要がある。したがって、両者を加味し
た構成を本第1実施例の不可欠の特徴として以下逐ー説
明する。まず、以上の構成の日射センサ1を用いて日射
光量を検出する場合、日射センサ1の仰角特性に影響を
及ぼすのは、透明モールド4のSiフォトダイオード2
表面から日射センサ1上面までの距離(厚み)hと、遮
光マスク5の内径および外径と、Siフォトダイオード
の内側P+ 層10の外径と、N+ 層またはN層9の内径
および外径と、そして外側P+ 層11の内径および外径
である。ここで、真上に太陽があり日射光が日射センサ
1に対して垂直に入射する時と、斜め上方に太陽があり
日射光が斜め上方から入射する時のSiフォトダイオー
ド2の出力電流は、主に、日射光の光量の角度依存性
と、エポキシ4内の光の吸収量の角度依存性と、遮光マ
スク5の影による受光面積(受光総量)の減少によって
変化する。この中でも、日射センサ1の仰角特性を制御
するには、特に遮光マスク5の影による効果を大きく
し、影による受光面積の減少によってSiフォトダイオ
ード2の指向性が変化するように遮光手段、光感応部、
および光不感応部を最適設計する必要がある。
【0014】従って、本発明者らは鋭意検討を試みた結
果、それぞれの構成には次文の条件を十分満足すること
が必要であることを見出した。まず、図3のように形成
した外側P+ 層11の幅Lpo+ は数式1を満足する必要
がある。
【0015】
【数1】LPO + ≦h・tan{sin-1(1/n)} h:Siフォトダイオード表面上の透光部材の厚み n:透光部材の屈折率 数式1より、透光部材であるエポキシ4を使用した本第
1実施例では、厚みh=600μm、屈折率n=1.5
4であり、このときの外側P+ 層11の幅はL PO + ≦5
121μmとなった。
【0016】次に、透明モールド4表面に形成するリン
グ状の遮光マスク5は外側P+ 層11の直上(図1にお
ける図示上方向)に幅LS を有するものとして設ける。
このとき、N+ 層またはN層9の幅LN + は、遮光マス
ク5の幅LS と透光部材の厚みhによって決定される
が、これらは数式2を満足することが好ましい。
【0017】
【数2】LN + ≒LS ≒LPO + 数式2より、LPO + ≦5121μmという結果を考慮し
つつLN + およびLSを略同ー寸法として決定した。次
に、以上のように最適設計し構成した透明モールドフォ
トダイオードの日射センサ1の指向性を図4をもとに説
明する。図4は横軸を仰角δ゜、縦軸を光電流%とした
仰角特性である。ここで、比較のためN+ 層またはN層
9のような光不感応部を有しない日射センサ(図示せ
ず)の仰角特性を測定したところ、破線のようになっ
た。これによると、日射光の入射角が真横から直上にな
る、即ち仰角がδ゜=0゜から90゜になるにしたがっ
て、光電流は比例して徐々に大きくなり、仰角δ゜=9
0゜で光電流が最大となっている。これは、入射光直
上、即ち、仰角δ゜=90゜時に比べ入射光が傾く(δ
゜=75゜→0゜)と、入射光の光量がcosθに依存
して減少することと、透光部材内での光の吸収量も入射
角θ’に依存して減少することから生ずる仰角特性であ
る。これに対し、本第1実施例の仰角特性は実線のよう
になる。これによると、日射センサ1に対して入射光が
真横から上方向に傾くに従って、仰角がδ゜=0゜から
略45゜になるまでは光電流が仰角に比例して大きくな
り、入射光が仰角δ゜=略45゜の位置に達するとー旦
光電流は最大値略98%を示す。続いて仰角δ゜=90
゜(入射光が直上)になるにつれ、今度は、光電流は反
比例し略81%に減少している。ここで本第1実施例の
日射センサ1の仰角特性が実線のようになるのは、次に
述べる理由による。即ち、図1のように直上からの入射
光13と図の左斜め上方向(勿論、右斜め上方向も同
様)からの入射光14がそれぞれ日射センサ1に入射す
る場合において、直上からの入射光13の場合は、入射
光13は遮光用マスク5に選択的に遮られ、出力電流に
寄与する中央の内側P+ 層10のみに入射するため、こ
れに応じた出力電流が発生することとなる。このとき、
入射光13に対する遮光用マスク5の影(図示せず)
は、少なくとも外側P+ 層11に落とされるのである。
ー方、図の左斜め上方向(勿論、右斜め方向も同様)か
ら入射光14が斜めに入射する場合は、入射光14は遮
光マスク5の端から外側P+ 層11へ入射することにな
るため、出力電流が増加し光電流が大きくなる。このと
き、入射光14に対する遮光マスク5の影(図示せず)
は、少なくともその大部分がN+ 層またはN層9にかか
るように落とされるのである。
【0018】このように遮光手段と光不感応部との相互
の構成を加味した特徴を生かすことで所望の仰角特性を
得ることができるのである。これに対して図4の破線の
場合の日射センサでは、遮光手段の影は必然的に光感応
部であるP+ 層にできるので、どうしても入射光が直上
時(仰角δ゜=90゜)の出力電流が最大となり、所望
の入射角依存性を得ることができない。よって、内側P
+ 層10と外側P+ 層11の間に光不感応部としてのN
+ 層またはN層9を設けることが肝要であり、遮光マス
ク5の影ができてもN+ 層またはN層9に影が当たるよ
うにすれば、この部分では光が当たるか否かに関係なく
出力電流として寄与しない。これにより、図4の実線の
ような仰角特性を実現しているのである。
【0019】以上のような仰角特性を有する本第1実施
例の日射センサ1にあっては、出力電流が最大となる日
射方向を、N+ 層またはN層9の幅と遮光マスク5の幅
および両者の位置を最適設計すること、即ち、仰角の小
さいときの斜めの入射光14の出力電流をN+ 層または
N層9により制御可能とし、かつ直上からの入射光13
の出力電流を遮光マスクにより制御可能としている。従
って、従来所望の仰角特性を得るために必要であった、
高度な形状精度が要求される高価なレンズがいらなくな
り、日射方向に対応する最大日射強度(日射熱負荷)を
直上からの入射光13の入射以外に制御して入射依存性
を向上させることができる。また、簡単な構成で実現可
能なため、小型なまま所望の入射角依存性を有する日射
センサを提供することが可能となる。
【0020】次に、最適設計して得た本第1実施例の日
射センサを用いた信号処理回路について図5をもとに簡
単に説明する。図示しない日射センサの光検出部に日射
光16が入射すると、日射センサ内に設置した光検出素
子15が日射光16を検知し、光信号が電気信号に変換
される。変換された電気信号は後段の信号処理回路に入
力され、8bitのマイクロコンピュータ17により制
御され、しかる後外部接続の図示しない車載等に搭載さ
れる空調装置の吹出温度および吹出量を変える。これに
より、最適空調を可能としている。
【0021】図6は本第1実施例の他の実施例であり、
透明モールド表面に設けるリング状の遮光マスクを二重
にした日射センサの斜視図である。図6によれば、二重
に設けた遮光マスクにより最大の出力電流を得る入射光
の仰角をさらに低角にし、直上での出力電流の落ち込み
をさらに低下させて、より広い入射角依存性を可能とし
ている。この場合の解析、評価手順については、本第1
実施例の場合と同様であり、相違点は仰角特性がさらに
向上する点についてのみであるため説明は省略する。
【0022】(第2実施例)本第1実施例における日射
センサでは、1つの光検出素子で太陽からの日射光の強
度や高度の検出において十分な効果を発揮している。し
かしながら、その左右角特性についての検討をさらに進
めていく必要がある。なぜなら、車両等に用いられる日
射センサにおいて、車室内の熱負荷と独立空調システム
(運転席と助手席が独立に別々の空調で制御できるシス
テム)の強い要求があるからである。そのため、仰角特
性はδ゜=90゜(直上)を減少させ、δ゜=60゜
(斜め上方向)にピークを持たせて、左右(運転席側と
助手席側)のいずれから太陽光が入射しているかが分か
るように左右角を検出できる日射センサとする必要があ
るのである。
【0023】そこで、本発明者らは本第1実施例を鑑み
て種々検討を試みた結果、左右角特性を良く制御するた
めにはSiフォトダイオードの受光面積の左右で差をつ
けて、それぞれの出力電流比を日射光の左右角において
変化させることが肝要であることから、上記第1実施例
とは別に、さらに仰角特性と左右角特性とを同時に制御
する手段を見出した。従って今回、1つの光検出素子で
太陽からの日射光の強度や高度の検出のみならず、さら
に同時に同じ光検出素子で左右方向からの日射光の検出
(以下、左右角特性と呼ぶ)についても可能としたの
で、以下第2実施例として図に従って説明する。
【0024】なお、本第2実施例の日射センサは、本第
1実施例の日射センサと基本的に全く同様な材料を以
て、また同様な製造方法にて構成可能であるため、以下
第1実施例と重複する部分については同ーの符号を付し
て説明を省略する。従って、本第2実施例では、特に特
徴となる構成、即ち、光検出素子としてのSiフォトダ
イオードに形成する新たなP+ 層の構成、新たな遮光マ
スクの構成、および両者の相互関係について説明する。
【0025】図7は光検出素子であって、図3に示した
内側P+ 層10をさらに左側P+ 層19と右側P+ 層2
0とに面積が略同ーとなるように分割(図示左右方向)
してSiフォトダイオードを右半分21(以下、右側フ
ォトダイオードと呼ぶ)と左半分22(以下、左側フォ
トダイオードと呼ぶ)の2つの領域に分けた本第2実施
例の第1のSiフォトダイオード18の断面図である。
【0026】このような構成のSiフォトダイオード1
8を内部に備えた透明モールドフォトダイオードの日射
センサの要部平面図を図8に、断面図を図9にそれぞれ
示す。図において、リング形状の内側遮光マスク23と
任意形状の外側遮光マスク24とをエポキシ4の上面に
ほぼ図の位置になるように形成した。ここで、本第2実
施例においても本第1実施例と同様、透明モールド4表
面に形成する遮光手段としての遮光マスク24、25と
Siフォトダイオード18に設ける光不感応部としての
+ 層またはN層9は、互いに作用する状態で構成され
る必要があることは言うまでもない。
【0027】したがって、両者を如何なる状態で構成す
るかについて以下に逐ー説明する。図9において、図示
直上に太陽がある場合には入射光26は遮光マスク24
および25により選択的に遮られるため、出力電流に寄
与する光検出部としてのフォトダイオード部において、
入射光26は中央のP+ 層19および20の部分のみに
入射されることとなる。ー方、太陽が左斜め上方向(勿
論、右斜め上方向も同様)になってくると、入射光27
は外側の遮光マスク25と内側の遮光マスク24の間か
ら入り外側のP+ 層11に入射するため、その分の出力
電流が増加する。このとき、入射光27に対する遮光マ
スク24、25の影(図示せず)は、少なくともその大
部分がN+ 層またはN層9にかかるように落とされる
が、もし光感応部としてP+ 層全面がー様であるとする
と、影は必ずP+ 層にでき、その分出力電流が低下する
ため、どうしても直上時の出力電流が最大となる。この
ため、内側のP+ 層10(左側P+ 層19、右側P+
20)と外側のP+ 層11の間に光不感応部であるN+
層またはN層9を設けて遮光マスク24、25の影がで
きてもN+ 層またはN層9にその影が当たるようにし、
この部分を光が当たるか否かによらず光電流として寄与
しない部分としている。これにより、図10に示す実線
のようなδ゜=60゜にピークをもつ仰角特性を実現し
ている。
【0028】ー方、左右角特性は右側フォトダイオード
21と左側フォトダイオード22の出力電流差によって
得られる。よって、左右方向からの日射光の検出には、
遮光マスク24、25により入射光27が選択的に遮ら
れてSiフォトダイオード18の受光面積が減少すると
き、右と左でその減少割合を可及的不均ーになるように
する必要がある。このために、図9のように左斜め上方
向からの入射光26に対して、内側遮光マスク24の影
により左側フォトダイオード22の受光面積は大きく減
少するが右側フォトダイオード21の受光面積はそれほ
ど減少しないようにしている。さらに、外側遮光マスク
25の影により左側フォトダイオード22の外側にある
+ 層11における出力電流を0とし、右側フォトダイ
オード21の外側にあるP+ 層11のみ出力するように
して左右の出力差を拡大している。なお、分割した2つ
の領域を略同ーとした本第2実施例にあっては、右斜め
上方向からの入射光については左右逆の関係にある。
【0029】このような構成の日射センサ23の左右角
特性を図11に示す。太陽が真横から斜め左右方向いず
れかへ傾き左右角がφ=0゜から70゜と徐々に大きく
なるに従い、左右に分離した光検出部22、21の出力
比IL/(IR+IL)、IR/(IR+IL)の相互
間の差が徐々に大きくなっていることが確認できる。た
だし、ILは左側の光検出部での光電流、IRは右側の
光検出部での光電流を示す。よって、このような出力特
性が得られるような条件で、透明モールド4表面に形成
する遮光マスク24、25とSiフォトダイオード18
に設けるN+ 層またはN層9が互いに作用する状態で適
宜構成すれば、1つの光検出素子における仰角特性およ
び左右角特性の制御は、遮光マスク24、25の形状、
+ 層11、19、20の形状、N+ 層またはN層9の
形状、およびフォトダイオード18上の樹脂モールド4
の厚さで自由に設計できるのである。
【0030】なお、比較のため、Siフォトダイオード
18上に設けるP+ 層全面がー様な日射センサ(図示せ
ず)の仰角特性を図10において破線で示し、その左右
角特性を図11において破線で示した。これによると、
当然の如く入射光直上時(仰角δ゜=90゜)の光電流
が最大となるとともに左右角特性が全く変化しないこと
が分かる。これは、入射光直上時(仰角δ゜=90゜)
に比して入射光が傾く(δ゜=75゜→0゜)と入射光
の光量がCOSθに依存して減少することと、エポキシ
4内での光の吸収量も入射角θ’に依存して減少するこ
とからその仰角特性が生じ、左右角特性はSiフォトダ
イオードの左右で同じ入射光量を受けるため差が生じな
いことによる。従って、明らかに本第2実施例の日射セ
ンサ23は仰角特性と左右角特性に優れているといえ
る。
【0031】図12は本第2実施例の日射センサを用い
た信号処理回路である。図示しない日射センサの光検出
部に日射光28が入射すると、Siフォトダイオード2
9は日射光28を検知する。そして、後段の信号処理回
路にある8bitのマイクロコンピュータ30は光信号
を日射センサの出力に応じて制御し、しかる後外部接続
の図示しない車載等に搭載される空調装置の吹出温度、
吹出量、および左右のバランスを変える。これにより、
最適空調を可能としている。
【0032】以上のような構成の日射センサ23にあっ
ては、本第1実施例の日射センサ1に、さらにSiフォ
トダイオード18上に設けるP+ 層を左右に分離(P+
層19、20)して受光面積の左右で差をつけて、それ
ぞれの出力電流比を日射光の左右角において変化させた
ので、日射方向に対応する最大日射強度(日射熱負荷)
を入射光の直上からの入射以外に制御して入射角依存性
を向上させるとともに、左右角特性についても向上する
ことができることとなる。
【0033】図13、図14は本第2実施例の他の実施
例であり、遮光マスクを二重のリング形状、即ち、内側
遮光マスク32、外側遮光マスク33とした日射センサ
31の平面図および断面図を示す。これにより、仰角特
性をさらに低角にするとともに直上(仰角δ゜=90
゜)での出力電流の落ち込みを大きくしている。図1
5、図16はさらに他の実施例であり、外側遮光マスク
36を設け、かつ内側遮光マスク35を円形状とした日
射センサ34の平面図および断面図である。これによ
り、図示しない入射光の左右角が大きいときの左右の出
力電流比を大きくして左右角特性を改良している。
【0034】以上詳述した本実施例の日射センサでは光
検出素子としてSiフォトダイオードを例に説明した
が、PN接合により形成するフォトダイオードを用いる
限り、如何なる材料を使用したフォトダイオードにも適
用可能である。例えば、GaAsやInPの化合物半導
体が挙げられる。そして、透光部材の材料として透光性
樹脂であるエポキシを使用したが、同様に透光性を有す
るものであれば通常考え得るその他の材料も適用可能で
ある。
【0035】また、遮光マスクの形状をリング形状とし
て説明したが、SiフォトダイオードのP+ 層とN+
またはN層の形状を遮光マスクの形状に合わせることは
技術的に容易であるため、それぞれの形状を日射センサ
の仰角特性および/または左右角特性が最適条件になる
ように合わせれば、たとえ楕円形状であろうと角状であ
ろうと如何なる形状であってもそれぞれの特性は損なわ
れることがない。
【0036】さらに、遮光マスクの透過率は完全に10
0%でなくても本実施例の特性を損なうことはない。例
えば、入射光に太陽光を用いる場合は、太陽光の波長域
(400nm〜1100nm)で10%以下の透過率
(90%以上の遮光率)があれば全く問題ない。そし
て、このような透過率が確保可能であれば遮光マスクの
厚さには特別な限定はない。そこで装置全体の小型化を
重視するならば、遮光マスクを極めて薄く形成すること
が可能となる、印刷技術や金属薄膜の蒸着等を用いるの
がよい。
【0037】なお、本実施例において用いた透光部材
は、多層構造であってもなんら問題はない。また、透光
部材の上面に設けた遮光部材の上に、さらに透光性を有
するカバー等を設けてもよい。
【0038】
【発明の効果】以上述べたように、本発明にあっては、
請求項1において、遮光手段と光感応部と光不感応部と
の相対位置を決定することにより日射光が入射してでき
る光感応部と光不感応部への遮光手段の影の面積をそれ
ぞれ制御したので、従来構成のようなレンズを用いるこ
となく、半導体素子による日射光の検出を行い、所望の
仰角特性を得ることが可能となるという優れた効果を奏
する。
【0039】また、遮光手段と光感応部と光不感応部と
の相対位置を決定することにより、請求項1と同様、所
望の仰角特性を得るとともに、同時に2つの領域に分割
されたそれぞれの光感応部に落とされる影の面積を制御
したので、所望の左右角特性を得ることが可能となると
いう優れた効果を奏する。さらに、請求項3において、
所定の斜め左右上方向からの日射光の入射時に、検出信
号の出力が最大となるように、遮光手段と光感応部と光
不感応部との相対位置を決定したので、直上からの入射
時に最大出力とならない所望の仰角特性を得ることが可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の日射センサの断面図を示す。
【図2】本発明の日射センサの要部平面図を示す。
【図3】本発明のSiフォトダイオードの断面図を示
す。
【図4】本第1実施例の日射センサの仰角特性を示す。
【図5】本第1実施例の日射センサを用いた信号処理回
路を示す。
【図6】本第1実施例の他の実施例の日射センサの斜視
図を示す。
【図7】本第2実施例のSiフォトダイオードの断面図
を示す。
【図8】本第2実施例の日射センサの要部平面図を示
す。
【図9】本第2実施例の日射センサの断面図を示す。
【図10】本第2実施例の日射センサの仰角特性を示
す。
【図11】本第2実施例の日射センサの左右角特性を示
す。
【図12】本第2実施例の日射センサを用いた信号処理
回路を示す。
【図13】本第2実施例の他の実施例の日射センサの平
面図を示す。
【図14】本第2実施例の他の実施例の日射センサの断
面図を示す。
【図15】本第2実施例のさらに他の実施例の日射セン
サの平面図を示す。
【図16】本第2実施例のさらに他の実施例の日射セン
サの断面図を示す。
【図17】従来の日射センサの断面図を示す。
【符号の説明】
1 日射センサ 2 Siフォトダイオード 4 エポキシ(透明モールド) 5 遮光マスク 7 N型Si基板 8 N+ チャネルストッパ層 9 N+ 層またはN層9 10 内側P+ 層 11 外側P+ 層 13、14 入射光 19 左側P+ 層 20 右側P+ 層 21 右側フォトダイオード 22 左側フォトダイオード

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体素子よりなり、光感応部と光不感
    応部とを受光面に有し該光感応部での受光量に対応した
    検出信号を出力する光検出素子と、 少なくとも該検出素子上に設けられた透光部材と、 該透光部材に設けられ、前記受光面に入射される日射光
    を選択的に透過する遮光手段とからなり、 前記遮光手段と前記光感応部と前記光不感応部との相対
    位置を決定することにより、前記日射光が前記光検出素
    子に入射してできる前記遮光手段の影のうち、少なくと
    も前記光感応部に落とされる影の面積と前記光不感応部
    に落とされる影の面積とを制御して所望の仰角特性を得
    ることを特徴とする日射センサ。
  2. 【請求項2】 半導体素子よりなり、2つの領域に分割
    された光感応部と該光感応部の両端に光不感応部を設け
    た受光面を有し、前記各領域の光感応部での受光量に対
    応したそれぞれの検出信号を出力する光検出素子と、 少なくとも該検出素子上に設けられた透光部材と、 該透光部材に設けられ、前記受光面に入射される日射光
    を選択的に透過する遮光手段とからなり、 前記遮光手段と前記光感応部と前記光不感応部との相対
    位置を決定することにより、前記日射光が前記光検出素
    子に入射してできる前記遮光手段の影のうち、少なくと
    も前記光感応部に落とされる影の面積と前記光不感応部
    に落とされる影の面積とを制御して所望の仰角特性を得
    て、 同時に前記分割されたそれぞれの光感応部に落とされる
    影の面積を制御して所望の左右角特性を得ることを特徴
    とする日射センサ。
  3. 【請求項3】 前記日射光が所定の斜め左右上方向から
    前記遮光手段を介して前記受光面に入射するとき、前記
    光感応部に対応した検出信号の出力が最大となるように
    前記遮光手段と前記光感応部と前記光不感応部との相対
    位置を決定することを特徴とすることを特徴とする請求
    項1乃至2記載の日射センサ。
  4. 【請求項4】 前記光感応部或いは前記2つの領域に分
    割された光感応部の両端に前記光不感応部を設け、さら
    に該光不感応部の外側に外側光感応部をそれぞれ設け、
    そして少なくとも該外側光感応部直上の前記透明部材に
    前記遮光手段を設けることを特徴とする請求項1乃至2
    記載の日射センサ。
  5. 【請求項5】 前記光検出素子は単結晶Siフォトダイ
    オードであることを特徴とする請求項1乃至2記載の日
    射センサ。
  6. 【請求項6】 前記光検出素子に設ける前記光感応部と
    前記光不感応部はPN接合ダイオードから形成され、該
    光感応部にはPN接合が形成され該不光感応部にはPN
    接合が形成されないことを特徴とする請求項1乃至2記
    載の日射センサ。
  7. 【請求項7】 前記透明部材は樹脂からなることを特徴
    とする請求項1乃至2記載の日射センサ。
  8. 【請求項8】 前記透明部材はエポキシからなることを
    特徴とする請求項1乃至2記載の日射センサ。
  9. 【請求項9】 前記遮光手段は遮光マスクであることを
    特徴とする請求項1乃至2記載の日射センサ。
  10. 【請求項10】 前記遮光手段はリング形状を有するこ
    とを特徴とする請求項1乃至2記載の日射センサ。
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