JP3003479B2 - 日射センサ - Google Patents

日射センサ

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JP3003479B2
JP3003479B2 JP27406393A JP27406393A JP3003479B2 JP 3003479 B2 JP3003479 B2 JP 3003479B2 JP 27406393 A JP27406393 A JP 27406393A JP 27406393 A JP27406393 A JP 27406393A JP 3003479 B2 JP3003479 B2 JP 3003479B2
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豊 前田
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  • Photometry And Measurement Of Optical Pulse Characteristics (AREA)
  • Air-Conditioning For Vehicles (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、日射センサに関するも
のであり、特に車両等に搭載される空気調和装置の制御
に用いられる日射センサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば自動車の空気制御に用いる
日射センサとして、USP3268185によって開示
される図81の日射センサ1がある。
【0003】この日射センサ1は、光検出部2aの上部
に日射光を選択的に透過させる光導入孔3aが形成され
た遮光手段3が設けられている。そして、日射光が光検
出部2aへ照射された総照射面積を一定として、日射光
の仰角によって変化する熱量を光検出部2aによって検
出している。
【0004】さらに、特開平2−216402号公報に
よって開示される図82の日射センサ5がある。
【0005】この日射センサ5は、図示しない光検出部
を所定の覆い形状を有する覆い6によって覆うととも
に、これら覆い6と光検出部との間には、ディフューザ
7が設けられている。そして、覆い6及びディフューザ
7によって、日射光の仰角及び方位角に対応する光検出
部への照射強度を定義している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図81
の日射センサにおいては、低仰角からの日射光の場合に
は、遮光手段3を透過した日射光では、光検出部2aに
おける照射面積を高仰角の時と同一にすることは非常に
困難である。そのため光検出部2aの周囲に低仰角用の
光検出部2bをさらに設ける必要があり、そのため、日
射センサ1の大型化さらには構造の複雑化という問題が
生じてしまう。
【0007】さらに図82の日射センサにおいては、覆
い6によって、光検出部の日射光の仰角及び方位角の領
域に対応した照射強度を定義している。しかしながら、
このように光検出部の上部に覆い6を設けた場合には、
覆い6の箇所に日射光が位置した時、光検出部の出力が
急激に低下してしまい、所望の検出信号を得ることは非
常に困難である。そのため、ディフューザ7を覆い6と
光検出部との間に設ける必要があり、やはり日射センサ
5においても大型化さらには構造の複雑化という問題が
生じてしまう。
【0008】本発明は上記問題を鑑みてなされたもので
あり、本発明の目的は、日射方向に対応する日射強度
(日射熱負荷)を精度良く検出することができる小型か
つ構造が簡素な日射センサを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段および作用】上記目的を達
成するために、本発明の日射センサは、選択された日射
光のみを透過可能とする遮光手段と、受光総量に対応し
た検出信号を出力する光検出部とを備えた日射センサに
おいて、前記遮光手段を透過した前記日射光の前記光検
出部への総照射面積が前記日射光の入射方向に応じて変
化するように構成している(請求項1)。これにより、
日射方向に対応する日射熱負荷を検出することができ
る。
【0010】
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】この場合、前記遮光手段により選択された
前記日射光が透過するように前記遮光手段と前記光検出
部との間に介在する介在部材を有する構成としても良い
請求項2)。これにより、位置決め性と組立性を更に
向上させることができる。また、選択された日射光のみ
を透過可能とする遮光手段と、この遮光手段を透過した
前記日射光の総被照射面積が変化することによって、前
記日射光の日射方向に対応した検出信号を出力する光検
出部とを備えた構成としても良い(請求項3)。これに
より、日射熱負荷を検出可能となる。
【0020】この場合においても、前記遮光手段により
選択された前記日射光が透過するように前記遮光手段と
前記光検出部との間に介在する介在部材を有する構成と
しても良い(請求項4)。
【0021】或は、選択された日射光のみを透過可能と
する遮光手段と、受光総量に対応した検出信号を出力す
る光検出部とを備えた日射センサにおいて、所定の日射
高度範囲内において、前記日射光の高度が高くなるにつ
れて、前記光検出部の総被照射面積を減少させるよう
に、前記遮光手段と前記光検出部とを構成しても良い
請求項5)。
【0022】このように、日射高度に対するセンサ出力
変化特性を、所定の日射高度範囲内(日射センサの設置
場所が自動車の場合には例えば60°〜90°)で減少
させれば、日射センサの設置場所の事情に適応した日射
強度(日射熱負荷)を方位依存性なしに精度良く検出す
ることができる。
【0023】更に、選択された日射光のみを透過可能と
する遮光手段と、室内に配置され、選択された日射光の
総被照射面積により、前記室内が受ける熱量に対応した
検出信号を出力する光検出部とを備えた構成としても良
い(請求項6)。この日射センサの出力信号により、例
えば空調制御に対する日射補正制御を精度良く行なうこ
とができる。この場合、前記光検出部を複数設けること
により、前記室内の所定の領域の日射による受熱量を検
出するようにしても良い(請求項7)。これにより、日
射方向(日射高度と日射方位の少なくとも一方)に応じ
た日射補正制御を行なうことができる。
【0024】また、選択された日射光のみを透過させる
第1の遮光手段と、受光総量に対応した検出信号を出力
する光検出部と、前記第1の遮光手段と前記光検出部と
の間に介在し、前記光検出部が前記第1の遮光手段を透
過した前記日射光による総被照射面積が変化することに
よって、前記日射光の入射方向に対応する検出信号を出
力するように形成された第2の遮光手段とからなる構成
としても良い(請求項8)。この構成によっても、日射
方向(日射高度と日射方位の少なくとも一方)に応じた
日射補正制御を行なうことができる。また、選択された
光のみが透過できる遮光手段と、光に応答する光検出手
段と、前記遮光手段を透過した前記光が前記光検出手段
に設けられた検知部上の総被照射面積の変化によって、
前記光の熱負荷の変化に対応した信号が直接出力される
ように、前記検知部の形状が決定されている構成として
も良い(請求項9)。この構成によれば、光の熱負荷が
直接光検知部によって出力されるため、さまざまな信号
処理回路なしで容易に熱負荷を検出することができる。
そして、遮光手段として透過孔を用いることができる
(請求項10)。
【0025】
【実施例】以下、本発明の第1実施例を図1乃至図14
に基づいて説明する。まず、図4を用いて日射センサ1
1の全体構成を概略的に説明する。日射センサ11の光
センサ素子12は、上面中央部分を除き、遮光性のモー
ルド樹脂13によりモールドされた形態で透明ホルダ1
4に保持されている。この透明ホルダ14は筒状のケー
ス15内に収納され、このケース15の上部には透明カ
バー16が装着されている。上記光センサ素子12から
下方に導出されたリード線17は、ケース15に固定さ
れた配線基板18に半田付けされている。この配線基板
18に半田付けされた接続端子19にリード線20の端
末が圧着固定され、このリード線20を通して検出信号
が取り出されるようになっている。
【0026】上記光センサ素子12は、図1及び図2に
示すように、相対向する平面を有する透明基板21の下
面に左右2つの光検出部22L,22Rを形成し、上面
に遮光手段たる遮光膜23を形成して構成されている。
この遮光膜23は、例えば黒色エポキシ樹脂の印刷や金
属薄膜の蒸着により極めて薄く形成され、その中心部に
は、日射光を導入する光導入孔24が形成されている。
この光導入孔24の深さ寸法(遮光膜23の厚さ寸法)
が薄くなるほど、斜め上方から光導入孔24内に入射す
る日射光が光導入孔24の端面で遮られる割合が少なく
なって、低い高度の日射光の通過量が増えるので、遮光
膜23の厚さは薄い方が好ましい。
【0027】一方、透明基板21は、例えば厚さ1.1
mmのソーダガラス板にSi Oをコートしたガラス基板
を使用しているが、透明プラスチック等で形成しても良
い。この透明基板21は、本発明の必須構成要件である
“介在部材”に相当し、屈折率が空気の屈折率1.0よ
りも大きい材料で形成されている。この透明基板21の
下面に形成された左右2つの光検出部22L,22R
は、図2及び図3に示すように、光の入射方向から順に
透明導電膜25L,25R、光電変換膜26及び裏面電
極27を積層して構成されている。
【0028】この場合、透明導電膜25L,25Rは、
SnO2により例えば厚さ450オングストロームの薄
膜状に形成され、そのシート抵抗値は10Ω/□に設定
されている。この透明導電膜25L,25Rの必要な機
能としては、光を透過すること及びシート抵抗値が小さ
いことであり、SnO以外にも、ZnO、ITO、そ
の他の金属薄膜で形成しても良い。両光検出部22L,
22Rは、半導体製造技術によりパターン形成されてい
る。このパターン形成方法としては、金属マスクを用い
た成膜又は全面に形成した透明導電膜をフォトリソグラ
フィ技術によって所定形状に微細加工するようにしても
良い。
【0029】このようにしてパターン形成された透明導
電膜25L,25Rの下面に光電変換膜26がパターン
形成されている。この光電変換膜26は、アモルファス
シリコン(以下「a−Si」と略称する)合金膜をp-i-
n 層構造に積層したフォトダイオード構造となってお
り、光の入射方向から順にa−SiCのp型半導体膜2
8、真性a−Siのi型半導体膜29、μc−Si(微
結晶)のn型半導体膜30を積層した3層構造になって
いる。これら各層の半導体膜28,29,30の成膜条
件は下記の表1に表されている。
【0030】
【表1】
【0031】尚、光電変換膜26は、上述したp-i-n 層
構造に限らず、n-i-p 層構造にしても良い。また、温度
ドリフトが検出特性に影響しない場合には、光電変換膜
26はi単膜(真性半導体)を用いた光導電型のもので
あっても良い。更に、光電変換膜26の形成材料は、a
−Siに限定されず、例えば、c−Si、GaAs、C
uInSe、CdS、CdTe等のpn接合、np接
合、pin接合、nip接合を有するものならば何でも
良い。
【0032】一方、光電変換膜26の下面に形成されて
いる裏面電極27は、Alの蒸着又はスパッタにより厚
さ6000オングストロームの薄膜状に形成されてい
る。この裏面電極27は光を透過させる必要がなく、A
l以外にも、例えばTi、Cr、Ni、Mo等の金属や
これらの合金、或は、TiN、Agペースト、Niペー
スト、Cuペースト等を使用しても良い。
【0033】図3に示すように、光電変換膜26と裏面
電極27は、同一形状の凸形に形成され、その突出部分
27aに入力電極31がパターン形成されている。ま
た、各透明導電膜25L,25Rには、光電変換膜26
(裏面電極27)から突出する部分25La,25Ra
が形成され、その突出部分25La,25Raに出力電
極32L,32Rがパターン形成されている。この場
合、光検出部22L,22Rとして機能する領域は、透
明導電膜25L,25R、光電変換膜26及び裏面電極
27の三者が重なり合った領域であり、この領域と遮光
膜23の光導入孔24との位置関係により日射センサ1
1の検出特性が決定される。
【0034】上記各電極31,32L,32Rは、Ni
の蒸着又はスパッタにより厚さ3000オングストロー
ムの薄膜状に形成されている。この形成材料として、N
i以外に、例えばTi、Cr、Al、Mo等の金属やこ
れらの合金、或は、TiN、Agペースト、Niペース
ト、Cuペースト等を使用しても良い。
【0035】以上のような構成の光センサ素子12は、
品質の良いものが半導体製造技術により次のようにして
製造される。例えば、図5に示すように、光センサ素子
12の1チップが多数個取れる大きさのガラス基板33
の四隅にアライメントマーク34を形成する。そして、
これらのアライメントマーク34を基準にして位置決め
した状態で、ガラス基板33の片面に左右の光検出部2
2L,22Rを形成し、他面に光導入孔24付の遮光膜
23を形成する。その後、ガラス基板33をスクライブ
線35に沿って切断して光センサ素子12のチップを量
産するものである。このようにして製造された各光セン
サ素子12のチップは、左右の光検出部22L,22R
間の出力特性にばらつきがなく、同一の出力特性とな
り、しかも、左右の光検出部22L,22Rに対する光
導入孔24の位置がアライメントマーク34とガラス基
板33(透明基板21)の厚みによって正確に位置決め
され、高い位置精度が確保される。
【0036】次に、左右の光検出部22L,22Rと光
導入孔24の位置関係と大きさ・形状について図6及び
図7を用いて説明する。図6に示すように、光が光導入
孔24に入射する角度をθ1 、その入射光が光検出部2
2L,22Rに入射する角度をθ2 、光導入孔24と光
検出部22L,22Rとの間の媒質(透明基板21)の
屈折率をn、空気の屈折率を1とすると、次の(1)式
の関係が成り立つ。
【0037】 sin(π/2−θ1 )=n・sin(π/2−θ2 ) ……(1) この(1)式の関係から、例えば、透明基板21の屈折
率nが1.5の場合には、θ1 =0°のときにθ2 =4
8°となる。
【0038】また、左側の光検出部22Lに当たる光束
の左端の位置をP1 、右側の光検出部22Rに当たる光
束の右端の位置をP2 、透明基板21の厚みをdとする
と、光導入孔24の真下位置からP1 とP2 が移動する
距離aは次の(2)式で表される。
【0039】a=d/tanθ2 ……(2) この(2)式は、(1)式の関係から次の(3)式のよ
うに表される。
【0040】
【数1】
【0041】この場合、左右の両光検出部22L,22
Rで日射の左右方向の熱負荷を検出する必要があるた
め、θ>0°において左右の両光検出部22L,22R
の双方に同時に入射光が当たる必要があり、従って、P
1 点が光検出部22Lの右側縁からはみ出さないように
する必要がある。従って、光導入孔24の横幅2Wは、
入射光の移動距離aの2倍と両光検出部22L,22R
間の間隔bとの合計値よりも大きくする必要があり、一
般的には、次の(4)式の条件を満たす必要がある。
【0042】
【数2】
【0043】この第1実施例では、図7に示すように、
各光検出部22L,22Rと光導入孔24は共に矩形状
に形成されており、日射光が日射センサ11の水平左右
方向(日射高度θ=約0°,方位φ=±90°)から入
射する状態になったときに、はじめて、図7(a),
(b)に示すように、一方の光検出部22L又は22R
の全面が光の照射領域A(斜線部)に入り、他方の光検
出部22R又は22Lの全面が遮光領域に入るように設
定されている。また、光導入孔24の縦幅2H[図7
(a)参照]は光検出部22L,22Rの縦幅よりも大
きく設定されており、日射光が日射センサ11の水平前
後方向(日射高度θ=約0°,方位φ=0°,180
°)から入射する状態になったときに、図7(c),
(d)に示すように、光の照射領域Aの前縁又は後縁が
光検出部22L,22Rの前縁又は後縁に一致するよう
に設定されている。但し、日射センサ11を自動車の前
席側のダッシュボードに設置する場合には、日射センサ
11の後方からの日射光が自動車の屋根で遮られてしま
うので、それを考慮して、光導入孔24の縦幅2Hと位
置を設定しても良い。
【0044】また、左右の光検出部22L,22Rの出
力差は、図8(a),(b),(c)のように、光導入
孔24の横幅2Wの変更又は両光検出部22L,22R
間の間隔bの変更によって任意に設定可能である。図8
(a),(b),(c)は、いずれも、日射高度θが9
0°のときの光の照射領域を実線A1 で示し、日射高度
θが一定角度だけ低下したときの光の照射領域を点線A
2 で示し、光の照射領域がA1 からA2 に移動したとき
の左側の光検出部22Lにおける光の照射面積の減少分
を斜線で示している。図8(a)では、光の照射領域が
A1 からA2 に移動すると、左側の光検出部22Lの出
力が1/3減少するように設定されている。図8(b)
では、左右の光検出部22L,22Rの間隔bを拡大す
ることにより、左側の光検出部22Lの出力が1/2減
少するように設定されている。図8(c)では、光導入
孔24の横幅2Wを狭めることにより、左側の光検出部
22Lの出力が1/2減少するように設定されている。
従って、日射センサ11の使用目的等によって両光検出
部22L,22Rの間隔bや光導入孔24の横幅2Wを
適宜変更して、所望の出力特性を得るようにすれば良
い。
【0045】以上のように構成された日射センサ11
は、図示はしないが、自動車の前席側のダッシュボード
の上面に、両光検出部22L,22Rが左右に位置した
状態で水平に取り付けられている。この自動車には、図
9に示すように、日射センサ11の他、外気温センサ3
6、室内気温センサ37、冷却器(図示せず)の後部温
度を検出するエバ後温センサ38、エンジン冷却水の温
度を検出する水温センサ39、各種の操作スイッチ(図
示せず)を備えた操作パネル40等が設けられ、これら
から入力されるデータを制御回路41で演算処理して、
空調装置42の動作を制御するようになっている。
【0046】この空調装置42の構成を簡単に説明すれ
ば、内気吸入口43又は外気吸入口44からブロワー4
5により吸入した空気は、エバポレータ46により冷却
される。冷却された空気は、ヒータコア47側に送られ
ると共に、2つの冷風バイパスダクト48,49を通し
て左右のベント吹出口50,51にも送られる。各冷風
バイパスダクト48,49の入口側には、冷風バイパス
量を可変するダンパ52,53が設けられている。ま
た、ヒータコア47の上流側にはエアミックスダンパ5
4が設けられ、このエアミックスダンパ54の開度調節
によってヒータコア47を通過する空気と通過しない空
気との混合比が調節される。上記ヒータコア47の下流
側には、左右のベント吹出口50,51と共に足元吹出
口55が設けられ、足元吹出口55がダンパ56によっ
て開閉され、左右のベント吹出口50,51の風量比が
ダンパ57によって調節される。尚、内気吸入口43と
外気吸入口44は、内外気切替ダンパ58によって選択
的に開閉される。
【0047】日射センサ11の出力信号に基づく日射補
正制御時には、日射強度(車室内の日射熱負荷)に応じ
て、冷風バイパスダクト48,49のダンパ52,53
の開度を調節し、ベント吹出口50,51の吹出温度と
足元吹出口55の吹出温度との温度差を調節して、日射
光の影響を自動補正する。また、日射方向が左右いずれ
かに傾いている場合には、冷風バイパスダクト48,4
9のダンパ52,53の開度を左右で異ならせて、左右
の吹出温度・風量を異ならせたり、ダンパ57の開度調
節によって左右のベント吹出口50,51の風量比を調
節する。
【0048】一方、日射センサ11の両光検出部22
L,22Rの出力を検出するための検出回路70は、制
御回路41内に設けられ、その詳細は図10に示されて
いる。裏面電極27に導通する入力電極31は、グラウ
ンド側に接続され、裏面電極27を0Vに保っている。
左側の光検出部22Lから出力電極32Lを通して出力
される光電流IL は、電流/電圧変換回路71Lによっ
て電圧値VL に変換される。同様に、右側の光検出部2
2Rから出力電極32Rを通して出力される光電流IR
は、電流/電圧変換回路71Rによって電圧値VR に変
換される。尚、入力電極31に逆バイアス(例えば+5
V)を印加して光電流を検出するようにしても良い。
【0049】以上のように構成された日射センサ11の
検出原理は次の通りである。日射光は遮光膜23で部分
的に遮光されて、選択的に光導入孔24からスリット状
の光束となって透明基板21に入射し、左右の光検出部
22L,22Rの光電変換膜26に当たる。これによ
り、日射方向に応じて左右の光検出部22L,22Rの
光電変換膜26への日射光の照射領域が変化して、その
光電変換膜26で光の照射面積・光強度に応じた光電流
IL,IR が発生する。この光電流IL,IR は出力電極3
2L,32Rから出力され、電流/電圧変換回路71
L,71Rで電圧値VL,VR に変換される。
【0050】例えば、日射光が左側から入射した場合に
は、右側の光検出部22Rの方に日射光が多く当たるた
め、右側の光検出部22Rの光電流IR (VR )が左側
の光検出部22Lの光電流IL (VL )よりも大きくな
り、左側から日射光がどの程度当たっているかが分か
る。本発明者の測定結果によれば、図11(a),
(b),(c)に示すような左右出力特性が測定されて
いる。この図11は垂直入射光(日射高度θ=90°,
方位φ=0°)のときの光電流IL,IR の値を1.0と
した場合の出力比率で表されている。
【0051】また、図12に示すように、日射強度は、
左右の光電流IL,IR の合計値として求められ、日射光
の強さに比例する。一方、日射高度θに対する出力特性
は、図13に示されている。この図13は、垂直入射光
(日射高度θ=90°,方位φ=0°)のときの光電流
IL,IR の合計値(IL +IR )を1.0とした場合の
出力比率で表されている。この図13において、日射高
度θ=0°のときに、0.2の出力が得られる理由は、
天空日射(雲等による散乱光)が存在するためである。
このような出力特性は、車両が日射光によって受ける車
室内の日射熱負荷を正確に反映したものとなり、実際の
車室内の日射熱負荷に適応した快適な空調制御が可能と
なる。
【0052】しかも、左右の光検出部22L,22Rは
同一平面内に設けられているので、日射センサ11の出
力特性に方位依存性が無くなり、方位φが変化しても、
前述した図13の出力特性は変動せず、正確な日射強度
(日射熱負荷)の検出が可能である。
【0053】また、第1実施例では、入射する日射光
は、透明基板21(介在部材)の表面で屈折されて光検
出部22L,22Rに到達するため、この光検出部22
L,22Rへの日射光の入射仰角θ2 は、上記光の屈折
作用により日射高度θ1 (透明基板21への入射仰角)
よりも大きくなる。このため、日射高度θ1 の低下に伴
って日射光の照射領域が光検出部22L,22R内を外
側に移動する割合が従来よりも少なくなり、光検出部2
2L,22Rの小型化と低高度日射光の検出精度向上と
を両立させることができる。
【0054】次に、制御回路41による空調制御の流れ
を図14のフローチャートに従って説明する。まず、日
射センサ11や他のセンサ36〜39と操作パネル40
から入力されるデータを読み込む(ステップ101)。
この後、左右の光検出部22L,22Rから出力される
左右の光電流IL,IR に応じた電圧値VL,VR に補正係
数KL ,KR を掛け合わせて、日射方向に対応する左右
の日射熱負荷QSL,QSRを算出する(ステップ10
2)。次いで、車室内の左右両側の空調に必要な熱量
(左右の目標吹出温度TAOL,TAOR )を上記左右の日射
熱負荷QSL,QSRを用いて次式により算出する(ステッ
プ103)。
【0055】TAOL =Kset ・Tset −Kr・Tr−K
am・Tam−Ks ・QsL+C TAOR =Kset ・Tset −Kr・Tr−Kam・Tam−K
s ・QsR+C ここで、Kset ,Kr,Kam・Ks ,Cは定数、Tset
は操作パネル40の温度設定スイッチ(図示せず)によ
り手動設定される設定温度、Trは室内気温センサ37
により検出される室内温度、Tamは外気温センサ39に
より検出される外気温度である。
【0056】この様にして求めた左右の目標吹出温度T
AOL,TAOR と、エバ後温センサ38により検出したエバ
後温度に基づいて、左右・上下の吹出風量と吹出温度を
算出する(ステップ104)。以後、上述したステップ
101〜104を繰り返し実行し、その都度、算出され
た左右・上下の吹出風量、吹出温度に応じて空調装置4
2を制御する。
【0057】以上説明した第1実施例では、左右の光検
出部22L,22Rを同一平面内に設けているので、ス
テップ102で算出した左右の日射熱負荷QSL,QSR
は、方位依存性を示さず、方位φが変化しても、正確な
値が求められる。このため、左右の日射熱負荷QSL,Q
SRを合計すると、車両が日射光によって受ける車室内の
全日射熱負荷QS に正確に一致し、QS =QSL+QSRと
なり、実際の車室内の日射熱負荷に適応した快適な空調
制御が可能となる。
【0058】尚、上記第1実施例では、光検出部22
L,22Rと光導入孔24の形状を矩形状に形成した
が、図15に示す本発明の第2実施例のように、光導入
孔80を円形状に形成し、これに対応して、左右の光検
出部81L,81Rを半円形状に形成しても良く、勿
論、これ以外の形状に形成しても良いことは言うまでも
ない。また、光検出部の数も2個に限定されず、例え
ば、図16に示す本発明の第3実施例のように、3つの
扇形の光検出部82a,82b,82cを組み合わせ
て、3方向の日射熱負荷を独立して検出できるようにし
ても良く、或は、図17に示す本発明の第4実施例のよ
うに、4つの扇形の光検出部83a,83b,83c,
83dを組み合わせて、4方向の日射熱負荷を独立して
検出できるようにても良い。
【0059】また、前記第1実施例の光センサ素子12
は、裏面電極27を共通入力電極とし、透明導電膜25
L,25Rを左右に分割して、各透明導電膜25L,2
5Rから出力信号を取り出すようにしたが、これとは反
対に、図18に示す本発明の第5実施例のように、透明
導電膜25を共通入力電極とし、裏面電極27L,27
Rを左右に分割して、各裏面電極27L,27Rから出
力信号を取り出すようにしても良い。
【0060】また、前述した第1実施例では、光センサ
素子12を、上面中央部分を除き、遮光性のモールド樹
脂13によりモールドして、透明基板21の側面や下面
から光が侵入しないようにしたが、例えば図19に示す
本発明の第6実施例のように光センサ素子12全体(上
面も含む)を透明なシリコーン樹脂等の透明モールド樹
脂90でモールドして、光センサ素子12の上面と透明
ホルダ14との間の隙間に透明モールド樹脂90を充填
するようにしても良い。この場合には、透明基板21の
側面や下面から光が侵入しないように、透明基板21の
側面や下面も遮光膜で覆ったり、或は、透明ホルダ14
の周側面に遮光性をもたせるようにすれば良い。
【0061】この第6実施例のように、光センサ素子1
2の上面と透明ホルダ14との間の隙間に透明モールド
樹脂90を充填すれば、入射光が透明ホルダ14の下面
と光センサ素子12の上面を透過する際に発生する光の
反射を少なくでき、光センサ素子12へ入射する光量を
多くできる利点がある。これに対し、光センサ素子12
の上面と透明ホルダ14との間に空気層(屈折率n=
1)があると、透明ホルダ14と空気層との間の界面及
び空気層と光センサ素子12との間の界面で光の反射が
発生し易い。
【0062】以上、第1〜6実施例では2〜4方向の日
射熱負荷を検出する例を示したが、第3〜4実施例のよ
うに光検出部が3つ以上ある場合には、この情報をもと
に日射高度θ1 と日射方位φ、日射強度Aを算出するこ
とができる。
【0063】以下、図20に示す本発明の第7実施例に
基づいて、日射高度θ1 と日射方位φの算出方法を説明
する。この第7実施例では、透明基板21の下面に4つ
の正方形状の光検出部S1 ,S2 ,S3 ,S4 を形成し
ている。これ以外の構成は前述した第1実施例と同じで
ある。
【0064】ここで、光検出部S1 ,S2 ,S3 ,S4
のそれぞれの出力電流をI1 ,I2,I3 ,I4 とし、
遮光膜23の光導入孔24の形状を一辺rの正方形とす
ると、入射光の照射面積の重心X,Yは次の(5)式,
(6)式により求められる。
【0065】 X=r×(I1 −I2 )/(2I1 +2I2 ) ……(5) Y=r×(I1 −I4 )/(2I1 +2I4 ) ……(6) また、透明基板21の厚みをtとすると、光検出部S1
,S2 ,S3 ,S4 への日射光の入射仰角θ2 は次の
(7)式により求められる。
【数3】
【0066】更に、透明基板21の屈折率をn(n>
1)とすると、日射高度θ1 (透明基板21への入射仰
角)は次の(8)式により求められる。 θ1 =cos−1(n×cosθ2 ) ……(8) 一方、日射方位φは次の(9)〜(11)式により算出
される。X>0かつY>0のとき φ=tan−1(X/Y)−π ……(9) X<0かつY>0のとき φ=tan−1(X/Y)+π ……(10) Y<0のとき φ=tan−1(X/Y) ……(11) また、日射強度Aは次の(12)式により求められる。 A=(I1 +I2 +I3 +I4 )/sinθ1 以上説明した第7実施例では、光検出部を4分割した
が、図21に示す本発明の第8実施例のように、3分割
した光検出部S1 ,S2 ,S3 を用いる場合には前述し
た(6)式のみを次のように変更すれば良い。 Y=r×(I1 +I2 −I3 )/(2I1 +2I2 +2I3 ) ……(6’) これ以外は、全く同じ式を用いて算出すれば良い。
【0067】次に、本発明の第9実施例を図22乃至図
35に基づいて説明する。この第9実施例の日射センサ
の全体構成は、第1実施例の全体構成を示す図4の構成
と略同一であるので、同一部分については同一符号を付
して説明を省略し、異なる部分について説明する。
【0068】この第9実施例の日射センサの全体構成
は、図22,図23,図24に示すようになっており、
第1実施例と異なる点は、左右の光検出部22OL,2
2ORの形状にある。以下、この第9実施例の特徴部分
を詳細に説明する。
【0069】図22に示すように、光導入孔24は矩形
状に形成されているが、各光検出部22OL,22OR
には、日射光を検出しないスリット状の非検出領域E,
Fが前方(図示上方)から後方(図示下方)に延びるよ
うに形成されている。各非検出領域E,Fは、図24に
示すように、透明導電膜25L,25Rにスリットe,
fを形成することにより作られている。この第1実施例
における光導入孔24と各光検出部22OL,22OR
との位置関係は、図25(a)に示すように、日射高度
θ=90°のときに、斜線で示された光の照射領域Aの
左右側縁が左右の非検出領域E,Fの外縁と一致し、光
の照射領域Aの後縁(図示下縁)が非検出領域E,Fの
後縁(図示下縁)と一致するように設定されている。
【0070】更に、図25(b),(c)に示すよう
に、日射高度θ=60°,日射方位φ=±90°(左右
方向からの日射)のときに、光の照射領域Aが非検出領
域E,Fの一方から外れた状態になる。従って、日射方
位φ=±90°のときには日射高度θが90°〜60°
の範囲では、日射高度θが低下しても、光検出部22O
L,22ORの一方については光の照射面積が変化せ
ず、他方のみ光の照射面積が増加することになるが、日
射高度θが60°以下になると、光の照射領域Aが非検
出領域E,Fの一方から外れて離れていくので、光検出
部22OL,22ORの一方の光の照射面積が減少し、
その減少分だけ、他方の光の照射面積が増加することに
なる。
【0071】一方、図25(d)に示すように、日射方
位φ=0°(前方からの日射)のときには、日射高度θ
=60°になると、光の照射領域Aの後縁(図示下縁)
が光検出部22OL,22ORの後縁(図示下縁)と一
致するようになる。従って、日射方位φ=0°のときに
は、日射高度θが90°〜60°の範囲では、日射高度
θが低くなるに従って、光検出部22OL,22ORに
対する光の照射面積が増大するが、日射高度θの低下に
伴って、光検出部22OL,22ORの単位面積当りの
出力が、sinθに比例して減少するので、日射高度θ
が90°〜60°の範囲では、光の照射面積の増大と単
位面積当りの出力の減少とが相殺し合って、光検出部2
2OL,22ORの出力変化が少なくなる。しかし、日
射方位φ=0°のときには、日射高度θが60°以下に
なると、光検出部22OL,22ORに対する光の照射
面積が増大せずに一定になるので、光検出部22OL,
22ORの出力がsinθに比例して減少し、日射強度
(日射熱負荷)に対応した出力が得られる。
【0072】また、日射光が日射センサ11の水平左右
方向(日射高度θ=約0°,方位φ=±90°)から入
射する状態になったときに、図26(a),(b)に示
すように、一方の光検出部22OL又は22ORの全面
が光の照射領域Aに入る。更に、日射光が日射センサ1
1の水平前方(日射高度θ=約0°,方位φ=0°)か
ら入射する状態になったときに、図26(c)に示すよ
うに、光の照射領域Aの前縁(図示上縁)が光検出部2
2OL,22ORの前縁(図示上縁)に一致した状態と
なる。尚、日射センサ11を自動車の前席側のダッシュ
ボードに設置する場合には、日射センサ11の後方から
の日射光が自動車の屋根で遮られてしまうので、光検出
部22OL,22ORの形状もこれを考慮した形状とす
れば良い。
【0073】以上のように構成された第9実施例の日射
センサも、また第1実施例のごとく、自動車の前席側の
ダッシュボードの上面に、両光検出部22OL,22O
Rが左右に位置した状態で水平に取り付けられる。この
自動車には、第1実施例の図9と同様、日射センサの
他、外気温センサ、室内気温センサ、冷却器(図示せ
ず)の後部温度を検出するエバ後温センサ、エンジン冷
却水の温度を検出する水温センサ、各種の操作スイッチ
(図示せず)を備えた操作パネル等が設けられ、これら
から入力されるデータを制御回路で演算処理して、空調
装置の動作を制御するようになっている。尚、この第9
実施例で採用される検出回路も、また第1実施例と略同
一であり、空調制御の流れも、また第1実施例のフロー
チャート(図14参照)と同一である。
【0074】以上のように構成された日射センサ11の
検出原理も、また第1実施例と同一であるが、その出力
値が以下のように異なる。例えば、日射光が左側から入
射した場合には、右側の光検出部22ORの方に日射光
が多く当たるため、右側の光検出部22ORの光電流I
R (VR )が左側の光検出部22Lの光電流IL (VL
)よりも大きくなり、左側から日射光がどの程度当た
っているかが分かる。本発明者の測定結果によれば、図
27(a),(b),(c)に示すような左右出力特性
が測定されている。この図27は垂直入射光(日射高度
θ=90°,方位φ=0°)のときの光電流IL,IR の
値を1.0とした場合の出力比率で表されている。
【0075】また、図28に示すように、日射強度は、
左右の光電流IL,IR の合計値として求められ、日射光
の強さに比例する。一方、日射高度θに対する出力特性
は、図29に示されている。この図29は、垂直入射光
(日射高度θ=90°,方位φ=0°)のときの光電流
IL,IR の合計値(IL +IR )を1.0とした場合の
出力比率で表されている。この図29において、日射高
度θ=0°のときに、0.2の出力が得られる理由は、
天空日射(雲等による散乱光)が存在するためである。
【0076】この図29の出力特性の特徴は、日射高度
θが例えば60°以下の範囲(車室内の日陰の割合が比
較的少ない範囲)では、日射高度θが高くなるに従っ
て、出力がほぼ正弦曲線状に増加するが、日陰の割合が
多くなる例えば60°付近から出力の増加率が頭打ちに
なり、70°〜80°付近から出力が逆に低下するよう
になる。このような出力特性は、日射センサ11を自動
車の空調制御に用いる場合に好適し、日射高度θが高く
なるほど、車室内が自動車の屋根で日陰になる割合が増
えるので、日射高度θが例えば60°以上では、日射高
度θが高くなっても、車室内の日射熱負荷が増えないと
いう自動車特有の事情を正確に反映した理想的な出力特
性になり、実際の車室内の日射熱負荷に適応した快適な
空調制御が可能となる。このような理想的なセンサ出力
特性は、左右の光検出部22OL,22ORにスリット
状の非検出領域E,Fを形成することによって得られた
ものである。
【0077】これに対し、第9実施例とは異なり、光検
出部22OL,22ORに非検出領域E,Fを設けない
構成(領域E,Fでも光を検出する構成)とした場合に
は、日射高度θが60°以上になったときでも、引き続
き、出力が正弦曲線状に増加する特性を示してしまい、
車室内の日射熱負荷を正確に反映した出力を得ることが
できない。
【0078】また、第9実施例では、左右の光検出部2
2OL,22ORは同一平面内に設けられているので、
日射センサ11の出力特性に方位依存性が無くなり、方
位φが変化しても、前述した図29の出力特性の変動幅
が少なく、車室内の日射熱負荷を反映した日射強度の検
出が可能である。
【0079】以上説明した第9実施例でも、また、左右
の光検出部22OL,22ORを同一平面内に設けてい
るので、ステップ102で算出した左右の日射熱負荷Q
SL,QSRは、方位依存性を示さず、方位φが変化して
も、精度の高い値が求められる。このため、左右の日射
熱負荷QSL,QSRを合計すると、車両が日射光によって
受ける車室内の全日射熱負荷QS にほぼ一致し、QS =
QSL+QSRとみなせる。
【0080】しかも、第9実施例では、光検出部22O
L,22ORの所定位置に非検出領域E,Fを設けてい
るので、車室内が自動車の屋根で日陰になる割合が増え
る日射高度θの範囲(例えば60°以上)では、日射高
度θが高くなっても、光検出部22OL,22ORの合
計出力の増加率が頭打ちになり、70°〜80°付近か
ら逆に低下するという出力特性が得られる。このため、
日射高度θが例えば60°以上では、日射高度θが高く
なっても、車室内の日射熱負荷があまり増えないという
自動車特有の事情を正確に反映した理想的な出力特性が
得られ、実際の車室内の日射熱負荷に適応した快適な空
調制御が可能となる。
【0081】すなわち、光検出部に非検出領域を形成す
ることにより、光検出部に照射される日射光の総被照射
面積が変化することによって、日射光の熱量を測定する
ことができる。
【0082】以上説明した第9実施例では、自動車特有
の事情を考慮して、日射高度θが60°以上のときに、
光検出部22OL,22ORの合計出力の増加率が頭打
ちになるように出力変化特性を補正しているが、この補
正範囲は、日射センサ11が設置される車種や、その他
の設置場所の事情に応じて適宜変更しても良いことは言
うまでもない。
【0083】例えば、左右方向からの日射に対して補正
範囲を拡大する場合には、非検出領域E,F間の間隔m
[図26(d)参照]を小さくし、反対に、補正範囲を
狭める場合には非検出領域E,F間の間隔mを大きくす
れば良い。また、補正度合を変更するには、日射高度θ
の高低に拘らず、常時日射光が当たっている範囲の比率
を変更すれば良い。この場合、補正度合を大きくするに
は、例えば光検出部22OL,22OR間の間隔bを大
きくすれば良く、反対に、補正度合を小さくするには例
えば光検出部22OL,22OR間の間隔bを小さくす
れば良い。
【0084】一方、前方からの日射に対して補正範囲を
拡大する場合には、非検出領域E,Fよりも後方(図示
下方)の検出領域の幅p[図26(d)参照]を大きく
し、反対に、補正範囲を狭める場合にはpを小さくすれ
ば良い。また、補正度合を変更するには、pに対する非
検出領域E,Fの長さqの比率を変更すれば良い。この
場合、補正度合を大きくするにはpに対するqの比率を
小さくすれば良く、反対に、補正度合を小さくするには
pに対するqの比率を大きくすれば良い。
【0085】尚、本発明は、上記実施例に限定されず、
図30に示す本発明の第10実施例のように、第1実施
例と同じ構造の2個の光センサ素子12a,12bを組
み合わせて、合計4個の光検出部22OL,22OR,
22OF,22ORを同一平面内に配置する構成として
も良い。この場合、一方の光センサ素子12bを、光検
出部22OF,22ORが前後に位置するように配置す
れば、全光検出部22OL,22OR,22OF,22
ORの合計出力特性が全方位(0°〜360°)で完全
に一致するようになり、方位依存性が完全に無くなる。
【0086】この第10実施例の構成に代えて、図31
に示す本発明の第11実施例のように、2つの光センサ
素子12a,12bを一体化した構成、即ち、同一の透
明基板60の下面に合計4個の光検出部22OL,22
OR,22OF,22ORを形成すれば、更に良好な空
調制御が可能となる。
【0087】尚、上記各実施例では、光検出部22L,
22R,22OL,22OR,22OF,22ORと光
導入孔24の形状を矩形状に形成したが、図32に示す
本発明の第12実施例のように、光導入孔280を円形
状に形成し、これに対応して、左右の光検出部281
L,281Rを半円形状に形成しても良い。このような
点対称の構成にすることにより、更に方位依存性のない
構成とすることができる。この場合、各光検出部281
L,281Rの所定位置に、光導入孔280の形状に対
応する円弧状の非検出領域Gを形成すれば、第9実施例
と同じ出力特性等、所望の特性が得られる。勿論、光検
出部と光導入孔の形状は矩形状、円形状に限定されず、
これ以外の形状であっても良いことは言うまでもなく、
要は、各光検出部の所定位置に、光導入孔の形状に対応
する形状の非検出領域を形成すれば良い。
【0088】また、光検出部の数も2個に限定されず、
例えば、図33に示す本発明の第13実施例のように、
3つの扇形の光検出部282a,282b,282cを
組み合わせて3方向の日射熱負荷を独立して検出できる
ようにしても良く、或は、図34示す本発明の第14実
施例のように、4つの扇形の光検出部283a,283
b,283c,283dを組み合わせて、4方向の日射
熱負荷を独立して検出できるようにても良い。これら第
13及び第14実施例においても、各光検出部282a
〜282c,283a〜283dの所定位置に、光導入
孔280の形状に対応する円弧状の非検出領域Gを形成
している。
【0089】以上説明した各実施例では、各光検出部を
非検出領域で完全に分断せずに、一部に検出領域(導通
領域)を残すようにしているが、各光検出部を非検出領
域で完全に分断した構成としても良く、この場合でも、
各光検出部の非検出領域の両側の光検出信号を合計すれ
ば、上記各実施例とほぼ同じ出力が得られる。
【0090】また、前記第1実施例の光センサ素子12
は、裏面電極27を共通入力電極とし、透明導電膜25
L,25Rを左右に分割して、各透明導電膜25L,2
5Rから出力信号を取り出すようにしたが、これとは反
対に、図35に示す本発明の第15実施例のように、透
明導電膜25を共通入力電極とし、裏面電極27L,2
7Rを左右に分割して、各裏面電極27L,27Rから
出力信号を取り出すようにしても良い。
【0091】尚、上記各実施例では、複数の光検出部2
2L,22R(22OL,22OR)を半導体製造技術
により1チップ化しているので、各光検出部22L,2
2R(22OL,22OR)の出力特性にばらつきが無
くなると共に、日射センサ11の部品点数・組立工数も
削減できる利点がある。しかしながら、本発明は、別々
のチップで形成された複数の受光素子(光検出部)を組
み合わせて構成しても良く、この場合でも、本発明の所
期の目的を達成できる。
【0092】また、上記各実施例では、透明基板21の
上面に遮光膜23(遮光手段)を形成し、透明基板21
の下面に光検出部22L,22R(22OL,22O
R)を形成しているが、基板の上面に複数の光検出部を
設け、この光検出部の上方に間隔をあけて光導入孔付き
の遮光板(遮光手段)を平行に配置する構成としても良
い。この場合、遮光板と光検出部との間に透明な充填剤
(シリコーン,エポキシ等)を充填すれば、この充填剤
により日射光を屈折させて光検出部へ入射させることが
でき、充填剤が上記各実施例の透明基板21,60と同
じ光学的作用を果たすようになる。
【0093】また、第9実施例では、日射センサ11を
水平に取り付けているが、日射センサ11を車両前方に
少し傾けて、日射光の入射仰角を大きくするようにして
も良い。また、遮光手段は光導入孔24付きの遮光膜2
3(遮光板)に限定されず、例えば基板に垂直に設けら
れた1又は2以上の遮光壁で構成しても良い。
【0094】また、第9実施例では、光センサ素子12
を、上面中央部分を除き、遮光性のモールド樹脂13に
よりモールドして、透明基板21の側面や下面から光が
侵入しないようにしたが、例えば前述した第6実施例
(図19参照)と同じく、本発明の第16実施例のよう
に、光センサ素子12全体(上面も含む)を透明なシリ
コーン樹脂等の透明モールド樹脂でモールドして、光セ
ンサ素子12の上面と透明ホルダ14との間の隙間に透
明モールド樹脂を充填するようにしても良い。この場合
には、透明基板21の側面や下面から光が侵入しないよ
うに、透明基板21の側面や下面も遮光膜で覆ったり、
或は、透明ホルダ14の周側面に遮光性をもたせるよう
にすれば良い。このような構成によって第6実施例と同
様の効果を得ることができる。
【0095】前述した第9実施例では、日射高度が60
°以上でセンサ出力の増加率が頭打ちになる検出特性を
もたせることによって、実際の車室内の日射熱負荷に対
応した快適な空調制御が可能になっているが、日射熱負
荷が最大になる日射高度は、日射センサが設置される車
種や設置場所によって、例えば40°〜60°の範囲で
変化する。また、図36に、ある車種の理想的な熱負荷
特性を示すが、この例では、日射高度60°で日射熱負
荷(センサ出力)がピークになり、このピークを過ぎる
と日射高度の上昇とともに日射熱負荷が低下し、日射高
度90°でピーク値の8割程度(これも車種によって異
なる)になる方が、より理想的な日射熱負荷特性に近付
くことが確認されている。従って、さらに快適な空調制
御を実現するためには、日射高度40°〜60°の範
囲で出力ピークを車種に応じて設定すること、出力ピ
ークを越えた領域でセンサ出力が低下すること、の2条
件が必要となる。
【0096】前述した第9実施例の光検出部22OL,
22ORのパターン(以下「光検出部パターン」とい
う)の場合でも、図26(d)のmの値を小さくするこ
とによって、上記,の条件を満たすことは可能であ
るが、光センサ素子12のサイズや光導入孔24のサイ
ズが一定のときには、絶対出力が低下してしまい、ノイ
ズによる誤検出等の問題が生じる可能性がある。
【0097】この問題を解決するために、素子面積を有
効に利用し、絶対出力の低下を極力抑えた理想的な日射
熱負荷特性に近い光検出部パターンを創作したので、そ
の設計法を説明する。まず、設計の基本式は次式で表さ
れる。
【0098】
【数4】 実際の出力電流は、上式に単位面積当りの出力電流値等
を掛け合わせて得られる。上式の中で、sin θに関して
は、その特性を変化させることは物理的に不可能である
ので、実際の日射熱負荷特性にセンサ出力を近付けるた
めには、光検出部受光面積の日射高度依存性を意図的に
変化させる必要がある。例えば、図36のような日射熱
負荷特性の場合、上式を用いて逆算すると、日射高度の
変化に応じて図37のような光検出部受光面積の変化が
必要になる。この図38のデータと前記(3)式とを用
いて設計すれば、理想的な光検出部パターン(又は遮光
膜パターン)が求められる。
【0099】ここで、図37に示されている光検出部受
光面積の変化を2つの領域に分けて考えると、第1領域
は日射高度90°で日射光が照射される領域であり、日
射高度が低くなっても、受光面積は減少せず、一定であ
る。この第1領域は、出力の絶対値を決定するため、出
来る限り面積を大きくする必要がある。これに対し、第
2領域は日射熱負荷特性を左右する領域であり、日射高
度90°ではこの領域の受光面積が0であり、日射高度
が低くなるに従って受光面積が増加する領域である。こ
の第2領域を適正に確保すれば、前記,の条件を満
たすことが可能となる。
【0100】後述する各実施例は、光センサ素子のサイ
ズを有効利用するために、上記第2領域の確保の仕方を
2通りの考え方で設計したものである。まず1つめの方
法は、光導入孔の外側における光センサ素子を有効利用
していない遮光膜に、サイドスリットを設けて、第2領
域を補助する方法であり、これを具体化したものが図3
8及び図39に示す本発明の第17実施例である。
【0101】この第17実施例では、矩形状の光導入孔
24の左右両側に、所定間隔を開けて2本のサイドスリ
ット91L,91Rを平行に形成し、これら各サイドス
リット91L,91Rと光導入孔24との間隔gを光検
出部22OL,22ORの幅wと一致させている。これ
によって、図39(a),(d)に示すように、日射高
度θ=90°又は日射方位φ=0°のときには、各サイ
ドスリット91L,91Rを通過した日射光の照射領域
Bが光検出部22OL,22ORの外側に位置し、一
方、日射高度θが90°よりも低いときには、日射方位
φが左右いずれかに傾くと、図39(b),(c)に示
すようにサイドスリット91L,91Rを通過した日射
光の照射領域Bのいずれか一方が光検出部22OL又は
22ORにオーバーラップして受光面積を増加させ、前
述した第2領域を確保するものである。
【0102】上記第17実施例では、サイドスリット9
1L,91Rを光導入孔24の左右両側に設けたが、光
導入孔24の前後両側にも設けるようにしても良い(こ
の場合には光検出部22OL,22ORの前後方向の寸
法を長くする必要がある)。更に、光導入孔24の左右
前後の4方向に設ける4つのサイドスリットを互いに連
続させて1つの枠状スリットを形成するようにしても良
い。勿論、設置場所によっては、光導入孔24の前後両
側のみにサイドスリットを設けたり、或は光導入孔24
の3方向にサイドスリットを設けるようにしても良いこ
とは言うまでもない。
【0103】また、第2領域を確保する2つめの方法と
して、図40乃至図42に示す本発明の第18実施例が
ある。この第18実施例では、遮光膜23に四角形の枠
状スリット92を形成し、この枠状スリット92の内側
に、四角形の光導入孔93を形成する一方、光検出部9
4L,94Rに、上記枠状スリット92と同形状の非検
出領域95を形成している。各光検出部94L,94R
における非検出領域95の内側部分Linと外側部分Rou
t は、細い接続部96で電気的に接続されている。
【0104】この第18実施例では、図41(a)に示
すように、日射高度θ=90°のときには、枠状スリッ
ト92を通過した日射光の照射領域Sが光検出部94
L,94Rの非検出領域95内に位置し、内側の光導入
孔93を通過した日射光の照射領域Tのみが光検出部9
4L,94Rの内側部分Lin,Rinにオーバーラップす
る(斜線が重複する部分が光検出部94L,94Rの受
光領域である)。そして、日射高度θが90°から低く
なるに従って、枠状スリット92を通過した日射光の照
射領域Sが徐々に光検出部94L,94Rに入り込み、
図41(b),(d)に示すように、日射高度θ=60
°で日射方位φ=0°又は90°のときには、照射領域
Sの対向する2辺部(照射領域Sの1/2に相当)が完
全に光検出部94L,94R内に入り込んだ状態になる
(図示はしないが、日射方位φ=180°,270°の
ときも同じである)。
【0105】この場合、日射高度θ=90°〜60°の
範囲では、内側の光導入孔93を通過した日射光の照射
領域Tの全体が常に光検出部94L,94Rの受光領域
内に収まり、内側の光導入孔93が前述した第1領域を
確保する働きをするようになる。また、日射高度θ=9
0°〜60°の範囲では、日射高度θが低くなるに従っ
て、外側の枠状スリット92を通過した日射光の照射領
域Sが徐々に光検出部94L,94Rに入り込み、受光
面積を増加させて前述した第2領域を確保する働きをす
るようになる。
【0106】ところで、上記第18実施例では、第2領
域を確保するための枠状スリット92が四角形状である
ため、日射光が斜め横方向から入射する場合(日射方位
φ≠0°,90°,180°,270°の場合)には、
図41(c)に示すように、日射光の照射領域Sの4辺
部が光検出部94L,94Rに部分的にオーバーラップ
した状態になり、日射方位φの相違によって受光面積が
若干相違して、僅かながら方位依存性が生じる(図42
参照)。
【0107】この方位依存性を無くすことを優先する場
合には、図43乃至図45に示す本発明の第19実施例
のように、枠状スリット97と光導入孔98を円形に形
成すると共に、光検出部111L,111Rとこれに形
成する非検出領域112も円形に形成すれば良い。
【0108】この第19実施例においても、図44
(a)に示すように日射高度θ=90°のときに、枠状
スリット97を通過した日射光の照射領域Sが光検出部
111L,111Rの非検出領域112内に位置し、内
側の光導入孔98を通過した日射光の照射領域Tのみが
光検出部111L,111Rの内側部分Lin,Rinにオ
ーバーラップする。そして日射高度θが低くなるに従っ
て、外側の枠状スリット97を通過した日射光の照射領
域Sが徐々に光検出部111L,111Rに入り込み、
受光面積を増加させて前述した第2領域を確保するもの
であるが、この第19実施例では、第2領域を確保する
ための枠状スリット97が円形であるため、図45
(b),(c),(d)に示すように、日射高度θが同
一であれば、日射方位φが異なっても、受光面積が同一
になり、方位依存性が完全に無くなる(図45参照)。
但し、絶対出力電流値(受光面積)は、前記第18実施
例のような四角形に比べると、若干低下する。
【0109】ところで、上述した第17〜第19実施例
のように、第2領域を確保するためにサイドスリット
(又は枠状スリット)を設けると、左右の光検出部の出
力差が減少して、日射方位φの検出精度は若干低下する
かもしれないが、サイドスリット(又は枠状スリット)
を設けることによって、これを設けないものよりも、左
右の光検出部の合計出力の変化特性を実際の車室内の日
射熱負荷特性にさらに近付けることができる。
【0110】また、サイドスリット(又は枠状スリッ
ト)を設ける場合、左右の光検出部の出力差を増大させ
るには、図46に示す本発明の第20実施例のように、
各光検出部111L,111Rの内側部分Lin,Rin
を、細い接続部113により互いに反対側の外側部分R
out ,Lout に電気的に接続すれば良い。つまり、Lin
+Rout とRin+Lout との出力差によって左右の出力
差を求め、日射方位φを精度良く検出するものである。
このようにすれば、第2領域の確保と日射方位φの検出
精度向上とを両立させることができる。上記第20実施
例のような左右の出力差の求め方は前述した第17,第
18実施例についても同様に適用できる。
【0111】また、図47に示す本発明の第21実施例
のように、各光検出部121L,121Rを同心状に3
分割して3つの光検出領域L1,L2,L3,R1,R2,R3 を
形成し、中間の光検出領域L2,R2 を互いに反対側の光
検出領域R1,R3,L1,L3 に電気的に接続するようにし
ても良い。この場合、光検出部121L,121Rのパ
ターンと遮光膜120のパターンとの位置関係や寸法関
係を図47に示すように設定し、L1 +R2 +L3 とR
1 +L2 +R3 との出力差によって左右の出力差を求め
るようにすれば、日射方位φを更に精度良く検出するこ
とができる。
【0112】しかし、図46や図47のように光検出部
パターンの一部を左右入れ替えなくても、図48に示す
本発明の第22実施例のように、光検出部パターンと遮
光膜パターンとの寸法関係を変更すれば、左右の光検出
部122L,122Rの出力差を増大させることができ
る。この第22実施例では、遮光膜123の光導入孔1
24の径を光検出部122L,122Rの外側検出領域
Rout ,Lout の内径よりも大きくすることで、左右の
光検出部122L,122Rの出力差を増大させるよう
にしている。尚、図46,図47,図48の実施例の光
検出部パターンと遮光膜パターンとを適宜組み合わせて
も良い。
【0113】但し、本発明は、必ずしも左右の出力差を
求める必要はなく、光検出部全体の合計出力の変化特性
を実際の車室内の日射熱負荷特性に合わせた設計にすれ
ば、車室内の空調快適性を確保できる。これを具体化し
たものが図49に示す本発明の第23実施例である。
【0114】この第23実施例の光検出部パターンは、
前述した第9実施例のものを変形したものであり、左右
の光検出部22OL,22ORを連続形成して、光検出
部32Oとした点に特徴がある。この場合でも、左右の
光検出部32Oの合計出力は第9実施例のものと実質的
に同一となり、第9実施例と同程度の空調快適性を確保
できる。尚、この第23実施例では、左右の出力差を検
出しないため、2つの電極31,32を設ければ良い。
【0115】以上説明した各実施例以外にも、図50及
び図51に示すように、種々の形状の光検出部パターン
と遮光膜パターンの組み合わせが考えられる。これら図
50及び図51において、斜線で示す領域が、日射高度
90°のときに遮光膜の光導入孔を通過した日射光の照
射領域である。
【0116】例えば、日射高度が所定高度以上の範囲で
センサ出力の増加率が頭打ちになるようにするには、日
射光の入射方向によって、光検出部の総被照射面積が変
化すれば良い。すなわち、図50(a),(b),
(c)に示すように、日射高度が所定高度以上の範囲で
日射光の照射領域(斜線部分)の一部が光検出部125
a,125b,125cからはみ出すようにすると共
に、この日射高度の範囲で、日射高度が低下するに従っ
て、光検出部125a,125b,125cに当たる日
射光の照射面積(受光面積)が増加するように構成した
り、或は、図50(d)〜(g)に示すように、光検出
部125d〜125g内に光を検出しない非検出領域H
を設けるようにすれば良い。勿論、上述した2つの手法
を組み合わせたものでも良い(第9実施例がこれに相当
する)。
【0117】また、図50(d)は、遮光膜の光導入孔
(日射光の照射領域)を二重にすることにより、日射高
度や日射方位の変化による受光面積の変化率を大きくし
たものであり、図50(e)は、前述した図46,図4
7の実施例と同じく、光検出部125eのパターンの一
部を左右入れ替えて、左右の出力差を増大させるように
したものである。
【0118】一方、図51は、前述した図48の実施例
と同じく、光検出部126a〜126hを左右に分割せ
ずに1つにしたものである。この場合でも、図36
(a)〜(e)に示すように、日射高度が所定高度以上
の範囲で日射光の照射領域の一部が光検出部126a〜
126eからはみ出すように構成したり、或は、図51
(e)〜(h)に示すように、光検出部126e〜12
6h内に光を検出しない非検出領域Hを設けるように構
成すれば、センサ出力の変化特性を実際の車室内の日射
熱負荷特性に合わせることができる。
【0119】ところで、日射高度が低くなるに従って、
入射光量そのものが低下するのに加え、光センサ素子1
2の上面での反射光量が増加するので、日射高度の低下
に伴なってセンサ出力が低下して、検出精度が悪くな
る。従って、何等かの対策を採らないと、日射高度0°
近くの日射光を精度良く検出することは困難である。
【0120】これを解決するには、図52に示す本発明
の第24実施例のように、光センサ素子12の上方にド
ーム状のレンズ130を配置すれば良い。このレンズ1
30は、例えばポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等
の透明樹脂やガラスにより形成され、上面側に凸面部1
30aが形成され、下面側に凹面部130bが形成され
ている。このレンズ130は、焦点距離が無限大になっ
ていて、光導入孔24へ向かう日射光の光束が平行に屈
折されるように設計されている。
【0121】このレンズ130に日射光が入射する場
合、図52に示すように日射光は上面部(凸面部130
a)と下面部(凹面部130b)でそれぞれ屈折して光
導入孔24に導かれる。これにより、透明基板21(光
センサ素子12の上面)への日射光の入射仰角θ2 が実
際の日射高度θよりも大きくなり、透明基板21上面で
の反射光量を減少させることができて、低高度日射時の
センサ出力を大きくすることができ、その分、低高度日
射時の検出精度を向上させることができて、日射高度0
°近くの日射光も検出可能になる。
【0122】この場合、日射光が入射する透明基板21
は屈折率が空気の屈折率よりも大きいため、この透明基
板21の上面でも入射光が屈折される。これにより、光
電変換膜26への日射光の入射仰角θ3 は、透明基板2
1への日射光の入射仰角θ2よりも更に大きくなり、透
明基板21も、レンズ130と同じく、低高度の日射光
のセンサ出力を増大させる役割を果たす。
【0123】しかしながら、本発明は、遮光膜23と光
電変換膜26との間に介在部材(透明基板21)を介在
させずに、遮光膜23(遮光手段)と光電変換膜26
(光検出部)との間を空間にしても良く、この場合で
も、レンズ130を設ければ、低高度日射時のセンサ出
力を大きくすることができる。
【0124】尚、入射光を屈折する光学素子は図52に
示されたレンズ130に限定されず、図53に示すよう
なフレネルレンズ131を用いたり、或は図54に示す
ようなプリズム132を用いるようにしても良い。
【0125】また、レンズ130やフレネルレンズ13
1については、外周底面130c,131cで反射した
光がレンズ下面の凹面部130b,131bへ到達する
と、この反射光が凹面部130b,131bで光導入孔
24側へ屈折されて光電変換膜26へ侵入してしまい、
検出精度を低下させる原因となる。
【0126】そこで、この反射光の侵入を防ぐために、
上記実施例では、図52,図53に示すように、レンズ
130(フレネルレンズ131)の外周底面130c
(131c)を外周側に向けて下り傾斜させることで、
外周底面130c,131cに当たった光がレンズ上面
(凸面部130a,131a)側へ反射されるようにな
っている。
【0127】この他、外周底面130c,131cから
の反射光の侵入を防ぐ手段として、外周底面130c,
131cをいわゆるシボ加工(つや消し加工)したり、
或は光の反射を減少させるような着色処理(例えば光を
吸収しやすい色の塗料の塗布や二色成形等)を行うよう
にしても良い。
【0128】次に、このようなレンズを装着した場合の
光検出部パターンや遮光膜パターンの設計方法を図55
及び図56を用いて具体的に説明する。説明の便宜上、
光検出部パターンと遮光膜パターンは、図55に示すよ
うに設計されているものとする。
【0129】まず、光センサ素子12への入射仰角θ2
は。次の(12)式により算出される。 θ2 =(90−θL )/90×θ+θL ……(12) (θL ;レンズ130の変換角度,θ;日射高度) また、光検出部135の出力電流I(θ)は、次の(1
3)式により算出される。 I(θ)=c・S(θ)・(P・sin θ2 ) ……(13) ここで、S(θ)は光検出部135の受光面積、P・si
n θ2 は光センサ素子12への単位面積当りの入射強
度、cは入射強度P・sin θ2 に対する光検出部135
の発生電流密度である。
【0130】上記(13)式において、S(θ)が一定
であるとすると、θ=θ2 =90°で出力電流I(θ)
が最大になる。従って、出力電流I(θ)が最大になる
日射高度(以下「ピーク仰角」という)θmax を90°
よりも小さくするためには、光検出部135に光を検出
しない非検出領域Hを形成したり(或は遮光膜パターン
の位置をずらしたり)することで、受光面積S(θ)を
変化させる必要がある。ここでは、図55に示すよう
に、円形の光検出部135に円環状の非検出領域Hを設
け、遮光膜の光導入孔の径を非検出領域Hの外径と同一
に設定したモデルを用いて、その受光面積変化の様子を
説明する。このモデルについての受光面積比S(θ)/
S(θmax )の変化は図56に示されている。
【0131】このモデルでは、図55(a)に示すよう
にθ=90°のときには、入射光は内側の光検出部13
5のみに受光されるため、受光面積S(θ)は内側にあ
る受光面積S1 のみになる。しかし、図55(b)に示
すようにθmax ≦θ<90°の範囲では、受光面積S
(θ)は、内側の受光面積S1 に加え、外側の受光面積
S2(θ)が加算されるため、出力電流I(θ)は、θ=
90°のときよりも増加する。更に、図55(c)に示
すように、θ<θmax のときには、入射光の一部が光検
出部135の最外周を飛び出してしまうため、外側の受
光面積S2(θ)の増加が頭打ち傾向となり、受光面積S
(θ)は一定化する。
【0132】以上のことから、受光面積S(θ)は、 S(θ)=S1 +S2(θ) ……(14) と表すことができ、日射高度θによって変化しないS1
と、変化するS2(θ)とに分離して考えることができ
る。
【0133】ところで、θmax ≦θ<90°のときに、
日射高度θにより変化する受光面積比S2(θ)/S(θ
max )の変化率aは、 a=S2(θmax )/{S(θmax )・(90−θmax )} ……(15) と表される。また、日射高度θにより変化しない受光面
積比bは、 b=S1 /S(θmax ) ……(16) と表される。また、日射高度90°における出力比の低
下率αは、 α=1−I(90°)/I(θmax ) ……(17) と定義される。
【0134】これらa,bとレンズ130の変換角度θ
L がピーク仰角θmax と日射高度90°における出力比
の低下率αに与える影響を図57に示している。例え
ば、a,b,θL の値を図57(a)のNo.1〜3の
ように設定すると、出力比は図58(b)のように変化
する。また、a,b,θL の値を図57(a)のNo.
4〜6のように設定すると、出力比は図58(c)のよ
うに変化する。従って、a,b,θL の値を変更するこ
とによって、ピーク仰角θmax と日射高度90°におけ
る出力比の低下率αを任意に変化させることができる。
【0135】前述した各実施例では、遮光膜23と光電
変換膜26(光検出部)とを透明基板21(介在部材)
の上下両面に印刷パターン等により形成するようにした
が、図58又は図59に示す本発明の第25又は第26
実施例のように構成しても良い。
【0136】図58の実施例では、光検出部140と遮
光手段たる遮光プレート141とをドーム状の透明カバ
ー142内に収納し、この透明カバー142内に空気よ
りも屈折率が大きい透明な介在部材143(例えばガラ
ス,透明樹脂等)を充填したものである。
【0137】また、図59の実施例では、透明カバー1
42がなく、ケース144内に光検出部140と遮光プ
レート141とを収納し、これらを透明な介在部材14
3(例えばガラス,透明樹脂等)でモールドした構成と
なっている。
【0138】一方、図60は本発明の第27実施例を示
したものである。この実施例では、透明基板21の上面
に光電変換膜150のパターンを形成すると共に、この
光電変換膜150の上面に遮光膜151のパターンを形
成し、透明基板21の下面に入射光を反射する日射方向
変更手段たる反射膜152を形成している。この場合、
遮光膜151の光導入孔153を通過して透明基板21
に入射した光は、反射膜152で上方に反射されて、光
電変換膜150に下方から入射し、センサ出力を発生す
る。このものでは、光電変換膜150と遮光膜151と
が重なり合っているため、両者間の位置ずれが全く発生
しなくなる利点がある。
【0139】上記実施例では、日射高度が90°のとき
に、センサ出力が発生しなくなる。そこで、日射高度が
90°のときにも、センサ出力を発生させるには、図6
1に示す本発明の第28実施例のように、遮光膜151
の上面に更に光電変換膜154を形成すれば良い。
【0140】以上説明した各実施例の光センサ素子12
は、図62に示す本発明の第29実施例のように、セン
サケース160内に上向きに固定され、リード161を
介して配線基板162に電気的に接続されている。この
配線基板162には、コネクタ163を有する信号取出
し線164が接続されている。また、光センサ素子12
の上方にはレンズ130が装着され、このレンズ130
の上方に透明カバー165が被せられている。
【0141】この場合、透明カバー165は、日射セン
サの外観を良くするために装着されたものであるが、こ
の透明カバー165を省いて、レンズ130の表面に均
一厚さの着色透明層を塗料の塗布や二色成形等によって
形成するようにしても良い。これに対し、レンズ130
全体を着色樹脂や着色ガラスで成形すると、レンズ13
0の厚みが均一でないため、日射高度によって光透過率
が変化してしまい、検出精度が低下してしまう。但し、
図54に示すようなフレネルレンズ131は、厚みがほ
ぼ均一であるため、着色樹脂や着色ガラスで成形しても
良い。
【0142】ところで、上記各実施例の日射センサは、
例えば自動車のダッシュボード166の上面にフロント
ガラス(図示せず)の近傍に位置して取り付けられる
が、自動車には屋根があるため、日射センサに入射する
光は車両前方からフロントガラスを透過してくる光が多
くなる。
【0143】このような事情を考慮して、図63に示す
本発明の第30実施例では、光センサ素子12を車両前
方に向けて傾斜させるように取り付けている。これによ
り、光センサ素子12の上面に対する日射光の入射仰角
を全般的に大きくすることができて、光センサ素子12
の上面における光の反射を効果的に抑制することがで
き、レンズがなくても、車両前方からの低高度入射光を
精度良く検出することができる。参考までに、光センサ
素子12の傾斜角と出力比との関係の一例を図64に示
す。この図64の例では、日射高度が80°〜90°の
範囲で出力比が僅かに増加する傾向があるが、光検出部
パターンと遮光膜パターンを適宜変更すれば、この傾向
を改善することができる。
【0144】尚、上記実施例では、光センサ素子12の
みを車両前方に向けて傾斜させたが、図65に示す本発
明の第31実施例のように、日射センサ全体を車両進行
方向に向けて傾斜させるようにダッシュボード166に
取り付けても良い。
【0145】ところで、一般の乗用車は、前面のフロン
トガラスよりも側面のドアの窓ガラスの面積が大きいた
め、日射光から車両が受ける熱量(以下「車両受熱量」
という)は、前面よりも側面から受ける日射光の影響を
強く受ける。従って、前方日射と側方日射とを同等に取
り扱ったのでは、車両受熱量を精度良く検出することが
できない。
【0146】これを解決するには、図66に示す本発明
の第32実施例のように、光検出部171のパターンと
遮光膜172のパターンを共に車両前後方向に沿って長
くするように形成すれば良い。これにより、図67に示
すように、側方日射時の出力が前方日射時の出力よりも
大きくなり、実車の車両受熱量を反映した検出特性が得
られる。また、図66(a)に示すように、光検出部1
71の四方向に切欠部Aを形成すれば、日射方位45°
近傍における受光面積を減少させて、日射方位90°
(車両の側方からの日射)におけるセンサ出力を最大に
することができ、実車の車両受熱量を忠実に反映させる
ことができる。
【0147】上記実施例は、光検出部171のパターン
と遮光膜172のパターンを共に四角形状に形成した
が、図68に示す本発明の第33実施例のように、光検
出部173のパターンと遮光膜174のパターンを共に
車両前後方向に沿って長く延びる楕円形状に形成しても
良い。
【0148】尚、図66の実施例は、光検出部171の
パターンを左右2分割しているが、分割せずに1つにし
ても良い。また、図68の実施例において、光検出部1
71のパターンを左右2分割しても良いことは言うまで
もない。
【0149】また、図69に示す本発明の第34実施例
では、遮光膜190の光導入孔191の形状を、図69
(a)に示すように単に円形状に形成しているが、光検
出部192のパターンを、図69(b)に示すように光
導入孔191の径よりも小さいドーナツとしている。こ
のようなパターン形状とすることによって、日射光の高
度が低いか否かの検出のみを確実に行い得るようにして
いる。
【0150】一方、図70に示す本発明の第35実施例
においても、遮光膜194の光導入孔195の形状を、
図70(a)に示すように単に円形状に形成している
が、光検出部196のパターンを、図70(b)に示す
ように内側円形部と外側円環状部に2分割し、双方の出
力信号を比較することによって日射光方向を判定できる
ようにしている。
【0151】また、図71に示す本発明の第36実施例
においては、遮光膜197の光導入孔198の形状を、
図71(a)に示すように、内側円と外側円環の二重円
形状としている。そして、図71(b)に示すように、
光検出部199のパターンを図71(b)に示すように
内側円形部と外側円環状部に2分割している。
【0152】この第36実施例における日射高度と出力
比との関係を図72に示す。この場合、日射高度が例え
ば60°〜90°の範囲で、光検出部199の外側円環
状部の出力が最高値から“0”にまで低下するので、光
検出部199の内側円形部と外側円環状部の合計出力比
は、前述した第9実施例と同じく、日射高度が60°の
ときにピークとなり、60°以上の範囲では、日射高度
が高くなるに従って、合計出力比が低下するようにな
る。この場合、合計出力比がピークになるときの日射高
度は、光検出部199の内側円形部と外側円環状部との
面積比率を変えることによって、容易に変更することが
できる。
【0153】一方、図73は、本発明の第37実施例を
示したものである。この第37実施例においては、半導
体光検出素子として単結晶シリコン基板205の上面に
pn接合構造のフォトダイオード200(光検出部)を
形成し、その上面に、パッシベーション膜201を介し
て電極202を形成し、その上から透明絶縁膜203を
介して遮光膜204を形成した構成となっている。
【0154】この場合、電極202はアルミニウムの蒸
着・フォトエッチングにより形成されている。また、透
明絶縁膜203は“介在部材”に相当し、例えば酸化シ
リコン(SiO)をCVDで成長させて形成したもの
である。また、遮光膜204はアルミニウムの蒸着によ
り形成されている。このような構成とすることによっ
て、従来のフォトダイオードに対しても本発明を適用で
き、半導体製造プロセスによって量産性に優れた日射セ
ンサが得られる。
【0155】また、図74及び図75に示す本発明の第
38実施例においても、光センサ素子180を、単結晶
シリコン基板181の上面に、半導体製造プロセスによ
りpn接合構造のフォトダイオード182を形成して構
成している。この場合、光検出部となるフォトダイオー
ド182の形成パターンを前述した各実施例の光検出部
パターンのいずれかにすれば良い。この光センサ素子1
80は、リードフレーム183上にボンディングワイヤ
法により実装され、これら両者が透明なモールド樹脂1
84によりモールドされている。このモールド樹脂18
4の上面には、遮光膜185が例えば黒色エポキシ樹脂
の印刷や金属薄膜の蒸着等により極めて薄く形成され、
その中心部には、フォトダイオード182のパターン形
状に対応した形状の光導入孔186が形成されている。
この場合、遮光膜185と光センサ素子180との間に
位置するモールド樹脂184が、入射光を屈折させる介
在部材として機能する。
【0156】以上説明した各実施例では、遮光手段(遮
光膜)を同一平面内に設けたが、図76及び図77に示
す本発明の第39実施例のように、複数の遮光膜21
1,212を上下の位置関係で配置する構成としても良
い。即ち、この第39実施例では、第1の遮光膜211
(第1の遮光手段)を第1の透光性平板213(介在部
材)の上面に形成すると共に、第2の遮光膜212(第
2の遮光手段)を第2の透光性平板214(介在部材)
の上面に形成し、これら第1及び第2の透光性平板21
3,214を接合すると共に、第2の透光性平板214
の下面に光検出部215を接合している。これら各部材
の接合は、光透過性・耐光性に優れた光学接着剤を使用
している。
【0157】この場合、光検出部215は、複雑な形状
のパターンに形成する必要はなく、四角形,円形等の単
純な形状の受光面で受光するようにすれば良い。また、
この光検出部215は、第1実施例のようにアモルファ
スSiにより形成されたpin層構造(太陽電池)を採
用しても良いが、単結晶Siにより形成されたフォトダ
イオードを採用しても良く、また、フォトダイオードの
場合には、第2の透光性平板214への接合を陽極酸化
により行うようにしても良い。
【0158】一方、第1及び第2の透光性平板213,
214は、日射光を透過するガラスや透明樹脂等により
形成されている。また、第1及び第2の遮光膜211,
212は、光透過率が小さいインク,金属等の材料を印
刷,蒸着,スパッタ等の手法を用いて成膜したものであ
り、第1の遮光膜211の中央部には円形の光導入孔2
16が形成されている。一方、第2の遮光膜212は円
環状に形成され、第1の遮光膜211の光導入孔216
から導入された日射光をこの第2の遮光膜212で部分
的に遮光して光検出部215に入射させるようになって
いる。このように構成した第39実施例においても、日
射方向(日射高度又は日射方位)に応じた出力信号を得
ることができる。尚、上記第39実施例では、2枚の遮
光膜211,212を上下2段に配置したが、3枚以上
の遮光膜を3段以上に配置する構成としても良く、ま
た、下段に位置する遮光膜の位置も適宜変更しても良
い。更には、これら複数枚の遮光膜を透明モールド樹脂
でモールドする構成としても良い。
【0159】第40実施例として、第37実施例におい
ては、半導体光検出素子であるフォトダイオードを用い
たが、図78の如く、このフォトダイオードと増幅調整
する増幅回路とを一体としても良い。
【0160】更に、本発明の遮光膜の形状は、上記実施
例に限るものではもちろんない。即ち、図79,図80
に示すごとく、上記実施例の遮光部分を光導入部とし、
上記実施例の光導入部を遮光部としてもよい。
【0161】また、図52〜図54,図58〜図63,
図65に示す構成に採用する光センサ素子は、第9実施
例の光センサ素子に適用できる他、例えば第1実施例に
示す光センサ素子に適用しても良い。この場合におい
て、光検出部パターンや遮光膜パターンの形状が各実施
例の形状に限定されるものではないことは言うまでもな
い。
【0162】その他、本発明の日射センサは、自動車用
空調装置に使用するものに限定されず、種々の場所で、
日射強度を検出する日射センサとして広く利用できる
等、種々変更して実施できることは言うまでもない。
【0163】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、光検出部を、遮光手段を透過した日射光の総
被照射面積が変化するように形成した構成とすれば、光
検出部の数が1個の場合には日射方位に依存しない熱負
荷を検出でき、2個の場合には左右各方向よりの熱負荷
を検出でき、3個以上の場合には各方向の熱負荷、さら
には演算処理により日射方位・日射高度・日射強度も求
めることができる(請求項1)。
【0164】
【0165】
【0166】
【0167】
【0168】
【0169】
【0170】
【0171】この場合も、遮光手段と光検出部との間に
介在部材を介在させた構成とすれば、位置決め性と組立
性を更に向上させることができる(請求項2)。
【0172】また、遮光手段を透過した日射光の総被照
射面積が変化することによって、日射光の日射方向に対
応した検出信号を出力する構成とすれば、前述した請求
項1と同じ効果が得られる(請求項3)。
【0173】この場合も、遮光手段と光検出部との間に
介在部材を介在させた構成とすれば、位置決め性と組立
性を更に向上させることができる(請求項4)。
【0174】或は、所定の日射高度範囲内において、
記日射光の高度が高くなるにつれて、前記光検出部の総
被照射面積を減少させるように、前記遮光手段と前記光
検出部とを構成すれば、日射高度に対するセンサ出力変
化特性を、所定の日射高度範囲内(日射センサの設置場
所が自動車の場合には例えば60°〜90°)で減少さ
せることができて、日射センサの設置場所の事情に適応
した日射強度(日射熱負荷)を方位依存性なしに精度良
く検出することができる(請求項5)。
【0175】更に、日射センサの光検出部を室内に配置
して、遮光手段により選択された日射光の総被照射面積
により、前記室内が受ける熱量に対応した検出信号を出
力する構成とすれば、この日射センサの出力信号によ
り、例えば空調制御に対する日射補正制御を精度良く行
なうことができる(請求項6)。
【0176】この場合、前記光検出部を複数設けること
により、前記室内の所定の領域の日射による受熱量を検
出する構成とすれば、日射方向(日射高度と日射方位の
少なくとも一方)に応じた日射補正制御を行なうことが
できる(請求項7)。
【0177】また、選択された日射光のみを透過させる
第1の遮光手段と、受光総量に対応した検出信号を出力
する光検出部と、前記第1の遮光手段と前記光検出部と
の間に介在し、前記光検出部が前記第1の遮光手段を透
過した前記日射光による総被照射面積が変化することに
よって、前記日射光の入射方向に対応する検出信号を出
力するように形成された第2の遮光手段とからなる構成
としても、日射方向(日射高度と日射方位の少なくとも
一方)に応じた日射補正制御を行なうことができる(
求項8)。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す光センサ素子の斜視
【図2】光センサ素子の縦断面図
【図3】光センサ素子の分解斜視図
【図4】日射センサの縦断面図
【図5】光センサ素子を多数個取りするガラス基板の平
面図
【図6】作用を説明する光センサ素子の縦断面図
【図7】左右の光検出部と光導入孔との位置関係・形状
を説明する図(その1)
【図8】左右の光検出部と光導入孔との位置関係・形状
を説明する図(その2)
【図9】空調装置全体のシステム構成図
【図10】検出回路の電気回路図
【図11】左右の光検出部の出力特性図
【図12】合計光電流と日射強度との関係を示す図
【図13】日射高度に対する出力変化特性図
【図14】空調制御の流れを示すフローチャート
【図15】本発明の第2実施例を示す光センサ素子の斜
視図
【図16】本発明の第3実施例を示す光センサ素子の斜
視図
【図17】本発明の第4実施例を示す光センサ素子の斜
視図
【図18】本発明の第5実施例を示す光センサ素子の断
面図
【図19】本発明の第6実施例を示す光センサ素子の縦
断面図
【図20】本発明の第7実施例を示す光センサ素子の斜
視図
【図21】本発明の第8実施例を示す光センサ素子の斜
視図
【図22】本発明の第9実施例を示す光センサ素子の斜
視図
【図23】光センサ素子の縦断面図
【図24】光センサ素子の分解斜視図
【図25】左右の光検出部と光導入孔との位置関係・受
光領域を説明する図(その1)
【図26】左右の光検出部と光導入孔との位置関係・受
光領域を説明する図(その2)
【図27】左右の光検出部の出力特性図
【図28】合計光電流と日射強度との関係を示す図
【図29】日射高度に対する出力変化特性図
【図30】本発明の第10実施例を示す光センサ素子の
斜視図
【図31】本発明の第11実施例を示す光センサ素子の
斜視図
【図32】本発明の第12実施例を示す光センサ素子の
斜視図
【図33】本発明の第13実施例を示す光センサ素子の
斜視図
【図34】本発明の第14実施例を示す光センサ素子の
斜視図
【図35】本発明の第15実施例を示す光センサ素子の
断面図
【図36】ある車の理想的な日射熱負荷の範囲を示す特
性図
【図37】日射高度と必要な光検出部受光面積との関係
を示す特性図
【図38】本発明の第17実施例における光検出部パタ
ーンを示す図(a)と遮光膜パターンを示す図(b)
【図39】左右の光検出部と光導入孔・スリットとの位
置関係・受光領域を説明する図
【図40】本発明の第18実施例における光検出部パタ
ーンを示す図(a)と遮光膜パターンを示す図(b)
【図41】左右の光検出部と光導入孔・スリットとの位
置関係・受光領域を説明する図
【図42】日射高度に対する出力変化特性図
【図43】本発明の第19実施例における光検出部パタ
ーンを示す図(a)と遮光膜パターンを示す図(b)
【図44】左右の光検出部と光導入孔・スリットとの位
置関係・受光領域を説明する図
【図45】日射高度に対する出力変化特性図
【図46】本発明の第20実施例における光検出部パタ
ーンを示す図(a)と遮光膜パターンを示す図(b)
【図47】本発明の第21実施例における左右の光検出
部と光導入孔との位置関係・受光領域を説明する図
【図48】本発明の第22実施例における左右の光検出
部と光導入孔との位置関係・受光領域を説明する図
【図49】本発明の第23実施例を示す光センサ素子の
斜視図
【図50】本発明を適用した種々の形状の光検出部パタ
ーンと遮光膜パターンの組み合わせを示す図(その1)
【図51】本発明を適用した種々の形状の光検出部パタ
ーンと遮光膜パターンの組み合わせを示す図(その2)
【図52】本発明の第24実施例を示す光センサ素子の
縦断面図
【図53】光学素子としてフレネルレンズを用いた場合
の光センサ素子の縦断面図
【図54】光学素子としてプリズムを用いた場合の光セ
ンサ素子の縦断面図
【図55】光検出部パターンや遮光膜パターンの設計方
法を説明する図
【図56】受光面積比S(θ)/S(θmax )の変化の
様子を示す図
【図57】レンズ変換角度θL ,受光面積比S2(θ)/
S(θmax )の変化率a,日射高度θにより変化しない
受光面積比b,ピーク仰角θmax ,日射高度90°にお
ける出力比の低下率α,日射高度,出力比の関係を説明
する図
【図58】本発明の第25実施例を示す光センサ素子の
縦断面図
【図59】本発明の第26実施例を示す光センサ素子の
縦断面図
【図60】本発明の第27実施例を示す光センサ素子の
縦断面図
【図61】本発明の第28実施例を示す光センサ素子の
縦断面図
【図62】本発明の第29実施例を示す日射センサ全体
の縦断面図
【図63】本発明の第30実施例を示す日射センサ全体
の縦断面図
【図64】光センサ素子の傾斜角と出力比との関係を説
明する図
【図65】本発明の第31実施例を示す日射センサ全体
の縦断面図
【図66】本発明の第32実施例における光検出部パタ
ーンと遮光膜パターンを示す図
【図67】日射高度と出力比との関係を説明する図
【図68】本発明の第33実施例における光検出部パタ
ーンと遮光膜パターンを示す図
【図69】本発明の第34実施例における遮光膜パター
ンと光検出部パターンを示す図
【図70】本発明の第35実施例における遮光膜パター
ンと光検出部パターンを示す図
【図71】本発明の第36実施例における遮光膜パター
ンと光検出部パターンを示す図
【図72】日射高度と出力比との関係を示す図
【図73】本発明の第37実施例を示す光センサ素子の
縦断面図
【図74】本発明の第38実施例を示す光センサ素子の
縦断面図
【図75】光センサ素子の斜視図
【図76】本発明の第39実施例を示す光センサ素子の
斜視図
【図77】光センサ素子の分解斜視図
【図78】フォトダイオードと増幅回路とを一体化した
光センサ素子の断面図
【図79】遮光膜パターンの変形例を示す斜視図
【図80】光検出部パターンと遮光膜パターンの組合せ
の変形例を示す図
【図81】従来の日射センサの断面図
【図82】従来の日射センサの斜視図
【符号の説明】
11…日射センサ、12…光センサ素子、21…透明基
板(介在部材)、22L,22R,22OL,22O
R,22F,22RR…光検出部、23…遮光膜(遮光
手段)、24…光導入孔、25L,25R…透明導電
膜、26…光電変換膜、27…裏面電極、28…p型半
導体、29…i型半導体、30…n型半導体、31…入
力電極、32L,32R…出力電極、60…透明基板
(介在部材)、80…光導入孔、82a〜82c,83
a〜83d…光検出部、91L,91R…サイドスリッ
ト、92…枠状スリット、93…光導入孔、94L,9
4R…光検出部、95…非検出領域、97…枠状スリッ
ト、98…光導入孔、111L,111R…光検出部、
112,120…遮光膜(遮光手段)、121L,12
1R,122L,122R…光検出部、123…遮光膜
(遮光手段)、124…光導入孔、125a〜125
e,126a〜126h…光検出部、130…レンズ、
131…フレネルレンズ、132…プリズム、135,
140…光検出部、141…遮光プレート(遮光手
段)、143…高屈折率物質、150…光電変換膜(光
検出部)、151…遮光膜(遮光手段)、152…反射
膜、153…光導入孔、154…光電変換膜(光検出
部)、171…光検出部、172…遮光膜(遮光手
段)、173…光検出部、174…遮光膜(遮光手
段)、180…光センサ素子、185…遮光膜(遮光手
段)、186…光導入孔、190…遮光膜(遮光手
段)、191…光導入孔、192…光検出部、194…
遮光膜(遮光手段)、195…光導入孔、196…光検
出部、197…遮光膜(遮光手段)、198…光導入
孔、199…光検出部、200…フォトダイオード(光
検出部)、203…透明絶縁膜(介在部材)、204…
遮光膜(遮光手段)、211…第1の遮光膜(第1の遮
光手段)、212…第2の遮光膜(第2の遮光手段)、
213…第1の透光性平板(介在部材)、214…第1
の透光性平板(介在部材)、215…光検出部、280
…光導入孔、281L,81R,282a〜82c,2
83a〜83d…光検出部、E,F,G,H…非検出領
域。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 布垣 尚哉 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本 電装株式会社内 (72)発明者 白井 誠 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本 電装株式会社内 (72)発明者 秋元 克英 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本 電装株式会社内 (72)発明者 福谷 正徳 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本 電装株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−278427(JP,A) 特開 昭62−75307(JP,A) 特開 平4−216405(JP,A) 実開 昭63−19209(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01C 1/00 B60H 1/00 101 G01J 1/00 - 1/60 G01J 11/00 H01L 31/16

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 選択された日射光のみを透過可能とする
    遮光手段と受光総量に対応した検出信号を出力する光検
    出部とを備えた日射センサにおいて、 前記遮光手段を透過した前記日射光の前記光検出部への
    総照射面積が前記日射光の入射方向に応じて変化するよ
    うに構成したことを特徴とする 日射センサ。
  2. 【請求項2】 前記遮光手段によって選択された前記日
    射光が透過するように前記遮光手段と前記光検出部との
    間に介在する介在部材を有することを特徴とする請求項
    1記載の日射センサ。
  3. 【請求項3】 選択された日射光のみを透過可能とする
    遮光手段と、 該遮光手段を透過した前記日射光の総被照射面積が変化
    することによって、前記日射光の入射方向に対応する出
    力信号を出力する光検出部と、 を有することを特徴とする 日射センサ。
  4. 【請求項4】 前記遮光手段によって選択された前記日
    射光が透過するように前記遮光手段と前記光検出部との
    間に介在する介在部材を有することを特徴とする請求項
    3記載の日射センサ。
  5. 【請求項5】 選択された日射光のみを透過可能とする
    遮光手段と受光総量に対応した検出信号を出力する光検
    出部とを備えた日射センサにおいて、 所定の日射高度範囲内において、前記日射光の高度が高
    くなるにつれて、前記光検出部の総被照射面積を減少さ
    せるように、前記遮光手段と前記光検出部とを構成した
    ことを特徴とする 日射センサ。
  6. 【請求項6】 選択された日射光のみを透過可能とする
    遮光手段と、 室内に配置され、選択された日射光の総被照射面積によ
    り、前記室内が受ける熱量に対応した検出信号を出力す
    る光検出部と、 を有することを特徴とする 日射センサ。
  7. 【請求項7】 前記光検出部を複数設けることにより、
    前記室内の所定領域の日射による受熱量に対応した検出
    信号を出力することを特徴とする請求項6記載の日射セ
    ンサ。
  8. 【請求項8】 選択された日射光のみを透過させる第1
    の遮光手段と、 受光総量に対応した検出信号を出力する光検出部と、 前記第1の遮光手段と前記光検出部との間に介在し、前
    記光検出部が前記第1の遮光手段を透過した前記日射光
    による総被照射面積が変化することによって、前記日射
    光の入射方向に対応する検出信号を出力するように形成
    された第2の遮光手段と、 からなることを特徴とする 日射センサ。
  9. 【請求項9】 選択された光のみが透過できる遮光手段
    と、 光に応答する光検出手段と、 前記遮光手段を透過した前記光が前記光検出手段に設け
    られた検知部上の総被照射面積の変化によって、前記光
    の熱負荷の変化に対応した信号が直接出力されるよう
    に、前記検知部の形状が決定されていることを特徴とす
    日射センサ。
  10. 【請求項10】 前記遮光手段は、透過孔であることを
    特徴とする請求項9記載の日射センサ。
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