JP2699100B2 - 定量充填方法 - Google Patents

定量充填方法

Info

Publication number
JP2699100B2
JP2699100B2 JP1012578A JP1257889A JP2699100B2 JP 2699100 B2 JP2699100 B2 JP 2699100B2 JP 1012578 A JP1012578 A JP 1012578A JP 1257889 A JP1257889 A JP 1257889A JP 2699100 B2 JP2699100 B2 JP 2699100B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
value
weight
weighing
specific gravity
state
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP1012578A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH02193024A (ja
Inventor
孝橋  徹
光信 原口
武好 長尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamato Scale Co Ltd
Original Assignee
Yamato Scale Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yamato Scale Co Ltd filed Critical Yamato Scale Co Ltd
Priority to JP1012578A priority Critical patent/JP2699100B2/ja
Publication of JPH02193024A publication Critical patent/JPH02193024A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2699100B2 publication Critical patent/JP2699100B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Weight Measurement For Supplying Or Discharging Of Specified Amounts Of Material (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、粉粒体や液体を一定重量分だけ充填するこ
とを目的とした定量充填方法に関する。
<従来の技術> 従来、粉粒体や液体を一定重量分だけ充填することを
目的とした定量充填方法には、供給装置が品物を一旦計
量装置に投入して、この計量装置に投入された品物が所
定重量値になった時にこの供給装置を停止させて、最終
的に計量装置に投入した品物の重量が目標充填重量値と
なるようにし、この品物を被充填容器に充填するものが
ある。しかし、供給装置が停止しても、供給装置と計量
装置との間に落下中の品物が存在し、この落下中の品物
の重量(落下落差量という)を予測しなければ正確な重
量の品物を被充填容器に充填することができないという
問題がある。
この問題を解決しようとする落差補正方法が特開昭56
−66710号公報に開示されている。この落差補正方法を
第9図を参照して説明する。同図は、定量Wの計量を実
施する場合の計量装置に投入された品物の投入量のデジ
タル変換値を示すものである。W1〜W4は夫々一定間隔毎
のデジタル変換終了時刻t1〜t4における投入総量に対応
するデジタル変換値を表す。例えば時刻t3における単位
時間当りの平均投入重量F3(以下平均重量流量F3とい
う)は、 で求められる。
この時刻t3において供給を停止したときの予測落差量
w3は、平均重量流量F3に正比例すると考えて、 と表せる。このように投入総量がデジタル変換されるご
とに予測落差量を求め、これと投入総量との和が定量W
と一致するか検出する。従って、例えば時刻t4におい
て、 投入総量W4+予測落差量w4=定量W の一致を検出した場合には、品物の投入を直ちに終了さ
せて、一回の計量サイクルを終了する。
また、定量充填方法の他の従来例を下記に示す。
例えばオーガー式のボリューム充填機とその後段にコ
ンベアを介して設けた計量機(例えば自動重量選別機)
と制御装置とを備えている装置を使用するものであり、
このボリューム充填機は一充填サイクル当りのオーガー
の回転数が制御装置で設定されたパルス数に対応してお
り、その設定されたパルス数に比例した体積分の物品を
充填するものである。
計量機は、ボリューム充填機で充填されてコンベアで
搬送されてきた被計量物品を計量して、その計量信号を
制御装置に発信するものである。
制御装置は、この計量機から発信された物品の計量信
号と目標充填重量のディジタル変換値との偏差をとり、
この偏差に基づいて充填機による充填重量が目標充填重
量に一致するオーガーの回転数に対応するパルス数を算
出する。そして、この算出した修正パルス数に対応する
オーガーの回転数でもって充填機に充填を行なわさせる
ものである。
<発明が解決しようとする課題> 前記従来の方法において、A式で投入流量を求めよう
とすれば、時間経過に対する重量変化の割合ができる限
り一定でなければ正確な係数F3は求められないので、供
給量を極めて小さく絞り物品の体積流量値の安定を図
り、且つ、計量装置に与える振動を少なくする必要があ
る。しかし、定量充填機に求められる重要な性能である
計量処理能力の高速化という観点から見れば、供給装置
による少流量の物品の供給を長く続けることは不具合で
ある。
従って、この少流量の時間はかなり短い時間とする必
要があり、しかも今迄の大流量からの切換点付近ではま
だその時の振動が残るのでこの振動が小さくなるめでの
時間的余裕をみる必要がある。このような理由から流量
を算出する時間間隔は極めて短く限定されることとな
る。
従って、このような従来の条件で流量F3を求めること
は、落差量の補正に大きな誤差を生じて正確な定量カッ
トができないという問題がある。
以上が請求項1乃至5記載の発明の課題といえる。ま
た、オーガー式のボリューム充填機とその後段に設けた
計量機(例えば自動重量選別機)とによるフィードバッ
クシステムでは、物品の密度が急に変化した時、その時
に充填された物品がコンベアによって搬送されて計量機
で計量されるまでにむだ時間が存在し、このむだ時間に
より物品の密度変化に対応して一充填サイクル当りのオ
ーガーの回転数を修正しても目標重量に近い重量の物品
を充填できないという問題がある。これが請求項6記載
の発明の課題であり、総じて請求項1乃至6記載の発明
は、従来よりも目標重量値に近い重量の物品を充填する
ことができる定量充填方法を提供することを目的とす
る。
<課題を解決するための手段> 本発明は、供給装置から計量装置へ物品の供給を開始
したときから、計量装置の計量信号が目標重量から落差
量を減算した定量カット重量になったとき、供給装置を
停止させて、落差量が計量装置に落下し終わるまでの間
(1充填サイクル)では、粉粒体等の物品の見掛比重は
ほぼ一定であることを利用し、また供給装置のいずれの
充填サイクルにおいても、供給装置から供給される物品
の体積流量が供給装置のフィード量に比例することを用
いて、上記の問題を解決したものである。
すなわち、テスト状態において、最終的に計量装置に
供給された物品の重量が目標重量となるように落差量Wd
を定め、このときの物品の見掛比重ρを検出する。ま
た稼働状態においての物品の見掛比重ρを検出する。
落差量は、供給停止されてから計量装置に供給された物
品の体積と見掛比重との乗算値により定まるものであ
り、テスト状態と稼働状態とでは、供給装置から供給さ
れる物品の体積流量は供給装置のフィード量で表わされ
ているので、テスト状態と稼働状態とでは、落差量の体
積は等しい。従って、テスト状態における見掛比重ρ
で稼働状態における見掛比重ρを除算した除算値ρx/
ρを落差量Wdに乗算して、落差量を補正すれば、計量
装置に目標重量の物品を供給できる。
見掛比重ρ、ρの検出方法としては、例えば供給
される体積流量が供給装置のフィード量で表わされる供
給装置に一定体積づつ物品を供給するものを用いたもの
では、次のような方法を用いる。この供給装置が上記一
定体積づつ物品を供給するごとに、パルス信号を発生す
るパルス発生器を設け、供給装置が作動を開始したとき
から、計量装置の計量信号が定量カット重量以上になっ
たときまでのパルス信号の発生数をカウントする。パル
ス信号が発生するごとに一定体積づつ物品が供給されて
いるので、カウントされたパルス数は、計量装置に供給
された物品の総体積に比例する。よって、パルス信号の
カウントを読み取ったときの計量装置の計量信号をカウ
ントされたパルス数で除算することによって見掛比重ρ
、ρに比例した値が得られる。
落差量の補正は、次回の稼働状態における落差量に対
して行なってもよいし、現在の稼働状態における落差量
に対して行なってもよい。この現在の稼働状態における
落差量に対して補正を行なう場合、見掛比重ρt
検出を行なうためのパルス信号のカウントは、定量カッ
ト重量より小さく定めた予測カット算出点重量以上に計
量装置の計量信号がなったときに読み取る。
通常、上記のようにして補正した落差量を目標重量か
ら減算して求めた定量カット重量以上に、計量装置の計
量信号がなったときに供給停止を行なう。しかし、上記
のようにして求めた定量カット重量に対応する数だけ、
パルス発生器がパルス信号を発生したとき、供給停止を
行なってもよい。
上述したような方法で見掛比重を検出しているのが請
求項1乃至3記載の発明で、そのうち次回の落差量を補
正しているのが、請求項1記載の発明で、今回の落差量
を補正しているのが請求項23記載の発明である。さらに
発生パルス数によって供給停止制御を行なっているの
が、請求項(3)記載の発明である。
見掛比重ρ、ρの検出方法としては、次のような
ものもある。定量カット重量より小さく定めた予測カッ
ト算出点重量以上に計量装置の計量信号がなったときか
ら、所定時間々隔ごとの計量信号のサンプリング値を所
定数だけ累積し、累積開始時のサンプリング値と所定数
との累積値を、上記累積値から減算し、離散的面積を求
める、テスト状態における離散的面積と稼働状態におけ
る離散的面積との比は、テスト状態における見掛比重ρ
と稼働状態における見掛比重ρとの比に比例してい
る。すなわち、あるサンプリング値WI(t)は、そのと
きの体積流量をQ(t)、見掛比重をρ、サンプリング
開始時のサンプリング値をWPとすると、 と表わされる。これを時間t1から時間tnまで積分する
と、 となる。ただし、(t1−tn)=Tであり、このTは所定
時間々隔と所定数の乗算値である。上記の積分値からWP
Tを減算した は離散的面積に相当し、かつこれをTで除算した値はT
における平均投入重量に比例している。この平均投入重
量は密度と平均投入体積との積で表わされ、各計量サイ
クルにおいて見掛比重は一定であり、テスト状態におい
ても稼働状態においても体積流量は等しいので、両状態
における平均投入体積は等しい。よって両状態における
離散的面積の比は、両状態の見掛比重の比に等しい。よ
って、この比によって上述したのと同様に落差量を補正
する。なお、このようにサンプリング計量値を累積する
と、供給装置からの体積流量が一定である場合に、計量
信号に比較的周期性を有する外乱が重畳しても、この外
乱を相殺できる。また、1〜2個の計量値が電気的ノイ
ズ等で乱されても、面積値への影響は小さい。
この離散的面積を用いて落差量を補正する場合にも、
次回の落差量を補正する場合と、今回の落差量を補正す
る場合もある。
離散的面積を用いて見掛比重を検出しているのが請求
項4、5記載の発明である。このうち次回の落差量を補
正しているのが、請求項4記載の発明であり、今回の落
差量を補正しているのが請求項5記載の発明である。こ
れらの方法は、供給体積量が供給装置のフィード量で表
現できないものに使用できる。
これらのようにして補正された落差量を用いて定量充
填した場合でも、計量装置に零点変動等があると、正確
な定量充填が行なわれない。そこで、定量充填された物
品の重量を充填機の後段に設けた計量機で計量し、その
計量値と目標重量とによって定量カット重量(目標重量
から補正された落差量を減算した値)を更に補正する。
即ち請求項6記載の発明は補正すべき対象を、密度変化
分とその他の要素に明確に分離して、それぞれを発生原
因から考えて合理的な手法で補正するものである。
<実施例> 第1の実施例を第1図乃至第3図に示す。この実施例
に用いる定量充填機は、第1図に示すように物品、例え
ば粉粒体を一定体積ずつ供給する供給装置5と、この供
給装置5が物品を一定体積ずつ供給するごとにこれに比
例するパルスを出力するパルスジェネレータ6と、供給
装置5により投入された物品の重量を計量する計量装置
10と、この計量装置10が発する物品の計量信号とパルス
ジェネレータ6が発するパルス信号を処理して供給装置
5のサーボモータ2を駆動し又は停止させる信号を発す
る制御部7とを備えている。制御部7は、第1図に示す
ようにサーボアンプ8と、重量指示計及び演算コントロ
ーラとを備えるIND9とからなっている。IND9は、計量装
置10のロードセル11からの重量出力をデジタル値に変換
する機能とパルスジェネレータ6からの出力パルスを読
み込んでカウントする機能を含んでいる。サーボアンプ
8は、パルスジェネレータ6からの出力パルスとIND9か
らの出力信号によって供給装置5のサーボモータ2を駆
動したり停止するものである。
供給装置5は、スクリュー1を例えばターボモータ2
で所定の回転数だけ、例えば1回転回転させることによ
り、ホッパー3内の物品を所定体積ずつ出口4から排出
することができるものである。そして、パルスジェネレ
ータ6はサーボモータ2の回転軸に取付けられており、
サーボモータ2の回転数に比例したパルスを発生する。
この供給装置5のサーボモータ2の回転速度は、計量
装置10内に投入された物品の重量によって3段階に変速
される。例えば第2図に示すように計量装置10に投入さ
れた物品の重量が切換目標重量W1になるまではスクリュ
ー1の回転速度が制御部7のサーボアンプ8からの指示
で回転数VHの高速回転で回転し、重量が切換目標重量W1
からW2までは回転数VMの中速回転で回転し、重量が切換
目標重量W2から定量カット重量値Wcまでは回転数VLの低
速回転で回転する。そして、計量装置10の物品の重量が
Wc=WT(目標充填量)−Wd(落差量)の重量に到達した
時点でサーボアンプ8から信号が発せられてサーボモー
タ2が停止する。なお、スクリュー1の回転速度の急激
な変化による計量値の外乱の発生を避けるために、スク
リュー1の中速回転VMの領域を第2図の一点鎖線で示す
ように計量装置10内の物品の重量に対応させて連続的に
速度を変化させることもできる。
計量装置10は、第1図に示すようにロードセル11で支
持されている計量ホッパー13を有しており、この計量ホ
ッパー13は供給装置5の出口4の下方に設けられてい
る。計量ホッパー13の下側開口部には、開閉ゲート14が
設けられている。この開閉ゲート14は計量ホッパー13内
に物品が投入されて計量された後、計量ホッパー13の下
側開口部を開口する方向に駆動されて、計量ホッパー13
内の物品が被充填容器に充填される。
以上の構成により、IND9は、計量装置10に設けられて
いるロードセル11の出力を重量デジタル値に変換し、予
め設定された各種重量値とロードセル11の出力とを比較
してサーボアンプ8へ所定の回転速度値の信号を送る。
このように、スクリュー1は制御部7によって制御され
るサーボモータ2によって駆動されて、スクリュー1の
一回転当りに対してホッパー3内の一定体積の物品を排
出して、計量ホッパー13に投入することができる。即
ち、ホッパー3内の物品切れさえなければ、サーボモー
タ2がスクリュー1を所定回転数で回転させて、所定体
積分の物品をホッパー3の出口4から排出することがで
きる。よって、 物品の輸送(供給)体積∝パルスジェネレータ6のパルス数 ……(1) の関数がある。なお、ホッパー3内の物品切れは、ホッ
パー3の側面に設けたレベルセンサ12によって検知する
ことができる。物品のレベルが所定の高さよりも低くな
った時にレベルセンサ12がIND9に出力するようにして、
警報が発せられるようにしてある。
ここで、供給装置5が供給を開始してから落差量が計
量ホッパー13に落下するまで、物品の見掛比重は一定と
考えられるので、この供給装置5で物品を搬送する時の
搬送重量と搬送体積と見掛比重との関係は次式で表せ
る。
搬送重量=見掛比重×搬送体積∝見掛比重×パルスジェネレータ6のパルス数
……(2) なお、若干の誤差は生じるが、充分に実用となる。従
って、搬送重量とパルスジェネレータ6のパルス数とに
よって見掛比重を測定することができる。
ところで、落差量Wdは第3図に示すように計量ホッパ
13内の物品の重量が定量カット重量Wcに到達した時点で
の供給装置5の出口4と計量ホッパー13内の物品の上面
との間の空間にある体積Q1の重量と、サーボモータ2に
停止信号が入った後にスクリュー1が停止するまでのオ
ーバランにより排出される体積Q2の重量とからなってい
る。よって、 落差量Wd=ρ(Q1+Q2) ……(3) (ρは、見掛比重) で表せる。従って、小投入時の回転速度VLが一定であれ
ば、常にQ1+Q2は一定値となるので、目標重量が得られ
る際の落差量Wdを測定すると共に、そのときの見掛比重
を(2)式に基づいて測定し、実際に充填している際に
見掛比重を(2)式に基づいて測定し、両見掛比重に基
づいて落差量を補正する。そのため、まず基準となる落
差量Wdを求める。これは次のようにして行なう。例えば
供給装置5を回転速度VLで駆動して、物品を計量ホッパ
ー13内に投入し、計量ホッパー13内の物品の重量が予め
定めた重量になった時に、供給装置5を停止する。そし
て、計量ホッパー13内に物品の投入が完了した時点で、
計量ホッパー13内の物品を再度計量する。この計量値と
上記の予め定めた重量との差が落差量Wdである。なお、
上記の予め定めた重量は、目標重量値に近い値に選択す
ることが、落差量の精度の向上のうえで望ましい。
そして、テスト運転を行ない、目標重量値から上述し
たように定めた落差量を減算して定めた定量カット重量
Wc以上に、計量装置10からの計量信号のディジタル値に
なったとき、供給を停止させる。これを定量カットとい
う。なお、テスト運転の開始時からパルスジェネレータ
6の発生するパルスのカウントを開始し、供給装置5が
供給を停止した状態でカウントを停止させる。このとき
のカウント数をPmt、ディジタル計量値をWmtとすると、
(2)式より、 Wmt=K1・ρ・Pmt が成立する。ただし、ρはテスト運転での物品の見掛
比重、K1は係数である。よって、 Wmt/Pmt=K1・ρ ……(4) が成立する。この場合、ρは供給停止後も変化しない
ので、落差量Wdは、 で表わされる。そして、WdとWmt/PmtとをIND9に記憶さ
せる。
そして、本稼働時においても、定量カット時のディジ
タル計量値Wmxとパルス数Pmxとを測定する。(2)式よ
り稼働状態における見掛比重ρは K1ρ=Wmx/Pmx ……(6) で求められる。このとき、目標重量値WTだけ充填するた
めの落差値Wd′は、 である。(7)÷(5)によって が得られる。よって、 の演算をIND9によって行ない、新たな落差量Wd′を求め
る。そして、次回の定量カット値Wc′を、 Wc′=WT−Wd′ ……(9) で算出し、この定量カット値Wc′を次回の充填に使用す
る。なお、テスト運転を複数回行ない、各回ごとにWmt/
Pmtを求め、これらの平均値を用いてもよい。また、稼
働を複数回行ない、各回ごとにWmx/Pmxを求め、これら
の平均値を用いてもよいし、これらの移動平均値を用い
てもよい。
このようにテスト時の見掛比重と稼働時の見掛比重の
比でもって補正するという方法は、次の利点がある。
テスト時の見掛比重ρ=(1/k1)・(Wmt/Pmt)を
求める過程においては、いくらかの誤差εが含まれて
おり(今までの説明では無視している)、同様に稼働時
においても、いくらかの誤差εが含まれる。しかし、
ρ=(1/k1)・(Wmt/Pmt)とρ=(1/k1)・(Wmt
/Pmt)+εの間、または、ρ=(1/k1)・(Wmx/P
mx)とρ=(1/k1)・(Wmx/Pmx)+εの間の差は
無視できない大きさであっても、ρとρ、εとε
のそれぞれの間において、それ程大きな差がなければ が成立する。また、Wmtは瞬間流量の長期積算値、Pmx
瞬間パルス数(パルス/sec)の長期積算値となっている
ので、瞬時の外乱に起因する周期外乱誤差が小さい。従
って、ρ、ρそのものも誤差は小さくなる。なお、
計量ホッパー13内の物品の重量がWmtに到達した時点で
のパルス数Pmtは、既に供給装置5から排出されながら
まだ落下中の物品の重量分(第3図に示す体積Q1の物品
の)も含んでいる。この物品Q1を供給するのに対応する
パルス数をPdとすると、 と表わすことができる。また、物品の見掛けの密度が変
化してもQ1分の体積の物品を搬送するのに必要なパルス
数は、テスト時の場合と同様にPdであるとして、(8)
式に対応させると、 と表わすことができる。次にこのパルス数Pdを求める手
順を説明する。
まず、テスト計量により、 (1)充填完了後計量ホッパー13が落着いた後に計量し
た重量値WTe (2)(1)の状態で重量値がWTeの時のパルス数Pe (3)定量カット時の計量重量値WcT (ただし、この計量重量値WcTはWcT≧Wc(定量カ
ット重量値)の関係を満足する値である) (4)定量カット時のパルス数PcT をそれぞれ求める。1パルス当り搬送される物品の重量
値は、WTe/Pe〔g/パルス〕であるので、スクリユー1の
オーバーラン分の物品の重量値は、オーバーランのパル
ス数が(Pe−PcT)であることから、 と表わせられる。また、落差量が(WTe−WcT)〔g〕で
あることから第3図に示す落下中の物品Q1に相当する重
量値は、 (WTe−WcT)−(Pe−PcT)・WTe/pe〔g〕 ……(1
3) となる。したがって、この重量分の物品を送るに要した
パルス数Pdは、 で求められる。このようにして求めたパルス数Pdを(1
1)式に代入することによって本稼働で精密なρx
を求めることができる。以上述べたように、この充填機
は(8)式より又は(11)式を基にして補正した落差量
Wd′を算出して、目標充填重量値からこの補正した落差
量Wd′を差引いた定量カット重量値Wc′を得ることがで
きる。そして、次回の充填サイクルで計量ホッパー13に
投入される物品の重量が定量カット重量値になった時に
供給装置5による物品の供給を停止させることにより計
量ホッパー13内に目標充填重量値に近い物品を投入する
ことができる。従って、被充填容器に目標充填重量値に
近い物品を投入することができる。
第2の実施例を説明する。第1実施例では、今回の充
填サイクルで予測した落差量Wdを基にして次回の充填サ
イクルの定量カット重量値Wc′を求めるものであるが、
この第2実施例は今回の充填サイクルの予測カット算出
点重量値Wpを第4図に示すように前回充填サイクルで求
めた定量カット重量値Wcより少し小さい値に定めて、計
量ホッパー13内の物品がこの予測カット算出点重量値Wp
になった時に見掛比重比ρxを算出して、今回の充
填サイクルにおける物品の落差量Wd′を予測する。そし
て、この落差量Wd′でもって今回の充填サイクルの定量
カット重量値Wc′を求める。従って、第2実施例の充填
機は、物品の密度の変化が激しい場合に第1実施例の充
填機よりも精度の高い充填が可能である。
ここで、具体的に例をあげて説明する。
第1実施例と同様に先ずテスト計量を行って、その時
点で適切な落差量Wdと定量カット重量値Wcを求める。
又、テスト計量によってWmt、Pmtを求め、これらWmt、P
mtの値から(4)式よりK1・ρ値を算出する。この実
施例の予測落差制御ではこのテスト計量で求めた落差量
Wd及びK1・ρが基準となる。そして、(定量カット重
量値)Wc=(目標充填重量値)WT−(落差量)Wdを基準
にして予測カット算出点重量値Wpを、例えば、Wp=Wc
Wdの如く算出して、予測カット算出点重量値Wpを定量カ
ット重量値Wcの近傍に定める。なお、定量カット重量値
Wcと予測カット算出点重量値Wpの重量差をWdとしない
で、このWdの代わりに物品の状況により、所定の固定値
WFXを使用しても良いし、又、前記充填サイクルの定量
カット重量値Wcn-1を基にして今回の予測カット算出点
重量値Wpnを Wpn=Wcn-1−WFX ……(15) の如く求めてもよい。例えば、テスト計量によって得た
定量カット重量値をWc1とすると、本稼働時の予測カッ
ト算出点重量値Wp2は、 Wp2=Wc1−WFX ……(16) または Wp2=Wc1−Wd (ただし、Wc=Wc1である。) となる。そして、本稼働で計量装置10からの計量値のデ
ィジタル値W1がWmx(Wmx≧Wp2)となった時点で、その
時のパルス数PmxとWmxとを制御部7に記憶し、(8)式
に代入して新たな落差量Wd′を求め、(9)式により定
量カット重量値Wc′(Wc′=Wc2)を求める。従って、
今回の充填では、ディジタル計量値W1がWI≧Wc2を満足
した時に供給装置5による物品の供給を停止させる。ま
た、次回充填サイクルの予測カット算出点重量値W
p3は、 Wp3=Wc2−WFX ……(17) または Wp3=Wc2−Wd′ と求められる。このように、次回充填サイクルの定量カ
ット重量値Wc3も次回の充填サイクルにおいて上述した
のと同様に求めることができる。
なお、精密な落差量を得るために第1実施例に示す
(11)式によりρxを算出することができる。
第3実施例を説明する。第2実施例では計量ホッパー
13内の物品の重量値が定量カット重量値Wcnに到達した
時に供給装置5を停止させて定量カットするものである
が、第3実施例では予測カット算出点重量値WPnにおい
て今回の充填サイクルの定量カット重量値Wcnを求め
て、これに対応するパルス数Pcnを求め、パルスジュネ
レータ6のパルス発生数がPcnになったときに、供給装
置5を停止させるものである。Pcnは次のようにして求
める。予測カット算出点重量値WPnに到達した時のディ
ジタル計量値WpInとその時のパルス数PInを測定する。
そして、このディジタル計量値WPInから定量カット重量
値Wcnまでの重量値に対応するパルス数ΔPcnは、 である。ただしWTe/peはテスト時に求めた1パルス当り
の重量値である。或いは、さらに正確さを得るために
は、WTe/Peを密度の比ρxで補正して(18)式のΔ
Pcnを、 と求めることもできる。そして、予測カット算出点重量
値で得た重量値WpInにおけるパルス数PInとこのΔPcn
から、定量カット重量値WcnにおけるパルスPcnを、 PCn=PIn+Pcn ……(20) より求める。この方式を使用するのは、パルス数が定量
カット重量値Wcnに対応するパルス数Pcnに到達したこと
を検出することにより計量装置10により計量される物品
の重量が定量カット重量値Wcnに到達したことを検出す
ることができるようにすることにより、制御部7に使用
されるCPU(図示せず)の機能を低機能のものですます
ことができるからである。従って、演算回路のコストダ
ウンが図れるという効果がある。
今迄の発明には供給装置に限度があり、供給量が供給
装置のフィード量で表現し得るような場合は有効である
が、この場合も含め表現できない場合に関する落差補正
あるいは予測に関する発明が第4の実施例であり、第5
図及び第6図を参照して説明する。この実施例の計量式
の定量充填機40は、第6図に示すように単位時間当りに
投入する物品の体積が再現性のある時間関数で表せるよ
うな投入制御を行う供給装置23と、供給装置23により投
入された物品の重量を計量する計量装置26と、この計量
装置26が発する物品の計量信号を処理して供給装置23を
駆動し又は停止させる信号を発する制御部27とを備えて
いる。勿論、第1実施例で説明した第1図の装置も適用
できる。
供給装置23は、ホッパー21とこのホッパー21の下側開
口部22を開閉するゲート81を備えており、このゲート81
の開閉動作はサーボモータ35によって回転駆動されて行
なわれる。36は、パルスジェネレータであり、サーボモ
ータ35に接続されて、サーボモータ35の回転軸の回転角
度に対応するパルス数を制御部27に出力する。
計量装置26は、第1実施例の計量装置10と同じ機能を
有するものであり、計量ホッパー24と計量ホッパー24を
支持するロードセル34と計量ホッパー24の下側開口部を
開閉する開閉ゲート37とからなっている。
制御部27は、第5図に示すように供給装置23と計量装
置26とを制御する中央処理装置(以下CPUという)28
と、このCPU28に接続されているメモリ29と、さらにI/O
インターフェース30を備えている。また、I/Oには、ゲ
ート81を駆動してホッパー21の開口部22を開閉するサー
ボモータ35の駆動制御するコントローラ31と、アンプラ
32、A/D変換器を介して計量ホッパー24内の物品の重量
を計量するロードセルセンサ34と、デイスプレー38と、
キーボード39とが接続されている。
制御部27は、メモリ29のプログラムに従って次のよう
に制御する。投入開始直後にはゲート81を大きく開いて
大流量で物品を計量ホッパー24に供給する。そして、計
量ホッパー24内の物品の重量が目標重量値に近づくにつ
れて、ゲート81を閉じて流量を少なくし、計量装置26に
対する衝撃外乱を小さくし、高精度な計量ができるよう
にすると共に、流量分布を安定させて、落差分の体積量
が毎回の計量時に一定になるようにして充填重量精度を
保つ。ゲート81を完全に閉じる直前には、流量を小さく
一定な状態とし、重量の測定を続け、計量装置26の計量
値が、目標重量より落差量を減算したカット重量に到達
したときゲート81を閉じる。さらに、第1の実施例と同
様に落差量を補正したり、第2の実施例と同様に定量カ
ット重量値の予測を行なう。定量カット直前では物品の
流量は一定であり、本来なら第6図に直線aで示すよう
に計量装置26の計量信号は直線的に変化するはずであ
る。この直線の傾斜が見掛比重に比例していることを利
用して定量カット重量を求めたり、定量カット重量を時
間値に置換えて予測したりする方法は実用化されてい
る。
ところが、電気的なノイズや、計量ホッパー24へ当る
風や基礎振動等の比較的定周期の外乱の影響を受け、計
量装置26の計量信号は例えば第6図に曲線a′で示すよ
うに変動することが多い。また傾斜を求めるため、サン
プリングした重量に瞬時ノイズが加わっていると曲線
a′の傾斜算出値は大きな誤差を生ずる。従って、上述
したような一定時間における重量変化に基づいて見掛比
重に比例した値を求める方法や、定量カット重量を時間
予測する方法は大きな誤差が生じる。これは、(Wn
W1)の重量が小さいので、W1、Wnの有する誤差が計量値
のフルスケールからみると小さいが、(Wn−W1)の重量
からみると大きな比率の誤差となる。
そこで、この実施例では次のようにして見掛比重を検
出する。第6図に示すように、予め定量カット重量値WC
に近い予測カット算出点重量値WP(WP<WC)を選ぶ。そ
して、制御部27は計量ホッパー24に投入された物品を一
定時間間隔毎にA/D変換サンプリングし、そのたびに物
品の計量重量値WIを予測カット算出点重量値WPと比較す
る。そして、制御部27は、WIとWPの関係がWI≧WPを満足
した時点でその時の重量値W1を求め、その時の時刻をt1
と求める。以後、t2乃至tnの時刻で予め定めた回数の
(n−1)個分の計量重量値W2乃至Wnを遂次取得してこ
の曲線a′で表わされている重量値W1乃至Wnを加算す
る。この合計重量値が第1の累積重量値Wsである。すな
わち、 これは、曲線a′と直線W1−t1と直線Wn−tnとで囲われ
た面積を離散的に求めたものに相当する。また、A/D変
換サンプリング毎の真の重量値は第6図に示す直線a上
に表わされているW1′、W2′、W3′、・・・・Wn′であ
り、その真の重量値の累積値Ws′は、 である。これはW1′、t1、tn、Wn′で囲われた面積を離
散的に求めたものに相当する。ここで、計量重量値W1
至Wnは真の重量値W1′乃至Wn′を中心に上下に振動する
重量値であるから、累積重量値WSが真の重量累積値WS
と略等しいとみなすことができるので、 が成立する。また、A/D変換器33のサンプリング時間間
隔を とし、真の重量値を表わす直線aの傾斜、すなわち単位
時間当りの投入重量をα〔g/sec〕とすると、一体時間
間隔(tn−t1)の間に投入された物品の重量値の和であ
る累積重量値WSから予測カット算出点重量値WPのn倍の
重量値を差引いた重量値Sは、 で求められる。
ただし、ΔWは、計量重量値WTがWT≧WPを最初に満足
した時点の時間t1における真の重量値W1′とWPとの間の
誤差重量値である。
実際の充填において、A/D変換器33のサンプリング周
期が2msec,時間(tn−t1)が200msec、傾斜αが0.05WT
〔g/sec〕(WT:目標充填重量)程度である場合、ΔWの
最大値は、 となる。なお、サンプリング回数nは、 であるので、(24)式の第1項目のΔWmax×nは、 となる。また、(24)式の第2項目の となる。そして、(24)式の第1項目のΔW・nと第2
項目の の比を算出すると0.01/0.495≒0.02となる。すなわち、
(24)式は第1項目のΔW・nを省くと重量値Sは最大
約2%の誤差が生じることになる。しかし、元々この補
正対象である落差量Wdは目標充填量WTの約5%に相当す
る重量値に設定するので落差量Wdに対する約2%以内の
誤差は実際に目標充填量WTに対して約0.1%以内の誤差
になるので充分に小さいものである。従って(24)式の
重量値Sは、 の式で近似することができる。故に、供給装置23により
物品の投入重量Qv〔cm3/sec〕が一定の条件のもとで
は、(25)式の関係より、 が近似的に成立する。
なお、従来の方法で直線aの傾斜αを求めると、(Wn
−W1)で求められる重量値の精度が傾斜αの精度とな
る。(Wn−W1)は次式 で求められるが、重量値Wn、W1のいずれか一方に の計量誤差があっても傾斜αは に対して10%の誤差を持つことになり、本実施例の精度
に比べて極めて精度の悪い手法である。
以上に述べた(26)式の関係を前提として、充填機40
が実際に充填する手順を説明する。
本稼働前のテスト充填時において、目標とする充填重
量がWTであり、落差量をWd、定量カット重量値をWC(WC
=WT−Wd)として充填した時、実際の充填重量値Wrが目
標充填重量WTに対して所望の精度内に収まったとする
と、その時の状態を標準状態と定める。そして、上述し
た手順で(26)式の物品の密度ρに比例した値K3・ρ
(ただし、ρt:標準状態での物品の落下中の密度、
K3:比較定数、Wt1、Wt2、・・・・、Wtn:標準状態にお
ける時間t1〜tn間で得た重量値) で求める。
なお、テスト充填時において、複数回の試験投入を行
ない、K3・ρをその複数回の投入で得たK3・ρの平
均値で求めればより代表的な値となる。
このK3ρの値をメモリ29に記憶しておき、本稼働時
にも同様にして物品の密度ρに比例した値K3・ρ (ただし、ρx:本稼働時での物品の落下中の密度、
Wx1、Wx2‥‥、Wxn:本稼働時における時間t1〜tn間で得
た重量値) で求める。
なお、本稼働時の複数回の充填で得た各密度に比例し
た値K3・ρを平均してこのK3・ρを求めることもで
きる。上記のようにして得られたK3・ρ、K3・ρ
び落差量Wdを第1実施例の(8)式に代入して、新たな
落差量Wd′を Wd′=(K3・ρx/K3・ρ)・Wd ……(29) の演算によって求めることができる。そして、定量カッ
ト重量値Wc′を Wc′=WT−Wd′ ……(30) と演算して求めることができる。なお、定量カット後の
流量の変化は、テスト充填時においても本稼働時におい
ても、同一となるように制御部27がゲート81を制御して
いる。また、定量カット重量Wc′は、第1の実施例と同
様に次回の充填サイクルに使用してもよいし、第2の実
施例と同様に今回の充填サイクルに使用してもよい。ま
た、落差量の補正の強度を設定できるようにするために
K4なる定数を設け、次回の投入における落差量Wd′を と演算して求めることもできる。
なお、従来例では、流量を演算して求める時間間隔に
おいて、供給装置の物品の投入流量〔g/sec、cm3/sec〕
が一定であることが条件であったが、本発明では体積流
量値が安定で再現性さえあれば、例えば、投入流量Q
v(t)〔g/sec〕が の如き時間関数でテスト充填においても本稼働時におい
ても表わされる曲線であって、単位時間当りの投入重量
ρ・Qv(t)として表わされるものであれば、重量値S′は、 で演算して求めることができる。この重量値S′を基に
して(24)式の重量値Sをテスト充填時及び本稼働時で
算出して密度に比例する値K3・ρ、K3・ρを夫々求
めることができる。そして、本実施例と同様にして落差
量Wd′及び定量カット重量値Wdを求めることができる。
第5の実施例は、落差量の変動要素が物品の密度変化
に起因するものと、それ以外に起因するものに分離し
て、それぞれに適切な補正をすることを目的とし、第7
図及び第8図を参照して説明する。
本実施例の定量充填システムは、第7図に示すように
計量式の定量充填機41とその後段に搬出手段であるベル
トコンベア42を介して配置されている自動重量選別機70
とからなっている。この充填機41は、第1実施例の物品
を一定体積ずつ搬送する供給装置43と、この供給装置43
が物品を搬送する1サイクルごとの搬送動作量に比例す
るパルスを出力するパルスジェネレータ44と、供給装置
43により投入された物品の重量を計量する計量装置45
と、この計量装置45が発する物品の計量信号と後述する
自動重量選別機70の制御部49が発する物品の計量信号を
処理する制御部46とを備えている。この制御部46は、第
8図に示すように定量充填機41を制御するCPU51と、こ
のCPU51に接続されているメモリ52と、さらにI/Oインタ
ーフェース53を備えている。また、I/Oインターフェー
ス53には、アンプ54とA/D交換器55を介してロードセル5
6と、パルスジェネレータ44と、供給装置43のサーボモ
ータ57を駆動制御するコントローラ58と、ディスプレー
59と、キーボード60とが接続されている。
自動重量選別機70は、第7図に示すようにベルトコン
ベア42によって搬送されてくる物品を計量コンベア48で
受取り、物品が計量コンベア48で搬送されている間に計
量コンベア48に設けられているロードセル50で物品を計
量し、そして計量コンベア48にによってこの計量済みの
物品を次の段階へ搬送する。このロードセル50が発する
物品の計量信号を処理するのが自動重量選別機70の制御
部49である。
制御部49は、第8図に示すように自動重量選別機70を
制御するCPU61と、このCPU61に接続されているメモリ62
と、I/Oインターフェース63とを備えている。また、I/O
インターフェース63には、アンプ64とA/D変換器65とを
介して計量装置45のロードセル50と、ディスプレー67
と、キーボード68とが接続されている。更に、この自動
重量選別機70のI/Oインターフェース63は、定量充填機4
1のI/Oインターフェース53に接続されている。
自動重量選別機70の制御部49は、計量能力を充填機41
の充填能力よりも少し上げられて、計量毎に零点補正が
かかるようにされており、計量した物品の重量値Wrを充
填機41の制御部46へ発信するものである。充填機41の制
御部46は、キーボード60により入力されて設定されてい
る目標充填重量WTと、このフィードバックされた重量値
Wrとの差をとって偏差We(We=WT−Wr)を算出する。ま
た、この制御部46は第1実施例の(8)式又は第4実施
例の(29)式で示す新たな落差量 を演算し、充填時の定量カット重量値WC′を、 で算出することができる。この偏差Weは、充填機41の計
量装置45に生じた誤差を補正するものである。なお、第
2回目の充填サイクルでの偏差Weは目標充填重量WTと自
動重量選別機70の制御部49よりフィードバックされる重
量値Wrとの差をとり、この差を前回充填の偏差Weに加算
して偏差Weを算出する。すなわち、 {We+(WT−Wr)}→We ……(36) の演算により新たな偏差Weを求める。
以上のように構成されているため、(35)式の により落差量の補正動作の応答を速くすることができ
る。従って、物品の密度が急激に変化しても十分対応す
ることができる。また、(35)式のWeにより充填機41の
計測回路系の温度ドリフトや計量ホッパー69の物品の付
着による零点変動を補正することができる。また、もし
スクリューの山やスクリューケースの内面に徐々に物品
が付着し、これによって密度計算に誤差を生じることが
あったとしてもカバーすることができる。なお、この零
点変動は急激に変化する性質のものでないため上述した
ように充填機41の後段に設けた自動重量選別機70からフ
ィードバックされる信号に基づく偏差Weにより十分補正
することができる。
ただし、この実施例の偏差Weは計量コンベアー48で計
量された1個の物品の重量値Wrごとに目標充填重量WT
の偏差Weを求めたが、複数個の重量値Wrの平均値でもっ
て目標充填重量WTとの偏差Weを求めることもでき、長期
的なドリフトを正しく見極めるにはこの方法が適してい
る。
また、この実施例の(35)式の密度比ρxは第1
実施例又は第4実施例の方法により求めて落差量Wdを補
正したが、他の方法で密度比ρxを求めて落差量Wd
補正する方法を説明する。物品が計量ホッパー69に供給
する供給装置43が単位時間当りに供給する物品の体積が
一定であれば、単位時間当りに供給する物品の重量は物
品の落下中の密度に比例する。従って、単位時間当りの
流量Qwx〔g/sec〕は、 (ただし、ρx:物品の落下中の密度、K5:定数) W1:時刻t1における計量ホッパー内の物品の 重量値、 W3:時刻t3における計量ホッパー内の物品の 重量値、 で求められるので、予め標準状態でK5・ρと落差量Wd
を求めておいて、新たな落差量Wd′を(8)式又は(2
9)式に示す の式より求めることができる。しかし、この方法で求め
たK5・ρ及びK5・ρは従来例で説明したように精度
が良くないので次の様な対策を取る。定量カット重量値
Wc′を で求める。ここで、K6は落差補正成分 の影響を弱めるための定数であり、0〜1迄の適当な値
とするものである。そして、落差量Wdの補正し切れない
分を偏差Weで補正する。
一方、落差量Wdの項は のままにしておいて、落差量Wdの補正の速応性の特長を
維持させながら、長期ドリフトを補正するには次の様に
行なう。この場合もWeによる補正の影響を弱めるには、
次の如く行う。即ち、落差量Wdが過大、或いは過小補償
となると充填重量値Wrが悪影響を受けるので偏差Weの補
正演算(WT−Wr)にも悪影響が出る。そこで、偏差We
対する1回の補正量にWBなる限界値を設け、 の演算により新たな偏差Weを求める。
または、K7<1なる定数K7を設定できる様にして、 We+K7・(WT−Wr)→We ……(41) の演算により新たな偏差Weを求めることができる。この
(41)式によれば、偏差の1回の補正量は小さいが十分
に系のドリフトに追従できるし、落差量Wdの補正の干渉
を小さくすることができる。
さらに、物品や充填システムの性質によって、(35)
式の代りに(38)式と(39)式乃至(41)式を適宜組み
合わせて充填精度を向上させることもできる。
以上の様にして、計量式の充填機41と自動重量選別機
70とからなる充填システムは、充填機41による落差因を
予測する制御と自動重量選別機70によるフィードバック
制御とにより、誤差要員のうち速い変動成分と、遅い変
動成分の両方に対して有効な対策がとれ、個々の充填機
41及び自動重量選別機70では成し得なかった高速計量充
填処理と高精度充填動作を得ることができる。
<発明の効果> 以上のように、請求項1乃至3記載の発明では、短時
間の重量流量に基づいて落差量を補正するのではなく、
テスト状態と稼働状態とにおいて体積流量が一定になる
ようにして、テスト状態と稼働状態とにおけるそれぞれ
長時間の重量積算値と、パルス積算値から求めた見掛比
重の比に基づいて落差量を補正しているので、高精度な
定量充填ができる。特に請求項3記載の発明では、パル
ス発生器からのパルス数が、供給停止重量に対応するパ
ルス数になったときに、供給装置の供給停止を行なうよ
うにしているので、制御装置に低処理能力のものを使用
することができる。
また、請求項4、5記載の発明では、離散的面積を用
いて、見掛比重を検出しているので、一定体積ずつ供給
装置が物品を供給している場合において計量信号に振動
的な外乱や瞬時に生ずる電気ノイズが重畳されている場
合でも、正確に見掛比重を検出できる。従って、高精度
の定量充填ができる。また、供給装置がテスト状態と稼
働状態とにおいて同一の時間関数で表わされる体積流量
で物品を供給できるものであれば、同様に高精度な定量
充填ができる。
請求項6記載の発明では、定量充填後充填機において
は静止計量せずに処理能力を上げ、後段に設けた計量機
(自動重量選別機)で再度計量し、その計量値と目標重
量値との偏差を求め、定量充填機の稼働時の予測落差量
を補正しているので、充填機における計量装置の零点変
動及び各種ドリフトの影響を除去でき、更に物品の密度
変化による急激な充填重量の変化に対しても対応するこ
とができる。これにより、高精度且つ高速な定量充填が
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1実施例の定量充填機でこの充填機
の電気的構成を示す図、第2図は第1実施例の定量充填
機における物品の投入時間、投入重量及びスクリューの
回転速度の関係の一例を示す図、第3図は第1実施例の
落差重量を説明するための図、第4図は第2実施例の定
量充填機における物品の投入時間と投入重量の関係の一
例を示す図、第5図は第4実施例の定量充填機とこの充
填機の電気的構成を示す図、第6図は第4実施例の定量
充填機における物品の投入時間と投入重量の関係の一例
を示す図、第7図は第5実施例の定量充填システムとこ
の充填システムの電気的構成を示す図、第8図は第5実
施例の定量充填システムの電気的構成を示すブロック線
図、第9図(a)、(b)は従来の落差補正方法による
動作説明図である。 5、23、43……供給装置、6、44……パルスジェネレー
タ、10、26、45……計量装置、7、27、46、49……制御
部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭54−116962(JP,A) 特開 昭53−69673(JP,A) 特開 昭57−72016(JP,A)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】供給装置が一定体積づつ物品を計量装置に
    供給し、上記供給装置が上記一定体積の物品を供給する
    ごとに、パルス発生器がパルス信号を発生し、上記計量
    装置の計量信号が目標重量より落差量を減算した定量カ
    ット重量以上になったとき、上記供給装置からの供給を
    停止する定量充填方法をテスト状態及び稼働状態におい
    てそれぞれ行ない、 上記テスト状態及び上記稼働状態において上記供給装置
    の供給開始時に上記パルス信号のカウントを開始し上記
    計量装置の計量信号が上記定量カット重量以上になった
    ときに上記パルス信号のカウントを読み取り、 上記テスト状態及び上記稼働状態において上記カウント
    を読み取ったときの上記計量装置の計量信号を記憶し、 上記テスト状態におけるカウント値で上記テスト状態に
    おいて記憶した計量値を除算して、上記テスト状態にお
    ける見掛比重に比例した値を算出し、上記稼働状態にお
    けるカウント値で上記稼働状態において記憶した計量値
    を除算して、上記稼働状態における見掛比重に比例した
    値を算出し、上記稼働状態における見掛比重に比例した
    値を上記テスト状態における見掛比重に比例した値で除
    算した除算値を上記落差量に乗算して、次回の稼働状態
    における落差量を算出する定量充填方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の定量充填方法において、上
    記テスト状態及び上記稼働状態における上記パルス信号
    のカウントの読み取り及び計量信号の記憶をそれぞれ上
    記定量カット重量より小さく定めた予測カット算出点重
    量以上になったときに行ない、上記テスト状態及び上記
    稼働状態における上記パルス信号のカウント値で記憶さ
    れた計量信号をそれぞれ除算して上記両状態における見
    掛比重に比例した値を算出し、上記稼働状態における見
    掛比重に比例した値を上記テスト状態における見掛比重
    に比例した値で除算した除算値を、上記テスト状態にお
    ける落差量に乗算して、今回の稼働状態における落差量
    を算出する定量充填方法。
  3. 【請求項3】請求項2記載の定量充填方法において、上
    記定量カット重量に換えて、その値に対応するパルス信
    号のカウント値として表わした定量充填方法。
  4. 【請求項4】供給装置から計量装置に物品を供給し、上
    記計量装置の計量信号が目標重量から落差量を減算した
    定量カット重量以上になったとき、上記供給装置からの
    供給を停止する定量充填方法を、テスト状態及び稼働状
    態において行ない、 上記両状態において上記定量カット重量より小さく定め
    た予測カット算出点重量以上に上記計量装置の計量信号
    がなったときから、所定時間々隔ごとの上記計量信号の
    サンプリング計量値を所定数だけ累積し、 上記累積開始時のサンプリング計量値と上記所定個数と
    の乗算値を上記累積値から減算し、上記両状態における
    離散的面積値をそれぞれ求め、 上記テスト状態における離散的面積値で上記稼働状態に
    おける離散的面積値を除算した除算値に上記落差量を乗
    算し、その乗算値を次回の稼働状態における落差量とす
    る定量充填方法。
  5. 【請求項5】請求項4記載の定量充填方法において、上
    記除算値に上記テスト状態における落差量を乗算し、そ
    の乗算値を今回の稼働状態における落差量とする定量充
    填方法。
  6. 【請求項6】供給装置が一定体積づつ物品を計量装置に
    供給し、上記供給装置が上記一定体積の物品を供給する
    ごとに、パルス発生器がパルス信号を発生し、上記計量
    装置の計量信号が目標重量より落差量を減算した定量カ
    ット重量以上になったとき、上記供給装置からの供給を
    停止する定量充填方法をテスト状態及び稼働状態におい
    てそれぞれ行ない、 上記テスト状態及び上記稼働状態において上記供給装置
    の供給開始時に上記パルス信号のカウントを開始し上記
    計量装置の計量信号が上記定量カット重量以上になった
    ときに上記パルス信号のカウントを読み取り、 上記テスト状態及び上記稼働状態において上記カウント
    を読み取ったときの上記計量装置の計量信号を記憶し、 上記テスト状態におけるカウント値で上記テスト状態に
    おいて記憶した計量値を除算して、上記テスト状態にお
    ける見掛比重に比例した値を算出し、上記稼働状態にお
    けるカウント値で上記稼働状態において記憶した計量値
    を除算して、上記稼働状態における見掛比重に比例した
    値を算出し、上記稼働状態における見掛比重に比例した
    値を上記テスト状態における見掛比重に比例した値で除
    算した除算値を上記落差量に乗算して、次回の稼働状態
    における落差量を算出する定量充填方法を使用して物品
    を計量充填する計量式定量充填機と、その後段に設けた
    計量機とからなる定量充填システムにおいて、上記供給
    装置の物品の供給停止後は上記計量装置による物品の計
    量は行なわないで計量充填し、しかる後に上記計量装置
    に供給された物品を上記計量機で計量し、その計量値と
    上記目標重量との偏差を求め、現在の稼働状態において
    上記計量式定量充填機が求めた上記次回の稼働状態にお
    ける落差量を上記偏差に基づいて補正することにより定
    量カット重量を補正する定量充填方法。
JP1012578A 1989-01-20 1989-01-20 定量充填方法 Expired - Fee Related JP2699100B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1012578A JP2699100B2 (ja) 1989-01-20 1989-01-20 定量充填方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1012578A JP2699100B2 (ja) 1989-01-20 1989-01-20 定量充填方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02193024A JPH02193024A (ja) 1990-07-30
JP2699100B2 true JP2699100B2 (ja) 1998-01-19

Family

ID=11809240

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1012578A Expired - Fee Related JP2699100B2 (ja) 1989-01-20 1989-01-20 定量充填方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2699100B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0647300A (ja) * 1992-07-28 1994-02-22 Kobe Steel Ltd 堅型衝撃式破砕機
JP3509989B2 (ja) 1995-04-06 2004-03-22 大和製衡株式会社 定量充填装置

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6768219B2 (ja) * 2017-02-27 2020-10-14 株式会社サタケ 計量装置、ゲートおよび計量装置の作動方法

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5772016A (en) * 1980-10-22 1982-05-06 Kubota Ltd Fall correction method for constant quanitity detecting balance

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0647300A (ja) * 1992-07-28 1994-02-22 Kobe Steel Ltd 堅型衝撃式破砕機
JP3509989B2 (ja) 1995-04-06 2004-03-22 大和製衡株式会社 定量充填装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH02193024A (ja) 1990-07-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4534428A (en) Vibratory feeder control for a weighing system
USRE32101E (en) Weigh feeding apparatus
CA1099689A (en) Weigh feeding apparatus
US7534970B2 (en) Counterbalanced dispensing system
US6437255B1 (en) Conveyor scale
CN102389742B (zh) 一种高精度配料设备及其控制方法
US4301510A (en) Weigh feeder system
USRE32102E (en) Weigh feeding apparatus
JPH1054750A (ja) 定量秤
JPS6250624A (ja) 石炭およびその他のばら材のような粒状材料の供給装置および方法
JP2699100B2 (ja) 定量充填方法
US4023021A (en) Method and apparatus for weighing batches of liquid and other pourable substances
JP4245903B2 (ja) 組合せ計量計数装置
CA1094039A (en) Weigh feeder system
JP3305443B2 (ja) 組合せ秤における計量信号の安定時間チェック装置
JP6723674B2 (ja) 計量装置
JP3573831B2 (ja) 定量供給装置
JP3565568B2 (ja) 原料切出し秤量制御方法
JPH0835878A (ja) 原料投入装置
JP3732615B2 (ja) 定量秤
US7002082B2 (en) Combinational weighing device
JPS6191520A (ja) 計量充填制御方法およびその装置
JP2553552B2 (ja) 粉体の連続計量装置
JP5060706B2 (ja) 組合せ秤
JP2011179859A (ja) 高精度粉粒体定量供給システム

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees