JP2697518B2 - 内燃機関の吸気ポート構造 - Google Patents

内燃機関の吸気ポート構造

Info

Publication number
JP2697518B2
JP2697518B2 JP4257046A JP25704692A JP2697518B2 JP 2697518 B2 JP2697518 B2 JP 2697518B2 JP 4257046 A JP4257046 A JP 4257046A JP 25704692 A JP25704692 A JP 25704692A JP 2697518 B2 JP2697518 B2 JP 2697518B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
intake
intake port
flow
internal combustion
combustion engine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP4257046A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH05321679A (ja
Inventor
廉 平子
弘光 安東
祥吾 大森
保樹 田村
道博 畠
俊介 松尾
信明 村上
恵三 古川
均一 岩知道
政行 元持
捷雄 秋篠
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Motors Corp
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority to JP4257046A priority Critical patent/JP2697518B2/ja
Application filed by Mitsubishi Motors Corp filed Critical Mitsubishi Motors Corp
Priority to DE69303514T priority patent/DE69303514T2/de
Priority to US08/025,409 priority patent/US5295464A/en
Priority to DE69318326T priority patent/DE69318326T2/de
Priority to US08/025,405 priority patent/US5423300A/en
Priority to EP93103137A priority patent/EP0558073B1/en
Priority to US08/025,406 priority patent/US5417190A/en
Priority to EP93103146A priority patent/EP0558080B1/en
Priority to AU33853/93A priority patent/AU643401B2/en
Priority to AU33854/93A priority patent/AU658051B2/en
Priority to AU33852/93A priority patent/AU657393B2/en
Priority to DE69300991T priority patent/DE69300991T2/de
Priority to EP93103147A priority patent/EP0558081B1/en
Priority to KR1019930002929A priority patent/KR960013098B1/ko
Priority to KR1019930002930A priority patent/KR950003738B1/ko
Priority to KR1019930002928A priority patent/KR950003737B1/ko
Publication of JPH05321679A publication Critical patent/JPH05321679A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2697518B2 publication Critical patent/JP2697518B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02FCYLINDERS, PISTONS OR CASINGS, FOR COMBUSTION ENGINES; ARRANGEMENTS OF SEALINGS IN COMBUSTION ENGINES
    • F02F1/00Cylinders; Cylinder heads 
    • F02F1/24Cylinder heads
    • F02F1/42Shape or arrangement of intake or exhaust channels in cylinder heads
    • F02F1/4214Shape or arrangement of intake or exhaust channels in cylinder heads specially adapted for four or more valves per cylinder
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B2275/00Other engines, components or details, not provided for in other groups of this subclass
    • F02B2275/48Tumble motion in gas movement in cylinder
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Combustion Methods Of Internal-Combustion Engines (AREA)
  • Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関の吸気ポート
構造に関し、特に、複数の吸気ポートからの吸気流が燃
焼室内で層状化されたタンブル流となるように構成され
た内燃機関の吸気ポート構造に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、吸気弁を大型化することなくエン
ジンの燃焼室の吸気通路面積を大きくするため、1つの
燃焼室に2つの吸気ポートを設けた内燃機関が用いられ
るようになってきている。かかる内燃機関では、2つの
吸気ポートからそれぞれ混合気が燃焼室に流入するよう
になっている。
【0003】また、内燃機関の燃焼を改善する手段とし
て、吸気行程において、例えば、図34,図35に示す
ような気筒内の縦向きの旋回流、所謂タンブル流F(F
a,Fm)を発生させることが有効である。例えば、図
34,図35は、かかるタンブル流Fa,Fmを発生さ
せるようにした2吸気ポート式内燃機関の1つの気筒の
構造を示し、図において、符号22はシリンダブロッ
ク、24はシリンダボア、26はピストン、28はシリ
ンダヘッド、30は燃焼室である。そして、34は燃焼
室30の上壁部に形成されたペントルーフであって、4
0′,42′は各気筒に2つずつ設けられた吸気通路で
あり、各吸気通路40′,42′の吸気ポート44′に
は、それぞれ吸気弁58が設置されている。
【0004】ペントルーフ34は、各吸気通路40′,
42′からの吸気流を、各吸気通路40′,42′の延
長軸線上のシリンダボア24の内壁面に沿って下方に案
内しうるような斜面をそなえ、吸気通路40′,42′
からの吸気流は、このペントルーフ34の案内にも助け
られて、それぞれ矢印Fa,Fmで示すようなタンブル
流方向に進む。
【0005】さらに、タンブル流を促進するには、吸気
ポート44′の形状が重要であり、一般的には、図3
4,図35に示すように吸気ポート44′を直線状のス
トレートポートに形成したり、図38に示すように吸気
ポート44′を絞ったりすることで、流れを整流するよ
うに工夫している。なお、図34,図38において、符
号40F,42Fはストレートポートでない通常の吸気
ポートを示している。
【0006】そして、このような吸気ポート44′の断
面形状は一般には図36に示すような円形に形成される
が、図37に示すような楕円形や長円形に形成される他
に略方形に形成されることもある。また、この例では、
図35に示すように、一方の吸気通路42′のみにイン
ジェクタ12が設けられ、点火プラグ11は、このイン
ジェクタ12を装備した吸気通路42′の吸気弁58の
近傍に配設されている。このため、この点火プラグ11
の近傍には、インジェクタ12から噴射された燃料と吸
気された空気とによる混合気が吸気通路42′及び吸気
ポート44′を通じて燃焼室30に流入し、この混合気
のタンブル流Fmが形成される。また、吸気通路40′
の吸気ポート44′からは、空気のみが燃焼室30に流
入して、この空気のタンブル流Faが形成される。
【0007】これにより、燃焼室30内では、混合気の
タンブル流Fmと空気のタンブル流Faとの層状化した
タンブル流が形成される。このようにして発生するタン
ブル流は、火炎伝播速度や燃焼安定性の増大に効果があ
り、熱発生量Q,図示平均有効圧P,熱発生率dQにつ
いての実験データを示すと、例えば図39のようにな
り、標準(タンブル流を特に発生させない一般的な場
合)に比べてタンブル流を発生させた場合の方が、熱発
生量Q,図示平均有効圧P,熱発生率dQのサイクル変
動が小さく、燃焼安定性が良好であることがわかる。
【0008】なお、図中、符号47は排気通路60に連
通する排気ポート、59は排気弁である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ように、断面形状が円形や楕円形の吸気ポート44′の
場合には、タンブル流を強くするのに、吸気ポート4
4′をストレートポートに形成すると、吸気ポート4
4′がバルブシート62に対して鋭角的に進入する構造
となって、流路断面積が必然的に小さくなり、図38に
示すように吸気ポート44′を絞ることでも当然ながら
流路断面積が小さくなって、最大流量の低下を招くこと
になる。つまり、タンブル流の強さ(タンブル強さ)を
強くすると最大流量(流量係数)は低下するという相反
する関係にある。このような最大流量の低下は、機関の
全開性能の低下を招き好ましくない。
【0010】ところで、タンブル流を強くするには、吸
気弁58の中心線を境界にして吸気ポートの上方のタン
ブル流側の流れ(図34,図38に示す矢印a参照)の
流量(流速)の方がこれと反対側の流れ(図34,図3
8に示す矢印b参照)の流量(流速)よりも大きい必要
がある。そこで、このような流量(流速)の不均衡を積
極的に形成できれば、最大流量(流量係数)を低下させ
ることなくタンブル流の強さ(タンブル強さ)を強くす
ることができる。
【0011】また、近年、理論空燃比よりも少ない量の
燃料の混合気によって内燃機関を運転し、振動低減化と
低燃費化を図るべく、2つの吸気ポートをそなえ、これ
らの両吸気ポートから混合気を供給するものも提案され
ているが、この場合、点火プラグが2つの吸気ポートの
中間に位置するため、少ない量の燃料で運転を行なう
と、着火性が悪くなるおそれがあり、これにより少ない
量の燃料での運転が行ないにくいという課題がある。
【0012】本発明は、上述の課題に鑑み創案されたも
ので、筒内の吸気のタンブル流を強化しながら層状化を
促進できるようにして、理論空燃比よりも少ない量の燃
料の混合気でも安定した希薄燃焼状態を保てるようにし
た、内燃機関の吸気ポート構造を提供することを目的と
する。
【0013】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1記載
の本発明の内燃機関の吸気ポート構造は、2つの吸気バ
ルブによってそれぞれ開閉される2つの燃焼室開口を有
した吸気ポートをそなえ、該吸気ポートからの吸気流が
それぞれ燃焼室内でタンブル流となるように構成された
内燃機関において、該吸気ポートからの吸気流による該
タンブル流の形成が促進されるように、該吸気ポート
が、そのタンブル流側半部を内側半部よりも拡幅され
て該吸気ポートの吸気流心タンブル流側へ偏心する
ように構成されて、該吸気ポート内を該燃焼室の着火手
段側と反着火手段側とに流体の流れ方向に沿って二分す
る隔壁が設けられ、且つ、該隔壁で仕切られた該吸気ポ
ート内の着火手段側に燃料を噴射する燃料噴射手段が設
けられていることを特徴としている。
【0014】また、請求項2記載の本発明の内燃機関の
吸気ポート構造は、2つの吸気バルブによってそれぞれ
開閉される2つの燃焼室開口を有した吸気ポートをそな
え、該吸気ポートからの吸気流がそれぞれ燃焼室内でタ
ンブル流となるように構成された内燃機関において、該
吸気ポートからの吸気流による該タンブル流の形成が促
進されるように、該吸気ポートが、そのタンブル流
半部を内側半部よりも拡幅されて該吸気ポートの吸気流
タンブル流側へ偏心するように構成されるととも
に、該吸気ポートへ吸気が滑らかに流入するように、該
吸気ポートの上流側の吸気通路に、タンブル流側半部
内側半部よりも拡幅された偏心形状の部分が形成され
て、該吸気ポート内を該燃焼室の着火手段側と反着火手
段側とに流体の流れ方向に沿って二分する隔壁が設けら
れ、且つ、該隔壁で仕切られた該吸気ポート内の着火手
段側に燃料を噴射する燃料噴射手段が設けられているこ
とを特徴としている。
【0015】また、請求項3記載の本発明の内燃機関の
吸気ポート構造では、上記請求項1又は2記載の構成に
加えて、上記燃焼室内頂部の中央部分に、燃焼用着火手
段が配設されていることを特徴している。したがって、
この場合は、燃焼用着火手段の位置に対応して、燃料噴
射手段が、吸気ポートの内側(2つの燃焼室開口へ向け
て二分した各ポート部分の相互に隣接した側)へ燃料を
噴射するように構成される。
【0016】
【作用】上述の請求項1記載の本発明の内燃機関の吸気
ポート構造では、吸気ポートのタンブル流側半部が
半部よりも拡幅されて吸気ポートの吸気流心がタンブ
ル流側へ偏心されているので、タンブル流を形成する
流れの成分である吸気ポートのタンブル流側半部から
の吸気流成分が強くなる一方で、タンブル流を阻止する
成分となる吸気ポートの内側半部からの吸気流成分が弱
くなる。
【0017】これにより、吸気ポートの燃焼室開口から
燃焼室に流入した吸気流が円滑にタンブル流を形成する
ようになる。これとともに、吸気ポート内は隔壁によっ
て着火手段側と反着火手段側とに仕切られているので、
吸気ポートに流入した吸気流は、この隔壁により、着火
手段側と反着火手段側とに二分され、着火手段側へ分流
された吸気流には燃料噴射手段により噴射された燃料が
混合する。
【0018】これにより、着火手段側には燃料を含んだ
混合気の層状タンブル流が形成され、この層状タンブル
流により、着火手段に燃料が供給される。また、請求項
2記載の本発明の内燃機関の吸気ポート構造では、吸気
ポートとともに、この吸気ポートの上流側の吸気通路に
ついても、タンブル流側半部が内側半部よりも拡幅さ
れて、吸気通路の吸気流心がタンブル流側へ偏心され
ているので、この吸気流は、吸気通路を流れながら、タ
ンブル流を形成する流れの成分である吸気通路のタンブ
ル流側半部からの吸気流成分が強くなる一方で、タン
ブル流を阻止する成分となる吸気通路の内側半部からの
吸気流成分が弱くなる。
【0019】さらに、吸気流が、吸気ポートに流入する
と、タンブル流を形成する流れの成分である吸気ポート
のタンブル流側半部からの吸気流成分がさらに強くな
る一方で、タンブル流を阻止する成分となる吸気ポート
内側半部からの吸気流成分が弱くなる。これにより、
吸気ポートの燃焼室開口から燃焼室に流入した吸気流が
さらに円滑にタンブル流を形成するようになる。
【0020】また、この時、吸気ポート上流の吸気通路
から吸気ポートへの吸気の流入が円滑に行なわれる。ま
た、この吸気流は、隔壁により、着火手段側と反着火手
段側とに二分され、着火手段側へ分流された吸気流に
は、燃料噴射手段により噴射された燃料が混合する。こ
れにより、着火手段側に混合気のタンブル流が形成さ
れ、この層状タンブル流により、着火手段に燃料が供給
される。
【0021】また、請求項3記載の本発明の内燃機関の
吸気ポート構造では、燃料の噴射手段が、着火手段側で
ある吸気ポートの内側(2つの燃焼室開口へ向けて二分
した各ポート部分の相互に隣接した側)へ燃料を噴射
し、吸気ポート内では、隔壁により着火手段側の混合気
と反着火手段側の空気とに分かれる。そして、混合気の
層状タンブル流が着火手段の配設された燃焼室内の中央
部分に形成されるので、これにより、混合気への着火が
確実に行なわれる。
【0022】
【実施例】以下、図面により、本発明の実施例について
説明すると、図1〜図13は本発明の第1実施例として
の内燃機関の吸気ポート構造を示すもので、図1はその
構成を示す模式的斜視図、図2はその構成を示す模式図
であってエンジンのシリンダヘッド部及びインテークマ
ニホールドを示す平面図,図3はインテークマニホール
ド内の形状を示す模式的な部分断面図であって(a),
(b)は図2におけるインテークマニホールドの上流部
の断面図,(c)は図2におけるG−G断面図,(d)
〜(g)は図2におけるR1−R1断面〜R4−R4断
面図、図4はその構成を示す模式的上面図であって図1
におけるA矢視図、図5はその構成を示す模式的な部分
断面図であって図4におけるC−C断面図、図6はその
構成を示す模式的な部分断面図であって図5におけるB
−B断面図、図7はその作用を示す模式図、図8(a)
〜(d)はいずれもその燃料噴射の仕方のバリエーショ
ンを示す模式図、図9〜図13はいずれもその作用及び
効果を説明するためのグラフである。
【0023】図1に示すように、この第1実施例の吸気
ポート構造を有する内燃機関の各気筒には、シリンダブ
ロック22に形成されたシリンダボア24とピストン2
6とシリンダヘッド28とで囲撓されて燃焼室30が形
成されている。この内燃機関の各気筒は吸気2弁,排気
2弁の4弁式内燃機関として構成されており、この燃焼
室30内には、吸気ポート46が導かれている。そし
て、この吸気ポート46は、途中でポート隔壁(吸気ポ
ート分岐部)46Cによって2つの吸気ポート部分46
A,46Bに2分されたサイアミーズポートとなってお
り、各吸気ポート部分46A,46Bの燃焼室開口に
は、それぞれ吸気弁58が設置されている。また、排気
ポート47もサイアミーズポートとなっており、この燃
焼室30内には、2つの排気ポート47A,47B部分
も導かれ、それぞれ図示しない排気弁が設置されてい
る。
【0024】なお、図1,図4及び図7に示すように、
各吸気ポート部分(以下、この吸気ポート部分について
も単に吸気ポートという)46A,46Bは、図2に示
すように、吸気通路としてのインテークマニホールド1
4に連通接続されている。また、図中、符号1A,1B
は各吸気ポート46A,46Bの軸心線(上下端及び左
右端の中心線)を示している。また、各排気ポート47
A,47Bは下流側で合流して、図示しない共通の排気
通路に連通接続されている。
【0025】また、吸気ポート46A,46Bの分岐部
46C直前付近には、後述する燃料噴射手段としてのイ
ンジェクタ12が取り付けられ、このインジェクタ12
により、燃料が吸気ポート46A,46Bに噴射される
ようになっている。そして、この実施例では、各吸気ポ
ート46A,46Bの軸心線1A,1Bは、図4,図5
及び図7に示すように、互いに平行な2直線になってい
る。したがって、吸気ポート46A,46Bの分岐部4
6C付近より下流側では、各吸気ポート46A,46B
は互いに平行に形成されており、各吸気ポート46A,
46Bからの吸気は、互いに平行な状態で燃焼室30に
流入するようになっている。つまり、各吸気ポート46
A,46Bは互いに平行な直線状のストレートポートに
形成されているのである。
【0026】更に、このストレートポートの断面形状
は、図6に示すように、吸気ポート46A,46Bのタ
ンブル流側半部(つまりタンブル流を形成する主成分
流が流れる吸気ポート46A,46Bの上側半部であっ
て、以下、タンブル流側半部ともいう)46A−1,4
6B−1が、内側半部(つまりタンブル流を阻止するよ
うな成分流が流れる吸気ポート46A,46Bの下側半
であって、以下、他半部もという)46A−2,46
B−2よりも拡幅されており、吸気ポート46A,46
Bの吸気流心F1がタンブル流側(つまり吸気ポート4
6A,46Bの上側半部46A−1,46B−1)へ偏
心されている。これにより、吸気ポート46A,46B
からの吸気流が燃焼室30内でタンブル流を形成し易い
ようになっている。そして、この第1実施例では、吸気
ポート46A,46Bは、図6に示すような略逆三角形
の断面を有するように形成されている。なお、図6に示
す符号21,21は、これらの吸気ポート46A,46
Bを2分するような隔壁であり、これについては後で詳
述する。
【0027】さらに、図1に示すように、ピストン26
の頂面には、ピストン26が上死点に達した時にシリン
ダヘッド28とピストン26との間に空間が確保される
ように凹所35が形成されている。そして、ピストン2
6の頂面には、この凹所35に近接して、凹所35より
も***した***部39も設けられている。この***部3
9は、***部39と凹所35との間に形成された斜面3
7により、凹所35になだらかに接続している。
【0028】また、この凹所35は、図示しない排気弁
の下方に形成されており、***部39は吸気弁58,5
8の下方に形成されている。したがって、図1に示すよ
うに、吸気ポート46A,46Bのタンブル流側半部4
6A−1,46B−1から流入した吸気流Fa,Fm
は、この凹所35から斜面37を経て***部39に達す
るようになっており、これにより、タンブル流の形成を
促進するようになっている。
【0029】また、図3(d)〜(g)は、吸気ポート
46A,46B内の断面形状であって、図2におけるR
1−R1断面からR4−R4断面までを示すものであ
る。この図3(d)〜(g)が示すように、インテーク
マニホールド14からの吸気流が、抵抗なく滑らかに吸
気ポート46A,46B内に流れるように、各吸気ポー
ト46A,46Bの断面形状は、下流側に向かうにした
がって、吸気ポート46A,46Bのタンブル流側半部
46A−1,46B−1が他半部46A−2,46B−
2よりも除々に拡幅されて形成されている。
【0030】また、図1及び図7に示すように、燃焼室
30の上方の頂部の中心部分には、着火手段としての点
火プラグ11が配設されており、吸気ポート46A,4
6Bの間の基準面3上に位置している。なお、ここで基
準面3とは、両吸気ポート46A,46Bの中央に位置
する仮想面である。
【0031】そして、図2に示すように、吸気ポート4
6A,46Bの上流側には、インテークマニホールド1
4が設けられており、このインテークマニホールド14
を通じて、吸気ポート46A,46B内に吸気が取り入
れられるようになっている。このインテークマニホール
ド14は、その上流側から下流側へ順に、図3(a)〜
(c)に示すような断面形状を有している。つまり、こ
のインテークマニホールド14では、各吸気ポート46
A,46B内に滑らかに吸気が流れ込むように(即ち、
吸気の流速を低下させないように)、2つの吸気通路部
分14A,14Bが形成されており、インテークマニホ
ールド14の上流側では、図3(a),(b)に示すよ
うに、吸気通路部分14A,14Bは明確には形成され
ていないが、下流側に向かう程、図3(c)に示すよう
な、タンブル流を促進する断面形状が顕著になる。そし
て、吸気ポート46A,46Bと接続している最下流側
では、吸気ポート46A,46Bとインテークマニホー
ルド14との各断面形状がほぼ一致するように形成さ
れ、これらの2つの吸気通路部分14A,14Bから各
吸気ポート46A,46Bに吸気が流入するようになっ
ている。
【0032】つまり、このインテークマニホールド14
内は、2つの吸気通路部分14A,14Bにより、各吸
気ポート46A,46Bの断面形状と同様に、下流に行
くにしたがって、タンブル流側半部14A−1,14B
−1を他半部14A−2,14B−2よりも拡幅された
偏心形状になるように形成されており、タンブル流を促
進するようになっている。
【0033】これにより、吸気はインテークマニホール
ド14内の2つの吸気通路部分14A,14Bで吸気流
心F1がタンブル流側(つまり2つの吸気通路部分14
A,14Bの上側半部14A−1,14B−1)へ偏心
されて吸気ポート46A,46Bに流入するので、各吸
気ポート46A,46B内でのタンブル流の形成をさら
に促進するようになっている。
【0034】ところで、図1,図3〜図7に示すよう
に、吸気ポート46A,46B内にはそれぞれ吸気ポー
ト46A,46B内を左右方向に二分するような隔壁2
1が設けられ、この隔壁21によって、各吸気ポート4
6A,46B内は、それぞれ、吸気流の基準面3側の着
火手段側通路(又は、中央側通路)4とこの基準面3の
外側の反着火手段側通路(又は、側方通路)の通路5と
に吸気の流れ方向に沿って二分されている。
【0035】なお、隔壁21は、図4に示すように、吸
気ポート46A,46Bの軸心線1A,1Bに沿って、
略垂直に形成されており、インジェクタ12の配設位置
近傍から下流側に亘って延設されている。また、吸気ポ
ート46A,46Bが互いに略平行であるので、これら
の隔壁21,21も互いに略平行に配設されている。そ
して、図5に示すように、この第1実施例では、隔壁2
1は吸気ポート46A,46Bの上側壁面8から下側壁
面7に亘って形成されており、吸気ポート46A,46
Bの下流側では、吸気弁58の軸線2に沿って吸気弁5
8の傘部56近傍まで延設されている。ただし、隔壁2
1は吸気弁58の傘部56やステム部57には接触しな
いように、これらと適当なクリアランスを確保して形成
されており、吸気弁58の作動には何ら影響を及ぼさな
いようになっている。
【0036】また、隔壁21は、インジェクタ12から
の燃料の側方通路5への進入を防げればよいので、隔壁
21の上流端は、必ずしも吸気ポート46の上流端まで
延設しなくても良い。そこで、この例では、図4,図5
に示すように、隔壁21を吸気ポート46の途中から形
成している。したがって、吸気ポート46A,46B内
では、吸気流が、中央側通路4と側方通路5とに分岐し
て、隔壁21で整流されながら互いに分離した状態を保
ちつつ燃焼室30内に流入するようになっている。この
結果、このような隔壁21により、この吸気の流れは、
図7に示すように、燃焼室30に流入すると、空気に燃
料の混合された混合気の層Fmと空気のみの層Fa,F
aとの3つの層(中央側通路4とその両側の側方通路5
との計3つの流れ)に分離した状態、つまり、層状化し
た状態でタンブル流に形成されるようになっている。し
たがって、本内燃機関は層状燃焼内燃機関として構成さ
れている。
【0037】また、吸気ポート46A,46B内では、
隔壁21の断面積分だけ吸気ポート46A,46Bの断
面積が減少しているので、吸気ポート46A,46Bの
流量係数が低下してエンジン全開性能が低下することが
考えられる。このため、この吸気ポート46A,46B
は、図4,図6の斜線部13に示すように、略逆三角形
の断面の上側半部46A−1,46B−1を、この断面
積分を相殺するように十分に大きくして、エンジン全開
時の流量係数を確保するようになっている。
【0038】また、上述したように、隔壁21は流量係
数を確保するためその断面積を極力小さくするのが望ま
しく、このため、隔壁21はその厚みが極力薄くなるよ
うに形成されている。そこで、本実施例では、図4に示
すように、隔壁21の厚みをバルブステム57の径と同
等か、又は、これよりも少し薄くしている。これによ
り、吸気ポート46の吸気流量を確保しながら、バルブ
ステム57による吸気抵抗を低減することができ、吸気
は燃焼室30に円滑に流入するようになっている。
【0039】なお、図7において、隔壁21については
その変形例を示しており、このように隔壁21の厚みを
バルブステム57の上流側では極力薄く形成し、バルブ
ステム57に近づくにしたがって、除々にバルブステム
57の径と略同等の厚さになるように形成しても良い。
これにより、バルブステム57近傍の吸気流の流れをさ
らに整えることができるのである。
【0040】また、この図7に示す変形例では、隔壁2
1の上流端が吸気ポート46の途中から形成されている
が、この隔壁21は、混合気と空気とを中央側通路4と
側方通路5に分岐させて、インジェクタ12から噴射さ
れた燃料の側方通路5への拡散を防げれば良く、隔壁2
1の上流端は、図7に示すように、必ずしも吸気ポート
46の上流端まで延設しなくても良い。
【0041】ところで、上述の燃料噴射手段としてのイ
ンジェクタ12は、図1,図7に示すように、2つの吸
気ポート46A,46Bの分岐部46C付近の上部に配
設されている。また、このインジェクタ12は2つの吸
気ポート46A,46B間の吸気流の基準面(中心面)
3に沿って配設されており、吸気ポート46A,46B
の下流の下面方向に向けて燃料を噴射するようになって
いる。なお、図4,図5及び図7中の符号6はインジェ
クタ噴射軸線であり、インジェクタ12の噴射方向を示
すものである。
【0042】つまり、このインジェクタ噴射軸線6が示
すように、インジェクタ12は、吸気ポート46A,4
6B間の上部側から吸気ポート46A,46Bの下流側
の下方に向けて燃料を噴射するようになっている。そし
て、この下方に向けて噴射された燃料は、吸気ポート4
6A,46Bに設けられた隔壁21,21により、これ
ら吸気ポート46A,46B内の中央側通路4を通じて
燃焼室30内に吸気されるようになっており、点火プラ
グ側の両側の側方通路5には、空気のみが流れるように
なっている。
【0043】また、インジェクタ12の噴射バリエーシ
ョンとしては、両吸気ポート46A,46Bの分岐部4
6Cの形状に応じて図8の(a)〜(d)に示すような
タイプが考えられる。(a)はサイアミーズ型吸気ポー
ト46A,46Bの分岐部46Cに向けて燃料を噴射す
もので、分岐部46Cに燃料を積極的に衝突させた後、
拡散した燃料を吸気ポート46A,46B内の中央側通
路4に流すようにしたものである。この吸気ポート46
A,46Bの分岐部46Cは、インジェクタ12の噴射
方向に対してほぼ直交するような面を有しており、この
面に衝突した燃料を拡散させるようになっている。
【0044】次に、(b)は燃料噴射孔を2つそなえた
インジェクタ12を用いるタイプのもので、各燃料噴射
孔から噴射された2つ燃料の流れは、それぞれ、各吸気
ポート46A,46Bの中央側通路4に直接流入してい
くようになっている。この場合は、吸気ポート46A,
46Bの分岐部46Cは曲面状に形成されて、吸気流の
吸入抵抗を低減している。
【0045】また、(c)のように燃料噴射孔が1つの
インジェクタ12を用いて、各隔壁21,21には燃料
が付着しないように、中央側通路4内に向けて直接燃料
を噴射するようにしたタイプものも考えられる。この場
合、燃料が吸気とともに滑らかに吸入されるように、吸
気ポート46A,46Bの分岐部46Cを鋭角的に形成
している。
【0046】また、(d)は上述の(c)とは逆に、燃
料を積極的に各隔壁21,21までに亘って広角に向け
て噴射するタイプのものである。この場合は、吸気ポー
ト46A,46Bの分岐部46Cは、抵抗を減らすべ
く、上記(b)と同様に曲面状に丸められている。そし
て、この実施例では、上述の噴射バリエーションのいず
れかを用いている。
【0047】なお、上述の(a)〜(d)はインジェク
タ12の噴射バリエーションを示すものであって、イン
ジェクタ12の配設位置や噴射軸線6はいずれも同一で
ある。本発明の第1実施例としての内燃機関の吸気ポー
ト構造は、上述のように構成されているので、吸気され
た空気は、インテークマニホールド14を通じて、各吸
気ポート46A,46B内に流入する。そして、この後
インジェクタ12で噴射された燃料と混合されて各吸気
ポート46A,46Bから燃焼室30内に流入し、燃焼
室30内で圧縮・膨張(爆発)された後、各排気ポート
47A,47Bから排気通路(図示省略)に排出され
る。
【0048】そして、インテークマニホールド14内で
は2つの吸気通路部分14A,14Bの断面形状が、そ
の下流側に向かうにしたがって、各吸気ポート46A,
46Bの断面形状とほぼ一致するような形状に形成され
ているので、インテークマニホールド14から各吸気ポ
ート46A,46B内に流入した吸気は、流速を低下さ
せることなく、滑らかに各吸気ポート46A,46Bに
流入する。
【0049】また、各吸気ポート46A,46B内で
は、タンブル流側半部46A−1,46B−1における
吸気流成分が、他半部46A−2,46B−2における
吸気流成分よりも大幅に多量になる。そして、吸気ポー
ト46A,46Bのタンブル流側半部46A−1,46
B−1から燃焼室30内に進入する吸気流成分はタンブ
ル流を形成する流れの成分であり、吸気ポート46A,
46Bの他半部46A−2,46B−2から燃焼室30
内に進入する吸気流成分はタンブル流を阻止する成分で
あるので、上述の流量の不均衡により、タンブル流の強
さが増加されるのである。特に、吸気ポート46A,4
6Bの全体の流路断面積が縮小されているので、吸気ポ
ート全体の吸気流の流量(流速)を一定にしながらタン
ブル流を強化できる。
【0050】ここでは、このようなタンブル流を促進す
るような断面形状をインテークマニホールド14内の2
つの吸気通路部分14A,14B内にも用いているの
で、吸気流は吸気ポート46A,46Bに流入する以前
から滑らかに分流されて、流路抵抗を低減しながら、即
ち、流量係数を高めながら、タンブル流を強化させるこ
とができる。
【0051】つまり、吸気は、インテークマニホールド
14内の2つの吸気通路部分14A,14Bにおいて、
吸気流心F1がタンブル流側(つまり2つの吸気通路部
分14A,14Bの上側半部14A−1,14B−1)
へ偏心されて吸気ポート46A,46Bに流入するの
で、流量係数を高めつつ、各吸気ポート46A,46B
内でのタンブル流の強化が促進されるのである。
【0052】この時、吸気に際しては、各吸気ポート4
6A,46Bでは、それぞれ隔壁21により、吸気流が
内側と外側とに二分される。インジェクタ12は、各吸
気ポート46A,46Bの隔壁21で仕切られた中央側
通路4に向けて燃料を噴射するので、燃料は、吸気ポー
ト46A,46Bの隔壁21で仕切られた中央側の通路
4にのみ送られ、この通路4では、燃料と空気とが混合
される。一方、外側の側方通路5には空気だけが送ら
れ、図1に示すように、燃焼室30の中央の点火プラグ
11の近傍には、燃料の濃い混合気の層Fmが形成さ
れ、その両隣には、空気の層Faが形成される。
【0053】特に、各吸気ポート46A,46B及びそ
の内部に設けられた隔壁21が略平行に配設されている
ので、図7に示すように、各吸気ポート46A,46B
の中央側通路4から燃焼室30に流入してきた混合気の
層Fmと隔壁21で仕切られた外側の通路5から燃焼室
30に流入してきた空気の層Faとが燃焼室30内でも
分離状態を保って、層状化されるのである。
【0054】これにより、燃焼室30全体としては、燃
料の少ない混合気が送られるが、点火プラグ11近傍に
は着火に十分な量の燃料が送られる。このように、燃料
の混合された混合気が点火プラグ11の近くに流通する
ので、着火性を悪化させることなく理論空燃比よりも少
ない量の燃料の混合気でエンジンを運転することができ
るのである。
【0055】また、このように吸気流の層状化を促進す
ることにより、燃焼室30内のタンブル流の形成も強化
される。つまり、吸気流を各吸気ポート46A,46B
の中央側通路4と側方通路5とに分岐させて、これらの
分岐した吸気流を平行な状態を保って燃焼室30に流入
させることにより、吸気流が整流されてタンブル流が形
成され易くなるのである。
【0056】ここで、図9はインテークマニホールド1
4及び吸気ポート46A,46B内の吸気の流速の特性
を示すグラフであり、このグラフの横軸はシリンダヘッ
ド面28Aからの距離を示し、縦軸は吸気の流速を示し
ている。なお、横軸の数値は、シリンダヘッド28より
も外側、つまり、吸気流の上流側をプラス,シリンダヘ
ッド28よりも内側がマイナスをとしている。
【0057】また、このグラフの線aは、インテークマ
ニホールド14内も、タンブル流側半部14A−1,1
4B−1を他半部14A−2,14B−2よりも拡幅さ
れた断面形状を有して、吸気ポート46A,46Bに滑
らかにする、本実施例の場合の吸気流速の特性を示して
おり、線bは、吸気ポート46A,46Bのみでタンブ
ル流を促進するようにして、インテークマニホールド1
4内ではタンブル流を考慮しない、従来までの断面形状
を有するものを用いた場合の吸気流速の特性を示してい
る。
【0058】そして、このグラフの線aが示すように、
インテークマニホールド14をタンブル流を促進するよ
うに形成すると、このインテークマニホールド14内の
吸気の流速の変化が、極めて滑らかになり、従来までの
線bのように、シリンダヘッド面28Aの近傍で吸気流
速が急激に落ち込むことがなくなる。つまり、従来で
は、吸気がインテークマニホールド14内から吸気ポー
ト46A,46B内に流入する時に、これらの断面形状
の相違により、このインテークマニホールド14と吸気
ポート46A,46Bとの接合面近傍で吸気の流れが乱
れて、線bに示すように吸気流速が急激に減少すること
があったが、インテークマニホールド14と吸気ポート
46A,46Bとの断面形状をほぼ一致させることによ
り、線aに示すように、吸気流速の減少をなくすことが
できる。そして、これにより吸気は、燃焼室30内に効
率良く吸入される。
【0059】また、図10のグラフに示すように、吸気
ポート46A,46Bに隔壁21を設けて混合気の層状
化を促進することにより、より希薄な混合気で機関を運
転することができる。ここで、図10のグラフの横軸は
空燃比(A/F)であり、縦軸はNOx排出量及びPi
(図示平均有効圧)変動率である。また、線a及び線c
は、吸気ポートに隔壁21を設けた機関の特性を示し、
線b及び線dは、隔壁21を有さない通常のタンブル流
の吸気ポートをそなえた機関の特性を示している。ま
た、線a,線bはNOx排出に関し、線c,線dはPi
変動率に関している。
【0060】まず、線aと線bとは、A/FとNOx排
出量との関係を示したものであるが、この図に示すよう
に、隔壁21を設けた機関(線a参照)では、通常のタ
ンブル流を用いた機関(線b参照)よりもA/Fの値が
リーン(薄い)側でNOxの排出量がピークとなる。ま
た、このNOxの排出量のピーク値自体も低減すること
ができる。つまり、燃焼室30内のタンブル流の層状化
が促進されたことにより、従来の機関よりもNOxの排
出量がピーク値となるA/Fがリーン側に移動する。
【0061】また、線cと線dとは、A/FとPi変動
率との関係を示したものである。ここで、Pi変動率と
は機関の燃焼安定性を判断する目安となるもので、この
Pi変動率が高過ぎると、機関の燃焼が安定せず、トル
ク変動を伴った不快な運転状態となる。なお図中の基準
線eは一般的に不快感のない状態で運転できる燃焼安定
限界のPi変動率である。
【0062】この図に示すように、気筒内での安定した
燃焼状態が得られるPi変動率の限界値に対して、隔壁
21を設けた機関(線c参照)では、通常のタンブル流
を用いた機関(線d参照)よりもさらにリーン側のA/
Fで機関を運転することが可能であり、また、この時の
NOxの排出量も大幅に低減することができる。つま
り、よりリーンなA/Fでも安定した燃焼状態を得るこ
とができ、燃焼限界のA/Fを向上させることができる
ことを示している。
【0063】したがって、本構造により極めて低燃費で
あって、且つ、NOxをほとんど排出しない機関を実現
することができる。また、図11,図12に示すよう
に、本構造では、吸気ポート46A,46Bの略逆三角
形の断面の上側半部46A−1,46B−1が十分に大
きく形成されているので、エンジン全開時の流量係数を
確保することができる。
【0064】つまり、図11はポート断面積と平均タン
ブル比及び平均流量係数との関係を示すものである。こ
こで線aはポート断面積と平均タンブル比との関係を示
し、線bはポート断面積と平均流量係数との関係を示し
ている。また、図11中□印は、通常のタンブル流の吸
気ポートをそなえた機関の平均タンブル比を示すもので
あり、■印は、吸気ポート46A,46B断面の上側半
部46A−1,46B−1を十分に大きした吸気ポート
をそなえた機関の平均タンブル比を示すものである。
【0065】また、○は、通常のタンブル流の吸気ポー
トをそなえた機関の平均流量係数を示すものであり、●
は、吸気ポート46A,46B断面の上側半部46A−
1,46B−1を十分に大きした吸気ポートをそなえた
機関の平均流量係数を示すものである。そして、本発明
の吸気ポート46A,46Bでは、上側半部46A−
1,46B−1を十分に大きくして、ポート断面積を確
保しているので、図に示すように、平均タンブル比,平
均流量係数ともに向上させることができる。
【0066】これにより、タンブル比と流量係数との関
係は図12に示すようなものとなる。また、この図12
において△印は従来のタンブル流を用いた機関,☆印は
隔壁21を設けてはいるがこの隔壁21により吸気ポー
ト46A,46B内の断面積が低下している機関,★印
は本構造をそなえた機関であって吸気ポート46A,4
6Bの断面の上側半部46A−1,46B−1を十分に
大きくしたものである。
【0067】つまり、この図12が示すように、吸気ポ
ート46A,46Bに隔壁21を設けるだけでは、吸気
流の層状化を促進しても流量係数が低下してしまい、全
開性能の低下が考えられる。ここで、★印が示すよう
に、吸気ポート46A,46Bの断面の上側半部46A
−1,46B−1を十分に大きくすることにより、タン
ブル比及び流量係数を向上させることができる。このよ
うにして、隔壁21を設けることによる吸気ポート46
A,46Bの断面積の減少を補うことができ、機関の全
開性能を確保することができるのである。
【0068】また、図13は機関の回転速度とトルク及
び出力とを示すものであって、図中、線a及び線cは本
構造をそなえた機関の特性を示すグラフ、線b及び線d
は従来の吸気ポート構造をそなえた機関の特性を示すグ
ラフである。まず、線a及び線bは機関の回転速度とト
ルクとの関係を示しているが、この2つの曲線にほとん
ど差はなく、本構造をそなえた機関が従来よりも希薄な
混合気で運転しても従来の機関と同等のトルクを実現し
ていることを示している。
【0069】そして、線c及び線dは機関の回転速度と
出力との関係を示すものであるが、これらの線cと線d
とについても上述のトルク特性と同様に、ほとんど差は
なく、従来よりも希薄な混合気で運転しても従来の機関
と出力を得ることができることを示している。したがっ
て、図13に示すように、本構造をそなえた機関は吸気
ポート46A,46Bのタンブル比及び流量係数が大き
くなる結果、従来の機関と同等のトルク,出力特性の内
燃機関を実現することができる。
【0070】このように、吸気ポート46A,46Bに
隔壁21,21を設けて、且つ、吸気ポート46A,4
6Bの略逆三角形の断面の上側半部46A−1,46B
−1を十分に大きくすることにより、トルク,出力とも
従来の内燃機関よりも低下させることなく、従来の内燃
機関よりも希薄な混合気で安定した燃焼状態を保つこと
ができ、NOxを低下することができる。また、同時に
燃費も向上させることができる。
【0071】なお、この第1実施例の構造は、吸気ポー
ト46A,46Bを2つ、排気ポート47を1つそなえ
た3弁式の内燃機関であっても、同様に適用することが
できる。また、隔壁21の上流端は、吸気ポート46の
上流端から形成してもよい。次に本発明の第2実施例と
しての内燃機関の吸気ポート構造について説明すると、
図14はその構成を示す模式的な部分断面図であって図
3(c)に対応する図である。
【0072】この第2実施例では、上述した第1実施例
に対して、インテークマニホールド14の内部形状のみ
が異なるものであり、その他の構造については第1実施
例と同様である。図14に示すように、このインテーク
マニホールド14には、各吸気通路部分14A,14B
を左右方向に二分するような隔壁15,15が設けられ
ている。この隔壁15は、各吸気通路部分14A,14
Bの上端から下端に亘って設けられており、これによ
り、各吸気通路部分14A,14B内では、それぞれ、
吸気流の中央側通路4′とこの側方通路5′とに吸気の
流れ方向に沿って二分されるようになっている。
【0073】また、この隔壁15は、インテークマニホ
ールド14の下流側、つまり、吸気ポート46A,46
Bとの接合面近傍まで設けられており、隔壁15と吸気
ポート46A,46B内の隔壁21とにより、吸気流は
中央側通路4,4′と側方通路5,5′とに分離するよ
うになっている。本発明の第2実施例としての内燃機関
の吸気ポート構造は、上述のように構成されているの
で、前述の第1実施例と同様な効果を得ることができる
他、吸気流の層状化をさらに促進することができる。
【0074】つまり、インテークマニホールド14の内
部にも、吸気ポート46A,46B内の隔壁21と同様
な隔壁15を設けるという簡単な構造により、中央側通
路4,4′と側方通路5,5′とに分岐した吸気流が混
合気と空気とに完全に分離され、これにより、希薄な混
合気を確実に燃焼することができる。次に本発明の第3
実施例としての内燃機関の吸気ポート構造について説明
すると、図15はその構成を示す模式図であってエンジ
ンのシリンダヘッド部を示す部分断面図、図16はその
構成を示す模式図であって(a)は図15におけるH矢
視図,(b)〜(g)はそれぞれ図15におけるS1−
S1断面からS6−S6断面までの断面図である。
【0075】この第3実施例では、上述した第1実施例
に対して、インテークマニホールド14及び吸気ポート
46A,46Bの内部構造のみが異なるものであり、そ
の他の構造については第1実施例と同様である。図15
に示すように、第1実施例と同様にシリンダヘッド部2
8には、吸気ポート46A,46Bが設けられ、吸気流
はこの吸気ポート46A,46Bを通じて燃焼室30内
に送られるようになっている。
【0076】そして、図16(a)〜(g)に示すよう
に、このストレートポートの断面形状は、吸気ポート4
6A,46Bの下流側に向かうにしたがって、吸気ポー
ト46A,46Bのタンブル流側半部46A−1,46
B−1が他半部46A−2,46B−2よりも除々に拡
幅されて形成されている。これにより、吸気ポート46
A,46Bの吸気流心F1がタンブル流側へ偏心され
て、吸気ポート46A,46Bからの吸気流が燃焼室3
0内でタンブル流を形成し易いようになっている。そし
て、この第3実施例では、吸気ポート46A,46B
は、図16に示すように下流側に向かう程、略逆三角形
の断面を形成している。
【0077】また、図16(a)〜(g)に示すよう
に、この吸気ポート46A,46B内には、隔壁21が
吸気ポート46A,46Bのほぼ全長に亘って設けられ
ている。この隔壁は吸気ポート46A,46B内を左右
方向に2分するように吸気ポート下側壁面7から吸気ポ
ート上側壁面8までに亘って設けられており、これによ
り吸気ポート46A,46B内に流入した吸気流は、中
央側通路4と側方通路5とに吸気の流れが分岐するよう
になっている。
【0078】また、この吸気ポート46A,46Bは、
断面S3−S3近傍より下流側では各吸気ポート46
A,46Bが独立しており、これより上流側では吸気ポ
ート46A,46Bがそれぞれ一部を共有しているよう
なサイアミーズ型の吸気ポートである。つまり、図16
(a)に示すように、2つの吸気ポート46A,46B
は、最上流側であるシリンダヘッド面28A近傍では1
つの吸気通路として形成され、この直後に隔壁21によ
り、中央側通路4と側方通路5とに吸気の流れが分岐す
る。そして、図16(b)〜(d)が示すように、徐々
に中央側通路4が2分され、図16(e)に示す、断面
S4−S4より下流では、吸気が完全に2分される。そ
して、このようにして2分された吸気流はそれぞれ吸気
弁58により燃焼室に流入する。なお、図16(a)で
は便宜上吸気ポート46外面部にハッチを付している。
【0079】なお、図16(f),(g)における符号
57はバルブステム部であり、隔壁21はこのバルブス
テム部57に対して適度なクリアランスを設けて形成さ
れている。そして、この吸気ポート46A,46Bは、
シリンダヘッド面28Aで図示しないインテークマニホ
ールドに接続されており、このインテークマニホールド
を通じて吸気が吸気ポート46A,46B内に流入する
ようになっている。また、このインテークマニホールド
内では、吸気通路が1本のみ設けられており、吸気流は
吸気ポート46A,46B内に流入するまでは、一つの
流れになっている。
【0080】また、インジェクタ12は上述の第1実施
例と同様に、2つの吸気ポート46A,46Bの分岐部
46C付近の上部に配設されている。このインジェクタ
12は2つの吸気ポート46A,46B間の吸気流の基
準面3に沿って配設されており、吸気ポート46A,4
6Bの下流の下面方向に向けて燃料を噴射するようにな
っている。したがって、インジェクタ12から噴射され
た燃料は、中央側通路4を通って燃焼室30に流入し、
空気は側方通路5を通って燃焼室30に流入する。
【0081】本発明の第3実施例としての内燃機関の吸
気ポート構造は、上述のように構成されているので、上
述の第1実施例と同様な効果を得ることができる他、イ
ンテークマニホールドを従来のままの形状としながら
も、タンブル流の形成及び燃料の層状化を促進すること
ができる。つまり、吸気ポート46A,46B内の形状
を除々に、タンブル流側半部46A−1,46B−1を
他半部46A−2,46B−2よりも拡幅することによ
り、インテークマニホールドから流入する吸気の流速低
下を一定レベルまでに抑えながらタンブル流を強化する
ことができる。
【0082】これにより、燃焼室30内で強いタンブル
流が形成され、さらに、点火プラグ11側に混合気の層
Fmが形成されるので、希薄な混合気を確実に燃焼する
ことができる。また、従来のインテークマニホールドを
用いることにより、極めて低コストで本燃焼機関を実現
することができる。
【0083】次に本発明の第4実施例としての内燃機関
の吸気ポート構造について説明すると、図17はその構
成を示す模式的な部分断面図であって第1実施例におけ
る図5(図4におけるC−C断面図)に対応する図であ
る。この第4実施例は、上述の第1実施例における隔壁
21の形状のみが異なっており、その他の構造は上述の
第1実施例と同様の構成となっている。
【0084】そして、この第4実施例では、図17に示
すように、隔壁21Aは吸気ポート46A,46Bの上
側壁面8から下側壁面7に亘って形成されており、特
に、吸気ポート46A,46B内の吸気弁58のステム
部57の先端にも隔壁21Bが設けられている。これに
より、中央側通路4と側方通路5とは完全に分離される
ようになっている。また、吸気弁58のバルブステム5
7は隔壁21A,21Bを縦方向に貫通するように設け
られている。
【0085】これにより、吸気ポート46A,46B内
において中央側通路4と側方通路5とに分岐した吸気の
流れは、吸気弁58から燃焼室30内に流入するまで、
完全に分離した状態を保つようになっている。そして、
このような隔壁21A,21Bにより、この流れは燃焼
室30に流入してからも混合気の層Fmと空気の層F
a,Faとの3つの層(中央側通路4とその両側の側方
通路5との計3つの流れ)に分離した状態、つまり、層
状化した状態を保つことができるようになっている。し
たがって、本内燃機関は層状燃焼内燃機関として構成さ
れている。
【0086】また、第1実施例と同様に、吸気ポート4
6A,46Bにはインテークマニホールド14が接続さ
れている。そして、このインテークマニホールド14の
下流側では、各吸気ポート46A,46B内に滑らかに
吸気が流れ込むように、2つの吸気通路部分14A,1
4Bが形成されており、これらの2つの吸気通路部分1
4A,14Bから各吸気ポート46A,46Bに吸気が
流入するようになっている。
【0087】つまり、このインテークマニホールド14
内の2つの吸気通路部分14A,14Bは、各吸気ポー
ト46A,46Bの断面形状と同様に、タンブル流側半
部14A−1,14B−1を他半部14A−2,14B
−2よりも拡幅された偏心形状の部分が形成されてお
り、タンブル流を促進するようになっている。本発明の
第4実施例としての内燃機関の吸気ポート構造は、上述
のように構成されているので、前述の第1実施例と同様
な効果を得ることができる他、吸気流の層状化をさらに
促進することができる。つまり、吸気弁58のステム部
57の先端に、隔壁21Aの延長線上に沿って隔壁21
Bを追加するという簡単な構成により、吸気ポート46
A,46B内で分岐した吸気流を完全に分離して、燃焼
室30内において混合気の層状化をより確実に実現する
ことができる。そして、これにより希薄な混合気を確実
に燃焼することができる。
【0088】次に本発明の第5実施例としての内燃機関
の吸気ポート構造について説明すると、図18はその構
成を示す模式的な部分断面図であって第1実施例におけ
る図5(図4におけるC−C断面図)に対応する図であ
る。この第5実施例においても、第4実施例と同様に、
上述の第1実施例における隔壁21,21の形状のみが
異なっており、その他の構造は上述の第1及び第4実施
例と同様の構成となっている。また、本内燃機関も層状
燃焼内燃機関として構成されている。
【0089】この実施例では、図18に示すように、隔
壁21Cは吸気ポート46A,46Bの下半部側に互い
に平行に形成されており、この下半部のみが縦方向に二
分されるようになっている。したがって、各吸気ポート
46A,46Bの上半部では、中央側通路4と側方通路
5とが仕切られずに、2つ通路4,5が1つの通路とし
て形成されるようになっている。
【0090】本発明の第5実施例としての内燃機関の吸
気ポート構造は、上述のように構成されているので、上
述の第1実施例と同様な効果を得ることができる他、第
4実施例と同様に製造コストを低減することができる。
つまり、本実施例では、第1実施例でも述べたように、
インジェクタ12は2つの吸気ポート46A,46Bの
分岐部46C付近の吸気通路の上部に配設されて、吸気
通路の上部側から吸気ポート46A,46Bの下方に向
けて燃料を噴射するようになっているので、吸気ポート
46A,46B内に設けられた隔壁21Cが下半部側だ
けを仕切ることで、吸気を十分に層状化することができ
る。そして、この第5実施例の隔壁21Cは、第4実施
例の隔壁21の上半部を省略することにより、この上半
部の製造コストを削減することができ、また、吸気ポー
ト46A,46Bの重量を低減することができる。
【0091】次に本発明の第6実施例としての内燃機関
の吸気ポート構造について説明すると、図19はその構
成を示す模式的な部分断面図であって第1実施例におけ
る図5(図4におけるC−C断面図)に対応する図であ
る。また、本内燃機関も層状燃焼内燃機関として構成さ
れている。この第6実施例における隔壁21Dも、第1
実施例と同様に吸気ポート46A,46Bの上側壁面8
から下側壁面7に亘って平行に形成されており、各吸気
ポート46A,46Bを左右方向に二分するように設け
られている。そして、これらの隔壁21D,21Dによ
って、各吸気ポート46A,46B内は着火手段側通路
(中央側通路)4と反着火手段側通路(側方通路)5と
に吸気の流れ方向に沿って二分されている。
【0092】また、図19に示すように、この隔壁21
Dは、吸気ポート46A,46Bの上流側から吸気弁5
8の傘部56の手前まで延設されており、第1実施例の
隔壁21において、傘部56近傍の部位を省略したもの
である。本発明の第6実施例としての内燃機関の吸気ポ
ート構造は、上述のように構成されているので、上述の
第1実施例と同様な効果を得ることができる他、製造工
数を低減することができる。つまり、隔壁21Dを吸気
弁58の傘部56近傍の部位を省略して形成することに
より、あまり精度の高い製造技術を必要としないで吸気
ポート46A,46Bを成形することができる。
【0093】次に本発明の第7実施例としての内燃機関
の吸気ポート構造について説明すると、図20はその構
成を示す模式的な部分断面図であって第1実施例におけ
る図5(図4におけるC−C断面図)に対応する図であ
る。また、本内燃機関も層状燃焼内燃機関として構成さ
れている。この第7実施例の隔壁21Eは、第6実施例
の隔壁21Dに対して、吸気弁58のステム部57近傍
の部位を省略して設けられている。つまり、図示するよ
うに、この隔壁21Eの端部は、吸気弁58のステム5
7とほぼ平行に形成され、これにより、隔壁21Eの端
部は、一直線状に形成されている。また、この吸気弁5
8のステム部57と隔壁21Eの端部との隙間は、大き
すぎると吸気ポート46A,46B内の吸気の流れが乱
れることが考えられので、この隙間はあまり大きくなり
過ぎないように設けられている。
【0094】本発明の第7実施例としての内燃機関の吸
気ポート構造は、上述のように構成されているので、上
述の第1実施例と同様な効果を得ることができ、また、
隔壁21Eの形状も単純なものとなるので、製造コスト
や工数を低減することができる。なお、上述の第4〜第
7実施例において、各隔壁の上流端は、吸気ポート46
A,46Bの端部まで延設されているが、これらの隔壁
は、混合気と空気とを中央側通路4と側方通路5に分岐
させることができれば、第1実施例の図5に示すよう
に、吸気ポート46A,46Bの端部まで設けなくて良
い。
【0095】また、第4〜第7実施例では、インテーク
マニホールド14を第1実施例と同様のものを用いて構
成しているが、これらの第4〜第7実施例の構造の場合
にも、第2実施例と同様に、内部に隔壁15を設けたイ
ンテークマニホールド14を用て構成してもよい。この
時は、第4〜第7実施例における各隔壁の上流端を吸気
ポート46A,46Bの端部まで設け、インテークマニ
ホールド14内の隔壁15と滑らかに接続させることに
より、吸気流の層状化がさらに促進される。
【0096】さらに、これら第4〜第7実施例の構造の
場合にも、第3実施例と同様に、吸気ポート46A,4
6B内の断面形状を除々に変化させて、これによりタン
ブル流を強化することも考えられる。この場合は、イン
テークマニホールド内で吸気流が分離されずに、1つの
流れとなるような従来のインテークマニホールドを用い
て構成してもよい。
【0097】ところで、吸気ポート46A,46B及び
排気ポート47A,47Bは、平面視方向で、略平行な
直線状に限られるものではなく、実際には、互いに傾斜
したり、曲線状になっていたりしている場合も考えられ
る。さらに、タンブル流を促進する逆三角形ポートにつ
いても、種々の形状が考えられる。そこで、以下の実施
例では、これらを考慮したバリエーションを示す。
【0098】まず、本発明の第8実施例としての内燃機
関の吸気ポート構造について説明すると、図21〜図2
7は本発明の第8実施例としての内燃機関の吸気ポート
構造を示すもので、図21はその模式的平面図、図22
はその模式的部分縦断面図、図23はその流れ方向に直
交する面の模式的断面図、図24〜図26はそれぞれそ
の流れ方向に直交する面の断面形状の種々の例を図23
に対応させて示す模式的断面図、図27はその変形例を
図21に対応させて示す模式的平面図である。なお、本
内燃機関も層状燃焼内燃機関として構成されている。
【0099】さて、図21,図22に示すように、この
第1実施例にかかる吸気ポート構造を有する内燃機関の
各気筒には、シリンダブロック22に形成されたシリン
ダボア24とピストン26とシリンダヘッド28とで囲
撓されて燃焼室30が形成され、この燃焼室30内に、
2つの吸気ポート46A,46Bが導かれ、それぞれ吸
気弁58が設置されている。また、この燃焼室30内に
は、2つの排気ポート47A,47Bも導かれ、それぞ
れ排気弁が設置されている。
【0100】なお、各吸気ポート46A,46Bは上流
側で合流して共通の吸気通路43に連通接続されるとと
もに、各排気ポート47A,47Bは下流側で合流して
共通の排気通路60に連通接続されている。また、シリ
ンダ25の中心部には、着火手段としての点火プラグ1
0が吸気ポート46A,46Bの中間に位置するように
なっている。
【0101】さらに、燃焼室30の上壁部には、ペント
ルーフ34が形成されて、このペントルーフ34には、
各吸気ポート46A,46Bからの吸気流を、各吸気ポ
ート46A,46Bの延長軸線上のシリンダボア24の
内壁面に沿って下方に案内しうるような斜面がそなえら
れている。このペントルーフ34の案内によっても、タ
ンブル流の発生が促進されるようになっている。
【0102】また、この内燃機関の各吸気ポート46
A,46Bは、図22に示すように、直線状のストレー
トポートに形成されており、更にこのストレートポート
の断面形状は、図23に示すように、吸気ポート46
A,46Bのタンブル流側半部(つまりタンブル流を形
成する主成分流が流れる吸気ポート46A,46Bの上
側半部)46A−1,46B−1が、他半部(つまりタ
ンブル流を阻止するような成分流が流れる吸気ポート4
6A,46Bの下側半部)46A−2,46B−2より
も拡幅されており、吸気ポート46A,46Bの吸気流
心がタンブル流側(つまり吸気ポート46A,46Bの
上側半部46A−1,46B−1)へ偏心されている。
これにより、吸気ポート46A,46Bからの吸気流が
燃焼室30内でタンブル流を形成し易いようになってい
る。
【0103】そして、この第8実施例では、吸気ポート
46A,46Bは、略逆三角形の断面を有するように形
成されている。ところで、吸気ポート46A,46B内
には、それぞれ吸気ポート46A,46Bを左右方向に
二分するような隔壁21が設けられ、この隔壁21によ
って、各吸気ポート46A,46B内は点火プラグ側
(中央側)と反点火プラグ側(外側)とに混合気の流れ
方向に沿って二分されるようになっている。
【0104】また、吸気ポート46A,46Bの合流部
付近には燃料噴射手段としてのインジェクタ12が取り
付けられ、このインジェクタ12は吸気ポート46A,
46Bの隔壁21で仕切られた中央側に燃料を送るよう
になっている(図21,図23参照)。なお、吸気弁5
8のバルブステム57は隔壁21を縦方向に貫通してい
る。
【0105】また、隔壁21付きの吸気ポート46A,
46Bについて、そのタンブル流側半部46A−1,4
6B−1を、他半部46A−2,46B−2よりも拡幅
するための断面形状としては、図23に示すようなもの
のほか、図24に示すように野球のホームベース形状に
したものや、図25に示すように他半部46A−2,4
6B−2に丸みを持たせて舌形状にしたものや、図26
に示すように隔壁21で仕切られた各吸気ポート部分を
それぞれ野球のホームベース形状にしたもの等、種々の
ものが考えられる。
【0106】このような構成により、吸気はインジェク
タ12で噴射された燃料と混合されて各吸気ポート46
A,46Bから燃焼室30内に流入し、この混合気は燃
焼室30内で圧縮・膨張(爆発)された後、各排気ポー
ト47A,47Bから排気通路60に排出されるが、吸
気に際しては、吸気ポート46A,46Bの隔壁21で
仕切られた外側には空気だけが送られ、燃料は、吸気ポ
ート46A,46Bの隔壁21で仕切られた中央側にの
み送られるので、燃料と空気が層状化され、点火プラグ
10には燃料の濃い層の混合気が供給される。このた
め、燃焼室30全体には燃料の少ない混合気が送られ、
点火プラグ10には着火に十分な量の燃料が送られる。
従って、燃料の濃い場所を点火プラグ10の近くに作る
ことができるので、着火性を悪化させることなく理論空
燃比よりも少ない量の燃料の混合気によってエンジンを
運転することができる。
【0107】また、各吸気ポート46A,46Bのタン
ブル流側半部46A−1,46B−1からの吸気流成分
が、他半部46A−2,46B−2からの吸気流成分よ
りも大幅に強くなる。すなわち、吸気ポート46A,4
6Bのタンブル流側半部46A−1,46B−1からの
吸気流成分はタンブル流を形成する流れの成分であり、
吸気ポート46A,46Bの他半部46A−2,46B
−2からの吸気流成分はタンブル流を阻止する成分であ
るので、上述の流量の不均衡により、吸気ポートの全体
の流路断面積を縮小せずに、つまり、吸気ポート全体の
吸気流の流量(流速)を一定にしながらも、タンブル流
の強さを増加できるようになるのである。
【0108】なお、この第8実施例は、図27に示すよ
うに、吸気ポート46A,46Bを2つ、排気ポート4
7を1つそなえた3弁式の内燃機関にも、同様にして適
用することができる。次に、本発明の第9実施例として
の内燃機関の吸気ポート構造について説明すると、図2
8はその模式的平面図、図29はその流れ方向に直交す
る面の模式的断面図、図30〜図32はそれぞれその流
れ方向に直交する面の断面形状の種々の例を図29に対
応させて示す模式的断面図、図33はその変形例を図2
8に対応させて示す模式的平面図である。また、本内燃
機関も層状燃焼内燃機関として構成されている。
【0109】さて、この第9実施例にかかる吸気ポート
構造を有する内燃機関においては、上記第8実施例のよ
うに、両吸気ポート46A,46Bに隔壁21を設けず
に、図28,図29に示すように、一方の吸気ポート4
6Aだけを隔壁21で中央側と外側とに二分し、この一
方の吸気ポート46Aにインジェクタ12を取り付ける
ようにしたもので、その他の構造は前述の第8実施例に
示したものと同様の構成である。
【0110】すなわち、燃焼室30内に、2つの吸気ポ
ート46A,46Bが導かれ、それぞれ吸気弁58が設
置されるとともに、2つの排気ポート47A,47Bも
導かれ、それぞれ排気弁が設置され、更には各吸気ポー
ト46A,46Bは上流側で合流して共通の吸気通路4
3に連通接続されるとともに、各排気ポート47A,4
7Bは下流側で合流して共通の排気通路60に連通接続
されている。
【0111】さらに、シリンダ25の中心部には、着火
手段としての点火プラグ10が吸気ポート46A,46
Bの中間に位置するように設けられており、燃焼室30
の上壁部には、ペントルーフ34が形成されて、ペント
ルーフ34には、各吸気ポート46A,46Bからの吸
気流を、各吸気ポート46A,46Bの延長軸線上のシ
リンダボア24の内壁面に沿って下方に案内しうるよう
な斜面がそなえられている。
【0112】また、この内燃機関の各吸気ポート46
A,46Bは、直線状のストレートポートに形成されて
おり、更にこのストレートポートの断面形状は、図29
に示すように、吸気ポート46A,46Bのタンブル流
側半部(つまりタンブル流を形成する主成分流が流れる
吸気ポート46A,46Bの上側半部)46A−1,4
6B−1が、他半部(つまりタンブル流を阻止するよう
な成分流が流れる吸気ポート46A,46Bの下側半
部)46A−2,46B−2よりも拡幅されており、吸
気ポート46A,46Bの吸気流心がタンブル流側(つ
まり吸気ポート46A,46Bの上側半部46A−1,
46B−1)へ偏心されている。これにより、吸気ポー
ト46A,46Bからの吸気流が燃焼室30内でタンブ
ル流を形成し易いようになっている。そして、この実施
例でも、吸気ポート46A,46Bは、略逆三角形の断
面を有するように形成されている。
【0113】さらに、一方の吸気ポート46A内には、
吸気ポートを左右方向に2分するような隔壁21が設け
られ、この隔壁21によって、吸気ポート46A内は点
火プラグ側(中央側)と反点火プラグ側(外側)とに混
合気の流れ方向に沿って二分されるようになっている。
また、一方の吸気ポート46Aには燃料噴射手段として
のインジェクタ12が取り付けられ、インジェクタ12
は吸気ポート46Aの隔壁21で仕切られた中央側に燃
料を送るようになっている(図28,図29参照)。
【0114】なお、隔壁21付きの吸気ポート46Aお
よび隔壁21無しの吸気ポート46Bについても、前述
の第1実施例と同様に、そのタンブル流側半部46A−
1,46B−1を、他半部46A−2,46B−2より
も拡幅するための断面形状としては、図29に示すよう
なもののほか、図30に示すように野球のホームベース
形状にしたものや、図31に示すように他半部46A−
2,46B−2に丸みを持たせて舌形状にしたものや、
図32に示すように隔壁21で仕切られた吸気ポート部
分47Aをそれぞれ野球のホームベース形状にするとと
もに、隔壁21無しの吸気ポート46Bを野球のホーム
ベース形状にしたもの等、種々のものが考えられる。
【0115】このような構成により、吸気に際しては、
吸気ポート46Aの隔壁21で仕切られた外側および吸
気ポート46Bにはそれぞれ空気だけが送られ、燃料
は、吸気ポート46Aの隔壁21で仕切られた中央側に
のみ送られるので、前述の第1実施例と同様にして、燃
料と空気が層状化され、点火プラグ10には燃料の濃い
層の混合気が供給される。このため、燃焼室30全体に
は燃料の少ない混合気が送られ、点火プラグ10には着
火に十分な量の燃料が送られる。従って、燃料の濃い場
所を点火プラグ10の近くに作ることができ、着火性を
悪化させることなく理論空燃比よりも少ない量の燃料の
混合気によってエンジンを運転することができるほか、
各吸気ポート46A,46Bのタンブル流側半部46A
−1,46B−1からの吸気流成分が、他半部46A−
2,46B−2からの吸気流成分よりも大幅に強くな
る。すなわち、吸気ポート46A,46Bのタンブル流
側半部46A−1,46B−1からの吸気流成分はタン
ブル流を形成する流れの成分であり、吸気ポート46
A,46Bの他半部46A−2,46B−2からの吸気
流成分はタンブル流を阻止する成分であるので、上述の
流量の不均衡により、吸気ポートの全体の流路断面積を
縮小せずに、つまり、吸気ポート全体の吸気流の流量
(流速)を一定にしながらも、タンブル流の強さを増加
できるようになるのである。
【0116】なお、この第9実施例も、図33に示すよ
うに、吸気ポート46A,46Bを2つ、排気ポート4
7を1つそなえた3弁式の内燃機関に、同様にして適用
することができる。なお、第8,第9実施例で示した、
吸気ポート46A,46Bの横断面形状は、第1〜第7
実施例にももちろん適用することができる。さらに、上
述の各実施例の各部の構成を上述とは異なる形態で組み
合わせることも考えられる。
【0117】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1記載の本
発明の内燃機関の吸気ポート構造によれば、2つの吸気
バルブによってそれぞれ開閉される2つの燃焼室開口を
有した吸気ポートをそなえ、該吸気ポートからの吸気流
がそれぞれ燃焼室内でタンブル流となるように構成され
た内燃機関において、該吸気ポートからの吸気流による
該タンブル流の形成が促進されるように、該吸気ポート
が、そのタンブル流側半部を内側半部よりも拡幅され
て該吸気ポートの吸気流心タンブル流外側へ偏心する
ように構成されて、該吸気ポート内を該燃焼室の着火手
段側と反着火手段側とに流体の流れ方向に沿って二分す
る隔壁が設けられ、且つ、該隔壁で仕切られた該吸気ポ
ート内の着火手段側に燃料を噴射する燃料噴射手段が設
けられるという構成により、タンブル流を形成する流れ
の成分である吸気ポートのタンブル流外側半部を流れる
吸気成分が強くなり、一方タンブル流を阻止する成分と
なる吸気ポートのタンブル流内側を流れる吸気流成分が
弱くなるため、タンブル流を強化することができる利点
がある。 また、吸気ポート内を隔壁により着火手段側と
反着火手段側とに二分して着火手段側に流入した吸気流
に燃料を供給することにより、各吸気ポートから燃焼室
に吸入された吸気流を、2つの空気(あるいはリーンな
混合気)の層と混合気の層とに確実に層状化することが
できる利点がある。また、このように層状化された3つ
のタンブル流を、燃焼室内でシリンダの中心軸線と直交
する軸の周りの縦旋回流とすることができ、着火手段側
のタンブル流を比較的リッチな混合気とすることによ
り、燃焼室内の全体の空燃比がリーンであっても安定し
た燃焼状態が得られ、リーン限界が向上するという利点
もある。また、これにより極めて低燃費な内燃機関を実
現することができるという利点がある。さらには、NO
x排出量も低減することができるという利点がある。
【0118】また、請求項2記載の本発明の内燃機関の
吸気ポート構造によれば、2つの吸気バルブによってそ
れぞれ開閉される2つの燃焼室開口を有した吸気ポート
をそなえ、該吸気ポートからの吸気流がそれぞれ燃焼室
内でタンブル流となるように構成された内燃機関におい
て、該吸気ポートからの吸気流による該タンブル流の形
成が促進されるように、該吸気ポートが、そのタンブル
流側半部を内側半部よりも拡幅されて該吸気ポートの
吸気流心タンブル流側へ偏心するように構成される
とともに、該吸気ポートへ吸気が滑らかに流入するよう
に、該吸気ポートの上流側の吸気通路に、タンブル流側
半部を他半部よりも拡幅された偏心形状の部分が形成さ
れて、該吸気ポート内を該燃焼室の着火手段側と反着火
手段側とに流体の流れ方向に沿って二分する隔壁が設け
られ、且つ、該隔壁で仕切られた該吸気ポート内の着火
手段側に燃料を噴射する燃料噴射手段が設けられるとい
う構成により、請求項1における効果ないし利点に加え
て、吸気通路内における流量係数が向上することにより
充填効率が向上し、これにより出力向上を図ることがで
きる利点がある。 また、吸気ポート内の吸気流速を低下
させずに吸気流を燃焼室内へ流入させることができ、こ
れによりタンブル流がさらに強化される。
【0119】また、上述の請求項1,2記載の構造に、
請求項3記載の本発明の内燃機関の吸気ポート構造のよ
うに、上記燃焼室内頂部の中央部分に、燃焼用着火手段
が配設されるという構成を付加した場合も、上述の同様
の効果が得られる上に、特に4弁式内燃機関等に有効に
利用することができる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例としての内燃機関の吸気ポ
ート構造を示す模式的な斜視図である。
【図2】本発明の第1実施例としての内燃機関の吸気ポ
ート構造を示す模式図であってエンジンのシリンダヘッ
ド部及びインテークマニホールドを示す平面図である。
【図3】本発明の第1実施例としての内燃機関の吸気ポ
ート構造を示す模式図であって(a),(b)はインテ
ークマニホールドの上流部の内部を示し図2におけるR
5−R5,R6−R6断面図,(c)は図2におけるG
−G断面図,(d)〜(g)は図2におけるR1−R1
断面からR4−R4断面までの断面図である。
【図4】本発明の第1実施例としての内燃機関の吸気ポ
ート構造の構成を示す模式的上面図であって図1におけ
るA矢視図である。
【図5】本発明の第1実施例としての内燃機関の吸気ポ
ート構造の構成を示す模式的な部分断面図であって図4
におけるC−C断面図である。
【図6】本発明の第1実施例としての内燃機関の吸気ポ
ート構造の構成を示す模式的な部分断面図であって図5
におけるB−B断面図である。
【図7】本発明の第1実施例としての内燃機関の吸気ポ
ート構造の作用を示す模式図である。
【図8】本発明の第1実施例としての内燃機関の吸気ポ
ート構造における燃料噴射の仕方のバリエーションを示
す模式図である。
【図9】本発明の第1実施例としての内燃機関の吸気ポ
ート構造における吸気流速の特性を示すグラフである。
【図10】本発明の第1実施例としての内燃機関の吸気
ポート構造の効果を示すグラフである。
【図11】本発明の第1実施例としての内燃機関の吸気
ポート構造の効果を示すグラフである。
【図12】本発明の第1実施例としての内燃機関の吸気
ポート構造の効果を示すグラフである。
【図13】本発明の第1実施例としての内燃機関の吸気
ポート構造の効果を示すグラフである。
【図14】本発明の第2実施例としての内燃機関の吸気
ポート構造の構成を示す模式的な部分断面図であって図
3(c)に対応する図である。
【図15】本発明の第3実施例としての内燃機関の吸気
ポート構造を示す模式図であってエンジンのシリンダヘ
ッド部を示す部分断面図である。
【図16】本発明の第3実施例としての内燃機関の吸気
ポート構造を示す模式図であって(a)は図15におけ
るH矢視図,(b)〜(g)はそれぞれ図15における
S1−S1断面からS6−S6断面までの断面図であ
る。
【図17】本発明の第4実施例としての内燃機関の吸気
ポート構造の構成を示す模式的な部分断面図であって第
1実施例における図5(図4におけるC−C断面図)に
対応する図
【図18】本発明の第5実施例としての内燃機関の吸気
ポート構造の構成を示す模式的な部分断面図であって第
1実施例における図5(図4におけるC−C断面図)に
対応する図である。
【図19】本発明の第6実施例としての内燃機関の吸気
ポート構造の構成を示す模式的な部分断面図であって第
1実施例における図5(図4におけるC−C断面図)に
対応する図である。
【図20】本発明の第7実施例としての内燃機関の吸気
ポート構造の構成を示す模式的な部分断面図であって第
1実施例における図5(図4におけるC−C断面図)に
対応する図である。
【図21】本発明の第8実施例としての内燃機関の吸気
ポート構造の模式的平面図である。
【図22】本発明の第8実施例としての内燃機関の吸気
ポート構造の模式的部分縦断面図である。
【図23】本発明の第8実施例としての内燃機関の吸気
ポート構造における吸気の流れ方向に直交する面の模式
的断面図である。
【図24】本発明の第8実施例としての内燃機関の吸気
ポート構造における吸気の流れ方向に直交する面の断面
形状の他の例を図5に対応させて示す模式的断面図であ
る。
【図25】本発明の第8実施例としての内燃機関の吸気
ポート構造における吸気の流れ方向に直交する面の断面
形状の他の例を図23に対応させて示す模式的断面図で
ある。
【図26】本発明の第8実施例としての内燃機関の吸気
ポート構造における吸気の流れ方向に直交する面の断面
形状の他の例を図23に対応させて示す模式的断面図で
ある。
【図27】本発明の第8実施例としての内燃機関の吸気
ポート構造の変形例を図21に対応させて示す模式的平
面図である。
【図28】本発明の第9実施例としての内燃機関の吸気
ポート構造の模式的な平面図である。
【図29】本発明の第9実施例としての内燃機関の吸気
ポート構造における吸気の流れ方向に直交する面の模式
的断面図である。
【図30】本発明の第9実施例としての内燃機関の吸気
ポート構造における吸気の流れ方向に直交する面の断面
形状の他の例を図29に対応させて示す模式的断面図で
ある。
【図31】本発明の第9実施例としての内燃機関の吸気
ポート構造における吸気の流れ方向に直交する面の断面
形状の他の例を図29に対応させて示す模式的断面図で
ある。
【図32】本発明の第9実施例としての内燃機関の吸気
ポート構造における吸気の流れ方向に直交する面の断面
形状の他の例を図29に対応させて示す模式的断面図で
ある。
【図33】本発明の第9実施例としての内燃機関の吸気
ポート構造の変形例を図28に対応させて示す模式的平
面図である。
【図34】従来の内燃機関の吸気ポート構造を燃焼室回
りと併せて示す模式的な縦断面図である。
【図35】従来の内燃機関の吸気ポート構造を燃焼室回
りと併せて示す模式的な斜視図である。
【図36】従来の内燃機関の吸気ポート構造の吸気の流
れ方向に直行する面の模式的な断面図(図34のD−D
矢視断面図)である。
【図37】従来の内燃機関の吸気ポート構造の吸気の流
れ方向に直行する面の模式的な断面の他の例を示す断面
図(図34のD−D矢視断面に対応する図)である。
【図38】従来の内燃機関の吸気ポート構造の他の例を
示す模式的な縦断面図である。
【図39】従来のタンブル流を利用した内燃機関におけ
るタンブル流による効果を示すグラフである。
【符号の説明】 1A,1B 吸気ポート軸心線 2 吸気弁軸線 3 吸気ポート基準面 4,4′ 着火手段側通路としての中央側通路 5,5′ 反着火手段側通路としての側方通路 6 インジェクタ噴射軸線 7 吸気ポート下側壁面 8 吸気ポート上側壁面 11 着火手段としての点火プラグ 12 燃料噴射手段としてのインジェクタ 13 吸気ポート斜線部 14 吸気通路としてのインテークマニホールド 14A,14B 吸気通路部分 14A−1,14B−1 吸気通路のタンブル流外側半
部(上側半部 14A−,14B− 吸気通路のタンブル流内側半
部(下側半部 15,21,21A〜21E 隔壁 22 シリンダブロック 24 シリンダボア 25 シリンダ 26 ピストン 28 シリンダヘッド 28A シリンダヘッド面 30 燃焼室 34 ペントルーフ 35 凹所 37 斜面 39 ***部 40′,42′ 吸気通路 46,44′,40F,42F 吸気ポート 46A,46B 吸気ポート部分 46C ポート隔壁又は、吸気ポート分岐部 46A−1,46B−1 吸気ポートのタンブル流外側
半部(上側半部 46A−2,46B−2 吸気ポートのタンブル流内側
半部(下側半部 47,47A,47B 排気ポート 56 バルブ傘部 57 バルブステム部 58 吸気弁 59 排気弁 60 排気通路 62 バルブシート Fa 空気のタンブル流 Fm 混合気のタンブル流 F1 吸気ポート内の流心
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田村 保樹 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動 車工業株式会社内 (72)発明者 畠 道博 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動 車工業株式会社内 (72)発明者 松尾 俊介 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動 車工業株式会社内 (72)発明者 村上 信明 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動 車工業株式会社内 (72)発明者 古川 恵三 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動 車工業株式会社内 (72)発明者 岩知道 均一 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動 車工業株式会社内 (72)発明者 元持 政行 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動 車工業株式会社内 (72)発明者 秋篠 捷雄 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動 車工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−147537(JP,A) 特開 昭60−233314(JP,A) 実開 平4−15938(JP,U)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2つの吸気バルブによってそれぞれ開閉
    される2つの燃焼室開口を有した吸気ポートをそなえ、
    該吸気ポートからの吸気流がそれぞれ燃焼室内でタンブ
    ル流となるように構成された内燃機関において、 該吸気ポートからの吸気流による該タンブル流の形成が
    促進されるように、該吸気ポートが、そのタンブル流
    側半部を内側半部よりも拡幅されて該吸気ポートの吸気
    流心タンブル流側へ偏心するように構成されて、 該吸気ポート内を該燃焼室の着火手段側と反着火手段側
    とに流体の流れ方向に沿って二分する隔壁が設けられ、 且つ、該隔壁で仕切られた該吸気ポート内の着火手段側
    に燃料を噴射する燃料噴射手段が設けられていることを
    特徴とする、内燃機関の吸気ポート構造。
  2. 【請求項2】 2つの吸気バルブによってそれぞれ開閉
    される2つの燃焼室開口を有した吸気ポートをそなえ、
    該吸気ポートからの吸気流がそれぞれ燃焼室内でタンブ
    ル流となるように構成された内燃機関において、 該吸気ポートからの吸気流による該タンブル流の形成が
    促進されるように、該吸気ポートが、そのタンブル流
    側半部を内側半部よりも拡幅されて該吸気ポートの吸気
    流心タンブル流側へ偏心するように構成されるとと
    もに、 該吸気ポートへ吸気が滑らかに流入するように、該吸気
    ポートの上流側の吸気通路に、タンブル流側半部を
    半部よりも拡幅された偏心形状の部分が形成されて、 該吸気ポート内を該燃焼室の着火手段側と反着火手段側
    とに流体の流れ方向に沿って二分する隔壁が設けられ、 且つ、該隔壁で仕切られた該吸気ポート内の着火手段側
    に燃料を噴射する燃料噴射手段が設けられていることを
    特徴とする、内燃機関の吸気ポート構造。
  3. 【請求項3】 上記燃焼室内頂部の中央部分に、燃焼用
    着火手段が配設されていることを特徴とする、請求項1
    又は2記載の内燃機関の吸気ポート構造。
JP4257046A 1992-02-28 1992-09-25 内燃機関の吸気ポート構造 Expired - Lifetime JP2697518B2 (ja)

Priority Applications (16)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4257046A JP2697518B2 (ja) 1992-03-27 1992-09-25 内燃機関の吸気ポート構造
AU33852/93A AU657393B2 (en) 1992-02-28 1993-02-26 Stratified burning internal combustion engine
DE69318326T DE69318326T2 (de) 1992-02-28 1993-02-26 Brennkraftmaschine mit geschichteter Ladung
US08/025,405 US5423300A (en) 1992-02-28 1993-02-26 Internal combustion engine
EP93103137A EP0558073B1 (en) 1992-02-28 1993-02-26 Stratified charge burning international combustion engine
US08/025,406 US5417190A (en) 1992-02-28 1993-02-26 Stratified burning internal combustion engine
EP93103146A EP0558080B1 (en) 1992-02-28 1993-02-26 Internal combustion engine
AU33853/93A AU643401B2 (en) 1992-02-28 1993-02-26 Stratified burning internal combustion engine
DE69303514T DE69303514T2 (de) 1992-02-28 1993-02-26 Brennkraftmaschine
US08/025,409 US5295464A (en) 1992-02-28 1993-02-26 Stratified burning internal combustion engine
DE69300991T DE69300991T2 (de) 1992-02-28 1993-02-26 Brennkraftmaschine mit geschichteter Verbrennung
EP93103147A EP0558081B1 (en) 1992-02-28 1993-02-26 Stratified burning internal combustion engine
AU33854/93A AU658051B2 (en) 1992-02-28 1993-02-26 Internal combustion engine
KR1019930002929A KR960013098B1 (ko) 1992-02-28 1993-02-27 내연기관
KR1019930002930A KR950003738B1 (ko) 1992-02-28 1993-02-27 층형상 연소내연기관
KR1019930002928A KR950003737B1 (ko) 1992-02-28 1993-02-27 층형상 연소내연기관

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7113292 1992-03-27
JP4-71132 1992-03-27
JP4257046A JP2697518B2 (ja) 1992-03-27 1992-09-25 内燃機関の吸気ポート構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05321679A JPH05321679A (ja) 1993-12-07
JP2697518B2 true JP2697518B2 (ja) 1998-01-14

Family

ID=13451749

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4253285A Expired - Fee Related JP2697513B2 (ja) 1992-02-28 1992-09-22 内燃機関の吸気ポート構造
JP4257046A Expired - Lifetime JP2697518B2 (ja) 1992-02-28 1992-09-25 内燃機関の吸気ポート構造

Family Applications Before (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4253285A Expired - Fee Related JP2697513B2 (ja) 1992-02-28 1992-09-22 内燃機関の吸気ポート構造

Country Status (1)

Country Link
JP (2) JP2697513B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4285235B2 (ja) 2003-12-25 2009-06-24 日産自動車株式会社 内燃機関の吸気ポート構造
JP5786663B2 (ja) * 2011-11-10 2015-09-30 トヨタ自動車株式会社 シリンダヘッド

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60147537A (ja) * 1984-01-13 1985-08-03 Toyota Motor Corp 内燃機関の吸気装置
JPS60233314A (ja) * 1984-05-07 1985-11-20 Toyota Motor Corp 内燃機関の吸気制御装置
JPH0415938Y2 (ja) * 1986-10-30 1992-04-09
JPH0628117Y2 (ja) * 1990-05-30 1994-08-03 株式会社三陽電機製作所 ローラポンプ

Also Published As

Publication number Publication date
JPH05321678A (ja) 1993-12-07
JPH05321679A (ja) 1993-12-07
JP2697513B2 (ja) 1998-01-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5295464A (en) Stratified burning internal combustion engine
US5237974A (en) Triple-intake-valve internal combustion engine
JP4285235B2 (ja) 内燃機関の吸気ポート構造
US20020033163A1 (en) Gasoline direct injection engine
JP2697518B2 (ja) 内燃機関の吸気ポート構造
JP2697514B2 (ja) 層状燃焼内燃機関の吸気ポート構造
JP3262380B2 (ja) 層状燃焼内燃機関の吸気ポート構造
JP2697517B2 (ja) 内燃機関の吸気ポート構造
JPH0814102A (ja) 層状燃焼内燃機関
JP3104499B2 (ja) 層状燃焼内燃機関
JP2906932B2 (ja) 内燃機関
JP2936988B2 (ja) 層状燃焼内燃機関
JP3635730B2 (ja) 内燃機関の吸気構造
JP3104475B2 (ja) 層状燃焼内燃機関
JP2668106B2 (ja) 内燃機関の吸気通路構造
JP2906933B2 (ja) 層状燃焼内燃機関
JPS6329176Y2 (ja)
KR960013098B1 (ko) 내연기관
JPH0814048A (ja) 層状燃焼内燃機関
JPH06213081A (ja) エンジンのegr装置
JP2000240539A (ja) 層状燃焼エンジン
KR20000055220A (ko) 직분식 가솔린 엔진의 연소시스템
JPH07150958A (ja) 内燃機関の吸気装置
JPS58192922A (ja) 内燃機関の吸気装置

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19970819

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080919

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090919

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090919

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100919

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100919

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110919

Year of fee payment: 14

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110919

Year of fee payment: 14