JP2694560B2 - 熱可塑性フィルムの成形方法及びそれに用いるエアリング - Google Patents
熱可塑性フィルムの成形方法及びそれに用いるエアリングInfo
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- JP2694560B2 JP2694560B2 JP15581489A JP15581489A JP2694560B2 JP 2694560 B2 JP2694560 B2 JP 2694560B2 JP 15581489 A JP15581489 A JP 15581489A JP 15581489 A JP15581489 A JP 15581489A JP 2694560 B2 JP2694560 B2 JP 2694560B2
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Description
【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、熱可塑性樹脂の管状フィルムをインフレー
ション法により成形する際に、高品位のフィルムを長時
間連続して成形することが出来るインフレーションフィ
ルムの成形方法に関する。
ション法により成形する際に、高品位のフィルムを長時
間連続して成形することが出来るインフレーションフィ
ルムの成形方法に関する。
［従来の技術］ 熱可塑性樹脂のインフレーションフィルムは、包装
用、農業用、産業資材用等に幅広く利用されている。こ
のようなインフレーションフィルムには用途にあわせ
て、滑剤、帯電防止剤等種々の添加剤が配合されてい
る。
用、農業用、産業資材用等に幅広く利用されている。こ
のようなインフレーションフィルムには用途にあわせ
て、滑剤、帯電防止剤等種々の添加剤が配合されてい
る。
しかしながら、これらの添加剤は低分子量物質である
ためにインフレーション成形時に、管状ダイスからでた
直後に一部気化し、この蒸気がエアリングリップ部に接
触しエアリングリップに液化して付着する。そして、こ
の液体がエアリングからの冷却風によって液滴となって
フィルム上に付着するために商品価値が低下する欠点が
ある。
ためにインフレーション成形時に、管状ダイスからでた
直後に一部気化し、この蒸気がエアリングリップ部に接
触しエアリングリップに液化して付着する。そして、こ
の液体がエアリングからの冷却風によって液滴となって
フィルム上に付着するために商品価値が低下する欠点が
ある。
これらの問題を防止するために、従来、一定期間生産
後、生産を停止してエアリングリップに付着した添加剤
の液状物質を除去後、再度生産をしたり、添加剤の添加
量を少なくした熱可塑性樹脂を使用して生産することが
行われている。
後、生産を停止してエアリングリップに付着した添加剤
の液状物質を除去後、再度生産をしたり、添加剤の添加
量を少なくした熱可塑性樹脂を使用して生産することが
行われている。
［発明が解決しようとする課題］ しかしながら、生産を停止してエアリングリップに付
着した液状物質を除去するのでは、生産を停止すること
によるロスが多く発生する問題がある。また、添加剤の
添加量を少なくしたのでは、得られるフィルムの商品価
値が低下する問題がある。
着した液状物質を除去するのでは、生産を停止すること
によるロスが多く発生する問題がある。また、添加剤の
添加量を少なくしたのでは、得られるフィルムの商品価
値が低下する問題がある。
以上のことから本発明は、これらの問題点を解決し、
高品質の熱可塑性樹脂のインフレーションフィルムを長
時間連続して成形することが出来るインフレーションフ
ィルムの成形方法を提供することにある。
高品質の熱可塑性樹脂のインフレーションフィルムを長
時間連続して成形することが出来るインフレーションフ
ィルムの成形方法を提供することにある。
［問題を解決するための手段］ 本発明者らは、前記目的を達成すべく鋭意研究を重ね
た結果、熱可塑性樹脂のインフレーション成形時に熱可
塑性樹脂が管状ダイスから押し出された直後、熱可塑性
樹脂に添加されたスリップ剤、帯電防止剤等の添加剤が
一部気化し、これがエアリングリップに接触し冷却され
て液化し、エアリングリップに液滴となって付着し、更
にこの液滴が、エアリングからの冷却風によって飛散
し、フィルム表面に液滴が付着することを見い出した。
この知見に基づいてエアリングのリップを加熱すること
により、添加剤の蒸気がエアリングリップに接触し冷却
されて液化するのを抑制することを見い出し、本発明を
完成するに至った。
た結果、熱可塑性樹脂のインフレーション成形時に熱可
塑性樹脂が管状ダイスから押し出された直後、熱可塑性
樹脂に添加されたスリップ剤、帯電防止剤等の添加剤が
一部気化し、これがエアリングリップに接触し冷却され
て液化し、エアリングリップに液滴となって付着し、更
にこの液滴が、エアリングからの冷却風によって飛散
し、フィルム表面に液滴が付着することを見い出した。
この知見に基づいてエアリングのリップを加熱すること
により、添加剤の蒸気がエアリングリップに接触し冷却
されて液化するのを抑制することを見い出し、本発明を
完成するに至った。
すなわち本発明は、 溶融した熱可塑性樹脂熱を管状ダイスから押出し、
エアリングによって冷却するインフレーションフィルム
の成形方法において、エアリングのリップを加熱するこ
とを特徴とするインフレーションフィルムの成形方法及
び、 熱可塑性樹脂のインフレーション成形装置のエアリ
ングにおいて、該エアリングのリップに加熱装置を設け
たことを特徴とするエアリングである。
エアリングによって冷却するインフレーションフィルム
の成形方法において、エアリングのリップを加熱するこ
とを特徴とするインフレーションフィルムの成形方法及
び、 熱可塑性樹脂のインフレーション成形装置のエアリ
ングにおいて、該エアリングのリップに加熱装置を設け
たことを特徴とするエアリングである。
本発明でいう熱可塑性樹脂としては、例えば高密度ポ
リエチレン、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチ
レン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、ポリブテン−１、ポリ４−メチルペンテン−１等の
ポリオレフィン樹脂、ポリスチレン、ナイロン、ポリエ
ステル等があげられる。
リエチレン、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチ
レン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、ポリブテン−１、ポリ４−メチルペンテン−１等の
ポリオレフィン樹脂、ポリスチレン、ナイロン、ポリエ
ステル等があげられる。
本発明でいう添加剤とは、オレイン酸アミド、エルカ
酸アミド等の滑剤、脂肪酸多価アルコールモノエステ
ル、アルキルアミン等の帯電防止剤、高級脂肪酸アマイ
ド等の防曇剤、2,6−ジ−ターシャリブチル−４−メチ
ルフェノール等の酸化防止剤、紫外線吸収剤等の有機低
分子量物質である。
酸アミド等の滑剤、脂肪酸多価アルコールモノエステ
ル、アルキルアミン等の帯電防止剤、高級脂肪酸アマイ
ド等の防曇剤、2,6−ジ−ターシャリブチル−４−メチ
ルフェノール等の酸化防止剤、紫外線吸収剤等の有機低
分子量物質である。
本発明のエアリングのリップの温度は、上限に制限は
ないが、フィルム及びインフレーション成形に悪影響を
およぼす程の高温でないことが好ましい。一例としてポ
リエチレンの場合、好ましくは、60℃〜250℃、より好
ましくは、100℃〜180℃、更に好ましくは、140℃〜180
℃である。
ないが、フィルム及びインフレーション成形に悪影響を
およぼす程の高温でないことが好ましい。一例としてポ
リエチレンの場合、好ましくは、60℃〜250℃、より好
ましくは、100℃〜180℃、更に好ましくは、140℃〜180
℃である。
本発明においてエアリングのリップの温度を上昇させ
る方法としては、外部から赤外線等で加熱する外部加熱
方法、エアリングのリップ部に電熱ヒーター等を取り付
ける内部加熱方法等があげられる。これらのエアリング
のリップの温度を上昇させる方法は特に限定させるもの
ではなく、いかなる方法を用いてもよい。
る方法としては、外部から赤外線等で加熱する外部加熱
方法、エアリングのリップ部に電熱ヒーター等を取り付
ける内部加熱方法等があげられる。これらのエアリング
のリップの温度を上昇させる方法は特に限定させるもの
ではなく、いかなる方法を用いてもよい。
エアリングのリップの温度は、一定温度にコントロー
ルすることが望ましく、温度調節機等のコントロール装
置を取り付けることがより好ましい。
ルすることが望ましく、温度調節機等のコントロール装
置を取り付けることがより好ましい。
本発明のエアリングのリップの加熱部分としては、リ
ップの外部、内部のいずれでも良い。
ップの外部、内部のいずれでも良い。
本発明は、エアリングの型式によってはその効果は左
右されないが、特に急冷型の多段吹出型のエアリングを
使用する場合に効果が大きい。多段吹出型のエアリング
の場合、加熱するリップは、上段リングのリップだけで
も良いが、すべてのリングのリップ、もしくは下部リン
グのリップのみ加熱した場合の方が効果が大きいので好
ましい。
右されないが、特に急冷型の多段吹出型のエアリングを
使用する場合に効果が大きい。多段吹出型のエアリング
の場合、加熱するリップは、上段リングのリップだけで
も良いが、すべてのリングのリップ、もしくは下部リン
グのリップのみ加熱した場合の方が効果が大きいので好
ましい。
［作用］ 本発明におけるエアリングのリップの加熱は、当該箇
所に添加剤の気化成分が接触して冷され、液化するのを
防止する働きをなす。
所に添加剤の気化成分が接触して冷され、液化するのを
防止する働きをなす。
［実施例］ 以下本発明を実施例で詳細に説明する。
実施例１ 第１図に示すような加熱装置付きデュアルリップ型エ
アリングを用いたインフレーション成形装置で、下部エ
アリングリップ５の温度を150℃とし、滑剤としてオレ
イン酸アミドが0.1wt％、帯電防止剤として、脂肪酸多
価アルコールモノエステルが0.1wt％添加された低密度
ポリエチレンを10時間成形加工し、下部エアリング５部
分の添加剤液滴及び、成形加工中の加工安定性を観察し
た。その結果を表−１に示す。
アリングを用いたインフレーション成形装置で、下部エ
アリングリップ５の温度を150℃とし、滑剤としてオレ
イン酸アミドが0.1wt％、帯電防止剤として、脂肪酸多
価アルコールモノエステルが0.1wt％添加された低密度
ポリエチレンを10時間成形加工し、下部エアリング５部
分の添加剤液滴及び、成形加工中の加工安定性を観察し
た。その結果を表−１に示す。
尚、第１図において、１は管状ダイス、２はチューブ
状樹脂、３は電気ヒーター、４は温度検出器、６は温度
調節機である。
状樹脂、３は電気ヒーター、４は温度検出器、６は温度
調節機である。
実施例２ エアリングリップの温度を300℃とする以外は、実施
例１と同様にして表−１の結果を得た。
例１と同様にして表−１の結果を得た。
比較例１ エアリングリップを加熱なしとする以外は、実施例１
と同様にして表−１の結果を得た。このときのリップの
温度は、40℃であった。
と同様にして表−１の結果を得た。このときのリップの
温度は、40℃であった。
［発明の効果］ 本発明のインフレーション成形方法は、高品質のフィ
ルムを長時間連続して成形することが出来るものであ
る。
ルムを長時間連続して成形することが出来るものであ
る。
第１図は本発明の加熱装置付エアリングの一実施例の断
面図である。 1:管状ダイス 2:チューブ状樹脂 3:電熱ヒーター 4:温度検出器 5:下部エアリングリップ 6:温度調節機
面図である。 1:管状ダイス 2:チューブ状樹脂 3:電熱ヒーター 4:温度検出器 5:下部エアリングリップ 6:温度調節機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭47−39259（ＪＰ，Ａ) 特開 昭47−34558（ＪＰ，Ａ) 特開 昭50−13461（ＪＰ，Ａ)
Claims (2)
- 【請求項１】溶融した熱可塑性樹脂熱を管状ダイスから
押出し、エアリングによって冷却するインフレーション
フィルムの成形方法において、エアリングのリップを加
熱することを特徴とするインフレーションフィルムの成
形方法。 - 【請求項２】熱可塑性樹脂のインフレーション成形装置
のエアリングにおいて、該エアリングのリップに加熱装
置を設けたことを特徴とするエアリング。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15581489A JP2694560B2 (ja) | 1989-06-20 | 1989-06-20 | 熱可塑性フィルムの成形方法及びそれに用いるエアリング |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15581489A JP2694560B2 (ja) | 1989-06-20 | 1989-06-20 | 熱可塑性フィルムの成形方法及びそれに用いるエアリング |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0321429A JPH0321429A (ja) | 1991-01-30 |
| JP2694560B2 true JP2694560B2 (ja) | 1997-12-24 |
Family
ID=15614058
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP15581489A Expired - Lifetime JP2694560B2 (ja) | 1989-06-20 | 1989-06-20 | 熱可塑性フィルムの成形方法及びそれに用いるエアリング |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2694560B2 (ja) |
-
1989
- 1989-06-20 JP JP15581489A patent/JP2694560B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0321429A (ja) | 1991-01-30 |
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