JP2694503B2 - 人工透析法における血液循環、透析液配管パイプラインの殺菌浄化方法 - Google Patents

人工透析法における血液循環、透析液配管パイプラインの殺菌浄化方法

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JP2694503B2
JP2694503B2 JP5286168A JP28616893A JP2694503B2 JP 2694503 B2 JP2694503 B2 JP 2694503B2 JP 5286168 A JP5286168 A JP 5286168A JP 28616893 A JP28616893 A JP 28616893A JP 2694503 B2 JP2694503 B2 JP 2694503B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、人工透析法に使用す
る血液循環パイプラインと透析液配管パイプラインの殺
菌浄化方法とその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】急性或は慢性の腎不全により腎臓の機能
が低下し、血液中の尿素やクレアチニンの量が増加した
時には人工透析法などにより血液の浄化が行われる。
【0003】人工透析法の原理は半透膜を介して血液と
Na,Ca,Mg,Cl 、ラクテート、グルコース等を含むバイカ
ーボン液で構成される透析液を接触させ、血液中の毒物
を透析液側に排出し、透析液中の有効成分を血液側に補
給するものである。
【0004】具体的には、図3に示すように半透膜を介
して透析液と血液を接触させるためのダイアライザー
1、血液循環パイプラインを構成する脱血側パイプライ
ン2、返血側パイプライン3、透析液配管パイプライン
を構成する供給側パイプライン4と排出側パイプライン
5、透析液供給装置6からなる。
【0005】脱血側パイプライン2にはモータポンプ
7、体外に導いた血液の抗凝固薬(ヘパリン)の供給装
置8を介在させ、その先端の針を静脈に刺し、その基端
部をダイアライザー1の血液供給口に接続し、返血側パ
イプライン3にはエアー抜きのためのエアーチャンバー
9を介在させ、その先端の針を動脈に刺し、その基端部
をダイアライザー1の血液排出口に接続し、一方透析液
の供給側パイプライン4にはモータポンプ7を介在さ
せ、その先端部をダイアライザー1の透析液供給口に接
続し、透析液の排出側パイプライン5には陰圧計10を介
在させ、その基端部をダイアライザー1の透析液排出口
に接続する。
【0006】そして、静脈から採取した血液は脱血側パ
イプライン2を通してダイアライザー1に供給し、一方
透析液供給装置6からの透析液は供給側パイプライン4
を通してダイアライザー1に供給し、ダイアライザー1
内では前述のように半透膜を介して血液と透析液を接触
させ、血液中の毒物を透析液中に排出し、しかる後血液
は返血側パイプライン3を通して体内に戻し、透析液は
排出パイプライン5を通して排出する。
【0007】人工透析は血液流量100 〜200ml/min に対
して透析液流量500ml/min で、1回の透析時間4〜5時
間程度で行われ、透析終了後は使い捨てのダイアライザ
ー1を除き、樹脂製或はステンレス等の金属製の脱血側
パイプライン2、返血側パイプライン3、透析液の供給
側パイプライン4と排出側パイプライン5等のパイプラ
イン及びこれに付属するモータポンプ7、ヘパリンの供
給装置8、エアーチャンバー9、陰圧計10は再度使用さ
れている。
【0008】しかし、これらのパイプラインの内壁等に
は透析中にナトリウム成分等が固着し、これを媒体とし
て二次感染した黄色ブドウ球菌等の繁殖し、且つこれら
の細菌は薬品殺菌に強く、逆に薬品そのものを媒体とし
て繁殖することも報告されている。
【0009】そこで、従来はパイプライン及びこれに付
随するモータポンプ7、ヘパリンの供給装置8、エアー
チャンバー9、陰圧計10等の透析機器を毎日1回熱湯消
毒又は化学消毒が行われており、特に化学消毒は大半の
病院等で行われている。
【0010】
【発明の解決しようとする問題点】しかし、この場合化
学消毒は高濃度の次亜塩素又はホルマリンが使用されて
おり、このため調合に長時間を要し、且つ高濃度溶液を
使用して殺菌洗浄するところから、危険回避のため、殺
菌洗浄中に常に監視員を置く必要があり、これが病院等
における人件費の大きな負担の一因となっている。
【0011】また、高濃度の次亜塩素又はホルマリンが
使用されるため、パイプラインからの洩れ、或はその廃
液による二次公害が大問題となる場合がある。
【0012】
【問題点を解決するための手段】以上の問題点を解決す
るため、この発明では人工透析を終了してダイアライザ
ーより血液循環パイプラインと透析液配管パイプライン
を外した後、それぞれのパイプラインを接続して一本の
パイプラインとすると共に、該パイプラインの一端よ
り、食塩水を隔膜で画した陰極室と陽極室で電気分解し
て得られるアルカリ水と酸性水を交互に供給してパイプ
ライン及びこれに付随する透析機器の内部を殺菌浄化す
る方法を提案するものである。
【0013】更に、この発明ではダイアライザーより取
り外した血液循環パイプラインと透析液配管パイプライ
ンを一本のパイプラインに結合する結合手段と、食塩水
の電気分解によってアルカリ水と酸性水を生成する装置
と、該アルカリ水と酸性水を順次上記パイプラインに供
給する手段からなる人工透析法における血液循環、透析
液配管パイプラインの殺菌浄化装置を提案するものであ
る。
【0014】
【作用】即ち、例えば5%食塩水を陰極と陽極を隔膜で
画して電気分解すると、陰極側には水酸イオン、塩素イ
オン等を含むpH11.8±0.3 のアルカリ水が得られ、陽極
側には水素イオン、ナトリウムイオン等を含むpH2.2 ±
0.3 、ORP(酸化還元電位)2000mV 以上の酸性水が得られ
る。
【0015】このうち、アルカリ水は油脂、可溶性タン
パク、酸性結晶体等の洗浄・溶解能力があり、また細
菌、ウイルス等微生物の多くは、pH2.7 以下、ORP 約+1
000mV以上では生存できず、したがって酸性水には微生
物等の殺菌作用がある。
【0016】そこで、人工透析を終了してダイアライザ
ーより血液循環パイプラインと透析液供給パイプライン
を外した後、これらのパイプラインを適当なカプラで結
合して一本のパイプラインとし、この端部よりアルカリ
水を注入し、次いで酸性水を注入すれば、アルカリ水並
びに酸性水はパイプラインを通ってモータポンプ、ヘパ
リンの供給装置、エアーチャンバー、陰圧計の内部にま
で浸透し、アルカリ水によってはパイプラインの内壁、
及びこれに付随する透析機器の内部に付着した油脂、可
溶性タンパク、酸性結晶体の溶解・除去が行われ、酸性
水によってはパイプライン、及びこれに付随する透析機
器内部に生存する細菌等の殺菌処理が行われる。
【0017】また、酸性水には対象物の電子を奪って酸
化し、自身は中性化し、残留性がなく、しかも光や空気
に触れると普通の水に戻るという性質があり、したがっ
て上述のようにパイプライン内にアルカリ水の後に酸性
水を流しても、これらの水は普通の水に戻り、残留する
ことはない。
【0018】このようにしてパイプライン及びこれに付
随する透析機器の内部をアルカリ水、酸性水で洗浄・殺
菌処理した後、限外濾過膜を通過させたRO水又は純水
をパイプライン内に流して洗浄し、次回の人工透析に備
える。
【0019】
【実施例】以下、図示の実施例に基づいてこの発明を詳
細に説明すると、図1は図3に示すような個別用透析液
の自動供給装置におけるパイプラインとその付属品の洗
浄・殺菌処理例を示すものであり、ダイアライザー1を
取り外した脱血側パイプライン2、返血側パイプライン
3、透析液の供給側パイプライン4と排出側パイプライ
ン5は脱血側パイプライン2と返血側パイプライン3の
一端をワンタッチジョイントであるカプラ11で結合し、
返血側パイプライン3の他端と透析液の供給側パイプラ
イン4の一端をカプラ11で結合し、脱血側パイプライン
2の他端と透析液の排出側パイプライン5の一端をカプ
ラ11で結合して一本のパイプラインとする。
【0020】一方、12は5%の食塩水の電気分解による
アルカリ水と酸性水の生成装置を示すものであって、装
置内には2つのタンクが設けられ、生成したアルカリ水
と酸性水はそれぞれ個別にこれらのタンクに貯蔵され
る。
【0021】カプラ11で結合して一本のパイプラインと
したパイプラインの一端からは最初にアルカリ水を注入
して通過させた後、他端より排出させる。
【0022】その後、酸性タンクに貯蔵された酸性水を
透析装置の数量に応じて流量を制御してパイプラインに
注入すると共に、パイプラインの他端を閉じて酸性水を
30分程度パイプライン内に充満させる。
【0023】アルカリ水と酸性水による洗浄・殺菌処理
がなされた後、パイプライン内にRO水又は純水を流し
て次回の透析治療に備える。
【0024】図2は、多人数用透析液の自動供給装置に
おけるパイプラインとその付属品の洗浄・殺菌処理例を
示すものであり、図1において脱血側パイプライン2に
付属して記載されていたヘパリンの供給装置8、透析液
の供給側パイプライン4に付属して記載されていたモー
タポンプ7、透析液の排出側パイプライン5に付属して
記載されていた陰圧計10はここでは省略されており、ま
た図1では省略して記載されていた食塩水の電気分解に
よるアルカリ水と酸性水の生成装置12が詳細に記載され
ている。
【0025】図2によれば、アルカリ水と酸性水の生成
装置12は、食塩タンク13、電気分解装置14、酸性水タン
ク15、アルカリ水タンク16等からなり、電気分解装置15
には食塩タンク13から内部の食塩水濃度が5%程度とな
るように、食塩が補給され、更に電気分解により生成し
た酸性水は酸性タンク15に、アルカリ水はアルカリ水タ
ンク16に貯蔵される。
【0026】そして、これにおいてもカプラ11により一
本のパイプラインとなした各透析液の供給パイプライン
に対してアルカリ水タンク16よりアルカリ水、次いで酸
性水タンク15より酸性水が供給され、また各透析液の供
給パイプラインより排出されたアルカリ水と酸性水は電
磁弁17を有する排出口より排出される。
【0026】
【発明の効果】以上要するに、この発明によればダイア
ライザーを取り外した後の血液循環パイプラインと透析
液の供給パイプラインが短時間に、確実に、しかも残留
性なく洗浄・殺菌処理を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施例を示す洗浄・殺菌処理シ
ステムを示す概略図
【図2】 この発明の他の実施例を示す洗浄・殺菌処理
システムを示す概略図
【図3】 人工透析法の概略を示す図
【符号の説明】
1はダイアライザー 2は脱血側パイプライン 3は返血側パイプライン 4は透析液の供給側パイプライン 5は透析液の排出側パイプライン 6は透析液供給装置 7はモータポンプ 8はヘパリンの供給装置 9はエアーチャンバー 10は陰圧計 11はカプラ 12は食塩水の電気分解によるアルカリ水と酸性水の生成
装置 13は食塩タンク 14は電気分解装置 15は酸性水タンク 16はアルカリ水タンク 17は電磁弁

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 人工透析を終了してダイアライザーより
    血液循環パイプラインと透析液配管パイプラインを外
    し、外した血液循環パイプラインと透析液配管パイプラ
    インとをカプラで結合して一本のパイプラインとすると
    共に、該パイプラインの一端より、食塩水を隔膜で画し
    た陰極室と陽極室で電気分解して得られるアルカリ水と
    酸性水を交互に供給してパイプライン及びこれに付随す
    る透析機器の内部を殺菌浄化することを特徴とする人工
    透析法における血液循環、透析液配管パイプラインの殺
    菌浄化方法。
JP5286168A 1993-10-22 1993-10-22 人工透析法における血液循環、透析液配管パイプラインの殺菌浄化方法 Expired - Fee Related JP2694503B2 (ja)

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臨床透析 6月増刊号 1988,Vol.4 No.7,P133−134

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