JP2694009B2 - 含フッ素ポリイミド及びその製造方法 - Google Patents
含フッ素ポリイミド及びその製造方法Info
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- Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)
- Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、屈折率の小さい含フッ素ポリイミド及びそ
の製造方法に関する。
の製造方法に関する。
「従来の技術」 ポリイミドは、種々の有機ポリマーの中で最も耐熱性
に優れているため、航空・宇宙分野から電子産業分野ま
で幅広く使われている。特に最近では、単に耐熱性が優
れているだけでなく、各種の用途に応じて種々の性能を
併せ持つことが期待されている。そしてポリイミドの種
々の用途の一つとして光部品においては、光フアイバー
等の石英ガラス(屈折率=1.46)部品とコンポーネント
を組み立てる際に、光損失を低減させるためにポリイミ
ドの屈折率を低減させることが望まれている。しかし、
これらの性能を十分に満足するポリイミドは現在得られ
ていない。
に優れているため、航空・宇宙分野から電子産業分野ま
で幅広く使われている。特に最近では、単に耐熱性が優
れているだけでなく、各種の用途に応じて種々の性能を
併せ持つことが期待されている。そしてポリイミドの種
々の用途の一つとして光部品においては、光フアイバー
等の石英ガラス(屈折率=1.46)部品とコンポーネント
を組み立てる際に、光損失を低減させるためにポリイミ
ドの屈折率を低減させることが望まれている。しかし、
これらの性能を十分に満足するポリイミドは現在得られ
ていない。
これらのポリイミドを得るためには、ポリイミドに低
屈折性の置換基を導入する方法が提案されている。一つ
の例として、電子分極が小さいフッ素原子の導入が考え
られる。特開昭61−44969号公報で示されているよう
に、多フッ素置換基を導入することにより、これまでの
エポキシ樹脂の中でも最も低い屈折率を達成している。
このようにポリイミドにフッ素原子を導入することによ
り、ポリイミドの屈折率を低減することが期待できる。
屈折性の置換基を導入する方法が提案されている。一つ
の例として、電子分極が小さいフッ素原子の導入が考え
られる。特開昭61−44969号公報で示されているよう
に、多フッ素置換基を導入することにより、これまでの
エポキシ樹脂の中でも最も低い屈折率を達成している。
このようにポリイミドにフッ素原子を導入することによ
り、ポリイミドの屈折率を低減することが期待できる。
「発明が解決しようとする課題」 本発明の目的はポリイミドの屈折率を低減し、屈折率
の低いポリイミド及びその製造方法を提供することにあ
る。
の低いポリイミド及びその製造方法を提供することにあ
る。
「課題を解決するための手段」 本発明を概説すれば、請求項1に記載した発明は、下
記一般式(I) (式中Xは下記の化学構造式 から選ばれる1種の基を示す。) で表される繰り返し単位からなることを特徴とする含フ
ッ素ポリイミドである。
記一般式(I) (式中Xは下記の化学構造式 から選ばれる1種の基を示す。) で表される繰り返し単位からなることを特徴とする含フ
ッ素ポリイミドである。
また、請求項2に記載した発明は、下記一般式(II) (式中Xは下記の化学構造式 から選ばれる1種の基を示す。) で表わされる酸無水物と、下記化学構造式(III) で表わされるジアミンと反応させて、下記一般式(I) (式中Xは上記一般式(II)と同一である。) で表される繰り返し単位からなる含フッ素ポリイミドを
得ることを特徴とする含フッ素ポリイミドの製造方法で
ある。
得ることを特徴とする含フッ素ポリイミドの製造方法で
ある。
本発明者らは、フッ素化ポリイミドの分子構造につい
て種々検討した結果、側鎖にフッ素を20個含有する有機
基をエーテル基を介して導入したIII式の含フッ素ジア
ミンを用いてポリイミドを合成することにより屈折率1.
525以下(石英ガラス−ポリイミド光部品を製造する際
の低損失化の目安)を達成できることが明らかになっ
た。
て種々検討した結果、側鎖にフッ素を20個含有する有機
基をエーテル基を介して導入したIII式の含フッ素ジア
ミンを用いてポリイミドを合成することにより屈折率1.
525以下(石英ガラス−ポリイミド光部品を製造する際
の低損失化の目安)を達成できることが明らかになっ
た。
本発明に使用できる酸無水物としては、上記のII式で
示されるもの、及びそれらの混合物は全て使用すること
ができる。
示されるもの、及びそれらの混合物は全て使用すること
ができる。
本発明においては、まずIII式で示される含フッ素芳
香族ジアミンとII式で表される酸無水物の反応からポリ
アミック酸を製造する。この時の配合割合はジアミン1
モルに対して酸無水物1モルが最もよいが、0.9〜1.1モ
ルの範囲でもよい。反応条件は通常のポリアミック酸の
重合条件と同じでよく、一般的には、N−メチル−ピロ
リドン(NMP)、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジ
メチルホルムアミドなどの非プロトン性極性溶媒中で反
応させる。
香族ジアミンとII式で表される酸無水物の反応からポリ
アミック酸を製造する。この時の配合割合はジアミン1
モルに対して酸無水物1モルが最もよいが、0.9〜1.1モ
ルの範囲でもよい。反応条件は通常のポリアミック酸の
重合条件と同じでよく、一般的には、N−メチル−ピロ
リドン(NMP)、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジ
メチルホルムアミドなどの非プロトン性極性溶媒中で反
応させる。
次に、得られたポリアミック酸のイミド化によるポリ
イミドの合成であるが、これも通常のポリイミドの合成
法が使用できる。例えば、得られたポリアミック酸を20
0℃以上に加熱すればよい。
イミドの合成であるが、これも通常のポリイミドの合成
法が使用できる。例えば、得られたポリアミック酸を20
0℃以上に加熱すればよい。
「実施例」 以下実施例により本発明の含フッ素ポリイミド及びそ
の製造方法について詳細に説明するが、本発明はこれら
の実施例に限定されない。
の製造方法について詳細に説明するが、本発明はこれら
の実施例に限定されない。
(実施例1) フラスコに4−(1H,1H,11H−エイコサフルオロウン
デカノキシ)−1,3−ジアミノベンゼン13.684gをNMP79.
96g中に溶解した後、ビフェニルテトラカルボン酸二無
水物6.307gを加えた。この混合物を窒素雰囲気下、室温
で3日間かくはんし、ポリアミック酸のNMP溶液を得
た。この溶液の一部をガラス製のフラットシャーレに流
し、100℃で1時間、200℃で1時間、350℃で1時間加
熱した結果150μmの含フッ素ポリイミドフィルムを得
た。後記第1表に示すようにこのポリイミドの20℃、58
9nmにおける屈折率は1.523であった。
デカノキシ)−1,3−ジアミノベンゼン13.684gをNMP79.
96g中に溶解した後、ビフェニルテトラカルボン酸二無
水物6.307gを加えた。この混合物を窒素雰囲気下、室温
で3日間かくはんし、ポリアミック酸のNMP溶液を得
た。この溶液の一部をガラス製のフラットシャーレに流
し、100℃で1時間、200℃で1時間、350℃で1時間加
熱した結果150μmの含フッ素ポリイミドフィルムを得
た。後記第1表に示すようにこのポリイミドの20℃、58
9nmにおける屈折率は1.523であった。
(比較例1) 実施例1の4−(1H,1H,11H−エイコサフルオロウン
デカノキシ)−1,3−ジアミノベンゼンの代わりにm−
フェニレンジアミンを用いて同様の操作を行ない、ポリ
イミドフィルムを得た。後記第1表に示すように、この
ポリイミドの20℃、589nmにおける屈折率は1.720であっ
た。
デカノキシ)−1,3−ジアミノベンゼンの代わりにm−
フェニレンジアミンを用いて同様の操作を行ない、ポリ
イミドフィルムを得た。後記第1表に示すように、この
ポリイミドの20℃、589nmにおける屈折率は1.720であっ
た。
これらの結果は、本発明の含フッ素ポリイミドが従来
のポリイミドに比較して、低い屈折率を有することを示
している。
のポリイミドに比較して、低い屈折率を有することを示
している。
(実施例2〜6) 実施例1と同様の方法を用いて、種々のジアミンと酸
無水物を用いることにより、含フッ素ポリイミドフィル
ムを得た。第1表に用いたジアミン、酸無水物の化学構
造と含フッ素ポリイミドの20℃、589nmにおける屈折率
を示す。
無水物を用いることにより、含フッ素ポリイミドフィル
ムを得た。第1表に用いたジアミン、酸無水物の化学構
造と含フッ素ポリイミドの20℃、589nmにおける屈折率
を示す。
これらの結果からも本発明の含フッ素ポリイミドは、
従来のポリイミドと比較して屈折率が低く、1.525以下
の値を示すことが明らかである。
従来のポリイミドと比較して屈折率が低く、1.525以下
の値を示すことが明らかである。
「発明の効果」 以上説明したように、本発明の含フッ素ポリイミド
は、屈折率が1.525以下であるため、光部品に適用した
場合、その性能を向上させる利点がある。
は、屈折率が1.525以下であるため、光部品に適用した
場合、その性能を向上させる利点がある。
Claims (2)
- 【請求項1】下記一般式(I) (式中Xは下記の化学構造式 から選ばれる1種の基を示す。) で表される繰り返し単位からなることを特徴とする含フ
ッ素ポリイミド。 - 【請求項2】下記一般式(II) (式中Xは下記の化学構造式 から選ばれる1種の基を示す。) で表される酸無水物と、下記化学構造式(III) で表されるジアミンとを反応させて、下記一般式(I) (式中Xは上記一般式(II)と同一である。) で表される繰り返し単位からなる含フッ素ポリイミドを
得ることを特徴とする含フッ素ポリイミドの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10238189A JP2694009B2 (ja) | 1989-04-21 | 1989-04-21 | 含フッ素ポリイミド及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10238189A JP2694009B2 (ja) | 1989-04-21 | 1989-04-21 | 含フッ素ポリイミド及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02281038A JPH02281038A (ja) | 1990-11-16 |
JP2694009B2 true JP2694009B2 (ja) | 1997-12-24 |
Family
ID=14325877
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10238189A Expired - Lifetime JP2694009B2 (ja) | 1989-04-21 | 1989-04-21 | 含フッ素ポリイミド及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2694009B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH047333A (ja) * | 1990-04-25 | 1992-01-10 | Japan Carlit Co Ltd:The | 新規ポリイミド |
-
1989
- 1989-04-21 JP JP10238189A patent/JP2694009B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02281038A (ja) | 1990-11-16 |
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