JP2692443B2 - 高周波加熱装置 - Google Patents

高周波加熱装置

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JP2692443B2
JP2692443B2 JP3236378A JP23637891A JP2692443B2 JP 2692443 B2 JP2692443 B2 JP 2692443B2 JP 3236378 A JP3236378 A JP 3236378A JP 23637891 A JP23637891 A JP 23637891A JP 2692443 B2 JP2692443 B2 JP 2692443B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、例えば煮込みメニュ
ーにおける煮込み工程等調理工程に対応して加熱手段の
加熱出力を変えられる加熱出力可変手段を備えた高周波
加熱装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のインバータ電源を備えた電子レン
ジ等の高周波加熱装置では、オートメニュー/マニュア
ルメニュー何れの場合にも例えば仕上り調節装置などの
出力調整装置が設けられており、一応加熱手段の出力の
調節設定(強弱設定)が可能となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、該従来の出力
調整装置は、調理スタートボタンを押す前に使用者が強
弱ボタンを操作することにより予じめ予測的に設定する
ようになっているだけで、一旦調理スタートボタンがO
N操作されてマグネトロンが駆動され加熱が開始される
と、以後の出力調整は全く不可能であった。そのため
に、例えばマニュアル設定メニューの場合には、どうし
ても使用者が勘に頼って推測的にマグネトロンの出力値
(ワット数)と出力時間とを設定していることから、オー
バー加熱による吹きこぼれが生じたり、又加熱不足によ
る再加熱が必要となるなどの不都合や不便があった。
【0004】また一方、例えばオートメニューキーの場
合には、付属の料理ブックによって材料の種類や量、使
用する容器などが指定されているので、その指定通りに
調理する場合には当該調理の進行状態に応じてコントロ
ールユニット側のマイクロコンピュータが順次適切に加
熱量(マグネトロン出力値)と加熱時間とを自動的に調節
してくれるので上記のような問題は生じにくい。
【0005】しかし、該オートメニューキーを使用する
場合には調理量の幅に対する自由度が極めて低く、例え
ば料理ブックにより指定された人数分よりも多く又は少
なく作ったり、また使用する材料を変更したりすると、
当然各ステップ毎の加熱量や加熱時間も変わってくる
が、マニュアルメニューの場合と違ってユーザーの任意
の出力調整ができないために実質的にオートメニューキ
ーによる適切な調理はできず、結局上記マニュアルメニ
ューキの場合と同様のオーバー加熱による吹きこぼれや
加熱不良等の問題が生じる。
【0006】特に調理メニューが、オートによる煮込み
(カレーやシチュー)メニューである時は、沸騰検知後の
加熱量管理が微妙で吹きこぼれなく、じっくり煮込むた
めには、本来調理量や沸騰状態に対応した適切かつ高精
度な火力調節が必要となる。
【0007】
【課題を解決するための手段】本願の請求項1〜3記載
の各発明は、それぞれ上述の問題を解決することを共通
の目的としてなされたものであって各々次のように構成
されている。
【0008】(1) 請求項1記載の発明の構成 請求項1記載の発明の高周波加熱装置は、マイクロ波出
力により被加熱物を加熱する加熱手段と、該加熱手段の
加熱出力を上記被加熱物の調理工程に応じて予じめ設定
する加熱出力設定手段と、該加熱出力設定手段によって
設定された加熱出力が得られるように上記加熱手段の出
力を調理工程に応じて制御する加熱出力制御手段とを備
えてなる高周波加熱装置において、上記調理工程の複数
の調理段階に応じた所望の目標湿度を設定する目標湿度
設定手段と、上記調理工程の各調理段階において上記被
加熱物からの発生蒸気湿度を検出する湿度検出手段と、
上記調理工程が所定の調理段階から次の調理段階に移行
した時に、上記湿度検出手段により検出される湿度が当
該次の調理段階の調理工程における所望の目標湿度に対
応した値となるように上記加熱手段の加熱出力を変更す
る加熱出力変更手段とを設けたことを特徴とするもので
ある。
【0009】(2) 請求項2記載の発明の構成 請求項2記載の発明の高周波加熱装置は、マイクロ波出
力により煮込調理メニューの被加熱物を加熱する加熱手
段と、該加熱手段の加熱出力を上記煮込調理メニューの
調理工程に応じて予じめ設定する加熱出力設定手段と、
該加熱出力設定手段によって設定された加熱出力が得ら
れるように上記加熱手段の出力を上記煮込調理メニュー
の調理工程に応じて制御する加熱出力制御手段とを備え
てなる高周波加熱装置において、上記煮込調理メニュー
の調理工程の複数の調理段階に応じた所望の目標湿度を
設定する目標湿度設定手段と、上記煮込調理メニューの
調理工程の各調理段階において上記被加熱物からの発生
蒸気湿度を検出する湿度検出手段と、上記煮込調理メニ
ューの調理工程が所定の調理段階から次の調理段階に移
行した時に、上記湿度検出手段により検出される湿度が
当該次の調理段階の調理工程における所望の目標湿度に
対応した値となるように上記加熱手段の加熱出力を変更
する加熱出力変更手段とを設けたことを特徴とするもの
である。
【0010】(3) 請求項3記載の発明の構成 請求項3記載の発明の高周波加熱装置は、マイクロ波出
力により被加熱物を加熱する加熱手段と、該加熱手段の
加熱時間を上記被加熱物の調理工程に応じて予じめ設定
する加熱時間設定手段と、該加熱時間設定手段によって
設定された加熱時間が得られるように上記加熱手段の加
熱時間を調理工程に応じて制御する加熱時間制御手段と
を備えてなる高周波加熱装置において、上記被加熱物の
重量を検出する重量センサと、上記被加熱物からの蒸気
発生量を検出する蒸気発生量検出手段と、該蒸気発生量
検出手段により検出された蒸気発生量が所定の設定量に
維持されるように上記重量センサにより検出された被加
熱物の重量に応じて上記加熱時間設定手段により設定さ
れた加熱時間を変更する加熱時間変更手段とを設けたこ
とを特徴とするものである。
【0011】
【作用】本願の請求項1〜3記載の発明は、それぞれ上
記のように構成されている結果、当該各構成に対応して
各々次のような作用を奏する。
【0012】(1) 請求項1記載の発明の作用 請求項1記載の発明の高周波加熱装置では、先ずその基
本構成として、マイクロ波出力により被加熱物を加熱す
る加熱手段と、該加熱手段の加熱出力を上記被加熱物の
調理工程に応じて予じめ設定する加熱出力設定手段と、
該加熱出力設定手段によって設定された加熱出力が得ら
れるように調理工程に応じて上記加熱手段の出力を制御
する加熱出力制御手段とが設けられており、加熱開始前
に予じめ加熱手段の加熱出力、つまり加熱量が当該調理
メニューの調理工程に対応して適切に設定されるように
なっており、通常の場合には加熱開始後も該設定値通り
の加熱パターンで適切な加熱が行われる。
【0013】一方、本装置では該基本構成に対して、更
に上記調理工程の複数の調理段階に応じた所望の目標湿
度を設定する目標湿度設定手段と、上記調理工程の各調
理段階において上記被加熱物からの発生蒸気湿度を検出
する湿度検出手段と、上記調理工程が所定の調理段階か
ら次の調理段階に移行した時に、上記湿度検出手段によ
り検出される湿度が当該次の調理段階の調理工程におけ
る所望の目標湿度に対応した値となるように、上記加熱
手段の加熱出力を変更する加熱出力変更手段とを設けて
おり、複数の調理段階よりなる調理工程の各調理段階ご
とに所望の目標湿度を設定し、当該各調理段階における
検出湿度が当該各調理段階に対応する上記目標湿度とな
るように、上記加熱出力設定手段によって予じめ設定さ
れている上記加熱出力を、調理工程の各調理段階毎に適
切なものに変更することによって例えば吹きこぼれを生
じさせず、かつ十分な火力の加熱状態に形成する。
【0014】従って、該構成では、例えば上述のオート
煮込み調理メニューなどの煮込み調理工程における複数
の調理段階の各調理段階での加熱量が当該煮込メニュー
における被加熱物の望ましい加熱レベルに対応して適切
に調節されることになり、加熱しすぎによる吹きこぼれ
や加熱不足による煮込不良などを生ずることなく、良好
な煮込調理が実現される。その結果、オートメニューに
よる煮込み料理の調理量の自由度が大きく拡大される。
【0015】(2) 請求項2記載の発明の作用 請求項2記載の発明の高周波加熱装置では、先ずその基
本構成として、マイクロ波出力により煮込調理メニュー
の被加熱物を加熱する加熱手段と、該加熱手段の加熱出
力を上記煮込調理メニューの調理工程に応じて予じめ設
定する加熱出力設定手段と、該加熱出力設定手段によっ
て設定された加熱出力が得られるように上記加熱手段の
出力を上記煮込調理メニューの調理工程に応じて制御す
る加熱出力制御手段とが設けられており、加熱開始前に
予じめ加熱手段の加熱出力、つまり加熱量が当該煮込調
理メニューの調理工程に対応して適切に設定されるよう
になっており、通常の場合には加熱開始後も該設定値通
りの加熱パターンで適切な加熱が行われる。
【0016】一方、本装置では該基本構成に対して、更
に上記煮込調理メニューの調理工程の複数の調理段階に
応じた所望の目標湿度を設定する目標湿度設定手段と、
上記煮込調理メニューの調理工程の各調理段階において
上記被加熱物からの発生蒸気湿度を検出する湿度検出手
段と、上記煮込調理メニューの調理工程が所定の調理段
階から次の調理段階に移行した時に、上記湿度検出手段
により検出される湿度が当該次の調理段階の調理工程に
おける所望の目標湿度に対応した値となるように上記加
熱手段の加熱出力を変更する加熱出力変更手段とを設け
ており、複数の調理段階よりなる調理工程の各調理段階
ごとに所望の目標湿度を設定し、当該各調理段階におけ
る検出湿度が当該対応する調理段階の上記目標湿度に維
持されるように、上記加熱出力設定手段によって予じめ
設定されている上記加熱出力当該調理工程の各調理段階
毎に適切なものに変更することによって、吹きこぼれを
生じさせず、かつ十分な火力の加熱状態に形成する。
【0017】従って、該構成では、例えば上述のオート
煮込み調理メニューなどの煮込み調理工程における高火
力の沸騰調理段階から低火力の煮込調理段階までの各段
階における加熱量が当該煮込調理メニューにおける被加
熱物の望ましい加熱レベルに対応して適切に調節される
ことになり、加熱しすぎによる吹きこぼれや加熱不足に
よる煮込不良を生ずることなく、良好な煮込調理が実現
される。その結果、オートメニューによる煮込み料理の
調理量の自由度が大きく拡大される。
【0018】(3) 請求項3記載の発明の作用 請求項3記載の発明の高周波加熱装置では、先ずその基
本構成として、マイクロ波出力により被加熱物を加熱す
る加熱手段と、該加熱手段の加熱時間を上記被加熱物の
調理工程に応じて予じめ設定する加熱時間設定手段と、
該加熱時間設定手段によって設定された加熱時間が得ら
れるように上記加熱工程に対応して加熱手段の加熱時間
を制御する加熱時間制御手段とが設けられており、加熱
開始前に予じめ加熱手段の調理段階毎の加熱量、つまり
各ステップでの加熱時間が設定されるようになってお
り、通常の場合には加熱開始後に該設定値通りの加熱が
行われる。
【0019】一方、本装置では該基本構成に対して、さ
らに上記被加熱物の重量を検出する重量センサと、上記
被加熱物からの蒸気発生量を検出する蒸気発生量検出手
段と、該蒸気発生量検出手段により検出される蒸気発生
量が例えば吹きこぼれのない所定の設定量に維持される
ように、上記重量センサによって検出された被加熱物の
重量に応じて上記加熱時間設定手段によって予じめ設定
されている加熱時間を変更する加熱時間変更手段が設け
られている。
【0020】従って、該構成では、例えば煮込みメニュ
ー調理工程における加熱手段の加熱量が、被加熱物の量
に対応して吹きこぼれを生じさせないような適切に蒸気
発生量となるように調節されることになり、加熱しすぎ
による吹きこぼれや加熱不足による煮込不良などを招く
ことなく、良好な煮込調理を実現することができるよう
になる。その結果、オートメニューによる煮込み料理の
調理量の自由度が大きく拡大される。
【0021】
【発明の効果】従って、本願発明の高周波加熱装置によ
ると、常に調理物の量や沸騰状態、調理段階に対応した
適切な煮込み加熱等の加熱量制御が可能となり、従来生
じていたオーバー加熱による吹きこぼれや加熱不足によ
る煮込み不良などを確実に防止することができるように
なる。
【0022】
【実施例】(1) 第1実施例 図1は、本願発明の第1実施例に係る高周波加熱装置の
構成および作用を示している。
【0023】先ず、図1は同本願発明の第1実施例にお
ける高周波加熱装置である電子レンジを示しており、該
電子レンジ1の本体部1aには被加熱物が収納される加
熱室2と該加熱室2内に収納された調理鍋5内の被加熱
物にマイクロ波を放射吸収させることによって加熱する
マグネトロン13と、該マグネトロン13やヒータ部
(図示省略)、ファンモータ12、ターンテーブルモータ
4等の各部の作動状態をコントロールする制御ユニット
20と、該制御ユニット20に対して電気的に接続され
ているとともに当該制御ユニット20に各種の制御指令
信号を供給する多数の操作キーが配設された操作部21
とを備えて構成されている。そして、上記操作部21に
は、例えば「あたため」、「牛乳あたため」、「酒かん」、
「葉菜下ごしらえ」、「根菜下ごしらえ」等の5種類の単純
な加熱、加温を中心とする操作メニューに対応した自動
加熱スイッチ(自動加熱用スイッチ操作キー)や「お菓子
(3種類)」、「お料理(6種類)」等のクッキング加熱を中
心とする操作メニューに対応した自動加熱スイッチなど
の自動加熱スイッチ、また「レンジ強」、「レンジ弱」、
「生もの解凍」、「グリル」、「オーブン」、「煮物」、「発酵」
等の操作メニューよりなる自動・手動加熱スイッチ、オ
ーブン用の温度調節スイッチ、仕上り調節スイッチ、ス
タートボタン、取り消しボタン、タイマーノブ、表示部
等の多種多様の操作キー、操作部材、ディスプレイ部等
が高密度に集中して配設されている。
【0024】また、上記制御ユニット20と上記ターン
テーブルモータ4との間にはターンテーブルモータ駆動
回路24が、同制御ユニット20とファンモータ12と
の間にはファンモータ駆動回路25が、同制御ユニット
20とマグネトロン13との間にはマグネトロン駆動部
22が各々介設されている。上記ターンテーブルモータ
4内には、重量センサが設けられていて、被加熱物の重
量を測定し、検知部23を介して制御ユニット20に入
力する。
【0025】一方、上記電子レンジ本体部1aには、図
示の如く、筺体の一側壁31側に外気導入口8が、また
他側壁32側に排気口11が各々形成されているととも
に、それらの間の加熱室2の両側壁6,7部には換気口
9,10が形成されている。そして、上記外気導入口8
と換気口9との間には上記ファンモータ12によって駆
動されるファン12aが介設されていて、上記外気導入
口8から導入された外気が図示矢線で示すように先ずマ
グネトロン13を冷却した後、加熱室2上部を経て臭気
や水蒸気を吸収して排気口11側から排出されて行くよ
うになっている。なお、その場合において、上記換気口
10と排気口11との間は、ダクト部14に形成されて
いて、該ダクト通路内に臨んで沸騰状態および蒸気発生
量を検出する湿度センサ15が設置されている。そし
て、該湿度センサ15の出力信号は上記ターンテーブル
モータ4内の重量センサの出力信号と同じく検知部23
を介して上記制御ユニット20に入力されてメモリされ
る。
【0026】一方、上記制御ユニット20は、例えばカ
レー、シチュー等のオートによる煮込みメニュー選択時
において、上記湿度センサ15により上記被加熱物が沸
騰状態になったことが検出された時は、以後の煮込み調
理工程における上記マグネトロン13の加熱出力を例え
ば図2のフローチャートに示すように、上記重量センサ
15の検出値Wに応じて自動的に調整し、被加熱物の量
に対応した適切な煮込み加熱を実現する。
【0027】すなわち、図2のフローチャートにおい
て、先ずステップS1では上記オートメニューによる煮
込調理に対応した表示ランプを点灯するとともに、それ
に対応して上記ターンテーブルモータ4、ファンモータ
12を駆動する。次にステップS2で上記重量センサの
出力値を入力して上記被加熱物の重量Wを測定する。
【0028】その後、ステップS3で上記マグネトロン
13をオートメニューの設定値通り駆動して予じめ設定
されているプログラム通りの加熱を開始する。そして、
この間に上記湿度センサ15の測定スパンの零調整を行
う。
【0029】以上の結果、上記加熱状態が進行すると、
やがて上記調理鍋5内の被加熱物が沸騰を開始するよう
になり、上述したダクト部14を通る蒸気の量が急増す
る。
【0030】そこで、該沸騰状態が湿度センサ15の出
力を基にステップS5で検知されると、続いてステップ
6で追い加熱が実行されたか否かの判定を行い、YE
Sの追い加熱がなされた(完了したこと)ことが確認され
ると、さらにステップS7に進んで上記マグネトロン1
3の加熱出力を上記ステップS2で測定された被加熱物
の重量Wに対応して次のようなシステムでの増減補正を
行う。
【0031】すなわち、該補正は、例えば上記オートメ
ニューにより実験結果に基いて予じめ設定されているR
OMデータ出力Pに対して所定のリニアな補正特性係数
aと重量値Wを乗じることによって決定される(つまり最
終出力A=P・a・W)。
【0032】そして、該補正出力Aによって予じめ定め
られた設定煮込み時間ta内の煮込みを行ない、ステップ
8で該設定時間taの経過が判定されると、上記マグネ
トロン、ターンテーブルモータ4、ファンモータ12を
各々OFFにして煮込み加熱を終了する。
【0033】従って、該煮込み制御によると、沸騰完了
後の煮込み工程における加熱量が被加熱物の実量に対応
した適切なものとなり、オーバー過熱による吹きこぼれ
や加熱不足による煮込み不良の発生を確実に回避するこ
とができるようになる。
【0034】なお、以上の実施例では沸騰完了後の加熱
出力を補正するようにしたが、これと同様の作用は同出
力の加熱時間を可変調整することによっても実現するこ
とができる。
【0035】(2) 第2実施例 上記のような吹きこぼれを生じさせない煮込メニューの
加熱出力制御は、例えば被加熱物の重量以外のパラメー
タとして上記湿度センサ15によって検出される被加熱
物からの蒸気発生量を基準として行うこともできる。
【0036】すなわち、本実施例では上記制御ユニット
20は、例えば湿度センサ15によって検出される被加
熱物からの蒸気発生量により上記被加熱物が沸騰状態に
なったことが検出された時は、その蒸気発生レベルに応
じて以後の煮込み調理工程における上記マグネトロン1
3の加熱出力を例えば図3のフローチャートに示すよう
に、自動的に調整し、吹きこぼれが生じないような適切
な煮込み加熱状態を実現するように構成されている。
【0037】すなわち、例えばオート又はマニュアルの
煮込み加熱状態において、ステップS1で先ず上記湿度
センサ15の湿度検出値Wを読み込む。
【0038】そして、ステップS2で、上記の検出湿度
Wが例えば被加熱物を沸騰状態に維持し得て、しかも吹
こぼれが生じない所定の設定湿度(目標設定値)に略等し
いか否かを判定する。
【0039】その結果、YESの時は加熱出力変更制御
は必要なしとして、そのまま当該周期の制御をリターン
する。
【0040】他方、NOの上記検出湿度Wが目標となる
設定湿度と不一致の時は、さらにステップS3に進んで
上記検出湿度Wが同設定湿度よりも高いか否かを判定
し、高い時(YES)はステップS4で上記マグネトロン
13の出力をダウンさせるべく出力コントロールを行
う。その結果、上記沸騰状態が弱められ、吹きこぼれが
生じにくくなる。
【0041】他方、上記判定でNO、すなわち上記実際
の検出湿度Wが設定湿度に等しくなく、かつ高くもない
時は、そのままステップS5に進んで当該検出湿度Wが
設定湿度よりも低いということを念のため確認した上
で、ステップS6に進み、上記マグネトロン13の出力
をアップして沸騰状態を強くし十分な煮込み火力を実現
する。
【0042】以上のように、本実施例の出力制御によれ
ば、常に吹きこぼれが生ぜず、しかも十分な煮込み火力
が得られる設定湿度を中心としてマグネトロン13の出
力制御がおこなわれるようになる。従って、吹きこぼれ
を生じさせることなく、しかも加熱量の十分な煮込み調
理機能を実現することができる。
【0043】なお、以上の出力コントロールは、加熱ワ
ット数又は加熱時間の何れをパラメータとして行っても
良い。
【0044】(3) 第3実施例 次に図4および図5は、本願発明の第3実施例に係る高
周波加熱装置の構成および作用を示している。
【0045】上記第2実施例の構成では、マグネトロン
13の加熱出力制御の目標設定湿度(目標とする設定発
生蒸気量)を常時単一レベルのものとした。
【0046】しかし、煮込みメニュー調理の種類によっ
ては、図5に示すように、上記目標設定湿度自体を煮込
み調理工程の途中で複数の調理段階に変えることによ
り、沸騰状態を長く維持したり、又逆に低い沸騰レベル
でコトコト煮込むことなども必要となる。本実施例は、
この点を考慮して構成されたものである。
【0047】すなわち、図4のフローチャートにおい
て、先ずステップS1では例えば上記オートメニューに
よる煮込調理に対応した表示ランプを点灯するととも
に、それに対応して上記ターンテーブルモータ4、ファ
ンモータ12を各々駆動する。
【0048】その後、ステップS2で上記マグネトロン
13をオートメニューの設定値通り駆動して予じめ設定
されているプログラム通りの加熱出力パターンでの加熱
を開始する。そして、この間に上記湿度センサ15の測
定スパンの零調整を行う。
【0049】次に、該状態において、上記目標とする設
定湿度を、先ず図5に示すように高火力での沸騰レベル
に対応した第1の設定値aに設定し、続くステップS5
該第1の設定値aを基準としてマグネトロン出力のON
/OFF制御(該制御は上述した図3の出力制御と同様
となる)を行ない、高火力の沸騰レベル状態での吹きこ
ぼれのない煮込み加熱制御機能を実現する。該制御は、
例えば図5に示すように第1の設定時間ta内行われる。
これにより、調理材料に応じた十分な煮込み力が確保さ
れる。
【0050】次に、ステップS6に進んで上記第1の設
定値aでの加熱出力制御時間taが経過したか否かを判定
し、同加熱出力制御時間taが経過すると(YES)、今度
は次の調理段階として比較的に低い火力で吹きこぼれな
くコトコト煮込むために上記図3の場合と同様のマグネ
トロン出力制御のための目標とする設定湿度を図5に示
すように上記第1の設定値aよりも相当に低い第2の設
定値bに再設定(変更)した上でステップS7に進み、上記
図2の場合と同様の内容のマグネトロン出力制御を実行
する。該制御は、図5に示すように上記第1の設定時間
taよりも相当に長い第2の設定時間tb内行われる。この
結果、トロ火で、じっくり煮込む煮込み加熱制御が可能
となる。そして、ステップS9で上記第2の設定時間tb
の経過が確認されると上記全ての制御が終了する。
【0051】なお、以上の実施例では、各調理段階の目
標となる設定湿度を被加熱物の重量と関係なく設定し、
それによって被加熱物からの発生蒸気量のみをパラメー
タとしてマグネトロンの出力を変えることにより吹きこ
ぼれ状態を防止するようにしたが、上記目標となる設定
湿度(目標となる発生蒸気量)を重量センサの検出出力
との関係で所定の特性で補正するようにし、被加熱物の
量を考慮して上記各調理段階の目標となる設定湿度を決
定するようにすると、より制御精度が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本願発明の第1実施例に係る高周波加
熱装置の制御系統を示す概略図である。
【図2】図2は、同装置の制御ユニットによる加熱量コ
ントロール動作を示すフローチャートである。
【図3】図3は、本願発明の第2実施例に係る高周波加
熱装置の制御ユニットによる吹きこぼれ状態に対応した
出力制御動作を示すフローチャートである。
【図4】図4は、本願発明の第3実施例に係る高周波加
熱装置の吹きこぼれ状態に対応した出力制御動作を示す
フローチャートである。
【図5】図5は、上記図4の制御で使用される加熱特性
図である。
【符号の説明】
1aは電子レンジ本体部、2は加熱室、3はターンテー
ブル、5は調理鍋、13はマグネトロン、20は制御ユ
ニット、21は操作部、22はマグネトロン駆動部であ
る。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マイクロ波出力により被加熱物を加熱す
    る加熱手段と、該加熱手段の加熱出力を上記被加熱物の
    調理工程に応じて予じめ設定する加熱出力設定手段と、
    該加熱出力設定手段によって設定された加熱出力が得ら
    れるように上記加熱手段の出力を調理工程に応じて制御
    する加熱出力制御手段とを備えてなる高周波加熱装置に
    おいて、上記調理工程の複数の調理段階に応じた所望の
    目標湿度を設定する目標湿度設定手段と、上記調理工程
    の各調理段階において上記被加熱物からの発生蒸気湿度
    を検出する湿度検出手段と、上記調理工程が所定の調理
    段階から次の調理段階に移行した時に、上記湿度検出手
    段により検出される湿度が当該次の調理段階の調理工程
    における所望の目標湿度に対応した値となるように、上
    記加熱手段の加熱出力を変更する加熱出力変更手段とを
    設けたことを特徴とする高周波加熱装置。
  2. 【請求項2】 マイクロ波出力により煮込調理メニュー
    の被加熱物を加熱する加熱手段と、該加熱手段の加熱出
    力を上記煮込調理メニューの調理工程に応じて予じめ設
    定する加熱出力設定手段と、該加熱出力設定手段によっ
    て設定された加熱出力が得られるように上記加熱手段の
    出力を上記煮込調理メニューの調理工程に応じて制御す
    る加熱出力制御手段とを備えてなる高周波加熱装置にお
    いて、上記煮込調理メニューの調理工程の複数の調理段
    階に応じた所望の目標湿度を設定する目標湿度設定手段
    と、上記煮込調理メニューの調理工程の各調理段階にお
    いて上記被加熱物からの発生蒸気湿度を検出する湿度検
    出手段と、上記煮込調理メニューの調理工程が所定の調
    理段階から次の調理段階に移行した時に、上記湿度検出
    手段により検出される湿度が当該次の調理段階の調理工
    程における所望の目標湿度に対応した値となるように、
    上記加熱手段の加熱出力を変更する加熱出力変更手段と
    を設けたことを特徴とする高周波加熱装置。
  3. 【請求項3】 マイクロ波出力により被加熱物を加熱す
    る加熱手段と、該加熱手段の加熱時間を上記被加熱物の
    調理工程に応じて予じめ設定する加熱時間設定手段と、
    該加熱時間設定手段によって設定された加熱時間が得ら
    れるように上記加熱手段の加熱時間を調理工程に応じて
    制御する加熱時間制御手段とを備えてなる高周波加熱装
    置において、上記被加熱物の重量を検出する重量センサ
    と、上記被加熱物からの蒸気発生量を検出する蒸気発生
    量検出手段と、該蒸気発生量検出手段により検出された
    蒸気発生量が所定の設定量に維持されるように、上記重
    量センサにより検出された被加熱物の重量に応じて上記
    加熱時間設定手段により設定された加熱時間を変更する
    加熱時間変更手段とを設けたことを特徴とする高周波加
    熱装置。
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