JP2689806B2 - 同期型スペクトル拡散変調波の復調装置 - Google Patents

同期型スペクトル拡散変調波の復調装置

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JP2689806B2 JP4207292A JP4207292A JP2689806B2 JP 2689806 B2 JP2689806 B2 JP 2689806B2 JP 4207292 A JP4207292 A JP 4207292A JP 4207292 A JP4207292 A JP 4207292A JP 2689806 B2 JP2689806 B2 JP 2689806B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、キャリヤ変調された同
期型のスペクトル拡散(以下“SS”と略記する)変調
波を復調する復調装置に係り、特に、同期保持機能を不
要とした、同期型SS変調波の復調装置(以下単に「復
調装置」とも記述する)に関する。なお、以下の説明に
おいては、本発明の復調装置を、通信機器の受信部に適
用するものとし、必要に応じて送信部(変調回路)の説
明も行なうことにする。
【0002】
【技術的背景】近年になり、SS通信において、SS技
術による多元接続法を用いた移動体通信が実用域に達し
て来ている。その主な理由は、電波資源は有限なので周
波数を有効に利用する必要があり、これに対してSS信
号は技術の進歩により周波数利用効率の向上に寄与でき
ることが立証されつつあること等による。特に、SS信
号は広い周波数帯域に拡散されて、変調波のパワースペ
クトル密度が非常に小さいので、他の従来の通信電波等
に与える影響は少なく、従って既存の通信周波数帯での
混用が可能になるため、その面でのメリットも大きい。
これらの理由により、SSによる無線通信も身近になり
つつあり、今後、車両等に搭載しての移動体間通信応用
など、その将来性や発展性を待望されている。
【0003】
【従来の技術】SS通信において、受信における同期捕
捉と同期保持は基本的に必要なものであり、今までに種
々の同期捕捉,保持方法が提案され、また、実用化され
ている。その中で、変調時に1次変調であるPSK(Pha
se Shift Keying)変調用キャリヤと、2次変調であるS
S変調に用いられる拡散符号用クロック信号とに同期関
係を持たせてSS変調を行う、同期型SS変調,復調方
式も、受信復調において回路構成を多少簡素化できる方
式として知られている。かかる従来技術について、図1
乃至図5を併せ参照して説明する。
【0004】図1は本復調装置用の送信信号を生成する
送信部側の変調装置の回路構成を、図2は従来の同期型
SS変調波の復調装置の回路構成を、図3はDLL(遅
延ロックループ)型同期保持回路の主要部となる信号処
理回路の具体的回路構成を、図4はDLL型同期保持回
路における同期保持特性を、図5はスライディング相関
型同期捕捉動作を示す相関特性を、夫々示している。
【0005】先ず、図1に示したSS変調装置について
説明を行う。入力端子In1 からデータ等の情報信号d
(t) が、発振器19からはPSK変調用のキャリヤ cos
ωtが、夫々PSK変調用の乗算器9に供給され、ここ
で情報d(t) のPSK変調が行なわれて、PSK変調波
d(t)cosωtが得られる。更に、発振器出力を分周器2
5に供給してクロック信号を作り、これを基に拡散符号
発生器(PNG)48にて拡散符号p(t) を生成してい
る。従って、出力される拡散符号p(t) は、上記キャリ
ヤ cosωtと同期関係が保たれる。かかる拡散符号p
(t) は拡散変調用の乗算器10に供給され、ここでSS
(スペクトル拡散)変調が行なわれてSS変調波p(t)*
d(t)cosωtが生成され、BPF(帯域濾波器)11を
介して出力端子Out1より出力され、図示しないアンテナ
から発信される。
【0006】次に復調動作について、図2を参照し乍ら
説明する。上記SS変調波は受信機側のアンテナ(図示
せず)で受信されて、入力端子In2 よりBPF12を介
して、スライディング相関及び逆拡散復調兼用の乗算器
3と、DLL型同期保持用信号処理回路(以下単に「D
LL用信号処理回路」等と記載する)36に供給され
る。乗算器3にはPNG(拡散符号発生器)47にて生
成される拡散符号も供給されており、この拡散符号用の
クロック信号は、同期捕捉されるまでには同期保持時に
比較してやゝ高めにVCO(電圧制御発振器)21より
設定されている。従って、スライディング相関と逆拡散
復調は時系列的に行なわれる。
【0007】ここで、同期捕捉(確立)に至る動作を説
明する。BPF12にて不要な周波数帯域成分を減衰乃
至除去された入力SS変調波p(t)*d(t)cos
ωtは、乗算器3において拡散符号発生器47からの拡
散符号p(t)との乗算による相関が行われる。この拡
散符号p(t)は送信側のPNG4で生成される拡散
符号p(t)に比べ、実際には時間τの遅延を有するp
(t−τ)であり、これをp(t)の文字pの上にΛ
(ハット)を付けて表記するが、ここでは電子出願にお
ける使用可能文字の制約上から、“ρ(t)”で表わす
ことにする。従って、乗算器3からの乗算出力はp
(t)*ρ(t)*d(t)cosωtとなる。
【0008】かかる乗算出力は乗算器4,5に供給さ
れ、乗算器ではVCO22からの再生キャリヤcos
(ω t−φ)との乗算による同期検波が行われる。従
って、乗算器からは(1/2)p(t)*ρ(t)*
d(t)*{cos φ+cos(2 ω t−φ)}
なる信号が出力され、次段のLPF(低域濾波器)15
でp(t)*ρ(t)*d(t)cos(2 ω t−
φ)/2成分が除去されて、p(t)*ρ(t)*d
(t)cos φとなる。φの値が0に近い値であれ
ば、LPF15出力p(t)*ρ(t)*d(t)co
s φはほぼ1/2のレベルとなる。一方、乗算器5に
は、電圧制御発振器(VCO)22よりの再生キャリヤ
cos(ω t−φ)が、π/2位相シフト回路23に
て位相をπ/2シフトされたsm(ω t−φ)なるキ
ャリヤが供給されている。
【0009】従って、乗算器5の出力は(−1/2)p(t)*
ρ(t)d(t)*{sinφ+sin(2ωt-φ)}となり、LPF16
からは−p(t)*ρ(t)sinφが出力されるが、実際のレベ
ルは0に近くなっている。LPF15とLPF16の出
力は共に乗算器6に供給され、ここで乗算が行なわれ
て、その出力はp2 (t)ρ2 (t)*d2 (t)*(-1/2)sin2φ
なる誤差信号として得られる。かかる誤差信号は、更に
ループの応答時定数を決めるループフィルタ24にて−
Ksin2φなる誤差信号に変換された後、VCO22に制
御用信号として供給される。このような一巡の位相同期
ループからなるキャリヤ再生回路50では、入力キャリ
ヤに同期してPSK復調を同時に行うことができるわけ
である。
【0010】通信装置における受信部の電源オン後、最
初に働きだすのはこのキャリヤ再生回路50であり、従
って、キャリヤ再生の後、LPF15より得られる相関
出力p(t)*ρ(t) 、即ち、図5のt0 点を中心とする3
角出力特性に基づく出力は、スライディング相関の同期
捕捉用のスレシュホールドレベル検出回路34に供給さ
れ、ここで同期捕捉点SHL を検出された後、更に出力
(波形)整形回路35に供給され、同期捕捉時より一定
の直流出力を得ている。この直流出力は加算回路42に
供給され、ここでDLL用信号処理回路36からの相関
出力と加算された後、VCO21に供給される。得られ
た加算出力によってVCO21は制御され、制御された
電圧制御発振出力は、正規の同期保持時の拡散符号を発
生させるためのクロック信号となる。
【0011】次に、同期保持動作について説明する。入
力SS変調波はBPF12を介してDLL用信号処理回
路36に供給されるが、ここで、DLL用信号処理回路
36の具体的回路例を図3に示して、機能,動作を説明
する。上記SS変調波は入力端子In3 より乗算器7,8
に供給される。一方、入力端子In4 には、前記乗算器3
に供給される正規の拡散符号p(t) よりも位相がΔt早
いp(t−Δt)なる拡散符号(イ)が、入力端子In5 には
Δt遅いp(t+Δt)なる拡散符号(ロ)が、PNG47
より夫々供給されている。なお、ΔtはSS方式では拡
散符号の1ビット分の時間,即ち1チップ時間なので、
乗算器7の出力は正規動作時の逆拡散出力であるPSK
変調波であり、これを伝送できる狭帯域特性のBPF4
3を介して絶対値回路(又はエンベロープ検出回路)3
8に供給される。
【0012】同様に、乗算器8の出力もBPF14を介
して絶対値回路39に供給されている。従って、絶対値
回路38の出力は、近似的にキャリヤ周波数の2倍の成
分にp(t)*p(t−Δt)が乗じられた信号とな
り、絶対値回路39出力も同様にキャリヤ周波数の2倍
の成分にp(t)*p(t+Δt)が乗じられた信号と
して得られる。夫々の出力信号は引算回路40に供給さ
れて引算出力されるが、その特性は図4に示す逆S字型
の相関特性となり、点(C)は同期保持点である。この
ようにして得られた相関出力は、これを制御信号に加工
するためのループフィルタ28を介して出力端子Out
3より出力され、図2の加算回路42にて前記波形整形
回路35の出力と加算された後VCO21に供給され、
同期の保持が行われる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】かかる従来の復調装置
では、キャリヤ再生用のVCO22とクロック発生用V
CO21の双方に発振器を必要とし、又、同期保持回路
も併用しなければならない等、回路の複雑化や回路規模
の増大化などにより、回路を安定に動作させるのが困難
になる等の課題が生じていた。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の復調装置は、上
記した課題を解決するため、PSK変調用のキャリヤと
拡散変調に用いられる拡散符号用のクロック信号との同
期が取れているスペクトル拡散変調波を受信して復調す
る復調装置において、入力されたスペクトル拡散変調波
を拡散符号発生器(47)より出力される拡散符号と乗
算することにより逆拡散して逆拡散信号を得る逆拡散手
(3)と、前記逆拡散手段(3)からの逆拡散信号を
一方及び他方に分岐して、分岐した一方の逆拡散信号に
電圧制御発振器(22)からの再生キャリヤと、この再
生キャリヤをπ/2シフトしたキャリヤとを夫々乗算し
て両者の誤差信号を得て、この誤差信号で前記電圧制御
発振器(22)を閉ループ制御しながら該再生キャリヤ
を得るキャリヤ再生手段(50)と、前記逆拡散手段
(3)から他方に分岐した前記逆拡散信号と前記電圧制
御発振器(22)からの前記再生キャリヤとを乗算して
逆拡散復調信号を得るために同期検波を行なう同期検波
手段(4)と、前記電圧制御発振器(22)からの前記
再生キャリヤを1/Nに分周して同期保持用のクロッ
ク信号を生成する第1の分周手段(26)と、前記電圧
制御発振器(22)からの前記再生キャリヤを1/N
よりも分周数の少ない1/Nに分周して同期補足用の
クロック信号を生成する第2の分周手段(27)と、
同期検波手段(4)からの前記逆拡散復調信号に含
まれる拡散ノイズ成分を取り出して該逆拡散復調信号
ら減算することにより拡散ノイズを抑圧乃至除去する抑
圧手段(41,49)と、前記抑圧手段(41,49
の出力信号を用いてスライディング相関による同期捕捉
のための同期検出を行なう同期検出手段(34)と、
同期検波手段(34)からの同期検出信号を制御信号
として前記第1、第2の分周手段(26,27)が夫々
出力する同期保持用のクロック信号と同期補足用のクロ
ック信号とを選択的に前記拡散符号発生器(47)に
換え出力する切換手段(Sw)とを備えて構成した同期
型スペクトル拡散変調波の復調装置を提供する。また、
上記発明において、前記抑圧手段は、前記同期検波手段
(4)から一方に分岐した逆拡散復調信号を高域濾波器
(30)復調すべき情報の周波数成分を除去した
に、前記拡散符号発生器(47)からの前記拡散符号
と、この拡散符号を逆数化回路(20)で逆数化した成
分とを乗算器(29,28)で順次乗算し、更に、周波
数特性補正回路(31)で除去した復調すべき情報の周
波数帯域部位を補正して出力する拡散ノイズ再生部(4
9)と、前記同期検波手段(4)から他方に分岐した前
記逆拡散復調信号から前記拡散ノイズ再生部(49)の
出力信号を引算して前記復調すべき情報の周波数成分を
取り出す引算回路(41)とを備えたことを特徴とする
よう構成した。
【0015】
【実施例】本発明の復調装置の一実施例の構成及び動作
について、図6に示した構成例に沿って、図8の拡散ノ
イズ抑圧動作説明用スペクトル図と共に説明する。図6
において、19は補正フィルタ(通常LPFを使用)、
20は逆数化回路、Swは切換えスイッチ、26,27は
入力信号を夫々1/N1 及び1/N2 に分周する分周器、4
9は拡散ノイズ再生部であり、図2に示した従来装置と
同一構成部分には同一符号を付してその詳細な説明を省
略する。
【0016】図6に示す復調装置1の入力端子In2 に入
来するSS信号には、時としてBPF12でも除去され
ない干渉波が伝送中に混入{図8(A) 参照}することが
ある。かかる干渉波をI(t)= cosεtとすると、入力S
S信号はp(t)*d(t)cosωt+ cosεtとなり、BPF
12にて拡散変調波の高域成分等が除去されて{p(t)-
p'(t)}*d(t)cosωt+cosεtとなり、逆拡散及びスラ
イディング相関兼用の乗算器3に供給される。
【0017】復調装置1における同期が確立した場合に
は、PNG47にて生成される拡散符号はp(t)であ
り、補正フィルタ19により{p(t)−p´(t)}
となり、更に逆数化回路20にて{p(t)−p´
(t)}−1とされて、乗算器3に供給される。従っ
て、乗算器3からの逆拡散信号の出力はd(t)cos
ωt+cosεt/{p(t)−p´(t)}{図8
(B)参照}となる。この逆拡散信号は一方及び他方に
分岐され、分岐された一方の逆拡散信号はキャリヤ再生
手段50に供給され、分岐された他方の、逆拡散信号は
同期検波用の乗算器4に供給される。この際、キャリヤ
再生手段50は、従来例で説明したと略同様に、一方に
分岐された逆拡散信号を狭帯域通過特性を有するBPF
13に通過させてVCO(電圧制御発振器)22からの
再生キャリヤと、この再生キャリヤをπ/2シフトした
キャリヤとを乗算器2,5で夫々乗算してLPF(低域
濾波器)15,16を介した後、乗算器6で両者の誤差
信号を得て、この誤差信号でVCO(電圧制御発振器)
22を閉ループ制御しながら再生キャリヤを得るもので
ある。
【0018】乗算器4ではVCO22より出力される同
期検波用キャリヤ cos(ωt-φ)との乗算が行なわれ
て、d(t)cosωφ+ cos(ωt−εt+φ)/{p(t)-
p'(t)}となり、LPF17を介して拡散ノイズ再生部
49及び引算回路41に出力される。なお、LPF17
の遮断周波数は拡散周波数帯域を十分伝送できる周波数
に選定されている。また、上記信号式中の振幅の変化に
ついては、便宜上省略している。
【0019】ここで、拡散ノイズ再生部49の具体的構
成及び機能について、図7を併せ参照して説明する。図
7は拡散ノイズ再生部49の一構成例を示すブロック図
であり、図7における各入力信号 (a)〜(c) は図6に記
載のものと対応している。図7において、30は復調情
報除去用の高域濾波器(HPF)、31はイコライザ等
を含んで構成される周波数特性補正回路である。
【0020】上記LPF17からの出力は、入力端子I
n6を介してHPF30に供給される。HPF30で
は、復調すべき情報の周波数成分が除去され{図8
(C)参照}、乗算器29に出力される。乗算器29で
は補正フィルタ19の出力{p(t)−p´(t)}と
の乗算が行われ{図8(D)参照}、乗算器28の一方
の入力端子に出力される。乗算器28の他方の入力端子
には、LPF14を通過した逆数化拡散符号{p(t)
−p´(t)}−1が供給されている。LPF14は逆
数化拡散符号の周波数スペクトルのメインローブの高域
部及びサイドローブを除去するために用いている。従っ
て、逆数化拡散符号のメインローブの中低域成分{図8
(E)参照}のみが乗算器28には供給されることにな
り、従って、乗算器28からは、HPF30により損失
している復調情報の周波数帯域成分が部分的に復元され
たもの{図8(F)参照}が出力される。
【0021】かかる部分復元出力は周波数特性補正回路
31に供給され、ここで必要周波数帯域における部分復
元を完全復元に補正されて、復元複合成分{図8(G)
参照}として出力される。この復元された複合成分は出
力端子Out4を介して図6の引算回路41に供給さ
れ、ここで上記LPF17からのスライディング相関出
力との引算が行われ、複合成分は相殺されて大幅に減衰
される{図8(H)参照}。即ち、相関時の相関出力と
相関動作時間に生じる複合成分(拡散ノイズ)より、拡
散ノイズの抑圧されたCN比(信号対雑音比)の良い相
関出力が得られ、更にLPF18にて拡散ノイズは略完
全に除去されて復調すべき情報の周波数成分のみが
{図8(I)参照}端子Out2より出力されると共
に、同期判定回路(同期捕捉用スレシュホールドレベル
検出回路)34に供給される。
【0022】同期判定回路34では同期捕捉点SHL(図5
参照)を検出した後、これを整形回路35に供給して、
同期捕捉時より一定の直流出力を得ている。この直流出
力は切換えスイッチSwの切換え動作制御信号用として用
いられており、直流出力が発生するとスイッチSwを分周
器26側に接続して、分周器26からの正規のクロック
信号を拡散符号発生器(PNG)47に供給するように
なる。これによりPNG47より出力される拡散符号は
p(t) となり、乗算器3において正規の逆拡散が行われ
るようになる。
【0023】即ち、整形回路35の出力信号はSS同期
が確立しているときに発生し、非同期時には発生しな
い。このような機能により、SS変調波に何等かの強烈
な妨害が発生して、SS方式のプロセス利得を超えるよ
うな事態が生じた場合には、SS同期は保持されなくな
り、妨害波のレベルがSS同期レベル(同期捕捉点SHL)
まで下がった際に、スライディング相関動作に切り替え
るよう動作する。
【0024】最後に、キャリア再生動作について説明す
る。図6の乗算器3の出力信号中より、d(t)cosωt又
は cosωt成分を、狭帯域特性のBPF13にて抽出
し、これをキャリア再生の乗算器2,5に供給する。乗
算器2にはVCO22より発振信号が直接、乗算器5に
は更にπ/2位相シフト回路23で位相をπ/2だけシフト
された信号が供給されているので、夫々BPF13出力
との乗算が行なわれて、cos(ωt-φ)及びsin(ωt-φ)
成分を含む信号となった後、LPF15,16を夫々介
して乗算器6に出力される。従って、乗算器6の出力は
2 (t)*ρ2 (t)*d2 (t)sin2φとなり、ループフィル
タ24にてKsin2φなる誤差信号電圧に変換されてVC
O22に供給され、発振周波数が制御される。
【0025】VCO22より出力されるキャリヤcos(ω
t-φ)は、1/N1 なる分周器26,27に供給されて
いる。分周器26は前述の如く、拡散符号の同期が確立
された場合の正規のクロック信号にVCO出力を変換し
ている。分周器27は1/N2 なる分周を行っており、
分周器26よりも分周数を少なくしているので、分周器
27より出力されるクロック信号周波数は、SS同期時
よりも高い周波数となっている。両分周器26,27の
出力は切換えスイッチSwに供給されるが、SS同期確立
前においては、分周器27の出力がクロック信号として
選択され、PNG47に供給される。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の復調装置
は、キャリア再生と同期検波を独立に行なうよう構成し
たので、キャリヤ再生回路50入力段のBPF13は狭
帯域化を実現でき、これにより情報変調波中のノイズレ
ベルは小さくなり、入力信号中のノイズによるジッタの
影響を殆ど被らないキャリア再生を達成できる。また、
再生キャリアを2種類の分周出力より選択して、スライ
ディング相関用拡散符号と正規の逆拡散用拡散符号を得
ているので、従来のDLL回路で代表される同期保持回
路が不要となり、動作の一層の安定化に寄与し得る。
【0027】更に、再生キャリア出力中のジッタが少な
いと、拡散符号発生器へ供給されるクロック信号のジッ
タも少なくなるので、ジッタの少ない良質の拡散符号を
PNGにて生成できる。更にまた、逆拡散用の回路部
に、拡散ノイズ再生部49や引算回路41等よりなる拡
散ノイズ抑圧回路を設けたので、SS信号中に混入する
干渉波のレベルが大きくても、妨害問題が原理的に無く
なって動作の安定性に寄与し、全体の回路構成も簡単化
され、コスト的にも有利となるという優れた特長を有す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】送信用信号を生成する同期型SS変調装置のブ
ロック図。
【図2】従来の同期型SS変調波の復調装置のブロック
構成図。
【図3】従来装置の主要部であるDLL型同期保持用信
号処理回路の具体的構成図。
【図4】DLL型同期保持用信号処理回路における同期
保持特性を示す特性図。
【図5】スライディング相関型同期捕捉動作の説明用相
関特性図。
【図6】本発明の復調装置の一実施例を示すブロック構
成図。
【図7】本発明装置における拡散ノイズ再生部の具体的
回路構成図。
【図8】本発明装置における拡散ノイズ抑圧(除去)動
作説明用スペクトル図。
【符号の説明】
1 復調装置 2〜10,28,29 乗算器 11〜13,43,44 BPF(帯域濾波器) 14〜18 LPF(低域濾波器) 19 補正フィルタ(LPF) 20 逆数化回路 21,22 VCO(電圧制御発振器) 23 π/2位相シフト回路 24 ループフィルタ 25〜27 分周器 30 HPF(高域濾波器) 31 周波数特性補正回路 34 同期判定回路(スレシュホールドレベル検出回
路) 35 出力整形回路 36 DLL型同期保持用信号処理回路 38,39 絶対値回路(エンベロープ検出回路) 40,41 引算回路 42 加算回路 47,48 PNG(拡散符号発生器) 49 拡散ノイズ再生部 50 キャリヤ再生回路 Sw 切換えスイッチ

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】PSK変調用のキャリヤと拡散変調に用い
    られる拡散符号用のクロック信号との同期が取れている
    スペクトル拡散変調波を受信して復調する復調装置にお
    いて、 入力されたスペクトル拡散変調波を拡散符号発生器より
    出力される拡散符号と乗算することにより逆拡散して逆
    拡散信号を得る逆拡散手段と、前記 逆拡散手段からの逆拡散信号を一方及び他方に分岐
    して、分岐した一方の逆拡散信号に電圧制御発振器から
    の再生キャリヤと、この再生キャリヤをπ/2シフトし
    たキャリヤとを夫々乗算して両者の誤差信号を得て、こ
    の誤差信号で前記電圧制御発振器を閉ループ制御しなが
    ら該再生キャリヤを得るキャリヤ再生手段と、前記逆拡散手段から他方に分岐した前記逆拡散信号と前
    記電圧制御発振器からの前記再生キャリヤとを乗算して
    逆拡散復調信号を得るために同期検波を行なう同期検波
    手段と、 前記電圧制御発振器からの前記 再生キャリヤを1/N
    に分周して同期保持用のクロック信号を生成する第1の
    分周手段と、前記電圧制御発振器からの前記 再生キャリヤを1/N
    よりも分周数の少ない1/Nに分周して同期補足用の
    クロック信号を生成する第2の分周手段と、前記 同期検波手段からの前記逆拡散復調信号に含まれ
    拡散ノイズ成分を取り出して該逆拡散復調信号から減
    算することにより拡散ノイズを抑圧乃至除去する抑圧手
    段と、前記 抑圧手段の出力信号を用いてスライディング相関に
    よる同期捕捉のための同期検出を行なう同期検出手段
    と、前記 同期検波手段からの同期検出信号を制御信号として
    前記第1、第2の分周手段が夫々出力する同期保持用の
    クロック信号と同期補足用のクロック信号とを選択的に
    前記拡散符号発生器に切換え出力する切換手段とを備え
    て構成した同期型スペクトル拡散変調波の復調装置。
  2. 【請求項2】前記抑圧手段は、前記同期検波手段から
    方に分岐した逆拡散復調信号を高域濾波器で復調すべき
    情報の周波数成分を除去した後に、前記拡散符号発生器
    からの前記拡散符号と、この拡散符号を逆数化回路で
    数化した成分とを乗算器で順次乗算し、更に、周波数特
    性補正回路で除去した復調すべき情報の周波数帯域部位
    を補正して出力する拡散ノイズ再生部と、前記同期検波
    手段から他方に分岐した前記逆拡散復調信号から前記拡
    散ノイズ再生部の出力信号を引算して前記復調すべき情
    報の周波数成分を取り出す引算回路とを備えたことを特
    徴とする請求項1記載の同期型スペクトル拡散変調波の
    復調装置。
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R.C.Dixon著 「最新スペクトラム拡散通信方式」 (S53.11 (株)日本技術経済センター発行)

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