JP2688855B2 - ベンジルアセトオキシムの精製方法 - Google Patents

ベンジルアセトオキシムの精製方法

Info

Publication number
JP2688855B2
JP2688855B2 JP28277889A JP28277889A JP2688855B2 JP 2688855 B2 JP2688855 B2 JP 2688855B2 JP 28277889 A JP28277889 A JP 28277889A JP 28277889 A JP28277889 A JP 28277889A JP 2688855 B2 JP2688855 B2 JP 2688855B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
benzylacetoxime
water
crystals
crude
benzylacetone
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP28277889A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH03145448A (ja
Inventor
幹 中尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daicel Corp
Original Assignee
Daicel Chemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daicel Chemical Industries Ltd filed Critical Daicel Chemical Industries Ltd
Priority to JP28277889A priority Critical patent/JP2688855B2/ja
Publication of JPH03145448A publication Critical patent/JPH03145448A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2688855B2 publication Critical patent/JP2688855B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、医薬品の原材料として有用なベンジルアセ
トオキシムの精製方法に関するものである。
(従来技術及び発明が解決しようとする課題) ヒドロキシルアミンとベンジルアセトンを反応させる
ことによりベンジルアセトオキシムが得られることが知
られている。
しかし、この方法により得られたベンジルアセトオキ
シムの粗結晶には、未反応のベンジルアセトンが混入し
ている。このベンジルアセトオキシムから未反応のベン
ジルアセトンを除くには再結晶を繰り返さなければなら
ない。その方法として、エタノール/水の混合溶媒下再
結晶する方法(J.Org.Chem.43,3015,(1978年))等が
知られている。しかしながら、これらの方法では、純度
の良いものを得るには再結晶を繰り返し行わなければな
らないため、ベンズアルデヒドの損失が多くなり経済的
に不利益となる。
本発明は、高純度のベンジルアセトオキシムを収率良
く得ることを目的とするものである。
(課題を解決するための手段) 本発明者は、ヒドロキシルアミンとベンジルアセトン
を反応させて得られたベンジルアセトオキシムの粗結晶
に水を加え、比重差を利用して分液させることにより、
高純度のベンジルアセトオキシムが収率よく得られる事
を見い出し、本発明に至った。
即ち本発明は、粗ベンジルアセトオキシムと水との混
合物を分液させることを特徴とするベンジルアセトオキ
シムの精製方法である。
以下、本発明の方法について具体的に述べる。ベンジ
ルアセトオキシムの粗結晶に水を加えるか、あるいは水
中に該粗結晶を加えて、粗ベンジルアセトオキシムと水
との混合物を作り、これを撹拌しながら加熱して粗結晶
を溶融させる。
これを静置して分液させれば、下層より精ベンジルア
セトオキシムが得られる。この分液ではベンジルアセト
ン層、水層、ベンジルアセトオキシム層の順に三層に分
液する。
粗結晶を溶融させる温度としては、その組成にもよる
が、60℃以上で溶融が始まる。しかし、ベンジルアセト
オキシムの融点が85〜86℃であるため、この温度より低
いと、分液したベンジルアセトオキシムが固化してしま
い操作が煩雑となる傾向を有するので、分液操作中86℃
以上を維持させる事が好ましい。
使用する水の量は通常、粗ベンジルアセトオキシムと
同量程度用いればよいが、分液操作に支障のない範囲で
適宜選択することができる。
本発明の方法は回分式、連続式のいずれの方式を用い
てもよい。又、粗ベンジルアセトオキシムをあらかじめ
溶融させておいてから、水との混合物を調整してもよ
い。
(発明の効果) 本発明の方法によれば、極めて簡単に高純度のベンジ
ルアセトオキシムが収率良く得られる。
ここに云う高純度のベンジルアセトオキシムとは、ガ
スクロマトグラフィーで分析した場合、その純度が96%
以上のものを指している。
又、ベンジルアセトン層、水層、ベンジルアセトオキ
シム層と3層に分液するため、容易に未反応のベンジル
アセトンを回収することもできる。
以下、本発明を実施例によって更に詳細に説明する
が、本発明はこれらの実施例により何等制限されるもの
ではない。
(実施例1) ヒドロキシルアミンとベンジルアセトンを反応させて
得られた粗結晶(組成;ベンジルアセトン11%,ベンジ
ルアセトオキシム88%,その他1%)100gに水100gを加
えた。次に、このスラリー溶液を撹拌しながら90℃まで
加熱したところ、78℃で粗結晶は溶融した。この状態で
静置したところ、3層に分液したので、この下層を抜き
取り、冷却して析出した結晶を濾過したところ、76gの
結晶が得られた。この結晶をガスクロマトグラフィーで
分析したところ、純度は、99%であった。又、収率は、
85.5%であった。融点は、87〜88℃であった。
(比較例1) 実施例1と同様の組成の粗結晶100gにエタノール50g
と水50gを加えてリフラックスさせて溶解させた。溶解
後、冷却して析出した結晶を濾過したところ、55gの結
晶が得られた。この結晶をガスクロマトグラフィーで分
析したところ、純度は、95%であった。又、収率は、60
%であった。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】粗ベンジルアセトオキシムと水との混合物
    を分液させることを特徴とするベンジルアセトオキシム
    の精製方法
JP28277889A 1989-10-30 1989-10-30 ベンジルアセトオキシムの精製方法 Expired - Lifetime JP2688855B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28277889A JP2688855B2 (ja) 1989-10-30 1989-10-30 ベンジルアセトオキシムの精製方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28277889A JP2688855B2 (ja) 1989-10-30 1989-10-30 ベンジルアセトオキシムの精製方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH03145448A JPH03145448A (ja) 1991-06-20
JP2688855B2 true JP2688855B2 (ja) 1997-12-10

Family

ID=17656957

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP28277889A Expired - Lifetime JP2688855B2 (ja) 1989-10-30 1989-10-30 ベンジルアセトオキシムの精製方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2688855B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106198791B (zh) * 2016-06-28 2018-09-11 中山出入境检验检疫局检验检疫技术中心 一种同时测定沉香中沉香四醇和苄基丙酮的方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH03145448A (ja) 1991-06-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0377199B2 (ja)
US4162270A (en) Process for producing 4,4'-dihydroxydiphenylsulfone of high purity
KR20020046948A (ko) 에폭사이드 결정의 제조방법
JP2003528094A5 (ja)
JP2688855B2 (ja) ベンジルアセトオキシムの精製方法
JP4343423B2 (ja) メチルメタクリレートの製造方法
JP4059304B2 (ja) N−ビニルピロリドンの晶出による精製方法
JPH10101611A (ja) 安息香酸の精製方法
JPH075543B2 (ja) 高純度カプロラクタムの製造法
JP3521242B2 (ja) ビスクレゾール類の精製方法
JPH029576B2 (ja)
JP2742335B2 (ja) 4−ブロモトルエンの分離方法
US4526727A (en) Process for preparation of an S-alpha-cyano S-alpha-isopropylphenylacetate
US5382725A (en) Process for the purification of 1,3-dihalobenzene from an isomeric mixture of dihalobenzenes
JPS5839830B2 (ja) アルフア − アミノ − イプシロン − カプロラクタム ノ セイセイホウホウ
JPS59110645A (ja) 純粋なクロトン酸の製造方法
JPS5941973B2 (ja) タ−フエニルの分離精製法
CN1041408C (zh) 二取代苯位置异构体连续固化分离方法
JPH0967322A (ja) γ型グリシンの連続製造法
JPH02138143A (ja) 粉末状4‐フルオロフェノールの製造方法
JPH03190847A (ja) 3,4―ジクロロニトロベンゼンの精製法
JPH07109233A (ja) 粗製アントラセンの回収方法
JPS60214775A (ja) 3−ピコリンの分離法
JP2003146962A (ja) N−アルコキシカルボニル−tert−ロイシンの回収方法
JPH06234695A (ja) 脂肪酸の精製法