JP2687737B2 - コンクリートのパイプクーリング工法 - Google Patents
コンクリートのパイプクーリング工法Info
- Publication number
- JP2687737B2 JP2687737B2 JP3031310A JP3131091A JP2687737B2 JP 2687737 B2 JP2687737 B2 JP 2687737B2 JP 3031310 A JP3031310 A JP 3031310A JP 3131091 A JP3131091 A JP 3131091A JP 2687737 B2 JP2687737 B2 JP 2687737B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- concrete
- cooling
- pipe
- temperature
- cooling method
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- On-Site Construction Work That Accompanies The Preparation And Application Of Concrete (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、コンクリートの凍結
を伴うことなく冷却水温度を0〜−15℃に設定できる
コンクリートのパイプクーリング工法に関する。
を伴うことなく冷却水温度を0〜−15℃に設定できる
コンクリートのパイプクーリング工法に関する。
【0002】
【従来の技術】パイプクーリング工法は、コンクリート
を打ち込む前に適当な間隔でパイプを配置しておき、コ
ンクリート打設後パイプに冷媒を通して硬化中のコンク
リートを冷却し、発熱による膨脹とその後の冷却による
収縮に伴うひび割れを防止する工法であり、冷却水とし
ては一般に河川の水、地下水、あるいはクーリングタワ
ーなどで強制冷却した水が用いられる。
を打ち込む前に適当な間隔でパイプを配置しておき、コ
ンクリート打設後パイプに冷媒を通して硬化中のコンク
リートを冷却し、発熱による膨脹とその後の冷却による
収縮に伴うひび割れを防止する工法であり、冷却水とし
ては一般に河川の水、地下水、あるいはクーリングタワ
ーなどで強制冷却した水が用いられる。
【0003】この工法において、冷却効果を上げるため
にはパイプの間隔を狭くし、熱交換効率を高めること
と、冷却水の温度を下げることであるが、以下の問題が
指摘されていた。
にはパイプの間隔を狭くし、熱交換効率を高めること
と、冷却水の温度を下げることであるが、以下の問題が
指摘されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】すなわち、パイプの間
隔が小さすぎる場合には、断面欠損によりひび割れが生
ずる原因となるため、その間隔は適性に保つ必要があ
り、必ずしも冷却効果だけでは決定することはできな
い。また、冷却水として不凍液を用い、冷却水温度を0
℃以下にした場合には、パイプ近傍のコンクリートの水
が凍結し、コンクリートの強度発現に悪影響を与えるな
どの弊害が生ずる。
隔が小さすぎる場合には、断面欠損によりひび割れが生
ずる原因となるため、その間隔は適性に保つ必要があ
り、必ずしも冷却効果だけでは決定することはできな
い。また、冷却水として不凍液を用い、冷却水温度を0
℃以下にした場合には、パイプ近傍のコンクリートの水
が凍結し、コンクリートの強度発現に悪影響を与えるな
どの弊害が生ずる。
【0005】この発明は以上の問題点に鑑みなされたも
のであって、コンクリートの性状に悪影響を与えること
なく冷却水温度を0〜−15℃の範囲に設定した場合の
コンクリートの凍結を防止できるようにしたコンクリー
トのパイプクーリング工法を提供することを目的とす
る。
のであって、コンクリートの性状に悪影響を与えること
なく冷却水温度を0〜−15℃の範囲に設定した場合の
コンクリートの凍結を防止できるようにしたコンクリー
トのパイプクーリング工法を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、この発明は、冷却水として不凍液を用い、この不凍
液の通水温度を0〜−15℃に設定するとともに、コン
クリート中に混和剤としてポリグリコールエステル誘導
体および窒素化合物からなる防凍剤を混合することを特
徴とする。
め、この発明は、冷却水として不凍液を用い、この不凍
液の通水温度を0〜−15℃に設定するとともに、コン
クリート中に混和剤としてポリグリコールエステル誘導
体および窒素化合物からなる防凍剤を混合することを特
徴とする。
【0007】
【作用】コンクリート中に含まれるポリグリコールエス
テル誘導体および窒素化合物からなる防凍剤が、コンク
リート中の水の凍結温度を下げ、コンクリートの温度が
−15℃まで低下しても凍結を防止する。また、前記防
凍剤はコンクリートの基本的諸物性に悪影響を与えな
い。
テル誘導体および窒素化合物からなる防凍剤が、コンク
リート中の水の凍結温度を下げ、コンクリートの温度が
−15℃まで低下しても凍結を防止する。また、前記防
凍剤はコンクリートの基本的諸物性に悪影響を与えな
い。
【0008】
【実施例】以下、この発明の一実施例を図面を用いて詳
細に説明する。
細に説明する。
【0009】図1はこの発明を適用した地下コンクリー
ト構造物を示している。この構造物は具体的には地下タ
ンクであり、タンクの底版1には、予め打設されるコン
クリート中に位置するように冷却パイプ2が適正な配置
間隔で配置されている。コンクリートは、図外の型枠を
設置した後に打設され、地表部においてクーリングタワ
ー3により冷却された冷却水が通水され、コンクリート
の水和反応熱を吸収する。
ト構造物を示している。この構造物は具体的には地下タ
ンクであり、タンクの底版1には、予め打設されるコン
クリート中に位置するように冷却パイプ2が適正な配置
間隔で配置されている。コンクリートは、図外の型枠を
設置した後に打設され、地表部においてクーリングタワ
ー3により冷却された冷却水が通水され、コンクリート
の水和反応熱を吸収する。
【0010】この場合冷却水としては、エチレングリコ
ールを添加した不凍液が用いられ、この不凍液の使用に
よって前記クーリングタワー3の冷却能力に応じて冷却
水温度は0℃以下−15℃までに設定できる。
ールを添加した不凍液が用いられ、この不凍液の使用に
よって前記クーリングタワー3の冷却能力に応じて冷却
水温度は0℃以下−15℃までに設定できる。
【0011】一方、打設されるコンクリート中には、混
和剤としてポリグリコールエステル誘導体および窒素化
合物からなる防凍剤が混合されている。
和剤としてポリグリコールエステル誘導体および窒素化
合物からなる防凍剤が混合されている。
【0012】この防凍剤は、0℃以下の温度条件下、例
えば2〜−15℃の温度サイクルの繰返し条件下におい
てもセメントの水和反応を進行させ、しかも凍結を伴う
ことがなく、またコンクリートの基本的諸物性に悪影響
を及ぼすことがない。
えば2〜−15℃の温度サイクルの繰返し条件下におい
てもセメントの水和反応を進行させ、しかも凍結を伴う
ことがなく、またコンクリートの基本的諸物性に悪影響
を及ぼすことがない。
【0013】また、この防凍剤の添加量は、セメント量
100Kgに対して原液3〜5リットルが好ましい。し
たがって、コンクリート1立方mに対してはセメント量
が300Kg/立方mとして9〜15リットル程度の使
用量が好ましく、この数値を越えて添加した場合には経
済的な問題が生じ、またこの数値を下回った場合には防
凍剤としての効果そのものが低下するため、以上の範囲
が好ましい。
100Kgに対して原液3〜5リットルが好ましい。し
たがって、コンクリート1立方mに対してはセメント量
が300Kg/立方mとして9〜15リットル程度の使
用量が好ましく、この数値を越えて添加した場合には経
済的な問題が生じ、またこの数値を下回った場合には防
凍剤としての効果そのものが低下するため、以上の範囲
が好ましい。
【0014】なお、冷却にあたっては通常二段階の冷却
を行う。まず一次冷却はコンクリートの打ち込み直後か
らコンクリート温度の上昇を小さくするために行われ
る。また、二次冷却はひび割れ防止の他に継ぎ目グラウ
ト工法が可能であるようにコンクリートの温度を最終安
定温度まで下げる目的で行われる。したがって、パイプ
2に通水される冷却水の温度はその目的に応じて温度管
理すれば良い。
を行う。まず一次冷却はコンクリートの打ち込み直後か
らコンクリート温度の上昇を小さくするために行われ
る。また、二次冷却はひび割れ防止の他に継ぎ目グラウ
ト工法が可能であるようにコンクリートの温度を最終安
定温度まで下げる目的で行われる。したがって、パイプ
2に通水される冷却水の温度はその目的に応じて温度管
理すれば良い。
【0015】
【発明の効果】以上実施例によって詳細に説明したよう
に、この発明によるコンクリートのパイプクーリング工
法にあっては、混和剤中に含まれるポリグリコールエス
テル誘導体および窒素化合物からなる防凍剤がコンクリ
ートの凍結温度を下げ、冷却水温度が−15℃まで低下
してもコンクリートの凍結を防止し、しかもコンクリー
トの基本的諸物性に悪影響を与えないため、パイプの配
置間隔を冷却効果に応じて適性に設定でき、パイプによ
るコンクリートの断面欠損などの弊害を防止できる。
に、この発明によるコンクリートのパイプクーリング工
法にあっては、混和剤中に含まれるポリグリコールエス
テル誘導体および窒素化合物からなる防凍剤がコンクリ
ートの凍結温度を下げ、冷却水温度が−15℃まで低下
してもコンクリートの凍結を防止し、しかもコンクリー
トの基本的諸物性に悪影響を与えないため、パイプの配
置間隔を冷却効果に応じて適性に設定でき、パイプによ
るコンクリートの断面欠損などの弊害を防止できる。
【図1】この発明の工法を地下構造物の底版に適用した
場合を示す説明図である。
場合を示す説明図である。
1 底版 2 パイプ 3 クーリングタワー
Claims (1)
- 【請求項1】 打設されるコンクリート中に冷却パイプ
を配置し、該冷却パイプ内に冷却水を通すことによって
打設コンクリートを冷却するコンクリートのパイプクー
リング工法において、前記冷却水として不凍液を用い、
この不凍液の通水温度を0〜−15℃に設定するととも
に、前記コンクリート中に混和剤としてポリグリコール
エステル誘導体および窒素化合物からなる防凍剤を混合
することを特徴とするコンクリートのパイプクーリング
工法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3031310A JP2687737B2 (ja) | 1991-02-01 | 1991-02-01 | コンクリートのパイプクーリング工法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3031310A JP2687737B2 (ja) | 1991-02-01 | 1991-02-01 | コンクリートのパイプクーリング工法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04247167A JPH04247167A (ja) | 1992-09-03 |
JP2687737B2 true JP2687737B2 (ja) | 1997-12-08 |
Family
ID=12327717
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3031310A Expired - Lifetime JP2687737B2 (ja) | 1991-02-01 | 1991-02-01 | コンクリートのパイプクーリング工法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2687737B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5498295B2 (ja) * | 2010-07-21 | 2014-05-21 | 鹿島建設株式会社 | 地下構造物の施工方法 |
JP5688244B2 (ja) * | 2010-07-28 | 2015-03-25 | 鹿島建設株式会社 | 地下構造物の施工方法 |
JP2017082542A (ja) * | 2015-10-30 | 2017-05-18 | 五洋建設株式会社 | 簡易熱交換器およびそれを用いたコンクリート冷却方法 |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5182932A (ja) * | 1975-01-17 | 1976-07-21 | Shinzo Shioda | Hyotenkachiikiniokerukonkuriitokoho |
JPS6297714U (ja) * | 1985-12-12 | 1987-06-22 | ||
JPH0629592Y2 (ja) * | 1988-06-17 | 1994-08-10 | 鹿島建設株式会社 | 練上げコンクリートの搬送管 |
JPH0768762B2 (ja) * | 1990-11-05 | 1995-07-26 | 東亜建設工業株式会社 | コンクリートの冷却方法及び装置 |
-
1991
- 1991-02-01 JP JP3031310A patent/JP2687737B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04247167A (ja) | 1992-09-03 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN103723968A (zh) | 核电站px泵房蜗壳泵结构用混凝土及其浇筑成型的方法 | |
CN111779279A (zh) | 一种控制大体积混凝土内外温差的方法 | |
JP2687737B2 (ja) | コンクリートのパイプクーリング工法 | |
JPH0431564A (ja) | マスコンクリートの冷却方法 | |
KR100412980B1 (ko) | 매스 콘크리트의 수화열 저감방법 | |
JP2879017B2 (ja) | 水和熱制御コンクリートおよびコンクリートのひびわれ制御方法 | |
JP2940367B2 (ja) | コンクリート打設方法 | |
JPH0415346B2 (ja) | ||
JPS61200269A (ja) | コンクリ−ト構造物のひび割れ防止工法 | |
JPS5953994B2 (ja) | 地下タンク建設方法 | |
WO2021134844A1 (zh) | 一种防太阳辐射能的混凝土箱体结构及桥梁箱体 | |
CN111411785A (zh) | 高温条件下混凝土施工入模温控***及温控方法 | |
KR200233675Y1 (ko) | 메스콘크리트의 수화열 제어 장치 | |
CN110453556A (zh) | 一种地基土保温防冻处理方法 | |
Ladouceur et al. | Concrete temperature management by alternatively using post-cooling or pre-cooling (liquid nitrogen) during construction of the Puente del Atlantico in Panama | |
JPH0211451Y2 (ja) | ||
JPS61286457A (ja) | コンクリ−トの施工方法 | |
Waugh et al. | Control of Cracking in Concrete Gravity Dams | |
JPH0949325A (ja) | コンクリートの冷却方法 | |
Kay | Hot and cold weather concreting | |
Starshinov et al. | Water heating of concrete when grouting section joints of the Sayano-Shushenskoe dam | |
Scanlon et al. | Cooling and Insulating Systems for Mass | |
JP2733558B2 (ja) | 地中連続壁の構築方法 | |
FI85173B (fi) | SKIKTARTAD STOEDKONSTRUKTION, FOERFARANDE FOER FRAMSTAELLNING DAERAV SAMT ANVAENDNING AV STOEDKONSTRUKTIONEN. SIIRRETTY PAEIVAEMAEAERAE - FOERSKJUTET DATUM PL 14 ç 06.05.1987 | |
Vivian | Cooling the Concrete in Boulder Dam |