JP2687633B2 - 窒化珪素焼結体の製造方法 - Google Patents

窒化珪素焼結体の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、ガスタービン部品やデイーゼルエンジン部
品などの耐熱性の構造材料として使用できる窒化珪素焼
結体の製造方法に関する。
[従来の技術] 従来、耐熱性にすぐれた窒化珪素焼結体は、窒化珪素
粉末にイットリア、スピネルとイットリア、イットリヤ
とアルミナなどの焼結助剤を加えて成形し、得られる成
形体をホットプレスや加圧下で窒素雰囲気中で焼結して
製造されている。
たとえば特開平1-188471号公報には、ムライトおよび
酸化イットリウムを焼結助剤(0.8〜6重量%)として
窒化珪素粉末(94〜99.2重量%)に添加して成形し、非
酸化性雰囲気中で焼結する焼結体の製造方法の開示があ
る。
しかしながら、上記の焼結助剤は焼結時に液相を形成
して窒化珪素の焼結を促進するが、焼結後はガラス相を
形成して焼結体中の粒界に残存している。このため焼結
体が高温にさらされると粒界に存在する焼結助剤成分が
再度液相を形成する。その結果焼結体の強度が低下する
ので高温度で使用される部品としての使用は好ましくな
い。すなわち窒化珪素−ムライト−イットリア系の焼結
体では、粒界相が通常非晶質相を形成していることが電
子顕微鏡による分析などにより確認されている。このた
め1200℃以上で使用するには、この非晶質相が結晶化
(高融点の結晶)していないかぎり強度の低下を防ぐこ
とができない。
セラミックス製ガスタービンエンジン部品としては、
使用時の温度が1300〜1400℃の高い温度域となる。この
ため1400℃においても強度の低下の少ない窒化珪素焼結
体とすることが必要となる。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、1400
℃の温度域においても強度の低下の少ない窒化珪素焼結
体とすることを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明の窒化珪素焼結体の製造方法は、窒化珪素粉末
と焼結助剤粉末との混合粉末から成形体を成形する成形
工程と、該成形体を非酸化性雰囲気で焼結して焼結体と
する焼結工程とからなる窒化珪素焼結体の製造方法にお
いて、該成形工程では、該混合粉末100重量%とした場
合、該窒化珪素粉末99〜94重量%に、酸化イッテルビウ
ム(Yb2O3)粉末とムライト(3Al2O3・2SiO2)粉末の比
率が3/1〜1/1の割合で混合した該焼結助剤粉末1〜6重
量%を配合して該混合粉末とすることを特徴とする。
本発明の窒化珪素焼結体の製造方法は、窒化珪素粉末
に特定の組成割合の焼結助剤の微粉末を配合して成形体
を形成し、次いでその成形体を焼結する方法である。
窒化珪素粉末は、平均粒径が1.0μm以下の微粉末を
用いるのが焼結性を高め緻密な焼結体を形成するために
好ましい。窒化珪素粉末の量は、99〜94重量%である。
窒化珪素の量が99重量%を超えると焼結助剤の量が不足
して焼結性が高まらず、かつ粒界結晶相が生成できず好
ましくない。窒化珪素の量が94重量%未満であると焼結
助剤が多くなりすぎて焼結性が高まり相対密度は高くな
るが粒界相が多くなり非晶質相が多く生成するため高温
度域での強度が低下するので好ましくない。
焼結助剤は、酸化イッテルビウム(Yb2O3)粉末とム
ライト粉末の混合物で形成される。その混合比率は、酸
化イッテルビウム:ムライトが3:1〜1:1の範囲の割合と
する。酸化イッテルビウムの量が多くその比率が3:1を
超えると相対密度が低下し高温度での強度が低下するの
で好ましくない。また酸化イッテルビウムの量が少なく
その比率が1:1より小さいと高温度の強度がさらに低下
するので好ましくない。さらにこの焼結助剤の合計量が
1〜6重量%の範囲であることが高温度での強度を保持
するために必要である。焼結助剤の量が1重量%未満で
は、粒界にYb4Si2N2O7の粒界結晶相を形成することがで
きず、6重量%を超えると粒界相の量が多くなり非晶質
相が生成しやすく高温強度が低下するため好ましくな
い。この焼結助剤は平均粒径が0.5μm以下の微粉末で
あることが焼結性を高めるために好ましい。
焼結工程は通常の条件、たとえば非酸化性の窒素雰囲
気中で1750〜1850℃で常圧または加圧下でおこなうこと
ができる。焼結温度が1750℃未満では充分に緻密化した
焼結体とならず、1850℃を超えると異常粒成長により組
織が微細化せず曲げ強度が低下するので好ましくない。
また雰囲気のガス圧は、焼結体の緻密性を高めるために
5kg f/cm2以上の窒素ガス中でおこなうのが好ましい。
得られる焼結体は、静的酸化試験(1400℃、空気中、
300hr)において酸化増量が少なく従来の窒化珪素焼結
体より耐酸化性が向上した。この理由は充分解明されて
いないが、粒界の結晶質相であるYb4Si2N2O7が生成する
ため、非晶質界のSi3N4がより酸化されにくくなってい
るものと推測される。
[作用] 本発明の窒化珪素焼結体の製造方法では、酸化イッテ
ルビウムとムライトを特定割合で混合した混合粉末を焼
結助剤として窒化珪素を焼結する。その結果得られる焼
結体の粒界では、焼結助剤と窒化珪素とにより形成され
るYb4Si2N2O7が存在するため、液相部分が少なくなるた
め高温度域に於ける焼結体の強度低下は少ないものとな
る。
さらに粒界に結晶質相であるYb4Si2N2O7が存在するた
め窒化珪素の耐酸化性が向上する。
[実施例] 以下実施例により具体的に説明する。
成形工程は、平均粒径が0.5μmの高純度の窒化珪素
粉末と、焼結助剤として平均粒径が0.2μmの酸化イッ
テルビウム(Yb2O3)とムライト(3Al2O3・2SiO2)の粉
末を表に示す割合で秤量した混合粉末を加え、さらにエ
タノールを加えてボールミル中で混合をおこなった。エ
タノールを除去し乾燥した混合粉末を金型で角棒状に成
形した。得られた成形体を二次成形として3000kg/cm2
静水圧を負荷して(5×4×50mm)の成形体を作製し
た。
焼結工程は、上記の成形体を窒素雰囲気下でガス圧を
10kg f/cm2とし1750〜1850℃で焼結した。
表に各試料の原料の組成割合と焼結温度と焼結体の相
対密度および4点曲げ強度(室温、1200℃、1400℃)を
示す。
相対密度は、アルキメデス法により測定した。
4点曲げ強度は、JIS規格の曲げ試験片(3×4×36m
m)に加工し、JIS規格に基づき室温、1200℃、1400℃の
曲げ強度を測定した。
その結果、実施例のNo.1〜9は、密度が98.0%TD以上
あり、曲げ強度は室温で800(MPa)以上あり、1200℃で
は690〜790(MPa)あり、1400℃では605〜670(MPa)で
低下の度合が著しく少ない。特にNo.5は温度による強度
の低下が特に少ない焼結体である。
比較例No.1、2では焼結助剤の量が多いため1400℃の
強度が450、300(MPa)と低下が著しい。しかし相対密
度は99.2、99.5%で焼結温度が1750℃でも充分な緻密 性を有する。No.3は、ムライトが少ない場合で、焼結温
度が高くても相対密度が97.0%で緻密化していない。そ
して1200℃および1400℃における強度低下は、比較例の
No.1および2の場合より少ないが実施例よりは低い値で
ある。No.4はNo.3の逆でムライトの多い場合で、室温で
の強度はNo.3より高いが1200℃および1400℃ではNo.3よ
り強度が低い。No.5、6は従来のスピネルとイットリア
を焼結助剤としその量と割合を変えた場合で、高温度で
の強度の低下が大きい。
[効果] 本発明の窒化珪素焼結体の製造方法によれば、焼結助
剤に酸化イッテルビウムとムライトとを特定組成割合の
混合物を用いて焼結することにより、焼結体中の粒界に
Yb4Si2N2O7の結晶質相が形成されるので、焼結体の高温
度での強度低下が抑制できる。またこの方法で製造され
た窒化珪素の焼結体は、酸化による増量が少なくエンジ
ン部品としての使用が可能となる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】窒化珪素粉末と焼結助剤粉末との混合粉末
    から成形体を成形する成形工程と、該成形体を非酸化性
    雰囲気で焼結して焼結体とする焼結工程とからなる窒化
    珪素焼結体の製造方法において、 該成形工程では、該混合粉末を100重量%とした場合、
    該窒化珪素粉末99〜94重量%に、酸化イッテルビウム
    (Yb2O3)粉末とムライト(3Al2O3・2SiO2)粉末の比率
    が3/1〜1/1の割合で混合した該焼結助剤粉末1〜6重量
    %を配合して該混合粉末とすることを特徴とする窒化珪
    素焼結体の製造方法。
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