JP2686255B2 - 水分散型感圧性接着剤組成物の製造方法 - Google Patents

水分散型感圧性接着剤組成物の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明はアクリル系の水分散型感圧性接着剤組成物
に関する。 〔従来の技術〕 近年、アクリル系感圧性接着剤は、そのすぐれた接着
特性ないし耐久性から、従来の天然ゴム系,合成ゴム系
の感圧性接着剤に代わつて広く普及してきた。また、こ
の種の接着剤の中でも、最近では有機溶剤を使用しない
水分散型のものが省資源,環境衛生などの観点から研究
開発されている。 このような水分散型の接着剤は一般に乳化重合法によ
り調製されている。すなわち、(メタ)アクリル酸アル
キルエステルを必要に応じてアクリル酸、スチレン、酢
酸ビニルなどの改質用単量体とともに水媒体中で乳化重
合させることにより調製されており、この方法で得られ
る室温で粘着性を有するアクリル系ポリマーは、溶液重
合で得られるポリマーに較べて比較的大きな分子量を有
するものとなるため、感圧性接着剤として比較的高い凝
集力が得られることが知られている。 〔発明が解決しようとする問題点〕 しかるに、上記従来のアクリル系の水分散型接着剤
は、これを高度の凝集力が望まれる用途に適用する場合
にはなお満足できるものとはいえず、また接着箇所が比
較的高温度下におかれるときには、凝集力が著しく低下
し、ほとんど使用に供しえなかつた。そこで、この種の
接着剤の凝集力をさらに向上させるために、乳化重合後
の重合体エマルジョンに有機溶剤タイプにおけるのと同
様の外部架橋剤、たとえばメラミン化合物、エポキシ化
合物、金属塩などを配合する試みがなされてきた。 ところが、このような改良手段では、架橋剤の種類な
いし使用量の選択に煩わしさがあり、また架橋のための
熱エネルギーも無視できないなど生産性の面での問題が
あるうえに、一般に架橋が不均一となつて架橋の程度に
較べて凝集力がそれほど大きくならず、また仮に凝集力
を大きくできたとしてもこれに伴つて接着力の低下がみ
られ、結局高接着力でかつ高凝集力を有するような感圧
性接着剤組成物を得ることは難しかつた。 さらに、上記の如き手段にて凝集力を大きくした場
合、接着力の低下とは別に接着剤としての耐反発性に劣
つたものとなるという問題もあつた。すなわち、たとえ
ば曲面を持つた被着体に金属板やプラスチツク板などを
屈曲状態に接着させる用途などにあつては、屈曲された
金属板やプラスチツク板に復元力が働くため、この復元
力に抗しうるような耐反発性にすぐれたものであること
が要求され、この耐反発性は接着力と凝集力とのバラン
ス特性にて表されるものであるが、このような耐反発性
を高度に満足させることはできなかつたのである。 このように、前記従来のアクリル系の水分散型接着剤
では、接着力とともに凝着力を高度に満足し、しかも耐
反発性にすぐれたものを得にくいという問題があつた。
その上、この種の接着剤は、乳化重合時に重合体粒子の
安定化のために乳化剤を使用しているため、この乳化剤
が接着剤組成物中に混入し、その結果耐湿,耐水性に乏
しいものとなつて接着特性に悪影響をおよぼす問題をも
有していた。 特に、近年では、支持体上に塗布乾燥して接着テープ
などの製品をつくる際の乾燥速度を上げ、また製造コス
トの低減を図るために、高固型分濃度の水分散型接着剤
の使用が望まれているが、この場合重合体粒子の安定化
のために多量の乳化剤を必要とし、耐水性、ひいては接
着特性への悪影響が無視できないものとなつている。 たとえば、特開昭61−23614号公報には、高固型分濃
度の水分散型接着剤を得る方法として、特定のアクリル
系単量体混合物を乳化剤を用いて水に乳化させ、この乳
化物を重合系に添加しながら重合させる方法が界磁され
ているが、この方法によつて安定な乳化重合を行わせる
ためにはアニオン系乳化剤とノニオン系乳化剤とを特定
比率で併用しかつ単量体混合物に対して2重量%以上、
通常3〜10重量%の多量用いる必要があるとされてい
る。かかる乳化剤の多量使用は接着特性を大きく損なう
結果となり、接着力、凝集力および耐反発性にすぐれる
水分散型接着剤を得ることは到底困難である。 以上のことから、この発明は、高固型分濃度とすると
きでも乳化剤の使用に起因した接着特性への悪影響がな
く、また外部架橋剤をあえて使用しなくても高凝集力を
発揮し、かつ接着力や耐反発性にもすぐれたアクリル系
の水分散型感圧性接着剤組成物を提供することを目的と
している。 〔問題点を解決するための手段〕 この発明者らは、上記の目的を達成するために鋭意検
討した結果、特定のアクリル系単量体混合物を特定の乳
化剤を用いて乳化させ、この乳化物を水溶性の重合開始
剤として特に過硫酸塩を溶解させてなる水中に添加しな
がら乳化重合させるようにしたときには、上記乳化物の
使用量が単量体混合物に対して1重量%以下の少量であ
つても安定な乳化重合を行わせることができ、この乳化
剤の使用量低減効果と乳化剤自体の性質とにより、乳化
剤の使用に起因した接着特性への悪影響が回避され、し
かも外部架橋剤をあえて使用しなくても高凝集力を発揮
し、かつ接着力や耐反発性にもすぐれた非常に高性能の
水分散型感圧性接着剤組成物が得られるものであること
を知り、この発明を完成するに至つた。 すなわち、この発明は、アルキル基の炭素数が1〜14
個の(メタ)アクリル酸アルキルエステル単独またはこ
のエステルとこれと共重合可能なビニル系単量体とから
なる主単量体90〜99.5重量%とカルボキシル基含有エチ
レン性不飽和単量体10〜0.5重量%とからなるそのコポ
リマーが感圧接着性を示すガラス転移点が250゜K以下と
なりうる単量体混合物、分子内にスルホン酸基を有する
とともに上記単量体混合物に可溶性である乳化剤および
水からなり、かつ上記乳化剤がポリオキシエチレンアル
キルエーテルスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキ
ルフエノールエーテルスルホン酸塩、スルホコハク酸ジ
アルキルエステルのナトリウム塩、スルホコハク酸アル
キルアルケニルエステルのナトリウム塩の中から選ばれ
た少なくとも一種であり、この乳化剤が上記単量体混合
物100重量部に対して0.1〜1重量部の割合とされた単量
体乳化物を、過硫酸塩が溶解された水中に添加し、60〜
90℃で重合させることにより、固型分濃度が60〜65重量
%の重合体エマルジョンをベースとした水分散型感圧性
接着剤組成物を製造することを特徴とする水分散型感圧
性接着剤組成物の製造方法に係るものである。 なお、この明細書において、(メタ)アクリル酸とあ
るはアクリル酸および/またはメタクリル酸を、(メ
タ)アクリル酸アルキルエステルとあるいはアクリル酸
アルキルエステルおよび/またはメタクリル酸アルキル
エステルを、(メタ)アクリレートとあるいはアクリレ
ートおよび/またはメタクリレートを、それぞれ意味す
る。 なおまた、この明細書における重合体粒子のゲル分率
とは、重合体粒子を構成するポリマーがどの程度架橋結
合に関与しているかどうかを示す指標となるものであ
り、これは上記ポリマーの溶剤不溶分(重量%)を測定
することにより表される。具体的には、重合体粒子を含
むエマルジョンからポリマー被膜を形成し、これを溶剤
中に浸漬して架橋結合に関与しないポリマーを溶出さ
せ、残存する溶剤不溶分を測定することにより、実測さ
れる。この測定は後記の実施例にて示されるとおりであ
る。 〔発明の構成・作用〕 この発明において用いられる単量体混合物は、アルキ
ル基の炭素数が1〜14個の(メタ)アクリル酸アルキル
エステル単独またはこのエステルとこれと共重合可能な
ビニル系単量体とからなる主単量体と、カルボキシル基
含有エチレン性不飽和単量体とからなるものである。 上記の(メタ)アクリル酸アルキルエステルにおいて
そのアルキル基の炭素数を1〜14個に限定しているのは
接着特性上の観点からであり、このようなエステルの特
に好適な例としては、アクリル酸エチル、アクリル酸ブ
チル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸イソ
ノニル、アクリル酸イソデシル、メタクリル酸エチル、
メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ラウリルなどが挙げ
られる。また、主単量体としては上記エステルとともに
これと共重合可能なビニル系単量体を用いてもよく、そ
の具体的としては、アクリロニトリル、メタクリロニト
リル、酢酸ビニル、スチレンまたはその誘導体などが挙
げられる。これら共重合可能なビニル系単量体は、主単
量体中25重量%以下であるのが望ましい。 このような主単量体と併用されるカルボキシル基含有
エチレン性不飽和単量体、(メタ)アクリル酸、クロト
ン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸などが用いら
れるが、このうち特に好適なものはアクリル酸である。
このカルボキシル基含有エチレン性不飽和単量体は、重
合体粒子に架橋結合を生じさせて重合体粒子のゲル分率
を高め、凝集力の向上に大きく寄与する成分である。な
お、このような単量体を用いたときに架橋結合が形成さ
れる理由は今のところ必ずしも明らかではないが、推測
では、上記単量体を用いると重合過程中にエマルジヨン
粒子(重合体粒子)内にてラジカルによる連鎖移動反応
が生じ、これが架橋結合の形成に関与してくるものと思
われる。 主単量体とカルボキシル基含有エチレン性不飽和単量
体とからなる単量体混合物は、そのコポリマーが感圧接
着性を示すようなガラス転移点が250゜K以下となるよう
な組成とされていることが必要である。このような組成
とされていることにより、高凝集力であるとともに高接
着力であり、また耐反発性にすぐれた接着剤組成物の調
製が可能となる。 なお、コポリマー(共重合体)のガラス転移点は、周
知のように、たとえば、各単量体のホモポリマー(単独
重合体)のガラス転移点を用いて、下記の式により算出
することができる。 Tg:コポリマーのガラス転移点 Tga:aモノマーのホモポリマーのガラス転移点 Tgb:bモノマーのホモポリマーのガラス転移点 Wa:aモノマーの重量分率 Wb:bモノマーの重量分率 また、主単量体とカルボキシル基含有エチレン性不飽
和単量体との使用割合は、主単量体が90〜99.5重量%、
カルボキシル基含有エチレン性不飽和単量体が10〜0.5
重量%となるようにすべきである。カルボキシル基含有
エチレン性不飽和単量体が0.5重量%より少なすぎては
重合体粒子のゲル分率を所定範囲に設定できず、凝集力
が乏しくなり、また10重量%より多くなると重合安定性
が著しく悪くなり、また重合体粒子のゲル分率が高くな
りすぎて接着力および耐反発性の面で難点を生じやす
い。 この発明においては、このような単量体混合物を乳化
重合させるにあたり、予めこの混合物を乳化剤によつて
水に乳化させた単量体乳化剤を調製する。ここで用いる
乳化剤は、分子内にスルホン酸基を有するとともに単量
体混合物に可溶性のものであり、その具体例としてはポ
リオキシエチレンアルキルエーテルスルホン酸塩、ポリ
オキシエチレンアルキルフエノールエーテルスルホン酸
塩、スルホコハク酸ジアルキルエステルのナトリウム
塩、スルホコハク酸アルキルアルケニルエステルのナト
リウム塩が挙げられる。 このような特定の乳化剤は単量体混合物の乳化力にす
ぐれるため、安定な単量体乳化物を得るための使用量と
して単量体混合物100重量部に対して0.1〜1重量部の少
量とすることができ、かかる少量の使用量で乳化重合の
安定性とさらに重合後のエマルジヨンの安定性にも大き
く寄与させることができる。しかも、この乳化剤は単量
体混合物に溶解性であるため、重合体粒子との相溶性に
すぐれ、これが重合体エマルジヨン中に混入してもその
使用量が少量であることと相俟つて接着特性に与える悪
影響が極めて少なく、接着特性の向上に対して非常に良
好な結果を与えるものである。 これに対し、分子内にスルホン酸基を有しない乳化剤
を用いると、その使用量をかなり多くしなければ安定な
単量体乳化剤を得ることができず、この場合接着特性へ
の悪影響が大きくなる。また、スルホン酸基を有するも
のでも単量体混合物に対して不溶であれば、少量でもつ
て安定な単量体乳化物を得ることができたとしてもこれ
が重合体エマルジヨンに混入し、重合体粒子との相溶性
の悪さから接着特性への悪影響がやはり生じてしまうこ
とになる。 この発明においては、上述のとおり、前記単量体混合
物、この混合物100重量部に対して0.1〜1重量部の割合
とされた前記特定の乳化剤および水からなる単量体乳化
物を調製するが、この乳化物における水の使用量として
は単量体混合物100重量部に対して15〜40重量部程度で
あるのが好適である。 このような単量体乳化物を、ついで最終の固型分濃度
が適正範囲となるような所定量の水とこれに溶解された
水溶性の重合開始剤としての過硫酸塩とを含む重合系
に、連続的に添加しながら重合させる。このときの重合
温度は一般に60〜90℃の範囲であるのがよい。 上記の過硫酸塩としては、過硫酸カリウム、過硫酸ア
ンモニウム、過硫酸ナトリウムなどがある。この過硫酸
塩は、重合開始剤としての働きを有して生成ポリマーの
分子量に影響を与えるとともに、その分解により生成す
るイオン性末端基が水媒体中での重合安定性および重合
後のエマルジヨンの安定性にも寄与することから、その
使用量はこれらのことを勘案した適宜の範囲に設定する
のが望ましい。一般には、単量体混合物100重量部に対
して0.1〜2重量部程度となる割合とするのが適当であ
る。 このようにして得られる重合体エマルジヨンは、これ
に含まれる重合体粒子のゲル分率が20〜60重量%の範囲
にあるのがよく、このようなゲル分率とすることによ
り、接着力、凝集力および耐反発性のいずれの特性にも
好結果を得ることができる。なお、上記ゲル分率の設定
は、主としてカルボキシル基含有エチレン性不飽和単量
体の種類や量を調節することにより、またこれに加えて
上述した過硫酸塩の使用量や重合条件を適宜選択するこ
とにより、容易に行えるものである。 また、この重合体エマルジヨンは、これに含まれる適
度な架橋構造を有する重合体粒子の濃度,つまり固型分
濃度が、エマルジヨンの安定性,粘度特性などの観点か
ら、一般に60〜65重量%の範囲に設定されているのが望
ましい。 この発明の水分散型感圧性接着剤組成物は、上記の重
合体エマルジヨンをベースとするものであり、この組成
物には必要に応じて着色剤、充てん剤、老化防止剤、粘
着付与剤などの従来公知の添加剤を適宜配合することが
できる。その配合量は通常の量でよい。また、上記組成
物はこれ単独で高接着力でかつ高凝集力を発揮するが、
凝集力のさらに一層の増大を望むならこの発明の特徴を
損ならない範囲内で従来公知の各種外部架橋剤を配合し
ても差し支えない。 〔発明の効果〕 以上のように、この発明においては、特定のアクリル
系単量体混合物を特定の乳化剤を用いて水に乳化させ、
この乳化物を過硫酸塩が溶解された水中に添加し重合さ
せるようにしたことにより、乳化剤の使用量が僅かでも
安定な乳化重合を行わせることができ、この乳化剤の使
用量低減効果と上記乳化剤自体の性質とにより、高固型
分濃度とするときでも乳化剤の使用による接着特性への
悪影響がなく、しかも外部架橋剤をあえて加えなくても
高凝集力を発揮し、そのうえ接着力および耐反発性にす
ぐれたアクリル系の水分散型感圧性接着剤組成物を得る
ことが可能となる。したがつて、この発明の上記組成物
は、一般の感圧性接着テープ,シート,ラベル類などの
用途のほか、耐反発性が特に要求される用途に対しても
非常に有用である。 〔実施例〕 以下に、この発明の実施例を記載してより具体的に説
明する。なお、以下において部とあるのは重量部を、%
とあるは重量%を、それぞれ意味する。また、接着力,
凝集力,耐反発性およびゲル分率は、下記の方法にて測
定したものである。 <接着力> 25μm厚のポリエステルフィルムの両面に感圧性接着
剤組成物を乾燥後の厚みが片面50μmとなるように塗布
し、100℃で3分間乾燥して両面接着テープをつくり、J
IS Z−1528により180度引き剥がし接着力(g/20mm幅)
を測定した。 <凝集力> 接着力試験と同様の両面接着テープをつくり、これを
2枚のベークライト板に25mm×25mmの接着面積で貼り合
わせ、40℃および80℃で1kgの荷重をかけてベークライ
ト板が落下するまでの時間(分)を測定した。 <耐反発性> 0.3mm厚のアルミニウム板の片面に感圧性接着剤組成
物を乾燥後の厚みが50μmとなるように塗布し、100℃
で3分間乾燥したのち、10mm×80mmの大きさに切断して
試験片をつくり、この試験片を50mm径のアルミニウム製
円柱に屈曲して貼りつけ、その後40℃で24時間保存した
ときに、試験片が円柱から浮き上がつた距離(mm)を測
定した。 <ゲル分率> 25μm厚のポリエステルフイルムの片面に感圧性接着
剤組成物を乾燥後の厚みが50μmとなるように塗布し、
100℃で3分間乾燥したのち、50mm×50mmの大きさに切
断して試験片をつくり、この試験片を加熱アセトン中に
24時間浸漬して、下記の方法にてゲル分率を求めた。 At;試験片の浸漬後の乾燥重量 Ao;試験片の浸漬前の重量 P;試験片を構成するポリエステルフイルムの重量 実施例1 温度計,撹拌器,窒素導入管および還流冷却管を備え
た500mlの反応器内に、過硫酸カリウム0.5部を溶解して
なる蒸留水30部を投入し、窒素気流下で80℃に加温した
のち、アクリル酸n−ブチル83%とアクリル酸エチル15
%とアクリル酸2%とからなる単量体混合物(コポリマ
ーのガラス転移点224゜K)100部、ポリオキシエチレン
アルキルエーテルスルホン酸のアンモニウム塩(第一工
業製薬社製の商品名ハイテノールN−17)0.25部および
蒸留水25部を均一に混合してなる単量体乳化物を、上記
温度を保ちながら5時間かけて連続的に添加して重合を
行つた。 このようにして得られた重合体エマルジヨンの固型分
濃度は64.0%、重合体粒子のゲル分率は48.5%であり、
このエマルジヨンをそのままこの発明の水分散型感圧性
接着剤組成物とした。 比較例1 乳化剤としてラウリル硫酸ソーダ(単量体混合物に不
溶)を0.25部使用した以外は、実施例1と同様にして、
固型分濃度が64.5%、重合体粒子のゲル分率が50.5%の
水分散型感圧性接着剤組成物を得た。 比較例2 乳化剤としてポリエチレングリコールノニルフエニル
エーテル(分子内にスルホン酸基を有しないもの)を0.
25部使用した以外は、実施例1と同様にして水分散型感
圧性接着剤組成物の調製を試みたが、安定な単量体乳化
物が得られず、重合系が不安定となつて乳化重合に支障
をきたした。 比較例3 ポリオキシエチレンアルキルエーテルスルホン酸のア
ンモニウム塩からなる乳化剤の使用量を2部に変更した
以外は、実施例1と同様にして、固型分濃度が64.8%、
重合体粒子のゲル分率が47.5%の水分散型感圧性接着剤
組成物を得た。 実施例2 単量体乳化物として、アクリル酸2−エチレヘキシル
87%とアクリル酸メチル10%とメタクリル酸3%とから
なる単量体混合物(コポリマーのガラス転移点212゜K)
100部、ポリオキシエチレンアルキルエーテルスルホン
酸のアンモニウム塩(実施例1で用いたのと同じもの)
0.5部および水25部からなるものを使用し、他は実施例
1の方法に準じて、固型分濃度が64.2%、重合体粒子の
ゲル分率が51.5%である水分散型感圧性接着剤組成物を
得た。 実施例3 単量体乳化物として、アクリル酸n−ブチル83%とメ
タクリル酸メチル15%とアクリル酸2%とからなる単量
体混合物(コポリマーのガラス転移点235゜K)100部、
スルホコハク酸アルキルアルケニルエステルのナトリウ
ム塩(三洋化成社製の商品名エレミノールJS−2;分子内
にスルホン酸基を有するとともにオレフイン系二重結合
をも有する)0.5部および水25部からなるものを使用
し、他ほ実施例1の方法に準じて、固型分濃度が64.5
%、重合体粒子のゲル分率が50.5%である水分散型感圧
製性接着剤組成物を得た。 実施例4 単量体乳化剤として、アクリル酸イソノニル68%とア
クリル酸エチル30%とメタクリル酸2%とからなる単量
体混合物(コポリマーのガラス転移点211゜K)100部、
スルホコハク酸アルキルアルケニルエステルのナトリウ
ム塩(実施例3で用いたのと同じもの)0.5部および水2
5部からなるものを用い、他は実施例1に準じて、固型
濃度が63.8%、重合体粒子のゲル分率が52.3%である水
分散型感圧性接着剤組成物を得た。 以上の実施例1〜4および比較例1,3の各接着剤組成
物の接着力,凝集力および耐反発性を調べた結果は、下
記の表に示されるとおりであつた。 上記の結果から明らかなように、この発明の水分散型
感圧性接着剤組成物は、高接着力でかつ高凝集力を有
し、その上耐反発性に非常にすぐれたものであり、乳化
剤の使用に起因した接着特性の低下は認められず、また
外部架橋剤を用いなくても高凝集力が得られるものであ
ることが判る。

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.アルキル基の炭素数が1〜14個の(メタ)アクリル
    酸アルキルエステル単独またはこのエステルとこれと共
    重合可能なビニル系単量体とからなる主単量体90〜99.5
    重量%とカルボキシル基含有エチレン性不飽和単量体10
    〜0.5重量%とからなるそのコポリマーが感圧接着性を
    示すガラス転移点が250゜K以下となりうる単量体混合
    物、分子内にスルホン酸基を有するとともに上記単量体
    混合物に可溶性である乳化剤および水からなり、かつ上
    記乳化剤がポリオキシエチレンアルキルエーテルスルホ
    ン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフエノールエーテ
    ルスルホン酸塩、スルホコハク酸ジアルキルエステルの
    ナトリウム塩、スルホコハク酸アルキルアルケニルエス
    テルのナトリウム塩の中から選ばれた少なくとも一種で
    あり、この乳化剤が上記単量体混合物100重量部に対し
    て0.1〜1重量部の割合とされた単量体乳化物を、過硫
    酸塩が溶解された水中に添加し、60〜90℃で重合させる
    ことにより、固型分濃度が60〜65重量%の重合体エマル
    ジョンをベースとした水分散型感圧性接着剤組成物を製
    造することを特徴とする水分散型感圧性接着剤組成物の
    製造方法。
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