JP2684409B2 - シアノ基および/またはハロゲン原子で置換されたアニリン類の製造方法およびその製造のために使用される化合物 - Google Patents

シアノ基および/またはハロゲン原子で置換されたアニリン類の製造方法およびその製造のために使用される化合物

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、シアノ基および/またはハロゲン原子で置
換されたアニリン類の製造方法に関し、詳しくは金属触
媒と或種の特定の化合物の存在下で芳香族ニトロ化合物
を接触水素還元することによって上記アニリン類を製造
する方法に関するものである。
〔従来技術および発明が解決しようとする問題点〕
シアノ基および/またはハロゲン原子で置換されたア
ニリン類は、周知のように、写真感光材料、染顔料、医
薬品等を製造するための重要な原料である。このような
シアノ基および/またはハロゲン原子で置換されたアニ
リン類の製造方法としては、それに対応するニトロ化合
物の還元によるものが一般的であり、その還元方法とし
ては、鉄のような金属またはその塩と、塩酸のような
酸を用いる化学還元法、ハイドロサルファイトを用い
る化学還元法、金属触媒の存在下に、水素ガスと反応
させる接触水素還元法、等が知られている。
しかしながら、上記の方法を用いたときには大量の
スラッジが生成して公害上の問題が生じ、そして前記
の方法ではNaOH等を存在させたアルカリ条件下で反応を
進行させるために、シアノ基の加水分解等の好ましくな
い副反応が起こり、また反応の結果生じるNaHSO3によっ
て生成物のアミノ基または芳香環にスルホン化が起こる
おそれもあり(Piria反応)、また前記の方法では、
ニトロ基以外にシアノ基、ハロゲン原子等の還元され易
い置換基を合せ持つ原料を用いてそのニトロ基のみを選
択的に還元しようとすると、シアノ基の還元、ハロゲン
原子の還元脱離等の副反応が起こるため、目的とするシ
アノ基および/またはハロゲン原子で置換されたアニリ
ン類を高収率で得ることができない。
さらに、特開昭62−123162号公報には、芳香族ニトロ
化合物の接触水素還元に際しシアナミドやジシアンジア
ミドを用いて、アニリン類への選択性を向上させる技術
が開示されているが、これによっても選択性は十分に向
上せず、このようにニトロ基よりも還元され易いシアノ
基および/またはハロゲン原子を含む芳香族ニトロ化合
物からシアノ基および/またはハロゲン原子で置換され
たアニリン類を接触水素還元によって製造するには、現
在のところ工業的に満足できるプロセスがまだ確立され
ていない状況にある。
〔研究に基づく知見事項〕
本発明者等は、上述のような状況に鑑みて種々研究を
重ねた結果、 上記芳香族ニトロ化合物をラネーニッケルや白金族金
属などの金属触媒の存在下で接触水素還元することによ
って、シアノ基および/またはハロゲン原子で置換され
たアニリン類を製造する場合に、上記金属触媒の他に、
下記の一般式〔II〕で表わされる化合物を存在させる
と、 一般式〔II〕 (式中、R11,R12,R13,R14,R15およびR16は、それぞれ独
立して、水素原子、ハロゲン原子、随意に置換されてい
るアルキル基、随意に置換されているアリール基、随意
に置換されているアルキルカルボニル基、随意に置換さ
れているアリールカルボニル基、随意に置換されている
アルキルスルホニル基、または随意に置換されているア
リールスルホニル基を表わすか、あるいはR11とR12,R13
とR14、およびR15とR16とは、それぞれ共同して、五員
環または六員環からなる置換基を表わす) 前記の副反応は抑制されて、前記アニリン類への選択
性は著しく向上し、もって目的生成物であるアニリン類
を高収率で得られること、 を見出した。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、上記知見に基づいて発明されたもので、 シアノ基および/またはハロゲン原子で置換されたア
ニリン類を高収率で製造する、シアノ基および/または
ハロゲン原子を含む芳香族ニトロ化合物の接触水素還元
法を提供することを目的とし、 下記の一般式〔I〕で表わされる芳香族ニトロ化合物
を、 一般式〔I〕 (式中、R1,R2およびR3は、そのうちの少なくとも1つ
がハロゲン原子、シアノ基、あるいはハロゲン原子およ
び/またはシアノ基を含む有機基を表わすことを条件と
して、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子(例
えば弗素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子)、シア
ノ基、ヒドロキシル基、随意に置換されている、すなわ
ち置換されているか、または置換されていないアミノ基
(例えばアミノ基、メチルアミノ基、(3−シアノ−4
−クロルフェニル)ウレイド基)、随意に置換されてい
るアルキル基(例えばメチル基、ヒドロキシメチル基、
ベンジル基)、随意に置換されているアリール基(例え
ばフェニル基、トリル基)、随意に置換されているアル
キルカルボニル基(例えばアセチル基、トリクロルアセ
チル基)、随意に置換されているアリールカルボニル基
(例えばベンゾイル基)、スルホン酸基、カルボキシル
基、−OR基、またはSR基を表わし、そしてRは随意に置
換されているアルキル基(例えばメトキシカルボニルメ
チル基)、随意に置換されているアリール基(例えばp
−メトキシフェニル基)、または随意に置換されている
複素環基(例えばベンゾチアゾリル基、テトラゾリル
基)を表わす)金属触媒および下記の一般式〔II〕で表
わされる化合物の存在下において接触水素還元すること
を特徴とする、 一般式〔II〕 (式中、R11,R12,R13,R14,R15およびR16は、それぞれ独
立して、水素原子、ハロゲン原子(例えば弗素原子、塩
素原子、沃素原子)、随意に置換されているアルキル基
(例えばメチル基、エチル基、ブチル基、アリル基、メ
トキシメチル基、シクロヘキシル基、エタンスルホン酸
基、ベンジル基、p−アミノベンジル基)、随意に置換
されているアリール基(例えばフェニル基、トリル基、
ベンゼンスルホン酸基)、随意に置換されているアルキ
ルカルボニル基(例えばアセチル基、トリクロルアセチ
ル基)、随意に置換されているアリールカルボニル基
(例えばベンゾイル基)、随意に置換されているアルキ
ルスルホニル基(例えばメタンスルホニル基、アミノエ
タンスルホニル基)、または随意に置換されているアリ
ールスルホニル基(例えばフェニルスルホニル基、p−
アミノフェニルスルホニル基)を表わすか、あるいはR
11とR12,R13とR14,およびR15とR16とは、それぞれ共同
して、五員環または六員環(例えばピロール環、ピロリ
ジン環、ピペリジン環、モルホリン環)からなる置換基
を表わす)シアノ基および/またはハロゲン原子で置換
されたアニリン類の製造方法、 に係わるものである。
〔発明の具体的な説明〕
前記一般式〔I〕で表わされる芳香族ニトロ化合物の
なかでは、下記の一般式〔I′〕で表わされる化合物
が、目的生成物への選択性および収率の点から特に好適
なものとして選択される。
一般式〔I′〕 (式中、R4,R5,R7,R8およびR9は、そのうちの少なくと
も1個がハロゲン原子、シアノ基、あるいはハロゲン原
子および/またはシアノ基を含む有機基を表わすことを
条件として、いずれも前記R1,R2およびR3と同じ意味を
有し、そしてJは2価の基(例えばエチレン基、−NHCO
NH−,−NHCO−および−OCH2CH2−、このうち−NHCONH
−および−NHCO−が好ましく、−NHCONH−が特に好まし
い)を表わす)。
以下に、本発明の出発原料として使用される前記一般
式〔I〕または〔I′〕の芳香族ニトロ化合物の具体的
な例を示す。
つぎに、前記一般式〔II〕で表わされる化合物の具体
例を示す。
前記金属触媒としては、Ni,Pd,Pt,Rh,Ir,Ru,Os,Coを
単体または酸化物、ハロゲン化物、他の無機塩または有
機塩として、あるいはこれらの触媒成分を炭素や無機塩
のような担体に担持させて用いることができるが、反応
の選択性、コストおよび取り扱い易さなどの点から、特
にラネーニッケルが選択される。
前記ラネーニッケルを用いる場合、その種類、活性、
展開方法には特に制限は無く、容易に入手できて取扱い
易い市販の展開済みラネーニッケルを用いることもでき
る。その使用量に特に制限は無いが、通常出発原料の芳
香族ニトロ化合物100部(重量部、以下同様)に対し一
般に0.1〜10部、通常0.1〜3部用いられ、この使用量は
他の金属触媒についても同様である。
前記ニトロ化合物に対して使用される溶媒としては水
または不活性溶媒、あるいはそれらの混合物をあげるこ
とができ、上記不活性溶媒としては、メタノール、エタ
ノール、プロパノール等の脂肪族アルコール、ジオキサ
ン、テトラヒドロフラン(THF)等のエーテル類、ジメ
チルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルス
ルホキシド等の非プロトン性極性溶媒、ベンゼン、トル
エン、キシレン、クロルベンゼン、等の芳香族炭化水素
系溶媒を用いることができる。
これらの溶媒の使用量は原料のニトロ化合物1部に対
して好ましくは0.5〜20部である。金属触媒とともに反
応系に添加される前記一般式〔II〕で示される化合物は
そのまま添加してもよく、または上記溶媒に溶解または
懸濁させて加えてもよい。その使用量はニトロ化合物10
0部に対し、0.1〜10部、より好ましくは0.1〜5部であ
る。
反応は通常1〜30kg/cm2の水素圧の下に、水素雰囲気
中で遂行される。
反応温度は広範囲に変化できるが、通常10〜90℃の温
度が選択される。
反応時間は反応温度、溶媒、水素圧、触媒量、原料の
種類によって変わるが、通常8時間以内で十分である。
反応の進行状況は、副反応が非常に少ないため、反応
系に吸収された水素量を測定することによって容易にチ
ェックすることができ、複雑な操作と危険を伴うサンプ
リングは行う必要がない。
理論量の水素が吸収された後、触媒を別し、溶媒を
除去して目的とするシアノ基および/またはハロゲン原
子で置換したアニリン類を単離することができる。
このようにして得られた目的化合物は一般に十分な純
度を有するが、所望により再結晶法、溶媒洗浄法等によ
って精製してもよい。また、還元反応が終了した後、触
媒を別してから、溶媒を除去することなく、アニリン
類を溶液状のまま、後につづく所定の反応に用いること
もできる。
〔実施例〕
ついで、以下の実施例を参照して本発明をさらに詳し
く説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定さ
れない。
実施例1 容量1のステンレス製オートクレーブにTHF240ml、
水53ml、ラネーニッケル5.0g、メラミン1.0gおよび2−
(3−シアノ−4−クロルフェニル)ウレイド−5−ニ
トロフェノール26.6gを装入し、水素圧力20kg/cm2の下
に、オートクレーブの中身を30℃で7時間撹拌すること
によって接触還元反応を遂行した。反応混合物中に理論
量の水素が吸収されたことを確認した後、オートクレー
ブを開放して反応混合物から触媒を別した。
触媒から分離された反応液を高速液体クロマトグラフ
ィーによって分析すると、その反応液は2−(3−シア
ノ−4−クロルフェニル)ウレイド−5−アミノフェノ
ール97.3%(面積%、以下同様)および他の成分(不純
物)2.7%からなる組成を有していた。
上記反応液から溶媒を除いた後、その残渣を30mlのエ
タノールを用いて洗浄し、乾燥すると、上記2−(3−
シアノ−4−クロルフェニル)ウレイド−5−アミノフ
ェノールが融点223〜226℃を有する淡ピンク色結晶の形
で得られた(収率95%)。
実施例2 実施例1において使用した2−(3−シアノ−4−ク
ロルフェニル)ウレイド−5−ニトロフェノールに代え
て2−クロル−5−ニトロベンゾニトリル25.2gを用い
た点を除き、実施例1と同様な手順にしたがって反応を
遂行した。
ガスクロマトグラフィーによって反応液の組成を調べ
たところ、この反応液は2−クロル−5−アミノベンゾ
ニトリル94.5%および不純物5.5%を含んでいた。上記
反応液から溶媒を除いた後、その残渣をトルエンから再
結晶させると、白色粉末状の2−クロル−5−アミノベ
ンゾニトリルが91%の収率で得られた。
実施例3 容量1のステンレス製オートクレーブに水300ml、
ラネーニッケル5.0g、メラミン1.0g、2−クロル−4−
ニトロアニリン27.3gを装入し、水素圧力20kg/cm2の下
に、オートクレーブの中身を30℃で7時間撹拌すること
によって反応を遂行した。反応混合物中に理論量の水素
が吸収されたことを確認した後、オートクレーブを開放
して反応液から触媒を別した。
ガスクロマトグラフィーによって反応液の組成を調べ
たところ、この反応液は2−クロル−p−フェニレンジ
アミン93.5%および不純物6.5%を含んでいた。反応液
から溶媒を除いた後、精製すると、融点63〜67℃を有す
る褐色固体の形で上記フェニレンジアミンが得られた
(収率90%)。
比較例1 メラミンを使用しないで反応時間を4時間とした点を
除き、実施例1と全く同様にして反応を遂行した。高速
液体クロマトグラフィーによって反応液の組成を調べる
と、その反応液は2−(3−シアノ−4−クロルフェニ
ル)ウレイド−5−アミノフェノール44.6%および他の
成分55.4%を含んでいた。
実施例4 金属触媒として、ラネーニッケル5.0gの代りに5%Pd
/C(含水率50%)2.0gを用いた点を除き、実施例1と同
様な手順にしたがって反応を遂行した。高速液体クロマ
トグラフィーによって反応液の組成を調べた結果、この
反応液は2−(3−シアノ−4−クロルフェニル)ウレ
イド−5−アミノフェノール90.5%および不純物9.5%
からなるものであった。
上記反応液から溶媒を除いた後、その残渣を30mlのエ
タノールで洗浄すると、融点222〜225℃の淡ピンク色結
晶の形で上記アミノフェノールが得られた(収率83
%)。
実施例5 実施例1で使用した2−(3−シアノ−4−クロルフ
ェニル)ウレイド−5−ニトロフェノールの代りに2−
(4−シアノフェニル)ウレイド−4−クロル−5−ニ
トロフェノール26.6gを用いた点を除き、実施例1と同
様な手順にしたがって反応を遂行した。高速液体クロマ
トグラフィーによって反応液の組成を調べると、この反
応液は2−(4−シアノフェニル)ウレイド−4−クロ
ル−5−アミノフェノール97.8%および不純物2.2%か
らなることがわかった。上記反応液から溶媒を除いた
後、その残渣を30mlのエタノールを用いて洗浄し、乾燥
すると、淡ピンク色結晶の形で上記アミノフェノールが
94%の収率で得られた。
比較例2 容量1のステンレス製オートクレーブにTHF240ml、
水53ml、ラネーニッケル5.0g、ジシアンジアミド0.67
g、2−(3−シアノ−4−クロルフェニル)ウレイド
−5−ニトロフェノール26.6gを装入し、水素圧力20kg/
cm2の下に、オートクレーブの中身を30℃で3時間撹拌
することによって反応を遂行した。反応混合物中に理論
量の水素が吸収されたことを確認した後、オートクレー
ブを開放して反応混合物から触媒を別した。
触媒から分離された反応液を高速液体クロマトグラフ
ィーによって分析すると、その反応液の組成は、2−
(3−シアノ−4−クロルフェニル)ウレイド−5−ア
ミノフェノール87.6%および不純物12.4%からなるもの
であった。
実施例6 反応器中で1.8のTHFに2′−クロロ−5′−ニトロ
−1−(4−メトキシベンゾイル)アセトアニリド62.8
gを溶解して、これに水100ml、メラミン3.27gおよびラ
ネーニッケル12.4gを加えた後、これらの混合物を撹拌
しながら、常温常圧下で上記アセトアニリドに6時間水
素添加を施した。
理論量の水素が吸収された後、触媒を別し、分離さ
れた反応液を高速液体クロマトグラフィーによって分析
すると、その反応液は5′−アミノ−2′−クロロ−1
−(4−メトキシベンゾイル)アトセアニリド99.2%お
よび他の成分(不純分)0.8%からなる組成を有してい
た。
上記反応液を濃縮して溶媒を除いた後、その残渣を24
0mlのアセトニトリルに溶かして再結晶させると、結晶
純度99.96%(液体クロマトグラフィーにより測定)を
有する結晶55.4g(収率96.6%)が得られた。
比較例3 反応器中で360mlのTHFに2′−クロロ−5′−ニトロ
−1−(4−メトキシベンゾイル)アセトアニリド12.6
gを溶解して、これに水20mlおよびラネーニッケル2.5g
を加えた後、これらの混合物を撹拌しながら、常温常圧
下で上記アセトアニリドに4時間水素添加を施した。
触媒から分離された反応液を高速液体クロマトグラフ
ィーによって分析すると、その反応液は5′−アミノ−
2′−クロロ−1−(4−メトキシベンゾイル)アセト
アニリド49.7%およびその他の成分50.3%からなる組成
を有し、原料およびニトロ基還元中間体であるオキシム
は検出されなかった。
以上に示した実施例と比較例とを対比すると、本発明
において特に採用した前記一般式〔II〕で表わされる化
合物を反応系に存在させて実験した実施例1〜6におい
ては、このような化合物を使用しなかった比較例1並び
に3およびこの一般式〔II〕の化合物の代りに、これと
同様な目的で添加されたジシアンジアミドを使用した比
較例2と比べて、不純物の著しく少ない生成物をもたら
し、目的とするアニリン類への選択率が著しく向上した
ことがわかる。
〔発明の効果〕
以上述べた説明から明らかなように、本発明による
と、シアノ基および/またはハロゲン原子のような還元
され易い置換基を分子内に含む芳香族ニトロ化合物を出
発原料とする接触水素還元によって、そのニトロ化合物
に対応するアニリン類を、副生物の生成を抑えて高収率
で製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 255/50 C07C 255/50 255/58 255/58 C07D 251/54 C07D 251/54 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の一般式〔I〕で表される芳香族ニト
    ロ化合物を、 一般式〔I〕 (式中、R1,R2およびR3は、そのうちの少なくとも1つ
    がハロゲン原子、シアノ基、あるいはハロゲン原子およ
    び/またはシアノ基を含む有機基を表わすことを条件と
    して、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、シ
    アノ基、ヒドロキシル基、随意に置換されているアミノ
    基、随意に置換されているアルキル基、随意に置換され
    ているアリール基、随意に置換されているアルキルカル
    ボニル基、随意に置換されているアリールカルボニル
    基、スルホン酸基、カルボキシル基、−OR基、または−
    SR基を表わし、そしてRは随意に置換されているアルキ
    ル基、随意に置換されているアリール基、または随意に
    置換されている複素環基を表わす)、金属触媒および下
    記の一般式〔II〕で表わされる化合物の存在下において
    接触水素還元することを特徴とするシアノ基および/ま
    たはハロゲン原子で置換されたアニリン類の製造方法。 一般式〔II〕 (式中、R11,R12,R13,R14,R15およびR16は、それぞれ独
    立して、水素原子、ハロゲン原子、随意に置換されてい
    るアルキル基、随意に置換されているアリール基、随意
    に置換されているアルキルカルボニル基、随意に置換さ
    れているアリールカルボニル基、随意に置換されている
    アルキルスルホニル基、または随意に置換されているア
    リールスルホニル基を表わすか、あるいはR11とR12,R13
    とR14、およびR15とR16とは、それぞれ共同して、五員
    環または六員環からなる置換基を表わす)
  2. 【請求項2】前記芳香族ニトロ化合物が、下記の一般式
    〔I′〕で表わされる化合物であることを特徴とする請
    求項1に記載のシアノ基および/またはハロゲン原子で
    置換されたアニリン類の製造方法。 一般式〔I′〕 (式中、R4,R5,R7,R8およびR9は、そのうちの少なくと
    も1個がハロゲン原子、シアノ基、あるいはハロゲン原
    子および/またはシアノ基を含む有機基を表わすことを
    条件として、いずれも前記R1,R2およびR3と同じ意味を
    有し、そしてJは2価の基を表わす)
  3. 【請求項3】金属触媒の存在下で、前記一般式〔I〕ま
    たは〔I′〕で表わされる芳香族ニトロ化合物から、シ
    アノ基および/またはハロゲン原子で置換されたアニリ
    ン類を製造する接触水素還元において前記金属触媒とと
    もに使用される前記一般式〔II〕で表わされることを特
    徴とする副反応抑制剤。
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