JP2684296B2 - 含フッ素有機ケイ素化合物の製造方法 - Google Patents

含フッ素有機ケイ素化合物の製造方法

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  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、取扱いが容易で且つ経
済的にも有利な亜鉛触媒を用いて、含フッ素有機ケイ素
化合物を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、含フッ素有機基を炭化水素に導入
する反応としては、下記式(6):
【化5】 〔式中、Rfは含フッ素有機基である〕で表される反応が
代表的であり、この反応を利用して、含フッ素シラン等
も製造されている。
【0003】ところで、上記反応の触媒としては、 (イ) Et3 B [Katsukiyo Miura, Masahiko Taniguchi, Ky
oko Nozaki, KoichiroOshima, Kiitiro Utimoto, Tetra
hedron Letters 31, 6391(1991); YoshiheroTakeyama,
Yoshifumi Ichinose, Koichiro Oshima, Kiitiro Utimo
to, Ibid, 30, 3159(1989)等参照] (ロ) Me3 Al [Keiji Maruoka, Hiromi Sano, Yoshimi Fu
kutani, HisashiYamamoto, Chemistry Letters 1689(19
85)参照] (ハ) Pd(PPh3 ) 4 [Takashi Ishihara, Manabu Kurobosh
i, Yoshiji Okada,Chemistry Letters 1895(1986)参照] (ニ) PPh3 , P(OEt)3 , NH3 OH [Wei-Yuan Huang, Han-
Zhong Zhang,J. Fluorine Chem, 50, 133(1990) 参照] (ホ) Ru3 (CO)12, Fe3 (CO)12, Fe2 (CO)9 , Fe(CO)5 ,
Co2 (CO)8 , Ni(CO)2(PPh3 ) 2 , W(CO) 5 〔P(OE
t)3 〕, Mo(CO)5 (PPh3 ), [Takamasa Fuchikami,Iwao
Ojima, Tetrahedron Letters, 25, 303(1984), 同Tet
rahedron Letters,25, 307(1984);米国特許第 5,017,71
8号参照] (ヘ) ClRh(PPh3 ) 3 [Qing-Yun Chen, Zhen-Yu Yang, J.
Fluorine Chem, 39,217(1988) 参照] (ト) Ru/carbon, Pt/carbon, Ag/Al2 O 3 [Konard Vo
n Werner, J.FluorineChem, 28, 229(1985) 参照] が知られている。上記において、Meはメチル基、Etはエ
チル基、Phはフェニル基をそれぞれ示す。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】然しながら、上記の触
媒中、Pd(PPh3 ) 4 , ClRh(PPh3 ) 3 , Ru/carbon, Pt
/carbon, Ag/Al2 O 3 等は、高価な貴金属を使ってい
るため経済的に不利であり、またこれらの触媒を用いて
の反応は、75℃以上の比較的高温の反応条件を必要とす
るという問題がある。また、上記の触媒中、Fe3 (CO)
12等の金属カルボニル醋体は、一酸化炭素の発生という
危険性をはらんでおり、量産には不適当である。更に P
Ph3 , P(OEt)3 , NH3 OHは塩基であるから、前記反応に
おける反応生成物であるアイオダイドと塩を生成するた
め、触媒失活という問題を生じる。比較的低温で行い得
る触媒としては、Et3 B , Me3 Alがあるが、これらは空
気に触れると発火するという問題がある。
【0005】また本発明者等は、上述した反応に適した
触媒としてAIBNを先に提案した(特願平4−173864
号)。この触媒は安価であり、取扱いが容易であるとい
う利点を有しているが、これを含フッ素シラン化合物の
合成に適用した場合、得られるヨードシランのヨード部
分が、さらにもう一分子のビニルシランと反応するとい
う問題がある。
【0006】従って本発明の目的は、上述した種々の問
題が解消し、安価で且つ取扱いが容易な触媒を用いて、
低温での反応により含フッ素シラン化合物を製造する方
法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、下記一
般式(1a): Rf1 I (1a) 〔式中、Rf1 は炭素数1〜15のパーフルオロアルキル基
またはパーフルオロポリエーテル基を示す〕で示される
ヨウ素化合物と、下記一般式(2):
【化6】 〔式中、Xは炭素数1〜5のアルコキシ基、R1 は炭素
数1〜10の非置換もしくは置換炭化水素基、aは0〜3
の整数である〕で表されるビニルシランとを、下記一般
式(3): R2 Zn (3) 〔式中、Rは炭素数1〜5の非置換の一価炭化水素基で
ある〕で表される亜鉛化合物の存在下に反応させる工程
を有する、下記一般式(4):
【化7】 〔式中、Rf1 , R1 及びaは前述の通りである〕で表さ
れる含フッ素シラン化合物の製造方法が提供される。
【0008】また本発明によれば、下記一般式(1b): I−Rf2 −I (1b) 〔式中、Rf2 は炭素数1〜15のパーフルオロアルキレン
基もしくは二価のパーフルオロポリエーテル基である〕
で示されるヨウ素化合物と、一般式(2):
【化8】 〔式中、X及びaは前述の通りである〕で表されるビニ
ルシランとを、一般式(3): R2 Zn (3) 〔式中、Rは前述の通りである〕で表される亜鉛化合物
の存在下に反応させる工程を有する、一般式(5):
【化9】 〔式中、Rf2 , X, R1 及びaは前述の通りである〕で
表される含フッ素シラン化合物の製造方法が提供され
る。
【0009】含フッ素アイオダイド;本発明において、
出発化合物としては、前記一般式(1a)で表される含フ
ッ素モノアイオダイド或いは前記一般式(1b)で表され
る含フッ素ジアイオダイドが使用される。即ち、一般式
(1a)の含フッ素モノアイオダイドを使用した場合に
は、前記一般式(4) で表されるシラン化合物が得られ、
一般式(1b)の含フッ素ジアイオダイドを使用した場合
には、前記一般式(5) で表されるシラン化合物が得られ
る。
【0010】一般式(1a)において、基Rf1 は、炭素数
1〜15の含フッ素基であり、パーフルオロアルキル基ま
たはパーフルオロアルキルポリエーテル基である。ここ
でパーフルオロアルキル基としては、C4 9 , C6
13, C8 17, C1021等を例示することができる。ま
たパーフルオロアルキルポリエーテル基としては、下記
式:
【化10】 〔式中、Yは、FまたはCF3 を示し、nは、1〜5の整
数、mは、0または1である〕で表される基を例示する
ことができ、その中でも代表的なものとして、以下のも
のを挙げることができる。
【化11】
【0011】また一般式(1b)において、炭素数が1〜
15の二価の含フッ素基Rf2 は、パーフルオロアルキレン
基またはパーフルオロポリエーテル基である。このパー
フルオロアルキレン基としては、例えば−C4 8 −,
−C6 12−, −C8 16−等を例示することができ
る。また二価のパーフルオロポリエーテル基としては、
下記式:
【化12】 〔式中、x, yは1〜5の整数である〕で表されるも
の、例えば、
【化13】 等を例示することができる。
【0012】ビニルシラン;本発明において、前記含フ
ッ素アイオダイドと反応させるべきビニルシランとして
は、前記一般式(2) で表されるものが使用される。この
一般式(2) において、炭素数1〜10の炭化水素基R1
しては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基等のア
ルキル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、フ
ェニル基等のアリール基、及びCF3 CH2 CH2 −, C4
9 CH2 CH2−, C6 13CH2 CH2 −, C8 17CH2 CH2
−等のフッ素置換アルキル基等を例示することができ
る。また炭素数1〜5のアルコキシ基Xとしては、メト
キシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等を例
示することができる。
【0013】前記含フッ素アイオダイドとビニルシラン
との反応は、前記反応式(6) のビニル化合物を上記ビニ
ルシランに置き換えた形で進行する。ここでビニルシラ
ンは過剰に使用することが有利であり、一般に、含フッ
素モノアイオダイドを用いた場合には、アイオダイド/
ビニルシラン= 1.0〜1.5 (モル比)の割合で使用さ
れ、また含フッ素ジアイオダイドを用いた場合には、ア
イオダイド/ビニルシラン= 2.0〜3.0 (モル比)の割
合で使用される。
【0014】亜鉛化合物;本発明においては、上記の含
フッ素アイオダイドとビニルシランとの反応を、前記一
般式(3) で表される亜鉛化合物の存在下で行なうことが
顕著な特徴である。即ち、この亜鉛化合物は安価であっ
て経済的に有利であるとともに、比較的取り扱いやす
く、且つ上記反応を低温で進行させることができる。
【0015】一般式(3) において、炭素数1〜5の非置
換炭化水素基としては、例えばメチル基、エチル基、プ
ロピル基、ブチル基等のアルキル基を例示することがで
きるが、工業的にはエチル基が有利である。
【0016】この亜鉛化合物は、一般に 0.1モル/リッ
トル程度の濃度のヘキサン溶液として得られ、これをそ
のまま使用することができる。またビニルシランのケイ
素原子に結合しているアルコキシ基等によって、この亜
鉛化合物あるいはこの亜鉛化合物から生じた活性種が失
活する場合があるので、ガスクロマトグラフィーで反応
の状況を見ながら、亜鉛化合物のヘキサン溶液を滴下し
て反応系に供給することが好ましい。また、このために
亜鉛化合物の使用量を一義的には決定することはできな
いが、一般的には、ヨウ素1モルに対して1/1000モル
〜1/50モルの範囲が好適である。尚、亜鉛化合物のヘ
キサン溶液の滴下は、反応の進行状況によって異なって
くるが、実用的には、4〜8時間で滴下を完了させるこ
とが望ましい。
【0017】反応 上記亜鉛化合物を触媒としての反応は、一般に、0〜70
℃、特に15〜30℃が好適である。さらに、亜鉛化合物添
加後、2〜5時間の反応熟成時間をとることが好まし
い。また反応は、反応に対して不活性である限り任意の
溶媒を使用することができるが、特に溶媒を使う必要は
ない。反応終了後、減圧蒸留等のそれ自体公知の精製処
理を行なうことにより、目的とする含フッ素シラン化合
物が得られる。
【0018】含フッ素シラン化合物;かくして得られる
含フッ素シラン化合物は、一般式(4) または(5) で表さ
れるものであり、この化合物は、フッ素化合物に特有な
耐溶剤性、耐薬品性、低表面エネルギーを有しており、
これらの特性が要求される材料として使用に供される。
具体的には、繊維処理剤、離型剤、ゴム内添剤、架橋剤
等の原料として有用である。
【0019】
【実施例】実施例1 攪拌子、温度計、ジムロート、三方コックを付した 500
ml四つ口フラスコに、 パーフルオロオクチルアイオダイド(C8 17I) 273
g(0.5モル) トリメチルビニルシラン 55g(0.55モル) を仕込み、三方コックより窒素を流し、系内を窒素置換
した。次いで、 ジエチル亜鉛10ml( 0.1モル濃度のヘキサン溶液: 0.0
01モル) を窒素を流しながら三方コックより注射器で滴下を開始
した。水浴で20〜40℃に保ちながら、約5時間かけてジ
エチル亜鉛を滴下したのち、原料のアイオダイドがほぼ
消失した時点で、減圧蒸留を行なった。沸点89〜91℃/
3mmHgの留分として、 C8 17CH2 CHISiMe3 309g(収率96%) が得られた。尚、生成物の同定は、以下の分析を行な
い、標品と比較同定することにより確認した。 [文献:
T.Fuchikami, I.Ojima, Tetrahedron Letters, 25, 30
3(1984)]
【0020】GC−マス:分子ピーク 646 IR:チャートを図1に示す。1 H−NMR; CCl4 溶液:CHCl3 内部標準 (ppm) 0.30 (s, Si−Me, 9H) 2.30〜3.13 (m, −CH2 −, 2H) 3.13〜3.43 (m, −CHI−, 1H)19 F−NMR;CF3 COOH標準
【化14】 (ppm) a: − 4.51 b:−37.91 c:−44.93 d:−46.58 e:−49.39
【0021】実施例2 パーフルオロブチルアイオダイド及びトリメチルビニル
シランを使用し、表1に示す反応条件(ジエチル亜鉛の
使用量及び滴下時間)を使用した以外は実施例1と同様
にして反応及び蒸留を行ない、沸点57〜58℃/4mmHgの
留分として、 C4 9 CH2 CHISiMe3 (収率92%) が得られた。尚、生成物の同定は、実施例1と同様にし
て行ない、以下の結果であった。
【0022】IR:チャートを図2に示す。1 H−NMR; CCl4 溶液:CHCl3 内部標準 (ppm) 0.32 (s, Si−Me, 9H) 1.30〜3.12 (m, −CH2 −, 2H) 3.12〜3.43 (m, −CHI−, 1H)19 F−NMR;CF3 COOH標準
【化15】 (ppm)a:− 4.70 b:−38.21 c:−47.80 d:−49.08
【0023】実施例3 パーフルオロブチルアイオダイド及びトリエトキシビニ
ルシランを使用し、表1に示す反応条件(ジエチル亜鉛
の使用量及び滴下時間)を使用した以外は実施例1と同
様にして反応及び蒸留を行ない、沸点74〜76℃/2mmHg
の留分として、 C4 9 CH2 CHISi (OEt)3 (収率92%) が得られた。尚、生成物の同定は、実施例1と同様にし
て行ない、以下の結果であった。
【0024】IR:チャートを図3に示す。1 H−NMR; CCl4 溶液:CHCl3 内部標準 (ppm) 1.30 (t, −Me, 9H) 2.10〜3.00 (m, −CF2 CH2 −, 2H) 3.00〜3.30 (m, −CHI−, 1H) 3.93 (q, O−CH2 −C, 6H)19 F−NMR;CF3 COOH標準
【化16】 (ppm) a:− 4.58 b:−38.46 c:−47.74 d:−49.02
【0025】実施例4 パーフルオロオクチルアイオダイド及びメトキシジメチ
ルビニルシランを使用し、表1に示す反応条件(ジエチ
ル亜鉛の使用量及び滴下時間)を使用した以外は実施例
1と同様にして反応及び蒸留を行ない、沸点 108〜110
℃/4mmHgの留分として、 C8 17CH2 CHISi(Me)2 (OMe) (収率84%) が得られた。尚、生成物の同定は、実施例1と同様にし
て行ない、以下の結果であった。
【0026】IR:チャートを図4に示す。1 H−NMR; CCl4 溶液:CHCl3 内部標準 (ppm) 1.42 (s, Si−Me, 6H) 2.26〜3.15 (m, −CH2 −, 2H) 3.15〜3.42 (m, −CHI−, 1H) 3.53 (s, O−Me, 3H)19 F−NMR;CF3 COOH標準
【化17】 (ppm) a:− 4.51 b:−38.03 c:−44.87 d:−46.52 e:−49.26
【0027】実施例5 パーフルオロオクチルアイオダイド及びジメトキシメチ
ルビニルシランを使用し、表1に示す反応条件(ジエチ
ル亜鉛の使用量及び滴下時間)を使用した以外は実施例
1と同様にして反応及び蒸留を行ない、沸点97〜98℃/
1mmHgの留分として、 C8 17CH2 CHISi(Me) (OMe)2 (収率82%) が得られた。尚、生成物の同定は、実施例1と同様にし
て行ない、以下の結果であった。
【0028】IR:チャートを図5に示す。1 H−NMR; CCl4 溶液:CHCl3 内部標準 (ppm) 0.42 (s, Si−Me, 3H) 2.10〜3.32 (m, −CH2 CHI−, 3H) 3.53 (s, O−Me, 6H)19 F−NMR;CF3 COOH標準
【化18】 (ppm) a:− 4.51 b:−38.15 c:−44.87 d:−46.52 e:−49.26
【0029】実施例6 パーフルオロオクチルアイオダイド及びトリエトキシビ
ニルシランを使用し、表1に示す反応条件(ジエチル亜
鉛の使用量及び滴下時間)を使用した以外は実施例1と
同様にして反応及び蒸留を行ない、沸点 113〜115 ℃/
1mmHgの留分として、 C8 17CH2 CHISi (OEt)3 (収率63%) が得られた。尚、生成物の同定は、実施例1と同様にし
て行ない、以下の結果であった。
【0030】IR:チャートを図6に示す。1 H−NMR; CCl4 溶液:CHCl3 内部標準 (ppm) 1.30 (t, −Me, 9H) 2.17〜3.30 (m, −CH2 CHI−, 3H) 3.95 (q, O−CH2 −, 6H)19 F−NMR;CF3 COOH標準
【化19】 (ppm) a:− 4.51 b:−38.34 c:−44.93 d:−46.76 e:−49.32
【0031】実施例7 アイオダイドとして表1に示すパーフルオロアルキルエ
ーテルアイオダイドを使用し且つメトキシジメチルビニ
ルシランを使用し、表1に示す反応条件(ジエチル亜鉛
の使用量及び滴下時間)を使用した以外は実施例1と同
様にして反応及び蒸留を行ない、沸点 69 〜 71 ℃/3
mmHgの留分として、下記式:
【化20】 で表されるシラン化合物を得た(収率75%)。尚、生成
物の同定は、実施例1と同様にして行ない、以下の結果
であった。
【0032】IR:チャートを図7に示す。1 H−NMR; CCl4 溶液:CHCl3 内部標準 (ppm) 0.43 (s, −SiMe, 6H) 2.27〜3.37 (m, −CH2 CHI−, 3H) 3.54 (s, −OMe, 3H)19 F−NMR;CF3 COOH標準
【化21】 (ppm) a:− 3.48 b:− 5.00 c:− 6.58 d:−52.80 e:−56.12 f: −67.70
【0033】
【表1】
【0034】実施例8 攪拌子、温度計、ジムロート、三方コックを備えた 500
ml四つ口フラスコに、 IC4 8 I 227g(0.5モル) ジメチルメトキシビニルシラン 139g(1.2モル) を仕込んだ。三方コックより窒素を流し、系内を窒素置
換した。次いで、ジエチル亜鉛20mlを注射器により三方
コックから滴下を開始する。水浴で20〜40℃に保ちなが
ら、約7時間かけて滴下した。その後、2時間後攪拌
し、原料がほぼ消失したことを確認し、減圧蒸留を行な
い、 150〜151 ℃/ 2.0×10-5Torrの留分として下記
式:
【化22】 のシラン化合物 292g(収率85%)を得た。尚、生成物
の同定は、実施例1と同様にして行ない、以下の結果で
あった。
【0035】GC−マス: 686 IR;チャートを図8に示す。1 H−NMR; CCl4 溶液:CHCl3 内部標準 (ppm) 0.40 (s, −SiMe, 12H) 2.10〜3.47 (m, −CH2 CHI−, 6H) 3.54 (s, −OMe, 6H)19 F−NMR;CF3 COOH標準
【化23】 (ppm) a:−38.59 b:−46.94
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、安価で且つ取扱い容易
な亜鉛化合物を反応触媒として使用することにより、含
フッ素アイオダイドとビニルシランとの反応により含フ
ッ素シラン化合物を得ることが可能となった。この反応
は比較的低温で行なうことができ、工業的に極めて有用
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で合成されたシラン化合物のIRチャ
ート。
【図2】実施例2で合成されたシラン化合物のIRチャ
ート。
【図3】実施例3で合成されたシラン化合物のIRチャ
ート。
【図4】実施例4で合成されたシラン化合物のIRチャ
ート。
【図5】実施例5で合成されたシラン化合物のIRチャ
ート。
【図6】実施例6で合成されたシラン化合物のIRチャ
ート。
【図7】実施例7で合成されたシラン化合物のIRチャ
ート。
【図8】実施例8で合成されたシラン化合物のIRチャ
ート。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (72)発明者 小池 則之 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社 シリコーン電 子材料技術研究所内 (72)発明者 松田 高至 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社 シリコーン電 子材料技術研究所内

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1a): Rf1 I (1a) 〔式中、Rf1 は炭素数1〜15のパーフルオロアルキル基
    またはパーフルオロポリエーテル基を示す〕で示される
    ヨウ素化合物と、下記一般式(2): 【化1】 〔式中、Xは炭素数1〜5のアルコキシ基、R1 は炭素
    数1〜10の非置換もしくは置換炭化水素基、aは0〜3
    の整数である〕で表されるビニルシランとを、下記一般
    式(3): R2 Zn (3) 〔式中、Rは炭素数1〜5の非置換の一価炭化水素基で
    ある〕で表される亜鉛化合物の存在下に反応させる工程
    を有する、下記一般式(4): 【化2】 〔式中、Rf1 , R1 及びaは前述の通りである〕で表さ
    れる含フッ素シラン化合物の製造方法。
  2. 【請求項2】 下記一般式(1b): I−Rf2 −I (1b) 〔式中、Rf2 は炭素数1〜15のパーフルオロアルキレン
    基もしくは二価のパーフルオロポリエーテル基である〕
    で示されるヨウ素化合物と、一般式(2): 【化3】 〔式中、X及びaは前述の通りである〕で表されるビニ
    ルシランとを、一般式(3): R2 Zn (3) 〔式中、Rは前述の通りである〕で表される亜鉛化合物
    の存在下に反応させる工程を有する、一般式(5): 【化4】 〔式中、Rf2 , X, R1 及びaは前述の通りである〕で
    表される含フッ素シラン化合物の製造方法。
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