JP2862977B2 - ジアミノアルキル基を有するシロキサン化合物の製造方法 - Google Patents

ジアミノアルキル基を有するシロキサン化合物の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は合成樹脂の特性改質に用いる有機ケイ素化合
物の製造方法に関し、更に詳しくはポリイミド、ポリア
ミド、ポリウレタンなどのアミノ基の反応性を応用した
合成樹脂の界面特性の改質に有用とされる、ジアミノア
ルキル基を有すシロキサン化合物の新規な製造方法に関
するものである。
〔発明の技術的背景とその問題点〕
本発明者等は先に、上記の如き合成樹脂の界面特性の
改質に有用である新規なジアミノアルキル基を有するシ
ロキサン化合物を見出し、特許出願した(特願平1−87
296号)。そして該明細書において、斯かる化合物は例
えば1,3−ジアミノ−2−メチレンプロペン等と片末端
ハドロジェン変性ジオルガノシキロサンとを付加反応さ
せる方法により合成できる旨を明らかにした。
ところが、更に研究を進めた結果、斯かる合成方法は
やや問題点があるとが判明した。
即ち、この方法は、付加反応の際、好ましくない異性
体の生成や脱水素反応の併発があるという欠点がある。
また、反応原料である1,3−ジアミノ−メチレンプロパ
ンは水溶性や吸湿性が非常に高く、高収率で安定に製造
することが難しいという欠点もある。
かくして、高純度のジアミノアルキル基を有するシロ
キサン化合物を工業的に高収率で得ることは、これまで
困難であった。
〔発明の目的〕
本発明の目的は、従来の方法のこのような問題点を解
消し、入手の容易な原料を使用して、高純度のジアミノ
アルキル基を有するシロキサン化合物を高収率で得る製
造方法を提供することである。
〔発明の構成〕
本発明者らは、このような目的を達成すべく鋭意検討
した結果、フタルイミド基を有するシロキサン化合物と
ヒドラジン1水和物を反応させることにより、ジアミノ
アルキル基を有するシロキサン化合物が高純度、高収率
で得られることを見出し、この知見に基づいて本発明を
なすに到った。
即ち、本発明は、一般式(II) (式中、Rは互いに同一又は相異なるアルキル基、アリ
ール基又はパーフルオロアルキル基を示し、nは0〜1,
000の整数を示す)で表されるフタルイミド基を有する
シロキサン化合物とヒドラジン1水和物とを反応させる
ことを特徴とする一般式(I) (式中、R及びnは前記と同じである)で表されるジア
ミノアルキル基を有するシロキサン化合物の製造方法で
ある。
本発明の方法を化学反応式で表すと次式(1)のよう
になる。
(式中、R及びnは前記と同じである)反応式(1)
は、フタルイミド基がヒドラジンにより分解されて、ジ
アミノアルキル基に変換され、副生物としてフタルヒド
ラジドが生成することを示している。
反応式(1)において、反応試剤として使用されるヒ
ドラジン1水和物は市販されており、容易に入手できる
ものである。
反応式(1)において、反応原料として使用されるフ
タルイミド基を有するシロキサン化合物(II)は、本発
明者の提案した先願明細書(特願平2−184259号)に記
載された方法によって合成することが可能である。化合
物(II)において、Rは互いに同一又は相異なるアルキ
ル基、アリール基又はパーフルオロアルキル基である。
例えばアルキル基としてメチル基、エチル基、プロピル
基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ドデシル基な
ど、アリール基としてはフェニル基、トリル基など、ま
たパーフルオロアルキル基としては3,3,3−トリフルオ
ロプロピル基、ヘパタデカフルオロデジル基などが例示
される。これらの中で、原料の入手及び合成の容易なこ
とから炭素数1〜4のアルキル基、とりわけメチル基が
好ましい。nは0〜1,000、好ましくは1〜200の整数で
ある。nが1,000を超えるものは制御よく合成すること
が困難である。このような化合物(II)の具体例として
は、次のような化合物が挙げられる。
反応式(1)において、化合物(II)とヒドラジン1
水和物との使用割合は特に限定されないが、化学量論的
使用量が経済上好ましい。
又、反応式(1)において、有機溶媒は必須ではない
が、反応を円滑に進めるために有機溶剤を使用すること
が好ましい。所望により使用する場合はメタノール、エ
タノールなどのアルコール類;アセトンなどのケトン
類;ヘキサン、ヘプタンなどの脂肪族炭化水素;シクロ
ヘキサンなどの脂環式炭化水素;エチルエーテルなどの
エーテル類;トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水
素:及び1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水
素類なとが好ましく、これらの中でも反応制御性、円滑
性、反応後の目的化合物(I)と副生したフタルヒドラ
ジドとの液−固分離が容易であることからエタノールの
使用が望ましい。有機溶媒の使用料は特に限定されない
が、化合物(II)に対して10重量%以上、2000重量%未
満の範囲とすることが好ましい。
また、本反応は、化合物(II)及び有機溶媒を反応容
器に仕込み、所定の温度で、ヒドラジン1水和物を滴下
反応させる方法によって行うことが、反応制御上好まし
い。反応温度は−20〜90℃、好ましくは0〜70℃の温度
範囲である。反応時の圧力は特に限定されないが、通常
は常圧で行われる。反応時間は反応条件によるが、通常
は0.5〜24時間で充分である。
かくして得られた反応混合物からの化合物(I)の単
離及び精製は、有機合成化学の分野で通常用いられてい
る手法によって行うことができる。例えば反応後、フタ
ルヒドラジドの沈澱を濾過分離し、その濾液から低沸点
成分を蒸留除去することによって、ジアミノアルキル基
を有するシロキサン化合物(I)が得られる。
〔発明の効果〕
本発明の方法に従うと、入手の容易な原料を用いて、
高純度のジアミノアルキル基を有するシロキサン化合物
(I)を高収率で得ることができるので、工業的製造方
法として好適である。
本発明の方法で得られたジアミノアルキル基を有する
シロキサン化合物(I)は有機材料の変性用反応性オリ
ゴマー原料として使用するとき有利であり、また分子設
計的にも極めて信頼性のある材料が得られる。即ち、有
機モノマーあるいはそれらのポリマーと本発明の方法で
得られたジアミノアルキル基を有するシロキサン化合物
(I)とを反応させて変性すると、従来の有機材料に密
着性、接着低、耐熱性、耐候性、溌水性、耐摩耗性、気
体透過性などのシリコーン特有の優れた性質を付与する
ことができる。
〔実施例〕
以下において、実施例を挙げ、本発明を更に詳しく説
明する。なお、本発明の範囲は以下の実施例のみに限定
されるものではない。
実施例1 撹拌機、温度計、滴下漏斗、還流冷却器及びオイルバ
スを備えた内容積500mlのフラスコに、フタルイミド基
を有するシロキサン化合物として 49.4g(0.10モル)及びエタノール75gを仕込み、20℃で
撹拌を開始した。
これに、ヒドラジン1水和物10.1g(0.20モル)を、
液温20〜30℃に保ちながら、10分かけて滴下した。滴下
終了後、液温25℃で時間撹拌し、更に液温55℃で1時間
加熱撹拌した。
反応容器より試料を取り出して、液体クロマドグラフ
ィー分析を行い、反応原料である前記のフタルイミド基
を有するシロキサン化合物のピークが消失していること
を確認した。
反応混合物を冷却した後、吸引濾過によりフタルヒド
ラジドの沈澱を分離し、その濾液から減圧蒸留で沸点92
〜93℃/4Torrの留分を分取した結果、無色透明液状の1
−(2−アミノメチル−3−アミノプロピル)−1,1,3,
3,3−ペンタメチルシジロキサン21.1gを得た。これは、
前記のフタルイミド基を有するシロキサン化合物に対し
て90%の収率であった。
こうして得られた1−(2−アミノメチル−3−アミ
ノプロピル)−1,1,3,3,3−ペンタメチルジシロキサン
のガスクロマトゲラフィー分析、赤外吸収スペクトル分
析、1H核磁気共鳴吸収分析及び質量スペクトル分析の結
果は下記の通りであり、次式の分子構造であることを確
認した。尚、第1図、第2図に核化合物の1H核磁気共鳴
収スペクトル、赤外吸収スペクトルのチャートを示す。
・ガスクロマトグラフィー分析:98.0% ・赤外吸収スペクトル分析(液膜法): 波 数(cm-1) 帰 属 3360 N−H 3270 N−H 1250 Si−CH3 1100〜1000 Si−O−Si ・1H核磁気共鳴吸収スペクトル分析(90MHz、CDCl
3中): 位置 化学シフトδ(ppm) 積分強度 多重度 a 1.5〜1.6 4H s b 2.6〜2.7 4H d c 1.4〜1.7 1H m d 0.4〜0.6 2H d e 0.1 6H s f 0.1 9H s ・質量スペクトル分析(m/e):234(M+) 比較例1 撹拌機、温度計、滴下漏斗、還流冷却機及びオイルバ
スを備えた内容積100mlのフラスコに、1,3−ジアミノ−
2−メチレンプロパン17.2g(0.20モル)及び白金原子
として0.005gを含む1,3,5,7−テトラビニル−1,3,5,7−
テトラメチルシクテトラシロキサンをリガンドとする白
金錯体を仕込み、撹拌を開始し、液温70℃に加熱した。
これに、滴下漏斗より、1,1,3,3,3−ペンタメチルジ
シロキサン29.6g(0.20モル)を液温70〜90℃に保持し
ながら、15分かけて滴下した。滴下終了後、ガスクロマ
トグラフィー分析により、1,1,3,3,3−ペンタメチルジ
シロキサンのピークが消失するまで、液温70〜100℃で
8時間加熱撹拌した。
放冷後、実施例1と同様に減圧蒸留することにより、
1−(2−アミノメチル−3−アミノプロピル)−1,1,
3,3,3−ペンタメチルジシロキサン32.7gを得た。ガスク
ロマトグラフィー分析の結果、このものの純度は89.0%
であり、不純物として目的物質の異性体や目的物質と1,
1,3,3,3−ペンタメチルジシロキサンとの脱水素生成物
が含まれていることを確認した。また、1,3−ジアミノ
2−メチレンプロパンに対する収率70%であることを確
認した。
【図面の簡単な説明】
第1図は、実施例1で得られた1−(2−アミノメチル
−3−アミノプロピル)−1,1,3,3,3−ペンタメチルジ
シロキサンの1H核磁気共鳴吸収スペクトルを示すチャー
トである。 第2図は、実施例1で得られた1−(2−アミノメチル
−3−アミノプロピル)−1,1,3,3,3−ペンタメチルジ
シロキサンの赤外吸収スペクトルを示すチャートであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−287786(JP,A) 特開 平2−264782(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07F 7/10 C08G 77/26 C08G 77/388 CA(STN) REGISTRY(STN) WPIDS(STN)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(II) (式中、Rは互いに同一又は相異なるアルキル基、アリ
    ール基又はパーフルオロアルキル基を示し、nは0〜1,
    000の整数を示す)で表されるフタルイミド基を有する
    シロキサン化合物とヒドラジン1水和物とを反応させる
    ことを特徴とする一般式(I) (式中、R及びnは前記と同じである)で表されるジア
    ミノアルキル基を有するシロキサン化合物の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN108362791A (zh) * 2018-01-30 2018-08-03 中国农业科学院茶叶研究所 一种茶叶中邻苯二甲酰亚胺检测方法
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