JP2681365B2 - 経皮吸収性製剤及びその製法 - Google Patents

経皮吸収性製剤及びその製法

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JP2681365B2 JP63088551A JP8855188A JP2681365B2 JP 2681365 B2 JP2681365 B2 JP 2681365B2 JP 63088551 A JP63088551 A JP 63088551A JP 8855188 A JP8855188 A JP 8855188A JP 2681365 B2 JP2681365 B2 JP 2681365B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は経皮吸収製剤の製法に関するもので、更に詳
しくは感圧性接着剤と経皮吸収性薬物とからなる貼付層
中に含ませた飽和溶解度以上の前記薬物を貼付層中に均
一で且つ安定的に保持させた経皮吸収性製剤及びその製
法を提供するものである。
〈従来技術とその解決課題〉 皮膚又は粘膜面に、経皮吸収性薬物を含む高分子重合
体を貼り付ける等して、薬物を経皮吸収させることは公
知であり、特許或いは文献等で数多く提案されている。
一般的な貼付型製剤は、ゴム系或いはアクリル系の感
圧性接着剤に経皮吸収性薬物を配合し、目的に応じた支
持体上に形成してなるものである。
ここで接着剤に対する前記薬物の実際の配合量は、何
れも感圧性接着剤に対する飽和溶解度と同等又はそれ以
下である。これは飽和溶解度以上の薬物を単に接着剤に
配合しても、大きな粒径の結晶粒子状態となり、径皮吸
収されないで貼付層に残るからである。
一方、感圧性接着剤に対して飽和溶解度以上の経皮吸
収性薬物を添加し、無駄なく薬物を経皮吸収させる試み
も提案(特開昭60−185713号公報)されている。この提
案によれば飽和溶解度以上の薬物を接着剤層中に再結晶
微粒子状態で分散させることによって所定時間の間は無
駄なく薬物を経皮吸収させることができる。
ところで、感圧性接着剤の皮膚に対する接着力は、外
的要因も加わって、経日で下落することは知られてい
る。そのために、例えば低粘度の感圧性接着剤を用いる
と、目的とする皮膚接着効果は得られるが、糊残りが生
じるという不都合があり、反対に高粘度の感圧性接着剤
を用いると、糊残りは生じないが、短時間しか目的とす
る皮膚接着効果が得られないことがある。
このような性状下において、感圧性接着剤に該接着剤
の飽和溶解度以上の薬物を再結晶微粒子状態で分散させ
ておくと、感圧性接着剤が高ん粘度の場合は前記と同様
の不都合があり、端末剥がれなどの不都合が生じ、反対
に低粘度の場合は、経皮吸収性薬物の過飽和分が微粒子
状態で分散されているために充填剤的機能を果さず、や
はり糊残りの問題が起生するという不都合を生じるもの
である。
〈発明の目的〉 従って本発明の目的は、感圧性接着剤の粘度が低粘度
であっても、飽和溶解度以上の経皮吸収性薬物を特定の
状態で分布させておくことによって初期は充填剤的機能
を発揮して糊残りを生じず、経時後は再結晶薬物の溶解
と共に接着性が持続して剥がれない経皮吸収性製剤及び
その製法を提供することにある。
〈課題を解決するための手段〉 かかる本発明の目的は、実質的に薬物非移行性である
支持フィルムの表面に、感圧性接着剤中に該接着剤に対
する飽和溶解度以上の経皮吸収性薬物(常温で固体)を
含む貼付層を設けると共に必要に応じて該層面に剥離性
被覆材を仮着し、前記接着剤に対する飽和溶解度以上の
含有薬物が再結晶する前に、前記接着剤に切断刃および
/または穿孔処理により刺激を与えて、前記薬物の再結
晶を誘発促進させること、によって達成される。
〈発明の構成・作用〉 本発明の経皮吸収性製剤は、飽和溶解度以上の薬物が
略放射状に連続再結晶しており、しかもこの連続的に再
結晶した薬物は全体としては方向性を有するものの、接
着剤層内で幾重にも重なって表面から観察すると略網目
状を呈しており、その結果低粘度感圧性接着剤に対して
充填剤的機能を発揮し、皮膚面への糊残りを防止するも
のである。
本発明の実施に当って用いられる支持フィルムとして
は、例えばポリオレフィン、ポリウレタン、ポリアクリ
ル、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデ
ン、ポリアミド、エチレン性共重合体、塩化ビニル−酢
酸ビニル共重合体などのプラスチックフィルム或いはこ
れらの複合フィルム又はシート、ゴム及び/又は合成樹
脂製多孔性(微孔性)フィルム又はシート、布織布、織
布、紙などの繊維性フィルム又はシート、金属箔など、
及びこれらのフィルム又はシート状物の表面に金属蒸着
したフィルム又はシートが挙げられるが、支持フィルム
と経皮呼吸性薬物との組み合せは、フィルムの一方に形
成される薬物含有貼付層から薬物が移行することがない
ように行われるものである。
支持フィルムの厚みの設計は重要ではなく、ハンドリ
ング性、皮膚への違和感などの点を考慮して決められる
が、概して5〜300μmのものが用いられる。
感圧性接着剤は、飽和溶解度以上の経皮吸収性薬物を
連続再結晶状態で保持し、皮膚面に連続的に薬物を供給
する良好な感圧接着特性を有する、ゴム及び/又は合成
樹脂を主体とする単独及び/又は共重合系の重合体で、
常温でのみかけ粘度が5×106ポイズ以下、好ましくは
5×103〜1×106ポイズのものが用いられる。
常温でのみかけ粘度が5×106ポイズを超えると、重
合体が硬く、皮膚への接着性が不充分となると共に、製
剤製造時において飽和溶解度以上の薬物が連続的に再結
晶状態を瞬間的に形成しないことがあるので好ましくな
く、また5×103ポイズ以下では貼り付け後に糊残りを
生じさせることがあるので好ましくないものである。
常温でのみかけ粘度が5×106ポイズ以下の感圧性接
着剤は、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重
合体ゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ポリブテンゴ
ム、ポリイソプレンゴム、ブチルゴム、シリコーンゴ
ム、天然ゴム、合成イソプレンゴムなどに代表されるゴ
ム及び/又はポリ(メタ)アクリル、ポリビニルエーテ
ル、ポリウレタン、ポリエステル、ポリアミド、エチレ
ン性共重合体などに代表される合成樹脂などから得られ
るが、これらの系において接着剤の常温でのみかけ粘度
を調整するために、例えば粘着付与性樹脂、液状ゴム、
軟化剤の如き配合剤を適量添加してもよいものである。
実際に際して望ましい感圧性接着剤の一つは、アルキ
ル基の平均炭素数が4以上のアクリル酸又はメタクリル
酸のアルキルエステルを少なくとも50重量%含むアクリ
ル系共重合物であって、該共重合物は薬物に対する溶解
性が良く且つ皮膚に対して無刺激性であり、しかも薬物
が安定的に保持するものである。
前記アクリル系共重合物には、(メタ)アクリル酸ア
ルキルエステルとの共重合可能な官能性モノマー及び/
又はビニルエステルモノマーとの共重合物を含むもので
あり、該官能性モノマーは0〜20重量%、好ましくは0.
5〜10重量%の範囲で、前記ビニルエステルモノマーは
0〜40重量%、好ましくは5〜30重量%の範囲で夫々配
合される。
前記官能性モノマーは、その添加部数によって共重合
物の凝集性を、モノマーの種類によって共重合物の親水
性を夫々変化させることができるものであり、前記ビニ
ルエステルモノマーは共重合物の薬物溶解性を向上させ
るものである。
前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル、官能性モ
ノマー及びビニルエステルモノマーとしては、次のもの
を例示することができる。
(メタ)アクリル酸アルキルエステルとして、例えば
(メタ)アクリル酸n−ブチル、アクリル酸ヘキシル、
アクリル酸2−エチルブチル、アクリル酸イソオクチ
ル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル
酸ノニル、(メタ)アクリル酸デジル、(メタ)アクリ
ル酸ドデジル、(メタ)アクリル酸トリデシルなどが、
官能性モノマーとして、例えば(メタ)アクリル酸、イ
タコン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、アクリル酸ヒ
ドロキシエチル、アクリル酸ヒドロキシプロピル、(メ
タ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸エ
トキシエチル、アクリル酸ブトキシエチル、(メタ)ア
クリルアミド、ジメチルアクリルアミド、(メタ)アク
リル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸t−
ブチルアミノエチル、アクリロニトリル、N−ビニル2
−ピロリドン、ビニルイミダゾールなどが、ビニルエス
テルモノマーとして、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸
ビニルなどが挙げられる。
経皮呼吸性薬物は、製剤を皮膚面に貼着して適用した
際に、経皮的に体内に吸収されるもので、常温において
固体であれば特に制限を受けるものではない。例えば、
コルチコステロイド類、鎮痛消炎剤、催眠鎮静剤、精神
安定剤、抗高血圧剤、降圧利尿剤、抗生物質、麻酔剤、
抗菌性物質、抗真菌物質、ビタミン剤、抗てんかん剤、
冠血管拡張剤、抗ヒスタミン剤、鎮咳剤、抗うつ剤、性
ホルモンなどが挙げられるものであり、これらの薬物の
具体名は例えば特開昭60−185713号公報に記載されてい
る。
前記感圧性接着剤に対する上記経皮吸収性薬物の配合
量は、一般に約60重量%以下とされるが、前記重合体に
対する薬物の飽和溶解度の1.2倍以上、好ましくは1.5〜
10倍の範囲となるように調整するのが望ましいものであ
る。
1.2倍以下では、貼付層を構成する前記接着剤中にお
ける連続再結晶状の分布量が少なすぎて、目的とする薬
物持続放出効果が得られにくいので好ましくないもので
ある。
このように、常温で低粘度の感圧性接着剤に、良溶媒
の存在下で、該接着剤に対する飽和溶解度以上の常温で
固体の経皮吸収性薬物を配合して均一に溶解すると共
に、これを支持フィルムに塗布後の接着剤に刺激を与え
ることにより、前記接着剤に対する飽和溶解度量の範囲
で溶解させた該薬物と前記接着剤中に方向性を持って連
続再結晶状態で且つ網目状に分布させてなる再溶解可能
な連続再結晶状薬物とからなる貼付層が得られるもので
あり、該層は、皮膚面に対して追従接着性を有すると共
に実質的に薬物非移行性である支持フィルム面に強固に
結合固定されるものである。
貼付層中の再溶解可能な連続再結晶薬物は、前述の如
く、良溶媒を選択することによって、薬物を溶解状態か
ら刺激により数分乃至数時間で連続的に結晶析出させた
ものである。
貼着層の厚みは、5〜500μm、好ましくは10〜300μ
mの範囲とされる。
5μm以下では、皮膚面への適用時の接着性に劣り、
500μm以上では、連続再結晶薬物の再結晶状態が不均
一で、しかも再結晶状態が偏在化して網目状を形成せ
ず、それによって均一な放出性が得られないので好まし
くないものである。
本発明の経皮吸収性製剤は、酢酸エチル、クロロホル
ム、四塩化炭素、塩化メチレン、トルエン、キシレン、
テトラハイドロフラン、ジオキサン、アセトンなどの有
機溶剤又は該溶剤とメチルアルコール、エチルアルコー
ルの如きアルコール類との混合物、或いは該混合物に少
量の水を添加した混合物などから選択される、前記感圧
性接着剤及び経皮吸収性薬物に対する良溶媒を用いて、
前記接着剤及び該接着剤に対する飽和溶解度量の1.2倍
以上の薬物を均一に溶解させて、貼着層用の混合溶液の
固形分を10〜40重量%、好ましくは15〜30重量%に調整
し、この混合溶液を乾燥後の厚みが5〜500μm、好ま
しくは10〜300μmとなるように、支持フィルム上に塗
布し、20〜180℃で0.5〜30分間乾燥し、必要に応じてこ
の面に剥離性被覆材(剥離剤にて表面処理したフィル
ム)を仮着し、後着剤に対する飽和溶解度以上の含有薬
物を接着剤に物理的な刺激を与えて前記薬物の再結晶を
誘発促進させることによって、連続再結晶状態で且つ略
網目状に再結晶薬物が分布する経皮吸収性製剤が得られ
るものである。
前記において、接着剤に対する物理的刺激の付与方法
としては、接着剤層(貼付層)に対して剪断的且つ衝撃
的な刺激を与える方法が挙げられ、例えば針状物又は円
柱(円筒)状物などの型によって穿孔処理を施して接着
剤に刺激を与える。穿孔処理によって刺激を与えられた
接着剤中の飽和溶解度以上の経皮吸収性薬物は、穿孔部
分から薬物の再結晶化が誘発促進されて方向性を有する
連続結晶状態で略網目状に進行し、同様に隣接する穿孔
部分から進行してくる結晶状態と当接し、全体の再結晶
化が終了する。
他の刺激付与方法としては、支持フィルムと経皮吸収
性薬物含有貼付層とから構成されている製剤原反から設
計された薬物含有量の経皮吸収性製剤を得るに際し、原
反を打抜き刃又はロータリー刃の如きに切断刃を用い
て、切断と同時に刺激を与える方法が挙げられる。この
場合、連続再結晶状態で且つ略網目状の薬物の結晶は、
製剤の端部から内方に向って進行する。
本発明を構成する前記貼付層には、必須ではないが、
例えば増量、吸収促進、賦形などを目的として、微粉末
シリカ、チタン白、炭酸カルシウムの如き充填剤、多価
アルコール類、スルホキシド類、アミド類、アジペート
類、セバケート類、ラウレート類、サリチル類、尿素、
アラントインの如き公知の吸収促進剤、乳糖、シクロデ
キストリン、セルロース系粉末の如き賦形剤(予め経皮
吸収性薬物と混合されて用いられるのが一般的であ
る。)、その他軟化剤、止痒剤の如き配合剤を、多くて
も30重量%を超えない範囲で添加することができる。
〈発明の効果〉 本発明の経皮吸収性製剤は、感圧性接着剤に該接着剤
に対して飽和溶解度以上の経皮吸収性薬物を連続再結晶
状態で且つ網目状に分布させたので、低粘度の感圧性接
着剤に対して充分な充填剤的機能を発揮し、しかも経時
後は結晶が溶解して充填剤的機能が低下して、皮膚に対
して良好な接着性を有すると共に、糊残りがないという
特徴を有する。
さらに、連続再結晶状の薬物は、皮膚貼付側から順次
再溶解して経皮吸収されるので、持続性にすぐれるとい
う特徴を有する。
また、製法においては、良溶媒を用いて系を均一溶解
させて支持フィルム上に塗布乾燥後に刺激を与えて連続
再結晶状態を起生させるものであるから、再結晶が均一
に進行し、結晶化にバラツキがなく、安定な放出性を有
する製剤が得られるものである。
また、刺激を付与するに際して、切断刃や穿孔処理を
用いると、刺激を各部分に対して同時に付与できるの
で、製剤内における結晶化のバラツキがないという特徴
を有する。
〈実施例〉 以下本発明の実施例を示す。文中部とあるのは重量部
を意味する。
実施例1 アクリル酸2−エチルヘキシル 97 部 アクリル酸 3 部 アゾビスイソブチロニトリル 0.2部 酢酸エチル 42.9部 上記配合物を常法にて重合し、常温でのみかけ粘度が
5×104ポイズの感圧性接着剤溶液を得る。
この溶液の固形分100部に対して、前記接着剤及び薬
物に対して良溶媒である酢酸エチル100部に25部の硝酸
イソソルビド(前記感圧性接着剤に対する飽和溶解度は
約8重量%である)を均一に溶解した溶液を混合して貼
付層用の混合溶液を得る。
次に、該溶液を厚さ12μmのポリエステルフィルムに
乾燥後の厚みが40μmとなるように塗布し、100℃で4
分間乾燥し、この上に表面に剥離剤を塗布した剥離性被
覆材を仮着し、これを一辺が5cmで正方形状(矩形)に
刃型をセットした切断刃にて打抜いて、経皮吸収性製剤
を得た。
得られた製剤を目視により観察すると、結晶化した薬
物は杉の葉状に連続していると共に略網目状に分布して
いた。
実施例2 実施例1で得た製剤原反を縦横に5mm間隔で針状物を
植設した刃型を用いて穿孔処理を行い、その後所定の大
きさの経皮吸収製剤を得た。
薬物の結晶化は、穿孔部分から進行し、穿孔間の略中
央で当接していた。
実施例1及び2の血中濃度を第1表に示す。
比較例1 実施例1の混合溶液を厚さ12μmのポリエステルフィ
ルムに乾燥後の厚みが40μmとなるように塗布し、90℃
で5分間乾燥し、この上に剥離性被覆材を仮着し、常温
で48時間熟成して再結晶微粒子の平均粒経が約5μmの
経皮吸収性製剤を得た。
比較例2 アクリル酸2−エチルヘキシル94部、アクリル酸6
部、アゾビスイソブチロニトリル0.2部及び酢酸エチル4
2.9部を常法により重合し、常温でのみかけ粘度が7×1
05ポイズの感圧性接着剤でのみかけ粘度が7×105ポイ
ズの感圧性接着剤溶液を得る。
この溶液を用いて比較例1と同様の操作にて再結晶微
粒子の平均粒経が約5μmの経皮吸収性製剤を得た。
実施例1及び2、比較例1及び2の経時による皮膚接
着性及び剥離後の糊残りの結果を第2表に示す。
測定方法 常温でのみかけ粘度:クリープ剪断粘度試験により求
めたみかけ粘度であり、ペークライト板に試料(幅10m
m、長さ20mm)を貼り付け、一定荷重で微小時間内に動
く距離を読み取り、次式から求めた。
但し W:荷重(g) l:試料の厚み(cm) A:接触面積(cm3) dx:dt秒に動いた距離(cm) 経時による皮膚接着性:各試料片(5cm×5cm)を成人男
子胸部に貼り付け、12時間、24時間、36時間及び48時間
後に接着状態を観察し下表により判定する。48時間後に
剥離し、下表により糊残りの状況を判定する。
経時による皮膚接着性 良好:はがれがない。
一部:外周の一部がはがれる。
周囲:外周のほとんどがはがれる。
半分:テープ面積の半分がはがれる。
糊残り なし:糊残りを認められない。
一部:周囲の一部に糊残りが認められる。
周囲:全周に渡り糊が残る。
著しい:全面に渡り糊が残る。
血中濃度:各試料片(6cmφ)を予め除毛したウサギの
背部に貼り付け、12時間、24時間、36時間及び48時間後
に夫々血液を抜き取りガスクロマトグラフィー装置を用
いて薬物の血中濃度を測定した。
実施例3〜4及び比較例3〜6 第3表に示する配合物を用いて、実施例1と同様の操
作にて経皮吸収性製剤を得た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 徳田 祥一 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日 東電気工業株式会社内 (72)発明者 木之下 隆士 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日 東電気工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−307818(JP,A) 特開 昭63−35521(JP,A) 特開 昭62−273913(JP,A) 特開 昭60−185713(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】実質的に薬物非移行性である支持フィルム
    の表面に、感圧性接着剤中に該接着剤に対する飽和溶解
    度以上の経皮吸収性薬物(常温で固体)を含む貼付層を
    設けると共に必要に応じて該層面に剥離性被覆材を仮着
    し、前記装着剤に対する飽和溶解度以上の含有薬物が再
    結晶する前に、前記接着剤に切断刃および/または穿孔
    処理により刺激を与えて、前記薬物の再結晶を誘発促進
    させることを特徴とする経皮吸収性製剤の製法。
JP63088551A 1988-04-11 1988-04-11 経皮吸収性製剤及びその製法 Expired - Lifetime JP2681365B2 (ja)

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