JP2680136B2 - 渦流ブロワ - Google Patents

渦流ブロワ

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JP2680136B2 JP21292089A JP21292089A JP2680136B2 JP 2680136 B2 JP2680136 B2 JP 2680136B2 JP 21292089 A JP21292089 A JP 21292089A JP 21292089 A JP21292089 A JP 21292089A JP 2680136 B2 JP2680136 B2 JP 2680136B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、粉流体などの空気輸送、紙などの吸着装
置、エアレーションなどの一般産業機械組込用の空気動
力源として用いられる渦流ブロワに係り、特に、渦流ブ
ロワの空力性能を大巾に向上させるのに好適な羽根車の
形状、及びこの羽根車に合ったケーシング形状に関す
る。
〔従来の技術〕
渦流ブロワは小型で高い風圧が得られる特徴がある。
この特徴を更に高めるために、従来種々の提案や検討が
なされている。
例えば、日本機械学会論文集第45巻396号(昭和54.
8)1107頁〜1116頁には、羽根の内側端を結ぶ円の半径
をR1、外側端を結ぶ円の半径をR2とするとき、R1/R2の
値を変えることにより、渦流ブロワの特性(吐出流量対
吐出圧力特性)が変わることが記載してある。
これによれば、その値0.68のものが0.82のものより流
量係数、圧力係数共に高く、0.75のものが更に高いこと
が示されている。
しかし、これを流量と圧力に直して述べると、R2の値
が一定であれば、R1/R2の値が大きくなれば、圧力は高
く、流量は小さくなり、逆にR1/R2の値を小さくすると
流量は大きく、圧力は低くなることになる。
現在実用化されているものは0.68程度が最小である。
渦流ブロワを小型にするためには、R2の値を小さくす
れば良いが、その値を単に小さくすると圧力が、低下
し、流量が少なくなってしまう。
一方羽根の形状に工夫を凝らし、渦流ブロワの空力性
能を改善することも提案されている。
特開昭50−5914号公報、特開昭61−15569号公報に示
すものは、羽根の軸方向入口角、出口角を90度より小さ
く、或いは大きくして空力性能を改善するものである。
また、実公昭55−4815号公報、実公昭56−85091号公
報には、その目的は明確でないが、径方向入口角度、径
方向出口角度の両方、或いは一方を90度と異ならしめた
ものが開示してある。
〔発明が解決しようとする課題〕
渦流ブロワでは、小型で、清浄な空気源を提供出来る
という利点のため、近年用途が拡がり、それに伴って、
さらに高風圧なもの、あるいは圧力は従来程度で良い
が、更に小型化することなどが強く望まれている。しか
し、上記従来の技術を含め、これ迄の技術では、所定の
圧力を保って、更に小型化することも、寸法を大きくす
ることなく、大幅に圧力を高めることも、困難である。
また、従来の渦流ブロワは騒音が大きいと言う問題が
有り、このことが、医療機器などのように静かな環境で
使用するものへの適用を阻止する原因に成っていた。
本発明はこの様な点に鑑みなされたものであって、そ
の第1の目的は、空力性能を従来のものに比べて遥かに
高めることができる渦流ブロワを提供することにある。
本発明の第2の目的は、騒音の低い渦流ブロワを提供
することにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、本発明では第1に少なく
とも羽根車の内周側を、三次元的な空気の流れに対応で
きるように、羽根車の形状を適切な三次元形状にする。
つまり羽根の内側端を結ぶ円をR1、外側端を結ぶ円を
R2、内側端と外側端との中央を結ぶ円をRc、R1とRcとの
中央を結ぶ円をRiとするとき、羽根の前縁のRcの円周上
での位置は、内側端よりも、羽根の回転方向に見たとき
に遅れており、且つ羽根のRiの円周上での軸方向入口角
をγi、Rcの円周上での軸方向入口角をγcとすると
き、γiとγcとは共に90度よりも小さく、且つγiと
γcとは異なる値に構成することを特徴とするものであ
る。
第2の吸入口と吐出口との間だの隔壁に吸込側ガイ
ド、吐出側ガイドを設け、吸込側ガイドの先端は、これ
を羽根が外周側から切り、吐出側ガイドの先端は、これ
を羽根が内周側から切る形状に構成する。
〔作用〕
円弧状流路の中を外部から観察可能なように透明材で
ケーシングを作成し、円弧状流路の中を流れる流体の流
れを観察した結果、次のことが分かった。
即ち、羽根5の外側端を5a、内側端を5b、そしてその
中央を5cとするとき、吸込口6aから円弧状流路8内に入
った空気は、羽根5の速度に対する空気の、円弧状流路
8に沿う速度分布が、第23図ないし第27図の特に第26図
に示すように、外側端5aから中央5c付近までは正の値を
示すが、中央5c付近から内側端5a迄は負の値を示すこと
である。
円弧状流路8を横切る方に流れる速度分布は、第27図
に示すように、外側端5aから中央5c付近までは正の値を
示し、中央5c付近から内側端5b迄は負の値を示すこと
は、既に知られていたことである。
その結果、全体としては、第25図に矢印70で示すよう
に、内側端5b近くでは回転方向Fに対して若干戻ること
が分かった。(これ迄は矢印80で示すように空気の流れ
は螺旋を描きながら、次第に回転方向Fへ向かって単純
に考えていた。) それ故、本発明では空気の円弧状流路に沿う速度と、
円弧状流路8を横切る方に流れる速度成分の合成ベクト
ルに合うように羽根5の径方向入口角、更に軸方向入口
角を定め、三次元形状に羽形形状を定めたので、空力性
能が従来のものに比べて遥かに向上するものである。
更に、本発明の上記ガイドを設けることにより、吸込
口ガイドの先端は羽根が外周側から切り、吐出側ガイド
の先端は羽根が内周側から切るので第27図に示した速度
分布に合った吸い込み、吐き出しがスムーズに行なわ
れ、ここでの騒音が非常に小さいものとなる。
〔実施例〕
以下、図を参照しながら本発明の実施例について説明
する。
第5図に於いて1は羽根車、2は円弧状流路8を形成
するケーシングである。円弧状流路8は回転軸3の軸線
と平行を成す方向に開口する断面が半円弧状の溝状を成
している。円弧状流路8は、原動機4の回転軸3を中心
とする円弧状に構成してある。この円弧流路8の一端は
吸込口6aに連通しており、他端は吐出口6bに連通してい
る。吐出口6bから吸込口6aに至る間は羽根車1と微少空
隙を介して対抗する隔壁10で仕切られている。吸込口6a
に連なる吸込側通路6a′と吐出口6bに連なる吐出側通路
とはベース部材を兼ねた消音器7内に平行を成すように
設けてある。原動機4はベース部材を兼ねた消音器7上
に固定して有り、ケーシング2は原動機4に固定してあ
る。
羽根車1は第1図ないし第3図に示すようにシュラウ
ド9と多数の羽根5とで構成してあり、シュラウド9は
原動機4の回転軸3に固定してある。このうちシュラウ
ド9は回転軸3を中心とし、円弧状流路8に対抗して軸
方向に開口する環状の溝11を有しており、羽根5はこの
溝11を横切る方向に多数設けてある。
ここで、羽根車1の各部の用語、及び記号について纏
めて説明する。
R1′:羽根5の内側端を結ぶ円の半径。
R2′:羽根5の外側端を結ぶ円の半径。
Rc′:R1′+R2′の2分の1を半径とする円の半径。
Ro′:Rc′+R2′の2分の1を半径とする円の半径。
Ri′:R1′+Rc′の2分の1を半径とする円の半径。
R1:回転軸3の軸心を中心とする半径R1′の円。
R2:回転軸3の軸心を中心とする半径R2′の円。
Rc:回転軸3の軸心を中心とする半径Rc′の円。
Ro:回転軸3の軸心を中心とする半径Ro′の円。
Ri:回転軸3の軸心を中心とする半径Ri′の円。
β1:径方向入口角であり、羽根5の前縁(軸方向先端)
に於けるR1の円周上の位置とRcと円周上の位置とを結ぶ
直線と、円R1の接線との成す角との補角。
β2:径方向出口角であり、羽根5の前縁(軸方向先端)
に於けるR2の円周上の位置とRcの円周上の位置とを結ぶ
直線と、のR2の接線との成す角。
γ1:円R1の円周上に於ける軸方向入口角であり、羽根5
の前縁を結ぶ平面に対して羽根前縁近傍の成す角。
γi:円Riの円周上に於ける軸方向入口角であり、羽根5
の前縁を結ぶ平面に対して羽根前縁近傍の成す角。
γc:円Rcの円周上に於ける軸方向入口角であり、羽根5
の前縁を結ぶ平面に対して羽根前縁近傍の成す角。
γo:円Roの円周上に於ける軸方向出口角であり、羽根5
の前縁を結ぶ平面に対して羽根前縁近傍の成す角。
γ2:円R2の円周上に於ける軸方向出口角であり、羽根5
の前縁を結ぶ平面に対して羽根前縁近傍の成す角。
である。
さて第1図に示す羽根車1は第3図、第4図に示すよ
うに、γcはγoやγiに比べて小さく構成してある。
また、径方向入口角β1は90度よりも小さく構成して
ある。
さて、吸込口6aから円弧状流路8内に入った空気は、
羽根5の速度に対する空気の、円弧状流路8に沿う速度
分布が、前に述べたように、第23図ないし第27図の特に
第26図に示すように、外側端5aから中央5c付近までは正
の値を示し、中央5c付近から内側端5b迄は負の値を示
す。
また、円弧状流路8を横切る方に流れる速度分布は、
第27図に示すように、外側端5aから中央5c付近までは正
の値を示し、中央5c付近から内側端5a迄は負の値を示す
ことも既に述べた。
ここで、の羽根車の速度三角形を示すと、第6図に示
すようになる。
ここで、Wo、Wc1、Wc2、Wiは、夫々Ro、Rc、Ri、の円
周近傍に於ける羽根5に対する空気の相対速度、 Uo、Uc1、Uc2、Uiは、夫々Ro、Rc、Ri、の円周近傍に
於ける羽根5の周速、 Co、Cc1、Cc2、Ciは、夫々Ro、Rc、Ri、の円周近傍に
於ける空気の絶対速度である。
ここで、Rcの円周近傍に2つの速度三角形を描いた理
由は、第27図にも示したように、その円周より僅かに外
側で、空気の流れ方向が逆転するからであり、両方向の
流れを図示してある。
本実施例ではγo、γc1の大きさは、UoとWoとの成す
角、Uc1とWc1との成す角合わせてある。従って、本実施
例では空気の相対速度、即ち空気の円弧状流路8に沿う
速度と、円弧状流路8を横切る方に流れる速度成分の合
成ベクトルに合うように羽根5の径方向入口角、更に軸
方向入口角を定め、三次元形状に羽根状を定めたので空
力性能が従来のものに比べて遥かに向上する。
第7図は、β1の値を100度、90度、80度、60度、45
度、及び20度にし、且つγiの値を10度、20度、45度、
70度、80度、及び90度にしたときの従来例との圧力係数
の比を示す。ψ0を得たときの従来例の諸量はβ1、β
2、γi、γc、及びγoがすべて90度である。また、
本発明の実施例としてψを得たときのγcの値は、γi
よりも13度小さい値とした。β2の値は90度に、またR1
/R2の値は0,58に固定した。
枠内の数字が1.0以上であれば従来のものよりも圧力
係数が高いことを示している。また1.7よりも若干大き
ければ、圧力係数が14以上になる。
従って、このことから、β1が45度ないし80度、γi
が20度ないし70度、γcがγiよりも13度小さいとき圧
力係数は14以上に成ることが分かる。
第8図はβ2の値を70度にしたときの、第7図に示し
たものと同様の値である。なお、ψ0を得たときのβ2
の値は90度である。この表からβ2の値を70度にする
と、第7図に示したものよりは圧力係数は小さくなる
が、それでもでβ1が45度ないし80度、γiが20度ない
し70度、γcがγiよりも13度小さいとき圧力係数は従
来のものよりも,大きな値を示すことが分かる。
つまりこのことは、軸方向入口角と径方向入口角の大
きさが、空力特性を大きく左右する要因に成ることを示
している。
第9図は本発明の実施例と従来の渦流ブロワの流量係
数φ対圧力係数ψの関係を示しており、これから本発明
によるもののほうが、流量係数、圧力係数共に大きいこ
とが分かる。
第10図は径方向入口角β1を20度と90度に選択したと
きの流量係数対圧力係数の関係を示している。この図か
ら径方向入口角β1を20度としたときのほうが90度にし
たときに比べて流量係数、圧力係数共に大きいことが分
かる。
第11図は径方向入口角β1を変えたときの圧力係数比
を示す図である。この時の径方向出口角β2は90度に固
定してある。比較の対象は、β1、β2共に90度であ
る。90度から20度の範囲では、β1が小さく成ればなる
ほど、圧力係数比が大きく成ることが分かる。
第12図は軸方向入口角γ1を変えたときの圧力係数比
を示している。この時のβ1、β2は共に90度に固定し
てある。ψ0のときのγ1、β2は、共に90度である。
γ1の値が90度から30度の間では、その値が小さくなる
に連れて圧力係数比が大きくなる。
第13図はβ2を80度、90度、100度、115度、及び135
度にし、且つγoの値を10度、20度、45度、70度、80
度、及び90度にしたときの従来例の圧力係数ψ0と、本
発明による実施例の圧力係数ψとの比を示す。圧力係数
ψ0を得るに当たっての緒量はβ1、β2、γi、γc
及びγoは90度である。また、圧力係数ψを得るに当た
ってはγcの値はγoよりも15度小さい値とし、又β1
の値は90度に、R1/R2の値は0,58に固定した。
このことから、β2が100度ないし135度、γoが20度
ないし70度、γcがγoよりも15度小さいとき圧力係数
は14以上に成ることが分かる。
第14図はβ2を115度、γoを45度にし、β1、γi
は90度、γcが30度のときの流量係数対圧力係数の関係
jと、β2を115度、γoを45度にし、更にβ1を60
度、γiを45度、そしてγcを32度にし、しかも軸方向
入口角R1、Ri、Rc、軸方向出口角Ro、R2を第4図に示し
たように滑らかに変化させたときの関係kを示すもので
ある。これから、β1は90度よりも小さく、β2は90度
よりも大きく、そして第4図に示すように軸方向入口角
γ1、γi、γc、軸方向出口角γo、γ2は90度より
もかなり小さい値で、γcの円周付近が最も小さく、こ
こより離れるに従って徐々に大きくなるようにすれば、
流量係数φ、圧力係数ψ共に大きなものを構成できるこ
とが分かる。
第15図、第16図は本発明の異なる実施例である。この
実施例では軸方向出口角γoが90度よりも大きな値を有
している。このため羽根5はRcの円周近傍で前縁が稲妻
型に折れ曲がった形状をしている。これに於いてもβ1
は90度よりも小さい値を有しており、β2は90度よりも
大きな値を有している。また、90度>γ1>γi>γc
の関係を有している。
この実施例は軸方向出口角も第6図に示した速度三角
形によく一致している。
第17図ないし第19図は本発明の更に異なる実施例であ
る。この実施例に於いては、第19図に示すようにγcは
90度よりも僅かに小さい値であり、γoは90度よりも僅
かに大きな値である。そして、γ1からγi、γc、γ
o、γ2の順に次第に連続的に大きく成っている。これ
に於いてもβ1は90度よりも小さい値を有しており、β
2は90度よりも大きな値を有している。この実施例も第
6図に示した速度三角形に良く適合している。
第20図は本発明渦流ブロワの、羽根車の特に羽根の前
縁の変形例を示している。5cと5bとの間では、e、d、
fに夫々示すように直線で結ぶ形状でも、回転方向Fに
張り出した形状でも、或いは又逆に凹んだ形状であって
も良い。要は、途中の経路は問わなく、径方向入口角
(5cと5bとを直線で結ぶ線と円R1の接線との成す補角)
β1が90度よりも小さいことが重要である。5cと5aとの
間では、a、b、cに夫々示すように、回転方向Fに張
り出した形状でも、直線で結ぶ形状でも、或いは又逆に
凹んだ形状であっても良い。要は、途中の経路は問わな
く、径方向出口角(5aと5cとを直線で結ぶ線と円R2接線
との成す)β2が90度よりも大きいことが重要である。
第21図、第22図は本発明の更に異なる実施例である。
この実施例では羽根5の先端はシュラウド9によって覆
われていない。また羽根5はシュラウドの両面に夫々設
けてある。
これに於いても羽根5の内側端を5bと考え、外側端を
5aと考え、更にその中間を5cと考えて、第20図に示した
ものと同様に考えれば良い。これに於いてもβ1は90度
よりも小さく構成してあり、β2は90度よりも大きく構
成してある。この実施例ではγi、γc、γoとも90度
よりも小さい値で、且つγcはγi、γoの何れよりも
小さい値に成っている。
第28図は騒音を大幅に低減した隔壁形状を有するケー
シングである。このケーシング2は、回転軸3の軸線と
平行を成す方向に開口する断面が半円弧状の溝状を成す
円弧状流路8を有している。この溝内は一部が羽根車1
と微少空隙を介して対抗する隔壁10で仕切られている。
そして円弧状流路8の一端は吸込側通路6a′に、他端は
吐出側通路6b′に接続してある。吸込側通路6a′と吐出
側通路6b′とはベース部材を兼ねた消音器7内に平行を
成すように設けてある。
隔壁10の吸込口側には吸込側ガイド30が設けてあり、
その先端30aは羽根5が外周側から切るように、略水平
を成している。これは吸込口6aから円弧状流路8内に入
った空気がスムーズに羽根5の入口(第27図で矢印が左
方向を向いている)側に導く働きをしているものと考え
られる。また、軸線方向から見ると、吸込口6aは、吸込
側ガイド30の陰に隠れて見えないように成っている。こ
れは、円弧状流路8内で発生している騒音を、直接吸込
側通路6a′に出さないで遮音するのに役立つ。
隔壁10の吐出口側には吐出側ガイド40が設けてあり、
その先端40aは羽根5が内周側から切るように、略中央
部40b(羽根の流れ方向逆転点5rと、一致する部分)
が、羽根車1の回転方向Fの反対側に突出する形状を成
している。これは円弧状流路8から吐出口6bbに出る空
気が、羽根5の出口(第27図で矢印が右方向を向いてい
る)部分からスムーズに出るように導く働きをしている
ものと考えられる。また、軸線方向から見ると、吐出口
6bは、吐出側ガイド40の陰に大部分隠れるように成って
いる。これは、円弧状流路内で発生している騒音を直接
吐出通路6b′に出さないで遮音にするのに役立つ。
第29図は第28図に示したケーシング2と第17図に示し
た羽根車1とを組み合わせて渦流ブロワを構成し、運転
したときの騒音の実測データである。
その組合せから吸込側ガイド30、吐出側ガイド40を取
り去って運転したときの第30図に示す騒音データと比較
すれば、吸込側ガイド30、吐出側ガイド40を設けること
が、騒音の低下に非常に役立っていることが分かる。
なお、円弧状流路8に沿ってみた30bから40b(羽根の
流れ方向逆転点、と一致する部分)迄の寸法Lは、 但しλ=C/f f=Z×N Zは前記羽根の枚数 Nは前記シュラウドの回転速度 Cは音速 nは0、1、2、3−−− に成るようにLの値を選択して実験したところ第29図の
最大騒音レベルが更に4dB低下した。
[発明の効果] 本発明によれば以上説明したように、円弧状流路内を
流れる空気の円弧状流路に沿う速度と、円弧状流路を横
切る方に流れる速度成分の合成ベクトルに合うように羽
根の径方向入口角、更に軸方向入口角を定め、三次元形
状に羽形状を定めたので空力性能が向上する効果があ
る。
更に、本発明の上記隔壁によれば、この隔壁の吸込口
側の先端は羽根が外周側から切り、吐出側の先端は羽根
が内周側から切るので、吸込口から円弧状流路内に入る
空気の流れ、円弧状流路内から吐出口を通って出る空気
の流れがスムーズになり、そのため騒音が非常に小さい
ものとなる効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す特に羽根車の斜視図、
第2図は第1図に示した一部の拡大平面図、第3図は第
2図をA−A線、B−B線、及びC−C線に沿って切断
して示す図、第4図は第1図に示した羽根車の各部の軸
方向入口角、出口角の推移を示すグラフ、第5図は本発
明渦流ブロワの実施例を示す斜視図、第6図は第1図に
示した羽根車の風速ベクトルを示す図、第7図は本発明
の実施例の実験データを従来のものと比較して示す図、
第8図は第1図に示した実施例の実験データを従来のも
のと比較して示す図、第9図は本発明の実施例と従来の
渦流ブロワの流量係数対圧力係数の関係を示す図、第10
図は径方向入口角を特定の値に選んだときの流量係数対
圧力係数の関係を示す図、第11図は径方向入口角を変え
たときの圧力係数比を示す図、第12図は軸方向入口角を
変えたときの圧力係数比を示す図、第13図は第1図に示
した実施例の実験データを従来のものと比較して示す
図、第14図は第1図に示した実施例と従来の渦流ブロワ
の流量係数対圧力係数の関係を示す図、第15図は本発明
の異なる実施例を示す特に羽根車の斜視図、第16図は第
15図に示した羽根車の第3図に対応する断面図、第17図
は本発明の更に異なる実施例を示す特に羽根車の斜視
図、第18図は第17図に示した羽根車の正面図、第19図は
第18図に示した羽根車の第3図に対応する断面図、第20
図は本発明渦流ブロワの、特に羽根車の羽根の前縁の変
形例を示すための略図、第21図は本発明の羽根の更に異
なる実施例を示す特に羽根車の斜視図、第22図は第21図
に示した羽根車の第3図に対応する図、第23図は円弧状
流路を横切る方に流れる空気の状態を示す図、第24図は
円弧状流路のに沿って流れる空気の状態を示す図、第25
図は羽根車の中の空気の流れを説明するための図、第26
図は羽根の速度に対して、円弧状流路に沿って流れる空
気の速度分布を示す図、第27図は円弧状流路を横切る方
向に流れる空気の速度分布を示す図、第28図は本発明渦
流ブロワの望ましいケーシングの正面図、第29図は第17
図に示した羽根車と第28図に示したケーシングとを組み
合わせて運転したときの騒音の実測データ、第30図は第
17図に示した羽根車を従来のケーシングと組み合わせて
運転したときの騒音の実測データを示す図である。 1は羽根車、2はケーシング、3は回転軸、5は羽根、
5aは羽根外側端、5bは羽根内、8は円弧状流路、9はシ
ュラウド、30は吸込側ガイド、40は吐出側ガイドであ
る。
フロントページの続き (72)発明者 小林 和男 千葉県習志野市東習志野7丁目1番1号 株式会社日立製作所習志野工場内 (72)発明者 藤生 正行 千葉県習志野市東習志野7丁目1番1号 株式会社日立製作所習志野工場内 (72)発明者 長谷川 健吾 千葉県習志野市東習志野7丁目1番1号 株式会社日立製作所習志野工場内 (72)発明者 千原 幸雄 千葉県習志野市東習志野7丁目1番1号 株式会社日立製作所習志野工場内 (72)発明者 芦原 啓元 千葉県習志野市東習志野7丁目1番1号 株式会社日立製作所習志野工場内 (56)参考文献 特開 昭50−5914(JP,A)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】円弧状流路と、該円弧状流路内に夫々連通
    する吸込口、吐出口と、これ等吐出口から吸込口へ至る
    間を、羽根の通過経路に対して微少空隙を介して仕切る
    隔壁と、回転軸に固定してあるシュラウドと、前記円弧
    状流路に沿い、前記シュラウドと一体に回転する多数の
    前記羽根とを有するものに於いて、前記羽根の内側端を
    結ぶ円をR1、外側端を結ぶ円をR2、且つ前記内側端と外
    側端との中央を結ぶ円をRcとするとき、前記羽根の前縁
    の、Rcの円周上での位置は、前記内側縁よりも、前記羽
    根の回転方向に見たときに遅れており、且つ前記羽根の
    前記内側端とRcの円周との中央Riでの軸方向入口角をγ
    i、Rcの円周上での軸方向入口角をγcとするとき、γ
    iとγcとは共に90度よりも小さく、且つγiとγcと
    は異なる値を有していることを特徴とする渦流ブロワ。
  2. 【請求項2】前記γcはγiに比べて小さい値を有して
    いることを特徴とする請求項第1項記載の渦流ブロワ。
  3. 【請求項3】前記羽根は前記円Riの円周上から前記円Rc
    の円周上へ近付くに連れて前記軸方向入口角が次第に小
    さく成っていることを特徴とする請求項第2項記載の渦
    流ブロワ。
  4. 【請求項4】前記隔壁の前記吸込口側に設けた吸込側ガ
    イドの先端は、これを前記羽根が外周側から切り、前記
    吐出側に設けた吐出側ガイドの先端は、これを前記羽根
    が内周側から切る形状に構成してあることを特徴とする
    請求項第1項、第2項、または第3項記載の何れか一つ
    の渦流ブロワ。
  5. 【請求項5】前記シュラウドの回転方向にみた前記円弧
    状流路の、羽根の流れ方向逆転点上でみた、前記吸込側
    ガイドの先端から、吐出側ガイドの先端迄の寸法Lは 但しλ=C/f f=Z×N Zは前記羽根の枚数 Nは前記シュラウドの回転速度 Cは音速 nは0、1、2、3−−−− であることを特徴とする請求項第4項記載の渦流ブロ
    ワ。
  6. 【請求項6】円弧状流路と、該円弧状流路内に夫々連通
    する吸込口、吐出口と、これ等吐出口から吸込口へ至る
    間を、羽根の通過経路に対して微少空隙を介して仕切る
    隔壁と、回転軸に固定してあるシュラウドと、前記円弧
    状流路に沿い、前記シュラウドと一体に回転する多数の
    前記羽根とを有するものに於いて、前記羽根の内側端を
    結ぶ円をR1、外側端を結ぶ円をR2、前記内側端と外側端
    との中央を結ぶ円をRc、且つ前記R1の円周とRcの円周と
    の中央を結ぶ円をRiとするとき、R1/R2の値が0.68より
    も小さい値で圧力係数が14以上で、前記羽根の径方向入
    口角β1はを90度よりも小さい値で、前記Riの円周上で
    の軸方向入口角γlと前記Rcの円周上での軸方向入口角
    γcを90度よりも小さい値で、且つγiとγcとは異な
    る値を有していることを特徴とする渦流ブロワ
  7. 【請求項7】前記径方向入口角βl、及び軸方向入口角
    γiを 45度≦βl≦80度 20度≦γi≦70度 に定めたことを特徴とする請求項第6項記載の渦流ブロ
    ワ。
  8. 【請求項8】円弧状流路と、該円弧状流路内に夫々連通
    する吸込口、吐出口と、これ等吐出口から吸込口へ至る
    間を、羽根の通過経路に対して微少空隙を介して仕切る
    隔壁と、回転軸に固定してあるシュラウドと、前記円弧
    状流路に沿い、前記シュラウドと一体になって回転する
    多数の前記羽根とを有するものに於いて、前記羽根の内
    側端を結ぶ円をR1、外側端を結ぶ円をR2、前記内側端と
    外側端との中央を結ぶ円をRc、RlとRcの中央を結ぶ円を
    Riとするとき、R1/R2の値が0.68よりも小さい値で、圧
    力係数が14以上で、前記羽根の前縁のRcの円周上での位
    置は、前記内側端よりも、前記羽根の回転方向に見たと
    きに遅れており、且つ前記羽根の前縁近傍では、前縁か
    ら奥に進に連れて遅れており、しかもその遅れ程度は、
    前記羽根の内側端から外側端へ向かうに連れて異なって
    いることを特徴とする渦流ブロワ。
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