JP2679011B2 - 不純物原子の導入方法 - Google Patents
不純物原子の導入方法Info
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Description
体などに用いられるダイヤモンド、BN、SiC又は有
機物半導体などの電子材料の導電性を制御するために、
不純物元素を導入する方法に関するものである。
の方法によって得られるダイヤモンド、BN、SiCお
よび有機物半導体などの電子材料は、電子工業における
半導体などへの利用が検討され、工業的にも注目されて
いる。
性の良いものを作製する技術を確立すると共に、より機
能性を高める上でp形やn形の導電性を制御する技術が
必要不可欠である。従来行なわれてきた方法としては、
例えばp形やn形の結晶を作製する際、ドーパントとな
る原子を原料ガス等に混入させて作製する方法がある
が、作製温度が高いことや十分にドーパントが活性化し
ないなどといった問題点がある。
いられているシリコンでは、不純物原子イオンを加速し
てシリコンに照射するイオン注入法によって、材料作製
後不純物原子を導入する方法が知られている。この方法
によって不純物原子を導入した場合、注入時に注入粒子
の運動エネルギーのために結晶に欠陥が生成されるた
め、その欠陥を除去するための熱アニーリング処理を必
要とする。しかしながらダイヤモンドなど前記材料は、
通常シリコン・プロセスで行なわれている熱アニーリン
グ処理では結晶欠陥を起因としてグラファイト化などの
相変化が起こったり、欠陥の除去が困難であるといった
課題がある。
モンド、BN、SiCおよび有機物半導体の電子材料に
ついては、導電性を十分に制御した形で、不純物原子を
導入することが困難であった。とりわけ、材料作製後の
不純物導入は出来ないとされていた。
物導入方法の課題を考慮し、ダイヤモンド、BN、Si
Cおよび有機物半導体の導電性制御を可能にするため、
材料作製後に不純物原子を導入できる方法を提供するこ
とを目的とする。
入方法は、ダイヤモンド、BN、SiC又は有機物半導
体材料に、加速した粒子を照射後に、水素ラジカル又は
水素イオンを含む雰囲気に晒すことである。
においては、加速された粒子の状態がイオンであること
が好ましい。
構成においては、加速された粒子がB、Al、Ga、I
nなどのIII族元素あるいはN、P、As、Sbなど
のV族元素であることが好ましい。
においては、加速された粒子の照射量として、単位平方
cm当り1×1018個以下であるが好ましい。さらに好ま
しくは、単位平方cm当り1×10 16 個以下である。
構成においては、加速された粒子を照射するときの電子
材料の温度として、−200℃から500℃に保つこと
が好ましい。
明の構成においては、加速された粒子を照射した後に晒
す水素ラジカルあるいは水素イオンを含む雰囲気が、プ
ラズマ状であることが好ましい。
与え、ダイヤモンド、BN、SiC又は有機物半導体材
料に照射することにより、不純物原子を材料中に導入す
ることができる。この方法はドーパントとなる元素の濃
度・分布の制御性が良い、注入領域を選択できるなどの
点で有効である。しかしながら、前記のように不純物原
子が照射された領域には、結晶に欠陥が導入される。そ
の回復手法として、本発明の如く、加速した粒子を照射
後に水素ラジカル又は水素イオンを含む雰囲気に晒すこ
と(以後、「水素処理」と記す)によって、照射時に受
けた損傷を除去すると共に、粒子注入領域の再結晶化を
促進させることが可能になる。
態がイオンであることによって、照射する粒子のエネル
ギーや位置などの制御が容易であるので、粒子照射後の
水素処理の制御性を高めることが可能になる。
B,Al,Ga,InなどのIII族元素あるいはN,
P,As,SbなどのV族元素であることによって、粒
子照射並びに水素処理を施された電子材料の導電性制御
を行なうことが容易になる。
射量として単位平方cm当り1×1018個以下であること
によって、電子材料に必要以上に損傷を与えることはな
く、かつ水素処理によって十分に導電性制御が可能なだ
けの不純物原子を材料に導入することができる。
射するときの電子材料の温度として、−200℃から5
00℃に保つことによって、電子材料に与えられる損傷
量の制御や照射後の状態を制御が可能であるので、粒子
照射後の水素処理の制御性を高めることが可能となる。
射した後に晒す雰囲気が、プラズマ状であることによっ
て、より活性な水素量が多いため、効率的に損傷の除去
と注入領域の再結晶化が行なえる。
いて図面を参照して説明する。
することにより得られ たNイオンを電子材料であるダイ
ヤモンドに照射した。Nイオンのエネルギーは100keV、
ドーズ量は1×10 16 個/cm 2 で行なった。イオン照射の
結果、ダイヤモンド中にN原子が導入されていることが
二次イオン質量分析法などで確認されたが、同時に多く
の結晶欠陥が生成されていることがわかった。
イオン照射前の、そして(b)は照射後のダイヤモンド
のラマンスペクトルである。(b)に示される照射後の
ラマン散乱の強度は(a)の強度に比べ、著しく減少し
たことがわかる。すなわち、イオン照射によって結晶性
の低下がみられ、損傷を受けたことが分かる。そこで、
水素ラジカルあるいは水素イオンを含む雰囲気にイオン
を照射された試料を晒すことによって、損傷を受けた領
域の回復を試みた。図2は用いた装置の一例の概略図で
ある。以下にその構成を述べる。
波を導入し、水素ラジカルあるいは水素イオンを含む雰
囲気を生成するもので、そのためマイクロ波が槽内に入
射できるよう真空槽302は円筒状の石英管を用いてい
る。また、マイクロ波発振器305より発生したマイク
ロ波が伝搬する導波管306のE面の中央部を石英管3
02が貫通している。そして、真空槽302には前記真
空槽302内を真空にするための真空ポンプ303並び
にガスを導入するガス導入口304が取り付けられてい
る。試料301である損傷を有する電子材料は加熱が可
能なようにヒーターが組み込まれた基板台307の上に
設置されると共に、マイクロ波が入射する領域に配置さ
れる。
05でマイクロ波を真空槽302内に入射すると試料3
01を設置した領域にプラズマが発生する。その際の真
空槽302内の圧力は通常 0.01〜100Torr程度が好まし
く用いられる。また、電子材料の温度は主に600〜900℃
の範囲が好ましく用いられる。真空槽302内に導入さ
れるガスは混合ガスでもよいが、一般的には純度が99%
以上の水素ガスが好ましい。
順は以下の通りである。
を試料301として真空槽302内の所定の位置に設置
した後、真空ポンプ303によって槽内を充分に真空排
気した。そして、ガス導入口304より純度が99.5%の
水素ガスを導入し、槽内の圧力を30Torrで一定に保った
後、マイクロ波(200W)を入射した。このようにマイク
ロ波を作用された水素ガスは活性なラジカルやイオンを
含むプラズマとなった。そして、このプラズマに試料を
晒すことによって、電子材料の温度は約800℃と なっ
た。プラズマに試料を晒した時間は、20分である。その
結果、図1中(c)に示したように、このプラズマに試
料を晒すことにより、ラマン散乱の強度がイオン照射前
のダイヤモンドのラマン散乱強度にまで回復した。この
ことは、この処理によってダイヤモンドの受けた損傷が
除去され、結晶性が回復していることを表わしている。
同様の結果は、電子エネルギー損失分光法(EELS)
及びカソードルミネセンス測定(CL)においても本発
明者らは確認した。
体)においても行なった結果、粒子照射と水素処理を施
すことによって不純物原子を導入するが可能であること
を本発明者らは確認した。
InなどのIII族元素あるいはN、P、As、Sbな
どのV族元素を用いることが出来るが、他の粒子でもよ
い。
本発明方法によれば、任意の原子を不 純物としてダイヤ
モンド、BN,SiC又は有機物半導体の材料に照射
し、水素ラジカル又は水素イオンを含む雰囲気に晒すこ
とによって、照射時に受けた損傷を除去すると共に、照
射領域の再結晶化が促進されるため、容易に不純物原子
を前記材料に導入することが可能になる。
態がイオンであることによって、照射する粒子のエネル
ギーや位置などの制御が容易であるので、粒子照射後の
水素処理の制御性を高めることが可能になる。
B,Al,Ga,InなどのIII族元素あるいはN,
P,As,SbなどのV族元素であることによって、粒
子照射並びに水素処理を施された電子材料の導電性制御
を行なうことが容易になる。
射量として単位平方cm当り1×1018個以下であること
によって、電子材料に必要以上に損傷を与えることはな
く、かつ水素処理によって十分に導電性制御が可能なだ
けの不純物原子を材料に導入することができる。
射するときの電子材料の温度として、−200℃から5
00℃に保つことによって、電子材料に与えられる損傷
量の制御や照射後の状態を制御が可能であるので、粒子
照射後の水素処理の制御性を高めることが可能となる。
射した後に晒す雰囲気が、プラズマ状であることによっ
て、より活性な水素量が多いため、効率的に損傷の除去
が行なえる。
び水素プラズマ処理を行なった 後のダイヤモンドのラマ
ン分光の結果を示すグラフである。
理装置の概略図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 ダイヤモンド、BN、SiC又は有機物
半導体の材料に、加速された粒子を照射した後に、その
材料を水素ラジカルあるいは水素イオンを含む雰囲気に
晒すことを特徴とする不純物原子の導入方法。 - 【請求項2】 加速された粒子の状態がイオンであるこ
とを特徴とする請求項1記載の不純物原子の導入方法。 - 【請求項3】 加速された粒子がB、Al、Ga、In
などのIII族元素あるいはN、P、As、SbなどのV
族元素であることを特徴とする請求項1記載の不純物原
子の導入方法。 - 【請求項4】 加速された粒子の照射量として、単位平
方cm当り1×1018個以下であることを特徴とする請求
項1記載の不純物原子の導入方法。 - 【請求項5】 加速された粒子を照射するときの材料の
温度を、−200℃から500℃に保つことを特徴とす
る請求項1記載の不純物原子の導入方法。 - 【請求項6】 加速された粒子を照射された後に晒す水
素ラジカルあるいは水素イオンを含む雰囲気が、プラズ
マ状であることを特徴とする請求項1記載の不純物原子
の導入方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3256821A JP2679011B2 (ja) | 1991-10-04 | 1991-10-04 | 不純物原子の導入方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3256821A JP2679011B2 (ja) | 1991-10-04 | 1991-10-04 | 不純物原子の導入方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0620982A JPH0620982A (ja) | 1994-01-28 |
JP2679011B2 true JP2679011B2 (ja) | 1997-11-19 |
Family
ID=17297904
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3256821A Expired - Lifetime JP2679011B2 (ja) | 1991-10-04 | 1991-10-04 | 不純物原子の導入方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2679011B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2008007383A (ja) * | 2006-06-30 | 2008-01-17 | Tokyo Yogyo Co Ltd | セラミックス構造物の製造方法およびセラミックス構造物 |
JP5042134B2 (ja) * | 2008-06-18 | 2012-10-03 | 有限会社アプライドダイヤモンド | ダイヤモンド薄膜 |
JP6415133B2 (ja) * | 2014-06-25 | 2018-10-31 | 国立大学法人 大分大学 | 導電性ダイヤモンド電極の製造方法 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0322526A (ja) * | 1989-06-20 | 1991-01-30 | Sharp Corp | 炭化珪素半導体装置の製造方法 |
JPH0376168A (ja) * | 1989-08-17 | 1991-04-02 | Semiconductor Energy Lab Co Ltd | ダイヤモンドを用いた電子装置の作製方法 |
-
1991
- 1991-10-04 JP JP3256821A patent/JP2679011B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0620982A (ja) | 1994-01-28 |
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