JP2676738B2 - 繊維強化プラスチック製反射鏡 - Google Patents
繊維強化プラスチック製反射鏡Info
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- JP2676738B2 JP2676738B2 JP62161677A JP16167787A JP2676738B2 JP 2676738 B2 JP2676738 B2 JP 2676738B2 JP 62161677 A JP62161677 A JP 62161677A JP 16167787 A JP16167787 A JP 16167787A JP 2676738 B2 JP2676738 B2 JP 2676738B2
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- reinforced plastic
- fiber
- core material
- reflecting mirror
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Description
【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
この発明は繊維強化プラスチック製反射鏡、特に赤外
線から紫外線領域の光線を反射する反射鏡に関するもの
である。 〔従来の技術〕 第１図および第２図は従来の別の繊維強化プラスチッ
ク（以下、FRPという）製反射鏡を示す断面図であり、
図において、（１）はハニカムコアあるいは高分子発泡
体からなる芯材、（２）は上記芯材（１）の両面に接着
剤（３）により接着されたFRP板で、例えば炭素繊維強
化プラスチック（以下、CFRPという）板からなる。
（４）はFRP板（２）の反射面となる表面に蒸着等によ
り形成された反射膜、（５）は反射鏡を支持する支持
体、（６）は反射面とならないFRP板（２）を支持体
（５）に取付ける反射鏡支持体である。第２図では、反
射面となるFRP板（２）の表面にガラスまたは金属等の
硬質で平滑な下地層（７）が形成あれ、反射膜（４）は
その表面に施されている。 上記のように構成されたFRP製反射鏡においては、FRP
板（２）の表面に施された反射膜（４）により赤外線か
ら紫外線領域の光線を反射する。 〔発明が解決しようとする問題点〕 従来のFRP製反射鏡は以上のように構成されているの
で、芯材（１）がハニカムコアの場合、面内の機械的、
熱的特性が等しくないため、例えば鞍型の成形歪や熱変
形が生じる。ハニカムコアを分割し、方向性を考慮して
配置しても、分割したコア内での異方性は残り、不均一
な成形歪や熱変形を生じる。さらにコアを分割する場
合、コア分割部分の不連続性による鏡面の変形も加わ
る。この結果、光線を反射し結像する場合、像のぼやけ
が生じたり、また、反射鏡の焦点にある光源より発せら
れた光線を反射しても、均一な強度分布の平行光線とな
らない。 一方、芯材（１）が均質な高分子発泡体の場合、不均
一な変形は生じないが、線膨張率が３〜７×10-5/℃で
あるため、反射鏡の熱変形が大きくなる。さらにサンド
イッチ板としての剛性対重量を考えた場合、高分子発泡
体はハニカムコアを芯材（１）としたものより劣るなど
の問題点があった。 この発明は上記のような問題点を解消するためになさ
れたもので、不均一な成形歪や熱変形がなく、かつ軽量
で剛性が高く、熱的寸法安定性が優れた高精度なFRP製
反射鏡を得ることを目的としている。 〔問題点を解決するための手段〕 この発明に係わるFRP製反射鏡は、芯材として円筒形
の中空部を有する繊維強化プラスチック成形体もしくは
繊維強化プラスチック成形体を接着したもの、または金
属成形体もしくは金属成形体を接着したものを用い、そ
の両面にFRP板を接着し、このFRP板の反射面となる表面
に反射膜を形成したものである。 〔作 用〕 この発明におけるFRP製反射鏡は芯材が面内方向の機
械的、熱的特性が等方的である円筒形の中空部を有した
材料であるため、不均一な成形歪や熱変形がなく、軽量
化された高精度の反射鏡が得られる。 〔実施例〕 以下、この発明の実施例について説明する。この発明
の実施例によるFRP製反射鏡の断面図は第１図および第
２図と同様に表われる。第３図ないし第５図はそれぞれ
別の実施例における芯材を示す第１図および第２図のＡ
−Ａ断面図である。 図において、芯材（１）は軸線が厚さ方向の円筒形の
中空部（11）を有する材料からなるコア材で、第３図で
は円筒状の成形体（12）を多数並べて、接着剤（13）で
接合した構造になっている。第４図では芯材（１）は円
筒状の成形体（12）の間隙に接着剤（13）が充填された
構造になっているが、第３図のように接着剤（13）で接
合した間隙に別の充填剤を充填してもよい。第５図では
芯材（１）は円筒形の中空部（11）を有する六角筒状の
成形体（12）を多数並べて接着剤（13）で接合した構造
になっている。成形体（12）はいずれもCFRP等のFRPに
より形成されている。 実施例のFRP製反射鏡は、上記のような芯材（１）の
円筒形の中空部（11）を塞ぐように、両側にFRP板
（２）を接着剤（３）により接着してサンドイッチ構造
とし、その反射面となる表面に、第１図のように反射膜
（４）を形成したり、あるいは第２図のように下地層
（７）を形成し、さらにその上に反射膜（４）を形成し
た構造となっている。 上記のように構成されたFRP製反射鏡においては、芯
材（１）は面内方向の機械的、熱的特性が等方的である
ため、不均一な変形を生じることがない。また密度が小
さいため、軽量にして剛性の高い、高精度のFRP製反射
鏡が得られる。サンドイッチ板としての剛性（対重量）
は高分子発泡体より優れている。 上記実施例においては円筒形の中空部（11）を有する
芯材（１）として筒状の成形体（12）を接着剤（13）で
接着したものを使用したが、全体を一体に成形した成形
体を用いてもよい。また芯材（１）の材料としてCFRP等
のFRPを使用したが、アルミニウムまたはアルミニウム
合金などの金属を使用してもよく、同様の効果を奏す
る。この場合、熱伝導率が炭素繊維強化プラスチックよ
り高いため、例えば光を反射する場合、反射面と裏面と
の温度差が小さくなり、環境温度の変化に対しても速や
かに追従し、平衡状態となる。 なお、上記実施例では凹面を光線の反射面とする全体
が湾曲した形状の反射鏡を示したが、反射面が凸面であ
る反射鏡や平板の反射鏡にもこの発明を適用することが
できる。 〔発明の効果〕 以上のように、この発明によれば、反射鏡の芯材とし
て、面内方向の機械的、熱的特性が等方的であり、円筒
形の中空部を有する材料を用い、この芯材の両面にFRP
板を接着したので、不均一な成形歪や熱変形がなく、か
つ軽量で剛性が高く、熱的寸法安定性の優れたFRP製反
射鏡が得られる。
線から紫外線領域の光線を反射する反射鏡に関するもの
である。 〔従来の技術〕 第１図および第２図は従来の別の繊維強化プラスチッ
ク（以下、FRPという）製反射鏡を示す断面図であり、
図において、（１）はハニカムコアあるいは高分子発泡
体からなる芯材、（２）は上記芯材（１）の両面に接着
剤（３）により接着されたFRP板で、例えば炭素繊維強
化プラスチック（以下、CFRPという）板からなる。
（４）はFRP板（２）の反射面となる表面に蒸着等によ
り形成された反射膜、（５）は反射鏡を支持する支持
体、（６）は反射面とならないFRP板（２）を支持体
（５）に取付ける反射鏡支持体である。第２図では、反
射面となるFRP板（２）の表面にガラスまたは金属等の
硬質で平滑な下地層（７）が形成あれ、反射膜（４）は
その表面に施されている。 上記のように構成されたFRP製反射鏡においては、FRP
板（２）の表面に施された反射膜（４）により赤外線か
ら紫外線領域の光線を反射する。 〔発明が解決しようとする問題点〕 従来のFRP製反射鏡は以上のように構成されているの
で、芯材（１）がハニカムコアの場合、面内の機械的、
熱的特性が等しくないため、例えば鞍型の成形歪や熱変
形が生じる。ハニカムコアを分割し、方向性を考慮して
配置しても、分割したコア内での異方性は残り、不均一
な成形歪や熱変形を生じる。さらにコアを分割する場
合、コア分割部分の不連続性による鏡面の変形も加わ
る。この結果、光線を反射し結像する場合、像のぼやけ
が生じたり、また、反射鏡の焦点にある光源より発せら
れた光線を反射しても、均一な強度分布の平行光線とな
らない。 一方、芯材（１）が均質な高分子発泡体の場合、不均
一な変形は生じないが、線膨張率が３〜７×10-5/℃で
あるため、反射鏡の熱変形が大きくなる。さらにサンド
イッチ板としての剛性対重量を考えた場合、高分子発泡
体はハニカムコアを芯材（１）としたものより劣るなど
の問題点があった。 この発明は上記のような問題点を解消するためになさ
れたもので、不均一な成形歪や熱変形がなく、かつ軽量
で剛性が高く、熱的寸法安定性が優れた高精度なFRP製
反射鏡を得ることを目的としている。 〔問題点を解決するための手段〕 この発明に係わるFRP製反射鏡は、芯材として円筒形
の中空部を有する繊維強化プラスチック成形体もしくは
繊維強化プラスチック成形体を接着したもの、または金
属成形体もしくは金属成形体を接着したものを用い、そ
の両面にFRP板を接着し、このFRP板の反射面となる表面
に反射膜を形成したものである。 〔作 用〕 この発明におけるFRP製反射鏡は芯材が面内方向の機
械的、熱的特性が等方的である円筒形の中空部を有した
材料であるため、不均一な成形歪や熱変形がなく、軽量
化された高精度の反射鏡が得られる。 〔実施例〕 以下、この発明の実施例について説明する。この発明
の実施例によるFRP製反射鏡の断面図は第１図および第
２図と同様に表われる。第３図ないし第５図はそれぞれ
別の実施例における芯材を示す第１図および第２図のＡ
−Ａ断面図である。 図において、芯材（１）は軸線が厚さ方向の円筒形の
中空部（11）を有する材料からなるコア材で、第３図で
は円筒状の成形体（12）を多数並べて、接着剤（13）で
接合した構造になっている。第４図では芯材（１）は円
筒状の成形体（12）の間隙に接着剤（13）が充填された
構造になっているが、第３図のように接着剤（13）で接
合した間隙に別の充填剤を充填してもよい。第５図では
芯材（１）は円筒形の中空部（11）を有する六角筒状の
成形体（12）を多数並べて接着剤（13）で接合した構造
になっている。成形体（12）はいずれもCFRP等のFRPに
より形成されている。 実施例のFRP製反射鏡は、上記のような芯材（１）の
円筒形の中空部（11）を塞ぐように、両側にFRP板
（２）を接着剤（３）により接着してサンドイッチ構造
とし、その反射面となる表面に、第１図のように反射膜
（４）を形成したり、あるいは第２図のように下地層
（７）を形成し、さらにその上に反射膜（４）を形成し
た構造となっている。 上記のように構成されたFRP製反射鏡においては、芯
材（１）は面内方向の機械的、熱的特性が等方的である
ため、不均一な変形を生じることがない。また密度が小
さいため、軽量にして剛性の高い、高精度のFRP製反射
鏡が得られる。サンドイッチ板としての剛性（対重量）
は高分子発泡体より優れている。 上記実施例においては円筒形の中空部（11）を有する
芯材（１）として筒状の成形体（12）を接着剤（13）で
接着したものを使用したが、全体を一体に成形した成形
体を用いてもよい。また芯材（１）の材料としてCFRP等
のFRPを使用したが、アルミニウムまたはアルミニウム
合金などの金属を使用してもよく、同様の効果を奏す
る。この場合、熱伝導率が炭素繊維強化プラスチックよ
り高いため、例えば光を反射する場合、反射面と裏面と
の温度差が小さくなり、環境温度の変化に対しても速や
かに追従し、平衡状態となる。 なお、上記実施例では凹面を光線の反射面とする全体
が湾曲した形状の反射鏡を示したが、反射面が凸面であ
る反射鏡や平板の反射鏡にもこの発明を適用することが
できる。 〔発明の効果〕 以上のように、この発明によれば、反射鏡の芯材とし
て、面内方向の機械的、熱的特性が等方的であり、円筒
形の中空部を有する材料を用い、この芯材の両面にFRP
板を接着したので、不均一な成形歪や熱変形がなく、か
つ軽量で剛性が高く、熱的寸法安定性の優れたFRP製反
射鏡が得られる。
【図面の簡単な説明】
第１図および第２図はそれぞれこの発明の実施例および
従来のFRP製反射鏡を示す断面図、第３図ないし第５図
はそれぞれ別の実施例における芯材を示す第１図および
第２図のＡ−Ａ断面図である。 各図中、同一符号は同一または相当部分を示し、（１）
は芯材、（２）はFRP板、（３），（13）は接着剤、
（４）は反射膜、（７）は下地層、（11）は中空部、
（12）は成形体である。
従来のFRP製反射鏡を示す断面図、第３図ないし第５図
はそれぞれ別の実施例における芯材を示す第１図および
第２図のＡ−Ａ断面図である。 各図中、同一符号は同一または相当部分を示し、（１）
は芯材、（２）はFRP板、（３），（13）は接着剤、
（４）は反射膜、（７）は下地層、（11）は中空部、
（12）は成形体である。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 宮脇 啓造
尼崎市塚口本町８丁目１番１号 三菱電
機株式会社通信機製作所内
(56)参考文献 特開 昭61−238003（ＪＰ，Ａ)
特開 昭61−40144（ＪＰ，Ａ)
特開 昭57−6802（ＪＰ，Ａ)
特開 昭55−41042（ＪＰ，Ａ)
実開 昭51−149450（ＪＰ，Ｕ)
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 １．円筒形の中空部を有する繊維強化プラスチック成形
体もしくは繊維強化プラスチック成形体を接着したも
の、または金属成形体もしくは金属成形体を接着したも
のからなる芯材と、 この芯材の両面に接着された繊維強化プラスチック板
と、 この繊維強化プラスチック板の反射面となる表面に形成
された反射膜と を備えたことを特徴とする繊維強化プラスチック製反射
鏡。 ２．芯材の両面に接着された繊維強化プラスチック板が
炭素繊維強化プラスチック板であることを特徴とする特
許請求の範囲第１項記載の繊維強化プラスチック製反射
鏡。 ３．芯材の繊維強化プラスチックが炭素繊維強化プラス
チックであることを特徴とする特許請求の範囲第１項記
載の繊維強化プラスチック製反射鏡。 ４．芯材の金属がアルミニウムまたはアルミニウム合金
であることを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の繊
維強化プラスチック製反射鏡。 ５．反射膜と繊維強化プラスチック板との間に硬質で平
滑な下地槽を備えたことを特徴とする特許請求の範囲第
１項ないし第４項のいずれかに記載の繊維強化プラスチ
ック製反射鏡。 ６．下地槽がガラスもしくは金属であることを特徴とす
る特許請求の範囲第５項記載の繊維強化プラスチック製
反射鏡。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62161677A JP2676738B2 (ja) | 1987-06-29 | 1987-06-29 | 繊維強化プラスチック製反射鏡 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62161677A JP2676738B2 (ja) | 1987-06-29 | 1987-06-29 | 繊維強化プラスチック製反射鏡 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS644701A JPS644701A (en) | 1989-01-09 |
| JP2676738B2 true JP2676738B2 (ja) | 1997-11-17 |
Family
ID=15739741
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP62161677A Expired - Fee Related JP2676738B2 (ja) | 1987-06-29 | 1987-06-29 | 繊維強化プラスチック製反射鏡 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2676738B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2021095303A1 (ja) | 2019-11-14 | 2021-05-20 | ウシオ電機株式会社 | 芯材および構造体 |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0580212A (ja) * | 1991-09-24 | 1993-04-02 | Mitsubishi Electric Corp | 繊維強化プラスチツク製反射鏡 |
Family Cites Families (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5342122Y2 (ja) * | 1975-05-24 | 1978-10-11 | ||
| JPS5541042A (en) * | 1978-09-18 | 1980-03-22 | Pioneer Electronic Corp | Diaphragm for speaker |
| DE3018785C2 (de) * | 1980-05-16 | 1982-04-15 | Heraeus Quarzschmelze Gmbh, 6450 Hanau | Leichtgewichtsspiegel, insbesondere für astronomische Zwecke und Verfahren zu seiner Herstellung |
| JPS6140144A (ja) * | 1984-07-31 | 1986-02-26 | 下田工業株式会社 | 中空積層板 |
| JPS61238003A (ja) * | 1985-04-15 | 1986-10-23 | Mitsubishi Electric Corp | 繊維強化プラスチツク製反射鏡 |
-
1987
- 1987-06-29 JP JP62161677A patent/JP2676738B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2021095303A1 (ja) | 2019-11-14 | 2021-05-20 | ウシオ電機株式会社 | 芯材および構造体 |
| KR20220092966A (ko) | 2019-11-14 | 2022-07-04 | 우시오덴키 가부시키가이샤 | 심재 및 구조체 |
| EP4060140A1 (en) | 2019-11-14 | 2022-09-21 | USHIO Denki Kabushiki Kaisha | Core material and structure |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS644701A (en) | 1989-01-09 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |