JP2676356B2

JP2676356B2 - トップ植針装置

Info

Publication number: JP2676356B2
Application number: JP63057745A
Authority: JP
Inventors: 和明槙野
Original assignee: 金井宏之
Priority date: 1988-03-10
Filing date: 1988-03-10
Publication date: 1997-11-12
Anticipated expiration: 2012-11-12
Also published as: JPH01239121A

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本発明は主として紡績の梳綿工程の梳綿機に用いられ
るトップ植針装置の構成に関するものである。

〔従来の技術及びその問題点〕

従来のトップ植針装置は、供給された基布に略Ｕ字状
針布線を基布を貫通する方向（θ軸方向）に植針する植
針手段と、上記植針手段を基布の巾方向（Ｘ軸方向）に
移動する横移動手段と、基布を基布長手方向（Ｚ軸方
向）に送り出す基布送り手段とを有しており、１台の駆
動装置を用いて、ベルト・歯車・カム等の伝導手段を介
して作動させ、所定の植針組織に植針されていた。

上記従来のトップ植針装置は換歯車・カム等の交換部
品を交換することにより規則正しい植針組織、例えばリ
ブ組織・ツイル組織に植針されていた。

しかし、最近の梳綿工程における高品質化・高性能化
に対応し、トップ針布１本１本の中での最適な植針組
織、例えば第10図、第11図に示す様な梳綿作用方向Ａに
順次変化する新しい植針組織を、従来のトップ植針装置
により植針することは非常に困難であった。

また、上記交換部品を交換することにより植針条件を
設定することは複雑な植針組織となる程、調整工数が増
加するという問題点があった。

〔課題を解決するための手段〕

本発明は上記従来の問題点を解消し、上記歯車・カム
等の交換部品を取りはずし、植針手段・横移動手段・基
布送り手段を各々別個の駆動装置により駆動し、上記各
駆動装置の制御をマイクロコンピュータにて行うように
なし、あらゆる新植針組織に対応することのできる同時
１軸駆動、２軸＋１軸のトップ植針装置を提供するもの
である。

本発明のトップ植針装置は植針手段の近傍に、駆動装
置に連結して設けたパルサーよりなる位置検出器と、上
記位置検出器よりの位置データ出力により演算されるデ
ータ演算手段と、初期に植針条件設定手段により設定さ
れた値と上記データ演算手段との値を比較して植針手段
・横移動手段・基布送り手段の各駆動装置を制御する制
御手段とより構成されることを特徴とするものである。

以下、本発明の一実施例を図面に基いて説明する。

〔実施例〕

第１図は本発明のトップ植針装置（植針手段部分を省
略）の全体構成図、第２図は同要部側面図を示す。

本発明のトップ植針装置は本体（１）に、供給された
基布（２）に略Ｕ字状針布線（図示せず）を基布を貫通
する方向（θ軸方向）に植針する植針手段（３）と、上
記植針手段（３）を基布（２）の巾方向（Ｘ軸方向）に
移動する横移動手段（４）と、基布（２）を基布長手方
向（Ｚ軸方向）に送り出す基布送り手段（５）とを備え
ており、上記各手段は各々駆動装置（６）、（７）、
（８）により駆動される。

上記植針手段（３）は、針布線供給装置・針布線切断
装置・針布線成形装置・基布への植針穴穿孔装置・略Ｕ
字状針布線打込装置・腰部屈曲装置等より構成されてお
り、ステッピングモータよりなる駆動装置（６）により
駆動される。

また、植針手段（３）の近傍には、駆動装置（６）に
連結されて設けられたパルサーよりなる位置検出器
（９）が設けられている。

上記横移動手段（４）は、親ネジ・ボールネジ等の横
移動ネジにより構成され、横移動ネジには植針手段
（３）が嵌装されると共に、サーボモータよりなる駆動
装置（７）により駆動される。

なお、横移動手段（４）にボールネジを使用すると植
針精度を大幅に向上すると共に、植針速度を早くするこ
とができる。

上記基布送り手段（５）は、本体下部に設けた基布ロ
ーラ（10）より供給された基布（２）を送りローラ（1
1）により上方へ送り画し、植針手段（３）により略Ｕ
字状針布線が植針された基布（２）を木ロール（12）に
捲取る様に構成され、駆動装置（８）により駆動されて
いる。

上記駆動装置（６）、（７）、（８）は、NCユニット
（13）、パーソナルコンピュータ（14）等で構成される
マイクロコンピュータにより制御される。

さらに、植針手段（３）の駆動装置（６）に連結して
設けられたパルサーよりなる位置検出器（９）と、上記
位置検出器（９）よりの位置データ出力により演算され
るデータ演算手段と、初期に植針条件設定手段により設
定された値と上記データ演算手段との値を比較し植針手
段（３）、横移動手段（４）、基布送り手段（５）の各
駆動装置を制御する制御手段とから構成されている。

第３図は本発明のマイクロコンピュータの回路図、第
４図は本発明のマイクロコンピュータのブロックダイヤ
グラムを示している。

上記植針条件設定手段として植針データの作成・保存
・転送にはパーソナルコンピュータを使用し、ディスク
により操作・管理される。

なお、上記植針条件設定手段に使用したパーソナルコ
ンピュータにより、植針データの転送を複数台のトップ
植針装置のNCユニットへ行うことができ、群管理するこ
ともできる。

第５図はディスク内プログラムの構成を示し、メイン
プログラムはオートスタートにより呼び出され、各モー
ドを選択し、CRTによる対話形式にて植針条件の設定を
行うことができる。

また、第６図はNCユニット側ROM内プログラムを示
し、自動モード・手動モード・通信コントロールモード
プログラム等より構成されている。

〔作用〕

次に、パーソナルコンピュータによる外部からの植針
データ入力時の場合について述べる。

植針条件の設定は、まずパーソナルコンピュータのト
ップ植針データ作成編集モードを呼び出す。

第７図、第８図に示すようなトップ針布の植針データ
を入力する場合には、オンワイヤ巾Ｗ、クラウン巾Ｃ、
横送りピッチＭ、定倍増減量Ｓ、縦送り量Ｔ、縦本数Ｔ
A、縦送り巾ＴB、横ずれ量Ｚ等を設定する。

上記入力された植針データはRS−232CモードによりNC
ユニットに転送される。

次に、手動モードにして、植針手段（３）の近傍に、
植針手段（３）の駆動装置（６）に連結して設けたパル
サーの位置を所定の位置に設定して、位置検出器（９）
の調整を行う。

植針原点を手動により所定の基布位置に決める。

次に、パーソナルコンピュータで作成したデータによ
る自動運転は、第９図に示す自動モードのフローチャー
トに基づき行われる。

切り換えスイッチを自動モードに切り換え、まず植針
手段が植針原点位置にあるかどうかが確認される。

縦本数ＴAが１、横移動量ＸNが０にカウンタイニシャ
ライズされ、駆動装置（６）のモータの回転によりクラ
ウン１本が所定の植針条件に基づいて基布に植針され
る。

横移動量データセット・横現在位置計算・横移動あま
り計算等、位置検出器（９）よりの出力により演算され
た値と、初期に植針条件設定手段により設定された値と
を比較しながら、順次横移動手段（４）の駆動装置
（７）のモータの駆動により横移動し、１行目の植針が
行われる。

次に、基布縦送り量Ｔの設定された値に基づいて基布
送り手段（５）の駆動装置（８）のモータが駆動し、送
りローラ（11）の回転によって所定の送り量だけ基布
（２）が送られる。

次に、横ずれ量Ｚの設定値に基づき横移動手段（４）
の駆動装置（７）のモータが駆動し、２行目の初期の位
置が決められ、１行目の植針方向と逆方向に２行目の植
針が行われる。

同様にしてＸ軸方向の＋方向、−方向へ順次植針さ
れ、所定の植針組織で、所定の縦本数ＴAに植針され
る。

次に、無植針部分である縦送り巾ＴB分だけ基布送り
手段（５）の駆動装置（８）のモータが駆動し、送りロ
ーラ（11）の回転によって、基布（２）が送られトップ
針布１本分が製作される。

同様にして、初期に設定された植針条件に基いて所要
本数のトップ針布の植針が行われる。

本発明のトップ植針装置を用いると、第10図に示すよ
うに横ずれ量Ｚを順次変化させたり、第11図に示すよう
に縦送り量Ｔを順次変化させたりすることができる。

また、横送りピッチＭ、定倍増減量Ｓをクラウン１本
づつ変化することができ、さらに上記横ずれ量Ｚ、縦送
り量Ｔ、横送りピッチＭ、定倍増減量Ｓ等の値を適宜組
み合わせて変化させることができるため、あらゆる植針
パターンに対応した植針が可能である。

〔発明の効果〕

本発明のトップ植針装置は、以上のように、植針手段
（３）、横移動手段（４）、基布送り手段（５）にそれ
ぞれ個別の駆動装置を設け、同時１軸駆動、２軸＋１軸
のNC制御に係るもので、マイクロコンピュータを使用し
てあらゆる植針パターンに対応する植針条件を設定する
ことができ、不規則な植針パターンあるいは規則的であ
っても従来植針条件の設定の困難である複雑な植針パタ
ーンであっても容易に植針することができる。

また、従来植針条件を変更する場合、換歯車・カム等
を交換し、その調整に高度の専門的知識を必要とし、多
大の調整工数を要していたが、本発明によるとマイクロ
コンピュータでの初期の植針条件を設定するのみで容易
に変更することができ、調整工数を著しく減少すること
ができる。

また、植針条件設定手段にパーソナルコンピュータを
使用し、複数台のトップ植針装置に植針データを転送す
ることもできるので、群管理がやりやすい等の優れた効
果を有する発明である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示すトップ植針装置の全体
構成図、第２図は同要部側面図、第３図は本発明に用い
るマイクロコンピュータの回路図、第４図は同ブロック
ダイヤグラム、第５図は本発明に用いるディスク内プロ
グラム、第６図は本発明に用いるROM内プログラム、第
７図は本発明により植針されるトップ針布の要部裏面
図、第８図は同トップ針布の植針構成図、第９図は本発
明の自動モードのフローチャート、第10図、第11図は各
々本発明により植針されたトップ針布の他の実施例を示
す植針構成図である。（１）……本体（２）……基布（３）……植針手段（４）……横移動手段（５）……基布送り手段（６）、（７）、（８）……駆動装置（９）……位置検出器（10）……基布ローラ（11）……送りローラ（12）……木ロール（13）……NCユニット（14）……パーソナルコンピュータ

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】供給された基布に略Ｕ字状針布線を基布を
貫通する方向に植針する植針手段と、上記植針手段を基
布の巾方向に移動させる横移動手段と、基布を基布長手
方向に送り出す基布送り手段とを有する植針装置であっ
て、上記植針手段、横移動手段、基布送り手段に夫々個
別の駆動装置を取付けると共に、植針手段の近傍に、植
針手段を駆動する駆動装置に連結して設けたパルサーよ
りなる位置検出器と、上記位置検出器よりの位置データ
出力により演算されるデータ演算手段と、初期に植針条
件設定手段により設定された値と上記データ演算手段と
の値を比較して、植針手段、横移動手段、基布送り手段
の各駆動装置を制御する制御手段とにより構成してなる
ことを特徴とするトップ植針装置。
【請求項２】植針条件設定手段にパーソナルコンピュー
タを使用し、複数台のトップ植針装置に植針データを転
送することを特徴とする請求項１記載のトップ植針装
置。