JP2675497B2 - ボイル肉の食感改善方法 - Google Patents
ボイル肉の食感改善方法Info
- Publication number
- JP2675497B2 JP2675497B2 JP4300334A JP30033492A JP2675497B2 JP 2675497 B2 JP2675497 B2 JP 2675497B2 JP 4300334 A JP4300334 A JP 4300334A JP 30033492 A JP30033492 A JP 30033492A JP 2675497 B2 JP2675497 B2 JP 2675497B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- meat
- boiled
- sodium citrate
- texture
- boiling
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Meat, Egg Or Seafood Products (AREA)
Description
法に関するものである。さらに詳細には、ボイル時の肉
の収縮を抑制して、肉汁性をよくするボイル肉の食感改
善方法に関するものである。
強く望まれており、肉類についても家庭で調理した場合
と同等の食感、風味を有する品質が要求されている。一
方、工場の加熱調理食品製造ラインにおける原料肉の前
処理は、ボイル処理が一般的であり、その目的は蛋白質
を熱変性させることにより、その後の処理や加工を容易
にすることであった。
に収縮して硬化するとともに、肉汁性の乏しいものにな
り、さらに長時間ボイルを続けると軟化はするがパサパ
サなものになってしまうという問題点があった。また、
硬化した肉質を軟らかくするために、調味液やソース中
で長時間加熱調理する方法が採用されてきたが、長時間
の加熱処理は調味液やソースの風味の劣化、栄養分の損
失などをもたらすだけでなく、加熱調理工程の作業時間
が長くなるなど、問題点が多かった。そこで、加熱調理
食品の製造において、肉質の硬化を抑制でき、しかも肉
汁性が悪くならないボイル方法の開発が望まれていた。
場の加熱調理食品製造ライン中の原料肉の前処理として
のボイル処理工程において、肉質の硬化を抑制し、肉汁
性のよいボイル肉を得ることができるボイル方法の提供
を目的とする。
酸ナトリウム水溶液に浸漬した後、常法によりボイルす
ると、肉質の硬化が抑制されるという知見に基づいてな
されたものである。
ウム水溶液と一定時間接触させ、クエン酸ナトリウムを
肉中に浸透させた後、ボイルすることを特徴とするボイ
ル肉の食感改善方法である。
肉などの生の畜肉を指すものである。また、冷凍肉の場
合には、そのまま使用しても、あるいは解凍、半解凍し
てから使用しても構わない。畜肉をボイルする場合に
は、熱が通りやすくするために適当な大きさにカットし
て行うのがよく、でき得れば、加熱調理で使用する大き
さにカットしておくのが望ましい。
ン酸ナトリウム水溶液と一定時間接触させ、クエン酸ナ
トリウムを肉中に浸透させるのであるが、クエン酸ナト
リウム水溶液の濃度としては0.1〜10%、好ましく
は1〜3%がよい。0.1%を下回ると効果が弱く、逆
に10%を上回るとアルカリ臭が強くなり、調味液など
でマスキングすることができなくなるからである。ま
た、接触時間としては、5分間以上、好ましくは30分
間以上がよい。
肉中に浸透させればよいのであって、その具体的な方法
は特に限定されるものではないが、(a)畜肉をクエン
酸ナトリウム水溶液に一定時間浸漬した後、別の処理槽
に移し沸騰水で常法通りボイルする方法、あるいは、
(b)畜肉をクエン酸ナトリウム水溶液に入れ、そのま
ま加熱してボイルする方法が好ましい。
明する。 比較例 冷凍牛肉(オーストラリア産シルバーサイド)1kgを
半解凍状態にした後、25×25×20mm角のサイの
目の肉片となるようにカットした。次に、カットした肉
片を沸騰水2kg中に入れ、45分間のボイル処理を行
った。ボイル後水冷し、調理用ザルにて1分間水切りし
た。
してカットした肉片1kgを1%のクエン酸ナトリウム
水溶液2kg中に30分間浸漬した後、水洗いし、次い
で沸騰水2kg中に入れ、45分間のボイル処理を行っ
た。ボイル後水冷し、調理用ザルにて1分間水切りし
た。
してカットした肉片1kgを沸騰している2%のクエン
酸ナトリウム水溶液2kg中に入れ、45分間のボイル
処理を行った。ボイル後水冷し、調理用ザルにて1分間
水切りした。
4ロット分のボイル肉から、それぞれ任意の肉片10個
ずつをサンプリングして官能評価した結果を、表1に示
した。なお、評価基準は、家庭で一般的に調理して食す
るカレー中の牛肉の軟らかさ及び肉汁性を5とした。表
1から明らかなように、いずれのロットについても本発
明のボイル肉の方が肉質の軟らかさ及び肉汁性において
上回っていることがわかる。
歩留りを測定し、その結果を表2に示した。なお、歩留
りは、ボイル前の総重量に対するボイル水切り後の総重
量の割合として計算した。表2から明らかなように、い
ずれのロットについても本発明のボイル肉の方が歩留り
において上回っていることがわかる。
質が硬くならず、肉汁性のよいボイル肉が得られ、結果
的に歩留りも改善されるようになる。
Claims (3)
- 【請求項1】 畜肉を、クエン酸ナトリウム水溶液と一
定時間接触させ、クエン酸ナトリウムを肉中に浸透させ
た後、ボイルすることを特徴とするボイル肉の食感改善
方法。 - 【請求項2】 0.1〜10%のクエン酸ナトリウム水
溶液に5分間以上浸漬した畜肉を、常法によりボイルす
ることを特徴とする請求項1記載のボイル肉の食感改善
方法。 - 【請求項3】 畜肉を、0.1〜10%のクエン酸ナト
リウム水溶液に入れ、そのまま加熱してボイルすること
を特徴とする請求項1記載のボイル肉の食感改善方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4300334A JP2675497B2 (ja) | 1992-10-12 | 1992-10-12 | ボイル肉の食感改善方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4300334A JP2675497B2 (ja) | 1992-10-12 | 1992-10-12 | ボイル肉の食感改善方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06121654A JPH06121654A (ja) | 1994-05-06 |
JP2675497B2 true JP2675497B2 (ja) | 1997-11-12 |
Family
ID=17883525
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4300334A Expired - Fee Related JP2675497B2 (ja) | 1992-10-12 | 1992-10-12 | ボイル肉の食感改善方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2675497B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7264871B2 (ja) * | 2018-03-15 | 2023-04-25 | 株式会社日清製粉ウェルナ | ひき肉含有ソースの製造方法 |
-
1992
- 1992-10-12 JP JP4300334A patent/JP2675497B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06121654A (ja) | 1994-05-06 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6043860B1 (ja) | 冷凍ナマコの加工方法 | |
JP2675497B2 (ja) | ボイル肉の食感改善方法 | |
JP2539653B2 (ja) | 加熱殺菌処理を施す食品の原料として使用する魚介類及び肉類の製造法 | |
JPH11136A (ja) | 佃煮の製造方法 | |
JP2568946B2 (ja) | 畜肉又は魚介肉の前処理方法 | |
JP4650633B2 (ja) | 骨のある食用肉の加工処理方法 | |
JP2007014248A (ja) | エビの品質改善方法 | |
JPS61158743A (ja) | 白身魚の缶詰の製造法 | |
JP3559820B1 (ja) | 軟化加工魚肉の製造方法 | |
CN109820182A (zh) | 一种低腥味鱼露的制备工艺 | |
JP4753436B2 (ja) | 下漬け処理液及びその使用方法 | |
JP3404478B2 (ja) | 肉類含有食品 | |
JPH0515344A (ja) | 海老の処理法 | |
JPS60192543A (ja) | 削り乾燥食肉の製造法 | |
JP4525529B2 (ja) | 加工食品の製造法 | |
JP2006006121A (ja) | 魚骨軟化処理方法および魚骨軟化処理システム | |
JP3273758B2 (ja) | 肉類の食感改善方法及び肉類含有食品 | |
JPH0534940B2 (ja) | ||
JP2920514B2 (ja) | 蛸の肉質軟化方法 | |
JP2002034515A (ja) | 魚の身崩れ防止法 | |
JPS6255060A (ja) | 貝類の調理方法 | |
JPS6161768B2 (ja) | ||
JPH06261710A (ja) | 肉類の加熱調理時のやせ防止法 | |
JP3750958B2 (ja) | 魚介類の前処理方法 | |
JP2005185142A (ja) | 食肉の製造方法及びそれに用いる調味料組成物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080718 Year of fee payment: 11 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090718 Year of fee payment: 12 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090718 Year of fee payment: 12 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100718 Year of fee payment: 13 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110718 Year of fee payment: 14 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110718 Year of fee payment: 14 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120718 Year of fee payment: 15 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |