JP2672702B2 - 冷蔵庫の制御装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の目的］ （産業上の利用分野） 本発明は、冷蔵庫の制御装置に関するものであり、特
に、外気温補償用のヒータ及び機械室等に設けられた冷
却ファンの制御に関するものである。

（従来の技術と発明が解決しようとする課題） 冷蔵庫の機械室には、コンプレッサの加熱を防止する
ために冷却ファンが設けられている。この冷却ファン
は、外気温が高い場合でもコンプレッサの冷却性能を保
持するためのものである。

また、外気温補償用のヒータとして、冷蔵室の内箱後
部に庫内温度補償用のヒータが設けられている。

この冷却ファン及びヒータと電源の間には、トランス
が設けられている。このトランスは、冷却ファンとヒー
タの消費電力量が大きいため、その大きさがかなり大き
くなるという問題点があった。

また、この冷却ファンの制御方法は、外気温が一定レ
ベルより高い場合に作動するようになっている。しか
し、この冷却ファンのON/OFFの判定が１つの外気温レベ
ルによるものであるため、冷却性能のバラツキが大き
く、例えば少しの冷却で済む場合でも、冷却ファンがON
するため、消費電力量が無駄になることがあった。

また、ヒータも同じように外気温が一定レベルよりも
低い場合に作動するようになっている。しかし、この判
断も１つの外気温レベルで判断しているため、冷蔵庫内
の温度にむらができやすく、また、消費電力量も無駄に
なることが多かった。更に、多段階の外気温制御をする
ためには、複数のヒータ及び複数の開閉器を有し、コス
トアップが大きくなるという問題点があった。

そこで本発明は、冷却ファン及びヒータに接続される
トランスを大きくすることなく、かつ、外気温に応じた
温度で冷却ファンもしくはヒータが作動するようにした
冷蔵庫の制御装置を提供するものである。

［発明の構成］ （課題を解決するための手段） 本発明の冷蔵庫の制御装置は、冷蔵庫の機械室に設け
られたコンプレッサ（１）と、冷蔵庫外の温度を検知す
る外気温検知センサー（２）と、機械室に設けられた冷
却ファン（３）と、外気温補償用のヒータ（４）と、冷
却ファン（３）とヒータ（４）へ電源からの電力を変圧
して供給するトランス（５）と、コンプレッサ（１）の
作動時に冷却ファン（３）を一定時間の時分割で間欠運
動可能にし外気温検知センサー（２）によって検知した
外気温が高い程冷却ファン（３）の運転時間を段階的に
長くし、コンプレッサ（１）の停止時にヒータ（４）を
一定時間の時分割で間欠運動可能にし外気温検知センサ
ー（２）によって検知した外気温が低い程ヒータ（４）
の運転時間を段階的に長くするように制御する制御装置
（６）とよりなるものである。

（作 用） 上記構成の冷蔵庫の制御装置であると、冷却ファン３
はコンプレッサ１の作動時にのみ運転され、また、ヒー
タ４はコンプレッサ１の停止時にのみ運転される。した
がって、冷却ファン３及びヒータ４が同時に運転するこ
とがないため、これら冷却ファン３及びヒータ４に供給
する電力が大きくなることがなく、このヒータ４及び冷
却ファン３に電力を供給するトランス５を大きくする必
要がない。また、多段階の外気温制御をしているにもか
かわらず、複数のヒータ及び複数の開閉器を必要としな
い。

冷却ファン３の間欠運動は、外気温検知センサ２に検
知した外気温が高いほど運転時間を段階的に長くするた
め、その外気温に応じた冷却が可能となる。

ヒータ４の間欠運動も外気温検知センサ２によって検
知した外気温が低いほど運転時間を段階的に長くするよ
うにしているため、外気温に応じた運転が可能となる。

（実施例） 以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。

第２図は、本実施例の冷蔵庫の制御装置10のブロック
図である。

符号12は、冷蔵庫の機械室に設けられたコンプレッサ
である。

符号14は、冷蔵庫外の外気温Ｔを検知するための外気
温検知センサである。

符号16は、機械室内部のコンプレッサ等の温度を冷却
するための冷却ファンである。

符号18は、冷蔵室の内箱後部に設けられた庫内温度補
償用のヒータである。

符号20は、冷却ファン16及びヒータ18に電力を供給す
る交流電源である。

符号22はトランスであって、一次側に交流電源20が接
続され、二次側に冷却ファン16とヒータ18が並列に接続
されている。

符号24はフォトカプラーよりなる開閉器であって、冷
却ファン16及びヒータ18をそれぞれON/OFFするためのも
のである。

符号26はマイコンであって、外気温検知センサ14の検
知した温度に合せて、また、コンプレッサ12のON/OFF状
態に合せて、開閉器24のスイッチ28,30を開閉する。

上記構成の冷蔵庫の制御装置10の作動状態について説
明する（第３図参照）。

マイコン26はコンプレッサ12がON状態の時に冷却ファ
ン16を運転可能にし、また、コンプレッサ12のOFF状態
においてヒータ18が運転可能にする。これにより、冷却
ファン16とヒータ18とが同時に運転されることがない。

以上のコンプレッサ12、冷却ファン16及びヒータ18の
運転状態を、第３図の表に基づいて説明する。

ヒータ18が運転される条件は、コンプレッサ12がOFF
状態において、外気温検知センサ14によって検知された
外気温ＴがＴ≦５℃の場合はヒータ18は連続して運転さ
れる。５℃＜Ｔ≦15℃の場合には９分間運転し、３分間
停止し、そのまた後に９分間運転し、以下、この状態を
繰返し続けるようになっている。外気温Ｔが15℃＜Ｔ≦
20℃の場合には、３分間毎に交互に運転及び停止の状態
が繰返される。20℃＜Ｔ≦25℃の場合には、ヒータ18が
３分間運転した後、９分間停止し、さらに３分間運転さ
せ、次に９分間停止する状態が続けられる。外気温Ｔが
Ｔ＞25℃の場合には、ヒータ18の運転は行われない。

冷却ファン16が運転される条件は、コンプレッサ12が
ON状態において、外気温Ｔが25℃≦Ｔの場合は連続して
運転される。外気温Ｔが15℃＜Ｔ＜25℃の場合は、運転
と停止が３分間毎に交互に行われる。更に外気温ＴがＴ
≦15℃の場合は運転は行われない。

以上により、この制御装置10であると、冷蔵庫の庫内
温度が外気温Ｔに合せてうまく変化することができ、ま
た、ヒータ18と冷却ファン16とが同時に運転されること
がない。したがって、第２図に示すように、１つのトラ
ンス22で変圧することができるため、トランス22の容量
を小さくすることができる。更に、この制御装置10であ
ると、ヒータ18や冷却ファン16が作動した状態において
も間欠運動的に作動しているため、低騒音、低電力化が
図ることができる。更に、多段階の外気温制御をしてい
るにもかかわらず、複数のヒータ及び複数の開閉器を必
要としない。

なお、上記実施例では、機械室内部に設けられた冷却
ファン16について説明したが、これに代えて、庫内の冷
却用ファンも同じように制御することが可能である。ま
た、ヒータ18においても、庫内温度補償用ヒータに限ら
ず結露防止用ヒータやダンパー凍結防止用ヒータでも同
様の制御ができる。

［発明の効果］ 上記構成の冷蔵庫の制御装置であると、冷却ファンと
ヒータが同時に作動することがないため、冷却ファン及
びヒータに設けられたトランスを小さくすることができ
る。

冷却ファン及びヒータは外気温検知センサによって検
知した外気温に応じて多段階に制御でき、また、冷却フ
ァン及びヒータが間欠運動をしているため、低電力化及
び低騒音化を図ることができる。

更に、多段階の外気温制御をしているにもかかわら
ず、複数のヒータ及び複数の開閉器を必要としない。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の冷蔵庫の制御装置のブロック図であ
り、 第２図は、本発明の一実施例を示す冷蔵庫の制御装置の
ブロック図であり、 第３図は、コンプレッサ、ヒータ及び冷却ファンの運転
状態を示す表である。 ［符号の説明］ １……コンプレッサ ２……外気温検知センサ ３……冷却ファン ４……ヒータ ５……トランス ６……制御装置

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】冷蔵庫の機械室に設けられたコンプレッサ
   と、 冷蔵庫外の温度を検知する外気温検知センサーと、 機械室に設けられた冷却ファンと、 外気温補償用のヒータと、 冷却ファンとヒータへ電源からの電力を変圧して供給す
   るトランスと、 コンプレッサの作動時に冷却ファンを一定時間の時分割
   で間欠運動可能にし外気温検知センサーによって検知し
   た外気温が高い程冷却ファンの運転時間を段階的に長く
   し、コンプレッサの停止時にヒータを一定時間の時分割
   で間欠運動可能にし外気温検知センサーによって検知し
   た外気温が低い程ヒータの運転時間を段階的に長くする
   ように制御する制御装置とよりなる ことを特徴とする冷蔵庫の制御装置。